JPH05133397A - 多段遠心圧縮機 - Google Patents
多段遠心圧縮機Info
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- JPH05133397A JPH05133397A JP29711891A JP29711891A JPH05133397A JP H05133397 A JPH05133397 A JP H05133397A JP 29711891 A JP29711891 A JP 29711891A JP 29711891 A JP29711891 A JP 29711891A JP H05133397 A JPH05133397 A JP H05133397A
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- Japan
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- diffuser
- vane
- discharge nozzle
- diffusers
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 効率をできるだけ低下させることなく圧縮機
騒音の低下を可能とする。 【構成】 多段遠心圧縮機において、吐出ノズルに最も
近いデイフューザベーンを他のデイフューザベーンに対
してその入口径を外方に設置するかもしくは枚数を少く
し、デイフューザベーンの出口よりの流体の流速を小さ
くしてデイフューザベーンに当ったさいの音源を小さく
するものである。
騒音の低下を可能とする。 【構成】 多段遠心圧縮機において、吐出ノズルに最も
近いデイフューザベーンを他のデイフューザベーンに対
してその入口径を外方に設置するかもしくは枚数を少く
し、デイフューザベーンの出口よりの流体の流速を小さ
くしてデイフューザベーンに当ったさいの音源を小さく
するものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多段遠心圧縮機に係り、
とくに高速流体を取扱うのに好適なデイフューザを備え
た多段遠心圧縮機に関する。
とくに高速流体を取扱うのに好適なデイフューザを備え
た多段遠心圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の1本の回転軸に複数の遠心圧縮機
段を配置する多段遠心圧縮機では、ベーンレスデイフュ
ーザが用いられていたが、たとえば特開昭53−119
411号公報に記載されているように、作動範囲の広い
ベーン付デイフューザを用いることにより、全般ベーン
付デイフューザにしたものが提案されている。該圧縮機
の特徴は、作動範囲が従来のベーンレス圧縮機とほぼ同
等で、効率を高くできることにある。全段にベーン付デ
イフューザを備えた多段圧縮機は、たとえば図3に示す
ように、1本の回転軸3は複数枚の羽根車4を取付け、
軸受2に支持されて回転する。取扱ガスは吸込ノズル5
から吸込まれ、羽根車4で昇圧されて吐出ノズル5から
吐出される。上記各段の羽根車4の外方向には、2つの
対向する壁で構成されるデイフューザ9を有し、該デイ
フューザ9にはベーン7を設けている。デイフューザベ
ーン7は、各段毎に性能を向上する上での最適仕様のも
のが選定されている。たとえば、圧縮機では、ガスが圧
縮されることによって各段毎に容積流量が変わるため、
つぎの数(1)で表わされるような比速度が後段に行く
のに従って一般的に小さるので、該比速度Msを
段を配置する多段遠心圧縮機では、ベーンレスデイフュ
ーザが用いられていたが、たとえば特開昭53−119
411号公報に記載されているように、作動範囲の広い
ベーン付デイフューザを用いることにより、全般ベーン
付デイフューザにしたものが提案されている。該圧縮機
の特徴は、作動範囲が従来のベーンレス圧縮機とほぼ同
等で、効率を高くできることにある。全段にベーン付デ
イフューザを備えた多段圧縮機は、たとえば図3に示す
ように、1本の回転軸3は複数枚の羽根車4を取付け、
軸受2に支持されて回転する。取扱ガスは吸込ノズル5
から吸込まれ、羽根車4で昇圧されて吐出ノズル5から
吐出される。上記各段の羽根車4の外方向には、2つの
対向する壁で構成されるデイフューザ9を有し、該デイ
フューザ9にはベーン7を設けている。デイフューザベ
ーン7は、各段毎に性能を向上する上での最適仕様のも
のが選定されている。たとえば、圧縮機では、ガスが圧
