JPH08316449A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH08316449A
JPH08316449A JP8007339A JP733996A JPH08316449A JP H08316449 A JPH08316449 A JP H08316449A JP 8007339 A JP8007339 A JP 8007339A JP 733996 A JP733996 A JP 733996A JP H08316449 A JPH08316449 A JP H08316449A
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silicon
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武則 森川
Mitsuhiro Sugiyama
光弘 杉山
Tsutomu Tashiro
田代  勉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】完全プレーナ構造であって、光ファイバからの
光を効率よく検出できる光検出器を提供する。 【解決手段】光ファイバ16を固定するために光ファイ
バ固定溝15とフォトダイオード部25の間に、相対的
に屈折率の小さいN+埋込層2とロコス酸化膜4とによ
って相対的に屈折率の大きいN型エピタキシャル層3が
挟まれた光導波路構造となっている光導波路領域32を
設ける。光ファイバ16からの光は、この光導波路を介
し、素子分離のための分離領域5を通過して、フォトダ
イオードの下部に到達し、エバネセント波結合によりフ
ォトダイオードの光吸収層に注入される。光吸収層は、
例えば、枠型のシリコン酸化膜8で囲まれた領域に形成
されたSi/SiGe超格子層10で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリコン基板上に
形成される光検出用の半導体装置およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体光検出器としてシリコン(Si)
を用いたものが従来より知られているが、この光検出器
は、光の波長が1μm未満でなければ感度がないため、
比較的長距離の光ファイバ通信に使用されている波長
1.3μm帯での受光用にはこれまで使用できなかっ
た。そのため、1.3μm帯の受光用には、化合物系半
導体による光検出器が用いられていた。しかし、1.3
μm帯に感度を持つSiGeをフォトダイオードの光吸
収層に用いることで、1.3μm帯のフォトダイオード
を低コストのシリコンプロセスで実現できるようになっ
てきた。例えば、(1)V.P.Kesanらの1990 International
Electron Device Meeting Technical DigestPP 637-64
0、あるいは(2) A.Splettらの IEEE Photonics Technol
ogy Letter,Vol.6, No.1, January 1994 PP 59-61に
は、SiGeを使ったフォトダイオードが報告されてい
る。報告されたこれらのフォトダイオードでは、P型ま
たはN型シリコンからなる光導波路上にSiとSiGe
が交互に重なったいわゆる超格子構造の光吸収層を成長
させ、その上に電極となる高濃度不純物領域を成長させ
た後、メサ型にエッチング形成して、フォトダイオード
構造としている。SiとSiGeは格子定数が異なるた
め、一般にはSi上にSiGeを厚く成長させることは
できないが、超格子構造とすることでSiGeの実効膜
厚を厚くできる。
【0003】図24は、上述のV.P.Kesanらによる光検
出器の構成を示す断面図である。この光検出器は、P型
シリコン基板61上にシリコン酸化膜62とN型エピタ
キシャル層63を順次設け、さらにその上にSi/Si
Ge超格子層64とP+型エピタキシャル層65を形成
し、その後、Si/SiGe超格子層64とP+型エピ
タキシャル層65をメサ状にエッチングしてフォトダイ
オード部としている。光導波路領域66ではN型エピタ
キシャル層63をエッチングすることにより、リブ状に
光導波路が形成されている。
【0004】一方、図25は、上述のA.Splettらによる
光検出器の構成を示す断面図である。この光検出器は、
P型シリコン基板71上にP型エピタキシャル層72を
設け、さらにその上にSi/SiGe超格子層73とN
+型エピタキシャル層74を形成し、その後、Si/S
iGe超格子層73とN+型エピタキシャル層74をメ
サ状にエッチングしてフォトダイオード部としている。
光導波路領域75ではP型エピタキシャル層72をエッ
チングすることでリブ状の光導波路が形成されている。
図24あるいは図25に示されるように、V.P.Kesanら
による光検出器やA.Splettらによる光検出器は、いずれ
も、シリコンチップの外から光を入射させるメサ型フォ
トダイオードタイプのものである。
