JPH08284886A - 翼付き遠心ファンの羽根車 - Google Patents
翼付き遠心ファンの羽根車Info
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- JPH08284886A JPH08284886A JP11028795A JP11028795A JPH08284886A JP H08284886 A JPH08284886 A JP H08284886A JP 11028795 A JP11028795 A JP 11028795A JP 11028795 A JP11028795 A JP 11028795A JP H08284886 A JPH08284886 A JP H08284886A
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- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 風量が大きく且つ騒音の少ない翼付き遠心フ
ァンの羽根車を提供する。 【構成】 円板と、円板に対して平行に且つ同軸に配設
された円環板と、円板と円環板との間に周方向に互いに
間隔を隔てて放射状に配設された複数の翼とを備え、円
環板の内周縁は翼の径方向内端よりも径方向外方に位置
決めされている。
ァンの羽根車を提供する。 【構成】 円板と、円板に対して平行に且つ同軸に配設
された円環板と、円板と円環板との間に周方向に互いに
間隔を隔てて放射状に配設された複数の翼とを備え、円
環板の内周縁は翼の径方向内端よりも径方向外方に位置
決めされている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、翼付き遠心ファンの羽
根車に関するものである。
根車に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】ラジアルファン、シロッコファン、ター
ボファン等の、円板と、円板に対して平行に且つ同軸に
配設された円環板と、円板と円環板との間に周方向に互
いに間隔を隔てて放射状に配設された複数の翼とを備え
る、翼付き遠心ファンの羽根車においては、従来、風量
を増大させる方法として、羽根車の内外径比を増大させ
て流体の吸い込み量を増大させる方法が採用されてき
た。
ボファン等の、円板と、円板に対して平行に且つ同軸に
配設された円環板と、円板と円環板との間に周方向に互
いに間隔を隔てて放射状に配設された複数の翼とを備え
る、翼付き遠心ファンの羽根車においては、従来、風量
を増大させる方法として、羽根車の内外径比を増大させ
て流体の吸い込み量を増大させる方法が採用されてき
た。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】図１０に示すように、
翼付き遠心ファンの羽根車の翼間流路への流体の流入角
αは、翼間流路の径方向内端、すなわち翼内端での羽根
車の周方向速度ｖ0 と、流体の半径方向速度ｕ0 との比
のｔａｎｇｅｎｔ値、ｔａｎ( ｖ0 ／ｕ0 ）で与えられ
る。羽根車の内外径比が増大すると、翼内端での羽根車
の周方向速度Ｖが増大し、翼間流路への流体の流入角α
が増大する。翼間流路への流体の流入角αが増大する
と、図１１で矢印で示すように、翼間流路内の流体の流
れが翼面から剥離し、騒音が発生する。従って、羽根車
の内外径比を増大させる風量増大方法には、翼間流路へ
の流体の流入角の増大により、翼間流路での流体の剥離
が発生し、騒音が増大するという問題があった。本発明
は上記問題に鑑みてなされたものであり、風量が大きく
且つ騒音の少ない翼付き遠心ファンの羽根車を提供する
ことを目的とする。
翼付き遠心ファンの羽根車の翼間流路への流体の流入角
αは、翼間流路の径方向内端、すなわち翼内端での羽根
車の周方向速度ｖ0 と、流体の半径方向速度ｕ0 との比
のｔａｎｇｅｎｔ値、ｔａｎ( ｖ0 ／ｕ0 ）で与えられ
る。羽根車の内外径比が増大すると、翼内端での羽根車
の周方向速度Ｖが増大し、翼間流路への流体の流入角α