縮されることによって各段毎に容積流量が変わるため、
つぎの数(1)で表わされるような比速度が後段に行く
のに従って一般的に小さるので、該比速度Msを
【0003】
【数1】
【0004】ただし、Nは回転数、Qは容積流量、Hは
ヘッドである。
ヘッドである。
【0005】パラメータにした選定がなされている。た
とえば、1982年発行のHitachi Revie
w Vol31.NO.6に紹介されているように、比
速度の大きい段と小さい段とではベーンの型式も異なる
こともある。
とえば、1982年発行のHitachi Revie
w Vol31.NO.6に紹介されているように、比
速度の大きい段と小さい段とではベーンの型式も異なる
こともある。
【0006】一般に吐出ノズルに近い段では比速度が小
さくなるので、小弦節比ベーンが用いられる。上記特開
昭53−119411号公報に記載されているような小
弦節ベーンでも良い。その一例を図4に示す。ベーン枚
数は通常10〜20枚程度である。
さくなるので、小弦節比ベーンが用いられる。上記特開
昭53−119411号公報に記載されているような小
弦節ベーンでも良い。その一例を図4に示す。ベーン枚
数は通常10〜20枚程度である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、多
段遠心圧縮機の効率を高めるのに効果がある。しかる
に、圧縮機の騒音に対する配慮がなされていなかった。
すなわち、近年の都市化により、圧縮機設備を設置する
近隣にも一般住宅が出来たり、また住宅地の近隣に新し
い圧縮機設備を建設しなければならないケースも多い。
そのため、従来では、上記従来技術で発生する騒音が許
容されていたが、近年は許容されなくなったり、騒音値
を下げる対策が必要となったりしているのが実状であ
る。
段遠心圧縮機の効率を高めるのに効果がある。しかる
に、圧縮機の騒音に対する配慮がなされていなかった。
すなわち、近年の都市化により、圧縮機設備を設置する
近隣にも一般住宅が出来たり、また住宅地の近隣に新し
い圧縮機設備を建設しなければならないケースも多い。
そのため、従来では、上記従来技術で発生する騒音が許
容されていたが、近年は許容されなくなったり、騒音値
を下げる対策が必要となったりしているのが実状であ
る。
【0008】本発明の目的は、効率をできるだけ低下さ
せることなく圧縮機騒音の低下を可能とする多段遠心圧
縮機を提供することにある。
せることなく圧縮機騒音の低下を可能とする多段遠心圧
縮機を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明は、少なくとも1個宛の吸込ノズルおよ
び吐出ノズルを有するケーシングと、該ケーシングに回
転自在に支持された回転軸と、該回転軸に支持された複
数の羽根車を備えるとともに、各羽根車の外周に設置さ
れ、軸方向に間隔をおいて対向する2個の壁面にて形成
された複数のデイフューザと、該複数のデイフューザの
うち少なくとも2個以上のデイフューザに設置され、そ
のうちの少なくとも1個が上記吐出ノズルに通ずるデイ
フューザベーンを備えた多段遠心圧縮機において、上記
吐出ノズルに最も近いデイフューザベーンの入口径を他
の上記デイフューザベーンの入口径より外方に設置した
ものである。
に、第1の発明は、少なくとも1個宛の吸込ノズルおよ
び吐出ノズルを有するケーシングと、該ケーシングに回
転自在に支持された回転軸と、該回転軸に支持された複
数の羽根車を備えるとともに、各羽根車の外周に設置さ
れ、軸方向に間隔をおいて対向する2個の壁面にて形成
された複数のデイフューザと、該複数のデイフューザの
うち少なくとも2個以上のデイフューザに設置され、そ
のうちの少なくとも1個が上記吐出ノズルに通ずるデイ
フューザベーンを備えた多段遠心圧縮機において、上記
吐出ノズルに最も近いデイフューザベーンの入口径を他
の上記デイフューザベーンの入口径より外方に設置した
ものである。
【0010】上記目的を達成するために、第2の発明
は、少なくとも1個宛の吸込ノズルおよび吐出ノズルを
有するケーシングと、該ケーシングに回転自在に支持さ
れた回転軸と、該回転軸に支持された複数の羽根車を備
えるとともに、各羽根車の外周に設置され、軸方向に間
隔をおいて対向する2個の壁面にて形成された複数のデ
イフューザと、該複数のデイフューザのうち少なくとも
2個以上のデイフューザに設置され、そのうちの少なく
とも1個が上記の吐出ノズルに通ずるデイフューザベー
