JPH08326694A - 翼付遠心ファン - Google Patents

翼付遠心ファン

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JPH08326694A
JPH08326694A JP15403295A JP15403295A JPH08326694A JP H08326694 A JPH08326694 A JP H08326694A JP 15403295 A JP15403295 A JP 15403295A JP 15403295 A JP15403295 A JP 15403295A JP H08326694 A JPH08326694 A JP H08326694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leading edge
blade
round shape
fan
noise
Prior art date
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Pending
Application number
JP15403295A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Kawaguchi
秀樹 川口
Noboru Niihara
登 新原
Makoto Hatakeyama
真 畠山
Yoshinori Nakamura
吉徳 中村
Takeshi Kamimura
武司 上村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Publication date
Application filed by Toto Ltd filed Critical Toto Ltd
Priority to JP15403295A priority Critical patent/JPH08326694A/ja
Publication of JPH08326694A publication Critical patent/JPH08326694A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来よりも簡便な方法で翼前縁部近傍におけ
る翼負圧面での境界層の剥離が抑制され、従来の対策が
包含する問題を含まない翼付遠心ファンを提供する。 【構成】 翼前縁部に丸みが付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、翼付遠心ファンに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】翼付遠心ファンの騒音源の一つとして、
翼前縁部(翼の内端)近傍における翼負圧面での境界層
の剥離による騒音が挙げられる。翼前縁部近傍における
翼負圧面での境界層の剥離を抑制するために、従来、翼
前縁部をファンの回転方向に差し向けて、翼前縁部への
流体の流入角と翼の取付け角との角度差を減少させる、
ファンの内径を小さくして翼前縁部への流体の流入角を
減少させる等の対策が取られてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】翼前縁部をファンの回
転方向に差し向けるためには、例えば径向き翼を有する
ラジアルファンの場合には翼の前縁部に局部的な曲げ加
工を施す必要があり、ファンの製造コストが増大する。
ファンの内径を小さくすることにより、所望の風量が得
られなくなる場合がある。本発明は、上記問題に鑑みて
なされたものであり、従来よりも簡便な方法で翼前縁部
近傍における翼負圧面での境界層の剥離が抑制され、従
来の対策が包含する問題を含まない翼付遠心ファンを提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、翼前縁部に丸みが付けられてい
ることを特徴とする翼付遠心ファンを提供する。また本
発明においては、周方向に互いに間隔を隔てて配設され
た多数の径向き翼の前縁部に丸みが付けられていること
を特徴とする多翼ラジアルファンを提供する。
【0005】
【作用】本発明に係る翼付遠心ファンにおいては、翼前
縁部に丸みが付けられているので、流体が翼間流路へス
ムーズに流入する。この結果、翼前縁部近傍における翼
負圧面での境界層の剥離が抑制される。翼前縁部に丸み
を付ける作業は、翼前縁部に局部的な曲げ加工を施す作
業に比べて簡便であり、作業に要するコストも低い。翼
前縁部に丸みを付けることは、ファンの内径を小さくす
ることに比べて簡便な騒音対策であり、風量の低下も招
かない。
【0006】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。翼前縁部
に丸み付けをしていない多翼ラジアルファンと、翼前縁
部に丸み付けをした多翼ラジアルファンとについて、フ
ァンの騒音計測を行った。 (1)実験装置 風量静圧測定用実験装置 実験装置を図1に示す。羽根車と羽根車を格納するスク
ロール形ケーシングとモータとを備える多翼ラジアルフ
ァン本体の吸込側に吸込ノズルを設置し、ファン本体の
吐出側にダブルチャンバ方式風量測定装置(理化精機
製、型式F−401)を設置した。風量測定装置には、
