JPH08333682A - 薄膜形成装置 - Google Patents

薄膜形成装置

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Publication number
JPH08333682A
JPH08333682A JP7161460A JP16146095A JPH08333682A JP H08333682 A JPH08333682 A JP H08333682A JP 7161460 A JP7161460 A JP 7161460A JP 16146095 A JP16146095 A JP 16146095A JP H08333682 A JPH08333682 A JP H08333682A
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JP
Japan
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chamber
substrate
thin film
adherend
film forming
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Application number
JP7161460A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sato
威 佐藤
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Pentax Corp
Original Assignee
Asahi Kogaku Kogyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】蒸着装置1は、主チャンバー2と、副チャンバ
ー3と、ゲート14を開閉する第1のシャッター4と、
ゲート15を開閉する第2のシャッター5とを有してい
る。主チャンバー2内には、複数の基板100を保持し
得る基板ホルダー7が回転可能に支持されており、ま
た、膜厚調整用遮蔽板9と、蒸発器6とが設けられてい
る。また、蒸着装置1は、主チャンバー2内の所定位置
と副チャンバー3内との間で基板100を搬送する第1
の搬送機構20と、昇降機31およびクレーン41を備
え、主チャンバー2内の所定位置と基板ホルダー7上の
基板100を固定すべき位置との間で基板100を搬送
する第2の搬送機構20aとを有している。 【効果】第1のチャンバーの真空を解除せずに被着物を
交換することができるので、成膜の際の作業効率が向上
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄膜形成装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】被着物(例えば、基板、レンズ等)に薄
膜(例えば、反射膜、反射防止膜等の光学薄膜)を形成
する蒸着装置等の薄膜形成装置が知られている。
【0003】蒸着装置は、チャンバー(蒸着室)を有し
ており、そのチャンバー内には、被着物を取り付けるホ
ルダーと、蒸着源であるターゲットを蒸発させる蒸発器
(ガン)とが設けられている。
【0004】蒸着の際は、ホルダーに被着物を取り付
け、この後、排気を行って、チャンバー内の気圧が蒸着
可能な所定の気圧(真空)になるようにチャンバー内を
減圧する。そして、蒸発器によりターゲットを蒸発さ
せ、被着物に薄膜を形成(蒸着)する。
【0005】この場合、続けて別の被着物に薄膜を形成
するには、被着物を交換する必要がある。すなわち、蒸
着後、チャンバーの真空を解除し、一旦、チャンバー内
の気圧を大気圧に戻してから、ホルダー上の被着物を回
収し、ホルダーに別の被着物を取り付け、再び、チャン
バー内を前記所定の気圧まで減圧する。
【0006】しかし、真空引には時間がかかるので、こ
のような蒸着装置では、続けて別の被着物に薄膜を形成
する場合、被着物の交換に長時間要し、このため作業効
率が悪いという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、被着
物の交換に要する時間を短縮し得る薄膜形成装置を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。
【0009】(1) 減圧されたチャンバー内で被着物
へ薄膜を形成する薄膜形成装置であって、被着物への薄
膜の形成がなされる気密性のある第1のチャンバーと、
気密性のある第2のチャンバーと、前記第1のチャンバ
ーと前記第2のチャンバーとを連通するゲートと、前記
ゲートを開閉し、該ゲートを気密的に遮蔽し得るシャッ
ター機構と、前記第1のチャンバー内および前記第2の
チャンバー内をそれぞれ減圧する減圧手段と、前記第1
のチャンバー内に設置され、成膜の際、複数の前記被着
物を保持し得る保持手段と、前記第1のチャンバー内に
設置され、成膜の際、前記薄膜の材料を放出する膜材料
放出手段と、前記第1のチャンバーの減圧状態を維持し
たまま、少なくとも前記第2のチャンバー内と前記第1
のチャンバー内の所定位置との間で前記被着物を搬送す
る第1の搬送機構と、前記第1のチャンバー内で昇降す
る機構と、前記保持手段への前記被着物の着脱を行う機
構とを備え、前記第1のチャンバーの減圧状態を維持し
たまま、前記第1のチャンバー内の所定位置と、前記保
持手段が前記被着物を保持する被着物保持位置との間で
前記被着物を搬送する第2の搬送機構とを有することを
特徴とする薄膜形成装置。
【0010】(2) 前記第1の搬送機構は、少なくと
も前記第2のチャンバー内と前記第1のチャンバー内の
所定位置との間を前記ゲートを通過して移動する移動手
段と、前記移動手段に設けられ、複数の前記被着物を格
納し得る格納部と、前記移動手段に設けられ、前記格納
部から前記被着物を1個ずつ取り出して該被着物を前記
第2の搬送機構に受け渡し、前記第2の搬送機構から前
記被着物を受け取って該被着物を前記格納部に格納する
搬送部とを有する上記(1)に記載の薄膜形成装置。
【0011】(3) 前記第2の搬送機構は、前記第1
のチャンバー内の底部側の第1の位置と前記第1のチャ
ンバー内の上部側の第2の位置との間で前記被着物を搬
送する第1の搬送手段と、前記第2の位置と前記保持手
段が前記被着物を保持する被着物保持位置との間で前記
被着物を搬送する第2の搬送手段とを有する上記(1)
または(2)に記載の薄膜形成装置。
【0012】(4) 前記保持手段は、水平面に対して
所定角度傾斜する部分を有するホルダー本体を有してお
り、前記第1の搬送手段は、水平な姿勢と、水平面に対
して前記ホルダー本体の前記傾斜部分と平行になる姿勢
