JPH0831733A - レジストパターンの形成方法及びこれを用いた金属パターンの形成方法 - Google Patents

レジストパターンの形成方法及びこれを用いた金属パターンの形成方法

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JPH0831733A
JPH0831733A JP18887794A JP18887794A JPH0831733A JP H0831733 A JPH0831733 A JP H0831733A JP 18887794 A JP18887794 A JP 18887794A JP 18887794 A JP18887794 A JP 18887794A JP H0831733 A JPH0831733 A JP H0831733A
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JP
Japan
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copolymer
resist
pattern
polymerizable compound
layer
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Application number
JP18887794A
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English (en)
Inventor
Hideki Chiba
秀貴 千葉
Junichi Okubo
純一 大久保
Makiko Naito
真紀子 内藤
Atsushi Shioda
淳 塩田
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JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 蒸着バンプ形成用に好適なフォトレジストパ
ターンとこれを利用したリフトオフプロセスを提供す
る。 【構成】 下層にはアルカリ可溶性の高分子材料を用
い、上層には(A)(a)不飽和カルボン酸と、(b)
エポキシ基を有するラジカル重合性化合物と、(c)他
のラジカル重合性化合物、との共重合体、(B)少なく
とも1個のエチレン性不飽和二重結合を有する重合性化
合物、(C)光重合開始剤、を含有するアルカリ現像性
ネガ型フォトレジスト組成物を用いた2層レジスト層を
用いてレジストパターンを形成する。さらに金属を蒸着
後、残存するレジスト層をその上にある不要な金属層と
共にリフトオフして金属パターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レジストパターンの形
成方法に関し、さらに詳しくは、断面形状がオーバーハ
ング状のレジストパターンの形成に好適なアルカリ可溶
性の2層レジスト、および該レジストパターンを形成後
金属の蒸着膜を形成し、その後不要な部分の蒸着膜をレ
ジストごと湿式除去し、所定のパターンの金属層のみ残
す、いわゆるリフトオフプロセスに関する。特に半導体
のフェースダウンボンディング用のバンプを形成する際
に必要となる厚膜のレジストパターンの形成方法、及び
そのリフトオフプロセスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フェースダウンボンディングに必
要なバンプの形成方法としては、レジストでバンプ形成
部以外の部分を被覆した基板上に、蒸着などにより金属
薄膜を堆積させ、その後レジスト剥離液に浸漬して不要
な金属層をレジストごと剥離するリフトオフ法が行われ
ている。通常、このリフトオフプロセスにおいては剥離
のし易さからナフトキノン類を感光剤とするノボラック
系ポジレジストが用いられている。
【0003】しかし、フェースダウンボンディングに必
要なバンプの高さは20〜50μmであり、従ってレジ
ストパターンの厚さも20〜50μm必要である。この
ようにレジストの厚さが20μmを越えると、ナフトキ
ノン類を感光剤とするノボラック系ポジレジストの場
合、吸光係数が大きいため膜厚方向への光透過が不十分
となる。そのため、解像には高露光量が必要となり、生
産性が低下する。また、パターンの断面形状がリフトオ
フに望ましくない順テーパ−状になるという問題もあっ
た。順テーパー状のレジストパターン上に金属を蒸着に
よって堆積させると、被着体上に形成されたバンプ等の
端にヒゲ状の突起ができ、リフトオフによってもこの突
起は除去されない、という問題を引き起こす。
【0004】その他の問題として、基板と蒸着金属との
密着性を上げるため、基板を加温する手法が取られる
が、ポジレジストでは耐熱性が不十分でパターンが変形
する事があり十分には実施できない。また基板を加温し
ない場合でも、蒸着時には基板温度は熱抵抗体等からの
輻射熱で上昇するため、ナフトキノン類を感光剤とする
ノボラック系ポジレジストを用いる場合には、基板を蒸
着物からある程度離さなくてはならず、それによって蒸
着速度が遅くなるといった問題もあった。厚膜化に関し
ては、一度の塗布では希望の膜厚が得られない場合があ
り、2度もしくはそれ以上の重ね塗りが行われている。
この重ね塗りを利用したパターン形状の改良に関しては
特開昭61−170738、特開平5−281703に
示され方法が報告されている。しかしこれらの方法も、
厚膜化した場合には高露光量を必要としたり、またプロ
セスが非常に増え、作業性が劣る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は蒸着により金
属パターンを形成する際に従来発生していた前記の問題
点の解決を課題とするものであり、即ち20〜50μm
という厚みに於いてもオーバーハング状の断面形状を有
し、かつ耐熱性に優れたレジストパターンの形成方法
と、これを用いたリフトオフプロセスを提供する事を目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意研究
の結果、レジストパターン形成の際に、先ず1層目とし
て非感光性のアルカリ可溶性高分子材料を塗布・乾燥
し、次に特定のネガ型フォトレジスト組成物を2層目と
して成膜して露光後、一度にアルカリ現像する事により
前記課題を解決し、本発明に到達した。即ち、本発明は
次を提供するものである。
【0007】1.下層にはアルカリ可溶性の高分子材
料、上層には (A)(a)不飽和カルボン酸、(b)エポキシ基を有
するラジカル重合性化合物、及び(c)他のラジカル重
合性化合物、とからなる共重合体、 (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有
する重合性化合物、及び (C)光重合開始剤、を含有するアルカリ現像性ネガ型
フォトレジスト組成物を用いることを特徴とする2層レ
ジストによるレジストパターンの形成方法。
【0008】2.下層にアルカリ可溶性の高分子材料を
用い、上層にはアルカリ現像性ネガ型フォトレジスト組
成物を用いる2層から成るレジスト層を、光照射及びア
ルカリ現像によってレジストパターンを形成し、次いで
金属を蒸着後、リフトオフすることを特徴とする金属パ
ターンの形成方法。
【0009】さらに本発明の好ましい態様を次に挙げ
る。 1)下層には、不飽和カルボン酸と他のラジカル重合性
化合物との共重合体からなるアルカリ可溶性の高分子材
料、上層には、 (A)(a)不飽和カルボン酸と、(b)エポキシ基を
有するラジカル重合性化合物と、(c)他のラジカル重
合性化合物との、共重合体、 (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有
する重合性化合物、及び (C)光重合開始剤、を含有するアルカリ現像性ネガ型
フォトレジスト組成物を用いることを特徴とするレジス
トパターン形成方法。
【0010】2)下層には不飽和カルボン酸と他のラジ
カル重合性化合物との共重合体であるアルカリ可溶性の
高分子材料、上層には、 (A)(a)不飽和カルボン酸と、(b)エポキシ基を
有するラジカル重合性化合物と、(c)他のラジカル重
合性化合物との、共重合体、 (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有
