JPH08321219A - 自己融着性絶縁電線 - Google Patents

自己融着性絶縁電線

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JPH08321219A
JPH08321219A JP7127989A JP12798995A JPH08321219A JP H08321219 A JPH08321219 A JP H08321219A JP 7127989 A JP7127989 A JP 7127989A JP 12798995 A JP12798995 A JP 12798995A JP H08321219 A JPH08321219 A JP H08321219A
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和夫 下平
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低い温度で強固な固着力をもって融着でき、
しかも、その固着力が高温時にも保持されるうえ、表面
滑り性にも優れた自己融着性絶縁電線を提供する。 【構成】 自己融着性絶縁電線は、導体上に直接または
他の絶縁層を介して、(イ)ポリエーテルスルホン、
(ロ)フェニレンビスオキサゾリン、および(ハ)官能
基を有さない滑剤、あるいは(イ)ポリエーテルスルホ
ン、(ロ)フェニレンビスオキサゾリン、(ロ′)ビス
マレイミド、ポリシアネート、芳香族ジアミンおよびエ
ポキシ化合物の群より選ばれた 1種以上、および(ハ)
官能基を有さない滑剤とを有機溶剤に溶解してなる塗料
を塗布乾燥して構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性に優れ、かつ良
好な表面滑り性を具備した自己融着性絶縁電線に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、電線の最外層に熱可塑性樹脂
を主体とする自己融着層を設けた自己融着性絶縁電線
が、コイル巻加工後にワニス含浸処理を行うことなく線
間を一体に固着できることから、電気通信機器などのコ
イル成形品に広く利用され、コイル成形工程の合理化、
省力化に大きく貢献している。
【0003】しかして、近年、このような自己融着性絶
縁電線を、モータやトランスなどの高温で使用される機
器用コイルの用途に使用しようとする要求がある。しか
しながら、自己融着性絶縁電線は、上記したように、加
熱するだけで融着層が軟化して一体化するものであるた
め、本質的に耐熱性に乏しいという難点があった。すな
わち、従来の自己融着性絶縁電線の多くは、融着層に、
ポリビニルブチラール樹脂、共重合ポリアミド樹脂、フ
ェノキシ樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリエステ
ル樹脂、エポキシ樹脂など、軟化温度が 100〜150 ℃程
度の熱可塑性樹脂を使用しているため、機器内温度が上
昇すると融着層が軟化して固着力が低下してしまい、コ
イルの変形や電線端末のほつれなどを生ずるという問題
があった。
【0004】そこで、かかる高温雰囲気下での接着力の
低下を防止したものとして、融着層に芳香族ポリエステ
ル樹脂を用いたものが開発されている。しかしながら、
このものは、コイル成形後に十分な接着力を得るために
250℃以上の高温で長時間加熱する必要があり、作業性
が悪いうえ、主絶縁層の劣化を招くおそれがあった。ま
た、従来の自己融着性絶縁電線は、いずれも自己潤滑性
を有さず、表面の滑り性に乏しいため、コイル巻き作業
の際に皮膜が傷付くおそれがあった。このため、表面
に、流動パラフィン、スピンドル油などの潤滑油を塗布
するなどの対策が採られているが、均一な塗布が難しい
うえ、滑り性の改善も不十分であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、近年、高
温雰囲気下で使用可能な自己融着性絶縁電線の要求があ
るが、従来のものの多くは、高温雰囲気下で固着力が低
下するため、その使用は困難で、また、そのような高温
