JPH08320540A - ハロゲン化銀カラー感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー感光材料

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JPH08320540A
JPH08320540A JP12630995A JP12630995A JPH08320540A JP H08320540 A JPH08320540 A JP H08320540A JP 12630995 A JP12630995 A JP 12630995A JP 12630995 A JP12630995 A JP 12630995A JP H08320540 A JPH08320540 A JP H08320540A
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JP
Japan
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group
layer
sensitive
aliphatic
silver halide
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JP12630995A
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English (en)
Inventor
Masaru Iwagaki
賢 岩垣
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 現像処理での濃度ムラを発生させることな
く、かつ色素画像保存性に優れたハロゲン化銀カラー感
光材料を提供すること、該ハロゲン化銀カラー感光材料
によって小型カメラシステムを構築すること。 【構成】 1)ガラス転移温度 90℃以上200℃以
下、厚さ100μm以下の透明ポリエステル支持体上
に、それぞれ少なくとも一層の赤感性層、緑感性層、青
感性層および非感光性層からなる写真構成層を有するハ
ロゲン化銀カラー感光材料において、該赤感性層の少な
くとも1層に、下記一般式(1)または(2)で示され
るカプラーの少なくとも1種を含有することを特徴とす
るハロゲン化銀カラー感光材料。 【化1】 式中、R1およびR2は脂肪族基を表す(ただし、R1
2の炭素数の総和は8以下である)。R3は置換可能な
基を表し、nは0または1を表す。Rは脂肪族基、芳香
族基またはヘテロ環基を表す。 【化2】 式中、Q1およびQ2は脂肪族基を表す(ただし、Q1
2の炭素数の総和は8以下である)。Q3は置換可能な
基を表し、mは0または1を表す。Qは脂肪族基、芳香
族基またはヘテロ環基を表す。また、前記透明ポリエス
テル支持体が、ナフタレンジカルボン酸とエチレングリ
コールを主成分とする単一又は共重合ポリエステル樹脂
からなり、かつ写真構成層塗布前に50℃以上ガラス転
移温度以下で熱処理されたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー感光
材料に関し、更に詳しくは、現像処理安定性および色素
画像安定性を改良したハロゲン化銀カラー感光材料に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラの小型化、簡便化が進み、
携帯性が向上して写真撮影の機会が大幅に増大してきて
いる。しかしながら、更なる小型化がユーザーから望ま
れており、高画質を維持したままでの小型化が広く検討
されてきている。一般用の所謂135サイズのロールフィ
ルムは、定型規格パトローネに装填されているために、
カメラの薄型化の障害となっているのが現状である。該
パトローネを小型化するためには、フィルム即ち感光材
料を薄くすることが最も有効かつ簡便であり、感光材料
の支持体の厚さを従来よりも薄くすることによってその
達成が可能である。
【0003】一方、135サイズの定型規格パトローネ
は、現在36枚撮りが限界である。1本のパトローネに、
より多くの画像情報を入れたいという要望があり、これ
についても感光材料の支持体の厚さを従来よりも薄くす
ることによってその達成が可能である。
【0004】これに対して、特開平1-244446号、同3-54
551号、同3-84542号、米国特許4,217,441号、同4,241,1
70号、同5,138,024号には、カラー感光材料に有用な薄
手のポリエステル支持体の開示がある。
【0005】又、薄手の透明支持体として力学強度に優
れたものは、特開昭50-81325号、同50-109715号、同51-
16358号、米国特許5,013,820号、同5,006,613号、世界
特許機構92/02584号、特願平4-139473号、同4-139474
号、特開平6-11794号、同6-16797号等に示されるポリエ
チレンナフタレートがある。
【0006】上記透明支持体を用いてカラー感光材料を
作成し実技テストを行うと、従来の感光材料に比べて、
現像処理で濃度ムラが発生することが明かになった。原
因は明かではないが、処理液中に溶出した現像抑制性成
分と処理液の撹拌状態との相互作用によるものと考えら
れる。
【0007】現像処理での濃度ムラを低下させるために
は、処理液の撹拌条件や補充率を逐次調整して現像処理
レベルの管理を厳密に行えばよいが、補充液自体の管理
も必要であり煩雑である。
【0008】一方、現像処理済のハロゲン化銀カラー写
真感光材料は長期間保存されることによって、わずかに
色素画像が劣化していく、いわゆる退色を引き起こす
が、従来の支持体に比べて前記薄手ポリエステル支持体
の場合は、特にシアン画像の温湿度退色性が大きいこと
が明らかとなった。カメラの小型化、パトローネの小型
化のためにも、かかる支持体での色素画像安定性の高い
カプラーの探索が求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、現像処理での濃度ムラを発生させることなく、かつ
色素画像保存性に優れたハロゲン化銀カラー感光材料を
提供することである。本発明の他の目的は、該ハロゲン
化銀カラー感光材料によって小型カメラシステムを構築
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は以下によ
り達成された。
【0011】1)ガラス転移温度 90℃以上200℃
以下、厚さ100μm以下の透明ポリエステル支持体上
に、それぞれ少なくとも一層の赤感性層、緑感性層、青
感性層および非感光性層からなる写真構成層を有するハ
ロゲン化銀カラー感光材料において、該赤感性層の少な
くとも1層に、下記一般式(1)で示されるカプラーの
少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化
銀カラー感光材料。
【0012】
【化3】
【0013】式中、R1およびR2は脂肪族基を表す(た
だし、R1とR2の炭素数の総和は8以下である)。R3
は置換可能な基を表し、nは0または1を表す。Rは脂
肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表す。
【0014】2)ガラス転移温度 90℃以上200℃
以下、厚さ100μm以下の透明ポリエステル支持体上
に、それぞれ少なくとも一層の赤感性層、緑感性層、青
感性層および非感光性層からなる写真構成層を有するハ
ロゲン化銀カラー感光材料において、該赤感性層の少な
くとも1層に、下記一般式(2)で示されるカプラーの
少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化
銀カラー感光材料。
【0015】
【化4】
【0016】式中、Q1およびQ2は脂肪族基を表す(た
だし、Q1とQ2の炭素数の総和は8以下である)。Q3
は置換可能な基を表し、mは0または1を表す。Qは脂
肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表す。
