JPH08322381A - キノコ培養基 - Google Patents
キノコ培養基Info
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Abstract
養基におけるキノコ収量を大幅に高めるとともに、安定
したキノコ収量を確保する。 【構成】 Al203・MgO・CaOで表され、かつA
l203を15〜30%、MgOを5〜20%、CaOを
15〜30%の重量割合とした制酸化合物を、ビン栽培
用の基本培養基に添加してなる。
Description
基に関する。
コ,ヒラタケ等の食用キノコの人工栽培方法としては、
ビン栽培法が普及している。ビン栽培法は、栽培ビンに
詰めたキノコ培養基(キノコ培地)を利用して栽培を行
うもので、通常、基材となる鋸屑に米糠等の栄養材を配
合し、さらに、水分調製したキノコ培養基(基本培養
基)が用いられる。また、ブナシメジやヒラタケ等で
は、キノコ種菌を接種するときのキノコ培養基のpHを
5.5〜6.5付近に保つことが望ましく、それ以上の
酸性側への片寄りは、キノコ種菌をキノコ培養基に接種
した後の菌糸の伸長に影響し、キノコ収量を低下させる
原因となる。
アルミニウム或いはアルミニウム化合物等を添加するこ
とにより酸性化を抑制し、キノコ収量を高めるようにし
たキノコ培養基も知られている。例えば、特開平3−5
8716号公報では、(MgO)w(Al203)x(Si
O2)y〔式中、wは1〜3の数、xは1〜5の数、yは
0〜3の数を示す。ただし、wが1、xが2.5、yが
2.5の場合、及びwが1、xが1、yが0の場合を除
く〕で表される重量比で含有する化合物の少なくとも1
種を基本培養基に含有させたキノコ培養基が開示されて
いる。
本培養基の構成成分として各種の材料が用いられるに至
っている。例えば、特公平1−58927号公報では、
基材にコーンコブ粉砕物を用い、これにより、培養能力
を高めたキノコ培養基も知られている。この培養基は6
〜60メッシュのコーンコブ粉砕物を基材として利用し
たもので、高収量性の面からは鋸屑を基材に用いたキノ
コ培養基よりも優れている。
れない糖分等の固有の成分を含有しており、現実にはp
Hが5.5未満の酸性に片寄る傾向があるとともに、前
述した特開平3−58716号公報で開示される化合物
を添加しても効果がほとんど得られないことが確認され
た。即ち、同化合物は、鋸屑を基材としたキノコ培養基
には相応の効果は認められたものの、コーンコブ粉砕物
を基材としたキノコ培養基にはほとんど効果を認めるこ
とができなかった。
課題を解決したものであり、コーンコブ粉砕物を基材と
した基本培養基でも、キノコ収量を大幅に高め得るとと
もに、安定したキノコ収量を確保できるキノコ培養基の
提供を目的とする。
基は、Al203・MgO・CaOで表され、かつAl2
03を15〜30%、MgOを5〜20%、CaOを1
5〜30%の重量割合とした制酸化合物を、ビン栽培用
の基本培養基に添加してなることを特徴とする。なお、
栽培するキノコとして、ブナシメジ,ヒラタケ等に適用
できる。
内における阻害物や有害代謝物(フェノール分解成分
等)の吸着性に着目し、コーンコブ粉砕物を用いた高収
量性の基本培養基に対する有意性のある制酸化合物を生
成した。
で表される制酸化合物は、一般に、水酸化アルミニウ
ム,炭酸マグネシウム,水酸化マグネシウム,酸化マグ
ネシウム,炭酸カルシウム,水酸化カルシウム,酸化カ
ルシウム等を原料として、水熱合成によって得られる共
沈化合物である。
〜1.00%の重量割合で添加することが望ましい。コ
ーンコブ粉砕物を用いた基本培養基は、pHが5.5未
満の酸性に片寄る傾向があるが、基本培養基に混合した
制酸化合物はその制酸作用(中和作用)によってキノコ
培養基の酸化が抑制される。なお、このようなキノコ培
養基には栄養材として、米糠、フスマ、コーンブラン、
豆皮等が任意に配合される。
よれば、特に、コーンコブ粉砕物を基材とした高収量性
の基本培養基のキノコ収量を、更に高め得るとともに、
安定したキノコ収量を確保できるという顕著な効果を奏
する。
する。
(6〜60メッシュ程度)、40〔g〕の米糠、60
〔g〕の豆皮、30〔g〕のコーンブランを十分に混合
し、水を加えて水分63〔%〕に調製し、基本培養基と
する。
203)2(MgO)1(CaO)2の重量割合からなる制
酸化合物(協和化学株式会社製の試作品:分析値はAl
203が21.9%、MgOが11.7%、CaOが2
4.1%)を添加して本実施例に係るキノコ培養基とす
る。この場合、制酸化合物の添加量は、無添加,0.3
〔g〕,0.9〔g〕,1.5〔g〕,2.1〔g〕,
3.0〔g〕とし、添加量の異なるキノコ培養基をそれ
ぞれ用意する。
8716号公報で開示される(MgO)w(Al203)x
(SiO2)y(宝酒造株式会社製“タカラクリーン”
(商品名))を添加して対照区に係るキノコ培養基とす
る。この場合の添加量も、無添加,0.3〔g〕,0.