雰囲気下での固着力の低下を防止したものは、十分な初
期固着力を得るために、高温で長時間加熱する必要があ
り、作業性の低下や主絶縁層の劣化を招く難点があっ
た。さらに、従来の自己融着性絶縁電線は、いずれも表
面の滑り性に乏しく、コイル巻きの際に皮膜が傷付くお
それがあった。 本発明はこのような従来の事情に対処
してなされたもので、低い温度の加熱で強固に固着で
き、かつ、その固着力が高温時にも保持されるととも
に、表面滑り性にも優れた自己融着性絶縁電線を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の自己融着性絶縁
電線は、導体上に直接または他の絶縁層を介して、
(イ)ポリエーテルスルホンと、(ロ)フェニレンビス
オキサゾリン、および(ハ)官能基を有さない滑剤とを
有機溶剤に溶解してなる塗料、あるいは(イ)ポリエー
テルスルホンと、(ロ)フェニレンビスオキサゾリン
と、(ロ′)ビスマレイミド、ポリシアネート、芳香族
ジアミンおよびエポキシ化合物の群より選ばれた 1種以
上、および、(ハ)官能基を有さない滑剤とを有機溶剤
に溶解してなる塗料を塗布乾燥してなることを特徴とす
るものである。
【0007】本発明で使用される(イ)の成分であるポ
リエーテルスルホンは、下記一般式で示されるもので、
平均分子量が 10000以上のものである。
【0008】
【化1】 (但し、式中、nは正の整数である。) 市販品を例示すると、たとえば三井東圧化学社製のビク
トレックス PES、住友化学社製のビクトレックス PES、
米国I.C.I社製のビクトレックス PES 200P 、 PES
300P (以上、いずれも商品名)などがあげられる。
【0009】(ロ)の成分のフェニレンビスオキサゾリ
ンは、下記化学式で示されるものである。
【0010】
【化2】 市販品を例示すると、たとえば武田薬品工業社製の 1,3
-PBO(商品名)などがあげられる。
【0011】(ロ′)の成分のビスマレイミドは、下記
一般式で示されるものであり、なかでも、xが -CH2 -
基のものが好適する。
【0012】
【化3】 (但し、式中、xは-O-,-S-, -SO2 - または -CH2 - で
ある。) 市販品を例示すると、たとえば三井東圧化学社製の BMI
(商品名)などがあげられる。
【0013】ポリシアネートとしては、ビスフェノール
Aジシアネートや、その三量体、五量体、七量体などが
あげられる。なかでもビスフェノールAジシアネートが
好適する。市販品を例示すると、たとえば上記のビスマ
レイミドとの混合物として市販されている三菱瓦斯化学
社製の BT レジン(商品名)などがあげられる。
【0014】また、芳香族ジアミンとしては、 4,4′-
ジアミノジフェニルメタン(DAM)、 4,4′- ジアミ
ノジフェニルプロパン、 4,4′- ジアミノジフェニルエ
ーテル、ベンチジン、 4,4′- ジアミノジフェニルスル
フィド、 3,3′- ジアミノジフェニルスルホン、 4,4′
- ジアミノジフェニルスルホン、m-トルイレンジアミ
ン、m-フェニレンジアミン、p-フェニレンジアミン、
2,6- ジアミノピリジン、ビス(4-アミノフェニル)ジ
エチルシランなどがあげられ、なかでも 4,4′- ジアミ
ノジフェニルメタンが好適する。市販品を例示すると、
たとえば三井東圧化学社製の MDA-220(商品名)などが
あげられる。
【0015】さらに、エポキシ化合物としては、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂などの、分子中に少なくとも
2個以上のエポキシ基を有するものが好適する。
【0016】市販品を例示すると、シェル社製のエピコ
ート1007(商品名)、東都化成社製のエピトート YB-01
7 (商品名)などがあげられる。
【0017】これらの(ロ′)の成分のビスマレイミ
ド、ポリシアネート、芳香族ジアミン、およびエポキシ
化合物は、それぞれを単独で使用してもよく、あるいは
2種以上を混合して使用してもよい。
【0018】(ハ)の成分の官能基を有さない滑剤は、
分子中に -COOH基、 -OH基、 -NH2基などの官能基を有