する重合性化合物、及び (C)光重合開始剤、 (D)少なくとも1個のエポキシ基を有する化合物もし
くは重合体、を含有するアルカリ現像性ネガ型フォトレ
ジスト組成物を用いることを特徴とするレジストパター
ン形成方法。
【0011】3)下層には不飽和カルボン酸と他のラジ
カル重合性化合物との共重合体であるアルカリ可溶性の
高分子材料、上層には、 (A)(a)不飽和カルボン酸と、(b)エポキシ基を
有するラジカル重合性化合物と、(c)他のラジカル重
合性化合物との、共重合体、 (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有
する重合性化合物、 (C)光重合開始剤、を含有したアルカリ現像性ネガ型
フォトレジスト組成物を用いた2層レジスト層を、光照
射およびアルカリ現像によってレジストパターンを形成
し、次いで金属を蒸着後、リフトオフすることを特徴と
する金属パターンの形成方法。 以下、本発明の詳細について説明する。
【0012】1.下層成分 下層に用いられるアルカリ可溶性の高分子材料として
は、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボ
ラック樹脂、フェノールレゾール樹脂、クレゾールレゾ
ール樹脂、ポリヒドロキシスチレン及びヒドロキシスチ
レンを含む共重合体等のフェノール性水酸基を持つも
の、ポリイソプレンスルホン酸などのスルホン基を持つ
もの、不飽和カルボン酸とその他のラジカル重合性化合
物との重合体等カルボキシル基を持つものなどが挙げら
れる。その中でも、アルカリ溶液に対する溶解性の制御
が容易であることから、不飽和カルボン酸とその他のラ
ジカル重合性化合物との共重合体が望ましい。以下にこ
の不飽和カルボン酸とその他のラジカル重合性化合物の
製造方法について詳細に説明する。
【0013】1−1.不飽和カルボン酸とその他のラジ
カル重合性化合物との共重合体(以下、共重合体(ア)
と記す。):不飽和カルボン酸成分としては、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン
酸;マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン
酸、イタコン酸等のジカルボン酸;モノ(2−(メタ)
アクリロイルオキシ)エチルサクシネート、モノ(2−
(メタ)アクリロイルオキシ)エチルマレエート、モノ
(2−(メタ)アクリロイルオキシ)エチルフタレー
ト、モノ(2−(メタ)アクリロイルオキシ)エチルヘ
キサヒドロフタレート等、(メタ)アクリル酸などにジ
オールを介してジカルボン酸を縮合させたもののほか、
不飽和ジカルボン酸のモノエステル等が好適に使用でき
る。
【0014】次に、これらと共重合する他のラジカル重
合性化合物について説明する。通常、モノオレフィン系
不飽和化合物を共重合させることによって、共重合体の
機械的特性や化学的性質を適度にコントロールし、塗膜
の強度やアルカリ水溶液に対する溶解性を調整してい
る。このモノオレフィン系不飽和化合物としては、たと
えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アク
リレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブ
チル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)ア
クリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソア
ミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレ
ート、ステアリル(メタ)アクリレート、等の(メタ)
アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、2−メチルシクロヘキシル(メタ)アク
リレート、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ)ア
クリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸環状アルキルエステル;フェニル
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート
等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシアルキルエステル;ブトキシエチル(メタ)アク
リレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)
アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエス
テル:マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコ
ン酸ジエチル等のジカルボン酸ジエステル;スチレン、
α−メチルスチレン、m−メチルステレン、p−メチル
スチレン、ビニルトルエン、p−メトキシスチレン、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル、塩化ビニル、塩
化ビニリデン、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢
酸ビニル等を用いることができる。
【0015】また、光照射部分の硬化収縮やパターン形
成された塗膜の基板への密着性を向上させる目的で、そ
の一部を共役ジオレフィン系不飽和化合物で置き換える
ことができる。このような共役ジオレフィン系不飽和化
合物としては、たとえば1,3−ブタジエン、イソプレ
ン、1,4−ジメチルブタジエン等を用いることができ
る。
【0016】この共重合体(ア)中に占める不飽和カル
ボン酸の共重合割合は、好ましくは5〜55重量%、特
に好ましくは10〜45重量%である。5重量%未満で
あると、得られた共重合体がアルカリ水溶液に溶解しに
くくなるので現像後に膜残りを生じ易く十分な解像度を
得難い。また目的とするオーバーハング状のパターン断
面が得られない。逆に55重量%を越えると、得られた
共重合体のアルカリ水溶液に対する溶解性が大きくなり
すぎて上層が架橋している露光部下部へのアンダーカッ
トが大きくなり、パターンの剥がれや変形が起こり易く
なる。
【0017】共重合体(ア)を重合する際に用いられる
重合溶媒としては、たとえばメタノール、エタノール等
のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の
環状エーテル類;メチルセロソルブアセテート等のエチ
レングリコールアルキルエーテルアセテート類;エチレ
ングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジエチルエーテルなどの多価アルコールの
アルキルエーテル類;トルエン、キシレンなどの芳香族
炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチ
ル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートな
どのエステル類等が挙げられる。これらのうち、環状エ
ーテル類、多価アルコールのアルキルエーテル類、エス
テル類が好ましい。
【0018】このラジカル重合における重合触媒として
は、通常のラジカル重合開始剤が使用でき、たとえば
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−ア
ゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2’−アゾビス−(4−メトキシ−2,4−ジメチルバ
レロニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルペルオキシ
ド、ラウロイルペルオキシド、t−ブチルペルオキシピ
バレート、1,1’−ビス−(t−ブチルペルオキシ)
シクロヘキサン等の有機過酸化物および過酸化水素等を
挙げることができる。過酸化物をラジカル重合開始剤に
使用する場合、還元剤を組み合わせてレドックス型の開
