JPH08329410A - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JPH08329410A
JPH08329410A JP13459395A JP13459395A JPH08329410A JP H08329410 A JPH08329410 A JP H08329410A JP 13459395 A JP13459395 A JP 13459395A JP 13459395 A JP13459395 A JP 13459395A JP H08329410 A JPH08329410 A JP H08329410A
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JP
Japan
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magnetic
single crystal
crystal ferrite
magnetic head
magnetic core
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Application number
JP13459395A
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English (en)
Inventor
Atsushi Suzuki
篤 鈴木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた耐摩耗特性及び電磁変換特性の双方を
併せ持つ磁気ヘッドを提供する。 【構成】 各磁気コア半体1,2を、それぞれ第1,第
2の単結晶フェライト11,12から構成し、これら磁
気コア半体1,2を第1の単結晶フェライト11側を突
合せ面(ギャップ面)として、融着ガラス5により融着
固定して磁気ギャップgをもつ磁気コア3を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビデオ・テープ・レコ
ーダ(VTR)等に搭載され磁気記録媒体の記録及び/
又は再生を行う磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ビデオテープレコーダ等に搭載さ
れ磁気記録媒体の記録及び/又は再生を行う磁気ヘッド
において、その磁気記録媒体に対する耐摩耗性や電磁変
換特性を向上させる工夫が案出されている。
【0003】具体的に、耐摩耗性を向上させる手法とし
ては、図9に示すように、単結晶フェライトを材料とす
る一対の磁気コア半体101,102が各ギャップ面に
てギャップ膜を介して突き合わされて磁気コア103と
される磁気ヘッド111において、その磁気記録媒体摺
動面a,磁気ギャップ面に略々平行な面b,及びこれら
各面と略々直交する側面cの面指数(ミラー指数)がそ
れぞれ(110),(100),及び(110)となる
ように磁気ヘッド111を構成する方法がある。
【0004】また、電磁変換特性を向上させる手法とし
ては、図10に示すように、単結晶フェライトを材料と
する一対の磁気コア半体104,105が各ギャップ面
にてギャップ膜を介して突き合わされて磁気コア106
とされる磁気ヘッド112において、その磁気記録媒体
摺動面a,磁気ギャップ面に略々平行な面b,及びこれ
ら各面と略々直交する側面cの面指数がそれぞれ(21
1),(111),及び(110)となるように磁気ヘ
ッド112を構成する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、磁気ヘッド1
11は優れた耐摩耗性を有する反面、電磁変換特性につ
いては見劣りする。これに対して、磁気ヘッド112は
優れた電磁変換特性を有する反面、耐摩耗性の点で問題
がある。このように、磁気ヘッド111,112はそれ
ぞれ一長一短を有しており、耐摩耗性を犠牲にして高い
電磁変換特性を選択するか、電磁変換特性を犠牲にして
高い耐摩耗性を選択するかは各記録・再生システムによ
って異なり、その都度十分な実験を行うことにより決定
される。
【0006】しかしながら、本来磁気ヘッドに求められ
るものは、優れた耐摩耗性及び電磁変換特性の双方であ
ることは言うまでもない。
【0007】そこで本発明は、上述の課題に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、優れた耐摩