とを採り得るステージを有する昇降機である上記(3)
に記載の薄膜形成装置。
【0013】(5) 前記ステージは、前記第2の位置
への到達に連動して、前記水平姿勢から前記傾斜姿勢へ
変更するよう構成されている上記(4)に記載の薄膜形
成装置。
【0014】(6) 前記保持手段は、回転体よりなる
ホルダー本体を有し、前記第2の搬送手段は、前記ホル
ダー本体のほぼ径方向に移動し得るクレーンである上記
(3)に記載の薄膜形成装置。
【0015】(7) 前記第2の搬送手段は、前記被着
物を着脱可能に支持するチャックを有する上記(3)な
いし(6)のいずれかに記載の薄膜形成装置。
【0016】
【実施例】以下、本発明の薄膜形成装置を添付図面に示
す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1は、本発明の薄膜形成装置を蒸着装置
に適用した場合における実施例を示す断面図である。同
図に示すように、蒸着装置1は、気密性のある主チャン
バー(第1のチャンバー)2と、気密性のある副チャン
バー(第2のチャンバー)3とを有している。この場
合、主チャンバー2内が蒸着室となっている。なお、主
チャンバー2の底板10は、水平面と平行になってい
る。
【0018】主チャンバー2内の図1中上方には、被着
物である基板100を保持する基板ホルダー(保持手
段)7が回転可能に支持されている。この場合、主チャ
ンバー2の外部(図1中上側)には、基板ホルダー7駆
動用のモータ(回転角度制御モータ)8が設置されてお
り、前記基板ホルダー7の中心部は、このモータ8の回
転軸に接合されている。
【0019】図2は、蒸着装置1の基板ホルダー7の構
成例を示す平面図である。同図に示すように、基板ホル
ダー7は、水平面(底板10)に対して所定角度傾斜し
た傘状の回転体よりなるホルダー本体71を有してお
り、ホルダー本体71には、円形状の複数の開口72が
放射状に設けられている。この開口72の直径は、基板
100の直径よりも小さくなっている。
【0020】図3は、図2中のA−A線での断面図であ
る。同図に示すように、基板100は、円盤状の基板本
体101を有しており、基板本体101は、環状の位置
規制部材102に挿入されている。
【0021】蒸着の際は、基板100の位置規制部材1
02が前記基板ホルダー7の開口72に挿入され、位置
規制部材102の外側面並びに下面が開口72の内周面
並びに上面に当接し、これにより基板100の位置が規
制されるとともに、基板100が基板ホルダー7に着脱
可能に取り付けられる。なお、蒸着により、基板100
の裏面に薄膜103が成膜(形成)される。
【0022】図1に示すように、主チャンバー2内の底
部(図1中下側)には、蒸着源であるターゲットを蒸発
させる蒸発器(薄膜の材料を放出する膜材料放出手段)
6が設置されている。
【0023】また、この蒸発器6と基板ホルダー7との
間であって、基板ホルダー7の近傍には、膜厚調整用遮
蔽板9が設けられている。また、主チャンバー2には、
バルブを介して真空ポンプ(減圧手段)が接続されてい
る(いずれも図示せず)。蒸着の際は、この真空ポンプ
により、排気を行って、主チャンバー2内の気圧が蒸着
可能な所定の気圧(例えば、1.0×10-4〜1.0×
10-5torr程度)になるように、主チャンバー2内を減
圧する。
【0024】主チャンバー2の側壁11の下部(図1中
下側)には、主チャンバー2と副チャンバー3とを連通
するゲート14が設けられている。また、主チャンバー
2と副チャンバー3との間には、前記ゲート14を開閉
し、そのゲート14を気密的に遮蔽し得る第1のシャッ
ター(シャッター機構)4が設けられている。
【0025】また、副チャンバー3の図1中左側には、
ゲート15と、このゲート15を開閉し、ゲート15を
気密的に遮蔽し得る第2のシャッター(シャッター機
構)5とが設けられている。
【0026】前記第1のシャッター4のみを閉鎖する
と、主チャンバー2のみが気密状態を保持され、前記第
1のシャッター4および第2のシャッター5を閉鎖する
と、主チャンバー2および副チャンバー3がそれぞれ気
密状態を保持される。
【0027】また、副チャンバー3には、バルブ13を
介して真空ポンプ12が接続されている。なお、この真
空ポンプ12により、後述する予備排気を行って、副チ
ャンバー3内の気圧が主チャンバー2内の気圧と実質的
に同一になるように、副チャンバー3内を減圧する。
【0028】図1に示すように、蒸着装置1は、副チャ
ンバー3内の所定位置と主チャンバー2内の所定位置と
の間で基板100を搬送する第1の基板搬送機構(第1
の搬送機構)20と、主チャンバー2内の所定位置と基
板ホルダー7との間で基板100を搬送する第2の基板
搬送機構(第2の搬送機構)20aとを有している。以
下、これら第1の基板搬送機構20および第2の基板搬
送機構20aをそれぞれ説明する。
【0029】第1の基板搬送機構20は、主チャンバー
2内の所定位置と副主チャンバー3内の所定位置との間
に設けられたレール22と、そのレール22に沿って、
主チャンバー2内の所定位置と副主チャンバー3内の所
定位置との間を移動し得る移動手段21とを有してい
る。また、移動手段21は、移動手段21駆動用のモー
タ213と、このモータからの駆動力によって回転する
車輪212とを有している。
【0030】図4は、第1の基板搬送機構20および第
2の基板搬送機構20aの昇降機31を示す平面図であ
る。また、図5は、第1の基板搬送機構20の移動手段
21を示す平面図である。
【0031】図4に示すように、第1の基板搬送機構2
0の移動手段21は、基台211を有し、この基台21
1には、前述した車輪212が回転自在に支持されてい
る。
【0032】また、移動手段21には、基板ホルダー7
の開口72の数に対応した複数の基板100を格納し得
る基板格納部23と、基板搬送部(搬送部)24とが設
けられている。この基板搬送部24により、未蒸着(成
膜前)の基板100を基板格納部23から取り出して、
その基板100を後述する第2の基板搬送機構20aの
エレベーター(第1の搬送手段)31に受け渡し、ま
た、蒸着済(成膜後)の基板100を昇降機31から受
け取り、その基板100を基板格納部23に格納する。
【0033】図5に示すように、基板格納部23は、基
板100を支持(載置)する基板支持部231を複数有
している。この基板支持部231は、基板100の直径
よりも小さい所定間隙を介して基台211と水平に設置
された一対の支持板232、232で構成されている。
なお、基板収納の際、基板100は、支持板232と支
持板232の間に配置され、両支持板232、232に
より支持される。
【0034】図6は、図5中のB−B線での断面図であ