始剤としても良い。共重合体(ア)の分子量およびその
分布は、本発明の組成物の溶液を均一に塗布することが
可能である限り、特に限定されるものではない。
【0019】1−2.希釈溶剤:本発明では、上述の共
重合体及び必要に応じて後述する各種添加剤を均一に混
合する目的で有機溶剤で希釈することができる。用いる
溶剤としては、共重合体(ア)及び各成分を均一に溶解
させることができ、また各成分と反応しないものが用い
られる。かかる溶媒としては、たとえばメタノール、エ
タノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン等の環
状エーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類;メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテート等のエチレングリコールアルキル
エーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のジエチ
レングリコール類;プロピレングリコールメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテル
アセテート等のプロピレングリコールアルキルエーテル
アセテート類;トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、4−ヒド
ロキシ−4−メチル−2−ペンタノン等のケトン類;2
−ヒドロキシプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2
−メチルプロピオン酸エチル、2−ヒドロキシ−2−メ
チルプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、ヒドロ
キシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸
メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキ
シプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチ
ル、3−エトキシプロピオン酸メチル、酢酸エチル、酢
酸ブチル等のエステル類を用いることができる。
【0020】さらに、N−メチルホルムアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、
N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ベ
ンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニ
ルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、1
−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコー
ル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチ
ル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エ
チレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテー
ト等の高沸点溶媒を添加することもできる。
【0021】これらの溶剤の中で、溶解性、各成分との
反応性および塗膜の形成のしやすさから、エチレングリ
コールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類;
エチルセロソルブアセテート等のエチレングリコールア
ルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオ
ン酸エチル等のエステル類;ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル等のジエチレングリコール類が好適であ
る。上記溶剤の使用量は、用途、塗布方法に応じて調整
することができ、組成物を均一に混合させることができ
れば特に限定されるものではないが、得られる組成物に
対して5〜90重量%、好ましくは10〜50重量%で
ある。
【0022】1−3.添加剤:本発明の下層用組成物に
おいては、塗布性、消泡性、レベリング性を向上する目
的で界面活性剤を配合することもできる。界面活性剤と
しては、フッ素系界面活性剤が好適に使用できる。(た
とえば、BM−1000、BM−1100(BM Ch
emie社製)、メガファックF142D、同F17
2、同F173、同F183(大日本インキ化学工業
(株)製)、フロラードFC−135、同FC−170
C、同FC−430、同FC−431(住友スリーエム
(株)製)、サーフロンS−112、同S−113、同
S−131、同S−141、同S−145(旭硝子
(株)製)、SH−28PA、同−190、同−19
3、SZ−6032、SF−8428(東レシリコーン
(株)製)等の名称で市販されている。)これらの界面
活性剤の使用量は、共重合体(ア)100重量部に対し
て好ましくは5重量部以下、より好ましくは0.01〜
2重量部の範囲である。
【0023】2.上層成分 上層に用いることのできるアルカリ現像性ネガ型フォト
レジスト組成物としては、アルカリ可溶性ポリマー、
少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する重
合性化合物、光重合開始剤を必須成分とするフォトレジ
スト組成物、アルカリ可溶性ポリマー、エポキシ化合
物、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有す
る重合性化合物、光重合開始剤を必須成分とするフォト
レジスト組成物、及びアルカリ可溶性エポキシ基含有
ポリマー、少なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合
を有する重合性化合物、光重合開始剤を必須成分とする
フォトレジスト組成物等が挙げられる。その中でもエポ
キシ基を含有する組成物、すなわち、の組成物、及び
の組成物が耐熱性の面から好ましい。またこの両者を
比較した場合、溶液の安定性や各成分の相溶性、塗膜の
荒れ等の点での組成物が好ましい。
【0024】アルカリ可溶性エポキシ基含有ポリマーに
ついて考察すると、その製造においてアルカリ可溶性を
示す単量体である不飽和カルボン酸と、エポキシ基を有
するラジカル重合性化合物と、その他のラジカル重合性
化合物とを共重合する事が、例えば高分子反応によって
エポキシ基やカルボキシル基を結合させるより簡便であ
り、反応率等も安定していて好ましい。以下に不飽和カ
ルボン酸と、エポキシ基を有するラジカル重合性化合物
と、その他のラジカル重合性化合物との共重合体と、少
なくとも一個のエチレン性不飽和二重結合を有する重合
性化合物、光重合開始剤を必須成分とするフォトレジス
ト組成物について詳細に説明する。
【0025】2−1.(A)成分(以下、共重合体
(イ)と記す。):本発明に用いられる共重合体(共重
合体(イ))は、アルカリ可溶性で、加熱することによ
って架橋することが可能な共重合体である。共重合体
(イ)は、(a)不飽和カルボン酸と、(b)エポキシ
基を有するラジカル重合性化合物とを、(c)他のラジ
カル重合性化合物と共に、溶媒中でラジカル共重合する
ことにより得ることができる。
【0026】不飽和カルボン酸(a)としては、共重合
体(ア)を重合する際に使用することができたものを同
様に使用できる。共重合体(イ)中に占める不飽和カル
ボン酸の共重合割合は、好ましくは5〜50重量%、特
に好ましくは10〜40重量%である。5重量%未満で
あると、得られた共重合体がアルカリ水溶液に溶解しに
くくなるので現像後に膜残りを生じ易く十分な解像度を
得難い。逆に50重量%を越えると、得られた共重合体
のアルカリ水溶液に対する溶解性が大きくなりすぎて露
光部の溶解、すなわち膜減りが起こり易くなり、必要と
する厚みのパターンが得られない。
【0027】エポキシ基を有するラジカル重合性化合物
(b)としては、α位が水素若しくは炭素数1〜4の直
鎖または分岐鎖のアルキル基であるビニル基と、エポキ