耗性及び電磁変換特性の双方を併せ持つ磁気ヘッドを提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の対象とするもの
は、一対の磁気コア半体が突き合わされて磁気コアとさ
れ閉磁路が形成されてなる磁気ヘッドである。
【0009】本発明の磁気ヘッドは、一対の磁気コア半
体の少なくとも磁気記録媒体摺動面側の部分が単結晶フ
ェライトよりなり、磁気ギャップ面側には、磁気記録媒
体摺動面,磁気ギャップ面,及びこれら各面と略々直交
する側面の面指数がそれぞれ(211),(111),
及び(110)とされてなる第1の単結晶フェライトが
配されるとともに、これとは反対側には、磁気記録媒体
摺動面,磁気ギャップ面と略々平行な面,及びこれら各
面と略々直交する側面の面指数がそれぞれ(110),
(100),及び(110)とされてなる第2の単結晶
フェライトが配されることを特徴とするものである。
【0010】この場合、第1の単結晶フェライトの磁気
記録媒体摺動方向における厚みの最大値を10μm以上
200μm以下とすることが好適であり、また第1の単
結晶フェライトのデプス方向における厚みの最大値をデ
プス長以上200μm以下とすることが好ましい。
【0011】上記磁気ヘッドにおいては、第1の単結晶
フェライトの磁気ギャップ面に軟磁気特性を有する強磁
性金属材料からなる金属磁性膜を成膜することが好適で
ある。
【0012】また、上記磁気ヘッドにおいては、摺動ノ
イズの低減を考慮して、磁気コア半体の磁気記録媒体摺
動面側とは反対側の部分に多結晶フェライトを配するこ
とが好適である。
【0013】もたこの場合、磁気コア半体の磁気記録媒
体摺動面側とは反対側の部分に第1の単結晶フェライト
と多結晶フェライトを配することの好適である。
【0014】
【作用】本発明に係る磁気ヘッドにおいては、一対の磁
気コア半体の少なくとも磁気記録媒体摺動面側の部分が
単結晶フェライトよりなり、磁気ギャップ面側には第1
の単結晶フェライトが配されるとともに、これとは反対
側には第2の単結晶フェライトが配されている。
【0015】ここで、第1の単結晶フェライトはその耐
摩耗性の点では多少劣るが電磁変換特性は優れ、第2の
単結晶フェライトはその電磁変換特性の点では多少劣る
が耐摩耗性が優れている。上記磁気コアの磁気記録媒体
摺動面はその大部分が第2の単結晶フェライトからなる
ため、磁気記録媒体摺動面の耐摩耗性はこの第2の単結
晶フェライトに大きく依存する。一方、磁気ヘッドの電
磁変換特性は磁気ギャップ近傍の磁気コア材料の再生効
率に大きく依存することが分かっている。
【0016】したがって、本発明の磁気ヘッドにおいて
は、第1の単結晶フェライトの利点と第2の単結晶フェ
ライトの利点とが相補うことにより、電磁変換特性と耐
摩耗性の双方が一方が犠牲にされることなく向上するこ
とになる。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係る磁気ヘッドのいくつかの
具体的な実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0018】実施例1 本実施例1の磁気ヘッドにおいては、図1に示すよう
に、一対の磁気コア半体1,2が所定のギャップ膜を介
して突き合わされて磁気コア3とされ閉磁路が形成され
ており、磁気記録媒体摺動面aに記録・再生ギャップと
して機能する所定のアジマス角を有する磁気ギャップg
が形成されている。そして、突き合わせにより形成され
た巻線窓4に図示しない巻線が施され磁気コイルが形成
されて上記磁気ヘッドが構成されている。
【0019】各磁気コア半体1,2は、それぞれ第1,
第2の単結晶フェライト11,12から構成され、第1
の単結晶フェライト11側が突合せ面(ギャップ面)と
されており、これら磁気コア半体1,2は融着ガラス5
により融着固定されて磁気ギャップgをもつ磁気コア3
とされている。
【0020】ここで、第1の単結晶フェライト11の磁
気記録媒体摺動面a,磁気ギャップ面b,及びこれら各
面と略々直交する側面cの面指数が、それぞれ(21
1),(111),及び(110)とされるとともに、
第2の単結晶フェライト12の磁気記録媒体摺動面a,
磁気ギャップ面bに略々平行な面b’,及びこれら各面
と略々直交する側面cの面指数が、それぞれ(11
0),(100),及び(110)となるように、当該
第1,第2の単結晶フェライト11,12がそれぞれ配
されている。
