JPH07182928A - 自己融着性絶縁電線 - Google Patents
自己融着性絶縁電線Info
- Publication number
- JPH07182928A JPH07182928A JP32753893A JP32753893A JPH07182928A JP H07182928 A JPH07182928 A JP H07182928A JP 32753893 A JP32753893 A JP 32753893A JP 32753893 A JP32753893 A JP 32753893A JP H07182928 A JPH07182928 A JP H07182928A
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- insulated electric
- electric wire
- resin
- fusing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】電気機器コイルの巻線、接着時には接着欠陥の
発生がなく、しかもその巻線、接着して得られた電気機
器コイルは高温においても優れた接着強度と耐熱変形性
とを有する自己融着性絶縁電線の提供。 【構成】12ナイロンユニットとポリエーテルユニット
とのブロック共重合体から成るポリアミド系エラストマ
ーを有機溶剤に溶解して成る塗料を導体上に直接若しく
は他の絶縁物を介して塗布焼付けして成る。
発生がなく、しかもその巻線、接着して得られた電気機
器コイルは高温においても優れた接着強度と耐熱変形性
とを有する自己融着性絶縁電線の提供。 【構成】12ナイロンユニットとポリエーテルユニット
とのブロック共重合体から成るポリアミド系エラストマ
ーを有機溶剤に溶解して成る塗料を導体上に直接若しく
は他の絶縁物を介して塗布焼付けして成る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自己融着性絶縁電線に関
するものである。更に詳述すれば本発明は電気機器コイ
ルのマグネットワイヤとして用いることができる自己融
着性絶縁電線に関するものである。
するものである。更に詳述すれば本発明は電気機器コイ
ルのマグネットワイヤとして用いることができる自己融
着性絶縁電線に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自己融着性絶縁電線は最外層に融着層が
設けられていることから、これらの自己融着性絶縁電線
を巻線して得られる電気機器コイルは隣接線間を通電加
熱融着、恒温槽内加熱融着、熱風吹付け加熱融着、有機
溶剤浸漬・乾燥溶着等の方法により容易に接着すること
ができる。
設けられていることから、これらの自己融着性絶縁電線
を巻線して得られる電気機器コイルは隣接線間を通電加
熱融着、恒温槽内加熱融着、熱風吹付け加熱融着、有機
溶剤浸漬・乾燥溶着等の方法により容易に接着すること
ができる。
【0003】このように自己融着性絶縁電線は絶縁ワニ
ス等の含浸工程を省略でき、それにより電気機器コイル
の生産性と製造コストを低減できることから、家庭電気
機器、OA機器、電装品等のマグネットワイヤとして広
く実用されるようになってきている。
ス等の含浸工程を省略でき、それにより電気機器コイル
の生産性と製造コストを低減できることから、家庭電気
機器、OA機器、電装品等のマグネットワイヤとして広
く実用されるようになってきている。
【0004】さて、エナメル線は導体上に絶縁塗料、例
えばポリウレタン塗料、ホルマール樹脂塗料、ポリエス
テル塗料、ポリエステルイミド塗料、ポリアミドイミド
塗料、ポリイミド塗料等を複数回塗布焼付けして成る絶
縁電線の1種である。
えばポリウレタン塗料、ホルマール樹脂塗料、ポリエス
テル塗料、ポリエステルイミド塗料、ポリアミドイミド
塗料、ポリイミド塗料等を複数回塗布焼付けして成る絶
縁電線の1種である。
【0005】自己融着性絶縁電線はこれらのエナメル線
の絶縁塗膜の上層に融着塗料を塗布焼付けして成るもの
である。
の絶縁塗膜の上層に融着塗料を塗布焼付けして成るもの
