JP4508975B2 - プロペラファン - Google Patents

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Description

本発明は、プロペラファンに関するものであり、さらに詳しくは、軸流回転翼による気体送出効率を向上させ、騒音も下げることが可能となるプロペラファンに関する。
車両用ラジエータファンや車載空気調和装置のコンデンサ冷却用ファン等の車両用プロペラファンは、回転翼車とシュラウドケーシングで構成されるのが一般的である。これらのプロペラファンは、狭小なエンジンルーム内への装着や、軽量化が要求されることから、流れ方向の奥行寸法のコンパクト化が必要となっている。また、冷却するラジエータやコンデンサは小型で高い熱交換性能が必要な為、通風抵抗が大きく、車両用プロペラファンは高い静圧差を抱えた作動条件となる。この様な高静圧タイプのケーシング付きプロペラファンにおいて、ケーシングと回転翼先端の隙間寸法(チップクリアランス、以下、単にクリアランスという。)は送風性能、効率、騒音を左右する重要な寸法であることが知られている。
従来、クリアランスに関しては、求心流を効率良く取り入れる為にベルマウスよりも上流側に回転翼をはみ出させたり、高い静圧差の作動条件に対応させる目的でクリアランスをゼロとすべく、リング状のベルマウスを回転翼と一体にするなど様々な技術が提供されている(たとえば、特許文献1)。
特開2004−176702号公報
しかしながら、いずれの技術も送風特性や効率等それぞれ単独の性能を向上させる効果はあるものの、送風特性、効率、騒音の抑制率について全てをバランスよく向上させ得るような効果的な技術は提供されていなかった。
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、送風特性、効率、騒音の抑制率について全てをバランスよく向上させ得るプロペラファンを提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、この発明によるプロペラファンは、ハブの周りに複数の翼を放射状に有する軸流形の回転翼車と、前記回転翼車の周方向を囲むと共に、当該回転翼車が吸い込む空気が流通する空気通路にベルマウス形状を有し、当該ベルマウス形状のさらに入り口側は、矩形吸入口を有するシュラウドと、を備えるプロペラファンにおいて、前記翼の周方向外縁と、前記ベルマウス形状の前記空気通路とのクリアランスが当該ベルマウス形状に沿って一定であり、前記翼の周方向外縁端であって、スパン長さが他の部分よりも大きくなっている部分は、圧力面側に先端が鋭角となるくさび状突起を有するようにしたものである。
また、この発明によるプロペラファンは、ハブの周りに複数の翼を放射状に有する軸流形の回転翼車と、前記回転翼車の周方向を囲むと共に、当該回転翼車が吸い込む空気が流通する空気通路にベルマウス形状を有し、当該ベルマウス形状のさらに入り口側は、矩形吸入口を有するシュラウドと、を備えるプロペラファンにおいて、前記翼の前記ベルマウス形状部分を横切る部分のスパン長さは、前記翼の前記ベルマウス形状部分を横切らない部分のスパン長さよりも大きく、前記翼の周方向外縁端であって、スパン長さが他の部分よりも大きくなっている部分は、圧力面側に先端が鋭角となるくさび状突起を有するようにしたものである。
軸流形式の回転翼車は、通常空気通路の円筒部分に配置されるが、本発明は、空気通路のベルマウス形状となる部分まで、当該回転翼車を軸方向で入り口側に配置し、しかも、三次元的に当該ベルマウス形状の空気通路と翼の周方向端部とのクリアランスが一定となっていることが特徴である。別の見方をすれば、翼のベルマウス部分を横切る部分のスパン長さが、それ以外の部分のスパン長さよりも大きくなっている、とも言うことができる。これにより、熱交換機の下流に置かれるような静圧差が大きい箇所での使用であっても、懸案だった矩形形状の対角線方向からの吸引も効率よく行うことができるプロペラファンを構築できる。なお、対角線方向の吸引効率がよくなるので、従来と同様の吸引風量であれば、回転翼車の回転数を下げることができ、騒音対策となる。