【0021】この場合、第1の単結晶フェライト11の
磁気記録媒体摺動方向の厚みの最大値t1を10μm以
上200μm以下とすることが好ましい。この最大値t
1が200μmより大となると、磁気記録媒体摺動面a
において第2の単結晶フェライト12の占める割合に対
する第1の単結晶フェライト11の占める割合が相対的
に大きくなって耐摩耗性の劣化を来す虞れがある。ここ
では、上記最大値t1は約50μmとされている。
【0022】また、磁気記録媒体摺動面aには、トラッ
ク幅規制溝13,14が形成されており、これらトラッ
ク幅規制溝13,14により磁気ギャップgが所望のト
ラック幅に規制されている。さらに、磁気記録媒体の磁
気ヘッドに対する当り幅を規制するための当り幅規制溝
15,16が形成されている。
【0023】上記磁気ヘッドにおいては、上述のよう
に、磁気コア3が、その磁気ギャップgの近傍に第1の
単結晶フェライト11が配され、他の部分に第2の単結
晶フェライト12が配されて構成されている。
【0024】ここで、第1の単結晶フェライト11はそ
の耐摩耗性の点では多少劣るが電磁変換特性は優れ、第
2の単結晶フェライト12はその電磁変換特性の点では
多少劣るが耐摩耗性が優れている。磁気コア3の磁気記
録媒体摺動面aはその大部分が第2の単結晶フェライト
12からなるため、磁気記録媒体摺動面aの耐摩耗性は
この第2の単結晶フェライト12に大きく依存する。一
方、磁気ヘッドの電磁変換特性は磁気ギャップ近傍の磁
気コア材料の再生効率に大きく依存することが分かって
いる。
【0025】したがって、本発明の磁気ヘッドにおいて
は、第1の単結晶フェライト11の利点と第2の単結晶
フェライト12の利点とが相補うことにより、電磁変換
特性と耐摩耗性の双方が一方が犠牲にされることなく向
上することになる。
【0026】ここで、上記磁気ヘッドを作製するに際し
ては、先ず図2に示すように、単結晶フェライトを材料
とする平板状の第2の磁性板22に厚みが約50μmで
ある第1の磁性板21を接合して一対の接合板23を作
製する。このとき、各接合板23においては、その第
1,第2の磁性板21,22を以下に示す面指数(ミラ
ー指数)となるように配する。すなわち、図2中矢印M
で示す長手方向の側面23aにおいて、第1,第2の磁
性板21,22の各側面21a,22aをそれぞれ(2
11),(110)とし、上面23bにおいて、各上面
21b,22bをそれぞれ(111),(100)、上
記長手方向に直交する方向の側面23cにおいて、各側
面21c,22cをそれぞれ(110),(110)と
する。
【0027】次いで、図3に示すように、接合板23の
上面23bに対して上記長手方向に平行に巻線溝24及
び溶融ガラス充填溝25をそれぞれ第2の磁性板22に
至るように形成した後に、上記長手方向に直交する方向
にトラック幅規制溝26を第1の磁性板21のみに形成
する。
【0028】その後、接合板23の突合せ面(ギャップ
面)となる上面23bにSiO2 等の非磁性材料よりな
る図示しないギャップ膜を成膜する。このとき、ギャッ
プ膜の膜厚を磁気ギャップgのギャップ長の略々半分と
なるようにする。
【0029】次に、図4に示すように、一対の接合板2
3をそれぞれの上面21bが対向するように突き合わ
せ、図5に示すように、相対向して形成される巻線窓4
と溶融ガラス充填溝25とにそれぞれ所定のガラス棒を
挿入し、当該ガラス棒を溶融させて両者を接合固定して
磁気コアブロック31を作製する。
【0030】なおこの場合、各接合板23の接合として
は、上述の如きガラス融着によるものに限定されること
はなく、例えば金属薄膜同士の熱拡散による低温熱拡散
接合を用いてもよい。このとき、各接合板23の突合せ
面にAu等の金属薄膜を成膜し、これら金属薄膜同士を
突き合わせて所定の圧力を加えるとともに低温加熱を施
すことにより両者を接合固定する。
【0031】その後、磁気コアブロック31の各側面2
1a,22aに円筒研磨を施して磁気記録媒体摺動面a
を形成するとともに、磁気記録媒体の磁気ヘッドに対す
る当り幅を規制するための当り幅規制溝を形成する。
【0032】そして、磁気コアブロック31から各磁気
コア3を切り出し、当該磁気コア3に巻線等の後処理を
施すことにより、上記磁気ヘッドが完成する。
【0033】ここで、1つの実験例について説明する。
この実験は、本実施例1の磁気ヘッドを用いて、その耐
摩耗性及び電磁変換特性を、従来の2種の磁気ヘッドと
の比較に基づいて調べたものである。