ンを備えた多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに
最も近いデイフューザベーンの枚数を他の上記デイフュ
ーザベーンの枚数より少くしたものであう。
は、少なくとも1個宛の吸込ノズルおよび吐出ノズルを
有するケーシングと、該ケーシングに回転自在に支持さ
れた回転軸と、該回転軸に支持された複数の羽根車を備
えるとともに、各羽根車の外周に設置され、軸方向に間
隔をおいて対向する2個の壁面にて形成された複数のデ
イフューザと、該複数のデイフューザのうち少なくとも
2個以上のデイフューザに設置され、そのうちの少なく
とも1個が上記の吐出ノズルに通ずるデイフューザベー
ンを備えた多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに
最も近いデイフューザベーンの枚数を他の上記デイフュ
ーザベーンの枚数より少くしたものであう。
【0011】上記目的を達成するために、第3の発明
は、少なくとも1個宛の吸込ノズルおよび吐出ノズルを
有するケーシングと、該ケーシングに回転自在に支持さ
れた回転軸と、該回転軸に支持された複数の羽根車を備
えるとともに、各羽根車の外周に設置され、軸方向に間
隔をおいて対向する2個の壁面にて形成された複数のデ
イフューザと、該複数のデイフューザのうち少なくとも
2個以上のデイフューザに設置され、そのうちの少なく
とも1個が上記吐出ノズルに通ずるデイフューザベーン
を備えた多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに最
も近い上記デイフューザベーンを他の上記デイフューザ
ベーン入口径より外方に設置するとともに、その枚数を
少くしたものである。
は、少なくとも1個宛の吸込ノズルおよび吐出ノズルを
有するケーシングと、該ケーシングに回転自在に支持さ
れた回転軸と、該回転軸に支持された複数の羽根車を備
えるとともに、各羽根車の外周に設置され、軸方向に間
隔をおいて対向する2個の壁面にて形成された複数のデ
イフューザと、該複数のデイフューザのうち少なくとも
2個以上のデイフューザに設置され、そのうちの少なく
とも1個が上記吐出ノズルに通ずるデイフューザベーン
を備えた多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに最
も近い上記デイフューザベーンを他の上記デイフューザ
ベーン入口径より外方に設置するとともに、その枚数を
少くしたものである。
【0012】第4の発明は、上記第2もしくは第4の発
明の多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに最も近
い上記デイフューザベーンの出口径を他の上記デイフュ
ーザベーン出口径より相対的に大きくしたものである。
明の多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに最も近
い上記デイフューザベーンの出口径を他の上記デイフュ
ーザベーン出口径より相対的に大きくしたものである。
【0013】
【作用】遠心圧縮機にデイフューザベーンを設けること
によって騒音が高くなることは従来より知られていると
ころであり、また羽根車の羽根枚数とデイフューザベー
ンの枚数との関係を配慮した技術もある。
によって騒音が高くなることは従来より知られていると
ころであり、また羽根車の羽根枚数とデイフューザベー
ンの枚数との関係を配慮した技術もある。
【0014】しかるに、圧縮機騒音の伝搬系路を考えた
とき、ケーシングに比較して肉厚が小さく、かつ振動し
易い配管からの騒音が大きく、しかも騒音の主成分は羽
根車からの羽根枚数と回転数を乗じた周波数成分が支配
的である。したがって、このためには、吐出ノズルに最
も近い羽根車出口から発生する音を低減する必要があ
る。一方、デイフューザベーンを除去し、従来のベーン
レスデイフューザにすることは、効率が低下する。
とき、ケーシングに比較して肉厚が小さく、かつ振動し
易い配管からの騒音が大きく、しかも騒音の主成分は羽
根車からの羽根枚数と回転数を乗じた周波数成分が支配
的である。したがって、このためには、吐出ノズルに最
も近い羽根車出口から発生する音を低減する必要があ
る。一方、デイフューザベーンを除去し、従来のベーン
レスデイフューザにすることは、効率が低下する。
【0015】そこで、第1の発明によれば、吐出ノズル