また、翼の周方向外縁端であって、スパン長さが他の部分よりも大きくなっている部分は、ベルマウスに沿うようにクリアランスが調整されている部分である。翼のこの部分は、圧力面が、シュラウドの空気通路から剥離する空気に常に体当たりするように回転するので、細かな渦を発生し、これが原因となって騒音を発生させていた。そこで、この発明では、上記体当たりする部分に、先端が鋭角となり尖っているくさび状突起が設けられる。このくさび状突起によって、上記剥離してくる空気が大きく分断され、細かな渦の発生が抑えられるから、細小渦を原因とする騒音の発生を抑制することができる。
また、この発明によるプロペラファンは、前記ベルマウス形状の前記空気通路が一周に亘って共通して有する曲率の内壁に対向し、当該内壁と一定距離のクリアランスを有する前記翼の周方向外縁端の幅は、下流端から50%コード以上であるようにしたものである。
また、この発明によるプロペラファンは、前記プロペラファンにおいて、前記翼の周方向外縁端における下流端から50%コード以上の領域が、空気吸入口の形状である矩形の中心を通って当該矩形の軸に平行な方向、および対角線方向の双方で共通して有する曲率の前記空気通路の内壁に対して一定距離のクリアランスを有するようにしたものである。
奥行き寸法を大きくとることが難しいプロペラファンであって、空気吸入口が矩形である場合、当該矩形の辺に直角となる方向(または矩形の軸方向、以下同じ)と、対角線方向とでは、どうしても空気通路の軸方向断面形状の傾き(回転翼車の軸方向に対する傾き)が異なってしまう。具体的には、矩形の辺に直角となる方向の傾きは、対角線方向の傾きよりも軸方向に対して小さくなる。したがって、ベルマウス部分を横切る部分の翼外縁をスパン方向に延ばし、クリアランスを一定にするといっても、上記の傾きの違いから、矩形の辺に直角となる方向の傾きに翼のスパンを合わせなくてはならない。もし、対角線方向の傾きに翼のスパンを合わせると、矩形の辺に直角となる方向で、翼と空気通路が干渉してしまうからである。
ところが、矩形の辺に直角となる方向の空気通路の軸方向傾きに翼のスパンを合わせると言っても、翼の外縁がベルマウス部分に大きく被さる(軸方向)位置に翼があると、対角線方向で空気通路を横切るときに、クリアランスが大きくなってしまう。そこで、この発明では、矩形の中心を通り、当該矩形の軸と平行となる方向でも、対角線方向でも、共通して有する曲率の内壁に対してクリアランスが一定となる翼周方向外縁の領域が翼後端から50%コード以上含むようにした。これにより、矩形の中心を通り、当該矩形の軸と平行となる方向でも、対角線方向でも、クリアランスのばらつきが抑えられ、送風特性、効率が向上し、騒音も抑えることができる。
また、この発明によるプロペラファンは、ハブの周りに複数の翼を放射状に有する軸流形の回転翼車と、前記回転翼車の周方向を一定のクリアランスを確保しな がら囲むシュラウドと、を備えるプロペラファンにおいて、前記翼の周方向外縁端の負圧面のみに面取りが施され、前記翼の周方向外縁端であって、スパン長さが他の部分よりも大きくなっている部分は、圧力面側に先端が鋭角となるくさび状突起を有するようにしたものである。
以上説明したように、この発明に係るプロペラファンによれば、送風特性、効率、騒音の抑制率について全てをバランスよく向上させることができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
図1は、プロペラファン全体を示す正面図である。プロペラファン1は、大きくわけて、軸流形式の回転翼車3と、それを周方向で囲うと共に、空気通路を形成するシュラウド2とで構成される。回転翼車3は、ハブ7に放射状に取り付けた翼8(図では、9枚)が軸心5を中心に紙面向かって時計回りに回転し、空気を紙面手前から後方に押し出す仕事をする。
シュラウド2の上流(紙面手前)には、車両用ラジエータや車載空気調和装置のコンデンサ等の熱交換機が設けられる。車両用ラジエータは構造上矩形であることがほとんどであり、一方、軸流形式の回転翼車3を用いて当該ラジエータを冷却するときは、空気通路を円形としなくてはならない。そのため、シュラウド2が形成する空気通路は、入り口6(紙面手前)が矩形で、出口9が円形となっている。そして、矩形から円形への移行には、ベルマウス形状(ラッパ口形状)が利用される。
