JPH0832981B2 - 紡機用トラベラ - Google Patents
紡機用トラベラInfo
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- JPH0832981B2 JPH0832981B2 JP21114687A JP21114687A JPH0832981B2 JP H0832981 B2 JPH0832981 B2 JP H0832981B2 JP 21114687 A JP21114687 A JP 21114687A JP 21114687 A JP21114687 A JP 21114687A JP H0832981 B2 JPH0832981 B2 JP H0832981B2
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- JP
- Japan
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- traveler
- spinning
- spinning machine
- present
- oxygen content
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01H—SPINNING OR TWISTING
- D01H7/00—Spinning or twisting arrangements
- D01H7/02—Spinning or twisting arrangements for imparting permanent twist
- D01H7/52—Ring-and-traveller arrangements
- D01H7/60—Rings or travellers; Manufacture thereof not otherwise provided for ; Cleaning means for rings
- D01H7/604—Travellers
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は高速精紡において優れた性能を発揮する紡機
用トラベラに関するものである。
用トラベラに関するものである。
〔従来の技術およびその問題点〕 トラベラはリングと接触して摺動回転するが、正常回
転の場合トラベラ表面には酸化皮膜や、繊維の成分をは
さみ込んだ、いわゆるなじみ層が形成されるので、トラ
ベラの凝着や焼きつきを低減している。
転の場合トラベラ表面には酸化皮膜や、繊維の成分をは
さみ込んだ、いわゆるなじみ層が形成されるので、トラ
ベラの凝着や焼きつきを低減している。
しかし、最近のようにスピンドル回転数が、20,000r.
p.m以上の様な高速回転となると、リングートラベラ間
の摩擦抵抗の増大や摩擦熱の急激な上昇により、なじみ
層の形成が非常に不安定になりやすい。
p.m以上の様な高速回転となると、リングートラベラ間
の摩擦抵抗の増大や摩擦熱の急激な上昇により、なじみ
層の形成が非常に不安定になりやすい。
また、従来の紡機用トラベラは一般に硬鋼線材を用い
て形成されているが、一般脱ガス鋼では鋼中の酸素含有
量が10〜25ppmであり、酸化物系介在物が多く存在する
ので、上記硬い酸化物系介在物が摩耗表面に出てくると
なじみ層を破壊し、また材質疲労に対して悪影響を及ぼ
し、高速回転条件では凝着摩耗や疲労破壊が増大し、ト
ラベラの寿命を縮めるという問題があった。
て形成されているが、一般脱ガス鋼では鋼中の酸素含有
量が10〜25ppmであり、酸化物系介在物が多く存在する
ので、上記硬い酸化物系介在物が摩耗表面に出てくると
なじみ層を破壊し、また材質疲労に対して悪影響を及ぼ
し、高速回転条件では凝着摩耗や疲労破壊が増大し、ト
ラベラの寿命を縮めるという問題があった。
本発明は上記従来の問題点を解消し、高速条件におい
てもなじみ層の不安定要因を排除し、耐疲労性を向上す
るもをであり、炭素含有量0.6〜1.5%、酸素含有量10pp
m以下からなる鋼線材より形成し、酸化物系介在物の量
を減らし、かつ焼入れ焼戻しにより硬さをHv500〜800に
した紡機用トラベラを提供するものである。
てもなじみ層の不安定要因を排除し、耐疲労性を向上す
るもをであり、炭素含有量0.6〜1.5%、酸素含有量10pp
m以下からなる鋼線材より形成し、酸化物系介在物の量
を減らし、かつ焼入れ焼戻しにより硬さをHv500〜800に