【0017】3)前記透明ポリエステル支持体が、ナフ
タレンジカルボン酸とエチレングリコールを主成分とす
る単一又は共重合ポリエステル樹脂からなり、かつ写真
構成層塗布前に50℃以上ガラス転移温度以下で熱処理
されたものであることを特徴とする前記1または2項記
載のハロゲン化銀カラー感光材料。
【0018】以下、本発明について詳細に説明する。
【0019】一般式(1)で表されるシアンカプラーに
ついて説明する。
【0020】R1およびR2で表される脂肪族基としては
直鎖、分岐、あるいは環状のアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基が挙げられ、また置換基を有していて
も良い。R1で表される脂肪族基としては炭素数4〜20
のアルキル基のものが好ましく、ブチル基、イソブチル
基、ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、ヘ
キシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘ
キシル基、デシル基、ドデシル基、2-メチルオクチル
基、2-ブチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、5,7-ジ
メチルオクチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、ヘキ
サデシル基等が挙げられる。R2で表される脂肪族基と
しては、炭素数1〜20のアルキル基のものが好ましく、
メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基およ
びR1について上記した基等が挙げられる。R1とR2
炭素数の総和は8以上であるが、炭素数の総和が10〜32
であることが好ましく、少なくてもどちらか一方が分岐
アルキル基であることが特に好ましい。
【0021】R3は置換可能な基を表すが、置換可能な
基としては脂肪族基、芳香族基、ハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、ウレイド基、アシルオキシ基、脂肪族オキシ基、芳
香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、スルファ
モイルアミノ基等が挙げられる。
【0022】一般式(1)におけるRの脂肪族基として
は、炭素数1〜30の直鎖、分岐、環状および適当な置換
基による置換アルキル基が好ましく、炭素数2〜30の置
換アルキル基が特に好ましい。置換アルキル基の置換基
としては、カルボキシル基、脂肪族オキシカルボニル
基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、
芳香族チオ基、スルホニル基、アシル基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基、ハロゲン原子、ウレイド基、ウレタン基、アシル
オキシ基、カルバモイルオキシ基、ウレタン基、ヒドロ
キシ基、芳香族基、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、
アミノ基、オキザリル基、オキサミド基等が挙げられ
る。
【0023】Rの芳香族基としては、置換および無置換
のフェニル基、ナフチル基が好ましく、炭素数6〜30の
置換フェニル基が特に好ましい。置換フェニル基の置換
基としては、Rの脂肪族基の置換アルキル基における置
換基の例として上記した基等が挙げられる。
【0024】Rのヘテロ環基としては、窒素、酸素、硫
黄から選ばれた少なくても1つのヘテロ原子を含む5ま
たは6員環、またはこれと芳香環、ヘテロ環との縮合環
が好ましく、これらはさらにRの脂肪族基の置換アルキ
ル基における置換基の例として上記したような適当な置
換基で置換されていてもよい。。
【0025】Rとしては脂肪族基、芳香族基のものが好
ましく、かつ、カルボキシル基を有するものが特に好ま
しい。
【0026】一般式(1)で表される化合物の中で、特
に好ましい例として下記一般式(3)で表される化合物
を挙げることができる。
【0027】
【化5】
【0028】式中、R4、R5、R6およびR7はそれぞれ
直鎖または分岐アルキル基を表す(但し、R4〜R7の炭
素数の総和は6〜28とする)。R’は、炭素数2〜30の
置換アルキル基または炭素数6〜30の置換フェニル基を
表す。
【0029】R’の置換アルキル基および置換フェニル
基の置換基の例としては、一般式(1)のRの脂肪族基
の置換アルキル基における置換基の例として上記した基
が挙げられる。
【0030】次に、一般式(2)で表されるシアンカプ
ラーについて詳細に説明する。
【0031】Q1およびQ2で表される脂肪族基としては
直鎖、分岐、あるいは環状のアルキル基、アルケニル
基、アルキニル基を表し、また置換基を有していても良
い。Q1で表される脂肪族基としては炭素数4〜20のア
ルキル基のものが好ましく、ブチル基、イソブチル基、
ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、ヘキシ
ル基、シクロヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシ
ル基、デシル基、ドデシル基、2-メチルオクチル基、2-
ブチルオクチル基、2-ヘキシルデシル基、5,7-ジメチル
オクチル基、3,5,5-トリメチルヘキシル基、ヘキサデシ
ル基等が挙げられる。Q2で表される脂肪族基として
は、炭素数2〜20のアルキル基のものが好ましく、炭素
数4〜20の分岐、環状アルキル基がより好ましく、セカ
ンダリーブチル基、ターシャリーブチル基、ターシャリ
ーアミル基、1,1,3,3-テトラメチルブチル基、シクロペ
ンチル基、シクロヘキシル基、1-エチル-1-メチルプロ
ピル基、1-エチル-1-メチルペンチル基、1-ヘキシル-1-
メチルノニル基、ビシクロオクチル基、アダマンチル基
等が挙げられる。Q1とQ2の炭素数の総和は8以上であ
るが、炭素数の総和が10〜32であることが好ましい。
【0032】Q3は置換可能な基を表すが、置換可能な
基としては脂肪族基、芳香族基、ハロゲン原子、ヒドロ
キシ基、アミノ基、カルボンアミド基、スルホンアミド
基、ウレイド基、アシルオキシ基、脂肪族オキシ基、芳
香族オキシ基、脂肪族チオ基、芳香族チオ基、スルファ
モイルアミノ基等が挙げられる。
【0033】一般式(2)におけるQの脂肪族基として
は、炭素数1〜30の直鎖、分岐、環状および適当な置換
基による置換アルキル基が好ましく、炭素数2〜30の置
換アルキル基が特に好ましい。置換アルキル基の置換基
としては、カルボキシル基、脂肪族オキシカルボニル
基、脂肪族オキシ基、芳香族オキシ基、脂肪族チオ基、
芳香族チオ基、スルホニル基、アシル基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アシルアミノ基、スルホンアミ
ド基、ハロゲン原子、ウレイド基、ウレタン基、アシル
オキシ基、カルバモイルオキシ基、ウレタン基、ヒドロ
キシ基、芳香族、ヘテロ環基、シアノ基、ニトロ基、ア
ミノ基、オキザリル基、オキサミド基等が挙げられる。
【0034】Qの芳香族基としては、置換および無置換
のフェニル基、ナフチル基が好ましく、炭素数6〜30の
置換フェニル基が特に好ましい。置換フェニル基の置換
基としては、Qの脂肪族基の置換アルキル基における置
換基の例として上記した基等が挙げられる。
【0035】Qのヘテロ環としては、窒素、酸素、硫黄
から選ばれた少なくとも1つのヘテロ原子を含む5また
は6員環、またはこれと芳香環、ヘテロ環との縮合環が
好ましく、これらはさらにQの脂肪族基の置換アルキル
基における置換基の例として上記したような適当な置換
基で置換されていてもよい。
【0036】Qとしては脂肪族基、芳香族基のものが好
ましい。
【0037】一般式(2)で表される化合物の中で、特