る。また、図7は、図5中のC−C線での断面図であ
る。図6に示すように、基板格納部23の各基板支持部
231は、基台211に対して垂直な方向に、一定の間
隔で設けられている。
【0035】図7に示すように、基台211には、リー
ドスクリュー(外周に螺旋状のねじが形成された回転
軸)251が回転自在に支持されている。また、基台2
11には、ガイドレール252が支持されている。ま
た、基台211には、基板搬送部24の垂直方向駆動用
のモータ253と、このモータ253からの駆動力を前
記リードスクリュー251に伝達する図示しない動力伝
達機構が設けられている。
【0036】図7に示すように、基板搬送部24の後述
する支持部材241は、台部材254の中央部に固定さ
れている。この台部材254の一端側(図7中左側)に
は、リードスクリュー251と噛合するナット(雌ね
じ)255が固定されており、他端側(図7中右側)に
は、ガイドレール252が挿入される孔部256が設け
られている。これらにより、台部材254および基板搬
送部24は、所定の姿勢を保持しつつ、リードスクリュ
ー251の回転軸に沿って移動し得るようになってい
る。
【0037】図8および図9は、それぞれ、基板搬送部
24を示す側面図および正面図である。図8に示すよう
に、基板搬送部24は、ステージ242と、このステー
ジ242を移動可能に支持する支持部材241と、基板
搬送部24の水平方向駆動用のモータ243と、ワイヤ
ー275および276とを有している。
【0038】図9に示すように、ステージ242の両側
部には、それぞれ、ガイド溝244、245が形成され
ている。また、ステージ242の図9中上側には、基板
100が載置される載置台246が設けられている。こ
の載置台246の直径は、基板100の位置規制部材1
02の外径(直径)よりも小さく、かつ、位置規制部材
102の内径(直径)よりも大きくなっている。
【0039】支持部材241には、前記ステージ242
のガイド溝244および245にそれぞれ挿入される凸
条247および248が形成されている。図8に示すよ
うに、凸条247および248は、図8中左右方向に形
成されており、ステージ242は、前記凸条247およ
び248に沿って、図8中左右方向に移動し得るように
なっている。
【0040】また、図8および図9に示すように、ステ
ージ242には、支持部材241に当接するガイドロー
ラー261が回転自在に支持されおり、支持部材241
には、ステージ242に当接するガイドローラー262
が回転自在に支持されている。
【0041】また、図8に示すように、支持部材241
には、滑車271、272、273および274が回転
自在に支持されている。また、支持部材241には、モ
ータ243が設置されており、このモータ243の回転
軸には図示しないワイヤー巻取部が設けられている。
【0042】ワイヤー275は、滑車271および27
2に巻き掛けられており、その一端はステージ242の
図8中右側端部に固定され、他端側は、ワイヤー巻取部
に固定されている。
【0043】また、ワイヤー276は、滑車273およ
び274に巻き掛けられており、その一端はステージ2
42の図8中左側端部に固定され、他端側は、ワイヤー
巻取部に固定されている。
【0044】なお、モータ243が所定方向に回転する
と、ワイヤー巻取部にワイヤー275が巻き取られ、ワ
イヤー巻取部からワイヤー276が送り出されて、ステ
ージ242が図8中左側に移動し、モータ243が前記
と逆方向に回転すると、ワイヤー巻取部にワイヤー27
6が巻き取られ、ワイヤー巻取部からワイヤー275が
送り出されて、ステージ242が図8中右側に移動す
る。
【0045】次に、第2の基板搬送機構20aを説明す
る。図10は、図1中の点線で示す領域の拡大図であ
る。図1および図10に示すように、第2の基板搬送機
構20aは、主チャンバー2内の図1中底部側の第1の
位置と主チャンバー2内の図1中上部側の第2の位置と
の間で基板100を搬送する昇降機(第1の搬送手段)
31と、前記第2の位置と基板ホルダー7上の基板10
0を固定すべき位置(被着物保持位置)との間で基板1
00を搬送するクレーン(第2の搬送手段)40とを有
している。
【0046】図11は、昇降機31を示す平面図であ
る。同図に示すように、昇降機31は、基板100が載
置されるステージ311と、このステージ311を支持
する箱状の支持部材312とで構成されている。この場
合、ステージ311は、支持部材312に対し、一対の
ピン313、313を中心に回転自在に支持されてい
る。
【0047】ステージ311の一端側(図11中右側)
には、載置台246の直径より大きく切り欠かれた切欠
部314が設けられている。図12および図13は、そ
れぞれ、昇降機31を示す正面図である。図11および
図12に示すように、ステージ311の他端側(図12
中左側)には、一対の突部315、315が設けられ、
これら突部315および315の先端には、それぞれガ
イドローラー316および316が回転自在に支持され
ている。また、図12に示すように、ステージ311の
切欠部314の周囲には、基板100の位置を規制する
一対の凸部317、317が設けられている。
【0048】また、図11に示すように、主チャンバー
2内には、リードスクリュー(外周に螺旋状のねじが形
成された回転軸)321が回転自在に支持されており、
また、このリードスクリュー321の両側部に、ガイド
軸322とガイド軸323とが支持されている。
【0049】図1に示すように、リードスクリュー32
1、ガイド軸322および323は、それぞれ、側壁1
1の近傍に配置されており、主チャンバー2の底部から
上部まで、底板10に対して垂直な方向に設けられてい
る。
【0050】また、主チャンバー2の外部(底板10の
裏面)には、昇降機31の垂直方向駆動用のモータ33
が設置されており、前記リードスクリュー321は、こ
のモータ33の回転軸に接合されている。
【0051】図11に示すように、支持部材312に
は、リードスクリュー321と噛合するナット(雌ね
じ)318が固定されており、また、このナット318
の両側部に、ガイド軸322および323がそれぞれ挿
入される孔部319および320が設けられている。こ
れらにより、昇降機31は、所定の姿勢を保持しつつ、
リードスクリュー321の回転軸に沿って移動(昇降)
し得るようになっている。
【0052】図10および図11に示すように、ガイド
軸322および323の図10中上側端部には、昇降機
31のガイドローラー316に当接し得る板部材(スト
ッパー)324が固定されている。
【0053】また、昇降機31には、ステージ311を
