JPH08327869A - レンズ鏡筒およびレンズ系の偏芯調整方法 - Google Patents

レンズ鏡筒およびレンズ系の偏芯調整方法

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JPH08327869A
JPH08327869A JP7130543A JP13054395A JPH08327869A JP H08327869 A JPH08327869 A JP H08327869A JP 7130543 A JP7130543 A JP 7130543A JP 13054395 A JP13054395 A JP 13054395A JP H08327869 A JPH08327869 A JP H08327869A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1のレンズ群と第2のレンズ群の偏芯調整
を精度良く行うことができるレンズ鏡筒、および、レン
ズ系の偏芯調整を方法を提供する。 【構成】 第1のレンズ群L2、第2のレンズ群L3、
レンズ群L2を保持する保持部材50、第2のレンズ群
を保持する保持部材11と、偏芯調整後に一方のレンズ
群保持部材に他方のレンズ群保持部材を接着するための
それぞれの保持部材の当接面となるべき面50f、11
fと、これらの面の一方に設けた凹溝11dと、切欠き
部11cとを有する。凹溝11dには、短時間硬化型接
着剤が注入され、切欠き部11cには、短時間硬化型で
はない接着剤が注入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏芯調整を要する第1
のレンズ群と第2のレンズ群を有するレンズ鏡筒、およ
び、第1のレンズ群と第2のレンズ群を有するレンズ系
の偏芯調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レンズの偏芯調整のための装置と
して、実開平5−36410号公報、特開平6−265
766号公報に記載されるものがある。前者の装置で
は、レンズ外径とレンズ保持部材の内周面に適当なガタ
を設けておいて、保持部材の外周方向から複数の調整ね
じでレンズの外径部分に当接させることで、複数のレン
ズの偏芯調整を行う。また、後者の装置では、第1、第
2のレンズ系を透過する平行光を利用して、結像性能を
画像処理することで調芯の補正量を求め、一方のレンズ
系を直接調整治具で補正量分だけ調整し、接着する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の従来技
術において、実開平5−36410号公報の調整ねじ方
式では、レンズを直接押す構造のため、調整によってレ
ンズの胴付き面の反対の面にタオレが発生してしまう。
また、こればかりでなく、レンズ調整の間は押え環を緩
めておいて、調整後に締め直すことになるので、押え環
を締める際にレンズが動いてしまう可能性が高い。一
方、特開平6−265766号公報に記載されるよう
に、第1、第2のレンズ系を透過する平行光を利用し
て、結像性能を画像処理することで調芯の補正量を求
め、一方のレンズ系を直接調整治具で補正量分だけ調整
し、接着する方法は、調整しようとするレンズを直接調
整治具で動かすことが可能な場合のみ可能であり、レン
ズ系が複数のレンズで構成されているような場合は調整
困難である。
【0004】本発明は、このような従来の問題点に鑑み
てなされたものであり、その目的は、相互に光軸の調整
を行なう必要がある第1のレンズ群と第2のレンズ群と
の偏芯調整を、精度良く行うことができるレンズ鏡筒を
提供することにある。
【0005】また、本発明の他の目的は、第1のレンズ
群と第2のレンズ群を有するレンズ系の偏芯調整を精度
よく行なえる、レンズ系の偏芯調整方法を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の一態様によれば、第1のレンズ群と第2の
レンズ群とを有するレンズ鏡筒において、第1のレンズ
群を保持する第1保持部材と、第2のレンズ群を保持す
る第2保持部材とを備え、第1保持部材および第2保持
部材は、互いに光軸方向に当接する当接面をそれぞれ有
し、かつ、それらの当接面の一方には、凹部が設けら
れ、凹部には、第1保持部材と第2保持部材とを接着す