に好ましい例として下記一般式(4)で表される化合物
を挙げることができる。
【0038】
【化6】
【0039】式中、Q4は炭素数4〜20の直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基(例えばQ1の例として上記に挙
げた基等)を表し、Q5は炭素数4〜20の3級アルキル
基(例えばターシャリーブチル基、ターシャリーアミル
基、1,1,3,3-テトラメチルブチル基、1-エチル-1-メチ
ルペンチル基、1-ヘキシル-1-メチルノニル基、ビシク
ロオクチル基、アダマンチル基等)または5、6員の環
状アルキル基(例えばシクロヘキシル基等)を表す。
Q’は、炭素数2〜30の置換アルキル基または炭素数6
〜30の置換フェニル基を表す。
【0040】Q’の置換アルキル基および置換フェニル
基の置換基の例としては、一般式(2)のQの脂肪族基
の置換アルキル基における置換基の例として上記した基
が挙げられる。
【0041】以下に本発明の一般式(1)および(2)
で表されるシアンカプラーの具体例を記す。
【0042】
【化7】
【0043】
【化8】
【0044】
【化9】
【0045】
【化10】
【0046】
【化11】
【0047】
【化12】
【0048】
【化13】
【0049】
【化14】
【0050】
【化15】
【0051】本発明において、前記一般式(1)又は
(2)で表されるシアンカプラーは、赤感性ハロゲン化
銀乳剤層の少なくとも一層に含有されるが、好ましくは
高感度層に添加される。
【0052】本発明のシアンカプラーをハロゲン化銀乳
剤層中に含有せしめるためには、従来公知の方法、例え
ば公知のジブチルフタレート、トリクレジルホスフェー
ト等の如き高沸点溶媒と酢酸ブチル、酢酸エチル等の如
き低沸点溶媒の混合液あるいは低沸点溶媒のみの溶媒に
本発明のシアンカプラーを溶解せしめた後、界面活性剤
を含むゼラチン水溶液と混合し、次いで高速度回転ミキ
サー又はコロイドミルもしくは超音波分散機を用いて乳
化分散させた後、乳剤中に直接添加する方法を採用する
ことができる。又、上記乳化分散液から前記低沸点溶剤
を除去した後、これを乳剤中に添加することが好まし
い。
【0053】本発明においてガラス転移温度とは、示差
熱分析計を用いてサンプル10mgをヘリウム窒素気流中で
20℃/分で昇温した時、クリティカルポイントの相加平
均又は吸熱ピーク温度により定義する。本発明において
力学強度に優れた透明薄手ポリエステル支持体として
は、そのガラス転移温度が 90〜200℃であることが必要
であり、90℃未満では感光材料が取り扱われる高温環境
下で変形したり、著しいカールが発生するなどして好ま
しくない。又、 200℃より高いと写真用支持体としての
加工が極めて困難であり、エネルギーを多く必要とする
ため実用的でない。
【0054】本発明のカラー感光材料における透明ポリ
エステル支持体として好ましいものは、芳香族ジカルボ
ン酸とグリコール類とを主要共重合成分とする共重合ポ
リエステルであり、以下に説明する。
【0055】前記芳香族ジカルボン酸としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、
2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボ
ン酸等を挙げることができ、これらの中でも特にテレフ
タル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸が好ましい。前記
グリコールとしてはエチレングリコール、プロピレング
リコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
1,4-シクロヘキサンジメタノール、p-キシリレンアルコ
ール、ビスフェノールA等を挙げることができる。
【0056】又、共重合成分として、必要に応じて単官
能又は3以上の多官能の水酸基化合物、酸含有化合物が
添加されてもよい。更に又、水酸基とカルボキシル基
(あるいはエステル基)を同時に有する化合物が添加さ
れてもよい。
【0057】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸を含有することは、ポリエステル支持体のカール
特性改良に有効であり好ましい。この金属スルホネート
基を有する芳香族ジカルボン酸としては、5-ナトリウム
スルホイソフタル酸、2-ナトリウムスルホイソフタル
酸、4-ナトリウムスルホイソフタル酸、4-ナトリウムス
ルホ-2,6-ナフタレンジカルボン酸、もしくは下記(化
1)で示されるエステル形成性誘導体、及びこれらのナ
トリウムを他の金属、例えばカリウム、リチウムなどで
置換した化合物を挙げることができる。
【0058】
【化16】
【0059】金属スルホネート基を有する芳香族ジカル
ボン酸を有する共重合ポリエステルは、これを加水分解
することにより検出されるところの、金属スルホネート
基を有する芳香族ジカルボン酸の量は、全カルボン酸成
分に対して2〜7モル%であるのが好ましい。金属スル
ホネート基を有する芳香族ジカルボン酸の量が2モル%
未満であると写真フィルムの巻き癖を十分に回復できな
いことがあり、7モル%を越えると耐熱性の劣る透明支
持体となることがある。
【0060】ポリアルキレングリコールを共重合成分と
して添加することは、巻癖の改良に有効であり好まし
い。このポリアルキレングリコールとしては、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール等を挙げることができる。本発明
において重要なことは、ポリアルキレングリコールの中
でもポリエチレングリコールが好ましい。又、その分子
量としては、通常300〜20,000であり、300〜1,500であ
るのが望ましい。
【0061】本発明において、ポリアルキレングリコー
ルの添加量は共重合ポリエステルの全重量に対して3〜
10重量%が好ましい。
【0062】ポリアルキレングリコールが3重量%未満
であると、現像処理後の巻き癖が取れず、更に延伸性が
低下するため、フィルムとして必要な機械的強度が得ら
れない。逆に10重量%を超える場合、ポリアルキレング
リコールの持つ低い機械的物性のために、十分な機械的
強度を備えたフィルムを得ることができなくなる。
【0063】本発明においては、飽和脂肪族ジカルボン
酸も巻癖の改良に有効である。共重合ポリエステルに用
いる飽和脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数4〜20の
飽和脂肪族ジカルボン酸又は数平均分子量500〜5000の
ポリエチレンオキシ-ω,ω′-二酢酸が好ましい。
【0064】炭素数4〜20の飽和脂肪族ジカルボン酸と
しては、琥珀酸、アジピン酸、セバシン酸等を挙げるこ
とができ、このうち特にアジピン酸が好ましい。又、数
平均分子量が2000〜4000のポリエチレンオキシ-ω,
ω′-二酢酸が特に好ましい。
【0065】又、本発明の共重合ポリエステルが脂肪族
ジカルボン酸をモノマーユニットとして含有する場合
に、この共重合ポリエステルを加水分解することにより
検出される脂肪族ジカルボン酸の量は、通常、全エステ
ル結合に対して3〜25モル%であることが好ましい。脂
肪族ジカルボン酸の量が前記範囲内にあるように、共重
合ポリエステル中にモノマーユニットとしての脂肪族ジ
カルボン酸が含まれていると、写真フィルムの巻癖を容
易に解消することができると共に、透明支持体は実用上
の耐熱性を備えることができるようになる。
【0066】本発明における単一重合又は共重合ポリエ
ステルの内、好ましいものとしては、モル%表示でエチ
レングリコール50:ナフタレンジカルボン酸(50〜1
5):テレフタル酸(0〜35)、エチレングリコール(0
〜15):ネオペンチルグリコール(50〜35):テレフタ
ル酸(50)、エチレングリコール(40):ビスフェノー
ルА(10):ナフタレンジカルボン酸(50〜10):テレ