さないものであり、具体的には、ポリエチレン系ワック
ス、フッ化ビニリデン樹脂などのフッ素系樹脂、セラッ
クなどがあげられる。
【0019】市販品を例示すると、たとえば興洋化学社
製のミクロフラットSG-2、S-20X 、N-13B 、PSS-13、三
井石油化学社製の三井ハイワックス 100(以上いずれ
も、ポリエチレン系ワックスの商品名)などがあげられ
る。
【0020】上記(ロ)のフェニレンビスオキサゾリン
は、融着のための加熱条件を緩和する効果を有する。す
なわち、(イ)のポリエーテルスルホンのみでは、高温
時の固着力に優れるものの、融着には高温での加熱を必
要とする。しかしながら、(ロ)のフェニレンビスオキ
サゾリンを配合することにより、低い加熱温度で融着す
ることが可能になり、しかも高温時の固着力を低下させ
ることもない。また、(ロ)のフェニレンビスオキサゾ
リンは、塗膜の可とう性を向上させる効果を併せ有す
る。すなわち、(イ)のポリエーテルスルホンに(ロ)
のフェニレンビスオキサゾリンを配合した塗料により形
成された塗膜は、低い加熱温度で融着可能で、しかも、
耐熱性に優れ、かつ可とう性にも優れたものとなる。さ
らに、このような(イ)および(ロ)の成分に上記
(ロ′)の成分を配合することにより、高温時の固着力
をさらに高めることができる。なお、(ロ′)の成分
も、融着のための加熱条件を緩和する効果を有し、
(イ)のポリエーテルスルホンに配合することにより、
高温時の固着力を低下させることなく、融着条件を緩和
することができるが、塗膜の可とう性がやや不十分とな
る。
【0021】また、(ハ)の成分の官能基を有さない滑
剤は、塗膜の表面滑り性を向上させる効果を有する。こ
こで、官能基を有さない滑剤に限定した理由は、官能基
は(ロ)や(ロ′)の成分と反応しやすく、それらの成
分を添加することによる上記効果が十分得られなくなる
おそれがあるからである。また、塗料を白濁させるおそ
れもある。
【0022】上記効果を得るための(ロ)の成分のフェ
ニレンビスオキサゾリンの好ましい配合量は、(イ)の
成分のポリエーテルスルホン 100重量部あたり、 2〜30
0 重量部であり、より好ましくは 5〜200 重量部であ
る。また、(ロ′)の成分を配合する場合は、(イ)の
成分のポリエーテルスルホン 100重量部あたり、(ロ)
の成分のフェニレンビスオキサゾリンと、(ロ′)の成
分のビスマレイミドとポリシアネート、芳香族ジアミン
およびエポキシ化合物の群より選ばれた 1種以上との合
計量が 2〜300 重量部であって、かつ(ロ)の成分と
(ロ′)の成分の配合比が重量比で 1:49 〜49 :1 の範
囲である。より好ましくは(ロ)の成分と(ロ′)の成
分の合計量が(イ)の成分 100重量部あたり 5〜200 重
量部の範囲であって、(ロ)の成分と(ロ′)の成分の
配合比が重量比で 1:19 〜19 :1 の範囲である。
【0023】さらに、(ニ)の成分の官能基を有さない
滑剤の好ましい配合量は、(イ)、(ロ)および
(ロ′)の合計量 100重量部あたり、 0.5〜10重量部で
ある。 0.5重量部より少ないと、塗膜の表面滑り性が不
十分となり、また、10重量部を越えると、塗料の寿命が
低下するとともに、塗膜の透明感が損なわれるようにな
る。なお、上記各成分を溶解または分散させる有機溶剤
としては、クレゾール、キシレノール、フェノールなど
のフェノール系溶剤、N-メチル-2- ピロリドン、ジメチ
ルアセトアミド(DMAC)、ジメチルホルムアミドな
どの含窒素系溶剤、シクロヘキサノン、メチルエチルケ
トン、メチルヘキサノン、アセトフェノンなどのケトン
系溶剤、メチルカルビトール、カルビトール、メチルセ
ロソルブアセテート、メチルセロソルブ、イソプルピル
ベンジルアルコールなどのアルコール系溶剤、ベンゼ
ン、キシレン、トルエン、ソルベントナフサなどの炭化
水素系溶剤などがあげられ、これらは 1種を単独で使用
してもよく、2 種以上を混合して使用してもよい。
【0024】本発明の自己融着性絶縁電線は、上記有機
溶剤に前記(イ)、(ロ)および(ハ)の各成分、また
はこれらにさらに(ロ′)の成分を溶解させた塗料を、
導体上に直接あるいは他の絶縁層を介して塗布し、加熱