水平に保持する図示しないステージ保持部が設けられて
いる。よって、図12に示すように、昇降機31が図1
2中上方に移動して、ガイドローラ316が板部材32
4に当接するまでは、前記ステージ保持部により、ステ
ージ311が水平に保持される。
【0054】また、図13に示すように、ガイドローラ
316が板部材324に当接した後に、昇降機31がさ
らに図13中上方に移動すると、ステージ311は、ピ
ン313を中心にして図13中反時計回りに回転し、傾
斜する。このときのステージ311の最大傾斜角度、す
なわち、昇降機31が図13中最上部に位置していると
きのステージ311の傾斜角度は、後述するクレーン4
1のリードスクリュー431、ガイド軸432および4
33の傾斜角度、すなわち、基板ホルダー7の傾斜角度
と等しくなるように設定されている。
【0055】図1および図10に示すように、第2の基
板搬送機構20aは、クレーン(第2の搬送手段)41
を有している。図14は、図10中のD−D線での断面
図である。また、図15は、図10中のE−E線での断
面図である。
【0056】図14に示すように、クレーン41は、無
底のケーシング42と、このケーシング42に設けら
れ、基板100を着脱可能に支持する基板支持機構(支
持機構)とによって構成されている。
【0057】また、主チャンバー2内には、リードスク
リュー(外周に螺旋状のねじが形成された回転軸)43
1が回転自在に支持されており、また、このリードスク
リュー431の両側部に、断面6角形のガイド軸432
とガイド軸433とがそれぞれ回転自在に支持されてい
る。
【0058】図1に示すように、リードスクリュー43
1、ガイド軸432および433は、それぞれ、基板ホ
ルダー7の図1中上側近傍に配置されており、第1の基
板搬送手段30のリードスクリュー321、ガイド軸3
22および323の図1中上側端部近傍から基板ホルダ
ー7の回転中心近傍まで、基板ホルダー7のホルダー本
体71の径方向(基板ホルダー7のホルダー本体71に
対して平行)に設けられている。
【0059】なお、前記ホルダー本体71の径方向と
は、ホルダー本体71の外周端711から内周端712
へ向う基板ホルダー7の回転中心を通る線に沿った方向
をいう。
【0060】主チャンバー2の外部(図1中上側)に
は、クレーン41の後述するチャック461、463の
幅方向駆動用のモータ442が設置されており、また、
これと同様に、主チャンバー2の外部(図1中上側)に
は、クレーン41の横方向(図1中左右方向)駆動用の
図示しないモータと、クレーン41のチャック461、
463の上下方向駆動用の図示しないモータとが設置さ
れている。この場合、ガイド軸432は、図示しないユ
ニバーサルジョイントを介して、モータ442の回転軸
に連結されており、これと同様に、リードスクリュー4
31およびガイド軸433は、それぞれ、ユニバーサル
ジョイントを介して、前記クレーン41の横方向駆動用
のモータの回転軸およびチャック461、463の上下
方向駆動用のモータの回転軸に連結されている。
【0061】図14に示すように、ケーシング42に
は、リードスクリュー431と噛合するナット(雌ね
じ)451が固定されている。また、ケーシング42に
は、このナット451の両側部に、ガイド軸432およ
び433の回転力を伝達し得るように、ガイド軸432
および433がそれぞれ挿入される断面6角形の孔部を
有するかさ歯車452および453が設けられている。
この場合、かさ歯車452および453は、それぞれ、
ガイド軸432および433に沿って摺動し得るように
なっている。
【0062】これらにより、クレーン41は、基板ホル
ダー7のホルダー本体71の対向面と平行な姿勢を保持
しつつ、リードスクリュー431の回転軸に沿って移動
し得るようになっている。
【0063】次に、クレーン41の基板支持機構を説明
する。図14および図15に示すように、基板支持機構
は、一対のチャック461、463と、互いに平行に配
置された一対の回転軸471、472と、一対の長方形
の枠部材481、482とを有している。
【0064】図14に示すように、回転軸471の一端
側には、ねじ部473が形成されており、他端側には、
ねじ部473と逆方向にねじ山が切ってあるねじ部47
4が形成されている。また、回転軸472の一端側に
は、ねじ部473と同方向にねじ山が切ってあるねじ部
475が形成されており、他端側には、ねじ部475と
逆方向にねじ山が切ってあるねじ部476が形成されて
いる。
【0065】チャック461には、ねじ部473と噛合
するナット(雌ねじ)465と、ねじ部475と噛合す
るナット467とが固定されており、チャック463に
は、ねじ部474と噛合するナット467と、ねじ部4
76と噛合するナット468とが固定されている。ま
た、これらチャック461および463の先端(図14
中下端)には、それぞれ、ほぼL字状の支持部462お
よび464が設けられている。
【0066】枠部材481には、図14中左右方向に延
びる4つの長穴483、484、485および486が
形成されており、枠部材481の図14中右側の辺48
7には、ラックギヤ488が形成されている。
【0067】また、チャック461には、長穴483に
挿入されるピン491と、長穴484に挿入されるピン
492とが突設されており、基板支持部材462には、
長穴485に挿入されるピン493と、長穴486に挿
入されるピン494とが突設されている。
【0068】図15に示すように、枠部材482は、チ
ャック461および462を介して、枠部材481と反
対側に配置されている。なお、枠部材482は、前記枠
部材481と対称になっており、その構成は、ラックギ
ヤ488が形成されていない他は、枠部材481と同様
であるので説明を省略する。
【0069】図14および図15に示すように、ケーシ
ング42の側板421には、枠部材482の移動方向を
規制する図14中上下方向に延びる4つの長穴423、
424、425および426が形成されており、これと
同様に、ケーシング42の側板422にも、枠部材48
1の移動方向を規制する図15中上下方向に延びる図示
しない4つの長穴が形成されている。
【0070】図14に示すように、枠部材481には、
前記ケーシング42の側板422に形成されている図示
しない長穴に挿入されるピン511、512、513お
よび514が突設されており、これと同様に、枠部材4
82には、ケーシング42の側板421に形成されてい
る長穴423〜426に挿入される図示しない4つのピ
ンが突設されている。
【0071】ケーシング42には、かさ歯車453と噛
合するかさ歯車521が支持されており、そのかさ歯車
521の回転軸522には、ラックギヤ488と噛合す