フタル酸(0〜40)などがある。更に好ましいものとし
ては、上記単一重合又は共重合ポリエステルに、前記金
属スルホネート基を有する芳香族ジカルボン酸を全芳香
族ジカルボン酸の2〜7モル%添加してやればよい。
【0067】本発明においては、透明ポリエステル支持
体は混合ポリエステルであってもよく、特に、ポリエチ
レンナフタレートを重量比で50%以上含有したものが好
ましい。
【0068】具体的なポリエステルとしては、ポリエチ
レンナフタレート(50〜95):ポリエチレンテレフタレ
ート(50〜5)、ポリエチレンナフタレート(50〜9
0):ポリアクリレート(50〜10)、ポリエチレンナフ
タレート(60):ポリエチレンテレフタレート(30〜1
0):ポリアクリレート(10〜30)等が好ましい。
【0069】本発明の共重合ポリエステルは、基本的に
は芳香族ジカルボン酸又はそのエステル、グリコー
ル類、触媒、安定化剤を混合した成分のエステル化
反応及び/又は重縮合反応によって好ましく得られる。
【0070】このエステル化反応及び/又は重縮合反応
時に用いる触媒としては、マンガン、カルシウム、亜
鉛、コバルト等の金属の酢酸塩、脂肪酸塩、炭酸塩等を
挙げることができる。これらの中でも、酢酸マンガン、
酢酸カルシウムの水和物が好ましく、更にはこれらを混
合したものが好ましい。
【0071】前記エステル化時及び/又は重縮合時に、
反応を阻害したりポリマーを着色したりしない範囲で、
水酸化物や脂肪族カルボン酸の金属塩、第四級アンモニ
ウム等を添加することも有効であり、中でも水酸化ナト
リウム、酢酸ナトリウム、テトラエチルアンモニウムヒ
ドロキシドが好ましく、特に酢酸ナトリウムが好まし
い。これらの添加量は全酸成分に対し1×10-2〜20×10
-2モル%が好ましい。
【0072】本発明に用いられる共重合ポリエステル
は、重合段階で適宜に添加される、燐酸、亜燐酸及び、
それらのエステル等の安定化剤ならびに無機粒子(例え
ばシリカ、カオリン、炭酸カルシウム、燐酸カルシウ
ム、二酸化チタンなど)を含有していてもよいし、又、
重合後に適宜に添加される前記無機粒子を含有していて
もよい。
【0073】又、この共重合ポリエステルは、重合段階
及び重合後の何れかの段階で適宜に添加された染料、紫
外線吸収剤、酸化防止剤等を含有しても差し支えない。
【0074】本発明における透明支持体は、特定の共重
合ポリエステルと酸化防止剤とを含有するのが好まし
い。この酸化防止剤は特に限定されるものではなく、具
体的にはヒンダードフェノール系、アリルアミン系、ホ
スファイト系、チオエステル系の酸化防止剤等を挙げる
ことができる。これらの中でもヒンダードフェノール系
化合物が好ましい。
【0075】透明支持体における酸化防止剤の含有量
は、通常、共重合ポリエステルに対して0.01〜2重量
%、好ましくは0.1〜0.5重量%である。酸化防止剤の含
有量が0.01重量%未満であると写真性能の効果が劣り、
2重量%を超えると共重合ポリエステルの濁度が増大
し、透明支持体としては好ましくないことがある。な
お、酸化防止剤はその1種単独で使用することもできる
し、又、その2種以上を組み合わせて使用することもで
きる。
【0076】又、本発明における透明支持体は、写真乳
剤層を塗設した透明支持体に光がエッジから入射した時
に起こるライトパイピング現象(縁カブリ)を防止する
目的で、この写真支持体中に染料を含有させることが好
ましい。このような目的で配合される染料としては、そ
の種類に特に限定があるわけではないが、フィルムの製
膜工程上、耐熱性に優れた染料が好ましく、例えばアン
スラキノン系化学染料などを挙げることができる。又、
透明支持体の色調としては、一般の感光材料に見られる
ようにグレー染色が好ましく、1種類もしくは2種類以
上の染料を混合して用いることもできる。これらの染料
として、住友化学株式会社製のSUMIPLAST、三菱化成株
式会社製のDiaresin、Bayer社製のMACROLEX等の染料を
単独で、あるいは適宜に混合して用いることができる。
【0077】透明支持体は、例えば前記共重合ポリエス
テル、あるいはこの共重合ポリエステルと必要に応じて
配合された酸化防止剤、あるいは酢酸ナトリウム、水酸
化ナトリウム及びテトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ドよりなる群から選択される少なくとも1種とを含有す
る共重合ポリエステル組成物を十分に乾燥した後に、26
0〜320℃の温度範囲に制御された押出機、フィルター及
び口金などを通じてシート状に溶融押出し、溶融ポリマ
ーを回転する冷却ドラム上で冷却固化し、未延伸フィル
ムを得る。その後に、その未延伸フィルムを縦方向及び
横方向に2軸延伸し、熱固定することにより製造するこ
とができる。
【0078】フィルムの延伸条件は、共重合ポリエステ
ルの共重合組成により変化するので一律に規定すること
ができないが、縦方向に共重合ポリエステルのガラス転
移温度(Tg)〜Tg+100℃の温度範囲で延伸倍率2.5〜6.
0倍、横方向にTg+5℃〜Tg+50℃の温度範囲で、延伸
倍率2.5〜4.0倍の範囲である。以上のようにして得られ
た2軸延伸フィルムは、通常150℃〜240℃で熱固定し冷
却される。この場合に、必要であれば縦方向及び/又は
横方向に緩和してもよい。
【0079】本発明における透明支持体は、前記のよう
な手法により形成された単層のフィルムないしシートで
あってもよく、又、共押出法又はラミネート法により他
の材質のフィルムないしシートと前記手法により形成さ
れたフィルムないしシートとの積層された重層構造であ
ってもよいが、後者はカール防止に有効である。
【0080】積層された重層構造としては、例えばポリ
エチレンナフタレートからなる層をA層、他のポリエス
テルからなる層をB層あるいはC層とした場合、A層と
B層からなる2層構成でもよいし、A層/B層/A層、
A層/B層/C層、B層/A層/B層又はB層/A層/
C層などの3層構成でもよい。更に4層以上の構成も勿
論可能であるが、製造設備が複雑になるので実用上余り
好ましくない。
【0081】A層の厚みは、ポリエステルフィルム全体
の厚みに対し30%以上の厚みであることが好ましく、更
に40〜70%の厚みであることが好ましい。この場合、A
層の厚みとは、A層が1層だけの時はその層の厚みであ
り、A層が2層以上の時はそれ等の厚みを足し合わせた
値である。又、B層あるいはC層の厚みは5〜60μm、
更に10〜50μmが好ましい。各層の厚みが上記の範囲に
あることにより、透明性、機械的強度、寸法安定性に優
れ、しかも吸水性があるので、ひいては巻癖回復性にも
優れるポリエステルフィルムを得ることができる。
【0082】かくして得られた透明支持体の厚みは特に
限定されるものではないが、通常100μm以下、好ましく
は50〜95μmであり、更に好ましくは60〜90μmである。
透明支持体の厚さの局所的バラツキは5μm以内である
ことが好ましく、より好ましくは4μm以内、特に好ま
しくは3μm以下である。
【0083】透明支持体の厚さを上記範囲内にしておく
と、写真構成層を塗布した後のフィルムの強度、カール
特性に問題を生じず、しかも前記フィルムの総厚の範囲
内に納めることができる。又、透明支持体の厚さの局所
的なバラつきが5μm以内であることによって、写真構
成層を塗布するときに塗布ムラの発生や乾燥ムラの発生
を防止することができる。
【0084】又、ポリエステルからなる写真用支持体の
巻癖を低減する目的で、特開昭51-16358号、特開平6-35
118号等に記載されている加熱処理方法を好ましく用い
ることができる。即ち、50℃〜ガラス転移点、好ましく
は50℃〜(ガラス転移点−5℃)の温度で0.1〜1500時
間、熱処理する方法である。この熱処理は50℃以上の高
温で行うため、ハロゲン化銀乳剤層の塗布後に行うと乳
剤層の性能を低下させる原因となり易い。従って、支持
体製造後、乳剤層塗布前に行うのが望ましい。