図2は、回転翼車の翼の形状を示す正面図である。同図に示すように、この発明では、翼8のベルマウス部分を横切る部分のスパン長さRtは、翼8のベルマウス部分を横切らない部分のスパン長さRmよりも大きくなっていることが特徴である。この特徴は、換言すると、翼8の周方向外縁と、ベルマウス形状の前記空気通路とのクリアランスが当該ベルマウス形状に沿って一定である、とも言える。なお、ベルマウス部分を横切らない部分とは、ベルマウスによる矩形から円形への移行が終わり、円筒や円錐テーパとなっている部分を横切る部分である。
図3は、図2のA−A線で切断したときの断面を示す断面図である。図3に示すように、シュラウド2が形成する空気通路の出口9の内側に翼8が設けられ、当該出口9の内壁と翼8の周方向外縁端8eは均等に一定長さのクリアランスを有している。同図は、ある断面で切断したときの断面図であるから、三次元的な翼8と出口内壁9との距離が把握しづらいかもしれないが、図では、紙面奥方向に半円状のドーナツ体が横たわっており、その内側に、当該ドーナツ体の内壁と均等に一定距離を置いて回転翼車3の翼8の周方向外縁端8eがあると考えれば理解しやすい。
軸流形式の回転翼車3は、空気通路の円筒部分に配置される場合が通常である。本発明は、空気通路のベルマウス形状Bとなる部分に対向し、横切るように当該回転翼車3が配置され、しかも、三次元的に当該ベルマウス形状Bの空気通路と翼8の周方向外縁端前翼部4とのクリアランスが一定となっていることが特徴である。これにより、熱交換機の下流に置かれるような静圧差が大きい箇所での使用であっても、懸案だった矩形形状の対角線方向からの吸引も効率よく行うことができるプロペラファンを構築できる。矩形形状の対角線方向からの空気を多く下流に押しやることができるし、クリアランスが一定に狭くなっているので、空気が逆流しにくいからである。
図8は、風量一定条件におけるチップ延長率とBPF成分音響パワーについての比騒音との関係、およびチップ延長率とオーバーオール騒音パワーの比騒音との関係を示すグラフであり、横軸はチップ延長率、縦軸はBPF成分の音響パワーについての比騒音およびオーバーオール騒音の比騒音値である。なお、図2の(Rt−Rm)をδとし、回転翼車の直径をDmとしたときのδ/Dmをチップ延長率とする。まず、曲線20は、BPF(Brade Passing Freqauency)成分音響パワーレベルの曲線であり、入り口が矩形であるシュラウドの形状と、回転翼車との相関によって発生する特定周波数成分の音響パワー総和レベルである。これは、チップ延長率δ/Dmが大きくなればなるほど音響パワーレベルが上がってしまい、騒音が増大するということを意味する。
また、曲線21は、オーバーオール騒音の音響パワー曲線であり、この曲線は、回転翼車を回転させたときに、ある場所で検出される様々な周波数成分の音響パワーレベルを積分して全体的な騒音の音響パワーレベルを表すものである。このオーバーオール値は、チップ延長率δ/Dmが大きくなると、小さくなる傾向が見られた。したがって、このBPF成分と、オーバーオール値とがバランスよく低減されるチップ延長率δ/Dmが理想的であり、それは3%前後であることがわかった。
ところで、奥行き寸法を大きくとることが難しいプロペラファンであって、空気吸入口が矩形である場合、当該矩形の中心を通り、矩形の軸に平行となる方向(以後、単に矩形の軸方向という。)と、対角線方向とでは、どうしても空気通路の軸方向断面形状の傾き(回転翼車の軸方向に対する傾き)が異なってしまう。図9は、翼と空気通路の断面形状を示す断面図である。具体的には、矩形の軸方向における空気通路の傾き2aは、対角線方向の傾き2dよりも回転翼車の軸方向に対して小さくなる。したがって、ベルマウス部分を横切る部分の翼周方向外縁端8fをスパン方向に延ばし、空気通路の内壁とのクリアランスを一定にするといっても、上記の傾きの違いから、矩形の軸方向の傾き2aに翼のスパンを合わせなくてはならない。もし、対角線方向の傾き2dに合わせて翼をスパン方向に延ばしてると、矩形の軸方向で、翼8と空気通路が干渉してしまうからである。
ところが、矩形の軸方向となる空気通路の断面の傾き2aに翼のスパンを合わせるといっても、周方向外縁端がベルマウス部分を大きく横切る(軸方向)位置、たとえば図の点線で示した位置に翼8hがあると、翼8hが一周したときにクリアランスがばらつく。つまり、矩形の軸方向に横切るときのクリアランスCaよりも、対角線方向で空気通路を横切るときのクリアランスCdが大きくなってしまう。これは、ベルマウスよりも入り口側の傾きが異なるからである。