が増大する。翼間流路への流体の流入角αが増大する
と、図１１で矢印で示すように、翼間流路内の流体の流
れが翼面から剥離し、騒音が発生する。従って、羽根車
の内外径比を増大させる風量増大方法には、翼間流路へ
の流体の流入角の増大により、翼間流路での流体の剥離
が発生し、騒音が増大するという問題があった。本発明
は上記問題に鑑みてなされたものであり、風量が大きく
且つ騒音の少ない翼付き遠心ファンの羽根車を提供する
ことを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、円板と、円板に対して平行に且
つ同軸に配設された円環板と、円板と円環板との間に周
方向に互いに間隔を隔てて放射状に配設された複数の翼
とを備え、円環板の内周縁は翼の径方向内端よりも径方
向外方に位置決めされていることを特徴とする翼付き遠
心ファンの羽根車を提供する。本発明の好ましい態様に
おいては、翼は径向き翼である。本発明の好ましい態様
においては、翼は前進翼である。本発明の好ましい態様
においては、翼は後退翼である。
に、本発明においては、円板と、円板に対して平行に且
つ同軸に配設された円環板と、円板と円環板との間に周
方向に互いに間隔を隔てて放射状に配設された複数の翼
とを備え、円環板の内周縁は翼の径方向内端よりも径方
向外方に位置決めされていることを特徴とする翼付き遠
心ファンの羽根車を提供する。本発明の好ましい態様に
おいては、翼は径向き翼である。本発明の好ましい態様
においては、翼は前進翼である。本発明の好ましい態様
においては、翼は後退翼である。
【０００５】
【作用】本発明に係る翼付き遠心ファンの羽根車におい
ては、円環板の内周縁を翼の径方向内端よりも径方向外
方に位置決めすることにより、流体の吸い込み量の増大
を図り、他方、翼の径方向内端を、円環板の内周縁より
も径方向内方に位置決めすることにより、翼間流路への
流体の流入角の増大を抑制し、翼間流路での流体の剥離
を抑制し、騒音の増大を抑制している。従って、本発明
に係る翼付き遠心ファンの羽根車は、風量が大きく且つ
騒音が少ない。
ては、円環板の内周縁を翼の径方向内端よりも径方向外
方に位置決めすることにより、流体の吸い込み量の増大
を図り、他方、翼の径方向内端を、円環板の内周縁より
も径方向内方に位置決めすることにより、翼間流路への
流体の流入角の増大を抑制し、翼間流路での流体の剥離
を抑制し、騒音の増大を抑制している。従って、本発明
に係る翼付き遠心ファンの羽根車は、風量が大きく且つ
騒音が少ない。
【０００６】
【実施例】本発明の実施例を以下に説明する。図１に本
発明を多翼ラジアルファンの羽根車に適用した実施例を
示す。多翼ラジアルファンの羽根車１は、円板２と、円
板２に対して平行に且つ同軸に配設された円環板３と、
円板２と円環板３との間に周方向に互いに間隔を隔てて
配設された多数の径向き翼４とを備える。円環板３の内
周縁は、径向き翼４の径方向内端よりも径方向外方に位
置決めされている。羽根車１においては、円環板３の内
周縁を径向き翼４の径方向内端よりも径方向外方に位置
決めすることにより、図１で一点鎖線で示すように円環
板３の内周縁を径向き翼４の径方向内端と同一の径方向
位置に位置決めする場合に比べて、流体の吸い込み量の
増大を図っている。他方、径向き翼４の径方向内端を円
環板３の内周縁よりも径方向内方に位置決めすることに
より、径向き翼４の径方向内方部分をカットし、径向き
翼４の内端の径方向位置を円環板３の内周縁の径方向位
置と一致させて、羽根車の内外径比を増大させる場合に
比べて、翼間流路への流体の流入角を減少させ、翼間流
路での流体の剥離を抑制し、騒音の減少を図っている。
従って、本発明に係る翼付き遠心ファンの羽根車１は、
風量が大きく且つ騒音が少ない。
発明を多翼ラジアルファンの羽根車に適用した実施例を
示す。多翼ラジアルファンの羽根車１は、円板２と、円
板２に対して平行に且つ同軸に配設された円環板３と、
円板２と円環板３との間に周方向に互いに間隔を隔てて
配設された多数の径向き翼４とを備える。円環板３の内
周縁は、径向き翼４の径方向内端よりも径方向外方に位