【0085】本発明の透明支持体の写真構成層を形成す
る表面には、必要に応じて写真構成層の形成に先んじて
コロナ放電等の表面活性化処理及び/又は下引層を塗設
することができる。
【0086】この下引層としては、例えば特開昭59-199
41号、同59-77439号、同59-224841号及び特公昭58-5302
9号にそれぞれ記載の下引層を好適例として挙げること
ができる。写真構成層とは反対側の透明支持体の表面に
設けられる下引層は、バック層とも称される。
【0087】本発明に係るハロゲン化銀乳剤は、リサー
チ・ディスクロージャ(RDと標記する)308119に記載
されているものを用いることができる。以下に記載箇所
を示す。
【0088】 〔項 目〕 〔RD308119のページ〕 ヨード組織 993I-A項 製造方法 〃 〃 及び994 E項 晶癖 正常晶 〃 〃 双晶 〃 〃 エピタキシャル 〃 〃 ハロゲン組成 一様 993I-B項 一様でない 〃 〃 ハロゲンコンバージョン 994I-C項 〃 置換 〃 〃 金属含有 995I-D項 単分散 995I-F項 溶媒添加 〃 〃 潜像形成位置 表面 995I-G項 内面 〃 〃 適用感材 ネガ 995I-H項 ポジ (内部かぶり粒子含) 〃 〃 乳剤を混合して用いる 〃I-J項 脱塩 〃II-A項 本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学
熟成及び分光増感を行ったものを使用する。このような
工程で使用される添加剤は、RD17643, 18716及び308119
に記載されている。
【0089】以下に記載箇所を示す。
【0090】 [項 目] [RD308119の頁] [RD17643][RD18716] 化学増感剤 996 III-A項 23 648 分光増感剤 996 IV-A-A,B,C,D,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV-A-E,J項 23〜24 648〜9 かぶり防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 本発明に使用できる公知の写真用添加剤も上記RDに記
載されている。以下に関連のある記載箇所を示す。
【0091】 [項 目] [RD308119の頁] [RD17643][RD18716] 色濁り防止剤 1002 VII-I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII-J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII-C, XIIIC項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルタ染料 1003 VIII 25〜26 バインダ 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤 1011 XXB項 (感材中に含有)本発明には種々のカプラーを使用するこ
とができ、その具体例は、上記RDに記載されている。
以下に関連ある記載箇所を示す。
【0092】 [項 目] [RD308119の頁] [RD17643][RD18716] イェローカプラー 1001 VII−D項 VIIC−G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VIIC−G項 シアンカプラー 1001 VII−D項 VIIC−G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VIIG項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VIIF項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に使用する添加剤は、RD308119XIVに記載されて
いる分散法などにより、添加することができる。
【0093】本発明においては、前述RD17643 28頁, RD
18716 647〜8頁及びRD308119のXIXに記載されている支
持体を使用することができる。
【0094】本発明に係る写真フィルムには、前述RD30
8119VII−K項に記載されているフィルタ層や中間層等
の補助層を設けることができる。
【0095】本発明に係る写真フィルムは、前述RD3081
19VII−K項に記載されている順層、逆層、ユニット構
成等の様々な層・構成をとることができる。
【0096】本発明に係る写真フィルムは前述RD17643
28〜29頁、RD18716 647頁及びRD308119のXIXに記載され
た通常の方法によって、現像処理することができる。
【0097】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、これらに限
定されるものではない。尚、実施例中での「部」は「重
量部」を表す。
【0098】実施例1 <支持体の製造>以下のようにして、ポリエステルA〜
ポリエステルFを準備した。
【0099】(ポリエステルA)2,6-ナフタレンジカル
ボン酸ジメチル100部、エチレングリコール60部にエス
テル交換触媒として酢酸カルシウム水和物0.1部を添加
し、常法に従ってエステル交換反応を行った。得られた
生成物に、三酸化アンチモン0.05部、燐酸トリメチルエ
ステル0.03部を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧に
し、290℃・0.5mmHgで重合を行い、固有粘度0.60のポリ
エチレン-2,6-ナフタレートを得た。
【0100】(ポリエステルB)2,6-ナフタレンジカル
ボン酸ジメチル100部、エチレングリコール60部にエス
テル交換触媒として酢酸カルシウム水和物0.1部を添加
し、常法に従ってエステル交換反応を行った。得られた
生成物に、5-ナトリウムスルホ-ジ(β-ヒドロキシエチ
ル)イソフタル酸のエチレングリコール溶液(35wt%濃
度)5部、三酸化アンチモン0.05部、燐酸トリメチルエ
ステル0.03部、イルガノックス1010(チバ・ガイギー社
製)0.2部及び酢酸ナトリウム0.04部を添加した。次い
で、徐々に昇温、減圧にし、290℃・0.5mmHgで重合を行
い、固有粘度0.55のポリエステルを得た。
【0101】(ポリエステルC)テレフタル酸ジメチル
100部、エチレングリコール65部にエステル交換触媒と
して酢酸マグネシウム水和物0.05部を添加し、常法に従
ってエステル交換反応を行った。得られた生成物に、三
酸化アンチモン0.05部、燐酸トリメチルエステル0.03部
を添加した。次いで、徐々に昇温、減圧にし、280℃・
0.5mmHgで重合を行い、固有粘度0.65のポリエステルを
得た。
【0102】(ポリエステルD)テレフタル酸ジメチル
100部、エチレングリコール65部にエステル交換触媒と
して酢酸マグネシウム水和物0.05部を添加し、常法に従
ってエステル交換反応を行った。得られた生成物に、5-
ナトリウムスルホ-ジ(β-ヒドロキシエチル)イソフタル
酸のエチレングリコール溶液(35wt%濃度)5部、三酸
化アンチモン0.05部、燐酸トリメチルエステル0.03部、
イルガノックス1010(チバ・ガイギー社製)0.2部及び
酢酸ナトリウム0.04部を添加した。次いで、徐々に昇
温、減圧にし、280℃・0.5mmHgで重合を行い、固有粘度
0.62のポリエステルを得た。
【0103】(ポリエステルE)2,6-ナフタレンジカル
ボン酸ジメチル100部、エチレングリコール60部にエス
テル交換触媒として酢酸マグネシウム水和物0.05部を添
加し、常法に従ってエステル交換反応を行った。得られ
た生成物に、5-ナトリウムスルホ-ジ(β-ヒドロキシエ
チル)イソフタル酸のエチレングリコール溶液(35wt%
濃度)18部、ポリエチレングリコール(数平均分子量:
3000)6部、三酸化アンチモン0.05部、燐酸トリメチル
