JPH08326873A - スプロケット及びその製造方法 - Google Patents
スプロケット及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH08326873A JPH08326873A JP15528295A JP15528295A JPH08326873A JP H08326873 A JPH08326873 A JP H08326873A JP 15528295 A JP15528295 A JP 15528295A JP 15528295 A JP15528295 A JP 15528295A JP H08326873 A JPH08326873 A JP H08326873A
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- JP
- Japan
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- gear
- fitting
- press
- sprocket
- plate
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 チェン駆動装置などに用いられるスプロケッ
トとその製造方法に関し、強度及び精度の高い金属製の
スプロケットをより安価に提供する。 【構成】 この発明のスプロケットは、歯形を打ち抜き
成形した2枚の歯車状プレート1のプレス加工時におけ
るダイ側の面5相互を突き合わせ接合したもので、歯先
部分のプレス成形時におけるポンチ側の面は、プレス成
形時に面押しして板厚方向の先細り形状に成形されてい
る。歯車状プレートの接合面には嵌合突起6と嵌合孔7
とをプレス成形し、両者を嵌合して2枚のプレート1を
接合一体化する。製造は、金属板を円形ないし概略の歯
車形状に打ち抜く第1工程と、その外周部片面を面押し
する第2工程と、仕上げ形状の歯形と嵌合孔7及び/又
は嵌合突起6を成形する第3工程と、2枚の歯車状プレ
ート1の嵌合突起と嵌合孔とを嵌合一体化する第4工程
とを含んでなるものである。
トとその製造方法に関し、強度及び精度の高い金属製の
スプロケットをより安価に提供する。 【構成】 この発明のスプロケットは、歯形を打ち抜き
成形した2枚の歯車状プレート1のプレス加工時におけ
るダイ側の面5相互を突き合わせ接合したもので、歯先
部分のプレス成形時におけるポンチ側の面は、プレス成
形時に面押しして板厚方向の先細り形状に成形されてい
る。歯車状プレートの接合面には嵌合突起6と嵌合孔7
とをプレス成形し、両者を嵌合して2枚のプレート1を
接合一体化する。製造は、金属板を円形ないし概略の歯
車形状に打ち抜く第1工程と、その外周部片面を面押し
する第2工程と、仕上げ形状の歯形と嵌合孔7及び/又
は嵌合突起6を成形する第3工程と、2枚の歯車状プレ
ート1の嵌合突起と嵌合孔とを嵌合一体化する第4工程
とを含んでなるものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、チェン駆動装置など
に用いられるスプロケットの製造方法及び当該方法で製
造されたスプロケットに関するものである。
に用いられるスプロケットの製造方法及び当該方法で製
造されたスプロケットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】チェン駆動装置のスプロケットは、周囲
にチェンを引っ掛けるための歯を備えており、その歯
は、チェンの駒に円滑に挿抜されるように、歯厚方向及
び歯幅方向共に先端を細くした形状としてある。従来こ
のようなスプロケットは、金属製のものであれば機械加
工により、また樹脂製のものであれば射出成形により製
作されている。さらに一部には、ダイキャストも用いら
れており、精度があまり要求されない軽負荷のもので
は、板金をプレスで打ち抜き成形したスプロケットも用
いられている。
にチェンを引っ掛けるための歯を備えており、その歯
は、チェンの駒に円滑に挿抜されるように、歯厚方向及
び歯幅方向共に先端を細くした形状としてある。従来こ
のようなスプロケットは、金属製のものであれば機械加
工により、また樹脂製のものであれば射出成形により製
作されている。さらに一部には、ダイキャストも用いら
れており、精度があまり要求されない軽負荷のもので
は、板金をプレスで打ち抜き成形したスプロケットも用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】機械加工は、硬い材料