るための接着剤が充填されていることを特徴とするレン
ズ鏡筒が提供される。
【0007】前記凹部は、例えば、第1の凹部と第2の
凹部の2種を設けることができる。
【0008】また、第1保持部材および第2保持部材
は、例えば、それらの一方がフランジを有し、それらの
他方が、前記フランジと当接する筒状の開口端を有し、
この開口端の端面と前記フランジとがそれぞれ当接面を
構成するものとすることができる。例えば、この開口端
の端面に、第1の凹部を設けることができる。一方、前
記フランジには、当接したとき第1の凹部に対向する位
置に、貫通孔を設けることができる。
【0009】さらに、開口端の端面の外周側に、第2の
凹部が設けられる構成とすることができる。この第2の
凹部は、前記開口端の端面の外周側に段部状に設けるこ
とができる。
【0010】また、上記態様において、第1の凹部に
は、短時間硬化型の第1の接着剤を充填し、第2の凹部
には、短時間硬化型ではない第2の接着剤を充填する構
成とすることができる。
【0011】また、本発明の他の目的を達成するため本
発明の他の態様によれば、第1のレンズ群と第2のレン
ズ群とを有するレンズ系の偏芯調整方法において、第1
のレンズ群を第1保持部材に保持させ、かつ、第2のレ
ンズ群を、第1保持部材とは独立の第2保持部材に保持
させ、第1保持部材と第2保持部材のうち、一方のレン
ズ群を固定し、当該他方のレンズ群の保持部材を固定さ
れたレンズ群の光軸と直交する方向に変位させて、固定
されたレンズ群と他方のレンズ群の光軸を一致させ、こ
の状態で、短時間硬化型の接着剤で、第1保持部材と第
2保持部材とを仮固定し、さらに、短時間硬化型ではな
い接着剤で、第1保持部材と第2保持部材とを固定する
ことを特徴とするレンズ系の偏芯調整方法が提供され
る。
【0012】
【作用】本発明では、第1のレンズ群を第1保持部材に
保持させ、かつ、第2のレンズ群を、第1保持部材とは
独立の第2保持部材に保持させる。この結果、第1のレ
ンズ群と第2のレンズ群との光軸調整を、第1保持部材
と第2保持部材とを相対的に変位させることにより行な
える。光軸調整は、第1保持部材と第2保持部材のう
ち、一方のレンズ群を固定し、当該他方のレンズ群の保
持部材を固定されたレンズ群の光軸と直交する方向に変
位させて、固定されたレンズ群と他方のレンズ群の光軸
を一致させることにより行なう。具体的には、それぞれ
のレンズ系内の同一方向の曲率半径中心を有するレンズ
面を用いて調整するので、精度の高い調整が可能であ
る。また、第1のレンズ群を保持する保持部材と、第2
のレンズ群を保持する保持部材のどちらかを偏芯調整の
際に動かすので、レンズ系のタオレの悪化が生じない。
偏芯だけを直接調整可能である。
【0013】第1保持部材と第2保持部材とは、接着剤
で固定される。そのため、第1保持部材および第2保持
部材は、互いに光軸方向に当接する当接面をそれぞれ有
し、かつ、それらの当接面の一方には、凹部が設けられ
ている。この凹部には、第1保持部材と第2保持部材と
を接着するための接着剤が充填される。凹部は、例え
ば、2種類設けられ、一方に、短時間硬化型の接着剤が
充填され、他方に、短時間硬化型ではない接着剤が充填
される。具体的には、光軸を一致させる調整を行なった
後、この状態で、短時間硬化型の接着剤で、第1保持部
材と第2保持部材とを仮固定し、さらに、短時間硬化型
ではない接着剤で、第1保持部材と第2保持部材とを固
定する。
【0014】このように、接着剤により第1保持部材と
第2保持部材とを固定することにより、調整後に、それ
らの部材の相対位置関係が変化しないですむ利点があ
る。特に、短時間硬化型の接着剤を用いることにより、
短時間に、第1保持部材と第2保持部材とを固定するこ
とができるので、光軸調整した状態を精度よく保持でき
る。また、短時間硬化型でない接着剤を用いることによ
り、強固に固定することができる。この場合、第1保持
部材と第2保持部材とは、短時間硬化型接着剤で固定さ
れているので、短時間硬化型でない接着剤の硬化の過程
で生じる変形による第1保持部材と第2保持部材との位
置関係の変化の発生が抑圧される。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。実
施例の説明に当たり、まず、レンズ鏡筒の構造の概要を