エステル0.03部、イルガノックス1010(チバ・ガイギー
社製)0.2部及び酢酸ナトリウム0.04部を添加した。次
いで、徐々に昇温、減圧にし、290℃・0.5mmHgで重合を
行い、固有粘度0.55のポリエステルを得た。
【0104】(ポリエステルF)ポリエステルA及びポ
リエステルCを80/20(重量比)の割合になるようにタ
ンブラー型混合機でブレンドした。
【0105】以上のようにして得られた各ポリエステル
を用い、以下のようにしてフィルムを作製した。
【0106】(フィルム1)ポリエステルAを150℃で
8時間真空乾燥した後、300℃でTダイから層状に溶融
押し出し、50℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着
させて冷却・固化し、未延伸シートを得た。この未延伸
シートをロール式縦延伸機を用いて135℃で縦方向に3.3
倍延伸した。
【0107】得られた1軸延伸フィルムを、テンター式
横延伸機を用いて第1延伸ゾーン145℃で総横延伸倍率
の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン155℃で総横延伸倍
率3.3倍となるように延伸した。次いで、100℃で2秒間
熱処理し、更に第1熱固定ゾーン200℃で5秒間熱固定
し、第2熱固定ゾーン240℃で15秒間熱固定した。次
に、横方向に5%弛緩処理しながら30秒かけて室温まで
徐冷し、厚さ80μmの2軸延伸フィルムを得た。 (フィルム2)ポリエステルFを150℃で8時間真空乾
燥した後、300℃でTダイから層状に溶融押し出し、40
℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着させて冷却・
固化し、未延伸シートを得た。この未延伸シートをロー
ル式縦延伸機を用いて130℃で縦方向に3.3倍延伸した。
【0108】得られた1軸延伸フィルムを、テンター式
横延伸機を用いて第1延伸ゾーン140℃で総横延伸倍率
の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン150℃で総横延伸倍
率3.3倍となるように延伸した。次いで、100℃で2秒間
熱処理し、更に第1熱固定ゾーン200℃で5秒間熱固定
し、第2熱固定ゾーン240℃で15秒間熱固定した。次
に、横方向に5%弛緩処理しながら30秒かけて室温まで
徐冷し、厚さ80μmの2軸延伸フィルムを得た。
【0109】(フィルム3)ポリエステルAとポリエス
テルBを各々150℃で8時間真空乾燥した後、2台の押
出機を用いて300℃で溶融押し出し、Tダイ内で層状に
接合し、40℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着さ
せて冷却・固化し、2層構成の積層未延伸シートを得
た。この時、各層の厚さ比が1:1となるように各押出
機の押出量を調整した。この未延伸シートをロール式縦
延伸機を用いて135℃で縦方向に3.3倍延伸した。
【0110】得られた1軸延伸フィルムを、テンター式
横延伸機を用いて第1延伸ゾーン145℃で総横延伸倍率
の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン155℃で総横延伸倍
率3.3倍となるように延伸した。次いで、110℃で2秒間
熱処理し、更に第1熱固定ゾーン200℃で5秒間熱固定
し、第2熱固定ゾーン240℃で15秒間熱固定した。次
に、横方向に5%弛緩処理しながら30秒かけて室温まで
徐冷し、厚さ80μmの2軸延伸フィルムを得た。
【0111】(フィルム4)ポリエステルCとポリエス
テルDを各々150℃で8時間真空乾燥した後、2台の押
出機を用いて285℃で溶融押し出し、Tダイ内で層状に
接合し、30℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着さ
せて冷却・固化し、2層構成の積層未延伸シートを得
た。この時、各層の厚さ比が1:1となるように各押出
機の押出量を調整した。この未延伸シートをロール式縦
延伸機を用いて95℃で縦方向に3.3倍延伸した。
【0112】得られた1軸延伸フィルムを、テンター式
横延伸機を用いて第1延伸ゾーン100℃で総横延伸倍率
の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン115℃で総横延伸倍
率3.3倍となるように延伸した。次いで、70℃で2秒間
熱処理し、更に第1熱固定ゾーン150℃で5秒間熱固定
し、第2熱固定ゾーン230℃で15秒間熱固定した。次
に、横方向に5%弛緩処理しながら30秒かけて室温まで
徐冷し、厚さ80μmの2軸延伸フィルムを得た。
【0113】(フィルム5)ポリエステルAとポリエス
テルEを各々150℃で8時間真空乾燥した後、3台の押
出機を用いて300℃で溶融押し出し、Tダイ内で層状に
接合し、50℃の冷却ドラム上に静電印加しながら密着さ
せて冷却・固化し、3層構成の積層未延伸シートを得
た。この時、各層の厚さ比がE:A:E=1:3:3と
なるように各押出機の押出量を調整した。この未延伸シ
ートをロール式縦延伸機を用いて135℃で縦方向に3.5倍
延伸した。
【0114】得られた1軸延伸フィルムを、テンター式
横延伸機を用いて第1延伸ゾーン145℃で総横延伸倍率
の50%延伸し、更に第2延伸ゾーン155℃で総横延伸倍
率3.6倍となるように延伸した。次いで、100℃で2秒間
熱処理し、更に第1熱固定ゾーン200℃で5秒間熱固定
し、第2熱固定ゾーン240℃で15秒間熱固定した。次
に、横方向に5%弛緩処理しながら30秒かけて室温まで
徐冷し、厚さ80μmの2軸延伸フィルムを得た。
【0115】(フィルム6)フィルム1において、ポリ
エステルAの代わりにポリエステルCを用いる以外は同
様にして厚さ80μmおよび40μmの2種の2軸延伸フィル
ムを作製した。
【0116】このようにして得られた各2軸延伸フィル
ムの特性値を表1に示す。
【0117】
【表1】
【0118】尚、得られたポリエステルだけの各2軸延
伸フィルムの固有粘度、ガラス転移温度(Tg)及び融点
を測定したところ、以下の如くであった。
【0119】 又、フィルム3はポリエステルA側に、フィルム4はポ
リエステルC側に、フィルム5はポリエステルEからな
る層の薄い方の層側に凸のカールを示したので、凸面側
が写真感光層側となるように以後の加工を行った。
【0120】<加熱処理>各フィルムに対して70℃、6
時間のアニル処理を行った。
【0121】<下引層の塗設>前記各透明支持体の両面
に、下記のようにして下引層を設けた。
【0122】即ち、下記組成物を乳化重合して得られた
下引層用樹脂液100重量部、下記界面活性剤0.2重量部、
ヘキサメチレン-1,6-ビス(エチレンウレア)0.3重量部、
水900重量部からなる下引層用塗布液を湿潤膜厚20μmと
なるように塗布・乾燥した。
【0123】 <組成物> 2-ヒドロキシエチルメタクリレート 75部 ブチルアクリレート 90部 t-ブチルアクリレート 75部 スチレン 60部 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 6部 過硫酸アンモニウム 1部 水 700部 界面活性剤
【0124】
【化17】
【0125】(カラー感光材料の作成)前記透明支持体
(フィルム1)及び三酢酸セルロースフィルム(TA
C)(厚さ110μm)上に下記に示すような組成の各層を
設け、さらにシアンカプラーを入れ替えて多層カラー感
光材料である試料101〜112を作成した。
【0126】(感光層の組成)塗布量は、ハロゲン化銀
及びコロイド銀については金属銀に換算してg/m2単位
で表した量を、又、カプラー、添加剤及びゼラチンにつ
いてはg/m2単位で添加した量を、又、増感色素につい
ては同一層内のハロゲン化銀1モル当たりのモル数で示
した。