シ基とが、エステル基、炭素数1〜10の直鎖メチレン
基、エーテル基、フェニル基、シクロヘキシル基の少な
くとも一種を介して結合しているもの、例えば(メタ)
アクリル酸グリシジル、α−エチルアクリル酸グリシジ
ル、α−n−プロピルアクリル酸グリシジル、α−n−
ブチルアクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸−
3,4−エポキシブチル、(メタ)アクリル酸−6,7
−エポキシヘプチル、α−エチルアクリル酸−6,7−
エポキシヘプチル、ビニルベンジルグリシジルエーテル
等を挙げることができる。
【0028】共重合体(イ)中に占めるエポキシ基を有
するラジカル重合性化合物の共重合割合は、好ましくは
5〜70重量%、特に好ましくは10〜50重量%であ
る。5重量%未満であると、組成物から得られるパター
ンの耐熱性が十分なものとなり難くなる。また、70重
量%を越えると、共重合体(イ)の保存安定性に問題が
生じ易くなる。
【0029】次に他のラジカル重合性化合物(c)につ
いて説明を行う。(c)を共重合させることによって、
共重合体の機械的特性や化学的性質を適度にコントロー
ルし、アルカリ水溶液に対する溶解性を調整することも
できる。この他のラジカル重合性化合物としては、先に
重合体(ア)を重合する際に使用することができたもの
を同様に使用できる。これらの他のラジカル重合性化合
物は複数種用いることもできる。例えば、共重合体
(イ)は、熱架橋により十分な耐熱性を発現するもので
あるが、他のラジカル重合性化合物の一部にスチレン等
の芳香族系ラジカル重合性化合物を用いることによりさ
らに耐熱性を向上させることができる。
【0030】共重合体(イ)中に占める他のラジカル重
合性化合物の共重合割合は、好ましくは10〜70重量
%、特に好ましくは20〜60重量%である。10重量
%未満であると、エポキシ基とカルボキシル基が反応
し、ゲル化したり、十分な機械的特性が得られない。ま
た70重量%を越えると、アルカリ水溶液に対するベー
スポリマーの溶解性が減じたり、組成物から得られるパ
ターンの耐熱性が不十分になることがある。
【0031】また、光照射部分の硬化収縮やパターン形
成された後の下地膜との密着性を向上させる目的で、そ
の一部に共役ジオレフィン系不飽和化合物を使用するこ
とができる。このような共役ジオレフィン系不飽和化合
物として、先に重合体(ア)を重合する際に使用するこ
とができたものを同様に使用できる。共重合体(イ)中
に占める共役ジオレフィン系不飽和化合物の共重合割合
は、1〜30重量%、特に好ましくは3〜15重量%で
ある。1重量%未満であると、得られたパターンの密着
性向上に寄与することがなく、逆に30重量%を越える
と、アルカリ水溶液に対するベースポリマーの溶解性が
減じたり、組成物から得られるパターンの耐熱性が不十
分になることがある。 共重合体(イ)を重合する際
に用いられる重合溶媒及び触媒は、先に重合体(ア)を
重合する際に使用することができたものを同様に使用で
きる。共重合体(イ)の分子量およびその分布は、本発
明の組成物の溶液を均一に塗布することが可能である限
り、特に限定されるものではない。
【0032】2−2.少なくとも1個のエチレン性不飽
和二重結合を有する重合性化合物(以下、重合性化合物
(B)と記す。):重合性化合物(B)としては、熱重
合もしくは光重合するものであれば特に限定はされない
が、以下のような例を挙げることができる。
【0033】エチレン性不飽和二重結合が1つの重合性
化合物:共重合体(ア)、(イ)を合成する際に使用し
たラジカル重合性の化合物を使用することができるが、
好ましくはメタクリル酸及びアクリル酸のモノエステル
として次式で表される化合物が使用できる。 CH2=CHCO−(OC24n−O−paraC64−R
1 (但し、n=0〜8、R1はHまたはC1〜C9のアル
キル基) これらの具体例として、市販品のアロニックスM−10
1(n≒2、R1=H)、同M−102(n≒4、R1
H)、同M−111(n≒1、R1=n−C91 9)、同
M−113(n≒4、R1=n−C919)、同M−11
4(n≒8、R1=n−C919)、同M−117(n≒
2.5、R1=n−C919)(以上東亜合成化学工業
(株)製)、KAYARAD R−564(n≒2.
3、R1=H)(日本化薬(株)製))が挙げられる。
この他の類似化合物として、市販品のKAYARAD
TC−110S、同TC−120S(日本化薬(株)
製)、V−158、V−2311(大阪有機化学工業
(株)製)等を挙げることができる。
【0034】エチレン性不飽和二重結合が2つの重合性
化合物:2価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステ
ルである2官能(メタ)アクリレートを用いることがで
きる。2官能(メタ)アクリレートの好ましい例として
は、次式で示される化合物が挙げられる。 CH2=CHCO−(OC24n−O−paraC64−C
(R22−paraC64−O−(C24O)m−COCH
=CH2 (但しn,m=0〜8、R2はHもしくはCH3) これらの具体例として、市販品のアロニックスM−21
0(n≒2、m≒2、R2=CH3)(東亜合成化学工業
(株)製)、KAYARAD R−551(n+m≒
4、R2=CH3)、同R−712(n+m≒4、R2
H)(以上日本化薬(株)製)が挙げられる。また、次
式で示される化合物も好適に使用できる。 CH2=CHCOO−R3−COCH=CH2 (但しR3=炭素数2〜8のオキシアルキル基もしくは
エチレングリコール基、プロピレングリコール基を1〜
10繰り返したもの) これらの具体例として、市販品のアロニックスM−24
0(R3=−(CH2CH2O)n−、n≒4)、同M−2
45(R3=−(CH2CH2O)n−、n≒9)(東亜合
成化学工業(株)製)、KAYARAD HDDA(R
3=−(CH2CH2CH2CH2CH2O)−)、同NPG
DA(R3=−(CH2C(CH32CH2O)−)、同
TPGDA(R3=−(CH2CH(CH3)O−)、同
PEG400DA(R3=−(CH2CH2O)n−、n≒
8)、同MANDA(R3=−(CH2C(CH32CH
2O)−)、同HX−220(R3=−(CH2CH2CH
2CH2CH2O)m−CH2−C(CH32COOCH2
(CH32CH2O(COCH2CH2CH2CH2CH
2O)n−、m+n=2)、同HX−620(R3=−
(CH2CH2CH2CH2CH2O)m−CH2−C(C
32COOCH2C(CH32CH2O(COCH2
2CH2CH2O)n−、m+n=4)(日本化薬(株)
製))を挙げることができる。
【0035】また、次式で示される化合物も好適に使用
できる。 A−(M−N)n−M−A (但し、Aは(メタ)アクリル酸残基(CH2=C(H
またはCH3)COO−)、Mは2価のアルコール残
基、Nは2塩基酸残基を示し、n=0〜15) これらの具体例として、オリゴエステルアクリレート
(市販品としてM−6100、同M−6200、同M−
6250、同M−6300、同M−6400、同M−6
500(東亜合成化学工業(株)製)を挙げることがで
きる。またその他の例として市販品のR−604(日本
化薬(株)製)、V260、V312、V335HP
(以上大阪有機化学工業(株)製)等を挙げることがで
きる。
【0036】エチレン性不飽和二重結合が3つ以上の重
合性化合物:3価以上のアルコールの(メタ)アクリル
酸エステルを用いることができる。構造としては次式に
に示されるような化合物を使用できる。 [CH2=CHCO−(OC36n−OCH23−CC
24 (但しnは0〜8、R4=H、OH、CH3) これらの具体例として、市販品のアロニックスM−30
9(n=0、R4=CH3)、同M−310(n≒1、R
4=CH3)(東亜合成化学工業(株)製)、KAYAR
AD TMPTA(n=0、R4=CH3)(日本化薬
(株)製)、V−295(n=0、R4=CH3)、V−
300(n=0、R4=OH)(大阪有機化学工業
(株)製)を挙げることができる。
【0037】また次式に示されるような化合物も好適に
使用できる。 [(CH2=CHCOOCH23−CCH22−R5(R
5=O、CH2) これらの具体例としては、市販品のアロニックスM−4