説明し、ついで、レンズ群L2およびL3の保持構造に
ついて説明し、その後、レンズ鏡筒と全体の構造および
動作について説明する。
【0016】図2は、本発明の実施例のレンズ鏡筒の断
面図である。本発明のレンズ鏡筒は、図2に示すよう
に、図示されていないカメラボディのメスマウントに装
着するためのオス側の固定マウント1と、固定マウント
1と一体の固定部2と、光軸方向に回転させることでズ
ーミングを行なうズーム環3と、組立調整後にズーム環
3と一体に回転するようにズーム環3に固定される調整
部材4と、レンズ群L1、L2、L3の移動を制御する
カム機構を構成するカム環5と、カム環5に連動してレ
ンズ群L1をズーム移動させるオスヘリコイド部材6
と、レンズ群L1の保持枠7と、図示されていない駆動
ギアによって光軸回りに回転する駆動環8と、固定部2
にビス12で位置決めされ固定される直進連動キー10
と、レンズ群L2を保持する保持部材50と、レンズ群
L3を保持する保持部材11とを有する。 次に、レン
ズ群L2およびL3の保持構造について、図1を参照し
て説明する。図1は、レンズ群L2およびL3の保持構
造を示す断面図である。
【0017】図1に示すように、レンズ群L2とレンズ
群L3とを保持する構造体は、第1のレンズ群L2を保
持する第1保持部材50と、第2のレンズ群L3を保持
する第2保持部材11とを備える。また、レンズ群L2
は、レンズG4およびG5とで構成される。レンズ群L
3は、レンズG6およびG7とで構成される。レンズ群
L2とレンズ群L3とは、同一方向の曲率半径中心を有
するレンズ面(G5R1面とG6R2面)がそれぞれの
レンズ群内に少なくとも一面存在する構成となってい
る。これらの面は、後述する光軸調整の際に用いられ
る。
【0018】第2保持部材11は、レンズG6およびG
7を保持するためのレンズ保持部111と、それより大
きな径を持ち、第1保持部材50と連結するための連結
部113と、レンズ保持部111および連結部113を
一体的に連結するフランジ部112とを有する。レンズ
G6は、レンズ保持部111に直接装着され、レンズG
7は、固定部材21を介して保持される。固定部材21
は、筒状に形成され、その一端側にレンズ7を保持して
いる。また、この固定部材21は、外周にねじが刻んで
あり、レンズ保持部111の内周に刻まれているねじと
螺合する。
【0019】連結部113は、その外周において、カム
環5に係合すると共に、カム環5に保持される。また、
連結部113の端部には、第1保持部材50と互いに光
軸方向に当接する当接面として機能機能する開口端面1
1fを有する。この開口端面11fには、2種類の凹部
が設けられている。すなわち、第1の凹部として、凹溝
11dが設けられている。凹溝11dは、例えば、深さ
が約0.03〜0.05mm、長さが約4mm、幅が約
2mm程度である。本実施例では、この凹溝11dは、
図4(B)に示すように、開口端面11fの120度間
隔で3か所に設けられている。また、第2の凹部とし
て、凹溝11dに比べて、軸方向に深く、かつ、周方向
に長く切り欠かれた切欠き部11cが設けられている。
切欠き部11cは、例えば、深さが約1mm、長さが約
20mm、幅が約1.5mm程度である。この切欠き部
11cは、本実施例では、開口端面11fの2か所に設
けられている。もちろん、これらの凹溝11dおよび切
欠き部11cの形状、構造、大きさおよび配置は、一例
に過ぎない。なお、切欠き部11cが、溝ではなく、外
周面に壁面を有しない構造、すなわち、段状となってい
る理由は、外周側から接着剤を注入できるようにするた
めである。従って、接着剤の注入が可能であれば、他の
構造とすることもできる。
【0020】第1保持部材50は、レンズG4およびG
5を保持するレンズ保持部501と、レンズ保持部50
1と一体に設けられて、内側にあるレンズ保持部501
を支持すると共に、連結部113の内側に嵌合する筒状
体502と、この筒状体502の先端側に一体に設けら
れたフランジ部503とを有する。
【0021】筒状体502の外径は、連結部113の内
径より、2c分小さい。すなわち、筒状体502の外周
と連結部113の内周との間に、間隙cが存在し、遊び
(クリアランス)2cの偏芯調整可能範囲が設定されて
いる。ここで、本実施例では、cの値は、例えば、0.