に最も近いデイフューザベーンの入口径を他のデイフュ
ーザベーンの入口径より外方に設置したのである。羽根
車出口の非定常流れがデイフューザベーンに衝突する力
はつぎのように表わされる。 f=αmc2 ここで、fはベーン1枚が羽根車出口の後流流れによっ
て受ける力、mは流れの質量、cは衝突速度、αは係数
である。
に最も近いデイフューザベーンの入口径を他のデイフュ
ーザベーンの入口径より外方に設置したのである。羽根
車出口の非定常流れがデイフューザベーンに衝突する力
はつぎのように表わされる。 f=αmc2 ここで、fはベーン1枚が羽根車出口の後流流れによっ
て受ける力、mは流れの質量、cは衝突速度、αは係数
である。
【0016】したがって、デイフューザベーンの入口径
を外方位置に設置することは、衝突速度が小さくなるの
で、音源の大きさを小さくすることができる。
を外方位置に設置することは、衝突速度が小さくなるの
で、音源の大きさを小さくすることができる。
【0017】また、第2の発明によれば、吐出ノズルに
最も近いデイフューザベーンのベーン枚数を他のデイフ
ューザベーンのべーン枚数より少くしたので、音源の数
が減少して音源の大きさを小さくすることができる。
最も近いデイフューザベーンのベーン枚数を他のデイフ
ューザベーンのべーン枚数より少くしたので、音源の数
が減少して音源の大きさを小さくすることができる。
【0018】さらに、第3発明によれば、上記第1の発
明と上記第2の発明とを組合せたので、さらに音源の大
きさを小さくすることができる。
明と上記第2の発明とを組合せたので、さらに音源の大
きさを小さくすることができる。
【0019】また、上記第2もしくは第3の発明のよう
に吐出ノズルに最も近いデイフューザベーンの枚数を少
くする場合、他の上記デイフューザベーンの枚数に対し
てたとえば約1/4〜3/4位まで大幅に減少するのが
好ましいが、このように大幅に減少すると、デイフュー
ザベーンの流体の流れ角が従来よりも周方向に傾くこと
になる。これを防ぐために、第4の発明によれば、吐出
ノズルに最も近いデイフューザベーンの出口径を他のデ
イフューザベーンの出口径より相対的に大きくしたの
で、たとえデイフューザベーンの枚数を大幅に減少して
も、デイフューザ効率を最小に抑えることができる。
に吐出ノズルに最も近いデイフューザベーンの枚数を少
くする場合、他の上記デイフューザベーンの枚数に対し
てたとえば約1/4〜3/4位まで大幅に減少するのが
好ましいが、このように大幅に減少すると、デイフュー
ザベーンの流体の流れ角が従来よりも周方向に傾くこと
になる。これを防ぐために、第4の発明によれば、吐出
ノズルに最も近いデイフューザベーンの出口径を他のデ
イフューザベーンの出口径より相対的に大きくしたの
で、たとえデイフューザベーンの枚数を大幅に減少して
も、デイフューザ効率を最小に抑えることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を示す図1およ
び図2について説明する。
び図2について説明する。
【0021】図1に示すように、本実施例においては、
1本の回転軸3に複数枚の羽根車4A、4B、4Cを取
付け、図に対して最左側の羽根車4Aで圧縮した流体を
右方側の羽根車4Bでさらに圧縮したのち、最右側の羽
根車4Cでさらに圧縮して吐出ノズル6より吐出してい
る。また、各羽根車4A、4B、4Cの外方向には、デ
イフューザベーン7A、7B、8が設置されているが、
最右側の羽根車4Cの外方向に設けられた上記吐出ノズ
ル6に最も近いデイフューザベーン8は、つぎの数2に
示すような取付位置になっている。
1本の回転軸3に複数枚の羽根車4A、4B、4Cを取
付け、図に対して最左側の羽根車4Aで圧縮した流体を
右方側の羽根車4Bでさらに圧縮したのち、最右側の羽
根車4Cでさらに圧縮して吐出ノズル6より吐出してい
る。また、各羽根車4A、4B、4Cの外方向には、デ
イフューザベーン7A、7B、8が設置されているが、
最右側の羽根車4Cの外方向に設けられた上記吐出ノズ
ル6に最も近いデイフューザベーン8は、つぎの数2に
示すような取付位置になっている。
【0022】
【数2】
【0023】すなわち、吐出ノズル6に通じている羽根
車段のデイフューザベーン8の入口径は、他の段よりも
相対的に大きくなっている。
車段のデイフューザベーン8の入口径は、他の段よりも
相対的に大きくなっている。
【0024】上記のように構成されているので、つぎに
本実施例による流体の流速、騒音について説明する。