を高い精度で加工することができるが、加工に時間がか
かり、コスト高となる。射出成形された樹脂製のスプロ
ケットは、小型で負荷の小さい箇所でなければ利用でき
ない。ダイキャストも比較的小型のものに限られ、大掛
りな設備が必要であるとともに、アルミや亜鉛等の比較
的柔らかい金属にしか適用できない。板金のプレス成形
によるときは、強度の高いものを安価に製作することが
できるが、歯の先端に向けて歯厚を細くすることができ
ず、チェンと噛み合うときにチェンを歯厚方向に案内で
きないので、チェンとの円滑な噛み合い動作が保証でき
ず、作動中にチェンが外れたりする危険が大きい。また
打ち抜き成形するときのポンチ側とダイ側とで歯面の形
状や寸法がわずかに異なるので、チェンを巻回したとき
に片当たりを生ずる。
を高い精度で加工することができるが、加工に時間がか
かり、コスト高となる。射出成形された樹脂製のスプロ
ケットは、小型で負荷の小さい箇所でなければ利用でき
ない。ダイキャストも比較的小型のものに限られ、大掛
りな設備が必要であるとともに、アルミや亜鉛等の比較
的柔らかい金属にしか適用できない。板金のプレス成形
によるときは、強度の高いものを安価に製作することが
できるが、歯の先端に向けて歯厚を細くすることができ
ず、チェンと噛み合うときにチェンを歯厚方向に案内で
きないので、チェンとの円滑な噛み合い動作が保証でき
ず、作動中にチェンが外れたりする危険が大きい。また
打ち抜き成形するときのポンチ側とダイ側とで歯面の形
状や寸法がわずかに異なるので、チェンを巻回したとき
に片当たりを生ずる。
【0004】この発明は、強度及び精度の高い金属製の
スプロケットをより安価に製造することを目的としてな
されたもので、特に要求される寸法や精度や強度の点か
ら、コンベアをはじめとする荷役機械のチェン駆動装置
用として特に適合するスプロケットを安価に製造する方
法を得ることを目的としている。
スプロケットをより安価に製造することを目的としてな
されたもので、特に要求される寸法や精度や強度の点か
ら、コンベアをはじめとする荷役機械のチェン駆動装置
用として特に適合するスプロケットを安価に製造する方
法を得ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のスプロケ
ットは、歯形を打ち抜き成形した2枚の歯車状プレート
1のプレス加工時におけるダイ側の面5相互を突き合わ
せ接合したもので、接合されている2枚の歯車状プレー
トの歯先部分は、プレス加工時にポンチ側から面押しし
て板厚方向の先細り形状に成形されているこのである。
ットは、歯形を打ち抜き成形した2枚の歯車状プレート
1のプレス加工時におけるダイ側の面5相互を突き合わ
せ接合したもので、接合されている2枚の歯車状プレー
トの歯先部分は、プレス加工時にポンチ側から面押しし
て板厚方向の先細り形状に成形されているこのである。
【0006】請求項2記載のスプロケットは、上記歯車
状プレート1のプレス加工時におけるダイ側の面5に、
その歯車状プレートの中心に対称に嵌合突起6とこれに
嵌合する嵌合孔7とをプレス成形しておき、一方の歯車
状プレートの嵌合突起6を他方の歯車状プレートの嵌合
孔7に嵌合して2枚のプレート1を接合一体化したもの
である。
状プレート1のプレス加工時におけるダイ側の面5に、
その歯車状プレートの中心に対称に嵌合突起6とこれに
嵌合する嵌合孔7とをプレス成形しておき、一方の歯車
状プレートの嵌合突起6を他方の歯車状プレートの嵌合
孔7に嵌合して2枚のプレート1を接合一体化したもの
である。
【0007】請求項3記載のスプロケットは、一方の歯
車状プレート1のプレス加工時におけるダイ側の面5に
は、その歯車状プレートの中心に対称な嵌合突起6がプ
レス成形されており、他方の歯車状プレート1のプレス
加工時におけるダイ側の面5には、前記嵌合突起6と嵌
合する嵌合孔7がプレス成形されており、一方の歯車状
プレートの嵌合突起6が他方の歯車状プレートの嵌合孔
7に嵌合されて2枚のプレート1が接合一体化されてい
ることを特徴とするものである。
車状プレート1のプレス加工時におけるダイ側の面5に
は、その歯車状プレートの中心に対称な嵌合突起6がプ
レス成形されており、他方の歯車状プレート1のプレス
加工時におけるダイ側の面5には、前記嵌合突起6と嵌
合する嵌合孔7がプレス成形されており、一方の歯車状
プレートの嵌合突起6が他方の歯車状プレートの嵌合孔