【0127】 第1層:ハレーション防止層 黒色コロイド銀 0.16 UV吸収剤(UV−1) 0.20 高沸点溶媒(Oil−1) 0.20 ゼラチン 1.23 第2層:中間層 化合物(SC−1) 0.15 高沸点溶剤(Oil−2) 0.17 ゼラチン 1.27 第3層:低感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm,沃化銀含有率8.0モル%) 0.50 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm,沃化銀含有率2.0モル%) 0.21 増感色素(SD−1) 2.8×10-4 増感色素(SD−2) 1.9×10-4 増感色素(SD−3) 1.9×10-5 増感色素(SD−4) 1.0×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.48 シアンカプラー(C−2) 0.14 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.021 DIR化合物(D−2) 0.020 高沸点溶媒(Oil−1) 0.53 ゼラチン 1.3
0 第4層:中感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.52μm,沃化銀含有率8.0モル%) 0.62 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm,沃化銀含有率8.0モル%) 0.27 増感色素(SD−1) 2.3×10-4 増感色素(SD−2) 1.2×10-4 増感色素(SD−3) 1.6×10-5 増感色素(SD−4) 1.2×10-4 シアンカプラー(C−1) 0.15 シアンカプラー(C−2) 0.18 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.030 DIR化合物(D−2) 0.013 高沸点溶媒(Oil−1) 0.30 ゼラチン 0.93 第5層:高感度赤感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm,沃化銀含有率8.0モル%) 1.27 増感色素(SD−1) 1.3×10-4 増感色素(SD−2) 1.3×10-4 増感色素(SD−3) 1.6×10-5 シアンカプラー(C−2) 0.12 カラードシアンカプラー(CC−1) 0.013 高沸点溶媒(Oil−1) 0.14 ゼラチン 0.91 第6層:中間層 化合物(SC−1) 0.09 高沸点溶媒(Oil−2) 0.11 ゼラチン 0.80 第7層:低感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.30μm,沃化銀含有率4.0モル%) 0.12 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.42μm,沃化銀含有率6.0モル%) 0.38 マセ゛ンタカフ゜ラー(M-1) 0.41 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.12 高沸点溶媒(Oil−2) 0.33 ゼラチン 1.95 第8層:中感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.42μm,沃化銀含有率6.0モル%) 0.30 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.55μm,沃化銀含有率6.0モル%) 0.34 マゼンタカプラー(M−A) 0.12 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.070 DIR化合物(D−2) 0.025 DIR化合物(D−3) 0.002 高沸点溶媒(Oil−2) 0.10 ゼラチン 1.00 第9層:高感度緑感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.85μm,沃化銀含有率6.0モル%) 0.95 マゼンタカプラー(M−2) 0.10 カラードマゼンタカプラー(CM−1) 0.012 高沸点溶媒(Oil−2) 0.10 ゼラチン 1.00 第10層:イエローフィルター層 黄色コロイド銀 0.08 色汚染防止剤(SC−1) 0.15 ホルマリンスカベンジャー(HS−1) 0.20 高沸点溶媒(Oil−2) 0.19 ゼラチン 1.10 第11層:中間層 ホルマリンスカベンジャー(HS−2) 0.20 ゼラチン 0.60 第12層:低感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.38μm,沃化銀含有率8.0モル%) 0.22 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.27μm,沃化銀含有率2.0モル%) 0.03 増感色素(SD−4) 4.2×10-4 増感色素(SD−5) 6.8×10-5 イエローカプラー(Y−1) 0.75 DIR化合物(D−1) 0.010 高沸点溶媒(Oil−2) 0.30 ゼラチン 1.20 第13層:中感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径0.59μm,沃化銀含有率8.0モル%) 0.30 増感色素(SD−4) 1.6×10-4 増感色素(SD−6) 7.2×10-5 イエローカプラー(Y−1) 0.10 DIR化合物(D−1) 0.010 高沸点溶媒(Oil−2) 0.046 ゼラチン 0.47 第14層:高感度青感性層 沃臭化銀乳剤(平均粒径1.00μm,沃化銀含有率8.0モル%) 0.85 増感色素(SD−4) 7.3×10-5 増感色素(SD−6) 2.8×10-5 イエローカプラー(Y−1) 0.11 高沸点溶媒(Oil−2) 0.046 ゼラチン 0.80 第15層:第1保護層 沃臭化銀(平均粒径0.08μm,沃化銀含有率1.0モル%) 0.40 紫外線吸収剤(UV−1) 0.26 紫外線吸収剤(UV−2) 0.13 高沸点溶媒(Oil−1) 0.07 高沸点溶媒(Oil−3) 0.07 ホルマリンスカヘ゛ンシ゛ャー(HS-1) 0.40 ホルマリンスカベンジャー(HS−3) 0.10 ゼラチン 1.31 第16層:第2保護層 アルカリ可溶性マット剤(PM−1,平均粒径2μm) 0.15 ポリメチルメタクリレート(平均粒径3μm) 0.04 滑り剤(WAX−1) 0.04 ゼラチン 0.55 なお、上述の感光材料は、更に化合物SU−1、SU−
2、SU−3、SU−4、粘度調整剤、硬膜剤H−1、
H−2、安定剤ST−1、カブリ防止剤AF−1、AF
−2(重量平均分子量10,000のもの及び1,100,000のも
の)、染料AI−1、AI−2、AI−3及び化合物D
I−1(9.4mg/m2)を含有する。
【0128】上記感光材料の各層に添加した化合物の構
造を以下に示す。
【0129】SU−1:スルホ琥珀酸ジオクチル・ナト
リウム SU−2:トリ-i-プルピルナフタレンスルホン酸ナト
リウム SU−3:N-パーフルオロオクチルスルホニル-N-プル
ピルグリシン・ナトリウム SU−4:トリフルオロメチル・3-オクチルスルホンア
ミドプロピルアンモニウムブロミド H−1:2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリアジン・ナ
トリウム H−2:ジ(ビニルスルホニルメチル)エーテル ST−1:4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザ
インデン AF−1:1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール AF−2:ポリ-N-ビニルピロリドン Oil−1:ジオクチルフタレート Oil−2:トリクレジルホスフェート Oil−3:ジブチルフタレート HS−2:4-ウレイドヒダントイン HS−3:ヒダントイン
【0130】