そこで、空気通路の形状でいうところの矩形の軸方向と、対角線方向との双方が共通して有する曲率の内壁であるベルマウス領域Bcに対向して、クリアランスが一定となる翼の周方向外縁端領域8fが翼下流端から50%コード以上となる幅になるようにした。これにより、矩形の軸方向でも、対角線方向でも、翼の一周におけるクリアランスが一定となる領域が翼の半分以上を越えることになる。翼の一周におけるクリアランスのばらつきが抑えられれば、送風特性、効率が向上し、騒音も抑えることができる。
図4は、クリアランスδtが一定となる翼の周方向外縁の領域を示す説明図である。また、図5は、クリアランスを一定にする翼の周方向外縁の領域と、送風効率、騒音との関係を示すグラフであり、横軸は、W/LE、縦軸はファン相対効率ηF/ηF0および比騒音KPWLである。図4に示すように、クリアランスが一定となる翼の周方向外縁の領域をW、翼の周方向外縁の翼弦長をLEとする。同図のWは、図9の領域8fに対応する。
図5を見ると、W/LE軸が0.5、つまり、回転中、常にクリアランスを一定にできる領域Wが翼弦長の半分になるまでは、ファン相対効率ηF/ηF0が伸び続ける。一方、騒音KPWLは、W/LEが0.5になるまで下がり続ける。そして、W/LEが0.5以上となっても、ファン相対効率および比騒音は変化しないという傾向を示した。一定部のクリアランスδtと回転翼車の径DFとの比δt/DFを0.01、0.03と変えても、傾向に差はなかった。
上記より、翼8の周方向外縁における下流端から50%コード以上に亘って回転中のクリアランスを一定にできれば、ファン効率は上がり、騒音は下がるという理想的なプロペラファンとなることがわかった。つまり、回転翼車をベルマウス形状の軸方向入り口側に配置すると、求心流のとりこみ効率はあがり、プロペラファンの上下流に起きる高い静圧差にも耐えられるようになるが、回転翼車を当該入り口側に置きすぎると、上記でいうWが小さくなり、騒音は出やすくなり、ファン効率も落ちやすくなる。したがって、両者の効果がバランスする適当な軸方向位置に回転翼車は配置されるべきである。
上記で評価に使用したファン効率ηFは、風量をQ(m3/min)、圧力をΔPs(mmAq)、ファンの入力をW(w)とすると、ηF=(Q・ΔPs)/(6.118・W)という無次元量であり、ηF0はδt/DFが0.01、W/LEが1.0のときのファン効率である。比騒音KPWLは、音響出力をP(w)、基準音響出力をP0(w)として騒音パワーレベルLPWLを10log(P/P0)としたとき、KPWL=LPWL−10log(Q・ΔPs2)であらわされる無次元量で、騒音を仕事量で無次元化したものである。この量は、プロペラファンの騒音評価にしばしば用いられる指標である。
図4に戻って、この翼8は、周方向外縁であって周方向外縁前翼部4が他の部分よりスパン長さにしてδだけ大きい。この部分は、ベルマウスを横切り、求心流を効率的に集め、下流に押しやる役目を果たす。周方向外縁前翼部4の周辺で、ベルマウスBで剥離する空気は、半径方向速度vr、および回転翼車を基準にした回転座標系で表した周方向速度vtを有する。したがって、それらvrとvtを合成したvsの速度成分を剥離した空気は有する。そして、この速度成分を有した空気は、周方向外縁前翼部4の圧力面側に当たり、小さな渦が発生することにより騒音が問題となっていた。
図6は、図4のB−Bで切ったときの断面を示す断面図である。この発明では、翼の周方向外縁部であって、前縁部に先端が鋭角となり尖っているくさび状突起11が設けられる。このくさび状突起11は、図6の紙面垂直方向に連続しており、突起は、ちょうど翼8の縁部を稜線として設けられる三角柱を形成する。このくさび状突起11によって、上記剥離してくる空気は大きく分断され、細かな渦の発生を原因とする騒音の発生を抑制することができる。なお、図6のlの大きさは、2、3(mm)程度でも効果がある。また、翼型中心線に対する角度θ1は、45度〜80度程度、上記三角柱の軸線の向きは、上記vsと平行となるのが最も理想的である。