である。
【0006】従来、この種の融着塗料としてはポリビニ
ルブチラール樹脂塗料、共重合ポリアミド樹脂塗料、共
重合ポリエステル樹脂塗料、フェノキシ樹脂塗料等が用
いられてきている。
ルブチラール樹脂塗料、共重合ポリアミド樹脂塗料、共
重合ポリエステル樹脂塗料、フェノキシ樹脂塗料等が用
いられてきている。
【0007】近年の電気機器においては電気機器コイル
の小形化、耐熱化、高電圧化、高周波化、占積率の向上
等の要求に応えるために、高温時においても優れた接着
強度特性と耐熱変形性を保持する自己融着性絶縁電線が
望まれている。
の小形化、耐熱化、高電圧化、高周波化、占積率の向上
等の要求に応えるために、高温時においても優れた接着
強度特性と耐熱変形性を保持する自己融着性絶縁電線が
望まれている。
【0008】しかし、従来用いられている融着材料の中
でポリビニルブチラール樹脂は最も熱軟化温度が低い合
成樹脂であり、これらの耐熱性向上要求には応えられな
い。また、共重合ポリアミド樹脂と共重合ポリエステル
樹脂の2種はポリビニルブチラール樹脂よりも熱軟化温
度が高いもののこれまたこれらの耐熱性向上要求には応
えられない。
でポリビニルブチラール樹脂は最も熱軟化温度が低い合
成樹脂であり、これらの耐熱性向上要求には応えられな
い。また、共重合ポリアミド樹脂と共重合ポリエステル
樹脂の2種はポリビニルブチラール樹脂よりも熱軟化温
度が高いもののこれまたこれらの耐熱性向上要求には応
えられない。
【0009】更に、フェノキシ樹脂は共重合ポリアミド
樹脂や共重合ポリエステル樹脂の2種よりも熱軟化温度
が高いものの接着強度の絶対値が低いのが難点である。
樹脂や共重合ポリエステル樹脂の2種よりも熱軟化温度
が高いものの接着強度の絶対値が低いのが難点である。
【0010】他方、一般に高温においても優れた接着強
度特性と耐熱変形性とを保持する融着材料としては熱軟
化温度が高い合成樹脂材料であることが知られている。
度特性と耐熱変形性とを保持する融着材料としては熱軟
化温度が高い合成樹脂材料であることが知られている。
【0011】しかしながら、このような熱軟化温度が高
い合成樹脂材料は、必然的に熱融着可能温度が高くな
り、その結果熱融着設備の高温化、それに伴なう熱エネ
ルギーの上昇、他の絶縁材料の熱劣化等を招くという難
点がある。
い合成樹脂材料は、必然的に熱融着可能温度が高くな
り、その結果熱融着設備の高温化、それに伴なう熱エネ
ルギーの上昇、他の絶縁材料の熱劣化等を招くという難
点がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる点に立
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、電気機器コイルの巻
線、接着時には接着欠陥の発生がなく、しかもその巻
線、接着して得られた電気機器コイルは高温においても
優れた接着強度と耐熱変形性とを有する自己融着性絶縁
電線を提供することにある。
って為されたものであって、その目的とするところは前
記した従来技術の欠点を解消し、電気機器コイルの巻
線、接着時には接着欠陥の発生がなく、しかもその巻
線、接着して得られた電気機器コイルは高温においても
優れた接着強度と耐熱変形性とを有する自己融着性絶縁
電線を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、12ナイロンユニットとポリエーテルユニットと
のブロック共重合体から成るポリアミド系エラストマー
を有機溶剤に溶解して成る塗料を導体上に直接若しくは
他の絶縁物を介して塗布焼付けして成ることを特徴とす
る自己融着性絶縁電線にある。
ろは、12ナイロンユニットとポリエーテルユニットと
のブロック共重合体から成るポリアミド系エラストマー
を有機溶剤に溶解して成る塗料を導体上に直接若しくは
他の絶縁物を介して塗布焼付けして成ることを特徴とす
る自己融着性絶縁電線にある。
【0014】本発明において用いられる12ナイロンユ
ニットとポリエーテルユニットとのブロック共重合体