風量調整用ダンパと補助ファンとを設け、ファン出口の
静圧を制御した。ファンからの吐出空気流を、整流格子
により整流した。ファン吐出空気の風量を、AMCA規
格に従って取り付けられたオリフィスで測定し、ファン
出口の静圧をファン出口近傍に配設した静圧孔で測定し
た。
【0007】騒音測定用実験装置 実験装置を図2に示す。ファン本体の吸込側に吸込ノズ
ルを設置し、ファン本体の吐出側に風量測定装置と同程
度の寸法形状の静圧調整箱を設けた。静圧調整箱には、
吸音材を内張りした。静圧調整箱には風量調整用のダン
パを設け、ファン出口の静圧を制御した。ファン出口の
静圧をファン出口近傍に配設した静圧孔で測定し、所定
のファン出口静圧時の騒音を測定した。吸音材を内張り
してある防音箱の中にモータを格納し、モータの騒音を
遮断した。騒音測定は、無響室にてファンの軸中心線上
でケーシング上面から1m 上流の点で行った。
【0008】(2)試供羽根車、試供ケーシング 試供羽根車 外直径が100mm、内直径が58mm、羽根車高さが
24mm、円形基板及び円環板の板厚が2mm、翼枚数
が60枚の、径向き平板翼を有する羽根車を用いた。一
方の供試羽根車については翼板厚を1mmとし、翼前縁
に半径0.5 mmの丸みを付け、他方の供試羽根車につい
ては翼板厚を0.5 mmとし、翼前縁に丸みを付けを行わ
なかった。試供羽根車を図3に示す。
【0009】試供ケーシング 次式で与えられる対数らせん形状のスクロール形ケーシ
ングを用いた。ケーシングの高さは27mmとし、ケーシン
グの広がり角θZ は 2.5°とした。 rz = r[exp( Θtan θz ) rz : 羽根車の中心から計ったケーシング側壁の半径 r : 羽根車の外半径 Θ : 基準線からの角度 0 ≦Θ≦ 2π θZ : スクロール型ケーシングの広がり角 試供ケーシングを図4に示す。
【0010】羽根車の回転数 騒音計測時の羽根車の回転数は5000rpmとした。
【0011】(3)計測 風量調整用ダンパにより風量を種々に変化させて、ファ
ン吐出空気の風量と、ファン出口の静圧と、騒音とを測
定した。
【0012】(4)計測結果 計測によって得られた最低比騒音時の騒音値のスペクト
ルを図5、6に示す。図5は、翼前縁部に丸み付けを行
わなかった羽根車のスペクトルであり、図6は、翼前縁
部に丸み付けを行なった羽根車のスペクトルである。最
低比騒音時の騒音値のスペクトルを用いて、翼前縁部の
丸み付けの効果を判定した理由は、比騒音が最低となっ
た時に、羽根車とケーシングとは最良の適合状態にあ
り、比騒音が最低となった時の騒音は、ケーシングの影
響が除去された羽根車自身の騒音であるとか考えられる
からである。比騒音ks は次式で与えられる。 Ks=SPL(A)-10log10Q(Pt )2 SPL(A) : A特性の騒音レベル dB Q : ファン吐出空気の風量 m3/s Pt : ファン出口の全圧 mmAq 比騒音Ksの算出に際しては、風量静圧測定により求めら
れた風量、ファン出口の静圧が、それぞれQ1、P1であ
り、騒音測定により求められたA特性の騒音レベル、フ
ァン出口の静圧が、それぞれ SPL(A)1、P1である場合
に、風量 QとA特性の騒音レベル SPL(A) との間には、
風量がQ1の時にA特性の騒音レベルが SPL(A)1となる関
係が成立するとして求めた。風量静圧測定に用いた風量
測定装置と、騒音測定に用いた静圧調整箱の寸法形状は
ほぼ同一なので、上記の関係は成立するものと考えられ
る。
【0013】(6)考察 図5から、翼前縁部に丸み付けを行わなかった羽根車に
おいては、騒音値のスペクトルに先鋭なピークが多数存
在していることが分かる。これは、図7に示すように、
翼前縁部の翼負圧面側の角部によって、翼間流路へ流入
する流体が乱され、翼前縁部近傍の翼負圧面で境界層が
剥離して、多数の渦が形成されるためと考えられる。図
6から、翼前縁部に丸み付けを行なった羽根車において
は、騒音値のスペクトルに先鋭なピークが殆ど存在して
いないことが分かる。また、人間の耳に特に鋭敏に捕ら
えられると考えられる2KHZ 〜5KHZ の周波数領域にお
いては、騒音値そのものが、翼前縁部に丸み付けを行わ
なかった羽根車に比べて低下していることが分かる。こ
れは、図8に示すように、翼前縁部の丸み付け、特に翼
負圧面側の角部の丸み付けによって、翼間流路へスムー
ズ流体が流入し、翼前縁部近傍の翼負圧面での境界層の
剥離が抑制されたためと考えられる。
【0014】翼前縁部に丸みを付ける作業は、翼前縁部
に局部的な曲げ加工を施す作業に比べて簡便であり、作
業に要するコストも低い。翼前縁部に丸みを付けること
は、ファンの内径を小さくすることに比べて簡便な騒音
対策であり、風量の低下も招かない。従って、翼前縁部
に丸みを付けることにより、従来よりも簡便な方法で翼
前縁部近傍における翼負圧面での境界層の剥離が抑制さ
れ、且つ従来の対策が包含する問題を含まない多翼ラジ
アルファンが提供される。
【0015】以上、多翼ラジアルファンに本発明を適用
した実施例を説明したが、ターボファン、シロッコファ
ン等の多翼ラジアルファン以外の翼付遠心ファンに本発
明を適用しても良い。
【0016】
【効果】以上説明したごとく、本発明に係る遠心ファン
においては、翼前縁部に丸みが付けられているので、流