図7は、図4のC−C断面を示す断面図である。翼3の周方向外縁の断面は、同図に示す通りで、翼3の負圧面のみに面取り12が設けてある。これは、シュラウドと回転翼車のクリアランス部が流れ方向13には縮流流路が形成されるのに対し、反流れ方向14(逆流方向)にはオリフィス状流路が形成され、クリアランス部の逆流を低減することができる。なお、面取り12した部分にできるくさび形部分の角度は、30度程度であれば、上記効果が現れると考える。
以上のように、本発明にかかるプロペラファンは、車載熱交換機の下流に配置され、奥行き方向の寸法を大きく制限されるシュラウドを有するプロペラファンの製造、使用に有用である。
プロペラファン全体を示す正面図である。 回転翼車の翼の形状を示す正面図である。 図2のA−A線で切断したときの断面を示す断面図である。 クリアランスが一定となる翼の周方向外縁の領域を示す説明図である。 クリアランスを一定にする翼の周方向外縁の領域と、送風効率、騒音との関係を示すグラフである。 図4のB−Bで切ったときの断面を示す断面図である。 図4のC−C断面を示す断面図である。 チップ延長率とBPF成分の音響パワー比騒音との関係、およびチップ延長率とオーバーオール騒音の音響パワー比騒音との関係を示すグラフであり、横軸は、チップ延長率、縦軸は、BPF成分の音響パワーについての比騒音およびオーバーオール騒音についての音響パワー比騒音値である。 翼と空気通路の断面形状を示す断面図である。
符号の説明
1 プロペラファン
2 シュラウド
3 回転翼車
4 周方向外縁前翼部
5 軸心
8 翼
9 出口
B ベルマウス形状
F
PWL 比騒音
PWL 騒音パワーレベル
ηF ファン効率
ηF0 ファン効率at δt/D=0.01、W/LE=1.0
δ 翼のスパン長さの差(Rt−Rm)
δt チップクリアランス

Claims (5)

  1. ハブの周りに複数の翼を放射状に有する軸流形の回転翼車と、
    前記回転翼車の周方向を囲むと共に、当該回転翼車が吸い込む空気が流通する空気通路にベルマウス形状を有し、当該ベルマウス形状のさらに入り口側は、矩形吸入口を有するシュラウドと、
    を備えるプロペラファンにおいて、
    前記翼の周方向外縁と、前記ベルマウス形状の前記空気通路とのクリアランスが当該ベルマウス形状に沿って一定であり、
    前記翼の周方向外縁端であって、スパン長さが他の部分よりも大きくなっている部分は、圧力面側に先端が鋭角となるくさび状突起を有することを特徴とするプロペラファン。
  2. ハブの周りに複数の翼を放射状に有する軸流形の回転翼車と、
    前記回転翼車の周方向を囲むと共に、当該回転翼車が吸い込む空気が流通する空気通路にベルマウス形状を有し、当該ベルマウス形状のさらに入り口側は、矩形吸入口を有するシュラウドと、
    を備えるプロペラファンにおいて、
    前記翼の前記ベルマウス形状部分を横切る部分のスパン長さは、前記翼の前記ベルマウス形状部分を横切らない部分のスパン長さよりも大きく、
    前記翼の周方向外縁端であって、スパン長さが他の部分よりも大きくなっている部分は、圧力面側に先端が鋭角となるくさび状突起を有することを特徴とするプロペラファン。
  3. 前記ベルマウス形状の前記空気通路が一周に亘って共通して有する曲率の内壁に対向し、当該内壁と一定距離のクリアランスを有する前記翼の周方向外縁端の幅は、下流端から50%コード以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のプロペラファン。
  4. 前記翼の周方向外縁端における下流端から50%コード以上の領域が、空気吸入口の形状である矩形の中心を通って当該矩形の軸に平行な方向、および対角線方向の双方で共通して有する曲率の前記空気通路の内壁に対して一定距離のクリアランスを有することを特徴とする請求項1または2に記載のプロペラファン。
  5. ハブの周りに複数の翼を放射状に有する軸流形の回転翼車と、
    前記回転翼車の周方向を一定のクリアランスを確保しながら囲むシュラウドと、
    を備えるプロペラファンにおいて、
    前記翼の周方向外縁部の負圧面のみに面取りが施され
    前記翼の周方向外縁端であって、スパン長さが他の部分よりも大きくなっている部分は、圧力面側に先端が鋭角となるくさび状突起を有することを特徴とするプロペラファン。
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