【0005】超格子層とする都合上、SiGeの合計膜
厚は厚くても数百nm程度であり、このため、光をフォ
トダイオード上面から入射させたのでは吸収効率が悪
く、感度が低下する。そこで、縦方向に積層している超
格子層に対して横方向から光を入射させる必要がある。
ところで、光ファイバのコア径は一般に10μmであ
り、これに対し光吸収層であるSi/SiGe超格子層
が薄いので、上述した光検出器では、光ファイバからの
光の入射面とフォトダイオードとの間に光導波路を設け
て光吸収層に対するエバネセント(evanescent)波結合を
形成することにより、吸収効率の向上を図っている。光
入射面とフォトダイオードの光吸収層との間に数百μm
から数mmの長さで光導波路を挿入しておくことで、光
ファイバから入射した光のビーム形状(伝播モード)が
安定して光が光導波路内に閉じ込められるために、フォ
トダイオードでの光の吸収効率が向上することが知られ
ている。
【0006】また、本出願人は、特願平5−31953
8号において、側壁に絶縁膜が形成されている凹部をシ
リコン基板表面に設け、この凹部内に超高真空CVD法
(UHVCVD法)によってSi/SiGe超格子層を
成膜してフォトダイオードの光吸収層とする技術を開示
した。図26はこの特願平5−319538号に示され
る光検出器の構成を示す平面図、図27は図26のX−
X´線での断面図、図28は図26のY−Y´線での断
面図である。ただし図26では、理解を容易にするため
に、素子表面に形成されたシリコン酸化膜87を表示し
ていない。
【0007】この光検出器は、P型シリコン基板81に
対して接着剤94によって固定された光ファイバ91か
らの入射光をSiGe超格子層85に横から入射させよ
うとするものである。P型シリコン基板81上にN+
込層82とN型エピタキシャル層83とが順次形成され
ており、N型エピタキシャル層83の表面からN+埋込
層82に到達するようにコの字型の絶縁層93が設けら
れている。そして、絶縁層93で区画された領域内にお
いては、N型エピタキシャル層83が取り除かれ、N+
埋込層82上に、P型エピタキシャル層84、Si/S
iGe超格子層85及びP+エピタキシャル層86が連
続して選択エピタキシャル成長されており、このように
してN+埋込層82との間にPN接合を形成した構成と
なっている。光ファイバ91がその約半分までが埋め込
まれるだけの光ファイバ固定溝90が形成されており、
光ファイバ91の出射端と光吸収層であるSi/SiG
e超格子層85の端部とが対向配置して光を導入する構
造となっている。また、N領域側の端子の引出しのため
に、N型エピタキシャル層83を貫通してN+埋込層8
2に至るN+引き出し層92が設けられている。さら
に、シリコン酸化膜87によってフォトダイオード部の
表面全体が覆われており、シリコン酸化膜87に開けら
れた開口を介して、アルミ電極88,89がそれぞれP+
エピタキシャル層86、N+埋込層92と接続してい
る。この光検出器は、メサ型ではなく完全プレーナ型と
して構成されているが、光導波路は含んでいない。
【0008】また、この特願平5−319538号に
は、上述の完全プレーナ型の光検出器とバイポーラ型ト
ランジスタからなる光信号処理回路とを一体化した例も
述べられている。すなわち、バイポーラトランジスタの
コレクタ埋込層としてN+埋込層82を使用し、電極用
コンタクト形成前までに周知の方法でN型エピタキシャ
ル層83にバイポーラトランジスタを形成し、その後、
光検出器を形成し、最後に電極をバイポーラトランジス
タ部とフォトダイオード部で同時に形成することが開示
されている。この場合、光検出器でのN+埋込層82ま
での深さとバイポーラトランジスタのコレクタ埋込層ま
での深さは同じになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のV.P.Kesanらに
よる光検出器やA.Aplettらによる光検出器では、Si/
SiGe超格子層をメサ型に形成している。この構造に
おいては、端面に再結合準位が発生しやすくこのためダ
イオードにリーク電流が発生しやすいという問題点があ
る。このリーク電流はフォトダイオードの暗電流とな
り、光検出器の特性を著しく低下させる。また、光吸収
の効率を上げるためにSi/SiGe超格子層の厚さを
700nm程度にする必要があり、このような大きな段
差を持つ光検出器と同一チップ内に集積回路を組み込む
ことが困難であるという問題点もある。さらに、光ファ
イバがチップの外にあり、光検出器に精度よく光ファイ
バを固定することが困難であるという問題点もある。
【0010】特願平5−319538号の光検出器の場
合、完全プレーナ型構造とし、フォトダイオードの光吸
収層であるSi/SiGe超格子層の側面に光ファイバ
固定溝を設け、ここに固定した光ファイバから直接光を
入射する構造であるので、メサ型におけるような諸問題
は発生しない。またこのような構造であるので、光ファ
イバのコア部とフォトダイオードとの軸合わせ精度は容
易に高めることができる。しかしながら、光導波路を持