した紡機用トラベラを提供するものである。
鋼中の酸素含有量を10ppm以下にすると酸化物系介在
物の大きなものや連続したものが減少し、高速条件にお
いてもなじみ層が安定し、また耐疲労性も向上するため
トラベラの摩耗が少なく、安定した紡調を得ることがで
きる。
物の大きなものや連続したものが減少し、高速条件にお
いてもなじみ層が安定し、また耐疲労性も向上するため
トラベラの摩耗が少なく、安定した紡調を得ることがで
きる。
また、素材の炭素(C)はマルテンサイトの硬度を高
め、必要な耐摩耗性を得るための元素であるが、炭素含
有量が0.6%未満であると必要な硬度を得にくく、また
炭素含有量が1.5%を越えると加工性が悪くなる。
め、必要な耐摩耗性を得るための元素であるが、炭素含
有量が0.6%未満であると必要な硬度を得にくく、また
炭素含有量が1.5%を越えると加工性が悪くなる。
また、クロム(Cr)を加えると焼入れ性が向上するの
みでなく炭化物形成元素として耐摩耗性を更に高め、か
つマルテンサイトの靭性を向上させるが、クロム含有量
が0.6%未満であるとクロムの効果が弱く、またクロム
含有量が3%を超えると加工が悪くなる。
みでなく炭化物形成元素として耐摩耗性を更に高め、か
つマルテンサイトの靭性を向上させるが、クロム含有量
が0.6%未満であるとクロムの効果が弱く、またクロム
含有量が3%を超えると加工が悪くなる。
〔実施例1.〕 以下本発明の紡機用トラベラの1実施例を図面に基づ
いて説明する。
いて説明する。
C:1.0%、Si:0.2%、Mn:0.4%、P:0.02%、S:0.015
%、残部Feおよび不純物を含む鋼を真空脱ガス溶解によ
り、酸素含有量が8ppmの鋼材となし、所定のトラベラ断
面形状に線引き後、第1図に示す如きトラベラ形状に成
形し、その後、無酸化性雰囲気中で加熱焼入れ,焼戻し
を行ない、硬さHv500〜800の本発明の紡機用トラベラ
(1)を形成した。なお、本発明のトラベラにニッケル
メッキまたはニッケル合金メッキを施すことによりなじ
み性は向上する。
%、残部Feおよび不純物を含む鋼を真空脱ガス溶解によ
り、酸素含有量が8ppmの鋼材となし、所定のトラベラ断
面形状に線引き後、第1図に示す如きトラベラ形状に成
形し、その後、無酸化性雰囲気中で加熱焼入れ,焼戻し
を行ない、硬さHv500〜800の本発明の紡機用トラベラ
(1)を形成した。なお、本発明のトラベラにニッケル
メッキまたはニッケル合金メッキを施すことによりなじ
み性は向上する。
次に本発明の紡機用トラベラを以下に示す条件で紡出
テストを行なった。
テストを行なった。
糸:綿/エステル 40S′ リング:3.2mmフランジ 38mmφ トラベラ:YS−2/hf 10/0 スピンドル回転数:21,000r.p.m なお、比較として真空脱ガス処理を施こさない炭素含
有量1.0%のSK3相当材を用いた従来の紡機用トラベラと
の紡出テストの結果を第2図に示す。
有量1.0%のSK3相当材を用いた従来の紡機用トラベラと
の紡出テストの結果を第2図に示す。
従来品Aに比較し500時間の使用時点において本発明
品Bは約80%の摩耗量となり寿命が向上していることが
わかる。
品Bは約80%の摩耗量となり寿命が向上していることが
わかる。
また、紡出開始より100時間までの紡出張力の変化を
第3図に示す。従来例Aは紡出張力の変動が大きく、ト
ラベラ走行が乱れやすく、そのため摩耗も大きくなって
いるが、本発明品Bでは変動が小さく、安定した紡調を
持続していることがわかる。
第3図に示す。従来例Aは紡出張力の変動が大きく、ト
ラベラ走行が乱れやすく、そのため摩耗も大きくなって
いるが、本発明品Bでは変動が小さく、安定した紡調を
持続していることがわかる。
〔実施例2.〕 C:1.0%、Cr:1.5%、Si:0.2%、Mn:0.3%、P:0.01
%、S:0.01%を含み、真空脱ガス溶解に酸素含有量を5p
pmまで下げた合金鋼を用いて所定のトラベラ形状に成形
し、その後、無酸化性雰囲気中で焼入れ、焼戻しを行な
い、硬さHvが500〜800を有する本発明の紡機用トラベラ
を形成した。
%、S:0.01%を含み、真空脱ガス溶解に酸素含有量を5p
pmまで下げた合金鋼を用いて所定のトラベラ形状に成形
し、その後、無酸化性雰囲気中で焼入れ、焼戻しを行な
い、硬さHvが500〜800を有する本発明の紡機用トラベラ
を形成した。
上記本発明の紡機用トラベラを実施例1と同様の条件
で紡出テストを行った。
で紡出テストを行った。