1mmである。
【0022】フランジ部503は、保持部材11の連結
部113に接着剤で固定するための部分である。そし
て、フランジ部503の裏面50fは、開口端面11f
と互いに光軸方向に当接する当接面として機能する。ま
た、フランジ部503には、貫通孔50aが設けられて
いる。この貫通孔50aは、図1、図4(A)および
(B)に示すように、凹溝11dの位置に対応して設け
られる。
【0023】保持部材50と11の固定は、2種類の接
着剤を用いて行なわれる。すなわち、瞬間接着剤と呼ば
れる短時間硬化型接着剤、例えば、エチルシアノアクリ
レート系の接着剤と、短時間硬化型ではない接着剤、例
えば、エポキシ系の2次接着剤とが用いられる。凹溝1
1dには、貫通孔50aを介して、短時間硬化タイプの
接着剤101が滴下される。切欠き部11cには、エポ
キシ系の2次接着剤100充填される。これにより、短
時間硬化タイプの接着剤101で偏芯調整後の仮止めを
確実に行う。また、2次接着剤が硬化する際に、第1保
持部材50と第2保持部材11とが、2次接着剤100
の硬化に伴って動かないようにしている。そして、エポ
キシ系の2次接着剤100で、レンズ組立後の強度を保
持することができる。
【0024】次に、レンズ系の偏芯調整方法について説
明する。本発明のレンズ系どうしの偏芯調整は、反射偏
芯測定法を応用したものである。第3図は、レンズ系の
偏芯調整の原理説明図である。
【0025】それぞれのレンズ群の中に同一方向の曲率
半径中心を有するレンズ面同士G5R1面、G6R2面
がある。この2面は、相互の偏芯精度が要求され、本発
明の実施例に関わる光学系では、相互の偏芯精度が0.
01mm以内の精度におさめる必要がある。反射偏芯測
定法は、測定する面(G5R1面、G6R2面)の曲率
半径中心にコリメーターレンズによって指標を投影し、
その反射像のずれ位置を調べる方法である。レンズ群L
2のG5R1面の反射像(P1)と、レンズ群L3のG
6R2面の反射像(P2)を同時にモニターする。P2
を基準としてP1を合わせることにより芯が出たと判断
する。本発明レンズの偏芯調整では、2個の光源(不図
示)を用いて、観察する2面の反射像をそれぞれ作り出
し、同一面に結像させる。
【0026】このような偏芯調整は、具体的には、図5
および図6に示す偏芯調整装置を用いて行なわれる。
【0027】図5は、レンズの偏芯調整装置の一例の概
略図である。図5に示す装置は、XYステージ610
と、その上に設置された微動部630とを有する。第1
のレンズ群L2の保持部材50がXYステージ610の
レンズ室631に設置され、直接第1のレンズ群L2の
保持部材50を押し引きしてシフト調整を行う。微動部
630は、本実施例では、4方向から第2のレンズ群保
持部材50を押さえる構造としてある。すなわち、2軸
方向のそれぞれにマイクロメータヘッド632,633
を備え、それぞれのマイクロメータヘッド632,63
3の反対側には、バネを内蔵した付勢機構635,63
6がそれぞれ配置されている。付勢機構635,636
により、第1のレンズ群L2の保持部材50は、マイク
ロメータヘッド632,633側に押しつけられる。従
って、マイクローメータ632,633を、上述したよ
うな方法で検出された結像点のずれがなくなるように、
それぞれ調整することにより、第1のレンズ群L2の光
軸位置の偏芯を許容範囲内に抑える。なお、マイクロメ
ータヘッド632,633および付勢機構635,63
6は、それぞれ、空気圧により、それぞれを調整位置と
退避位置との間を変位できるようになっている。
【0028】図6は、上記図5に示す微動部とほぼ同様
の微動部630を有する偏芯調整装置の一例を示す。よ
り詳細には、図6に示す偏芯調整装置は、XYステージ
610と、その上に設置された微動部630と、それら
の間にあって、第2のレンズ群L3を固定するレンズ固
定部620とを有する。また、ワーク加圧部は640が
XYステージ610の上部に配置されて、第2のレンズ
群の保持部材50を第3レンズ群保持部材11に押しつ
ける。微動部630は、マイクロメータヘッド632
と、それぞれの反対側には、バネを内蔵した付勢機構6
35とが配置されている。図示していないが、図5と同
様に、これらと直交する方向にも、マイクロメータヘッ
ドと、それぞれの反対側には、バネを内蔵した付勢機構
とが配置されている。
【0029】次に、レンズ鏡筒の他の部分について、図
2を参照して説明する。
【0030】図2において、固定マウント1には、バヨ
ネット1aが設けられている。固定部2には、その内径
部分に突きでた3カ所の直進キー2aと、光軸回りに設
けられる、ズーミングの範囲をカバーする角度溝として