たないので光ファイバから入射した光がフォトダイオー
ド内に閉じ込められずに散乱しやすく、光吸収層に効率
よく光が吸収されないことがある。つまり、フォトダイ
オードの光吸収層に光ファイバからの光を安定して導入
することが難しくなって、吸収効率が低下することがあ
る。
【0011】本発明の目的は、暗電流が小さくかつフォ
トダイオードの光吸収層に効率よく光を導入でき、また
光ファイバとの結合が容易であってバイポーラトランジ
スタとの集積回路化も簡単に行なえる半導体装置を提供
し、さらに、高速バイポーラトランジスタとフォトダイ
オードとを一体化させた集積回路とこの集積回路を製造
するための製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の半導体装
置は、シリコン基板上にフォトダイオードが形成され光
検出器として用いられる半導体装置において、前記フォ
トダイオードを素子分離するための分離領域と、前記半
導体装置の表面内部に形成されるとともに上部及び下部
にそれぞれ配置された第1の低屈折率領域及び第2の低
屈折率領域によって挟まれたシリコン導波路とを有し、
前記シリコン導波路の一端側の延長部分が前記分離領域
を介して前記フォトダイオードの下部にまで至ってい
る。
【0013】本発明の第1の半導体装置において、フォ
トダイオードはプレーナ構造とすることが望ましく、ま
た、フォトダイオードの光吸収層をシリコン基板の表面
に平行な層をなしているSi/SiGe超格子層によっ
て形成することができる。さらに、シリコン導波路の他
端側に、光ファイバの一端と係合しこの光ファイバの太
さの半分よりも深い光ファイバ固定溝を形成することが
好ましい。シリコン基板に平行な平面内においてシリコ
ン光導波路側から放射状に広がるように、フォトダイオ
ードの光吸収層を形成してもよい。光ファイバ固定溝を
設ける場合には、光ファイバ固定溝に接続する溝部をさ
らに設けてもよく、この溝部が、光ファイバ固定溝に係
合される光ファイバの長手方向に対してほぼ直交する方
向に延びて、半導体装置の端部にまで至るようにしても
よい。
【0014】第1の低屈折率領域は、例えばシリコン酸
化膜によって形成できる。第2の低屈折率領域は、例え
ば、(1)シリコン酸化膜からなる層、(2)第1の高濃度不
純物領域からなる層、(3)シリコン酸化膜と第1の高濃
度不純物領域との2層構成の層のいずれかの層によって
形成することができる。この場合、第1の高濃度不純物
領域がフォトダイオードの下部電極引き出し層の少なく
とも一部を構成するようにすることができる。
【0015】またこの発明では、シリコン光導波路の側
面を画定するための第3の低屈折率領域を設けることが
でき、この第3の低屈折率領域は、例えば、半導体装置
の表面部から第2の低屈折率領域にまで達するシリコン
酸化膜によって構成され、分離領域と一体のものとして
分離領域と同時に形成することも可能である。第3の低
屈折率領域でシリコン光導波路の側面を画定する場合、
シリコン導波路の横幅が他端側から一端側に向かって狭
まっているようにしてもよい。また、分離領域で区画さ
れた領域内であってフォトダイオードの光吸収層の側面
となる位置に、絶縁物を介して第2の高濃度不純物領域
を設け、この第2の高濃度不純物領域によってシリコン
光導波路の延長部分の側面が画定されるようにしてもよ
い。この場合、第2の高濃度不純物領域がフォトダイオ
ードの下部電極引き出し層の少なくとも一部を構成する
ようにすることができる。
【0016】本発明の第2の半導体装置は、シリコン基
板上にフォトダイオードが形成され光検出器として用い
られる半導体装置において、前記シリコン基板の一辺に
接続し、かつ光ファイバの太さの半分よりも深い溝部と
して形成され、前記光ファイバの一端と係合し得る光フ
ァイバ固定溝と、前記半導体装置の表面内部に配置する
とともに、上部及び下部にそれぞれ配置された第1の低
屈折率領域及び第2の低屈折率領域によって挟まれて形
成され、前記フォトダイオードと前記光ファイバ固定溝
とを光学的に接続するシリコン導波路と、第3の低屈折
率領域からなり前記フォトダイオードを素子分離するた
めの分離領域とを有し、前記フォトダイオードと前記シ
リコン導波路との接続部分には前記分離領域が存在せず
に、前記シリコン導波路の一端側の延長部分が一体的に
前記フォトダイオードの下部にまで至り、前記分離領域
が前記シリコン導波路の側面を画定して前記光ファイバ
固定溝の端部の壁面にまで達している。
【0017】本発明の第2の半導体装置において、フォ
トダイオードはプレーナ構造とすることが望ましく、ま
た、フォトダイオードの光吸収層をシリコン基板の表面
に平行な層をなしているSi/SiGe超格子層によっ
て形成することができる。シリコン基板に平行な平面内
においてシリコン光導波路側から放射状に広がるよう
に、フォトダイオードの光吸収層を形成してもよい。分
離領域は光ファイバ固定溝の壁面に露出することになる
が、この部分でのリーク電流に発生を避けるために、光
ファイバ固定溝はダイシングなどの機械的加工で形成す
