JP2702289B2 - 多翼ラジアルファンの設計方法および多翼ラジアルファン - Google Patents

多翼ラジアルファンの設計方法および多翼ラジアルファン

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JP2702289B2
JP2702289B2 JP52811195A JP52811195A JP2702289B2 JP 2702289 B2 JP2702289 B2 JP 2702289B2 JP 52811195 A JP52811195 A JP 52811195A JP 52811195 A JP52811195 A JP 52811195A JP 2702289 B2 JP2702289 B2 JP 2702289B2
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登 新原
真 畠山
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東陶機器株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、多翼ラジアルファンの設計方法および多翼
ラジアルファンに関する。
〔背景技術〕
ラジアルファン、すなわち翼が径方向に差し向けら
れ、ひいては翼間流路が径方向に差し向けられた遠心フ
ァンは、前進翼を備えるシロッコファンや後退翼を備え
るターボファン等の他の形式の遠心ファンに比べて構造
が単純であり、家庭用機器のファンとして、幅広い利用
分野が期待される。
家庭用機器のファンとしてのラジアルファンには、静
音性が要求される。しかし、従来、ラジアルファンは、
翼枚数が少ない場合に翼間流路の補修、洗浄が容易であ
るという構造上の特徴に鑑み、翼枚数を少なくして、腐
食性の高いガスや、付着性の高い粉体等を含むガスを取
り扱う際に使用されてきたために、ラジアルファンの静
音性を高めるための設計指針は、存在しないのが現状で
ある。
遠心ファンの静音性を高めるための設計指針として、
例えば特開昭56−6097号公報、特開昭56−92397号公報
等は、流路を細長くして、流路内での空気流の剥離や、
逆流の発生等を抑制することを提案している。また、特
開昭63−285295号公報、特開平2−33494号公報、特開
平4−164196号公報等は、内外径比の大きなシロッコフ
ァンを対象として、翼枚数の最適値を提案している。
特開昭56−6097号公報、特開昭56−92397号公報等の
提案は、単に流路を細長くするとの着想を提示するのみ
で、最適設計を得るためにファンの諸元が満たすべき相
関関係を与えるものではない。従って、ラジアルファン
の静音設計に際して準拠すべき具体的な設計指針とはな
りえない。
特開昭63−285295号公報、特開平2−33494号公報、
特開平4−164196号公報等の提案は、内外径比の大きな
シロッコファンにのみ適用可能なものであり、汎用性を
有しない。
〔発明の開示〕
本発明の発明者は、鋭意研究の結果、多翼ラジアルフ
ァンの羽根車の諸元とファンの静音性能との間には、一
定の相関性が存在することを見い出した。本発明は、か
かる所見に基づいてなされたものであり、与えられた条
件の下で、最も優れた静音性能を与える羽根車の諸元
を、前記一定の相関性に基づいてシステマティックに決
定する、多翼ラジアルファンの設計方法を提供し、また
前記設計方法に基づいて設計された羽根車を有する多翼
ラジアルファンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明においては、ν≧−
0.857Z1+1.009(但し、ν=r0/r1、Z1=(r1−r0)/
[r1−nt/(2π)]、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車
の外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚)の関
係を満たすように、羽根車の諸元を決定することを特徴
とする、多翼ラジアルファンの設計方法を提供する。
又本発明においては、ν≧−0.857Z1+1.009、且つ0.
8≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z1=(r1−r0)/[r1
−nt/(2π)]、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外
半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚)の関係を
満たすように、羽根車の諸元を決定することを特徴とす
る、多翼ラジアルファンの設計方法を提供する。
又本発明においては、羽根車の諸元が、ν≧−0.857Z
1+1.009(但し、ν=r0/r1、Z1=(r1−r0)/[r1−n
t/(2π)]、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外半
径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚)の関係を満
たすことを特徴とする、多翼ラジアルファンを提供す
る。
又本発明においては、羽根車の諸元が、ν≧−0.857Z
1+1.009、且つ0.8≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z1
(r1−r0)/[r1−nt/(2π)]、r0:羽根車の内半
径、r1:羽根車の外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き
翼の肉厚)の関係を満たすことを特徴とする、多翼ラジ
アルファンを提供する。
又本発明においては、(1.009−ν)/(1−ν)≦Z
2(但し、ν=r0/r1、Z2=0.857{t0/[(2πr1/n)−
t]+1}、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外半径、
n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚、t0:基準厚さ=
0.5mm)の関係を満たすように、羽根車の諸元を決定す
ることを特徴とする、多翼ラジアルファンの設計方法を
提供する。
又本発明においては、(1.009−ν)/(1−ν)≦Z
2、且つ0.8≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z2=0.857{t
0/[(2πr1/n)−t]+1}、r0:羽根車の内半径、r
1:羽根車の外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉
厚、t0:基準厚さ=0.5mm)の関係を満たすように、羽根
車の諸元を決定することを特徴とする、多翼ラジアルフ
ァンの設計方法を提供する。
又本発明においては、羽根車の諸元が、(1.009−
ν)/(1−ν)≦Z2(但し、ν=r0/r1、Z2=0.857
{t0/[(2πr1/n)−t]+1}、r0:羽根車の内半
径、r1:羽根車の外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き
翼の肉厚、t0:基準厚さ=0.5mm)の関係を満たすことを
特徴とする、多翼ラジアルファンを提供する。
又本発明においては、羽根車の諸元が、(1.009−
ν)/(1−ν)≦Z2、且つ0.8≧ν≧0.4(但し、ν=
r0/r1、Z2={t0/[(2πr1/n)−t]+1}、r0:羽
根車の内半径、r1:羽根車の外半径、n:径向き翼の枚
数、t:径向き翼の肉厚、t0:基準厚さ=0.5mm)の関係を
満たすことを特徴とする、多翼ラジアルファンを提供す
る。
又本発明においては、多数の径向き翼が周方向に互い
に間隔を隔てて配設され、翼間に狭幅の流路が形成され
た羽根車を備え、翼間流路内の層流境界層の剥離が抑制
されていることを特徴とする、多翼ラジアルファンを提
供する。
本発明の好ましい態様においては、径向き翼の径方向
内端近傍部が、羽根車の回転方向に屈曲している。
〔図面の簡単な説明〕
第1図は広がり矩形流路内の層流境界層の状態を示す
図、 第2図は多翼ラジアルファンの羽根車の翼間の広がり
矩形流路を示す図、 第3図は風量・静圧測定用実験装置の機器配置図、 第4図は騒音測定用実験装置の機器配置図、 第5(a)図は供試羽根車の平面図、第5(b)図は
第5(a)のb−b矢視図、 第6図は供試ケーシングの平面図、 第7図は実験により得られた羽根車の最低比騒音K
Sminとカルマン−ミリカンの第1無次元数Z1との関係を
示す図、 第8図は羽根車の内外径比とカルマン−ミリカンの第
1無次元数Z1の敷居値との関係を示す図、 第9図は実験により得られた羽根車の最低比騒音K
Sminとカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2との関係を
示す図、 第10図は無次元数(1.009−r0/r1)/(1−r0/r1
とカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2の敷居値との関
係を示す図、 第11図は径向き翼の変形例を示す翼断面図、 第12(a)図は、本発明に係る設計方法の適用対象と
なる両吸い込み型の多翼ラジアルファンの斜視図であ
り、第12(b)図は第12(a)図の線b−bに沿った断
面図である。
〔発明を実施するための最良の形態〕
本発明の好ましい実施例を以下に説明する。
《1》第1発明 1.理論的背景 回転する羽根車の径方向流路を空気が流れる際に、剥
離し易い層流境界層が翼の負圧面側で発達し、剥離し難
い乱流境界層が翼の正圧面側で発達する。
層流境界面の剥離により、羽根車の径方向流路内に2
次流が発生し、騒音や効率低下を招来する。
従って、多翼ラジアルファンの静音設計に際しては、
翼の負圧面側の層流境界層の剥離を防止することが肝要
と考えられる。
静止した広がり矩形流路における層流境界層流れにつ
いてはカルマン、ミリカン(Karman,Millikan)によ
り、数式、が与えられている(Von Karman,T.,and
Millikan,C.B.,“On theory of Laminar Boundary Laye
rs Involving Separation",NACA Rept,No.504,193
4.)。
U/Ui=1 ・・・・・・・・(0≦X/Xe≦1) U/Ui=1+F(X−Xe)/Xe ・・(1≦X/Xe) 但し、第1図に示すように、 X :平面板(仮想部分)先端からの距離 Xe :平面板(仮想部分)の長さ U :X地点における層流境界層外の流速 Ui :X地点における最大流速 F :F(Xe/Ui)(dU/dX) である。
数式の右辺の第2項が、広がり矩形流路内の層流境
界層の状態を示す無次元項である。従って、数式の右
辺の第2項を、多翼ラジアルファンの静音設計に際して
役立てることができると考えられる。
数式の右辺の第2項を無次元数Zとし、x=X−Xe
と置くと、Zは数式で与えられる。
Z=(x/Ui)(dU/dx) ・・・ X地点での層流境界層外の流速であるUと、X地点で
の最大流速であるUiとを実際に求めるのは難しいことを
勘案し、UをX地点での平均流速Umで置換し、Uiを広が
き矩形流路入口での平均流速U0で置換して、無次元数Z
を数式の如くに変形する。
Z=(x/U0)(dUm/dx) ・・・ 数式で定義される無次元数Zは、静止した広がり矩
形流路における層流境界層の状態を表すものであり、回
転する多翼ラジアルファンの翼間の広がり矩形流路にそ
のまま適用できるものではない。
広がり矩形流路における、翼負圧面と翼正圧面との間
の周方向の圧力勾配は、回転の影響によって発生する。
しかし、翼弦長と節(翼間の周方向距離)との比が大き
い多翼ラジアルファンにおいては、翼負圧面と翼正圧面
との間の周方向の圧力勾配は小さい。すなわち翼弦長と
節との比が大きい多翼ラジアルファンにおいては、翼間
の広がり矩形流路内の空気流に対する回転の影響は小さ
い。従って、数式で定義される無次元数Zは、回転す
る多翼ラジアルファンの翼間の広がり矩形流路における
層流境界層の状態を表し得ると考えられ、ひいては、多
翼ラジアルファンの静音設計に利用できると考えられ
る。
多翼ラジアルファンの翼間の広がり矩形流路の径方向
外端、すなわち翼間の広がり矩形流路の出口での、数式
で表されるZの絶対値をZ1とすると、Z1は数式で与
えられる。以後、Z1をカルマンミリカンの第1無次元数
と呼ぶ。
Z1=(r1−r0)/[r1−nt/(2π)] ・・・ 但し、第2図に示すように、 r0 : 羽根車の内半径 r1 : 羽根車の外半径 n : 径向き翼の枚数 t : 径向き翼の肉厚 である。
2.ファン性能の計測実験 Z1の異なる種々の多翼ラジアルファン用の羽根車につ
いて、ファン性能の計測実験を行った。
〔1〕実験条件 (1)実験装置 風量・静圧測定用実験装置 実験装置を第3図に示す。羽根車1と羽根車1を格納
するスクロール形ケーシング2とモータ3とを備えるフ
ァン本体の吸込側に吸込ノズルを設置し、ファン本体の
吐出側にダブルチャンバ方式風量測定装置(理化精機
製、型式F−401)を設置した。風量測定装置には、風
量調整用ダンパと補助ファンとを設け、ファン出口の静
圧を制御した。ファンからの吐出空気流を、整流格子に
より整流した。
ファン吐出空気の風量を、AMCA規格に従って取り付け
られたオリフィスで測定し、ファン出口の静圧をファン