機能する案内溝2bと、固定部2の先端部分に設けられ
た案内溝2cとが設けられる。
【0031】ズーム環3は、その内径側の3か所で突出
し、それぞれ案内溝2bに係合しているピン3aと、ズ
ーム環3の前端部の内径側に突きでた直進キー3bとを
有する。調整部材4には、内径側に設けられたメスヘリ
コイドねじ4aが設けられる。ここで、15は、ズーム
環3と調整部材4とは、調整後に固定する接着テープで
ある。また、20は、接着テープ15で固定後にズーム
環3と調整部材4に被せるゴムリングである。
【0032】カム環5は、右外側に設けられた直進案内
溝5aと、外径側に設けたオスヘリコイドねじ5bと、
カム環5の左外周部分に設けられたカム突起5cと、内
径部分に設けられた凹状のカム溝5dとを有する。オス
ヘリコイド部材6は、外径左部分に設けられるヘリコイ
ドねじ6aと、内径部分に設けられるカムフォロアー6
b、6cと、外径の右側部分に設けられる直進案内溝6
dとを有する。
【0033】レンズ群L1の保持枠7は、内径部分に設
けたメスヘリコイドねじ7aと、外径右側部分に設けら
れた係合用のキー7bとを有する。駆動環8は、駆動環
8と一体で光軸方向に延びた連動用のキー8aと、内径
部分に設けた駆動用のギヤ8bとを有する。レンズ群L
3を保持する保持部材11は、外径部分に設けられ、カ
ム溝5dに係合する連動突起11aと、直進連動キー1
0と係合する案内溝11bとを有する。レンズ群3を保
持する保持部材50は、キー10の逃げ溝50bとを有
する。
【0034】以上の構造によれば、ズーム環3を光軸回
りに回動させると、ズーム環3と一体に固定される調整
部材4およびカム環5が光軸回りに回転する。カム突起
5cが光軸回りに回転することになるので、カム突起5
cを挟むように係合するカムフォロワー6b、6cと、
固定部2の直進キー2aに係合する直進溝6dの作用
で、オスヘリコイド部材6が光軸方向に前後移動する。
これにより、オスヘリコイド部材6にねじ係合するレン
ズ群L1の保持枠7も、一体に光軸方向にズーミング移
動することになる。一方、レンズ群L3の保持部材11
およびレンズ群2の保持部材50は、カム環5の内径カ
ム溝5dに係合する連動突起11aと、直進連動キー1
0と係合する案内溝11bとの作用によって、カム環5
が回転すると、光軸方向に移動する。これにともなっ
て、レンズ群L2およびL3が、光軸方向にズーミング
移動する。
【0035】レンズ群L1は、合焦レンズ群でもあり、
保持枠7が回動すると、ヘリコイドねじ7a、6aの駆
動作用で光軸方向移動を行い、合焦動作を行う。係合用
のキー部分7bが駆動環8の連動用のキー部分8aと回
転連動するので、合焦動作を行う場合に、駆動環8が回
転する。駆動環8は、固定部2の案内溝2cによって光
軸回りに回転のみ可能に拘束される。AFのためにモー
タとギヤで駆動する場合は、駆動環8に設けられたギヤ
8bと不図示の駆動ギアとによって、光軸回りに回転す
る。
【0036】次に、実施例のズームレンズのフランジバ
ック調整について説明する。ズームレンズでは、部品の
製造バラツキのため光学系のピント位置に誤差が生じ
る。この誤差を除去するため、フランジバック調整の前
に合焦レンズ(この場合、レンズ群L1)の位置をワッ
シャー調整や回転制限位置をずらすことで光軸方向に調
整する(構造は不図示)ことで、ワイド側とテレ側の焦
点移動が生じないように調整する。この焦点移動調整を
行うと光学系全体のフランジバックがずれることにな
る。このフランジバック調整のため、本発明では、前記
調整部材4を光軸回りに回転させると、調整部材4のヘ
リコイドねじ4aに係合するカム環のヘリコイドねじ5
b、カム環の直進溝5aに係合するズーム環3の直進キ
ー部分3bの作用によって、カム環5がズーム環3に対
して回転連動したまま光軸移動調整される。また、カム
環5には光学系全体が保持されている。以上により、調
整部材4を回動することで、フランジバック調整が可能
になる。フランジバック調整後は、接着テープ15によ
ってズーム環3と調整部材4を固定し、ゴムリング20
をズーム環3と調整部材4に被せる。
【0037】以上のように、本発明によれば、第1のレ
ンズ群を保持する保持部材と、第2のレンズ群を保持す
る保持部材のどちらかを偏芯調整の際に動かすので、レ
ンズ系のタオレの悪化が生じない利点がある。また、偏
芯だけを直接調整可能であり、それぞれのレンズ系内の
同一方向の曲率半径中心を有するレンズ面同士を調整す
るので、精度の高い調整が可能になり、レンズの結像性
能が向上する。レンズ群を保持するための第1および第
2の保持部材に、他方のレンズ群保持部材を接着するた