本実施例による流体の流速、騒音について説明する。
【0025】最右側の吐出ノズル6に最も近いデイフュ
ーザベーン8の入口径を他のデイフューザベーンの入口
径より大きく形成しているので、羽根車4Cから吐出し
た流体がデイフューザベーン8に衝突するさいの流速は
小さくなる。そのため、流体がデイフューザベーンの入
口径に衝突するさいの音源は小さくなる。
ーザベーン8の入口径を他のデイフューザベーンの入口
径より大きく形成しているので、羽根車4Cから吐出し
た流体がデイフューザベーン8に衝突するさいの流速は
小さくなる。そのため、流体がデイフューザベーンの入
口径に衝突するさいの音源は小さくなる。
【0026】一方、他の段の羽根車4A、4Bは、効率
向上を優先して最適位置にデイフューザベーン7A、7
Bを設置しているので、音のパワーは大きくなる。しか
るに、ケーシング1の肉厚は、配管に比べて十分厚い
し、吐出ノズル6に接続する吐出配管(図示せず)との
間には、羽根車4Cが設置されているので、上記羽根車
4A、4Bによる音すなわち、上流からの圧力変動は、
羽根車4Cおよびデイフューザベーン8によって混合さ
れ、吐出配管には殆んど伝搬しない。したがって、多段
遠心圧縮機の効率を低下させずに圧縮機騒音を低下する
ことができる。
向上を優先して最適位置にデイフューザベーン7A、7
Bを設置しているので、音のパワーは大きくなる。しか
るに、ケーシング1の肉厚は、配管に比べて十分厚い
し、吐出ノズル6に接続する吐出配管(図示せず)との
間には、羽根車4Cが設置されているので、上記羽根車
4A、4Bによる音すなわち、上流からの圧力変動は、
羽根車4Cおよびデイフューザベーン8によって混合さ
れ、吐出配管には殆んど伝搬しない。したがって、多段
遠心圧縮機の効率を低下させずに圧縮機騒音を低下する
ことができる。
【0027】つぎに、本発明の第2の実施例を示す図2
について説明する。
について説明する。
【0028】図2に示すように、本実施例には、吐出ノ
ズル6に最も近いデイフューザベーン8の枚数を前記従
来技術を示す図4に比較して1/2に減少した場合であ
る。
ズル6に最も近いデイフューザベーン8の枚数を前記従
来技術を示す図4に比較して1/2に減少した場合であ
る。
【0029】このように、デイフューザベーン8のベー
ンの枚数を大幅に減少することにより、デイフューザベ
ーン8の流体の流れ角度が周方向に傾くことになる。し
かしながら、これは、ベーンの出口径をつぎの数3で表
わすように他の段よりも相対的に大きくすることによっ
て防止することができる。
ンの枚数を大幅に減少することにより、デイフューザベ
ーン8の流体の流れ角度が周方向に傾くことになる。し
かしながら、これは、ベーンの出口径をつぎの数3で表
わすように他の段よりも相対的に大きくすることによっ
て防止することができる。
【0030】
【数3】
【0031】したがって、デイフューザ効率の低下を最
小に抑えることができる。
小に抑えることができる。
【0032】なお、上記実施例においては、吐出ノズル
を1つのケーシングに1個設けた場合について説明した
が、これに限定されるものでなく、吐出ノズルを1つの
ケーシングに2個設けた場合にも適用可能である。たと
えば、1つのケーシングの両側に2個の吸込口を設ける
とともに、中央部に2個の吐出ノズルを設けた場合に
は、2個の吐出ノズルに最も近い2個のデイフューザベ
ーンの入口径を他の段のデイフューザベーンより外方に
設置するか、もしくは2個のデイフューザベーンのベー
ンの枚数を大幅に減少するかのいずれか一方あるいは両
方を組合せにすることによって前記実施例と同一効果を
有する。
を1つのケーシングに1個設けた場合について説明した
が、これに限定されるものでなく、吐出ノズルを1つの
ケーシングに2個設けた場合にも適用可能である。たと
えば、1つのケーシングの両側に2個の吸込口を設ける
とともに、中央部に2個の吐出ノズルを設けた場合に
は、2個の吐出ノズルに最も近い2個のデイフューザベ
ーンの入口径を他の段のデイフューザベーンより外方に
設置するか、もしくは2個のデイフューザベーンのベー
ンの枚数を大幅に減少するかのいずれか一方あるいは両
方を組合せにすることによって前記実施例と同一効果を
有する。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、多段圧縮機の吐出配管
に伝搬する音のパワを小さくすることができるので、圧