は、構成するユニットの割合、ポリエーテルの種類、重
合方法、分子量、熱軟化温度等に特別なる制約はない。
この種の12ナイロンユニットとポリエーテルユニット
とのブロック共重合体の市販品としては、ダイセルヒュ
ルズ社のダイアミドPAE−E40、ダイアミドPAE
−E47、ダイアミドPAE−E55、ダイアミドPA
E−E62、ダイアミドPAE−X442等がある。
ニットとポリエーテルユニットとのブロック共重合体
は、構成するユニットの割合、ポリエーテルの種類、重
合方法、分子量、熱軟化温度等に特別なる制約はない。
この種の12ナイロンユニットとポリエーテルユニット
とのブロック共重合体の市販品としては、ダイセルヒュ
ルズ社のダイアミドPAE−E40、ダイアミドPAE
−E47、ダイアミドPAE−E55、ダイアミドPA
E−E62、ダイアミドPAE−X442等がある。
【0015】また、本発明において12ナイロンユニッ
トとポリエーテルユニットとのブロック共重合体は、単
独で融着塗料の樹脂分として用いることができるし、更
に必要に応じて適当な熱可塑性材料や熱硬化性樹脂を適
量ブレンドすることもできる。
トとポリエーテルユニットとのブロック共重合体は、単
独で融着塗料の樹脂分として用いることができるし、更
に必要に応じて適当な熱可塑性材料や熱硬化性樹脂を適
量ブレンドすることもできる。
【0016】熱可塑性樹脂の例としてはフエノキシ樹
脂、ポリスルホン樹脂、共重合ポリアミド樹脂等があ
る。また、熱硬化性樹脂の例としてはビスフェノール型
エポキシ樹脂、ノボラック型フエノール樹脂、メラミン
樹脂等がある。
脂、ポリスルホン樹脂、共重合ポリアミド樹脂等があ
る。また、熱硬化性樹脂の例としてはビスフェノール型
エポキシ樹脂、ノボラック型フエノール樹脂、メラミン
樹脂等がある。
【0017】更にまた、12ナイロンユニットとポリエ
ーテルユニットとのブロック共重合体塗料には、適当な
潤滑材をブレンドすることもできる。
ーテルユニットとのブロック共重合体塗料には、適当な
潤滑材をブレンドすることもできる。
【0018】そしてまた本発明においては得られた自己
融着性絶縁電線の12ナイロンユニットとポリエーテル
ユニットとのブロック共重合体融着皮膜層の上層に、潤
滑性物質若しくは潤滑性塗料を塗布するか、或いは塗布
焼き付けすることもてきる。潤滑性物質としては特に制
約はなく、例えば流動パラフィン、固形パラフィン、蜜
ろう、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、ポリアミド
酸、ポリアミド酸エステル、ポリエチレンワックス、ラ
ノリン、鯨ロウ、キャンデリラワックス、カルナウバワ
ックス、ライスワックス、木ろう、ホボバ油、モンタン
ワックス、セレシンワックス、フィシャートロプシュワ
ックス等の単独若しくは複数を組み合わせたものを用い
ることができる。
融着性絶縁電線の12ナイロンユニットとポリエーテル
ユニットとのブロック共重合体融着皮膜層の上層に、潤
滑性物質若しくは潤滑性塗料を塗布するか、或いは塗布
焼き付けすることもてきる。潤滑性物質としては特に制
約はなく、例えば流動パラフィン、固形パラフィン、蜜
ろう、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル、ポリアミド
酸、ポリアミド酸エステル、ポリエチレンワックス、ラ
ノリン、鯨ロウ、キャンデリラワックス、カルナウバワ
ックス、ライスワックス、木ろう、ホボバ油、モンタン
ワックス、セレシンワックス、フィシャートロプシュワ
ックス等の単独若しくは複数を組み合わせたものを用い
ることができる。
【0019】
【作用】本発明の自己融着性絶縁電線は、融着層材料と
して12ナイロンユニットとポリエーテルユニットとの
ブロック共重合体から成るポリアミド系エラストマーを
用いることにより、12ナイロンユニットが有する低温
領域での優れた熱融着性とポリエーテルユニットが有す
る耐熱性とを効果的に発揮させ、しかもこれらのブロッ
ク共重合物が有する優れた熱融着性を効果的に発揮させ
て偏向コイル巻線時の接着欠陥の発生を完全に抑止でき