るピニオンギヤ523が嵌入されている。
【0072】また、ケーシング42には、かさ歯車45
2と噛合するかさ歯車524が支持されており、そのか
さ歯車524の回転軸525には、ウォームギア526
が嵌入されている。この場合、ウォームギア526は、
回転軸525からの回転力を伝達でき、かつ、回転軸5
25に沿って摺動し得るようになっている。
【0073】図16は、ウォームギア526およびその
近傍を示す平面図である。図14および図16に示すよ
うに、回転軸471には、ウォームギア526と噛合す
るヘリカルギヤ478が嵌入されている。
【0074】また、図14に示すように、回転軸471
には、スプロケット531が嵌入されており、回転軸4
72には、前記スプロケット531と対応する位置に、
スプロケット532が嵌入されている。そして、スプロ
ケット531からの駆動力がスプロケット532に伝達
されるように、スプロケット531とスプロケット53
2には、チェーン533が巻き掛けられている。
【0075】このような構成により、図14に示すよう
に、チャック461、462、枠部材481、482、
回転軸471、472、スプロケット531、532、
チェーン533およびウォームギア526は、一体的
に、ケーシング42に対して図14中上下方向に移動し
得るようになっており、チャック461および462
は、ケーシング42に対して、図14中左右方向(チャ
ック461とチャック463とが接近する方向または離
間する方向)に移動し得るようになっている。
【0076】図17は、蒸着装置1の回路構成例を示す
ブロック図である。同図に示すように、蒸着装置1は、
制御手段60を有しており、この制御手段60は、図示
しないインターフェースを介して、第1のシャッター4
の駆動用のモータ541、第2のシャッター5の駆動用
のモータ542、クレーン41の横方向(図1中左右方
向)駆動用のモータ441、クレーン41のチャック4
61、463の上下方向駆動用のモータ443、モータ
8、モータ213、モータ253、モータ243、モー
タ33およびモータ442と、それぞれ通信し得るよう
になっている。
【0077】制御手段60は、通常、マイクロコンピュ
ータで構成されており、前記各モータの駆動制御を行
う。なお、第1の基板搬送機構20および第2の基板搬
送機構20aの各位置制御は、それぞれ、従来公知のモ
ータ回転角度によるオープンループ制御により行ってい
る。
【0078】次に、蒸着装置1の第1の基板搬送機構2
0および第2の基板搬送機構20aの主な作用をそれぞ
れ説明する。
【0079】[第1の基板搬送機構20] 図1に示すように、モータ213が駆動すると、移動手
段21の車輪212が回転し、これにより、移動手段2
1は、レール22に沿って、主チャンバー2と副チャン
バー3との間を移動する。
【0080】また、図7に示すように、モータ253が
駆動すると、リードスクリュー251が回転し、これに
より、ナット255がリードスクリュー251に沿って
図7中上下方向に移動し、このナット255とともに、
台部材254および基板搬送部24は、リードスクリュ
ー251およびガイドレールに沿って、姿勢を保持した
まま図7中上下方向に移動する。
【0081】また、図8に示すように、モータ243が
図8中反時計回りに回転すると、ワイヤー276が滑車
273および277を介して、モータ243の回転軸に
設けられている図示しないワイヤー巻取部に巻き取られ
る。これにより、ステージ242は、ワイヤー276に
引っ張られ、支持部材241に形成されている凸条24
7および248に沿って図8中右側に移動する。この場
合、ワイヤー275は、ワイヤー巻取部から送り出され
る。
【0082】モータ243が図8中時計回りに回転する
と、前記と反対に、ワイヤー275が滑車271および
272を介して、ワイヤー巻取部に巻き取られる。これ
により、ステージ242は、ワイヤー275に引っ張ら
れ、支持部材241に形成されている凸条247および
248に沿って図8中左側に移動する。この場合、ワイ
ヤー276は、ワイヤー巻取部から送り出される。
【0083】[第2の基板搬送機構20a] まず、第2の基板搬送機構20aの昇降機31について
説明する。図1および図11に示すように、モータ33
が駆動すると、リードスクリュー321が回転し、これ
により、ナット318がリードスクリュー321に沿っ
て図1中上下方向に移動し、このナット318ととも
に、昇降機31は、リードスクリュー321、ガイド軸
322および323に沿って、姿勢を保持したまま図1
中上下方向に移動する。
【0084】図12に示すように、昇降機31が図12
中上方に移動する際は、ガイドローラ316が板部材3
24に当接するまでは、昇降機31に設けられている図
示しないステージ保持部により、ステージ311は水平
(水平な姿勢)に保持されている。そして、図13に示
すように、ガイドローラ316が板部材324に当接し
た後、昇降機31がさらに図13中上方に移動すると、
ステージ311は、ピン313を中心にして図13中反
時計回りに回転して、傾斜し、昇降機31が図13中最
上部に位置すると、ステージ311は、基板ホルダー7
のホルダー本体71と水平になる姿勢に保持される。こ
のように、昇降機31のステージ311は、昇降機31
の第2の位置(図13中上部)への到達に連動して、水
平姿勢から傾斜姿勢へ変更する。なお、ステージ311
が傾斜しているときには、基板100は、凸部317に
よって保持されている。
【0085】また、この状態から、昇降機31が図13
中下方に移動すると、ステージ311は、ピン313を
中心にして図13中時計回りに回転し、水平に近づいて
いく。そして、図12に示すように、ステージ311が
水平になると、図示しないステージ保持部により、その
姿勢(水平な姿勢)が保持される。
【0086】次に、第2の基板搬送機構20aのクレー
ン41について説明する。図1および図14に示すよう
に、モータ441が駆動すると、リードスクリュー43
1が回転し、これにより、ナット451がリードスクリ
ュー431に沿って図1中左右方向に移動し、このナッ
ト451とともに、クレーン41は、リードスクリュー
431、ガイド軸432および433に沿って、姿勢を
保持したまま図1中左右方向に移動する。
【0087】また、図14に示すように、モータ442
が駆動すると、ガイド軸432が回転し、これにより、
かさ歯車452が回転し、このかさ歯車452と噛合し
ているかさ歯車524が回転する。そして、かさ歯車5
24の回転軸525に嵌入しているウォームギヤ526
が回転し、図16に示すように、このウォームギヤ52
6と噛合しているヘリカルギヤ478が回転し、このヘ
