JPS62180035A - 紡機用金属トラベラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は精紡機、撚糸機等に使用する紡機用金属トラベ
ラに関するものである。

従来の技術及びその問題点 従来、精紡機や撚糸機等に用いられている紡機用トラベ
ラは硬鋼線材を素材として縦形、横形等所定の形状に成
形され、焼入れ、焼戻し等を行って硬度を上げ使用され
ている。然るに最近の高生産で高速紡出が行われる厳し
い紡出環境と操業能率の向上が要求される紡績業界に於
ては安定操業と経済的な観点から、耐摩耗性に優れ、長
寿命でト２ぺ２焼けが少なく、更には糸切れ、糸毛羽の
少ないトラベラが要求されている。

従って上記硬ｆＡ線材のトラベラでは、高速運転時に於
て発生する摩擦熱による耐熱性、耐摩耗性が不十分でト
ラベラ焼けが発生し、異常摩耗に伴うトラベラ飛散や糸
切れ等の為、上記要件を満足させるには至らないという
種々の問題点がある。

問題点を解決する為の手段 本発明は上記問題点を解消するものであり、Ｃ０，８〜
１５％、５ｉＬ２％以下、ｕｎ　１．０％以下、Ｃｒ０
１８〜１５％、ＭＯ＋ゾ’、　ｗ　０．２〜０．８％を
主要添加元素とし、かつ罰＋Ｔａ　０．１１−０．８％
を含有する合金鋼、または上記主要添加元素にｖＯ０２
〜１、０％、Ａｌ？　０．０１〜０．５０％、Ｎα０１
〜０．０４％を添加し、残部を鉄および不純物よりなる
合金鋼線を素材として所定の縦形、横形、コニカル形等
のトラペラ形状に成形することにより、高生産、高速紡
出の条件下に於て糸切れがなく、加工性が良好で耐摩耗
性、ｙＪ性にすぐれた長寿命の紡機用金属トラベラを提
供することによりその問題点を解消したものである。

尚、上記本発明に用いるトラペラ形成合金ｉＡ線材の成
分を限定した理由は、Ｃは基地中に固溶して硬度を高め
、また炭化物形成元素（Ｃｒ　。

Ｗ　、　Ｍ＋ｏ　、　Ｖ等）と精舎して硬い複炭化物を
生成するが、０．５％未満では焼入硬度が不足しＬ５％
を超えると靭性が低下する。

Ｓｉは焼入ｎ、焼戻し軟化抵抗を高める効果があり、２
０％をこえると脆弱化するので上限を２．０％とする。

ま九、Ｓｌは脱酸剤として添加する必要があるので下限
を０．１５％とする。

血は焼入ｎ性を向上するために添加するが、１．０％を
超えると焼入時残留オーステナイトが増加し焼入れ硬度
が不足する。

Ｃｒは基地中に固溶して強化する一方、炭素と結びつい
て炭化物を形成して耐摩耗性の向上をこ寄与する。０．
２％未満では効果がなくＬ５％を超えると冷間加工性が
悪化する。

Ｗ、Ｍｏは互換性があり、いづれも地鉄に固溶して強化
すると共に炭化物を形成し、耐摩耗性の向上に寄与する
。０．２％以下では効果がなくａＯ％を超えると炭化物
の形状粒度の制御が困難となる。

Ｖは微細な炭化物、窒化物を形成し、耐摩耗性の向上に
寄与する。また、結晶粒の粗大化を防止し、ａ１％未満
では効果がなく、ＬＯ％を超えると焼入性に問題が生じ
、経済的にも不利となる。

酸可溶アルミニウムは脱酸剤として添加するｄは多情に
なるとＮを固定する恐れがあるため必要以上に窒化物を
形成しないαＯ１％〜ａ５％の範囲とする。

Ｎは主として窒化物を形成し、微細均一に分布し耐摩耗
性を向上させる。０．０１％未満で社効来がな（０，０
４％以上では効果が飽和する。

Ｎｂ　＋　Ｔａは硬くて微細な炭化物を形成し、Ｗ。

Ｍｏと同様耐摩耗性の向上をこ寄与する。Ｑ、　１％以
下では効果がなく、また０、８％を超えると焼入性が低
下する。Ｎｂ　、　Ｔａを添加する場合はめ＋／１Ｗは
０．８％以下でよい。

本発明はこのように鋼の耐摩耗性向上のため、一般には
Ｃ以外にＣｒ、Ｗ等炭化物形成元素を加えて硬度の上昇
を図るが、Ｗ２〜３％を含有する鋼は硬度が上昇する反
面幼性を損ない折損し易くなり、又焼入れむらが発生し
やすくなる。

従ってとのＷの炭化物形成元素としての役割をＭｏで置
換すると共に特定量のＮｂ　、　Ｔａ又はＶとＮを添加
して耐摩耗性と靭性の向上を図ったものである。かかる
合金工具鋼線材でトラペラを形成することにより、リン
グへの嵌合容易で折損せず、耐摩耗性で長寿命であり、
高速条件下でも糸切れ、トラペラ飛散が発生せず、紡出
が可能な金属トラベラを得ることにより上記問題点を解
消したものである。