置決めされている。羽根車１においては、円環板３の内
周縁を径向き翼４の径方向内端よりも径方向外方に位置
決めすることにより、図１で一点鎖線で示すように円環
板３の内周縁を径向き翼４の径方向内端と同一の径方向
位置に位置決めする場合に比べて、流体の吸い込み量の
増大を図っている。他方、径向き翼４の径方向内端を円
環板３の内周縁よりも径方向内方に位置決めすることに
より、径向き翼４の径方向内方部分をカットし、径向き
翼４の内端の径方向位置を円環板３の内周縁の径方向位
置と一致させて、羽根車の内外径比を増大させる場合に
比べて、翼間流路への流体の流入角を減少させ、翼間流
路での流体の剥離を抑制し、騒音の減少を図っている。
従って、本発明に係る翼付き遠心ファンの羽根車１は、
風量が大きく且つ騒音が少ない。
【０００７】本発明を適用した多翼ラジアルファンの羽
根車と、従来型の多翼ラジアルファンの羽根車とに付
き、風量性能と騒音性能とを測定し、両者を比較した。 〔１〕実験条件 （１）実験装置 風量・静圧測定用実験装置 実験装置を図２に示す。羽根車と羽根車を格納するスク
ロール形ケーシングとモータとを備える多翼ラジアルフ
ァン本体の吸込側に吸込ノズルを設置し、ファン本体の
吐出側にダブルチャンバ方式風量測定装置（理化精機
製、型式Ｆ−４０１）を設置した。風量測定装置には、
風量調整用ダンパと補助ファンとを設け、ファン出口の
静圧を制御した。ファンからの吐出空気流を、整流格子
により整流した。ファン吐出空気の風量を、ＡＭＣＡ規
格に従って取り付けられたオリフィスで測定し、ファン
出口の静圧をファン出口近傍に配設した静圧孔で測定し
た。
根車と、従来型の多翼ラジアルファンの羽根車とに付
き、風量性能と騒音性能とを測定し、両者を比較した。 〔１〕実験条件 （１）実験装置 風量・静圧測定用実験装置 実験装置を図２に示す。羽根車と羽根車を格納するスク
ロール形ケーシングとモータとを備える多翼ラジアルフ
ァン本体の吸込側に吸込ノズルを設置し、ファン本体の
吐出側にダブルチャンバ方式風量測定装置（理化精機
製、型式Ｆ−４０１）を設置した。風量測定装置には、
風量調整用ダンパと補助ファンとを設け、ファン出口の
静圧を制御した。ファンからの吐出空気流を、整流格子
により整流した。ファン吐出空気の風量を、ＡＭＣＡ規
格に従って取り付けられたオリフィスで測定し、ファン
出口の静圧をファン出口近傍に配設した静圧孔で測定し
た。
【０００８】騒音測定用実験装置 実験装置を図３に示す。ファン本体の吸込側に吸込ノズ
ルを設置し、ファン本体の吐出側に風量測定装置と同程
度の寸法形状の静圧調整箱を設けた。静圧調整箱には、
吸音材を内張りした。静圧調整箱には風量調整用のダン
パを設け、ファン出口の静圧を制御した。ファン出口の
静圧をファン出口近傍に配設した静圧孔で測定し、所定
のファン出口静圧時の騒音を測定した。吸音材を内張り
してある防音箱の中にモータを格納し、モータの騒音を
遮断した。騒音測定は、無響室にてファンの軸中心線上
で羽根車上面から１m 上流の点で行い、Ａ特性の騒音レ
ベルを計測した。
ルを設置し、ファン本体の吐出側に風量測定装置と同程
度の寸法形状の静圧調整箱を設けた。静圧調整箱には、
吸音材を内張りした。静圧調整箱には風量調整用のダン
パを設け、ファン出口の静圧を制御した。ファン出口の
静圧をファン出口近傍に配設した静圧孔で測定し、所定
のファン出口静圧時の騒音を測定した。吸音材を内張り
してある防音箱の中にモータを格納し、モータの騒音を
遮断した。騒音測定は、無響室にてファンの軸中心線上
で羽根車上面から１m 上流の点で行い、Ａ特性の騒音レ
ベルを計測した。
【０００９】（２）試供羽根車、試供ケーシング 試供羽根車 外直径を１００ｍｍに、羽根車高さを２４ｍｍに、径向
き翼の枚数を１４４枚に、径向き翼の肉厚を０．３ｍｍ
に、それぞれ固定した。従来型のＮｏ．１羽根車は、静
音性能に優れる内外径比５８％の羽根車とし、従来型の
Ｎｏ．２羽根車は、風量性能に優れる内外径比７５％の
羽根車とした。本発明を適用したＮｏ．３羽根車は、Ｎ
ｏ．１羽根車の円環板をＮｏ．３羽根車の円環板で置き