リカルギヤ478とともに、回転軸471が回転する。
この場合、図14に示すように、スプロケット531か
らの駆動力がチェーン533によりスプロケット532
へ伝達されて、回転軸472が回転する。
【0088】図14に示すように、回転軸471が回転
すると、回転軸471の両端のねじ部473および47
4とそれぞれ噛合しているナット465および467
が、それぞれ回転軸47に沿って図14中左右方向に、
互いに逆の方向に移動する。また、回転軸472が回転
すると、回転軸472の両端のねじ部475および47
6とそれぞれ噛合しているナット466および468
が、それぞれ回転軸47に沿って図14中左右方向に、
互いに逆の方向に移動する。これにより、チャック46
1および463は、それぞれ、ケーシング42に対し
て、図14中左右方向に、互いに逆の方向に移動する。
すなわち、チャック461および463は、それぞれ、
チャック461とチャック463とが接近する方向また
は離間する方向に移動する。
【0089】また、図14に示すように、モータ443
が駆動すると、ガイド軸433が回転し、これにより、
かさ歯車453が回転し、このかさ歯車453と噛合し
ているかさ歯車521が回転する。そして、かさ歯車5
21の回転軸522に嵌入しているピニオンギヤ523
が回転し、ラックギヤ488とピニオンギヤ523とに
より、ピニオンギヤ523の回転運動が枠部材481の
直線運動に変換され、枠部材481は、ケーシング42
に対して、図示しない長穴に沿って図14中上下方向に
移動する。この場合、枠部材481とともに、チャック
461、463、枠部材482、回転軸471、47
2、スプロケット531、532、チェーン533およ
びウォームギア526は、一体的に、ケーシング42に
対して図14中上下方向に移動する。
【0090】次に、蒸着の際に、蒸着装置1の外部(大
気側)にある未蒸着の基板群を、主チャンバー2内の基
板ホルダー7に取り付ける手順を説明する。図1に示す
ように、第1のシャッター4が開放され、第2のシャッ
ター5が閉鎖されており、主チャンバー2および副チャ
ンバー3内がそれぞれ蒸着可能な所定の気圧(真空)に
なっている状態から説明を開始する。
【0091】まず、蒸着装置1の外部にある基板移動手
段21の基板格納部23に、未蒸着の基板100を所定
枚数格納する。次いで、モータ541を駆動して第1の
シャッター4を閉鎖し、この後、副チャンバー3内を大
気圧にする。
【0092】次いで、モータ542を駆動して第2のシ
ャッター5を開放し、基板100が格納された基板移動
手段21を副チャンバー3内の所定の位置にセットす
る。次いで、モータ542を駆動して第2のシャッター
5を閉鎖し、この後、真空ポンプ12により、副チャン
バー3内の気圧が主チャンバー2内の気圧と同一になる
ように予備排気を行う。
【0093】次いで、モータ541を駆動して第1のシ
ャッター4を開放する。次いで、モータ213を駆動し
て基板移動手段21を副チャンバー3内の所定の位置か
ら主チャンバー2内の所定の位置へ移動させる。
【0094】次いで、モータ33を駆動して昇降機31
を図1中下側に下限まで移動させる。次いで、基板搬送
部24の載置台246に、基板格納部23に格納されて
いる基板100を1枚載置させる。この動作は、下記の
通りである。
【0095】図18および図19は、それぞれ基板搬送
部24を示す側面図である。図18に示すように、モー
タ253を駆動して基板搬送部24を所定の高さまで移
動させ、モータ243を駆動して基板搬送部24のステ
ージ242を図18中左側に移動させて、基板支持部2
31によって支持されている基板100の真下に載置台
246を位置させる。そして、図19に示すように、モ
ータ253を駆動して基板搬送部24を図19中上側に
移動させ、図5に示すように、支持板232と支持板2
32との間から、ステージ242を上昇させて基板10
0をすくい上げ、これにより、図6に示すように、基板
100を載置台246に載置する。
【0096】次いで、基板搬送部24から基板100を
受け取り易い位置に、モータ33を駆動して昇降機31
を移動させる。すなわち、昇降機31を図6中上側に移
動させ、昇降機31のステージ311の高さと載置台2
46の高さとが同じになった所で、昇降機31を停止さ
せる。
【0097】次いで、図6に示すように、基板搬送部2
4のステージ242を図6中右側に移動させ、昇降機3
1のステージ311の位置まで基板100を搬送する。
図20は、基板搬送部24および昇降機31を示す正面
図である。同図に示すように、載置台246がステージ
311の切欠部314に入り込むことにより、基板10
0は、ステージ311の図20中真上に配置される。
【0098】次いで、モータ33を駆動して昇降機31
を図20中上側に移動させ、ステージ311により、基
板搬送部24から基板100を受け取る。次いで、図6
に示すように、前記と同様にして、再び、モータ253
を駆動して基板搬送部24を図6中上下方向に移動さ
せ、モータ243を駆動して基板搬送部24のステージ
242を図6中左右方向に移動させて、基板搬送部24
の載置台246に、基板格納部23に格納されている他
の基板100を1枚載置させる。
【0099】次いで、図10に示すように、モータ33
を駆動して昇降機31を図10中上側に上限まで移動さ
せる。次いで、図14に示すように、モータ442およ
び443をそれぞれ駆動して、クレーン41のチャック
461および463を、チャック461とチャック46
3とが離間する方向に限界まで移動させ、かつ、チャッ
ク461および463を、図14中上側に上限まで移動
させる。以下、「チャック461とチャック463とが
離間する方向」を単に、「広幅方向」という。
【0100】次いで、図10に示すように、モータ44
1を駆動してクレーン41をガイド軸432に沿って図
10中左右方向に移動させ、クレーン41のチャック4
61および463を、昇降機31のステージ311に支
持されている基板100の真上に位置させる。
【0101】次いで、モータ443を駆動してチャック
461および463を図10中下側に移動させ、チャッ
ク461および463を、これらの支持部462および
464が基板100を挟持し得る位置に位置させる。
【0102】次いで、図14に示すように、モータ44
2を駆動してチャック461および463を、チャック
461とチャック463とが接近する方向に移動させ、
支持部462および464により基板100を挟持す
る。以下、「チャック461とチャック463とが接近
する方向」を単に、「狭幅方向」という。
【0103】次いで、モータ443を駆動してチャック
461および463を図14中上側に移動させ、基板1
