JPH08322487A - 米飯の食味改良方法 - Google Patents

米飯の食味改良方法

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JPH08322487A
JPH08322487A JP7131461A JP13146195A JPH08322487A JP H08322487 A JPH08322487 A JP H08322487A JP 7131461 A JP7131461 A JP 7131461A JP 13146195 A JP13146195 A JP 13146195A JP H08322487 A JPH08322487 A JP H08322487A
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JP
Japan
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rice
cooked rice
taste
cooked
steaming
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Pending
Application number
JP7131461A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Takahashi
宏行 高橋
Osamu Yoshida
修 吉田
Takeo Negoro
健雄 根来
Toshifumi Ando
敏文 安藤
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Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
Original Assignee
Japan Oxygen Co Ltd
Nippon Sanso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸らし操作後の米飯の異味・異臭成分を除去
して優れた食味の米飯を得ることができる米飯の食味改
良方法を提供する。 【構成】 常法により炊飯,蒸らしを終了した米飯を、
温度80〜140℃の乾燥雰囲気中で5〜60分間加熱
処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、米飯の食味改良方法に
関し、詳しくは、食味の優れない米飯の食味を改良する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炊飯の一連の操作として、加熱炊飯を終
えた後に蒸らし操作が行われている。この蒸らし操作
は、加熱終了後の炊飯器の蓋を開放せずに、加熱時の余
熱である湿熱中に飯をそのまま放置するというものであ
り、一般家庭における電気炊飯や、工場等における大型
の釜を利用したガス炊飯等において共通して行われてい
る。
【0003】また、耐熱性のプラスチックトレーを利用
した個食容器炊飯では、蓋をせずに個食容器内の米飯を
蒸気炊飯した後、蒸気を止めて炊飯を停止し、次いで略
密閉状態の蒸気炊飯器内に炊飯後の個食容器を放置する
ことによって蒸らしを行っている。蒸らし時間は、いず
れの炊飯方法においても10〜15分程度が理想とされ
ている。
【0004】また、蒸らし操作は、加熱操作の延長とい
うより、加熱時よりも温度を少し下げて飯粒表面を安定
な状態にするために必要な操作とされている。蒸らしの
効果としては、加熱終了直後に10%程度存在する遊離
水を米粒全体に均一に分布させること、消火直後に残っ
ていたでんぷんの結晶形を、蒸らしにより完全に消失さ
せてα化することなどがある。したがって、蒸らし操作
を行った飯は、蒸らし操作をしない飯に比べて食感的に
は非常に優れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、古米や一部
の外国産米を用いた場合、蒸らし操作により食感は向上
するが、むらし操作が略密閉された容器内で行われるた
め、異味・異臭(糠臭,カルキ臭,トレー臭等)成分が
米飯に残留し、食味が悪化する不都合があった。
【0006】このような異味・異臭対策として、炊飯時
に、清酒,クロレラエキス等のマスキング剤を添加する
ことも考えられているが、異味・異臭をマスキングする
ことはできても、マスキング剤自体の味や臭いなどが残
り、官能的にやや異質なものになってしまうのが現状で
ある。
【0007】そこで本発明は、蒸らし操作後の米飯の異
味・異臭成分を除去して優れた食味の米飯を得ることが
できる米飯の食味改良方法を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の米飯の食味改良方法は、常法により炊飯,
蒸らしを終了した米飯を、温度80〜140℃の乾燥雰
囲気中で5〜60分間加熱処理することを特徴としてい
る。
【0009】まず、本発明の対象となる米飯は、通常の