【0034】この実験においては、実施例1の磁気ヘッ
ドをサンプルAとし、磁気記録媒体摺動面a,磁気ギャ
ップ面に略々平行な面b,及びこれら各面と略々直交す
る側面cの面指数がそれぞれ(110),(100),
及び(110)である磁気ヘッドをサンプルB、上記面
指数がそれぞれ(211),(111),及び(11
0)である磁気ヘッドをサンプルCとした。また、耐摩
耗性の評価については、25℃、湿度80%の環境下に
て24時間磁気テープを走行させ、その走行前後におけ
る磁気ヘッドの突出し量変化を測定した。さらに、電磁
変換特性の評価については、磁気ヘッド固定型の電磁変
換特性測定器を使用し、記録用磁気ヘッドとして所定の
メタル・イン・ギャップ型の磁気ヘッドを用いて、磁気
テープの磁気記録媒体摺動面aに対する相対速度を2
2.5m/sとして32MHzにおける再生出力をサン
プルBを基準(0dB)として測定した。実験結果を以
下の表1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】この表1に示すように、サンプルBは耐摩
耗性についてはサンプルCと比較して4倍程優れた値を
示したが、その反面電磁変換特性についてはサンプルC
より2dB程劣る値を示した。このことは換言すれば、
サンプルCは耐摩耗性についてはサンプルCと比較して
2dB程優れた値を示したが、その反面電磁変換特性に
ついてはサンプルCより摩耗量が4倍程多いという結果
となる。
【0037】それに対して、サンプルAは、サンプルB
と略々同等の優れた耐摩耗性を示すとともに、サンプル
Cと同一の電磁変換特性を示した。したがって、サンプ
ルAを用いることにより、サンプルBの利点とサンプル
Cの利点とが相補うことになり、電磁変換特性と耐摩耗
性の双方が一方が犠牲にされることなく向上することが
分かる。
【0038】実施例2 次いで、本発明の実施例2について説明する。この実施
例2の磁気ヘッドは、実施例1のそれと略々同様の構成
を有するが、各第1の単結晶フェライト11の磁気ギャ
ップ面に軟磁性金属材料からなる金属磁性膜が成膜され
ている点で相違する。なお、実施例1の磁気ヘッドと対
応する部材等については同符号を記して説明を省略す
る。
【0039】すなわち、上記磁気ヘッドは、図6に示す
ように、各磁気コア半体43,44が、それぞれ第1,
第2の単結晶フェライト11,12を有するとともに、
各突合せ面にフロント側からバック側にかけて金属磁性
膜42がそれぞれ連続的に成膜されて構成され、当該金
属磁性膜42が突き合わされて磁気コア41が構成され
てなる、いわゆるメタル・イン・ギャップ型の磁気ヘッ
ドである。
【0040】ここで、金属磁性膜42の材料としては、
軟磁気特性に優れた強磁性金属材料であれば良く、例え
ばFe系合金の結晶材料やCo系アモルファス合金等が
好適である。
【0041】またこの場合、上記磁気ヘッドとしては、
各磁気コア半体43,44の各突合せ面に所定の金属磁
性膜が配されていれば良く、例えば上記各突合せ面と金
属磁性膜との境界面に一定の角度を設けたいわゆるチル
テッド・センダスト・スパッタ型の磁気ヘッド等であっ
てもよい。
【0042】上記磁気ヘッドは、実施例1のそれと同様
に、磁気コア41が、その磁気ギャップgの近傍に第1
の単結晶フェライト11が配され、他の部分に第2の単
結晶フェライト12が配されて構成されており、第1の
単結晶フェライト11の利点と第2の単結晶フェライト
12の利点とが相補うことになり、電磁変換特性と耐摩
耗性の双方が一方が犠牲にされることなく向上すること
になる。
【0043】実施例3 次いで、本発明の実施例3について説明する。この実施
例3の磁気ヘッドは、実施例1のそれと略々同様の構成
を有するが、その磁気コアの材質が一部異なる点で相違
する。なお、実施例1の磁気ヘッドと対応する部材等に
ついては同符号を記して説明を省略する。
【0044】上記実施例3の磁気ヘッドは、図7に示す
ように、磁気コア51が上部磁気コア52と下部磁気コ
ア55とから構成されている。ここで、上部磁気コア5
2は、上記実施例1の磁気コア3と同様に、その磁気ギ
ャップgの近傍に第1の単結晶フェライト11が配さ
れ、他の部分に第2の単結晶フェライト12が配されて
各上部磁気コア半体53,54が形成され構成されてい
るのに対して、下部磁気コア55は、多結晶フェライト
からなる各下部磁気コア半体56,57より構成されて
いる。
【0045】すなわち、上記磁気ヘッドは、上部磁気コ