めのそれぞれの保持部材の当接面を設けて、それらの当
接面を接着固定する。従って、保持部材の調整後の固定
が容易に行なえる。しかも、短時間硬化型の接着剤によ
り仮止めするので、偏芯調整後の精度出しを確実に行う
ので組立作業性が良い。また、凹溝にエポキシ系の2次
接着剤を注入することより、第1の保持部在位および第
2の保持部材を強固に固定できる。その場合に、短時間
硬化タイプの接着剤で仮止めしてあるので、2次接着剤
が硬化する際に、第1、第2の保持部材が2次接着剤の
硬化に伴って動く心配がほとんどない。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、相互に光軸の調整を行
なう必要がある第1のレンズ群と第2のレンズ群との偏
芯調整を、精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す主要部分断面図である。
【図2】本発明の実施例を示すレンズの断面図である。
【図3】レンズ系の偏芯調整の原理説明図である。
【図4】本発明の実施例を示す主要部分の正面図であ
る。
【図5】レンズの偏芯調整装置の概略図である。
【図6】レンズの偏芯調整装置のステージ部分とワーク
固定部分の概略図である。
【主要部分の符号の説明】
11…第2のレンズ群L2保持部材 11f…開口端面 50…第1のレンズ群L3保持部材 50fフランジ面 L2…第1のレンズ群 L3…第2のレンズ群 11d…凹溝 11c…切欠き部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1のレンズ群と第2のレンズ群とを有す
    るレンズ鏡筒において、 第1のレンズ群を保持する第1保持部材と、第2のレン
    ズ群を保持する第2保持部材とを備え、 第1保持部材および第2保持部材は、互いに光軸方向に
    当接する当接面をそれぞれ有し、かつ、それらの当接面
    の一方には、凹部が設けられ、凹部には、第1保持部材
    と第2保持部材とを接着するための接着剤が充填されて
    いることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】請求項1において、凹部は、第1の凹部と
    第2の凹部の2種が設けられているレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】請求項2において、第1保持部材および第
    2保持部材は、それらの一方がフランジを有し、それら
    の他方が、前記フランジと当接する筒状の開口端を有
    し、この開口端の端面と前記フランジの一方の面とがそ
    れぞれ当接面を構成するレンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記開口端の端面に、
    第1の凹部が設けられているレンズ鏡筒。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記フランジには、当
    接したとき第1の凹部に対向する位置に、貫通孔を有す
    るレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】請求項3において、前記開口端の端面の外
    周側に、第2の凹部が設けられているレンズ鏡筒。
  7. 【請求項7】請求項6において、第2の凹部は、前記開
    口端の端面の外周側に段状に設けられているレンズ鏡
    筒。
  8. 【請求項8】請求項2、3、4、5、6または7におい
    て、第1の凹部には、短時間硬化型の第1の接着剤が充
    填され、第2の凹部には、短時間硬化型ではない第2の
    接着剤が充填されるレンズ鏡筒。
  9. 【請求項9】第1のレンズ群と第2のレンズ群とを有す
    るレンズ系の偏芯調整方法において、 第1のレンズ群を第1保持部材に保持させ、かつ、第2
    のレンズ群を、第1保持部材とは独立の第2保持部材に
    保持させ、 第1保持部材と第2保持部材のうち、一方のレンズ群を
    固定し、当該他方のレンズ群の保持部材を固定されたレ
    ンズ群の光軸と直交する方向に変位させて、固定された
    レンズ群と他方のレンズ群の光軸を一致させ、 この状態で、短時間硬化型の接着剤で、第1保持部材と
    第2保持部材とを仮固定し、 さらに、短時間硬化型ではない接着剤で、第1保持部材
    と第2保持部材とを固定することを特徴とするレンズ系
    の偏芯調整方法。
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