方法で洗米,浸漬,炊飯,蒸らしの各操作を行ったもの
であって、特に限定されるものではない。例えば、手作
業の他、機械的撹拌法や気泡水洗等の周知の洗米方法で
洗米した米を、常温水に30〜120分間浸漬した後、
家庭用の電気釜やガス釜、業務用,工業用のガス式や蒸
気式等の各種炊飯方法で炊飯し、10〜15分間蒸らし
を行ったものであって、個食容器炊飯でも略同様の操作
を行ったものである。
【0010】本発明では、上述のようにして得た米飯
を、80〜140℃、好ましくは100〜120℃の乾
燥雰囲気中で5〜60分間、好ましくは15〜30分
間、加熱処理を行う。このときの温度及び時間は、米飯
の量や容器の形状、処理装置の能力等によって異なる
が、異臭の除去率と米飯の乾燥による品質の低下とを勘
案して適当な温度及び時間を設定すればよい。通常、雰
囲気温度を低くした場合には長時間を必要とする。な
お、雰囲気温度が低すぎると所望の効果が得られず、雰
囲気温度が高すぎると、過加熱・過乾燥等の不良が発生
することがある。
【0011】このように、蒸らし操作後の米飯を、乾燥
雰囲気中で加熱処理することにより、米飯から蒸発する
水蒸気と共に異味・異臭成分を蒸発させて除去すること
ができる。すなわち、米飯表層部の水蒸気圧と雰囲気中
の水蒸気圧との差を大きくすることにより、間接的に目
的とする異味・異臭成分を効率的に除去するものであ
る。特に、水蒸気蒸留の原理により、水よりも沸点が高
い異味・異臭成分も水蒸気と共に蒸発させて除去するこ
とができる。
【0012】蒸らし後の米飯を室温の雰囲気下で放置し
た場合は、水蒸気の蒸発潜熱により米飯の温度が徐々に
低下して水蒸気の蒸発速度が低下するため、異臭成分を
十分に除去することができないが、これに対して本発明
方法では、80℃〜140℃の雰囲気下で米飯を処理す
るため、水蒸気の蒸発潜熱による米飯の冷却は起こら
ず、異味・異臭成分を効率よく短時間で除去することが
できる。また、室内の雰囲気の相対湿度は、通常70〜
30%であるが、これを80℃〜140℃に加熱するこ
とにより、飽和水蒸気圧が高まり、相対湿度が顕著に低
下するため、米飯表層と雰囲気との水蒸気圧差を常に大
きくすることが可能で、異味・異臭成分を水蒸気に同伴
させて効率的に除去できる。
【0013】さらに、炊き水として用いる水道水に含ま
れる塩素等に由来する異臭成分(カルキ成分)も効果的
に除去することができ、個食容器炊飯した米飯について
も、開放状態でトレーごと処理することにより、糠臭・
カルキ臭はもとより、トレー臭をも除去することができ
る。
【0014】なお、米飯中に高温空気を流通させると、
異味・異臭成分を短時間で除去できるが、水分が過剰に
取られてパサパサな状態の米飯になりやすい。したがっ
て、開放容器に収納された状態の米飯を高温空気雰囲気
に曝すようにすることにより、米飯中の水分が過剰に蒸
発することを防止しながら異味・異臭成分を除去するこ
とができる。
【0015】図1乃至図3は、本発明方法を実施するた
めの装置構成を例示するものであって、図1は、異味・
異臭成分を含む水蒸気を放出するための排気口11を設
けた加熱処理容器12中に蒸らし後の米飯Aを入れた容
器13を収容し、ヒーター14により加熱処理容器12
内の雰囲気温度を80℃〜140℃に調節する構造を有
している。このとき、加熱処理容器12内にファン15
等の撹拌装置を設けると、より効果的である。
【0016】図2は、加熱処理容器21にヒーター22
を有する熱風供給装置23を接続し、熱風供給装置23
で発生させた乾燥状態の熱風を送風機24を介して加熱
処理容器21に供給するように構成したものである。こ
の場合は、加熱処理容器21内の水蒸気等を排気出口2
5から送風機26等で吸引することにより、異味・異臭
成分をさらに効率良く除去することができる。
【0017】図3は、米飯製造工場における生産ライン
において、蒸らし終了後の米飯を連続的に処理する例を
示している。すなわち、トンネル状の加熱処理装置31
内に、米飯入りの容器32を矢印A方向に搬送するため
のコンベア33とヒーター34とを設けるとともに、加
熱処理装置31の出口側に設けた排気出口35に水蒸気
等を吸引する送風機等(図示せず)を設けて乾燥状態の
熱風を矢印B方向に流すように形成したものである。こ
の場合も、熱風を強制的に送風・吸引することにより、
異味・異臭成分をより効率的に除去することができる。
なお、本実施例では、熱風を容器に対して並行に流にし
ているが、向流させるようにしてもよい。また、十分な
熱量の熱風を供給することができれば、装置内のヒータ
ーを省略することもできる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を説明す
る。生米(埼玉県標準価格米(平成4年産)、なお、当
実験を実施する時点で糠臭を有していた。)1827g
を常法により洗米した後、60分間浸漬を行った。浸漬
後の米104gと炊き水98mlとをポリプロピレン製