【化18】
【0131】
【化19】
【0132】
【化20】
【0133】
【化21】
【0134】
【化22】
【0135】
【化23】
【0136】
【化24】
【0137】
【化25】
【0138】
【化26】
【0139】
【表2】
【0140】ただし、シアンカプラーは試料101のC
−1に相当する位置、およびC−2に相当する位置にそ
れぞれ等モル量を添加したものである。
【0141】試料101〜112について、JIS−K
7519(135サイズ)36枚撮に断裁し、特開平5
-210201号に記載のフィルムパトローネNo.1
005に示される小型パトローネに収納できるか否かを
試験した。
【0142】また、試料101〜112について、赤色
フィルター(イーストマンコダック社製ラッテンW−2
6)を用いて、現像処理後に透過濃度0.8のシアン色
均一画像が形成されるように光量を調整して露光を行
い、下記のネガ現像処理を行った。
【0143】 なお、補充量は写真感光材料1m2当たりの値である。
【0144】発色現像液、漂白液、定着液、安定液及び
その補充液は下記のようにして調製されたものを使用し
た。
【0145】 〈発色現像液及び発色現像補充液〉 補充液 水 800cc 800cc 炭酸カリウム 30g 35g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 3.0g 亜硫酸カリウム 3.0g 5.0g 臭化ナトリウム 1.3g 0.4g 沃化カリウム 1.2mg − ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 3.1g 塩化ナトリウム 0.8g − 4-アミノ-3-メチル-N-エチル-N- (β-ヒドロキシエチル)アニリン硫酸塩 4.5g 6.3g 水酸化カリウム 1.2g 2.0g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 3.0g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウム又は20%硫
酸を用いてpH10.06に、補充液はpH10.18に調整した。
【0146】 〈漂白液及び漂白補充液〉 補充液 水 700cc 700cc 1,3-ジアミノプロパン四酢酸鉄(III)アンモニウム 125g 175g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g 硝酸ナトリウム 40g 50g 臭化アンモニウム 150g 200g 氷酢酸 40g 56g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いてpH4.4に、補充液はpH4.0に調整した。
【0147】 〈定着液及び定着補充液〉 補充液 水 800cc 800cc チオシアン酸アンモニウム 120g 150g チオ硫酸アンモニウム 150g 180g 亜硫酸ナトリウム 15g 20g エチレンジアミン四酢酸 2g 2g アンモニア水又は氷酢酸を用いて共にpH6.5に調整した
後、水を加えて1リットルにした。
【0148】 〈安定液及び安定補充液〉 水 900cc p-オクチルフェノール・エチレンオキシド10モル付加物 2.0g ジメチロール尿素 0.5g ヘキサメチレンテトラミン 0.2g 1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オン 0.1g シロキサン(UCC製L-77) 0.1g アンモニア水 0.5cc 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は50%硫酸を用いてpH8.5に調整 した。
【0149】現像処理済の各試料について、下記方法に
て濃度ムラ発生状況と色素画像安定性を評価した。
【0150】〈濃度ムラ評価〉各試料をコニカカラープ
リンターKCP−5N3を用いてコニカカラーQAペー
パータイプA5にプリントしてコニカCPK2−23処
理にて現像処理し、赤色均一画像(マゼンタ反射濃度
0.5)の2Lサイズカラープリントを得た。このプリ
ントを目視評価することにより、各試料のネガ現像処理
での濃度ムラ発生状況を評価した。
【0151】 ◎・・・濃度ムラは全く認められない ○・・・わずかに濃度ムラが認められるが実用上問題は
ない △・・・濃度ムラが認められる ×・・・濃度ムラが著しく商品価値がない。
【0152】〈色素画像安定性〉各試料を50℃相対湿
度70%の暗所雰囲気に1ケ月間放置し、シアン画像の
初期透過濃度(約0.8)に対する強制劣化処理後の濃
度を残存率(%)で示した。
【0153】結果を表3に示す。
【0154】
【表3】
【0155】上記結果より、本発明の構成により、処理
後の濃度ムラの発生が少なく、色素画像安定性も良好で
あり、小型パトローネ収納性にも全く問題のないことが
わかる。
【0156】実施例2 実施例1の試料No.110の支持体を下記のように変
更する以外は同様にして試料No.201〜206を作
製した。
【0157】実施例1と同様の評価を行った結果は以下
の通りである。
【0158】
【表4】
【0159】実施例1と同様の結果が得られた。
【0160】実施例3 実施例2の試料No.202において、第3、4層のシ
アンカプラーC−1を同等モルの下記のものに変更する
以外は同様にして試料No.301〜310を作製し、
同様の評価を行った。
【0161】
【表5】
【0162】上記結果から、シアンカプラーの脱離基が
カルボキシル基を有するものは色素画像安定性が高く、
かつ濃度ムラが少ないことがわかる。
【0163】
【発明の効果】本発明によれば現像処理での濃度ムラを
発生させることなく、かつ色素画像保存性に優れたハロ
ゲン化銀カラー感光材料を提供することが出来た。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス転移温度 90℃以上200℃以
    下、厚さ100μm以下の透明ポリエステル支持体上
    に、それぞれ少なくとも一層の赤感性層、緑感性層、青
    感性層および非感光性層からなる写真構成層を有するハ
    ロゲン化銀カラー感光材料において、該赤感性層の少な
    くとも1層に、下記一般式(1)で示されるカプラーの
    少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化
    銀カラー感光材料。 【化1】 〔式中、R1およびR2は脂肪族基を表す(ただし、R1
    とR2の炭素数の総和は8以下である)。R3は置換可能
    な基を表し、nは0または1を表す。Rは脂肪族基、芳
    香族基またはヘテロ環基を表す。〕
  2. 【請求項2】 ガラス転移温度 90℃以上200℃以
    下、厚さ100μm以下の透明ポリエステル支持体上
    に、それぞれ少なくとも一層の赤感性層、緑感性層、青
    感性層および非感光性層からなる写真構成層を有するハ
    ロゲン化銀カラー感光材料において、該赤感性層の少な
    くとも1層に、下記一般式(2)で示されるカプラーの
    少なくとも1種を含有することを特徴とするハロゲン化
    銀カラー感光材料。 【化2】 〔式中、Q1およびQ2は脂肪族基を表す(ただし、Q1
    とQ2の炭素数の総和は8以下である)。Q3は置換可能
    な基を表し、mは0または1を表す。Qは脂肪族基、芳
    香族基またはヘテロ環基を表す。〕
  3. 【請求項3】 前記透明ポリエステル支持体が、ナフタ
    レンジカルボン酸とエチレングリコールを主成分とする
    単一又は共重合ポリエステル樹脂からなり、かつ写真構
    成層塗布前に50℃以上ガラス転移温度以下で熱処理さ
    れたものであることを特徴とする請求項1または2記載
    のハロゲン化銀カラー感光材料。
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