るのではなく、エッチングで形成することが好ましい。
【0018】さらにこの発明では、分離領域による素子
分離をより確実なものとするために、分離領域に枝分か
れ部を設け、枝分かれ部の先端が半導体装置の端部にま
で達するようにするとよい。具体的には、一端が分離領
域に接続し他端が半導体装置の端部に達するように、光
ファイバ固定溝の周囲に沿って第2の分離領域を形成す
ればよい。分離領域及び/または第2の分離領域は、例
えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び多結晶シリ
コン膜の中から選ばれた1種による単層膜によって、あ
るいは、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜及び多結晶シ
リコン膜の中から選ばれた1種を少なくとも含む多層膜
によって、半導体装置の表面部から前記第2の低屈折率
領域に達するように形成することが好ましい。
【0019】本発明の第3の半導体装置は、バイポーラ
トランジスタ部とフォトダイオード部とが同一のシリコ
ン基板上に形成された半導体装置において、第1の導電
型のシリコン基板上に、前記第1の導電型とは異なる第
2の導電型の第1の埋込層と、前記第2の導電型の第1
のエピタキシャル層と、前記第2の導電型の第2のエピ
タキシャル層とが順次積層され、前記バイポーラトラン
ジスタ部では前記第1のエピタキシャル層と前記第2の
エピタキシャル層との間に前記第2の導電型の第2の埋
込層が設けられ、前記フォトダイオード部では前記第1
のエピタキシャル層あるいは前記第2のエピタキシャル
層に接するように第3のエピタキシャル層が設けられ、
前記バイポーラトランジスタ部と前記フォトダイオード
部との間には相互を素子分離するための溝領域が設けら
れている。
【0020】本発明の半導体装置の製造方法は、第1の
導電型のシリコン基板を用いる半導体装置の製造方法に
おいて、前記シリコン基板上に、前記第1の導電型とは
異なる第2の導電型の第1の埋込層と前記第2の導電型
の第1のエピタキシャル層とを順次形成し、前記第1の
エピタキシャル層の一部に前記第2の導電型の第2のエ
ピタキシャル層を形成し、そののち第2の導電型の第2
のエピタキシャル層を形成する工程と、前記第2のエピ
タキシャル層の表面から前記シリコン基板に達するよう
に素子分離のための分離領域を形成する工程と、前記第
2の埋込層上の前記第2のエピタキシャル層中にベース
領域とエミッタ領域とを設けてバイポーラトランジスタ
を形成する工程と、前記第2のエピタキシャル層もしく
は前記第1のエピタキシャル層に達する凹部を形成し、
前記凹部の側面にシリコン酸化膜を形成し、その後、前
記凹部内に選択的に第3のエピタキシャル層を形成する
工程と、を含む。
【0021】本発明の第1の半導体装置では、上部及び
下部にそれぞれ配置された第1の低屈折率領域及び第2
の低屈折率領域によって挟まれたシリコン導波路を半導
体装置の表面内部に設け、素子分離のための分離領域を
介してこのシリコン光導波路の一端側の延長部分をフォ
トダイオードの下部にまで至らしめているので、外部か
ら典型的には光ファイバから入射する光がエバネセント
波結合によって効率よくフォトダイオードの光吸収層内
に注入される。このとき、第1の低屈折率領域の厚さと
フォトダイオードの厚さをほぼ等しくすることが可能で
あるから、完全プレーナ構造で光導波路付きの光検出器
を構成することが可能になる。
【0022】また、この光導波路付きの光検出器とバイ
ポーラトランジスタとを一体化して集積回路とする場合
に、同一の導電型のエピタキシャル層を2層構成とし、
バイポーラトランジスタ部においてはこれらの2層のエ
ピタキシャル層の間に埋込層を設けているので、この埋
込層をコレクタ埋込層とすることにより、浅接合を持つ
高速のバイポーラトランジスタと光導波路を持つフォト
ダイオードとを同一チップ上にプレーナ構造で設けるこ
とが可能になる。
【0023】本発明の第2の半導体装置では、分離領域
によってフォトダイオード部とシリコン光導波路とを一
体的に素子分離しており、フォトダイオードとシリコン
導波路との接続部分には分離領域が存在しない。そのた
め、より効率よく光をフォトダイオードに入射させるこ
とが可能であるとともに、分離領域がシリコン光導波路
側面の反射層として機能し、光の透過率などを気にせず
に分離領域の膜厚を素子分離や光閉じ込めの観点から最
適に設定できる。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0025】《第1の実施の形態》図1は本発明の第1
の実施の形態の半導体装置の平面図であり、図2及び図
3はそれぞれ図1のA−A´線、B−B´線での断面図
である。ただし図1は、フォトダイオードの各電極引き
出しのためのアルミ電極14と素子の保護のためにシリ
コンチップ18の表面に形成されるシリコン酸化膜12
及びシリコン窒化膜13との記載を省略した状態での平
面図である。
【0026】この半導体装置は、光ファイバ16から入