00を昇降機31のステージ311から持ち上げる。次
いで、基板ホルダー7の開口72の列がクレーン41の
軌道(リードスクリュー431)の真下になるように、
モータ8を駆動して基板ホルダー7を回転させる。
【0104】次いで、図1に示すように、モータ441
を駆動してクレーン41をガイド軸432に沿って図1
中右側に移動させ、基板ホルダー7の最外周側の開口7
2の図1中上側に基板100を搬送する。
【0105】次いで、モータ443を駆動してチャック
461および463を図1中下側に移動させ、基板10
0の位置規制部材102を基板ホルダー7の開口72に
挿入させる。
【0106】次いで、モータ442を駆動してチャック
461および463を広幅方向に移動させ、基板100
を基板ホルダー7に取り付ける。次いで、モータ443
を駆動してチャック461および463を図1中上側に
移動させる。
【0107】次いで、前記と同様にして、基板ホルダー
7の同じ列の中央の開口72および最内周側の開口72
にも、順次、基板格納部23から基板100を搬送して
取り付ける。
【0108】次いで、前記基板が取り付けられた開口7
2の列に隣接する開口72の列がクレーン41の軌道の
真下になるように、モータ8を駆動して基板ホルダー7
を回転させ、前記と同様にして、基板ホルダー7の最外
周側の開口72、中央の開口72および最内周側の開口
72に、順次、基板格納部23から基板100を搬送し
て取り付ける。
【0109】以下、前記と同様にして、基板移動手段2
1の基板格納部23に格納されている未蒸着の基板10
0を基板ホルダー7のすべての開口72に取り付ける。
基板ホルダー7への基板100の取り付けが完了した
後、蒸発器6を作動し、その蒸発器6からターゲットを
蒸発させて蒸着を行い、基板100に所定の薄膜を形成
する。
【0110】そして、前記基板ホルダー7への基板10
0の取り付けと逆の手順により、蒸着済の基板群を、主
チャンバー2内の基板ホルダー7から蒸着装置1の外部
に搬送する。
【0111】このように、本実施例の蒸着装置1は、主
チャンバー2と副チャンバー3とを有しており、主チャ
ンバー2の真空を解除せずに、または、真空度を目標値
までわずかに向上させるだけで、蒸着装置1の外部等に
ある未蒸着の基板100を主チャンバー2内の基板ホル
ダー7に取り付けることができ、また、基板ホルダー7
に取り付けられている蒸着済の基板100を蒸着装置1
の外部等に搬送することができるので、基板100の交
換に要する時間を短縮することができる。これにより、
多数の基板に連続的に蒸着を行う場合、作業効率を向上
させることができる。
【0112】また、蒸着装置1は、複数の基板を取り付
けることができる基板ホルダー7を有しており、一度
に、複数の基板に蒸着することができるので、蒸着の際
の作業効率が向上する。
【0113】また、蒸着装置1は、蒸着装置1の外部か
ら主チャンバー2内に複数の基板を同時に搬送すること
ができる移動手段21を有しているので、装置の外部か
ら主チャンバー内に基板100を1枚ずつしか搬送でき
ない蒸着装置に比べて、副チャンバー3の真空を解除す
る回数を減少させることができ、これにより、蒸着の際
の作業効率が向上する。
【0114】また、蒸着装置1は、基板100を着脱可
能に支持するチャック461および462を備えたクレ
ーン41を有しているので、このクレーン41により、
未蒸着の基板100を確実に基板ホルダー7に取り付け
ることができる。そして、蒸着後は、基板ホルダー7に
取り付けられている蒸着済の基板100を確実に回収す
ることができる。
【0115】以上、本発明の薄膜形成装置を、図示の構
成例に基づいて説明したが、本発明はこれに限定される
ものではない。例えば、前記実施例では、被着物は、基
板であったが、本発明では基板に限らず、この他、例え
ば、レンズ等であってもよい。
【0116】また、本発明では、被着物に形成する薄膜
は、特に限定されない。なお、薄膜としては、例えば、
反射膜、反射防止膜等の光学薄膜等が挙げられるが、光
学部品には限らない。
【0117】また、本発明の薄膜形成装置は、蒸着装置
に限らず、この他、例えば、スパッタリング装置、イオ
ンプレーティング装置、CVD装置およびPVD装置
等、各種薄膜形成装置に適用される。
【0118】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の薄膜形成
装置によれば、第1のチャンバーと、第2のチャンバー
と、シャッター機構とを有しており、第1のチャンバー
の真空を解除せずに、薄膜形成装置の外部にある成膜前
の被着物を第1のチャンバー内の保持手段に取り付ける
ことができ、また、保持手段に取り付けられている成膜
後の被着物を薄膜形成装置の外部に搬送することができ
るので、被着物の交換に要する時間を短縮することがで
きる。これにより、多数の被着物に連続的に成膜する場
合、作業効率を向上させることができる。
【0119】また、本発明の薄膜形成装置は、複数の被
着物を取り付けることができる保持手段を有しており、
複数の被着物に対して同時に成膜することができるの
で、成膜の際の作業効率が向上する。
【0120】また、第1の搬送機構が、複数の被着物を
格納し得る格納部を有する場合には、第2のチャンバー
と第1のチャンバーとの間で複数の被着物を同時に搬送
することができるので、装置の外部から第1のチャンバ
ー内に被着物を1つずつしか搬送できない薄膜形成装置
に比べて、第2のチャンバーの真空を解除する回数を減
少させることができ、これにより、成膜の際の作業効率
が向上する。
【0121】また、第2の搬送機構の第2の搬送手段
が、被着物を着脱可能に支持するチャックを有する場合
には、この第2の搬送手段により、成膜前の被着物を確
実に保持手段に取り付けることができる。そして、成膜
後は、保持手段に取り付けられている成膜された被着物
を確実に回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄膜形成装置を蒸着装置に適用した場
合における実施例を示す断面図である。
【図2】本発明における基板ホルダーの構成例を示す平
面図である。
【図3】図2中のA−A線での断面図である。
【図4】本発明における第1の基板搬送機構および第2
の基板搬送機構の昇降機を示す平面図である。
【図5】本発明における第1の基板搬送機構の移動手段
を示す平面図である
【図6】図5中のB−B線での断面図である。
【図7】図5中のC−C線での断面図である。
【図8】本発明における第1の基板搬送機構の基板搬送
部を示す側面図である。
【図9】本発明における第1の基板搬送機構の基板搬送
部を示す正面図である。
【図10】図1中の点線で示す領域の拡大図である。