出口近傍に配設した静圧孔で測定した。
騒音測定用実験装置 実験装置を第4図に示す。ファン本体の吸込側に吸込
ノズルを設置し、ファン本体の吐出側に風量測定装置と
同程度の寸法形状の静圧調整箱を設けた。静圧調整箱に
は、吸音材を内張りした。静圧調整箱には風量調整用の
ダンパを設け、ファン出口の静圧を制御した。
ファン出口の静圧をファン出口近傍に配設した静圧孔
で測定し、所定のファン出口静圧時の騒音を測定した。
吸音材を内張りしてある防音箱の中にモータ3を格納
し、モータ3の騒音を遮断した。
騒音測定は、無響室にてファンの軸中心線上でケーシ
ング上面から1m上流の点で行い、A特性の騒音レベルを
計測した。
(2)供試羽根車、供試ケーシング 供試羽根車 外直径を100mmに、羽根車高さを24mmにそれぞれ固定
し、円形基板及び円環板の板厚を2mmとした内外径比の
異なる4種類の羽根車について、周方向に等間隔で配設
した径向き平板翼の枚数を種々に変化させて、21種類の
羽根車1を作成し、実験に供した。各供試羽根車1の仕
様とカルマン−ミリカンの第1無次元数Z1とを、表1、
第5(a)図、第5(b)図に示す。
供試ケーシング ケーシング2の高さは27mmとし、ケーシング2の広が
り形状は次式で与えられる対数らせん形状とし、広がり
角θは4.50゜とした。
r=r2[exp(θ tanθ)] r : 羽根車1の中心から計ったケーシング側壁
の半径 r2 : 羽根車1の外半径 θ : 基準線からの角度0≦θ≦2π θc : 広がり角 供試ケーシング2を第6図に示す。
羽根車1の回転数 羽根車1の回転数は6000rpmに設定したが、無響室内
の暗騒音のレベル、実験装置の調子等の外的要因により
或る程度変動させた。計測時の羽根車の回転数を表1に
示す。
〔2〕実験、データ処理 (1)実験 表1に示す21種類の羽根車1に就き、表1に示す回転
数の下で、風量調整用ダンパにより風量を種々に変化さ
せて、ファン吐出空気の風量と、ファン出口の静圧と、
騒音とを測定した。
(2)データ処理 ファン吐出空気の風量と、ファン出口の静圧と、騒音
の各測定値から、次式に基づいて比騒音KSを算出した。
KS=SPL(A)−10log10Q(Pt) SPL(A): A特性の騒音レベル dB Q :ファン吐出空気の風量 m3/S Pt :ファン出口の全圧 mmAq 3.実験結果 実験結果に基づいて、各供試羽根車1に就き、比騒音
KSと風量との関係を求めた。
比騒音KSと風量Qとの関係は、風量・静圧測定により
求められた風量、ファン出口の静圧が、それぞれQ1、p1
であり、騒音測定により求められた比騒音、ファン出口
の静圧が、それぞれKS1、p1である場合に、風量Qと比
騒音kSとの間には、風量がQ1の時に比騒音がKS1となる
関係が成立するとして求めた。風量、静圧測定に用いた
風量測定装置と、騒音測定に用いた静圧調整箱の寸法形
状はほぼ同一なので、上記の関係は成立するもとの考え
られる。
実験結果によれば、各供試羽根車1の比騒音KSは風量
の変化に対応して変化する。この比騒音KSの変化は、ケ
ーシング2の影響によって惹起されたものであり、比騒
音KSの最低値、すなわち最低比騒音KSminが、ケーシン
グ2の影響が除去された供試羽根車1自体の騒音特性を
示すものと考えられる。
各供試羽根車1の最低比騒音KSminを表1に示し、各
供試羽根車1の最低比騒音KSminと、カルマン−ミリカ
ンの第1無次元数Z1との関係を第7図に示す。第7図に
は、内外径比が同一の供試羽根車1の群毎に、計測点を
結んで得た、最低比騒音KSminとカルマン−ミリカンの
第1無次元数Z1との相関線をも表示している。
第7図から、羽根車1の内外径比が一定の場合、最低
比騒音KSminはカルマン−ミリカンの第1無次元数Z1
増加と共に減少することが分かる。また、内外径比が0.
75の羽根車1と内外径比が0.58の羽根車1と内外径比が
0.40の羽根車1とについては、第7図の相関線に示すよ
うに、Z1が所定の敷居値を超えると最低比騒音KSmin
極小値に維持されることが分かる。Z1が所定の敷居値を
超えると最低比騒音KSminが極小値に維持される理由と
して、翼枚数が増大して翼間流路が細長くなることによ
り、層流境界層の剥離が抑制されることが考えられる、
内外径比が0.58の羽根車1について差分法による流れの
解析を行った結果、第7図の相関線の水平部分にあるZ1
が0.5192の計測点では、翼間流路内の層流境界層は剥離
しておらず、第7図の相関線の傾斜部分にあるZ1が0.48
13の計測点では翼間流路内の層流境界層は剥離している
ことが確認された。
内外径比が0.90の羽根車1については、実験点が少な
いために、Z1の敷居値は不明であるが、第7図には、他