7に嵌合されて2枚のプレート1が接合一体化されてい
ることを特徴とするものである。
【0008】請求項4記載の製造方法は、請求項2又は
3記載のスプロケットの製造方法において、金属板を円
形ないし概略の歯車形状に打ち抜く第1工程と、円形な
いし概略の歯車状のプレートの外周部片面を面押しし
て、外周に向いた先細り形状とする第2工程と、仕上げ
形状の歯形と嵌合孔7及び/又は嵌合突起6を成形する
第3工程と、第1ないし第3工程で成形された2枚の歯
車状プレート1を両者の嵌合突起6と嵌合孔7相互を嵌
合して一体化する第4工程とを含んでなるものである。
3記載のスプロケットの製造方法において、金属板を円
形ないし概略の歯車形状に打ち抜く第1工程と、円形な
いし概略の歯車状のプレートの外周部片面を面押しし
て、外周に向いた先細り形状とする第2工程と、仕上げ
形状の歯形と嵌合孔7及び/又は嵌合突起6を成形する
第3工程と、第1ないし第3工程で成形された2枚の歯
車状プレート1を両者の嵌合突起6と嵌合孔7相互を嵌
合して一体化する第4工程とを含んでなるものである。
【0009】
【作用】この発明のスプロケットは、プレス加工によっ
て外周に同形の歯形を成形した、2枚の歯車状プレート
1をプレス加工時におけるダイ側の面5相互を突き合わ
せて一体化することにより形成されており、その歯先部
分の両側の面は、2枚の歯車状プレート1のそれぞれが
面押し成形されることによって対称な先細り傾斜面とな
っており、スプロケットがチェンと噛合するとき、この
傾斜面によってチェンが歯厚方向に案内され、チェンと
スプロケットとの円滑な噛み合いが保証される。
て外周に同形の歯形を成形した、2枚の歯車状プレート
1をプレス加工時におけるダイ側の面5相互を突き合わ
せて一体化することにより形成されており、その歯先部
分の両側の面は、2枚の歯車状プレート1のそれぞれが
面押し成形されることによって対称な先細り傾斜面とな
っており、スプロケットがチェンと噛合するとき、この
傾斜面によってチェンが歯厚方向に案内され、チェンと
スプロケットとの円滑な噛み合いが保証される。
【0010】また2枚の歯車状プレート1は、プレス加
工時におけるダイ側の面5、5相互を突き合わせ接合さ
れて一体化されているので、歯面の形状や寸法も歯厚中
心に対して対称であり、チェンとの噛合時に片当たりを
生じない。
工時におけるダイ側の面5、5相互を突き合わせ接合さ
れて一体化されているので、歯面の形状や寸法も歯厚中
心に対して対称であり、チェンとの噛合時に片当たりを
生じない。
【0011】またこの発明のスプロケットは、プレス加
工とプレス加工によって得られた歯車状プレートを突き
合わせ接合する工程とによって製造されるため、加工時
間が極めて短く、加工コストも非常に安価である。
工とプレス加工によって得られた歯車状プレートを突き
合わせ接合する工程とによって製造されるため、加工時
間が極めて短く、加工コストも非常に安価である。
【0012】特に請求項2又は3記載のスプロケット
は、嵌合突起6と嵌合孔7とをスプロケットの歯形と同
時にプレス成形することが可能で、かつこの嵌合突起6
と嵌合孔7とを単に嵌合させるだけで、2枚の歯車状プ
レート1を一体化できる。嵌合突起6と嵌合孔9とをス
プロケットの歯形と同時にプレス成形するものは、一体
化される2枚の歯車状プレート1を同一の金型で成形で
きるので、加工コストを非常に安価にできる。なお、ス
プロケットには、通常接合された2枚の歯車状プレート
1を剥離させる方向の力は作用しないので、歯車状プレ
ート1相互を嵌合突起6と嵌合孔7との嵌合のみによっ
て一体化したスプロケットであっても通常問題は生じな
い。もちろん必要に応じて2枚の歯車状プレート1を接
着剤や点溶接ないし線溶接でより強固に接合する構造を
採用することができる。
は、嵌合突起6と嵌合孔7とをスプロケットの歯形と同
時にプレス成形することが可能で、かつこの嵌合突起6
と嵌合孔7とを単に嵌合させるだけで、2枚の歯車状プ
レート1を一体化できる。嵌合突起6と嵌合孔9とをス
プロケットの歯形と同時にプレス成形するものは、一体
化される2枚の歯車状プレート1を同一の金型で成形で
きるので、加工コストを非常に安価にできる。なお、ス
プロケットには、通常接合された2枚の歯車状プレート
1を剥離させる方向の力は作用しないので、歯車状プレ
ート1相互を嵌合突起6と嵌合孔7との嵌合のみによっ
て一体化したスプロケットであっても通常問題は生じな
い。もちろん必要に応じて2枚の歯車状プレート1を接