射する光を検出する光検出器であって、シリコンチップ
18内にフォトダイオード部25と光導波路領域32と
が完全プレーナ構造で形成されている。シリコンチップ
18は、P型のシリコン基板1上にN+埋込層2とN型
エピタキシャル層3を順次成長させ、その後、フォトダ
イオード部25と光導波路領域32を形成したものであ
る。シリコンチップ18の1つの辺には、光ファイバ1
6の一端を固定するために、光ファイバ固定溝15が形
成されている。光ファイバ固定溝15の幅は、光ファイ
バ16の直径より若干大きく、また、光ファイバ固定溝
15の深さは光ファイバ16の半径よりも大きく、これ
によって、光ファイバ16の一端が光ファイバ固定溝1
5に受容されるようになっている。なお後述するよう
に、光ファイバ16からの光が光導波路内に入射するよ
うにするため、光ファイバ16のコアと光導波路の位置
とが一致すべく光ファイバ固定溝15の深さを定めるこ
とが好ましい。
【0027】光導波路領域32は、光ファイバ固定溝1
5とフォトダイオード部25との間に設けられており、
光ファイバ16からの光をフォトダイオード部25に効
率よく伝達するための光導波路層が形成されている。図
2に示されるように、光導波路層は、上部をロコス(L
OCOS)酸化膜4、下部をN+埋込層2で挟まれたN
型エピタキシャル層3で形成されている。ロコス酸化膜
4、N型エピタキシャル層3及びN+埋込層2の屈折率
は、それぞれ、1.53,3.42,3.3となっている
から、最も屈折率の大きいN型エピタキシャル層3に光
が閉じこめられて進行し、後述する分離領域5を通過し
てフォトダイオードの下部に達する。この実施の形態で
は、光導波路領域32では、光の通過方向に対して横方
向には特に反射層を設けておらず、いわゆるスラブ導波
路となっている。なお、シリコン酸化物などからなる壁
状の分離領域5に対して光はほぼ垂直に当るので、ほと
んど減衰することなく光はフォトダイオード部25に到
達する。
【0028】次に、フォトダイオード部25について説
明する。フォトダイオード部25は、溝(トレンチ)素
子分離のためにロの字型に設けられた分離領域5で区切
られた領域内に形成されている。分離領域5は、N型エ
ピタキシャル層3とN+埋込層2を貫いてシリコン基板
1に至るまで形成された溝(トレンチ)に、シリコン酸
化物などの絶縁物を充填することによって形成されてい
る。分離領域5によって区画された領域内のほぼ中央部
には、長方形の枠型にシリコン酸化膜8が設けられてい
る。このシリコン酸化膜8は、断面形状としてはN型エ
ピタキシャル層3の表面からその中ほどまで延びる壁状
のものであり、形成深さが光導波路領域32でのロコス
酸化膜4の厚さとほぼ等しくなっている。この枠型のシ
リコン酸化膜8に囲まれた領域は、N型エピタキシャル
層3に設けられた凹部(図4(b)のダイオード形成用凹
部6)に相当し、この凹部に対してP型エピタキシャル
層9、Si/SiGe超格子層10及びP+エピタキシ
ャル層11を順次成長させて充填した構成となってい
る。したがって、フォトダイオードとしての光吸収層は
シリコン酸化膜10に囲まれた領域に形成されることに
なり、N型エピタキシャル層3のうちこの光吸収層の下
側に位置する部分は、光吸収層にエバネセント波結合に
よって光を導入するための光導波路として機能すること
になる。つまり、光導波路領域32での光導波路をフォ
トダイオード部25に延長した領域が、N型エピタキシ
ャル層3のうち光吸収層の下側に位置する部分というこ
とになる。
【0029】また、このシリコンチップ18の表面に
は、素子全体の保護のためにシリコン酸化膜12とシリ
コン窒化膜13が形成されている。さらに、シリコン酸
化膜12に設けられたコンタクト19を介してフォトダ
イオードのP型領域及びN型領域と接続するために、ア
ルミ電極14が設けられている。この場合、N型領域に
対応するアルミ電極14とN+埋込層2とを接続するよ
うにN+引き出し層を設けることができる。
【0030】次に、この半導体装置の製造工程につい
て、図4(a),(b)及び図5(a),(b)を用いて説明する。
【0031】まず、図4(a)に示すように、P型のシリ
コン基板1上にN+埋込層2を形成し、さらにN型エピ
タキシャル層3を成長する。このN型エピタキシャル層
3は、光導波路としても使われるので、厚さを約3.5
μm程度とする。次に、フォトダイオード部25や光フ
ァイバ固定溝15となるべき部位やそれらの近傍を除く
部分に周知の方法でロコス酸化膜4を形成し、また、分
離領域5に対応して周知の方法でトレンチを設けてそこ
にシリコン酸化膜などを充填して分離領域5を形成す
る。ロコス酸化膜4と分離領域5の形成順序は、どちら
が先であってもよい。この半導体装置を1.3μm帯の
光検出器として使用する場合であれば、N+埋込層2と
ロコス酸化膜4の厚さは、いずれも光の波長(1.3μ
m)以上とすることが望ましい。
【0032】続いて図4(b)に示すように、フォトダイ
オード部25となるべき位置において、N型エピタキシ