乾燥することにより得られる。加熱温度は、 250〜450
℃程度が適当で、(ロ)の成分、または(ロ)の成分と
(ロ′)の成分が反応してこれらの低分子重合体が得ら
れ、半硬化状態の塗膜が形成される。
【0025】なお、他の絶縁層を介して設ける場合、他
の絶縁層は、絶縁電線用塗料を導体上に塗布し、これが
完全硬化するまで焼付けて形成する。絶縁電線用塗料と
しては、耐熱性に優れたものが好ましく、ホルマール樹
脂、エポキシウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエ
ステルイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド
樹脂などの公知の塗料のほか、前記の融着層形成用の塗
料などが好適に使用される。
【0026】このようにして得られた本発明の自己融着
性絶縁電線は、コイル成形後、150〜240 ℃程度(通
常、150 〜200 ℃の温度範囲で十分である。)の温度で
20〜30分間加熱することにより表面が軟化し、十分な強
度をもって一体に融着する。そして、その固着力は、高
温時でも大きく低下することはない。また、表面滑り性
にも優れている。
【0027】本発明の自己融着性絶縁電線は、このよう
に、比較的低い温度の加熱で強固に融着し、しかも、高
温時でも優れた固着力が保持され、さらに、表面滑り性
にも優れているるため、たとえばトランス用コイル、耐
熱機器の回転電機用コイルなどに有用で、自動車の電気
制動および補助加速を行なうための回転電機用コイルの
ように、極めて過酷なヒートサイクルが負荷される用途
にも適用可能である。
【0028】
【作用】このように本発明の自己融着性絶縁電線におい
ては、融着層が、ポリエーテルスルホンと、フェニレン
ビスオキサゾリン、および官能基を有さない滑剤、ある
いは、ポリエーテルスルホンと、フェニレンビスオキサ
ゾリンと、ビスマレイミド、ポリシアネート、芳香族ジ
アミンおよびエポキシ化合物の群より選ばれた 1種以
上、および官能基を有さない滑剤とを主体とする塗料を
塗布乾燥して形成されたものであるため、比較的低い温
度の加熱で融着することができ、かつ、高温時の固着力
にも優れている。また、表面滑り性に優れ、かつ、可と
う性も良好であるため、巻線加工性にも優れている。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を記載する。 実施例1〜16 ポリエーテルスルホンのビクトレックス PESと、フェニ
レンビスオキサゾリンの 1,3-PBOと、ビスマレイミドと
ポリシアネートのビスフェノールAジシアネートとを混
合した BT レジンと、ビスマレイミドと芳香族ジアミン
のDAMとを混合したケルイミド 601(チバガイギ−社
製 商品名)と、エポキシ化合物のエピコート1007と、
ビスフェノールAジシアネートと、および滑剤として、
ポリエチレン系ワックスの SG-2 と、フッ化ビニリデン
樹脂と、セラック、およびポリエチレン系ワックスとフ
ッ素樹脂系ワックスの混合系ワックスPF-1(興洋化学社
製商品名)とを用い、これらを有機溶剤DMACに溶解
して表1および表2に示す組成の各種塗料を調製した。
【0030】次いで、これらの各塗料を、 0.3mmφのポ
リエステルイミド線( 0.3mmφの銅線上にポリエステル
イミド塗料を20μm厚に塗布焼付けたもの)に塗布し、
炉長3mの焼付機を用いてDV値(線径×線速)15〜2
4、温度 250〜450 ℃の条件で焼付けして、塗膜厚10μ
mの自己融着性絶縁電線を得た。
【0031】次いで、得られた自己融着性絶縁電線の外
観および可とう性を調べるとともに、表面滑り性(静摩
擦係数)、常温および高温雰囲気下での固着力を測定し
た。なお、固着力の測定は、ASTM D-2519 に基づいて行
い、まず自己融着性絶縁電線を直径 5mmのマンドレルに
巻き付けて長さ約70mmのヘリカコイルを作成し、 160
℃、 180℃、 200℃、 220℃の温度でそれぞれ30分間加
熱した試料について、常温で、支点間距離44.4mm、速度
20mm/minの条件で折り曲げ試験を行って、各融着条件に