換えた構成を有する羽根車とした。試供羽根車の仕様を
表１と図４（Ｎｏ．１羽根車、Ｎｏ．２羽根車）、図５
（Ｎｏ．３羽根車）とに示す。
き翼の枚数を１４４枚に、径向き翼の肉厚を０．３ｍｍ
に、それぞれ固定した。従来型のＮｏ．１羽根車は、静
音性能に優れる内外径比５８％の羽根車とし、従来型の
Ｎｏ．２羽根車は、風量性能に優れる内外径比７５％の
羽根車とした。本発明を適用したＮｏ．３羽根車は、Ｎ
ｏ．１羽根車の円環板をＮｏ．３羽根車の円環板で置き
換えた構成を有する羽根車とした。試供羽根車の仕様を
表１と図４（Ｎｏ．１羽根車、Ｎｏ．２羽根車）、図５
（Ｎｏ．３羽根車）とに示す。
【００１０】
【表１】
【００１１】試供ケーシング スクロール型ケーシングの高さは２７ｍｍとし、広がり
形状は次式で与えられる対数らせん形状とした。スクロ
ール型ケーシングの広がり角θは、Ｎｏ．１羽根車、Ｎ
ｏ．２羽根車に対しては、静音性能上最も適していると
考えられる角度を採用した。すなわち、スクロール型ケ
ーシングの広がり角θは、Ｎｏ．１羽根車に対しては
４．５°、Ｎｏ．２羽根車に対しては６．０°とした。
スクロール型ケーシングの広がり角θは、Ｎｏ．３羽根
車に対しては６．０°とした。なお、本出願人は、騒音
計測実験により、内外径比５８％の羽根車に対して静音
性能上最も適するスクロール型ケーシングの広がり角θ
は４°〜４．５°であり、内外径比７５％の羽根車に対
して静音性能上最も適するスクロール型ケーシングの広
がり角θは６°程度であることを確認している。 ｒ＝ｒ2 [ ｅｘｐ（Θtan θ）] ｒ ： 羽根車の中心から計ったケーシング側壁の半径 ｒ2 ： 羽根車の外半径 Θ ： 基準線からの角度 0 ≦Θ≦ 2π θ ： スクロール型ケーシングの広がり角 試供ケーシングを図６（広がり角θ＝4.5 °）、図７
（広がり角θ＝6 °）に示す。
形状は次式で与えられる対数らせん形状とした。スクロ
ール型ケーシングの広がり角θは、Ｎｏ．１羽根車、Ｎ
ｏ．２羽根車に対しては、静音性能上最も適していると
考えられる角度を採用した。すなわち、スクロール型ケ
ーシングの広がり角θは、Ｎｏ．１羽根車に対しては
４．５°、Ｎｏ．２羽根車に対しては６．０°とした。
スクロール型ケーシングの広がり角θは、Ｎｏ．３羽根
車に対しては６．０°とした。なお、本出願人は、騒音
計測実験により、内外径比５８％の羽根車に対して静音
性能上最も適するスクロール型ケーシングの広がり角θ
は４°〜４．５°であり、内外径比７５％の羽根車に対
して静音性能上最も適するスクロール型ケーシングの広
がり角θは６°程度であることを確認している。 ｒ＝ｒ2 [ ｅｘｐ（Θtan θ）] ｒ ： 羽根車の中心から計ったケーシング側壁の半径 ｒ2 ： 羽根車の外半径 Θ ： 基準線からの角度 0 ≦Θ≦ 2π θ ： スクロール型ケーシングの広がり角 試供ケーシングを図６（広がり角θ＝4.5 °）、図７
（広がり角θ＝6 °）に示す。
【００１２】羽根車の回転数 羽根車の回転数は５０００ｒｐｍと７０００ｒｐｍとに
設定した。
設定した。
【００１３】〔２〕実験、データ処理 （１）実験 表１に示す３種類の試供羽根車に就き、回転数５０００
ｒｐｍと回転数７０００ｒｐｍとの下で、風量調整用ダ
ンパにより風量を種々に変化させて、ファン吐出空気の
風量と、ファン出口の静圧と、騒音とを測定した。
ｒｐｍと回転数７０００ｒｐｍとの下で、風量調整用ダ
ンパにより風量を種々に変化させて、ファン吐出空気の
風量と、ファン出口の静圧と、騒音とを測定した。
【００１４】（２）データ処理 ファン吐出空気の風量と、ファン出口の静圧と、騒音の
各測定値から、次式に基づいて流量係数φと比騒音ｋs
を算出した。 φ＝Ｑ／（πｒ2 Ｂｕ2 ） Ｑ ： ファン吐出空気の風量 ｍ3 ／ｓ ｒ2 ： 羽根車の外半径 ｍ Ｂ ： 羽根車の高さ ｍ ｕ2 ： 円環板の外周速度 ｍ／ｓ ＫS ＝ＳＰＬ( Ａ )−１０〔ｌｏｇ10Ｑ( Ｐt )2〕 ＳＰＬ( Ａ ) ： Ａ特性の騒音レベル ｄＢ Ｑ ： ファン吐出空気の風量 ｍ3 ／ｓ Ｐt ： ファン出口の全圧 ｍｍＡｑ