ャル層3に対しSiエッチングによって約1μm深さの
略四角形のダイオード形成用凹部6を形成し、このダイ
オード形成用凹部6の側壁にシリコン酸化膜8を形成す
る。このとき、ダイオード形成用凹部6の底面を除い
て、N型エピタキシャル層3やロコス酸化膜4の表面
に、シリコン酸化膜7が形成されておくようにする。
【0033】その後、図5(a)に示されるように、ダイ
オード形成用凹部6の底部に露出しているN型エピタキ
シャル層3上に、酸化膜選択を利用して、P型エピタキ
シャル層9、Si/SiGe超格子層10及びP+エピ
タキシャル層11を連続して選択成長させる。そして、
全面にシリコン酸化膜12を設けた後に、この酸化膜1
2にコンタクト19を設け、アルミ電極14を形成す
る。さらに、これらの上にシリコン窒化膜13を形成す
る。
【0034】次に、図5(b)に示すように、Siエッチ
ングによって光ファイバ固定溝15を形成する。使用す
る光ファイバ16が1.3μm帯用シングルモードファ
イバであるとすればファイバ径は約125μmであるか
ら、光ファイバ固定溝15の深さを約65μmとし、光
ファイバ16のコア部の中心が光導波路部分の中心にく
るようにする。また、エッチングの際には厚膜のレジス
トなどをマスクとして使用する。
【0035】以上のような工程を実施し、その後、光フ
ァイバ固定溝15に光ファイバ16の一端をエポキシ系
の接着剤で固定して、光検出器が完成する。
【0036】《第2の実施の形態》次に、本発明の第2
の実施の形態について、図6を用いて説明する。ここで
は、絶縁層上にシリコンを積層したいわゆるSOI(Sil
icon On Insulator)基板を用いて光検出器を構成してい
る。第1の実施の形態と異なるところは、N+埋込層2
の代りにSOI基板のシリコン酸化膜17(埋込酸化
膜)が設けられ、分離領域5がこのシリコン酸化膜17
にまで達するように設けられていることである。その結
果、光導波路領域32の光導波路において、シリコン酸
化膜17が下部反射層となっている。
【0037】この半導体装置は、まず、厚さ1μm以上
の埋込酸化層(シリコン酸化膜17に対応)とN型で厚
さが3.5μm程度の活性領域(N型エピタキシャル層
3に対応)とを有するSOI基板を用意し、このSOI
基板上に第1の実施の形態と同様にロコス酸化膜4と分
離領域5を形成し、その後、第1の実施の形態と全く同
じ工程を実施することによって製造される。この実施の
形態の利点は、第1の実施の形態の場合よりも工程が簡
略化されることと、分離領域5の深さが比較的浅くてす
むことである。なお、工程は簡略化されないが、シリコ
ン酸化膜17の上に第1の実施の形態と同様にN+埋込
層2を形成しておけば、シリコン酸化膜17とN+埋込
層2との両方によって光導波路の下部反射層を形成でき
るので、例えば波長1.3μm帯に対してシリコン酸化
膜17の厚さを500nm以下にでき、素子に与える応
力を最小限にした上で分離領域5を浅くできる。
【0038】《第3の実施の形態》次に、本発明の第3
の実施の形態を説明する。図7は第3の実施の形態の半
導体装置の構成を示す平面図であり、図8は図7のC−
C´線での断面図である。なお、図7は、シリコン酸化
膜12、シリコン窒化膜13及びアルミ電極14の記載
を省略した状態での平面図である。
【0039】上述の第1の実施の形態では、光導波路領
域32における光導波路構造は、側面には反射層のない
スラブ導波路構造であった。ところで、光ファイバから
入射する光は一般に、ファイバの開口数、入射物質の屈
折率などで決定されるある一定の入射角(広がり角)を
持つ。第1の実施の形態のスラブ導波路構造の場合、入
射角は約1.58°となり、入射した光は光導波路中を
この角度で進行する。光導波路長が数百μmに及ぶ場合
には、広がった光を全て吸収するためにフォトダイオー
ドの幅を広くする必要があり、これはフォトダイオード
の接合容量の増加をもたらして光応答動作速度の低下に
つながる。
【0040】これに対しこの第3の実施の形態では、光
導波路領域32にまで分離領域5を延長して設けてこれ
を光導波路での側面側の反射層としている。分離領域5
によって光導波路が挟まれるような構成とすることによ
って、光の通過方向に対する横方向にも光が閉じ込めら
れるようになる。この場合、光導波路の側面側での分離
領域5の横幅は、波長1.3μmの光を使用する場合に
は、1.5μm程度が必要である。また、分離領域5に
充填される材料は、シリコンより屈折率の低いもの、例
えばシリコン酸化膜であればよい。このような構造によ
って光ファイバ16のコア部(径10μm)とほぼ同じ
幅の光導波路を形成することで、横方向への光の広がり
を抑えることができ、フォトダイオードの幅を無用に広
げることなく効率良く光をフォトダイオードに導入する
ことが可能となる。
【0041】図9はこの第3の実施の形態での変形例を
示す断面図であり、図7のC−C´線での断面図に相当
する。この変形例では、フォトダイオード部や導波路以
外の領域では、N+埋込層2やN型エピタキシャル層3