ることができる。
して12ナイロンユニットとポリエーテルユニットとの
ブロック共重合体から成るポリアミド系エラストマーを
用いることにより、12ナイロンユニットが有する低温
領域での優れた熱融着性とポリエーテルユニットが有す
る耐熱性とを効果的に発揮させ、しかもこれらのブロッ
ク共重合物が有する優れた熱融着性を効果的に発揮させ
て偏向コイル巻線時の接着欠陥の発生を完全に抑止でき
ることができる。
【0020】
【実施例】次に、本発明の自己融着性絶縁電線の実施例
を従来の比較例と共に説明する。なお、これらの実施例
は本発明の幾つかの実施例であって、本発明はこれらに
限定されるものではないことは勿論である。
を従来の比較例と共に説明する。なお、これらの実施例
は本発明の幾つかの実施例であって、本発明はこれらに
限定されるものではないことは勿論である。
【0021】(実施例1)まず、12ナイロンユニット
とポリエーテルユニットとのブロック共重合体から成る
ポリアミド系エラストマーとしてダイセルヒュルス社の
ダイアミドPAE−E47をm−クレゾールとキシレン
の重量比60:40の混合溶剤に溶解し、樹脂分が16
%のダイアミドPAE−E47塗料を用意した。
とポリエーテルユニットとのブロック共重合体から成る
ポリアミド系エラストマーとしてダイセルヒュルス社の
ダイアミドPAE−E47をm−クレゾールとキシレン
の重量比60:40の混合溶剤に溶解し、樹脂分が16
%のダイアミドPAE−E47塗料を用意した。
【0022】次に、導体径φ0.400mm、耐熱区分が
H種(180℃クラス)のポリエステルイミドエナメル
線を用意した。
H種(180℃クラス)のポリエステルイミドエナメル
線を用意した。
【0023】それからこのH種ポリエステルイミドエナ
メル線のエナメル塗膜上層に16%のダイアミドPAE
−E47塗料を塗布し、それから過剰の塗料をダイスで
絞り落とし、然る後400℃のエナメル線焼付炉内を通
過させて焼付けた。この16%のダイアミドPAE−E
47塗料の塗布、ダイス絞り落とし、焼付けの操作を4
回繰り返すこによりダイアミドPAE−E47融着層の
厚さが0.01mmの実施例1の自己融着性絶縁電線を得
た。
メル線のエナメル塗膜上層に16%のダイアミドPAE
−E47塗料を塗布し、それから過剰の塗料をダイスで
絞り落とし、然る後400℃のエナメル線焼付炉内を通
過させて焼付けた。この16%のダイアミドPAE−E
47塗料の塗布、ダイス絞り落とし、焼付けの操作を4
回繰り返すこによりダイアミドPAE−E47融着層の
厚さが0.01mmの実施例1の自己融着性絶縁電線を得
た。
【0024】(実施例2)樹脂分が16%のダイアミド
PAE−E47塗料の樹脂分100重量部に対して、潤
滑材としてポリオキシエチレンビスフェノールAラウリ
ン酸エステル3重量部を添加した以外は、実施例1と同
様にして実施例2の自己融着性絶縁電線を得た。
PAE−E47塗料の樹脂分100重量部に対して、潤
滑材としてポリオキシエチレンビスフェノールAラウリ
ン酸エステル3重量部を添加した以外は、実施例1と同
様にして実施例2の自己融着性絶縁電線を得た。
【0025】(実施例3)12ナイロンユニットとポリ
エーテルユニットとのブロック共重合体から成るポリア
ミド系エラストマーをダイセルヒュルス社のダイアミド
PAE−E55とした以外は、実施例1と同様にして実
施例3の自己融着性絶縁電線を得た。
エーテルユニットとのブロック共重合体から成るポリア
ミド系エラストマーをダイセルヒュルス社のダイアミド
PAE−E55とした以外は、実施例1と同様にして実
施例3の自己融着性絶縁電線を得た。
【0026】(比較例1)共重合ポリアミド樹脂として
日本リルサン社のプラタミドM1425をm−クレゾー
ルとキシレンの重量比60:40の混合溶剤に溶解し、
樹脂分が16%のプラタミドM1425塗料を用意し
た。
日本リルサン社のプラタミドM1425をm−クレゾー
ルとキシレンの重量比60:40の混合溶剤に溶解し、
樹脂分が16%のプラタミドM1425塗料を用意し
た。
【0027】次に、実施例1と同様にして導体径φ0.