各測定値から、次式に基づいて流量係数φと比騒音ｋs
を算出した。 φ＝Ｑ／（πｒ2 Ｂｕ2 ） Ｑ ： ファン吐出空気の風量 ｍ3 ／ｓ ｒ2 ： 羽根車の外半径 ｍ Ｂ ： 羽根車の高さ ｍ ｕ2 ： 円環板の外周速度 ｍ／ｓ ＫS ＝ＳＰＬ( Ａ )−１０〔ｌｏｇ10Ｑ( Ｐt )2〕 ＳＰＬ( Ａ ) ： Ａ特性の騒音レベル ｄＢ Ｑ ： ファン吐出空気の風量 ｍ3 ／ｓ Ｐt ： ファン出口の全圧 ｍｍＡｑ
【００１５】（３）実験結果 Ｎｏ．１〜Ｎｏ．３羽根車に就き、羽根車の回転数が５
０００ｒｐｍの時と、羽根車の回転数が７０００ｒｐｍ
の時の、比騒音ＫS と流量係数φとの関係を図８、図９
にそれぞれ示す。図８、図９から以下が分かる。 羽根車の回転数に係わらず、比騒音ＫS の最小値を
与える流量係数φの大小関係は、Ｎｏ．１羽根車≦Ｎ
ｏ．２羽根車≦Ｎｏ．３羽根車である。各羽根車におい
て、比騒音ＫS が流量係数の変化に伴って変化するの
は、ケーシングの影響である。比騒音ＫS の最小値を与
える流量係数φにおいて、羽根車から吐出される空気流
の流線がケーシングの広がり形状と一致し、ケーシング
内の空気流の乱れが最小となり、騒音が最小となる。従
って、Ｎｏ．１羽根車、Ｎｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根
車が実際に運転される場合、比騒音ＫS の最小値を与え
る流量係数φとなるように運転される。従って、Ｎｏ．
１羽根車、Ｎｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根車が実際に運
転される場合、流量係数φの大小関係、ひいては風量の
大小関係は、Ｎｏ．１羽根車≦Ｎｏ．３羽根車≦Ｎｏ．
２羽根車となる。
０００ｒｐｍの時と、羽根車の回転数が７０００ｒｐｍ
の時の、比騒音ＫS と流量係数φとの関係を図８、図９
にそれぞれ示す。図８、図９から以下が分かる。 羽根車の回転数に係わらず、比騒音ＫS の最小値を
与える流量係数φの大小関係は、Ｎｏ．１羽根車≦Ｎ
ｏ．２羽根車≦Ｎｏ．３羽根車である。各羽根車におい
て、比騒音ＫS が流量係数の変化に伴って変化するの
は、ケーシングの影響である。比騒音ＫS の最小値を与
える流量係数φにおいて、羽根車から吐出される空気流
の流線がケーシングの広がり形状と一致し、ケーシング
内の空気流の乱れが最小となり、騒音が最小となる。従
って、Ｎｏ．１羽根車、Ｎｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根
車が実際に運転される場合、比騒音ＫS の最小値を与え
る流量係数φとなるように運転される。従って、Ｎｏ．
１羽根車、Ｎｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根車が実際に運
転される場合、流量係数φの大小関係、ひいては風量の
大小関係は、Ｎｏ．１羽根車≦Ｎｏ．３羽根車≦Ｎｏ．
２羽根車となる。
【００１６】 羽根車の回転数に係わらず、比騒音Ｋ
S の最小値の大小関係は、Ｎｏ．１羽根車≦Ｎｏ．３羽
根車≦Ｎｏ．２羽根車である。上述のごとく、Ｎｏ．１
羽根車、Ｎｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根車が実際に運転
される場合、比騒音ＫS の最小値を与える流量係数φと
なるように運転される。従って、Ｎｏ．１羽根車、Ｎ
ｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根車が実際に運転される場
合、比騒音ＫS の大小関係はＮｏ．１羽根車≦Ｎｏ．３
羽根車≦Ｎｏ．２羽根車となる。以上より、実際に運転
される場合、本発明を適用した羽根車であるＮｏ．３羽
根車は、風量はＮｏ．１羽根車より多く、騒音はＮｏ．
２羽根車より小さい。従って、本発明を適用した羽根車
であるＮｏ．３羽根車は、Ｎｏ．１羽根車の優れた静音
性能と、Ｎｏ．２羽根車の優れた風量性能とを兼ね備え
る羽根車であるといえる。
S の最小値の大小関係は、Ｎｏ．１羽根車≦Ｎｏ．３羽