を全てシリコン酸化膜20で置き換えている。このよう
な構成とすることにより、光導波路での光の閉じ込めが
より完全に実現できる。
【0042】《第4の実施の形態》本発明の第4の実施
の形態について、図10を用いて説明する。なお、図1
0は、シリコン酸化膜12、シリコン窒化膜13及びア
ルミ電極14の記載を省略した状態での平面図である。
この実施の形態では、第3の実施の形態と同様に、光導
波路領域32まで延長して分離領域5を設け、これを光
導波路の側面反射層としている。その際、1対の側面反
射層である分離領域5間の間隔が、光ファイバ固定溝1
5側からフォトダイオード部25に向ってテーパー状に
狭くなるようにしてある。このように構成することで光
ファイバ16からの光がより狭く絞られ、フォトダイオ
ード部25の幅をより狭くでき、ダイオードの接合容量
を小さくできる。したがって、ここに示される構造は、
特に高速の光応答動作速度を必要とする光検出器に適し
ている。
【0043】《第5の実施の形態》本発明の第5の実施
の形態を図11及び図12を用いて説明する。なお図1
2は、シリコン酸化膜12、シリコン窒化膜13及びア
ルミ電極14の記載を省略した状態での平面図である。
上述の各実施の形態では、フォトダイオードの接合部を
シリコン基板1に投影したときの形状は長方形であり、
しかもこの長方形の長手方向と光ファイバ16の光軸方
向とが一致している。このとき、上述のように光の入射
角が1.58°であるとすると、エバネセント波結合を
介しての光の吸収効率を上げるためにフォトダイオード
に数百μmの長さを必要とする場合、次のような問題が
起こる。すなわち図11(a)に示すように、フォトダイ
オード部25での光の入射端側における光の入射幅とフ
ォトダイオード幅が同じであると、光ファイバコア21
(典型的には直径10μm)から光が扇形に広がってい
るので、光の一部がフォトダイオードから外に出て損失
光成分22となる。一方、損失光成分22が生じないよ
うに予めフォトダイオード幅を広げておくと、図11
(b)に示されるように、余計なダイオード面積部すなわ
ち光の吸収に関与しない領域(非吸収ダイオード領域2
3)がフォトダイオード部25の内部に生じ、このた
め、必要以上に接合容量が増加して光応答が遅くなる。
そこで本実施の形態では、図12に示すように、光ファ
イバ16からの光の入射角(広がり角)に対応させてフ
ォトダイオード部25も同様の角度で放射状(末広がり
状)に形成しておくことで、フォトダイオード面積を余
計に増やすことなく、効率のよい光吸収が可能になる。
もちろん、フォトダイオード部25の形状を光の広がり
に合わせて放射状とする構成は、SOI基板を用いる場
合(第2の実施の形態)、光導波路領域32まで分離領
域5を延長する場合(第3の実施の形態)あるいは光導
波路の側面反射層である分離領域5をテーパー状に配置
する場合(第4の実施の形態)においても、有効に適用
することができ、より効率の高い光検出器が得られるこ
とは言うまでもない。
【0044】《第6の実施の形態》次に、第6の実施の
形態について説明する。図13は第6の実施の形態の半
導体装置の構成を示す平面図であり、図14は図13の
D−D´線での断面図である。なお図13は、シリコン
酸化膜12、シリコン窒化膜13及びアルミ電極14の
記載を省略した状態での平面図である。
【0045】上述の各実施の形態は、光導波路を用いる
ことにより光ファイバ16からの光を効率よくフォトダ
イオード部25内に導入するものであるが、フォトダイ
オード部25内での横方向への光の広がりを抑えること
により、さらに光検出感度が向上する。フォトダイオー
ド部25での横方向への広がりを抑えるためには、光吸
収層の下側の部分でN型エピタキシャル層2が光導波路
として機能することを考慮すると、第3の実施の形態と
同様に分離領域5を側面反射層として用いればよいよう
に考えられる。しかしながら実際には、フォトダイオー
ドの下部電極(上述の各実施の形態ではN型領域に対す
る電極)取り出しのためのコンタクト19がフォトダイ
オードの接合部位(光吸収層)の横に必ず存在するから
(図1、図7あるいは図10参照)、絶縁領域である分
離領域5は光吸収層から離れて存在することになり、光
反射層として分離領域5を用いるのは最善とは言えな
い。そこで本実施の形態では、フォトダイオードの光吸
収層の横方向の両側に接近して下部電極取り出しのため
のN+引き出し層24を配置し、このN+引き出し層24
を横方向の反射層としてフォトダイオード内に光を閉じ
込め、光吸収効率を高めている。N+引き出し層24は
N型エピタキシャル層2よりも屈折率が小さいので、有
効に光が閉じ込められることになる。このN+引き出し
層24は、下端がN+埋込層2に到達し上端においてコ
ンタクト19を介してアルミ電極14と接続するよう
に、形成されている。
【0046】《第7の実施の形態》第7の実施の形態に
ついて図15を用いて説明する。図15は光ファイバ1
6とシリコンチップ18の位置関係を概略的に示す平面
図である。上述の各実施の形態においてあるいは特願平