着剤や点溶接ないし線溶接でより強固に接合する構造を
採用することができる。
【0013】請求項4の方法によれば、歯先を面押し成
形した後、歯面の仕上げ成形が行われるので、より正確
な形状の歯を備えたスプロケットを製作できる。また接
合される2枚の歯車状プレート1を位置決めする嵌合突
起6及び嵌合孔7が歯面と同時に成形されるので、両者
の相対位置精度を高くすることができ、接合されたとき
の2枚の歯車状プレート1の歯面相互の位置精度をより
高くすることができる。
形した後、歯面の仕上げ成形が行われるので、より正確
な形状の歯を備えたスプロケットを製作できる。また接
合される2枚の歯車状プレート1を位置決めする嵌合突
起6及び嵌合孔7が歯面と同時に成形されるので、両者
の相対位置精度を高くすることができ、接合されたとき
の2枚の歯車状プレート1の歯面相互の位置精度をより
高くすることができる。
【0014】
【実施例】図1及び図2は、この発明の請求項1及び2
にかかるスプロケットの一実施例を示したもので、図1
は正面図、図2は断面側面図である。この発明のスプロ
ケットは、2枚の歯車状プレート1、1を接合して一体
化することにより形成されている。各歯車状プレート1
は、鉄板をプレス成形したもので、歯先部分の反接合側
の面2は、プレスによる面押し加工により、先細り方向
の傾斜面3が成形されている。また歯車状プレート1の
歯面4は、プレスによる打ち抜き成形によって所定のチ
ェンスプロケット歯の形状に打ち抜き成形されている。
にかかるスプロケットの一実施例を示したもので、図1
は正面図、図2は断面側面図である。この発明のスプロ
ケットは、2枚の歯車状プレート1、1を接合して一体
化することにより形成されている。各歯車状プレート1
は、鉄板をプレス成形したもので、歯先部分の反接合側
の面2は、プレスによる面押し加工により、先細り方向
の傾斜面3が成形されている。また歯車状プレート1の
歯面4は、プレスによる打ち抜き成形によって所定のチ
ェンスプロケット歯の形状に打ち抜き成形されている。
【0015】各歯車状プレート1の接合側の面には、嵌
合突起6と嵌合孔7とがスプロケットの中心軸に対して
対称な位置に、突起と孔とが位置するように成形されて
いる。嵌合孔7はプレスによって成形された抜き孔であ
り、嵌合突起6は、ポンチの半押しによってダイ側に突
出させたものである。嵌合孔7と嵌合突起6とは、互い
に止まりばめとなる嵌め合い交差を備えている。図示実
施例のものでは、3個の嵌合突起と3個の嵌合孔とが同
一円周上の位置に配置されており、各嵌合突起6の軸対
称の位置に対応する嵌合突起6が配置されている。
合突起6と嵌合孔7とがスプロケットの中心軸に対して
対称な位置に、突起と孔とが位置するように成形されて
いる。嵌合孔7はプレスによって成形された抜き孔であ
り、嵌合突起6は、ポンチの半押しによってダイ側に突
出させたものである。嵌合孔7と嵌合突起6とは、互い
に止まりばめとなる嵌め合い交差を備えている。図示実
施例のものでは、3個の嵌合突起と3個の嵌合孔とが同
一円周上の位置に配置されており、各嵌合突起6の軸対
称の位置に対応する嵌合突起6が配置されている。
【0016】2枚の歯車状プレート1は、軸対称の位置
にある嵌合突起6と嵌合孔7相互を互いに嵌合させるこ
とにより、接合面5、5相互を突き合わせて一体化させ
ている。この一体化に際しては、接合面5、5相互を単
に突き合わせただけとすることもできるし、接合面5、
5に接着剤を塗布して一体化することもできるし、また
接合面相互を点溶接や線溶接によって接合する構造とす
ることもできる。線溶接をするときは、その溶接位置に
線溶接用の孔を設けておく必要があるが、この孔もプレ
ス成形によって嵌合孔7等と同時に成形することが可能
である。
にある嵌合突起6と嵌合孔7相互を互いに嵌合させるこ
とにより、接合面5、5相互を突き合わせて一体化させ
ている。この一体化に際しては、接合面5、5相互を単
に突き合わせただけとすることもできるし、接合面5、
5に接着剤を塗布して一体化することもできるし、また
接合面相互を点溶接や線溶接によって接合する構造とす
ることもできる。線溶接をするときは、その溶接位置に
線溶接用の孔を設けておく必要があるが、この孔もプレ
ス成形によって嵌合孔7等と同時に成形することが可能
である。
【0017】図3は上記スプロケットの製造方法の第1
実施例を示したものである。製作しようとするスプロケ
ットの厚さの2分の1の板厚を有する鉄板を円形に打ち