その結果は第2図及び第3図の本発明品Cに示すよう
に、更に摩耗量が少なく、しかも紡出張力も安定してい
ることがわかる。
に、更に摩耗量が少なく、しかも紡出張力も安定してい
ることがわかる。
本発明の紡機用トラベラは酸素含有量を10ppm以下に
した素材を用いているため、酸化物系介在物が少なくそ
のためなじみ層が安定しまた耐疲労性も向上している。
した素材を用いているため、酸化物系介在物が少なくそ
のためなじみ層が安定しまた耐疲労性も向上している。
本発明の紡機用トラベラはスピンドル回転数が20,000
r.p.m以上の高速運転域においてもなじみ層が安定し、
摩耗の少ない良好な紡出状態が長時間持続できる等の優
れた効果を有する発明である。
r.p.m以上の高速運転域においてもなじみ層が安定し、
摩耗の少ない良好な紡出状態が長時間持続できる等の優
れた効果を有する発明である。
第1図は本発明の紡機用トラベラの一実施例を示す正面
図、第2図は運転時間と摩耗減量との関係を示す曲線
図、第3図は運転時間と紡出張力との関係を示す曲線図
である。 (1)……トラベラ
図、第2図は運転時間と摩耗減量との関係を示す曲線
図、第3図は運転時間と紡出張力との関係を示す曲線図
である。 (1)……トラベラ
Claims (2)
- 【請求項1】炭素含有量0.6〜1.5%、酸素含有量10ppm
以下からなる鋼線材より所定のトラベラ形状に成形し、
焼入れ、焼戻しを行うことにより、硬さをHv500〜800に
したことを特徴とする紡機用トラベラ。 - 【請求項2】炭素含有量0.6〜1.5%、クロム含有量0.6
〜3%、酸素含有量10ppm以下からなる鋼線材より所定
のトラベラ形状に成形し、焼入れ、焼戻しを行うことに
より硬さをHv500〜800にしたことを特徴とする紡機用ト
ラベラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21114687A JPH0832981B2 (ja) | 1987-08-25 | 1987-08-25 | 紡機用トラベラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21114687A JPH0832981B2 (ja) | 1987-08-25 | 1987-08-25 | 紡機用トラベラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6452826A JPS6452826A (en) | 1989-02-28 |
JPH0832981B2 true JPH0832981B2 (ja) | 1996-03-29 |
Family
ID=16601142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21114687A Expired - Lifetime JPH0832981B2 (ja) | 1987-08-25 | 1987-08-25 | 紡機用トラベラ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0832981B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003531970A (ja) * | 2000-05-03 | 2003-10-28 | ブレッカー アクチェンゲゼルシャフト | リングトラベラーと、リングトラベラーの製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102443895A (zh) * | 2011-09-26 | 2012-05-09 | 吴江伊兰吉纺织品有限公司 | 一种新型耐磨钢丝圈的制备方法 |
-
1987
- 1987-08-25 JP JP21114687A patent/JPH0832981B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003531970A (ja) * | 2000-05-03 | 2003-10-28 | ブレッカー アクチェンゲゼルシャフト | リングトラベラーと、リングトラベラーの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6452826A (en) | 1989-02-28 |
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