よる常温での固着力を測定した。また、同様に作成した
ヘリカコイルを 200℃の温度で30分間加熱した試料につ
いて、 120℃、 140℃、 160℃、 180℃の温度雰囲気
で、常温の場合と同じ条件で折り曲げ試験を行い、それ
ぞれの温度雰囲気における固着力を測定した。これらの
結果を、表1および表2に示す。
【0032】なお、表中、比較例として示したのは、比
較例1が、ポリエーテルスルホンのみをポリエステルイ
ミド線上に塗布焼付けた例、比較例2が、ポリエーテル
スルホンにフェニレンビスオキサゾリンを配合し有機溶
剤に溶解して調製した塗料をポリエステルイミド線上に
塗布焼付けた例、比較例3が、ポリエーテルスルホンに
BT レジンを配合し有機溶剤に溶解して調製した塗料を
ポリエステルイミド線上に塗布焼付けた例、比較例4
は、ポリエーテルスルホンにフェニレンビスオキサゾリ
ンおよび BT レジンを配合し有機溶剤に溶解して調製し
た塗料をポリエステルイミド線上に塗布焼付けた例、比
較例5が、ポリエーテルスルホンにフェニレンビスオキ
サゾリンおよびビスマレイミドと芳香族ジアミンのDA
Mとを混合したケルイミド 601を配合し有機溶剤に溶解
して調製した塗料をポリエステルイミド線上に塗布焼付
けた例、比較例6が、フェノキシ樹脂塗料 ISOPOXY 506
K(日触スケネクタディ社製 商品名)を単独で塗布焼
付けた自己融着性絶縁電線の例、比較例7は、共重合ポ
リアミド樹脂塗料 TCV-U2 (東特塗料社製 商品名)を
単独で塗布焼付けた自己融着性絶縁電線の例、さらに比
較例8は、芳香族ポリエステル樹脂塗料 U-100(ユニチ
カ社製 商品名)を単独で塗布焼付けた自己融着性絶縁
電線の例で、いずれも本発明との比較のために示したも
のである。なお、比較例6〜8の固着力は、それぞれ 1
80℃で10分間、 180℃で10分間、 250℃で30分間加熱融
着させたものについて測定したものである。
【0033】
【表1】
【表2】 これらの表からも明らかなように、本発明の自己融着性
絶縁電線は、低い温度の融着条件でも、十分な固着力が
得られており、かつ、高温時の固着力にも優れている。
また、表面滑り性および可とう性も良好である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自己融着
性絶縁電線は、 200℃以下の温度で十分に融着させるこ
とができ、かつ、高温時の固着力にも優れているので、
耐熱性が要求される用途に使用可能で、かつ、加工の際
の作業性の低下や主絶縁層の劣化を招くことがない。ま
た、表面滑り性に優れているので、巻線加工性が向上
し、高速かつ高密度のコイル巻きが可能である。
【0035】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導体上に直接または他の絶縁層を介し
    て、(イ)ポリエーテルスルホンと、(ロ)フェニレン
    ビスオキサゾリン、および(ハ)官能基を有さない滑剤
    とを有機溶剤に溶解してなる塗料を塗布乾燥してなるこ
    とを特徴とする自己融着性絶縁電線。
  2. 【請求項2】 導体上に直接または他の絶縁層を介し
    て、(イ)ポリエーテルスルホンと、(ロ)フェニレン
    ビスオキサゾリンと、(ロ′)ビスマレイミド、ポリシ
    アネート、芳香族ジアミンおよびエポキシ化合物の群よ
    り選ばれた 1種以上、および(ハ)官能基を有さない滑
    剤とを有機溶剤に溶解してなる塗料を塗布乾燥してなる
    ことを特徴とする自己融着性絶縁電線。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6899952B2 (en) 2002-10-28 2005-05-31 Daicel Chemical Industries, Ltd. Polysulfone-based resin solution composition and laminate using the same

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