抜き(図3(a))、次にプレスの面押し加工によって
円板の周縁部の一方の面に、外周側が薄くなる傾斜面3
を成形する(図3(b))。次に成形しようとする歯形
より若干寸法の大きな型を用いて、スプロケット歯8を
粗成形するとともに、抜きポンチで嵌合孔7を成形し、
同時に半押しポンチでポンチ側から材料を半抜きして、
ダイ側の成形孔に材料を押し出すことによって、嵌合突
起6を成形する(図3(c))。次に仕上げ成形工程に
おいて、スプロケットの歯面4と嵌合孔7との仕上げ成
形を行う(図3(d))。このとき嵌合突起6がダイの
位置決め孔に嵌合して、ワークがダイ上で位置決めされ
る。次にバレル研磨により、プレス打ち抜き時にできた
バリを落とした後(図3(e))、嵌合突起6と嵌合孔
7とを対向させて2枚合わせにし(図3(e))、プレ
スで嵌合突起6を相手側の嵌合孔7に圧入することによ
って、この発明の請求項2記載のスプロケットを得る
(図3(f))。
実施例を示したものである。製作しようとするスプロケ
ットの厚さの2分の1の板厚を有する鉄板を円形に打ち
抜き(図3(a))、次にプレスの面押し加工によって
円板の周縁部の一方の面に、外周側が薄くなる傾斜面3
を成形する(図3(b))。次に成形しようとする歯形
より若干寸法の大きな型を用いて、スプロケット歯8を
粗成形するとともに、抜きポンチで嵌合孔7を成形し、
同時に半押しポンチでポンチ側から材料を半抜きして、
ダイ側の成形孔に材料を押し出すことによって、嵌合突
起6を成形する(図3(c))。次に仕上げ成形工程に
おいて、スプロケットの歯面4と嵌合孔7との仕上げ成
形を行う(図3(d))。このとき嵌合突起6がダイの
位置決め孔に嵌合して、ワークがダイ上で位置決めされ
る。次にバレル研磨により、プレス打ち抜き時にできた
バリを落とした後(図3(e))、嵌合突起6と嵌合孔
7とを対向させて2枚合わせにし(図3(e))、プレ
スで嵌合突起6を相手側の嵌合孔7に圧入することによ
って、この発明の請求項2記載のスプロケットを得る
(図3(f))。
【0018】図4は請求項3のスプロケットの製造方法
に使用する複動プレスの模式図である。複動プレスは、
アウタースライド11に摺動可能に設けられたインナー
スライド12の下面に歯形ポンチ13を固定し、インナ
ースライドの内部にこの歯形ポンチ13の下面から先端
が突出した孔開けポンチ14を出没可能に設けたもので
ある。接合する一方の歯車状プレートに嵌合突起をプレ
ス成形するときは、孔開けポンチ14を半分だけ進出さ
せてポンチ側から材料を半抜きして、ダイ15側の成形
孔16に材料を押し出すことによって成形する。他方の
歯車状プレートに嵌合孔をプレス成形するときは、孔開
けポンチ14を全部進出させて歯形とともに嵌合孔を成
形する。その他の加工工程は図3と同じである。
に使用する複動プレスの模式図である。複動プレスは、
アウタースライド11に摺動可能に設けられたインナー
スライド12の下面に歯形ポンチ13を固定し、インナ
ースライドの内部にこの歯形ポンチ13の下面から先端
が突出した孔開けポンチ14を出没可能に設けたもので
ある。接合する一方の歯車状プレートに嵌合突起をプレ
ス成形するときは、孔開けポンチ14を半分だけ進出さ
せてポンチ側から材料を半抜きして、ダイ15側の成形
孔16に材料を押し出すことによって成形する。他方の
歯車状プレートに嵌合孔をプレス成形するときは、孔開
けポンチ14を全部進出させて歯形とともに嵌合孔を成
形する。その他の加工工程は図3と同じである。
【0019】
【発明の効果】以上説明したこの発明によれば、歯先を
歯幅方向及び歯圧方向に対称な先細り形状としたスプロ
ケットをプレス加工によって製造することができ、強度
の高くかつ精度の高い金属製のスプロケットを安価に提
供することができるという効果がある。
歯幅方向及び歯圧方向に対称な先細り形状としたスプロ
ケットをプレス加工によって製造することができ、強度
の高くかつ精度の高い金属製のスプロケットを安価に提
供することができるという効果がある。
【図1】スプロケットの実施例を示す正面図
【図2】図1の断面側面図
【図3】製造方法の実施例を示す説明図
【図4】複動プレスの模式図
1 歯車状プレート 5 接合側の面 6 嵌合突起 7 嵌合孔
Claims (4)
- 【請求項1】 歯形を打ち抜き成形した2枚の歯車状プ
レート(1) のプレス加工時におけるダイ側の面(5) 相互
を突き合わせ接合してなり、歯先部分がブレス加工時に