400mm、耐熱区分がH種(180℃クラス)のポリエ
ステルイミドエナメル線を用意した。
400mm、耐熱区分がH種(180℃クラス)のポリエ
ステルイミドエナメル線を用意した。
【0028】それからこのH種ポリエステルイミドエナ
メル線のエナメル塗膜上層に16%のプラタミドM14
25塗料を塗布し、それから過剰の塗料をダイスで絞り
落とし、然る後400℃のエナメル線焼付炉内を通過さ
せて焼付けた。この16%のプラタミドM1425塗料
の塗布、ダイス絞り落とし、焼付けの操作を4回繰り返
すこによりプラタミドM1425融着層の厚さが0.0
1mmの比較例1の自己融着性絶縁電線を得た。
メル線のエナメル塗膜上層に16%のプラタミドM14
25塗料を塗布し、それから過剰の塗料をダイスで絞り
落とし、然る後400℃のエナメル線焼付炉内を通過さ
せて焼付けた。この16%のプラタミドM1425塗料
の塗布、ダイス絞り落とし、焼付けの操作を4回繰り返
すこによりプラタミドM1425融着層の厚さが0.0
1mmの比較例1の自己融着性絶縁電線を得た。
【0029】(比較例2)共重合ポリアミド樹脂として
ダイセルヒュルス社のベスタメルトN1901を用いた
以外は、比較例1と同様にして比較例2の自己融着性絶
縁電線を得た。
ダイセルヒュルス社のベスタメルトN1901を用いた
以外は、比較例1と同様にして比較例2の自己融着性絶
縁電線を得た。
【0030】(比較例3)融着塗料として東都化成株式
会社のフエノキシ樹脂であるエポトートYP50をm−
クレゾールとキシレンの重量比60:40の混合溶剤に
溶解し、樹脂分が18%のエポトートYP50塗料を用
意した。
会社のフエノキシ樹脂であるエポトートYP50をm−
クレゾールとキシレンの重量比60:40の混合溶剤に
溶解し、樹脂分が18%のエポトートYP50塗料を用
意した。
【0031】この18%のエポトートYP50塗料を用
いた以外は、比較例1と同様にして比較例3の自己融着
性絶縁電線を得た。
いた以外は、比較例1と同様にして比較例3の自己融着
性絶縁電線を得た。
【0032】(試験方法)かくして得られた実施例及び
比較例の自己融着性絶縁電線については導体径測定と融
着皮膜厚さ測定を行った。
比較例の自己融着性絶縁電線については導体径測定と融
着皮膜厚さ測定を行った。
【0033】そして、得られた実施例及び比較例の自己
融着性絶縁電線についてはJIS−C3003の17項
に従い接着性試験試料を作成し、100℃〜200℃ま
で10℃刻みで設定した恒温槽内に30分ずつ入れて各
実施例及び比較例の自己融着性絶縁電線の接着開始温度
を測定した。
融着性絶縁電線についてはJIS−C3003の17項
に従い接着性試験試料を作成し、100℃〜200℃ま
で10℃刻みで設定した恒温槽内に30分ずつ入れて各
実施例及び比較例の自己融着性絶縁電線の接着開始温度
を測定した。
【0034】更に、得られた実施例及び比較例の自己融
着性絶縁電線については偏向コイル巻線機(多賀製作所
社のModel 181)により、偏向コイルを巻線、
融着した偏向コイルを作成した。取り出した後、得られ
た偏向コイルの接着欠陥によるホツレの有無を観察し
た。それからそれらの偏向コイルを室温に24時間放置
してから130℃の恒温槽内に24時間放置し、然る後
偏向コイルを取り出し、ホツレの増加の有無及び熱変形
の大小を測定した。
着性絶縁電線については偏向コイル巻線機(多賀製作所
社のModel 181)により、偏向コイルを巻線、
融着した偏向コイルを作成した。取り出した後、得られ
た偏向コイルの接着欠陥によるホツレの有無を観察し
た。それからそれらの偏向コイルを室温に24時間放置
してから130℃の恒温槽内に24時間放置し、然る後
偏向コイルを取り出し、ホツレの増加の有無及び熱変形
の大小を測定した。
【0035】ここにおいて偏向コイルの接着欠陥による
ホツレの判定は、ホツレ個所が1ターン以下のものを
○、また1ターン以上のものを×で示した。
ホツレの判定は、ホツレ個所が1ターン以下のものを
○、また1ターン以上のものを×で示した。
【0036】熱変形については図1に示すような偏向コ
イルのネック部2の径の変動が0.3mm未満のものを
○、また0.3mm以上のものを×で示した。なお、図1
において1は上部フリンジ部、2はネック部、3は胴
部、4は下部フリンジ部である。表1にこれらの試験結
果を示す。
イルのネック部2の径の変動が0.3mm未満のものを
○、また0.3mm以上のものを×で示した。なお、図1
において1は上部フリンジ部、2はネック部、3は胴
部、4は下部フリンジ部である。表1にこれらの試験結
果を示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1からわかるように比較例1の自己融着
性絶縁電線は耐熱変形性が劣る。また、比較例2の自己