の耐熱性プラスチックトレー(容量約250ml)に充
填し、工業用蒸気炊飯器(バッチ式蒸し庫、蒸気温度1
00℃、圧力0.3kg/cm2 、炊飯能力:上記トレ
ー21個)を用いて30分間、個食容器炊飯を行った。
続いて10分間の蒸らしを行った後、乾熱器(ヤマト科
学製ドライオーブンDX−41)を使用して表1に示す
条件で加熱処理を行い、それぞれに付いて官能検査を行
った。比較として、前記炊飯器内にそのまま放置したも
の(一般の保温に相当)を同じ官能検査に供した。その
結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1から明らかなように、蒸らし直後(保
温時間0分)の米飯や保温した米飯には糠臭が認めら
れ、保温(蒸らし)時間が長いと逆にトレー臭が強くな
った(保温60分)。一方、乾熱器で加熱処理を行った
場合、温度80℃で30分以上、140℃では5分程度
で異臭が除去でき、特に、温度100〜120℃、時間
15〜30分で、より良好な効果が現れ、異臭低減等の
改善が認められた。また、従来の単なる蒸らしでは、蒸
らし後に蒸気が凝縮した水分が米飯に付着し、表面の米
飯がベタベタになるが、100〜120℃の温度帯で加
熱処理を行うと、このようなことがなく、食感・食味共
により向上する。
【0021】なお、通常の釜で炊飯した米飯でも、同様
の乾熱処理を行うことにより同等の効果が得られるが、
上述の個食容器炊飯では、糠臭・カルキ臭の他に耐熱性
プラスチックトレーに由来するトレー臭が大きな問題と
なるので、個食容器炊飯に特に有効である。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
古米や一部の外国産米からなる米飯の異味・異臭を除去
でき、食味・食感を向上させることができる。また、炊
き水のカルキ臭や、個食容器炊飯時のトレー臭等の除去
にも有効である。したがって、優れた食味の米飯を容易
に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を実施するための装置構成の一例
を示す説明図である。
【図2】 同じく他の装置構成例を示す説明図である。
【図3】 同じく連続的に処理する装置構成例を示す説
明図である。
【符号の説明】
11…排気口、12,21…加熱処理容器、13,32
…容器、14,22、34…ヒーター、15…ファン、
23…熱風供給装置、24,26…送風機、25,35
…排気出口、31…加熱処理装置、33…コンベア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 敏文 埼玉県比企郡吉見町大字田甲16−10 日本 酸素株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常法により炊飯,蒸らしを終了した米飯
    を、温度80〜140℃の乾燥雰囲気中で5〜60分間
    加熱処理することを特徴とする米飯の食味改良方法。
JP7131461A 1995-05-30 1995-05-30 米飯の食味改良方法 Pending JPH08322487A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114052458A (zh) * 2020-07-31 2022-02-18 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 烹饪器具、控制方法、控制装置和计算机可读存储介质
CN114098420A (zh) * 2020-08-28 2022-03-01 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 烹饪器具、控制方法、控制装置和计算机可读存储介质

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114052458A (zh) * 2020-07-31 2022-02-18 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 烹饪器具、控制方法、控制装置和计算机可读存储介质
CN114098420A (zh) * 2020-08-28 2022-03-01 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 烹饪器具、控制方法、控制装置和计算机可读存储介质
CN114098420B (zh) * 2020-08-28 2022-11-25 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 烹饪器具、控制方法、控制装置和计算机可读存储介质

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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040615