根車≦Ｎｏ．２羽根車である。上述のごとく、Ｎｏ．１
羽根車、Ｎｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根車が実際に運転
される場合、比騒音ＫS の最小値を与える流量係数φと
なるように運転される。従って、Ｎｏ．１羽根車、Ｎ
ｏ．２羽根車、Ｎｏ．３羽根車が実際に運転される場
合、比騒音ＫS の大小関係はＮｏ．１羽根車≦Ｎｏ．３
羽根車≦Ｎｏ．２羽根車となる。以上より、実際に運転
される場合、本発明を適用した羽根車であるＮｏ．３羽
根車は、風量はＮｏ．１羽根車より多く、騒音はＮｏ．
２羽根車より小さい。従って、本発明を適用した羽根車
であるＮｏ．３羽根車は、Ｎｏ．１羽根車の優れた静音
性能と、Ｎｏ．２羽根車の優れた風量性能とを兼ね備え
る羽根車であるといえる。
【００１７】以上本発明を多翼ラジアルファンの羽根車
に適用した実施例を説明したが、本発明を、シロッコフ
ァン、ターボファン等の、多翼ラジアルファンとは異な
る遠心ファンの羽根車に適用することは可能である。
に適用した実施例を説明したが、本発明を、シロッコフ
ァン、ターボファン等の、多翼ラジアルファンとは異な
る遠心ファンの羽根車に適用することは可能である。
【００１８】
【効果】以上説明したごとく、本発明に係る翼付き遠心
ファンの羽根車においては、円環板の内周縁を翼の径方
向内端よりも径方向外方に位置決めすることにより、流
体の吸い込み量の増大を図り、他方、翼の径方向内端
を、円環板の内周縁よりも径方向内方に位置決めするこ
とにより、翼間流路への流体の流入角の増大を抑制し、
翼間流路での流体の剥離を抑制し、騒音の増大を抑制し
ている。従って、本発明に係る翼付き遠心ファンの羽根
車は、風量が大きく且つ騒音が少ない。
ファンの羽根車においては、円環板の内周縁を翼の径方
向内端よりも径方向外方に位置決めすることにより、流
体の吸い込み量の増大を図り、他方、翼の径方向内端
を、円環板の内周縁よりも径方向内方に位置決めするこ
とにより、翼間流路への流体の流入角の増大を抑制し、
翼間流路での流体の剥離を抑制し、騒音の増大を抑制し
ている。従って、本発明に係る翼付き遠心ファンの羽根
車は、風量が大きく且つ騒音が少ない。
【図１】本発明を適用した多翼ラジアルファンの羽根車
の斜視図である。
の斜視図である。
【図２】風量・静圧測定用実験装置の概要を示す図であ
る。
る。
【図３】騒音測定用実験装置の概要を示す図である。
【図４】風量・静圧測定実験、騒音測定実験で使用し
た、Ｎｏ．１供試羽根車、Ｎｏ．２供試羽根車の構成を
示す図である。（ａ）は平面図であり、（ｂ）は（ａ）
のｂ−ｂ矢視図である。
た、Ｎｏ．１供試羽根車、Ｎｏ．２供試羽根車の構成を
示す図である。（ａ）は平面図であり、（ｂ）は（ａ）
のｂ−ｂ矢視図である。
【図５】風量・静圧測定実験、騒音測定実験で使用し
た、Ｎｏ．３供試羽根車の構成を示す図である。（ａ）
は平面図であり、（ｂ）は（ａ）のｂ−ｂ矢視図であ
る。
た、Ｎｏ．３供試羽根車の構成を示す図である。（ａ）
は平面図であり、（ｂ）は（ａ）のｂ−ｂ矢視図であ
る。
【図６】風量・静圧測定実験、騒音測定実験で使用し
た、広がり角が 4.5°のスクロール型ケーシングの平面
図である。
た、広がり角が 4.5°のスクロール型ケーシングの平面
図である。
【図７】風量・静圧測定実験、騒音測定実験で使用し
た、広がり角が 6°のスクロール型ケーシングの平面図
である。
た、広がり角が 6°のスクロール型ケーシングの平面図
である。
【図８】風量・静圧測定実験により得られた、５０００
ｒｐｍにおける、比騒音ＫS と流量係数φとの関係を示
す図である。
ｒｐｍにおける、比騒音ＫS と流量係数φとの関係を示
す図である。
【図９】風量・静圧測定実験により得られた、７０００
ｒｐｍにおける、比騒音ＫS と流量係数φとの関係を示
す図である。
ｒｐｍにおける、比騒音ＫS と流量係数φとの関係を示
す図である。
【図１０】遠心ファンの羽根車の翼間流路への流体の流
入角を示す図である。
入角を示す図である。
【図１１】遠心ファンの羽根車の翼間流路内の流体の流