00(東亜合成化学工業(株)製)を挙げることができ
る。同様に次式に示されるような化合物も好適に使用で
きる。 A−(X(A)−Y)n−XA2 (但しAは(メタ)アクリル酸、Xは多価アルコール、
Yは多塩基酸を示し、n=0〜15) 具体例としては市販品のアロニックスM−7100、同
M−8030、同M−8060、同M−8100、同M
−9050(東亜合成化学工業(株)製))を挙げるこ
とができる。
【0038】また次式に示されるような化合物も好適に
使用することができる。 [CH2=CHCO−(OC510CO)m−]a[−(O
CH23CCH2OCH2C(CH2O)3−](COCH
=CH2) (但しm≒1もしくは2、a≒2〜6の整数、b≒0〜
6の整数) 市販品としてはKAYARAD DPCA−20(m≒
1、a≒2、b≒4)、同DPCA−30(m≒1、a
≒3、b≒3)、同DPCA−60(m≒1、a≒6、
b≒0)、同DPCA−120(m≒2、a≒6、b≒
0)(以上日本化薬(株)製))が挙げられる。その他
にV−360、同−GPT、同−3PA、同−400
(大阪有機化学工業(株)製)等を挙げることができ
る。
【0039】重合性化合物(B)は単独でまたは2種以
上用いてもよく、共重合体(イ)100重量部に対して
好ましくは30〜200重量部、より好ましくは50〜
150重量部である。30重量部未満であると、露光時
の感度が低下し易く、200重量部を越えると共重合体
(イ)との相溶性が悪くなり、塗膜形成後の塗膜表面に
膜荒れを生じることがある。
【0040】2−3.光重合開始剤:本発明に用いられ
る光重合開始剤(C)としては、エチレン性化合物を反
応せしめることが可能な光ラジカル重合開始剤、または
共重合体(イ)内のエポキシ基を反応せしめることが可
能な、光カチオン重合開始剤等を使用することができ
る。
【0041】光ラジカル重合開始剤としては、たとえば
ベンジル、ジアセチル等のα−ジケトン類;ベンゾイン
等のアシロイン類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル
等のアシロインエーテル類;チオキサントン、2,4−
ジエチルチオキサントン、チオキサントン−4−スルホ
ン酸、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミ
ノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミ
ノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェ
ノン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、α,α’−
ジメトキシアセトキシベンゾフェノン、2,2’−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、p−メトキシア
セトフェノン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジ
ル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェ
ニル)−ブタン−1−オン等のアセトフェノン類;アン
トラキノン、1,4−ナフトキノン等のキノン類;フェ
ナシルクロライド、トリブロモメチルフェニルスルホ
ン、トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等の
ハロゲン化合物;ジ−t−ブチルパーオキサイド等の過
酸化物;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニル
フォスフィンオキサイドなどのアシルフォスフィンオキ
サイド類等が挙げられる。
【0042】また、光カチオン重合開始剤としては以下
に示すような市販品を使用することができる。ジアゾニ
ウム塩であるアデカウルトラセットPP−33(旭電化
工業(株)製)、スルホニウム塩であるOPTOMER
SP−150、170(旭電化工業(株)製)、メタ
ロセン化合物であるIRGACURE261(CIBA
−GEIGY(社)製)等を挙げることができる。上述
した種々の光重合開始剤の中で好ましい化合物として
は、光ラジカル重合開始剤として、2−メチル−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プ
ロパン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等のアセ
トフェノン類またはフェナシルクロライド、トリブロモ
メチルフェニルスルホン、2,4,6−トリメチルベン
ゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、トリス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン等のハロゲン化合物
と光カチオン重合開始剤を挙げることができる。
【0043】その使用量は、共重合体(イ)100重量
部に対して1.0〜50重量部が好ましく、特に5〜3
5重量部が好ましい。1重量部未満であると、酸素によ
るラジカルの失活(感度の低下)が生じ易く、50重量
部を越えると相溶性が悪くなったり、保存安定性が低下
したりする。また、これら光ラジカル重合開始剤と光カ
チオン重合開始剤または光増感剤とを併用することもで
きる。
【0044】2−4.エポキシ基含有化合物(D):本
発明には、上層用フォトレジスト組成物にパターンの耐
熱性、硬度をさらに向上させる目的で、エポキシ基含有
化合物(D)を配合することができる。このようなエポ
キシ含有化合物は、相溶性に影響がない限り限定される
ものではないが、好ましくは、ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ
樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジル
アミン型エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂の他、オ
プトマーSS(日本合成ゴム(株)製)のようなグリシ
ジルメタクリレート含有樹脂組成物を挙げることができ
る。これらの中で特に好ましくは、ビスフェノールA型
エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、
グリシジルエステル型エポキシ樹脂等である。これらエ
ポキシ化合物の使用量は、共重合体(イ)100重量部
に対して好ましくは2〜100重量部、より好ましくは
5〜100重量部である。
【0045】2−5.希釈溶剤:本発明の上層用組成物
には、上述した各成分を均一に混合する目的で有機溶剤
で希釈することができる。用いる溶剤としては、共重合
体(イ)とエチレン性化合物、光重合開始剤、その他必
要とする添加物を均一に溶解させることができ、各成分
と反応しないものが用いられる。かかる溶媒として、先
に下層用高分子材料を調製する際に使用することができ
たものを同様に使用できる。これらの溶剤の中で、溶解
性、各成分との反応性および塗膜の形成のしやすさか
ら、エチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコ
ールエーテル類;エチルセロソルブアセテート等のエチ
レングリコールアルキルエーテルアセテート類;2−ヒ
ドロキシプロピオン酸エチル等のエステル類;ジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリコ
ール類が好適である。上記溶剤の使用量は、用途、塗布
方法に応じて調整することができ、組成物を均一に混合
させることができれば特に限定されるものではないが、
得られる組成物に対して5〜50重量%、好ましくは1
0〜40重量%である。
【0046】2−6.その他の添加剤:本発明の上層用
組成物においては、塗布性、消泡性、レベリング性を向
上する目的で界面活性剤を配合することもできる。界面
活性剤としては、先に下層用高分子材料を調製する際に
使用することができたものを同様に使用できる。これら
の界面活性剤の使用量は、共重合体(イ)100重量部
に対して好ましくは5重量部以下、より好ましくは0.