縮機の騒音を小さくすることができるとともに、圧縮機
の効率を殆んど低下することなく達成できる効果があ
る。
に伝搬する音のパワを小さくすることができるので、圧
縮機の騒音を小さくすることができるとともに、圧縮機
の効率を殆んど低下することなく達成できる効果があ
る。
【図1】本発明の第1の実施例である多段遠心圧縮機を
示すモデル図。
示すモデル図。
【図2】本発明の第2の実施例であるデイフューザベー
ンを示す図。
ンを示す図。
【図3】従来の多段遠心圧縮機を示す縦断面図。
【図4】従来のデイフューザベーンを示す図。
1…ケーシング、2…軸受、3…回転軸、4…羽根車、
5…吸込ノズル、6…吐出ノズル、7,8…デイフュー
ザベーン、9…デイフューザ。
5…吸込ノズル、6…吐出ノズル、7,8…デイフュー
ザベーン、9…デイフューザ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 博美 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 武田 和夫 茨城県土浦市神立町603番地 株式会社日 立製作所土浦工場内
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも1個宛の吸込ノズルおよび吐
出ノズルを有するケーシングと、該ケーシングに回転自
在に支持された回転軸と、該回転軸に支持された複数の
羽根車を備えるとともに、各羽根車の外周に設置され、
軸方向に間隔をおいて対向する2個の壁面にて形成され
た複数のデイフューザと、該複数のデイフューザのうち
少なくとも2個以上に設置され、そのうちの少なくとも
1個が上記吐出ノズルに通ずるデイフューザベーンを備
えた多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに最も近
いデイフューザベーンの入口径を他のデイフューザベー
ンの入口径より外方に設置したことを特徴とする多段遠
心圧縮機。 - 【請求項2】 少なくとも1個宛の吸込ノズルおよび吐
出ノズルを有するケーシングと、該ケーシングに回転自
在に支持された回転軸と、該回転軸に支持された複数の
羽根車を備えるとともに、各羽根車の外周に設置され、
軸方向に間隔をおいて対向する2個の壁面に形成された
複数のデイフューザと、該複数のデイフューザのうち少
なくとも2個以上に設置され、そのうちの少なくとも1
個が上記吐出ノズルに通ずるデイフューザベーンを備え
た多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに最も近い
デイフューザベーンの枚数を他のデイフューザベーンの
枚数より少くしたことを特徴とする多段遠心圧縮機。 - 【請求項3】 少なくとも1個宛の吸込ノズルおよび吐
出ノズルを有するケーシングと、該ケーシングに回転自
在に支持された回転軸と、該回転軸に支持された複数の
羽根車を備えるとともに、各羽根車の外周に設置され、
軸方向に間隔をおいて対向する2個の壁面に形成された
複数のデイフューザと、該複数のデイフューザのうち少
なくとも2個以上に設置され、そのうちの少なくとも1
個が上記吐出ノズルに通ずるデイフューザベーンとを備
えた多段遠心圧縮機において、上記吐出ノズルに最も近
い上記デイフューザベーンの入口径を他の上記デイフュ
ーザベーンの入口径より外方に設置するとともに、ベー
ンの枚数を少くしたことを特徴とする多段遠心圧縮機。 - 【請求項4】 請求項2もしくは3に記載の多段遠心圧
縮機において、上記吐出ノズルに最も近い上記デイフュ
ーザベーンの出口径を他の上記デイフューザベーンの出
口径より相対的に大きくしたことを特徴とする多段圧縮
機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03297118A JP3072867B2 (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 多段遠心圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03297118A JP3072867B2 (ja) | 1991-11-13 | 1991-11-13 | 多段遠心圧縮機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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