体が翼間流路へスムーズに流入する。この結果、翼前縁
部近傍における翼負圧面での境界層の剥離が抑制され
る。翼前縁部に丸みを付ける作業は、翼前縁部に局部的
な曲げ加工を施す作業に比べて簡便であり、作業に要す
るコストも低い。翼前縁部に丸みを付けることは、ファ
ンの内径を小さくすることに比べて簡便な騒音対策であ
り、風量の低下も招かない。
【図面の簡単な説明】
【図1】風量静圧測定装置の概要を示す図である。
【図2】騒音測定装置の概要を示す図である。
【図3】供試羽根車の構造図である。(a)は平面図で
あり、(b)は(a)のb−b矢視図であり、(c)は
翼前縁部に丸み付けをしていない羽根車の翼前縁部の平
断面図であり、(d)は翼前縁部に丸み付けをした羽根
車の翼前縁部の平断面図である。
【図4】供試ケーシングの平断面図である。
【図5】騒音測定により得られた、翼前縁部に丸み付け
をしていない羽根車の、最低比騒音時の騒音値のスペク
トルである。
【図6】騒音測定により得られた、翼前縁部に丸み付け
をした羽根車の、最低比騒音時の騒音値のスペクトルで
ある。
【図7】翼前縁部に丸み付けをしていない羽根車の、翼
前縁部近傍の流体の流れを説明する図である。
【図8】翼前縁部に丸み付けをした羽根車の、翼前縁部
近傍の流体の流れを説明する図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 真 北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東 陶機器株式会社内 (72)発明者 中村 吉徳 北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東 陶機器株式会社内 (72)発明者 上村 武司 北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東 陶機器株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 翼前縁部に丸みが付けられていることを
    特徴とする翼付遠心ファン。
  2. 【請求項2】 周方向に互いに間隔を隔てて配設された
    多数の径向き翼の前縁部に丸みが付けられていることを
    特徴とする多翼ラジアルファン。
JP15403295A 1995-05-30 1995-05-30 翼付遠心ファン Pending JPH08326694A (ja)

Priority Applications (1)

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JP15403295A JPH08326694A (ja) 1995-05-30 1995-05-30 翼付遠心ファン

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JP15403295A JPH08326694A (ja) 1995-05-30 1995-05-30 翼付遠心ファン

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JPH08326694A true JPH08326694A (ja) 1996-12-10

Family

ID=15575424

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JP15403295A Pending JPH08326694A (ja) 1995-05-30 1995-05-30 翼付遠心ファン

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JP (1) JPH08326694A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001082780A (ja) * 1999-09-09 2001-03-30 Sharp Corp 床下換気装置
US8011891B2 (en) 2006-03-15 2011-09-06 Denso Corporation Centrifugal multiblade fan
CN111503046A (zh) * 2019-01-30 2020-08-07 株式会社不二工机 排水泵用旋转叶片及具有该排水泵用旋转叶片的排水泵

Cited By (5)

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CN111503046B (zh) * 2019-01-30 2024-05-17 株式会社不二工机 排水泵用旋转叶片及具有该排水泵用旋转叶片的排水泵

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Effective date: 20040617

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040622

A02 Decision of refusal

Effective date: 20041018

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02