01〜2重量部の範囲である。本発明における両層の厚
みの割合は、得ようとするバンプの大きさや形状によっ
て任意に変える事が出来るが、例えば50μm厚のパタ
ーンを得る場合、下層は5〜30μm、好ましくは5〜
15μmである。次に本発明によるレジストパターン形
成法及びリフトオフプロセスについて説明する。
【0047】1.下層の形成:本発明においては、上述
した下層用高分子材料を所定の基板上に塗布し、加熱に
より溶媒を除去することによって所望の塗膜を形成する
ことができる。基板上への塗布方法は特に限定されず、
スピンコート法、ロールコート法、スクリーン印刷法、
アプリケーター法などの方法を採用することができる。
塗膜の乾燥条件は、組成物各成分の種類、配合割合、塗
布膜厚等によって異なるが、通常は70〜90℃で0.
25〜20分間程度である。乾燥時間が短すぎると、現
像時の密着状態が悪くなり、また、長すぎると熱収縮が
起こって上層レジスト乾燥時に皺やひびが生じる可能性
がある。
【0048】2.上層の形成:上述した下層の形成の
後、上層レジスト組成物を重ね塗りし、加熱により溶媒
を除去することによって所望の塗膜を形成することがで
きる。ここでも塗布方法は特に限定されず、下層と同等
の方法を採用することができる。塗膜の乾燥条件は、組
成物各成分の種類、配合割合、塗布膜厚等によって異な
るが、通常は70〜90℃で3〜20分間程度である。
乾燥時間が短すぎると、現像時の密着状態が悪くなり、
また、長すぎると熱かぶりによる解像度の低下を招く。
【0049】3.露光:得られた塗膜に所定のパターン
のマスクを介して、200〜500nmの紫外線または
可視光線を照射することにより、必要な部分のみ光硬化
させることできる。これらの活性光線の線源として、低
圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド
ランプ、アルゴンガスレーザーなどを用いることができ
る。また、X線、電子線なども活性エネルギー線として
組成物の硬化に用いることができる。露光量は、組成物
各成分の種類、配合量、乾燥膜厚によってことなるが、
高圧水銀灯使用の場合、100〜500mJ/cm2((株)
オーク製UV42)である。
【0050】4.現像及び乾燥:本発明における現像方
法としては、アルカリ性水溶液を現像液として用いて、
不要な部分を溶解、除去し、露光部分のみ残存させ、パ
ターンを形成させる。本発明における現像液としては、
たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナト
リウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、ア
ンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエ
チルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ
[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシ
クロ[4,3,0]−5−ノナン等のアルカリ類の水溶
液を使用することができる。また上記アルカリ類の水溶
液にメタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒や界面
活性剤を適当量添加した水溶液を現像液として使用する
こともできる。アルカリの濃度は、下層、上層の組成や
希望する現像時間、所望するパターン形状によって変え
る事が出来るが、通常2%以下が望ましい。
【0051】現像時間は、上層用レジスト及び下層高分
子材料双方に含まれる各成分の種類、配合割合、乾燥膜
厚によって異なるが、通常30〜240秒間であり、ま
た現像の方法は液盛り法、デイッピング法、パドル法、
スプレー現像法等のいずれでも良い。現像後は、流水洗
浄を30〜90秒間行い、エア−ガン等を用いて風乾さ
せた後、加熱して所望のレジストパターンを完成させる
ことができる。この加熱によって塗膜中に含まれる水分
や溶剤を除去し、次の蒸着プロセスで真空状態になった
際に発生する揮発成分をあらかじめ除去する事ができ
る。また同時に上層に熱架橋を施し、高速蒸着に必要な
耐熱性をレジストパターンに付与することができる。加
熱方法は、ホットプレート、オーブン等の加熱装置を用
いて、所定の温度たとえば80〜140℃で所定の時
間、たとえばホットプレート上なら5〜15分間、オー
ブン中では10〜30分間加熱する。
【0052】5.蒸着:蒸着の装置、条件は用いる金属
種が蒸着可能であれば特に限定はされないが、非着体と
の密着に優れた均質な金属膜を生産性よく形成させるた
めには、真空度10-5torr以下、基板温度70度以上、
電流印加時間60分以内が望ましい。
【0053】6.リフトオフ:蒸着後の基板は全面に金
属膜が形成されている。必要とするバンプ等の箇所以外
の金属膜と、レジストは除去する必要がある。これらの
除去は初めに不要金属部分を粘着フィルム等を用いて機
械的に引き剥してから、剥離液に浸漬させてレジスト部
を除去しても良いし、そのまま剥離液に浸漬してレジス
トを剥離すると共に金属膜とレジストとを一緒に除去し
ても良い。レジスト除去に用いる剥離液には、現像液の
項で述べた各種アルカリの水溶液の他、アルカリ化合物
の有機溶剤溶液、極性有機溶剤を用いる事ができる。ア
ルカリ水溶液の濃度はアルカリの種類、剥離温度によっ
ても異なるが、通常0.1〜10%好ましくは1〜7.