以下本発明の１実施例を図面に基づいて説明する。

実施例１ ＯＬ１７％、Ｓｉ　０．６６％、Ｍｎ　０．４７％、Ｃ
ｒ　Ｌ　２０％、ＷＬ２９％、Ｍｏ　０．１％、Ｎｂ　
＋　Ｔａ　０．１８％、残部が鉄および不純物よシなる
合金工具鋼＋ｌａを素材として第１図イ）　、　（ロ）
　、ヒ１に示す如く成形機により所定の横形ｉ＋ｉ　、
　縦形（２）、コニカル形（３）等に成形し、９００℃
で焼入れ羨油冷し、約４００　’Ｑで焼戻し処理を行っ
た。得られた金属トラベラはｌ（ｆ　７００前後の硬度
を有し、・暁戻し軟化抵抗が大きいため、高温での硬度
が高く、過酷な摩擦条件下に於ても充分なる耐摩耗性を
示し、高速紡出条件での操業を可能１．こした。°また
、４性を有するためリングへの嵌合も容易で、近うＪ事
故も殆んど解消した。

実施例２ Ｃ！　１．０９％、Ｓｉ　０．９２％、Ｍｎ　０．５５
％、Ｑｒ　Ｏ−７３％、Ｗ　０．４７％、Ｍｏ　０．５
１％、Ｖ　０．３４％、Ｎ０．０２９％、Ａｅ０．０５
３％、残部が鉄および不純物からなる合金工具鋼線を素
材として所定の横形（１）又は縦形（！１等に成形し、
約９００℃で焼入れ後油冷し、約４００℃で焼戻し処理
を行なった。得られた金属トラベラは硬度Ｈｖ　？　０
０前後で高温に於ける軟化抵抗が大きく、従来よりも高
い硬度を維持できるため、高速運転下をこ於けるリング
トラベラ間の過酷な摩擦条件下の使用に好適であり、耐
摩耗性にすぐれ長寿命のトラベラが得られた。また、靭
性にすぐれ、トラベラのリング嵌合も容易となり、折損
事故の発生も解消できた。

また、上記実施例１−２で得られたトラベラの表面にニ
ッケルメッキ、ニッケルリン合金メッキ、セラミックス
粒子等の硬質微粒子を分散させた複合メッキ、潤滑性樹
脂コーティング等の表面処理を行うことにより更に耐摩
耗性、潤滑性を一層向上させることができる。

上記本発明の金属トラベラを従来炭素鋼トラベラと比１
校の為、以下に示す条件で紡出テストを行った。

糸：エステル／Ｍ４５”’ リング：＆２礪７ランジ　４１４〆 トラペラ：ＹＩ９−２Ｃ箱形低重心）應１２１０スピン
ドル回転数：　２０，００　Ｃｒ、ｐ、ｍ紡出テストの
結果は第２図に示す如く、本発明の金属トラベラＡは、
従来炭素鋼トラベラＢに比較して耐摩耗性にすぐれ、庫
耗減量が約５０％減少し、約２倍の寿命延長が達成され
、トラベラ焼けや異常摩耗によるトラベラ飛散の発生も
なかった。

発明の効果 本発明は上記の如く、合金工具鋼を素材として金属トラ
ペ２を形成したから高速運転に於ける過酷な摩擦条件下
に発生する高温の摩擦熱によっても、軟化抵抗が大きく
、高い硬度が維持でき、急激なる摩損によるトラベラの
プ！ζ敗や糸切れの発生も解消され、安定した紡調状態
を維持できる。又、靭性が高いのでリングへの嵌合容易
で、折損事故の発生は解消し、２万回転以上の高速精紡
に於て連続運転が可能であるなどの効果を有する発明で
ある。

【図面の簡単な説明】 第１図６）、（ロ）、（ハ）は夫々本発明のｌ実施例を
示す紡磯用金叫トラペラの正面図、第２図はトラペラ部
用日数と摩耗ＩＪ、蹟との関係を示す曲、線図である。 （１）・・・横形、（２）・・・縦形、（３）・・・コ
ニカル形第１図 第２図 穢ＭＥ＠（ヨ）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ｃ０．８〜１．５％、Ｓｉ１．２％以下、Ｍｎ１
   ．０％以下、Ｃｒ０．３〜１．５％、Ｍｏ＋１／２　Ｗ
   ０．２〜０．８％、Ｎｂ＋Ｔａ０．１１〜０．８％、残
   部が鉄および不純物から成る合金工具鋼を素材とし、所
   定の形状に成形してなることを特徴とする紡機用金属ト
   ラベラ。
2. （２）Ｃ０．８〜１．５％、Ｓｉ１．２％以下、Ｍｎ１
   ．０％以下、Ｃｒ０．３〜１．５％及びＭｏ＋１／２Ｗ
   ０．２〜０．８％、Ｖ０．２〜１．０％、Ａｌ０．０１
   〜０．５０％、Ｎ０．０１〜０．０４％を含み残部が鉄
   および不純物からなる合金工具鋼を素材とし、所定の形
   状に成形してなることを特徴とする紡機用金属トラベラ
   。