の実験点から類推した敷居値を有する相関線を表示して
いる。
内外径比が0.75の羽根車1における最低比騒音KSmin
とカルマン−ミリカンの第1無次元数Z1との相関線と、
内外径比が0.58の羽根車1における最低比騒音KSmin
カルマン−ミリカンの第1無次元数Z1との相関線と、内
外径比が0.40の羽根車1における最低比騒音KSminとカ
ルマン−ミリカンの第1無次元数Z1との相関線とに基づ
いて求めた、羽根車1の内外径比νとカルマン−ミリカ
ンの第1無次元数Z1の敷居値との関係を第8図に示す。
第8図から、羽根車1の内外径比νとカルマン−ミリカ
ンの第1無次元数Z1の敷居値との間の相関線L1が得られ
る。相関線L1は、数式で与えられる。
ν=−0.857Z1+1.009 ・・・ 但し、 ν=r0/r1 Z1=(r1−r0)/[r1−nt/(2π)] 相関線L1は内外径比νが0.40〜0.75の羽根車1につい
て成立するものであるが、第8図から分かるごとく、相
関線L1は直線であり、内外径比νが0.30〜0.90程度の羽
根車までは成立するとしても実用上問題ないと考えられ
る。
第8図において相関線L1の右側の斜線を施した領域
が、羽根車1の内外径比が与えられた場合に、最低比騒
音KSminの極小値を与える領域、すなわち静音領域にな
ると考えられる。従って、羽根車の内外径比νが与えら
れた場合に、カルマン−ミリカンの第1無次元数Z1が第
8図の斜線を施した領域内に存在するように、すなわち
数式を満たすように、羽根車の諸元を決定することに
より、試行錯誤を繰り返すことなく、システマティック
に多翼ラジアルファンの静音性を最適化できると考えら
れる。
ν≧0.857Z1+1.009 ・・・ 但し、 ν=r0/r1 Z1=(r1−r0)/[r1−nt/(2π)] r0 : 羽根車の内半径 r1 : 羽根車の外半径 n : 径向き翼の枚数 t : 径向き翼の肉厚 なお第8図には、第7図の相関線に基づいて求めた、
内外径比が0.90の羽根車の内外径比νとカルマン−ミリ
カンの第1無次元数Z1の敷居値との関係を追記してい
る。第8図から分かるごとく、内外径比が0.90の羽根車
1の内外径比νとカルマン−ミリカンの第1無次元数Z1
の敷居値との関係は、相関線L1上にある。
上述のごとく、数式を用いて、内外径比νが0.30〜
0.90程度の羽根車を有する多翼ラジアルファンの静音性
を最適化できると考えられるが、第7図から分かるごと
く、内外径比νが0.90の羽根車では最低比騒音KKmin
極小値が43dB程度となり、十分な静音性が得られないこ
と、内外径比νが0.30程度の羽根車では、内半径が小さ
いので、多数の径向き翼を配設するのが難しいこと等を
勘案すると、数式の適用範囲としては、内外径比νが
0.40〜0.80程度の羽根車が適当と考えられる。内外径比
νが0.40〜0.80程度の羽根車に数式を適用するこによ
り、与えられた条件の下で最も優れた静音性能を有し、
且つ十分な静音性と工作容易性とを有する多翼ラジアル
ファンを、試行錯誤を繰り返すことなく、システマティ
クに設計することができる。
カルマン−ミリカンの第1無次元数Z1は、数式から
分からように、羽根車の諸元のn(径向き翼の枚数)と
t(径向き翼の肉厚)とを、積ntの形で含んでいるの
で、多翼ラジアルファンの静音性の最適化に、nの値と
tの値とは、独立に反映されない。例えば、n=100、
t=0.5mmの場合と、n=250、t=0.2mmの場合とで
は、径向き翼間の矩形流路の形状がかなり異なるので、
多翼ラジアルファンの静音性にかなりの相違があると考
えられるが、両者の積ntは同一値なので、カルマン−ミ
リカンの第1無次元数Z1も同一値となり、第1発明によ
れば、多翼ラジアルファンの静音性は同一となる。従っ
て、第1発明に基づく多翼ラジアルファンの静音設計
は、以下の手順によるのが望ましい。
(1) 数式に基づいて、多翼ラジアルファンの静音
性を最適化する、カマルソ−ミリカンの第1無次元数Z1
の設計値Z1Sを決定する。
(2) 設計値Z1Sを与える複数のnとtの組合せの中
から、騒音計測に基づいて最適のnとtとの組合せを決
定する。
《2》第2発明 1.理論的背景 上述のごとく、第1発明には、多翼ラジアルファンの
静音設計に、羽根車の諸元中のn(径向き翼の枚数)と
t(径向き翼の肉厚)とが独立に反映されないという問
題がある。
第1発明が内包する上記問題を解決するためには、n
とtとを独立に含む無次元数に基づいて、羽根車の諸元
を決定すれば良い。
数式を以下の如くに変形する。
数式中において、定数−0.857をaとし、定数1.009
をbとすると、数式は数式となる。