5%で、剥離は室温から70℃の範囲で行われるのが望
ましい。
【0054】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。また、
特に断りの無い限り、部は重量部、%は重量%を示す。 (1) 共重合体(ア)及び共重合体(イ)の合成 共重合体(ア)として共重合体1〜9を、また共重合体
(イ)として共重合体10〜18を以下の方法に準じて
合成した。 〈共重合体(ア)及び共重合体(イ)の合成方法〉
【0055】共重合体1の合成 ドライアイス/メタノール還流器の付いたフラスコを窒
素置換した後、重合開始剤として2,2−アゾビスイソ
ブチロニトリル10g、溶媒としてジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル500gとを仕込み、重合開始剤
が溶解するまで攪拌した。引き続いて、メタクリル酸1
00g、スチレン75g、メタクリル酸ジシクロペンタ
ニル67.5g、ブタジエン7.5gを仕込んだ後、ゆ
るやかに攪拌を始めた。その後、溶液の温度を80℃ま
で上昇させ、この温度を4時間保持するようつとめた
後、90℃で1時間加熱して重合を終結させた。その
後、反応生成物を多量のメタノールに滴下して反応物を
凝固させた。この凝固物を水洗後、凝固物と同重量のテ
トラヒドロフランに再溶解し、多量のメタノールで再度
凝固させた。この再溶解−凝固操作を計3回行った後、
得られた凝固物を60℃で48時間真空乾燥し、目的と
する共重合体を得た。
【0056】共重合体2の合成 重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル10gを、溶媒としてジオキサン500
gを、モノマーとしてイタコン酸87.5g、スチレン
62.5g、メタクリル酸シクロヘキシル87.5g、
イソプレン12.5gを用いた以外は共重合体1と同様
の方法によって重合、精製を行い、目的とする共重合体
を得た。共重合体3の合成 重合開始剤としてベンゾイルペルオキシド10gを、溶
媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル500
gを、モノマーとしてメタクリル酸87.5g、スチレ
ン50g、メタクリル酸イソボルニル100g、ブタジ
エン12.5gを用いた以外は共重合体1と同様の方法
によって重合、精製を行い、目的とする共重合体を得
た。
【0057】共重合体4の合成 重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル10gを、溶媒としてジエチレングリコ
ールジメチルエーテル300gとエチレングリコールジ
メチルエーテル200gを、モノマーとしてスチレン6
2.5g、メタクリル酸87.5g、メタクリル酸ベン
ジル87.5g、ブタジエン12.5gを用いた以外は
共重合体1と同様の方法によって重合、精製を行い、目
的とする共重合体を得た。共重合体5の合成 重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル10gを、溶媒としてジエチレングリコ
ールモノメチルエーテル500gを、モノマーとしてメ
タクリル酸100g、メタクリル酸フェニル75g、メ
タクリル酸ジシクロペンタニル67.5g、ブタジエン
7.5gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によっ
て重合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。
【0058】共重合体6の合成 重合開始剤としてベンゾイルペルオキシド10gを、溶
媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル500
gを、モノマーとしてイタコン酸75g、メタクリル酸
フェニル50g、スチレン25g、メタクリル酸シクロ
ヘキシル87.5g、1,4−ジメチルブタジエン1
2.5gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によっ
て重合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。共重合体7の合成 重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル
10gを、溶媒としてプロピレングリコールメチルエー
テルアセテート500gを、モノマーとしてイタコン酸
62.5g、スチレン75g、メタクリル酸イソボルニ
ル102.5g、ブタジエン10gを用いた以外は共重
合体1と同様の方法によって重合、精製を行い、目的と
する共重合体を得た。
【0059】共重合体8の合成 重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル
10gを、溶媒としてジエチレングリコールモノメチル
エーテル500gを、モノマーとしてスチレン25g、
メタクリル酸ジシクロペンタニル125g、メタクリル
酸イソボルニル87.5g、ブタジエン12.5gを用
いた以外は共重合体1と同様の方法によって重合、精製
を行い、目的とする共重合体を得た。共重合体9の合成 重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル10gを、溶媒としてジオキサン500
gを、モノマーとしてメタクリル酸シクロヘキシル75
g、メタクリル酸ベンジル75g、メタクリル酸ジシク
ロペンタニル75g、スチレン12.5g、イソプレン
12.5gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によ
って重合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。
【0060】共重合体10の合成 重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル
10gを、溶媒としてエチレングリコールジメチルエー
テル400gを、モノマーとしてメタクリル酸42.5
g、メタクリル酸グリシジル100g、メタクリル酸ジ
シクロペンタニル95g、ブタジエン12.5gを用い
た以外は共重合体1と同様の方法によって重合、精製を
行い、目的とする共重合体を得た。共重合体11の合成 重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル10gを、溶媒としてジオキサン400
gを、モノマーとしてイタコン酸45g、メタクリル酸
−6,7−エポキシヘプチル100g、スチレン25
g、メタクリル酸イソボルニル62.5g、イソプレン
17.5gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によ
って重合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。
【0061】共重合体12の合成 重合開始剤としてベンゾイルペルオキシド10gを、溶
媒としてジエチレングリコールジメチルエーテル400
gを、モノマーとしてアクリル酸37.5g、メタクリ
ル酸グリシジル65g、メタクリル酸ベンジル135
g、ブタジエン12.5gを用いた以外は共重合体1と
同様の方法によって重合、精製を行い、目的とする共重
合体を得た。共重合体13の合成 重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル
10gを、溶媒としてジエチエングリコールジメチルエ
ーテル250gとエチレングリコールジメチルエーテル
150gを、モノマーとしてメタクリル酸70g、メタ
クリル酸グリシジル37.5g、スチレン37.5g、
メタクリル酸ジシクロペンタニル97.5g、ブタジエ
ン7.5gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によ
って重合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。
【0062】共重合体14の合成 重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル10gを、溶媒としてジオキサン200
gとエチレングリコールエチルエーテルアセテート20
0gを、モノマーとしてクロトン酸67.5g、α−エ
チルアクリル酸−6,7−エポキシヘプチル50g、マ
レイン酸ジエチル105g、α−メチルスチレン25
g、ブタジエン2.5gを用いた以外は共重合体1と同
様の方法によって重合、精製を行い、目的とする共重合
体を得た。共重合体15の合成 重合開始剤としてベンゾイルペルオキシド10gを、溶
媒としてジエチレングリコールモノエチルエーテル40
0gを、モノマーとして、イタコン酸64.28g、メ
タクリル酸グリシジル95.25g、メタクリル酸メチ
ル30.95g、スチレン47.62g、イソプレン1
1.90gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によ
って重合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。
【0063】共重合体16の合成 重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル
10gを、溶媒としてジエチレングリコールジメチルエ
ーテル400gを、モノマーとしてメタクリル酸67.