れを示す図である。
れを示す図である。
１ 羽根車 ２ 円板 ３ 円環板 ４ 径向き翼
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 真 北九州市小倉北区中島２丁目１番１号 東 陶機器株式会社内 (72)発明者 中村 吉徳 北九州市小倉北区中島２丁目１番１号 東 陶機器株式会社内 (72)発明者 上村 武司 北九州市小倉北区中島２丁目１番１号 東 陶機器株式会社内
Claims (4)
- 【請求項１】 円板と、円板に対して平行に且つ同軸に
配設された円環板と、円板と円環板との間に周方向に互
いに間隔を隔てて放射状に配設された複数の翼とを備
え、円環板の内周縁は翼の径方向内端よりも径方向外方
に位置決めされていることを特徴とする翼付き遠心ファ
ンの羽根車。 - 【請求項２】 翼は径向き翼であることを特徴とする請
求項１に記載の翼付き遠心ファンの羽根車。 - 【請求項３】 翼は前進翼であることを特徴とする請求
項１に記載の翼付き遠心ファンの羽根車。 - 【請求項４】 翼は後退翼であることを特徴とする請求
項１に記載の翼付き遠心ファンの羽根車。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11028795A JPH08284886A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 翼付き遠心ファンの羽根車 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11028795A JPH08284886A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 翼付き遠心ファンの羽根車 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08284886A true JPH08284886A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=14531879
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11028795A Pending JPH08284886A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 翼付き遠心ファンの羽根車 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08284886A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000257590A (ja) * | 1999-03-05 | 2000-09-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 多翼遠心ファン |
| JP2005180179A (ja) * | 2003-12-15 | 2005-07-07 | Noritz Corp | ガス燃焼装置 |
-
1995
- 1995-04-12 JP JP11028795A patent/JPH08284886A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2000257590A (ja) * | 1999-03-05 | 2000-09-19 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 多翼遠心ファン |
| JP2005180179A (ja) * | 2003-12-15 | 2005-07-07 | Noritz Corp | ガス燃焼装置 |
| JP4534477B2 (ja) * | 2003-12-15 | 2010-09-01 | 株式会社ノーリツ | ガス燃焼装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20031225 |