ポンチ側から面押しして板厚方向の先細り形状に成形さ
れている、スプロケット。 - 【請求項2】 歯車状プレート(1) のプレス加工時にお
けるダイ側の面(5)には、その歯車状プレートの中心に
対称に嵌合突起(6) とこれに嵌合する嵌合孔(7) とがプ
レス成形されており、一方の歯車状プレートの嵌合突起
(6) が他方の歯車状プレートの嵌合孔(7) に嵌合されて
2枚のプレート(1) が接合一体化されていることを特徴
とする、請求項1記載のスプロケット。 - 【請求項3】 一方の歯車状プレート(1) のプレス加工
時におけるダイ側の面(5) には、その歯車状プレートの
中心に対称な嵌合突起(6) がプレス成形されており、他
方の歯車状プレート(1) のプレス加工時におけるダイ側
の面(5) には、前記嵌合突起(6) と嵌合する嵌合孔(7)
がプレス成形されており、一方の歯車状プレートの嵌合
突起(6) が他方の歯車状プレートの嵌合孔(7) に嵌合さ
れて2枚のプレート(1) が接合一体化されていることを
特徴とする、請求項1記載のスプロケット。 - 【請求項4】 金属板を円形ないし概略の歯車形状に打
ち抜く第1工程と、円形ないし概略の歯車状のプレート
の外周部片面を面押しして、外周に向いた先細り形状と
する第2工程と、仕上げ形状の歯形と嵌合孔(7) 及び/
又は嵌合突起(6) を成形する第3工程と、第1ないし第
3工程で成形された2枚の歯車状プレート(1) を両者の
嵌合突起(6) と嵌合孔(7) 相互を嵌合して一体化する第
4工程とを含んでなる、請求項2又は3記載のスプロケ
ットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15528295A JPH08326873A (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | スプロケット及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15528295A JPH08326873A (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | スプロケット及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08326873A true JPH08326873A (ja) | 1996-12-10 |
Family
ID=15602498
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15528295A Pending JPH08326873A (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | スプロケット及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08326873A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102148769B1 (ko) * | 2019-12-17 | 2020-08-27 | 주식회사 제우테크노 | 체인 및 체인스프로킷 |
KR102157485B1 (ko) * | 2020-03-17 | 2020-09-21 | 코리아휠 주식회사 | 트롤리 컨베이어용 체인 구동 스프로켓 |
KR102174696B1 (ko) * | 2020-02-11 | 2020-11-05 | 주식회사 제우테크노 | 체인 및 체인스프로킷 |
-
1995
- 1995-05-29 JP JP15528295A patent/JPH08326873A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102148769B1 (ko) * | 2019-12-17 | 2020-08-27 | 주식회사 제우테크노 | 체인 및 체인스프로킷 |
KR102174696B1 (ko) * | 2020-02-11 | 2020-11-05 | 주식회사 제우테크노 | 체인 및 체인스프로킷 |
KR102157485B1 (ko) * | 2020-03-17 | 2020-09-21 | 코리아휠 주식회사 | 트롤리 컨베이어용 체인 구동 스프로켓 |
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