r0/r1≧a(r1−r0)/[r1−nt/(2π)]+b ・・・ 数式から数式が導かれる。
2πr1−nt≦−a(2πr1)[(1−r0/r1)/(b−r0/r1)] ・・・ 数式から数式が導かれる。
(2πr1/n)−t≦−a(2πr1)[(1−r0/r1)/(b−r0/r1)]/n ・・ 数式の左辺(2πr1/n)−1は、径向き翼間に形成
される矩形流路の出口幅Δlを意味する。従って、第1
発明は、径向き翼間に形成される矩形流路の出口幅Δl
が、数式を満たす場合に、多翼ラジアルファンの静音
性が最適化されることを明示したものであった。
数式で等号が成立する場合の、径向き翼の枚数n
cと、径向き翼間に形成される矩形流路の出口幅Δlc
を求めると、 nc=(2πr1/t)[1+a(1−r0/r1)/(b−r0/
r1)] Δlc=(2πr1/nc)−t =−a[(1−r0/r1)/(b−r0/r1)]t/[1+
a(1−r0/r1)/(b−r0/r1)] =−at/[(b−r0/r1)/(1−r0/r1)+a] 表1から分かるように、第1発明を導く際に入った実
験は、径向き翼の板厚tを0.5mmとした羽根車を主たる
対象としている。従って径向き翼の板厚tがt0(但しt0
=0.5mm)の場合には、矩形流路の出口幅Δlが次式を
満足すれば、多翼ラジアルファンの静音性は確実に最適
化される。
Δl=(2πr1/n)−t0≦Δlc=−at0/[(b−r0/r1)/(1−r0/r1)+
a] すなわち、 (2πr1/n)−t0≦−at0/[(b−r0/r1)/(1−r0/r1)+a] ・・・ 但しt0=0.5mm ここで、径向き翼の板厚tがt0(但しt0=0.5mm)で
ない場合でも、矩形流路の出口幅Δlが、径向き翼の板
厚tがt0(但しt0=0.5mm)の場合の矩形流路の出口幅
Δlの敷居値Δlc以下であれば、多翼ラジアルファンの
静音性が最適化されると仮定する。
この場合、多翼ラジアルファンの静音性を最適化する
条件は以下となる。
(2πr1/n)−t≦−at0[(b−r0/r1)/(1−r0/r1)+a] ・・・ 但しt0=0.5mm 数式から数式が得られる。
(b−r0/r1)/(1−r0/r1)≦−a{t0/[(2πr1/n)−t]+1} ・・・ 数式の右辺をカルマンミリカンの第2無次元数Z2
呼ぶ。カルマンミリカンの第2無次元数Z2は、径向き翼
の枚数nと径向き翼の肉厚tとを、独立に含む無次元数
であり、第1発明のカルマン−ミリカンの第1無次元数
Z1が包含する問題を含まない。
数式をカルマンミリカンの第2無次元数Z2を用いて
表すと、 (b−r0/r1)/(1−r0/r1)≦Z2 ・・・ 但し、 Z2=−a{t0/[(2πr1/n)−t]+1} a=−0.857 b=1.009 t0:径向き翼の基準肉厚 0.5mm r0:羽根車の内半径 r1:羽根車の外半径 n :径向き翼の枚数 t :径向き翼の肉厚 従って、カルマンミリカンの第2無次元数Z2が数式
を満たす時に、実際に多翼ラジアルファンの静音性が最
適化されることが実験によって証明されれば、数式に
基づいて多翼ラジアルファンの諸元を決定することを特
徴とする第1発明よりも汎用性の高い、数式に基づい
て多翼ラジアルファンの諸元を決定することを特徴とす
る第2発明が得られることになる。
2.ファン性能の計測実験 第1発明に関連して行った実験に使用した多翼ラジア
ルファン用の羽根車と同様の、Z2の異なる種々の多翼ラ
ジアルファン用の羽根車について、第1発明に関連して
行った実験と同様のファン性能の計測実験を行った。各
供試羽根車の仕様と、カルマン−ミリカンの第1無次元
数Z1と、カルマン−ミリカンの第2無次元数Z2と、最低
比騒音KSminと、羽根車の回転数とを表2に示す。計測
実験により得られた、各供試羽根車の最低比騒音KSmin
とカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2との関係を第9
図に示す。第9図には、内外径比が同一の供試羽根車の
群毎に、計測点を結んで得た、最低比騒音KSminとカル
マン−ミリカンの第2無次元数Z2との相関線をも表示し
ている。
第9図から、羽根車の内外径比が一定の場合、最低比
騒音KSminはカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2の増
加と共に減少することが分かる。また、内外径比が0.75
の羽根車1と内外径比が0.58の羽根車1と内外径比が0.
40の羽根車1とについては、第9図の相関線に示すよう
に、Z2が所定の敷居値を超えると最低比騒音KSminは極
小値に維持されることが分かる。内外径比が0.90の羽根
車1については、実験点が少ないために、Z2の敷居値は