ア半体53と下部磁気コア半体56とからなる磁気コア
半体58と、上部磁気コア半体54と下部磁気コア半体
57とからなる磁気コア半体59とが所定のギャップ膜
を介して突き合わされて磁気コア51とされ閉磁路が形
成されて構成されている。
【0046】ここで、上部磁気コア52の厚みの最大値
t2をデプス長以上200μm以下とすることが好まし
い。
【0047】上記磁気ヘッドは、その下部磁気コア55
が多結晶フェライトからなるために摺動ノイズが低減さ
れる。それとともに、実施例1のそれと同様に、上部磁
気コア52が、その磁気ギャップgの近傍に第1の単結
晶フェライト11が配され、他の部分に第2の単結晶フ
ェライト12が配されて構成されており、第1の単結晶
フェライト11の利点と第2の単結晶フェライト12の
利点とが相補うことになり、電磁変換特性と耐摩耗性の
双方が一方が犠牲にされることなく向上することにな
る。
【0048】実施例4 次いで、本発明の実施例4について説明する。この実施
例4の磁気ヘッドは、実施例3のそれと略々同様の構成
を有するが、下部磁気コア半体が上部磁気コア半体と同
様に第1の単結晶フェライトと多結晶フェライトとから
構成されている点で相違する。なお、実施例1の磁気ヘ
ッドと対応する部材等については同符号を記して説明を
省略する。
【0049】上記実施例4の磁気ヘッドは、図8に示す
ように、磁気コア61が上部磁気コア62と下部磁気コ
ア65とから構成されている。ここで、上部磁気コア6
2は、上記実施例1の磁気コア3と同様に、その磁気ギ
ャップgの近傍に第1の単結晶フェライト11が配さ
れ、他の部分に第2の単結晶フェライト12が配されて
各上部磁気コア半体63,64が形成され構成されると
ともに、下部磁気コア65は、多結晶フェライト66,
67と第1の単結晶フェライト11とを有してなる各下
部磁気コア半体70,71より構成されている。
【0050】すなわち、上記磁気ヘッドは、上部磁気コ
ア半体63と下部磁気コア半体70とからなる磁気コア
半体68と、上部磁気コア半体64と下部磁気コア半体
71とからなる磁気コア半体69とが所定のギャップ膜
を介して突き合わされて磁気コア61とされ閉磁路が形
成されて構成されている。
【0051】上記磁気ヘッドは、実施例3のそれと同様
に、その下部磁気コア65が多結晶フェライト66,6
7を有するために摺動ノイズが低減される。それととも
に、上部磁気コア62及び下部磁気コア68が、その磁
気ギャップgの近傍に第1の単結晶フェライト11が配
され、他の部分に第2の単結晶フェライト12が配され
て構成されており、第1の単結晶フェライト11の利点
と第2の単結晶フェライト12の利点とが相補うことに
なり、電磁変換特性と耐摩耗性の双方が一方が犠牲にさ
れることなく向上することになる。
【0052】
【発明の効果】本発明に係る磁気ヘッドにおいては、一
対の磁気コア半体の少なくとも磁気記録媒体摺動面側の
部分が単結晶フェライトよりなり、磁気ギャップ面側に
は第1の単結晶フェライトが配されるとともに、これと
は反対側には第2の単結晶フェライトが配されている。
ここで、第1の単結晶フェライトはその耐摩耗性の点で
は多少劣るが電磁変換特性は優れ、第2の単結晶フェラ
イトはその電磁変換特性の点では多少劣るが耐摩耗性が
優れている。上記磁気コアの磁気記録媒体摺動面はその
大部分が第2の単結晶フェライトからなるため、磁気記
録媒体摺動面の耐摩耗性はこの第2の単結晶フェライト
に大きく依存する。一方、磁気ヘッドの電磁変換特性は
磁気ギャップ近傍の磁気コア材料の再生効率に大きく依
存することが分かっている。
【0053】したがって、本発明の磁気ヘッドにおいて
は、第1の単結晶フェライトの利点と第2の単結晶フェ
ライトの利点とが相補うことにより、電磁変換特性と耐
摩耗性の双方が一方が犠牲にされることなく向上するこ
とになる。
【0054】したがって、本発明によれば、優れた耐摩
耗性及び電磁変換特性の双方を併せ持つ磁気ヘッドを提
供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例1の磁気ヘッドを模式的に示す斜視図
である。
【図2】第2の磁性板に第1の磁性板が接合されて接合
板が作製された様子を模式的に示す斜視図である。
【図3】接合板に巻線溝、溶融ガラス充填溝、及びトラ
ック幅規制溝が形成された様子を模式的に示す斜視図で
ある。
【図4】一対の接合板が突き合わされられる様子を模式
的に示す斜視図である。