【図11】本発明における第2の基板搬送機構の昇降機
を示す平面図である。
【図12】本発明における第2の基板搬送機構の昇降機
を示す正面図である。
【図13】本発明における第2の基板搬送機構の昇降機
を示す正面図である。
【図14】図10中のD−D線での断面図である。
【図15】図10中のE−E線での断面図である。
【図16】本発明におけるウォームギヤおよびその近傍
を示す平面図である。
【図17】本発明における回路構成例を示すブロック図
である。
【図18】本発明における第1の基板搬送機構の基板搬
送部を示す側面図である。
【図19】本発明における第1の基板搬送機構の基板搬
送部を示す側面図である。
【図20】本発明における第1の基板搬送機構の基板搬
送部および第2の基板搬送機構のの昇降機を示す正面図
である。
【符号の説明】
1 蒸着装置 2 主チャンバー 3 副チャンバー 4 第1のシャッター 5 第2のシャッター 6 蒸発器 7 基板ホルダー 71 ホルダー本体 711 外周端 712 内周端 72 開口 8 モータ 9 膜厚調整用遮蔽板 10 底板 11 側壁 12 真空ポンプ 13 バルブ 14、15 ゲート 20 第1の基板搬送機構 20a 第2の基板搬送機構 21 移動手段 211 基台 212 車輪 213 モータ 22 レール 23 基板格納部 231 基板支持部 232 支持板 24 基板搬送部 241 支持部材 242 ステージ 243 モータ 244、245 ガイド溝 246 載設台 247、248 凸条 251 リードスクリュー 252 ガイドレール 253 モータ 254 台部材 255 ナット 256 孔部 261、262 ガイドローラー 271〜274 滑車 275、276 ワイヤー 31 昇降機 311 ステージ 312 支持部材 313 ピン 314 切欠部 315 突部 316 ガイドローラー 317 凸部 318 ナット 319、320 孔部 321 リードスクリュー 322、323 ガイド軸 324 板部材 33 モータ 41 クレーン 42 ケーシング 421、422 側板 423〜426 長穴 431 リードスクリュー 432、433 ガイド軸 441〜443 モータ 451 ナット 452、453 かさ歯車 461 チャック 462 支持部 463 チャック 464 支持部 465〜468 ナット 471、472 回転軸 473〜476 ねじ部 478 ヘリカルギヤ 481、482 枠部材 483〜486 長穴 487 辺 488 ラックギヤ 491〜494 ピン 511〜514 ピン 521 かさ歯車 522 回転軸 523 ピニオンギヤ 524 かさ歯車 525 回転軸 526 ウォームギヤ 531、532 スプロケット 533 チェーン 541、542 モータ 60 制御手段 100 基板 101 基板本体 102 位置規制部材 103 薄膜

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減圧されたチャンバー内で被着物へ薄膜
    を形成する薄膜形成装置であって、 被着物への薄膜の形成がなされる気密性のある第1のチ
    ャンバーと、 気密性のある第2のチャンバーと、 前記第1のチャンバーと前記第2のチャンバーとを連通
    するゲートと、 前記ゲートを開閉し、該ゲートを気密的に遮蔽し得るシ
    ャッター機構と、 前記第1のチャンバー内および前記第2のチャンバー内
    をそれぞれ減圧する減圧手段と、 前記第1のチャンバー内に設置され、成膜の際、複数の
    前記被着物を保持し得る保持手段と、 前記第1のチャンバー内に設置され、成膜の際、前記薄
    膜の材料を放出する膜材料放出手段と、 前記第1のチャンバーの減圧状態を維持したまま、少な
    くとも前記第2のチャンバー内と前記第1のチャンバー
    内の所定位置との間で前記被着物を搬送する第1の搬送
    機構と、 前記第1のチャンバー内で昇降する機構と、前記保持手
    段への前記被着物の着脱を行う機構とを備え、前記第1
    のチャンバーの減圧状態を維持したまま、前記第1のチ
    ャンバー内の所定位置と、前記保持手段が前記被着物を
    保持する被着物保持位置との間で前記被着物を搬送する
    第2の搬送機構とを有することを特徴とする薄膜形成装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1の搬送機構は、少なくとも前記
    第2のチャンバー内と前記第1のチャンバー内の所定位
    置との間を前記ゲートを通過して移動する移動手段と、 前記移動手段に設けられ、複数の前記被着物を格納し得
    る格納部と、 前記移動手段に設けられ、前記格納部から前記被着物を
    1個ずつ取り出して該被着物を前記第2の搬送機構に受
    け渡し、前記第2の搬送機構から前記被着物を受け取っ
    て該被着物を前記格納部に格納する搬送部とを有する請
    求項1に記載の薄膜形成装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の搬送機構は、前記第1のチャ
    ンバー内の底部側の第1の位置と前記第1のチャンバー
    内の上部側の第2の位置との間で前記被着物を搬送する
    第1の搬送手段と、 前記第2の位置と前記保持手段が前記被着物を保持する
    被着物保持位置との間で前記被着物を搬送する第2の搬
    送手段とを有する請求項1または2に記載の薄膜形成装
    置。
  4. 【請求項4】 前記保持手段は、水平面に対して所定角
    度傾斜する部分を有するホルダー本体を有しており、 前記第1の搬送手段は、水平な姿勢と、水平面に対して
    前記ホルダー本体の前記傾斜部分と平行になる姿勢とを
    採り得るステージを有する昇降機である請求項3に記載
    の薄膜形成装置。
  5. 【請求項5】 前記ステージは、前記第2の位置への到
    達に連動して、前記水平姿勢から前記傾斜姿勢へ変更す
    るよう構成されている請求項4に記載の薄膜形成装置。
  6. 【請求項6】 前記保持手段は、回転体よりなるホルダ
    ー本体を有し、 前記第2の搬送手段は、前記ホルダー本体のほぼ径方向
    に移動し得るクレーンである請求項3に記載の薄膜形成
    装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の搬送手段は、前記被着物を着
    脱可能に支持するチャックを有する請求項3ないし6の
    いずれかに記載の薄膜形成装置。
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