9〔g〕,1.5〔g〕,2.1〔g〕,3.0〔g〕
とし、添加量の異なるキノコ培養基をそれぞれ用意す
る。
量用意し、それぞれを850〔cc〕の栽培ビンに約6
00〔g〕圧詰めした後、培養基上面の中央に1.5
〔cm〕程度の穴を明ける。この後、栽培ビンに栓を
し、120〔℃〕にて90分間殺菌した。そして、冷却
した後、ブナシメジ菌を接種し、温度25〔℃〕及び湿
度55〔%〕に条件設定した暗所において70日間培養
した。この後、栓を取り外し、キノコ培養基の上部から
約1〔cm〕程度菌掻きして上部の菌糸層を取り除き、
水道水を約20〔ml〕添加して約2時間放置し、上部
に残った菌糸層を取り除く。そして、温度15〔℃〕,
湿度95〔%〕,照度20〔lux〕に条件設定し、1
0日間培養して子実体原基を形成させる。この後、照度
をさらに200〔lux〕に上げ、15日間培養を続
け、制酸化合物が子実体収量に及ぼす影響について検討
した。図1には以上の実施例により栽培された子実体
(キノコ)の収量を表形式で示す。また、図2には制酸
化合物による制酸作用の特性M(フックス変法試験結
果)を示す。
加した本実施例に係るキノコ培養基は、対照区のキノコ
培養基に比べてブナシメジの収量が大幅に増加すること
が認められた。
本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
例えば、使用するキノコ培養基は基材としてコーンコブ
の粉砕物を用いたものが最適であるが、他の基材を用い
たキノコ培養基への適用を妨げるものではない。その
他、細部の手法,数値等において、本発明の要旨を逸脱
しない範囲で任意に変更できる。
実体(キノコ)の収量表を示す図、
酸作用の特性図、
Claims (3)
- 【請求項1】 Al203・MgO・CaOで表され、か
つAl203を15〜30%、MgOを5〜20%、Ca
Oを15〜30%の重量割合とした化合物(以下、制酸
化合物と記す)を、ビン栽培用の基本培養基に添加して
なることを特徴とするキノコ培養基。 - 【請求項2】 基本培養基は基材としてコーンコブの粉
砕物を用いることを特徴とする請求項1記載のキノコ培
養基。 - 【請求項3】 基本培養基に対して制酸化合物を、略
0.05〜1.00%の重量割合で添加することを特徴
とする請求項1又は2記載のキノコ培養基。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP7152288A JP2673796B2 (ja) | 1995-05-26 | 1995-05-26 | キノコ培養基 |
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Publications (2)
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Family
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JP2011223995A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-11-10 | Takara Bio Inc | ブナシメジ菌株及びブナシメジ子実体の製造方法 |
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-
1995
- 1995-05-26 JP JP7152288A patent/JP2673796B2/ja not_active Expired - Lifetime
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