5g、メタクリル酸グリシジル50g、メタクリル酸ジ
シクロペンタニル80g、スチレン50g、ブタジエン
2.5gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によっ
て重合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。共重合体17の合成 重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル
10gを、溶媒としてジエチレングリコールモノメチル
エーテル400gを、モノマーとしてメタクリル酸4
2.5g、メタクリル酸ジシクロペンタニル95g、メ
タクリル酸イソボルニル100g、ブタジエン12.5
gを用いた以外は共重合体1と同様の方法によって重
合、精製を行い、目的とする共重合体を得た。
【0064】共重合体18の合成 重合開始剤として2,2−アゾビス−2,4−ジメチル
バレロニトリル10gを、溶媒としてジオキサン400
gを、モノマーとしてメタクリル酸−6,7−エポキシ
ヘプチル50g、スチレン37.5g、メタクリル酸イ
ソボルニル145g、イソプレン17.5gを用いた以
外は共重合体1と同様の方法によって重合、精製を行
い、目的とする共重合体を得た。 (2) 下層膜用組成物の調製 共重合体1〜9を、それぞれ表1に示した溶剤を使用
し、表1に示した濃度に溶解して下層膜用組成物1−1
〜1−9を得た。 (3) 上層膜用フォトレジスト組成物の調製 成分(A)、成分(B)、成分(C)、溶剤およびその
他の添加剤を表2の如く配合して、組成物2−1〜2−
9を得た。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】成分の記号の説明:成分(A)の種類10
〜18は、それぞれ共重合体10〜18を示す。 b−1:アロニックスM−8060、b−2:アロニッ
クスM−210、b−3:KAYARAD TMPT
A、b−4:KAYARAD DPCA−20、c−
1:2−ベンジルー2ージメチルアミノー1ー(4ーモ
ルフォリノフェニル)ーブタンー1ーオン、c−2:
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフ
ィンオキサイド、c−3:2−メチルー[4ー(メチル
チオ)フェニル]ー2ーモルフォリノー1ープロパノ
ン、s−1:エチレングリコールモノエチルエーテル、
s−2:エチレングリコールエチルエーテルアセテー
ト、s−3:ジエチレングリコールジメチルエーテル、
d:γーグリシドキシプロプルトリメトキシシラン、e
−1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、e−2:クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、f:活性剤(BM
CHEMIE社 BM−1000)
【0068】(4) 諸特性の評価 厚膜解像性及びパターン形状評価 Cr/AuメッキしたSiウエハ基板上にスピンナーを
用いて、下層膜用組成物1−1〜1−9を塗布した後、
80℃で2分間ホットプレート上にて乾燥させ、下層膜
を得た。その後、上層膜用フォトレジスト組成物2−1
〜2−9を重ねて塗布し、80℃で5分間ホットプレー
ト上で乾燥させ2層構造の塗膜を得た。下地膜と上層膜
の組み合わせ及び各々膜厚を表3に示す。次に、一辺若
しくは直径が100〜10μmまで10μm刻みの正方
形および円を解像できるネガマスクを介して、高圧水銀
灯(ミカサ電機製ML−3型)を用いて300mJ/cm
2(オーク製作所製UV−42)露光した。これを、
0.3%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶
液中で3分間現像した。この後、流水洗浄し、窒素ブロ
ーして残存パターンを得た。これを実体顕微鏡で観察
し、解像度(μm)を測定した。また、現像後の膜厚を
測定(TENCOR社製αステップ200)し、残膜率
(%)を求めた。ここで、残膜率とは、現像後の膜厚を
プレベーク後の膜厚で除して、100をかけた値であ
る。またレジストパターンの断面を走査型電子顕微鏡を
用いて観察した。結果を表3に示す。
【0069】バンプ形状及びリフトオフ性の評価 で作製したレジストパターンを形成した基板を用い
て、金属膜蒸着、続いてリフトオフを行い、走査型電子
顕微鏡観察によりレジストパターン開口部に形成された
バンプ周辺のレジストの剥離性を評価した。。Pb蒸着
の条件を下記に、剥離の条件及び結果を表3に示す。 (Pb蒸着の条件例) 使用機器 : 東日本アルバック製 VPC−410 真空度 : 10-5torr 電流値 : 10A 電流印加時間 : 20min. Pb層厚み : 20μm 基板表面温度 : 100℃
【0070】
【表3】
【0071】注1)膜残りが発生し、測定できなかっ
た。 記号説明: レジスト形状:○ 逆テーパー ×A 膜残りを伴う順テーパー ×B 順テーパー ×C 剥がれ部分多い/順テーパー 剥離 :条件 5%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液に 50℃/5分浸漬 ○ 剥離残りなし × 剥離が終了しない ×D 膜残りのため金属パターンが基板上に形成出来ない 表3に示されるように、本発明のレジストパターンを用
いた場合、パターン形状はオーバーハング状となり、基
板上に形成されたバンプの形状もひげ状の突起などない
良好なものとなった。しかもリフトオフ性が良好で、短
時間で完全に剥離する事が出来た。一方、下層レジスト
を使用しない比較例は、パターン形状が垂直若しくは順
テーパー状となり、蒸着後のバンプはレジスト側壁にひ
げ状の不要部分が形成され、好ましくない形状のもので
あった。また、剥離にも高温、長時間を要したり、レジ
スト残さが存在していた。
【0072】
【発明の効果】本発明のレジストパターン形成法は、基
板上に蒸着によって金属パターンを形成するプロセスに
おいて、リフトオフ法により効率よく金属パターンを形
成できる方法を提供する。特にフェースダウンボンディ
ングに必要なバンプの形成などに好適である。この方法
では、塗布及び乾燥の回数のみ2回となる以外は通常行
われる一層レジストに於けるパターン形成方法と同じ
で、工程数の負担が少ない。しかも露光時の光照射量も
少なくて済み、ネガレジストの耐熱性が優れるため、蒸
着速度を高めることが可能であり、生産性に優れる。ま
た下層はパターン形成後もアルカリ可溶性である事よ
り、金属蒸着後に行うリフトオフ時の湿式によるレジス
ト剥離性に優れる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/321 H01L 21/92 F (72)発明者 塩田 淳 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下層にはアルカリ可溶性の高分子材料、
    上層には (A)(a)不飽和カルボン酸、(b)エポキシ基を有
    するラジカル重合性化合物、及び(c)他のラジカル重
    合性化合物、とからなる共重合体、 (B)少なくとも1個のエチレン性不飽和二重結合を有
    する重合性化合物、及び (C)光重合開始剤、を含有するアルカリ現像性ネガ型
    フォトレジスト組成物を用いることを特徴とする2層レ
    ジストによるレジストパターンの形成方法。
  2. 【請求項2】 下層にアルカリ可溶性の高分子材料を用
    い、上層にはアルカリ現像性ネガ型フォトレジスト組成
    物を用いる2層から成るレジスト層を、光照射及びアル
    カリ現像によってレジストパターンを形成し、次いで金
    属を蒸着後、リフトオフすることを特徴とする金属パタ
    ーンの形成方法。
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