【図5】磁気コアブロックが作製された様子を模式的に
示す斜視図である。
【図6】本実施例2の磁気ヘッドを模式的に示す斜視図
である。
【図7】本実施例3の磁気ヘッドを模式的に示す斜視図
である。
【図8】本実施例4の磁気ヘッドを模式的に示す斜視図
である。
【図9】従来の耐摩耗性に優れた磁気ヘッドを模式的に
示す斜視図である。
【図10】従来の電磁変換特性に優れた磁気ヘッドを模
式的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1,2 磁気コア半体 3 磁気コア 4 巻線窓 5 ガラス材 11 第1の単結晶フェライト 12 第2の単結晶フェライト 41 磁気コア 42 金属磁性膜 43,44 磁気コア半体 51 磁気コア 52 上部磁気コア 53,54 上部磁気コア半体 55 下部磁気コア 56,57 下部磁気コア半体 58,59 磁気コア半体 61 磁気コア 62 上部磁気コア 63,64 上部磁気コア半体 65 下部磁気コア 66,67 多結晶フェライト 70,71 各下部磁気コア半体
【手続補正書】
【提出日】平成7年9月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】またこの場合、磁気コア半体の磁気記録媒
体摺動面側とは反対側の部分に第1の単結晶フェライト
と多結晶フェライトを配することが好適である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】
【表1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】この表1に示すように、サンプルBは耐摩
耗性についてはサンプルCと比較して4倍程優れた値を
示したが、その反面、電磁変換特性についてはサンプル
Cより2dB程劣る値を示した。このことは換言すれ
ば、サンプルCは電磁変換特性についてはサンプルBと
比較して2dB程優れた値を示したが、その耐摩耗性に
ついてはサンプルBより摩耗量が4倍程多いという結果
となる。
【0036】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の磁気コア半体の少なくとも磁気記
    録媒体摺動面側の部分が単結晶フェライトよりなり、 磁気ギャップ面側には、磁気記録媒体摺動面,磁気ギャ
    ップ面,及びこれら各面と略々直交する側面の面指数が
    それぞれ(211),(111),及び(110)とさ
    れてなる第1の単結晶フェライトが配されるとともに、 これとは反対側には、磁気記録媒体摺動面,磁気ギャッ
    プ面と略々平行な面,及びこれら各面と略々直交する側
    面の面指数がそれぞれ(110),(100),及び
    (110)とされてなる第2の単結晶フェライトが配さ
    れることを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 第1の単結晶フェライトの磁気記録媒体
    摺動方向における厚みの最大値が10μm以上200μ
    m以下とされていることを特徴とする請求項1記載の磁
    気ヘッド。
  3. 【請求項3】 第1の単結晶フェライトのデプス方向に
    おける厚みの最大値がデプス長以上200μm以下とさ
    れていることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  4. 【請求項4】 磁気コア半体の全体が第1の単結晶フェ
    ライトと第2の単結晶フェライトよりなることを特徴と
    する請求項1記載の磁気ヘッド。
  5. 【請求項5】 第1の単結晶フェライトの磁気ギャップ
    面に軟磁気特性を有する強磁性金属材料からなる金属磁
    性膜が成膜されていることを特徴とする請求項1記載の
    磁気ヘッド。
  6. 【請求項6】 磁気コア半体の磁気記録媒体摺動面側と
    は反対側の部分が多結晶フェライトよりなることを特徴
    とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  7. 【請求項7】 磁気コア半体の磁気記録媒体摺動面側と
    は反対側の部分が第1の単結晶フェライトと多結晶フェ
    ライトよりなることを特徴とする請求項1記載の磁気ヘ
    ッド。
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