融着性絶縁電線は偏向コイルを巻線、融着したときにお
ける接着欠陥によるホツレが発生した。更に、比較例3
の自己融着性絶縁電線は接着欠陥によるホツレ、加熱時
のホツレ、耐熱変形性のいずれもが劣る結果を示した。
性絶縁電線は耐熱変形性が劣る。また、比較例2の自己
融着性絶縁電線は偏向コイルを巻線、融着したときにお
ける接着欠陥によるホツレが発生した。更に、比較例3
の自己融着性絶縁電線は接着欠陥によるホツレ、加熱時
のホツレ、耐熱変形性のいずれもが劣る結果を示した。
【0039】これに対して本発明の実施例1〜3の自己
融着性絶縁電線は偏向コイルを巻線、融着したときにお
ける接着欠陥によるホツレがなく且つそれらを加熱して
もホツレの増加がなく、しかも優れた耐熱変形性を発揮
した。
融着性絶縁電線は偏向コイルを巻線、融着したときにお
ける接着欠陥によるホツレがなく且つそれらを加熱して
もホツレの増加がなく、しかも優れた耐熱変形性を発揮
した。
【0040】
【発明の効果】本発明の自己融着性絶縁電線は偏向コイ
ルを巻線、融着したときにおける接着欠陥によるホツレ
がなく且つそれらを加熱してもホツレの増加がなく、し
かも優れた耐熱変形性を発揮するものであり、工業上有
用である。
ルを巻線、融着したときにおける接着欠陥によるホツレ
がなく且つそれらを加熱してもホツレの増加がなく、し
かも優れた耐熱変形性を発揮するものであり、工業上有
用である。
【図1】本発明の自己融着性絶縁電線を巻線、接着して
得られた偏向コイルの正面図である。
得られた偏向コイルの正面図である。
1 上部フリンジ部 2 ネック部 3 胴部 4 下部フリンジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 外崎 ふく代 埼玉県入間市狭山ケ原松原108番8号 花 島電線株式会社埼玉工場内
Claims (4)
- 【請求項1】12ナイロンユニットとポリエーテルユニ
ットとのブロック共重合体から成るポリアミド系エラス
トマーを有機溶剤に溶解して成る塗料を導体上に直接若
しくは他の絶縁物を介して塗布焼付けして成ることを特
徴とする自己融着性絶縁電線。 - 【請求項2】塗料が熱硬化性樹脂ブレンド物であること
を特徴とする請求項1記載の自己融着性絶縁電線。 - 【請求項3】塗料が潤滑性材料ブレンド物であることを
特徴とする請求項1記載の自己融着性絶縁電線。 - 【請求項4】最外層に潤滑性塗膜層が設けられて成るこ
とを特徴とする請求項1記載の自己融着性絶縁電線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32753893A JPH07182928A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 自己融着性絶縁電線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32753893A JPH07182928A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 自己融着性絶縁電線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07182928A true JPH07182928A (ja) | 1995-07-21 |
Family
ID=18200215
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32753893A Pending JPH07182928A (ja) | 1993-12-24 | 1993-12-24 | 自己融着性絶縁電線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07182928A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112778964A (zh) * | 2021-01-27 | 2021-05-11 | 东莞新能德科技有限公司 | 热熔胶及其制备方法以及导线头绝缘方法 |
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1993
- 1993-12-24 JP JP32753893A patent/JPH07182928A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112778964A (zh) * | 2021-01-27 | 2021-05-11 | 东莞新能德科技有限公司 | 热熔胶及其制备方法以及导线头绝缘方法 |
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