不明であるが、第9図には、他の実験点から類推した敷
居値を有する相関線を表示している。
第10図に、数式を示す。第10図中の相関線L2の右側
の斜線を施した領域が、仮定した静音領域である。
第9図に示す、内外径比が0.75の羽根車における最低
比騒音KSminとカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2
の相関線と、内外径比が0.58の羽根車における最低比騒
音KSminとカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2との相
関線と、内外径比が0.40の羽根車における最低比騒音K
Sminとカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2との相関線
とに基づいて求めた、羽根車の諸元から定まる無次元数
(b−r0/r1)/(1−r0/r1)とカルマン−ミリカンの
第2無次元数Z2の敷居値との関係を第10図に示す。第10
図から、ファン性能の計測実験から得られた、羽根車の
諸元から定まる無次元数(b−r0/r1)/(1−r0/r1
とカルマン−ミリカンの第2無次元数Z2の敷居値との関
係は、相関線L2上にあることが分かる。第10図には、第
9図の相関線に基づいて求めた、内外径比が0.90の羽根
車1の無次元数(b−r0/r1)/(1−r0/r1)とカルマ
ン−ミリカンの第2無次元数Z2の敷居値との関係を追記
している。第10図から分かるように、内外径比が0.90の
羽根車1の無次元数(b−r0/r1)/(1−r0/r1)とカ
ルマン−ミリカンの第2無次元数Z2の敷居値との関係
は、相関線L2上にある。
従って、カルマンミリカンの第2無次元数Z2が数式
を満たす時に、実際に多翼ラジアルファンの静音性が最
適化されることが実験によって証明された。
従って、羽根車の内外径比が与えられた場合に、カル
マン−ミリカンの第2無次元数Z2が第10図の斜線を施し
た領域内に存在するように、すなわち数式を満たすよ
うに、羽根車の諸元を決定することにより、試行錯誤を
繰り返すことなく、システマティックに多翼ラジアルフ
ァンの静音性を最適化できると考えられる。
数式の内外径比が0.40〜0.90の羽根車に適用可能で
あるが、第9図から分かるごとく、内外径比が0.90の羽
根車では最低比騒音KSminの極小値が43dB程度となり、
十分な静音性が得られない。従って、数式の適用範囲
としては、内外径比が0.40〜0.80程度の羽根車が適当と
考えられる。
上記より、内外径比νが0.40〜0.80程度の羽根車に数
式を適用することにより、与えられた条件の下で最も
優れた静音性能を有し、且つ十分な静音性を有する多翼
ラジアルファンを、試行錯誤を繰り返すことなく、シス
テマティックに設計することができる。
なお上記の実施例では、径向き平板翼を用いたが、第
11図に示すように、径向き平板翼の径方向内端近傍部
を、羽根車の回転方向に屈曲させ、径向き平板翼に対す
る空気流の入射角を減少させることにより、径向き平板
翼の径方向内端近傍部の負圧面側での空気流の流れを抑
制し、多翼ラジアルファンの静音性を更に向上させるこ
とができる。前記屈曲部は、全ての径向き平板翼に設け
ても良く、或いは、所定枚数おきに設けて良い。
第12(a)図、第12(b)図に示す、カップ状に円形
基板と、円形基板11の両側に配設された一対の円環板12
a、12bと、円形基板11と円環板12aとの間に配設された
多数の径向き平板翼13aと、円形基板11と円環板12bとの
間に配設された多数の径向き平板翼13bとを備える、両
吸い込み型の多翼ラジアルファン10に、本発明に係る設
計方法を適用しても良い。
本発明に係る多翼ラジアルファンは、従来、シロッ
コ、ターボ等の遠心ファンや、クロスフローファン等が
用いられていた各種の機種、例えば、ヘアドライヤー、
各種の温風乾燥機、空調機器、空気清浄機、複写機等の
OA機器、除湿機、脱臭装置、加湿機、掃除機、噴霧器等
に広く利用可能である。
〔産業上の利用分野〕
本発明においては、ν≧0.857Z1+1.009(但し、ν=
r0/r1、Z1=(r1/r0)/[r1−nt/(2π)]、r0:羽根
車の内半径、r1:羽根車の外半径、n:径向き翼の枚数、
t:径向き翼の肉厚)の関係を満たすように、羽根車の諸
元を決定するので、多翼ラジアルファンの最低比騒音は
最小となる。従って、本発明によれば、与えれた条件の
下で最も優れた静音性能を有する多翼ラジアルファン
を、試行錯誤を繰り返すことなく、システマティックに
設計することができる。
又本発明においては、ν≧−0.857Z1+1.009、且つ0.
8≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z1=(r1−r0)/[r1
−nt/(2π)]、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外
半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚)の関係を
満たすように、羽根車の諸元を決定するので、多翼ラジ
アルファンの最低比騒音は最小となる。従って、本発明
によれば、与えられた条件の下で最も優れた静音性能を
有し、且つ十分な静音性と工作容易性とを有する多翼ラ
ジアルファンを、試行錯誤を繰り返すことなく、システ
マティックに設計することができる。
又本発明においては、(1.009−ν)/(1−ν)≦Z
2但し、ν=r0/r1、Z2=0.857[t0/[(2πr1/n−t)
+1}、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外半径、n:径
向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚、t0:基準厚さ=0.5m
m)の関係を満たすように、羽根車の諸元を決定するの
で、多翼ラジアルファンの最低比騒音は最小となる。従
って、本発明によれば、与えられた条件の下で最も優れ
た静音性能を有し、且つ十分な静音性と工作容易性とを
有する多翼ラジアルファンを、試行錯誤を繰り返すこと
なく、システマティックに設計することができる。
又本発明においては、(1.009−ν)/(1−ν)≦Z
2、且つ0.8≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z2=0.857[t
0/[(2πr1/n−t)+1]、r0:羽根車の内半径、r1:
羽根車の外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉
厚、t0:基準厚さ=0.5mm)の関係を満たすように、羽根
車の諸元を決定するので、多翼ラジアルファンの最低比
騒音は最小となる。従って、本発明によれば、与えられ
た条件の下で最も優れた静音性能を有し、且つ十分な静
音性と工作容易性とを有する多翼ラジアルファンを、試
行錯誤を繰り返すことなく、システマティックに設計す
ることができる。
径向き翼の径方向内端近傍部を、羽根車の回転方向に
屈曲させることにより、径向き翼に対する空気流の入射
角が減少し、径向き翼の径方向内端近傍部の負圧面側で
の空気流の乱れが抑制され、多翼ラジアルファンの静音
性が向上する。
両吸い込み型の多翼ラジアルファンに本発明に係る設
計方法を適用しても良い。
本発明に係る多翼ラジアルファンは、従来、シロッ
コ、ターボ等の遠心ファンや、クロスフローファン等が
用いられていた各種の機器、例えば、ヘアドライヤー、
各種の温風乾燥機、空調機器、空気清浄機、複写機のOA
機器、除湿機、脱臭装置、加湿機、掃除機、噴霧器等に
広く利用可能である。

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ν≧−0.857Z1+1.009(但し、ν=r0/
    r1、Z1=(r1−r0)/[r1−nt/(2π)]、r0:羽根車
    の内半径、r1:羽根車の外半径、n:径向き翼の枚数、t:
    径向き翼の肉厚)の関係を満たすように、羽根車の諸元
    を決定することを特徴とする多翼ラジアルファンの設計
    方法。
  2. 【請求項2】ν≧−0.857Z1+1.009、且つ、0.8≧ν≧
    0.4(但し、ν=r0/r1、Z1=(r1−r0)/[r1−nt/
    (2π)]、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外半径、
    n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚)の関係を満たす
    ように、羽根車の諸元を決定することを特徴とする多翼
    ラジアルファンの設計方法。
  3. 【請求項3】羽根車の諸元が、ν≧−0.857Z1+1.009
    (但し、ν=r0/r1、Z1=(r1−r0)/[r1−nt/(2
    π)]、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外半径、n:径
    向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚)の関係を満たすこと
    を特徴とする多翼ラジアルファン。
  4. 【請求項4】羽根車の諸元が、ν≧−0.857Z1+1.009、
    且つ0.8≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z1=(r1−r0
    /[r1−nt/(2π)]、r0:羽根車の内半径、r1:羽根
    車の外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚)の
    関係を満たすことを特徴とする多翼ラジアルファン。
  5. 【請求項5】(1.009−ν)/(1−ν)≦Z2(但し、
    ν=r0/r1、Z2=0.857{t0/[(2πr1/n)−t]+
    1}、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の外半径、n:径向
    き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚、t0:基準厚さ=0.5mm)
    の関係を満たすように、羽根車の諸元を決定することを
    特徴とする多翼ラジアルファンの設計方法。
  6. 【請求項6】(1.009−ν)/(1−ν)≦Z2、且つ0.8
    ≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z2=0.857{t0/[(2π
    r1/n)−t]+1}、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の
    外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚、t0:基
    準厚さ=0.5mm)の関係を満たすように、羽根車の諸元
    を決定することを特徴とする多翼ラジアルファンの設計
    方法。
  7. 【請求項7】羽根車の諸元が、(1.009−ν)/(1−
    ν)≦Z2(但し、ν=r0/r1、Z2=0.857{t0/[(2πr
    1/n)−t]+1}、r0:羽根車の内半径、r1:羽根車の
    外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き翼の肉厚、t0:基
    準厚さ=0.5mm)の関係を満たすことを特徴とする多翼
    ラジアルファン。
  8. 【請求項8】羽根車の諸元が、(1.009−ν)/(1−
    ν)≦Z2、且つ0.8≧ν≧0.4(但し、ν=r0/r1、Z2
    {t0/[(2πr1/n)−t]+1}、r0:羽根車の内半
    径、r1:羽根車の外半径、n:径向き翼の枚数、t:径向き
    翼の肉厚、t0:基準厚さ=0.5mm)の関係を満たすことを
    特徴とする多翼ラジアルファン。
  9. 【請求項9】径向き翼の径方向内端近傍部が、羽根車の
    回転方向に屈曲していることを特徴とする請求項3、
    4、7、8の何れか1項に記載の多翼ラジアルファン。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20160100720A (ko) * 2015-02-16 2016-08-24 삼성전자주식회사 공기조화기용 스크롤 및 이를 구비하는 공기조화기

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JPH0233494A (ja) * 1988-07-22 1990-02-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd 多翼送風機の羽根車
JPH0388998A (ja) * 1989-08-31 1991-04-15 Daikin Ind Ltd 遠心ファンおよびその製造方法

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