5−319538号において、光検出器の光ファイバ固
定溝15への光ファイバの一端の固定には、一般にエポ
キシ系の接着剤が使われている。しかし、光ファイバ固
定溝15にエポキシ系の接着剤を適度に注入する作業
は、比較的難しい作業である。そこで、図15に示すよ
うに、光ファイバ固定溝15の一部を光ファイバ16の
軸方向に対して垂直方向に広げてそこを接着剤注入溝2
6とすることで、光ファイバ固定用の接着剤を注入しや
すくすることが可能になる。このとき、図15に示され
ているように、シリコンチップ18の端部まで接着剤注
入溝26を延長しておくことにより、余分の接着剤をチ
ップ外に容易に逃すことが可能になる。すなわち、余分
の接着剤がシリコンチップ18上に残ってシリコンチッ
プ18に大きな応力が加わることを防ぐことができる。
シングルモード光ファイバの径は一般に125μmであ
るので、100〜200μm程度、光ファイバ固定溝1
5を広くして接着剤注入溝26とすれば十分である。
【0047】《第8の実施の形態》次に、本発明の第8
の実施の形態について説明する。この実施の形態は、シ
リコンチップ18に上述の光検出器とバイポーラトラン
ジスタ集積回路とを共存させ、ワンチップ光受信集積回
路としたものである。図16はこの半導体装置すなわち
ワンチップ光受信集積回路の構成を示す断面図である。
【0048】上述の各実施の形態の光検出器では、フォ
トダイオードの下部にまで光導波路が達しており、また
光結合効率の向上のためにこの光導波路の厚さは2〜3
μmは必要であるから、N型エピタキシャル層2も比較
的厚く形成する必要がある。一方、高速バイポーラトラ
ンジスタは、その高速化のため浅接合化が進んでおり、
最近では1μm以下のN型エピタキシャル層内にトラン
ジスタを形成している。そこで本実施の形態では、図1
6に示すように、これらの素子を同一チップ内に形成す
るためにN型エピタキシャル層を2層構成とし、バイポ
ーラトランジスタ部37においては下層側のN型エピタ
キシャル層3aと上層側のN型エピタキシャル層3bと
の間にN+埋込層28を形成して浅接合のトランジスタ
を形成し、フォトダイオード25部においては下層側の
N型エピタキシャル層3aを光導波路として使用する。
コレクタ領域であるN+埋込層28の上方には、N型エ
ピタキシャル層3bを介して、ベース領域30とエミッ
タ領域31が通常のバイポーラ集積回路の場合と同様に
配置されている。第2の実施の形態のようにSOI基板
を用いる場合には、シリコン基板に直接形成されるN+
埋込層2や下層側のN型エピタキシャル層3aは必要な
く、これらは全てSOI基板で置き換えることができ
る。
【0049】次に、このワンチップ光受信集積回路の製
造工程について、図17(a)〜(d)及び図18(a)〜(c)を
用いて説明する。
【0050】まず、図17(a)に示すように、P型のシ
リコン基板1上にN+埋込層2を全面に形成する。これ
は第1の実施の形態の場合と同様である。図17(b)に
示すように、N型エピタキシャル層3aを成長させた
後、バイポーラトランジスタ部37となるべき部位にN
+埋込層28を選択的に形成する。続いて図17(c)に示
すように、N型エピタキシャル層3bを全面に成長す
る。その後、図示されていないが第1の実施の形態と同
様にロコス酸化膜を形成後、図17(d)に示すように、
各トランジスタやフォトダイオードを相互に分離するた
めに分離領域5を形成する。分離領域5は、シリコン基
板1にまで達するトレンチを形成後、そこにシリコン酸
化膜などを充填することによって形成される。
【0051】次に、図18(a)に示すように、トランジ
スタのコレクタ引き出しのためのN+引き出し層29と
フォトダイオードの下部電極取り出しのためのN+引き
出し層27とを気相拡散もしくはイオン注入法などで同
時に形成する。前者のN+引き出し層29はN+埋込層2
8に達し、後者のN+引き出し層27はN型エピタキシ
ャル層3aに達している。そののち、図18(b)に示す
ように、周知の方法を用いてバイポーラトランジスタの
ベース領域30とエミッタ領域31を形成し、バイポー
ラトランジスタ部32を完成させる。次に、バイポーラ
トランジスタ部32は絶縁膜等でマスクしておいて、図
18(c)に示すように第1の実施の形態と同様にフォト
ダイオード部25を形成し、最後にアルミ電極14をバ
イポーラトランジスタ部32とフォトダイオード部25
とに同時に形成する。以上のような工程を経て、図16
に示すような構造が完成する。
【0052】以上のような方法により、バイポーラトラ
ンジスタとフォトダイオードが同一チップ上に形成さ
れ、配線工程の終了後に第1の実施の形態と同様に光フ
ァイバ固定溝を形成すれば、光検出器とバイポーラ集積
回路とがワンチップ上に実現する。もちろん、上述の第
2、第3、第4、第5、第7の各実施の形態において、
本実施の形態と同様に光検出器とバイポーラ集積回路と
をワンチップのものとして構成することが可能であるこ
とは言うまでもない。また第6の実施の形態においても
本実施の形態と同様に光検出器とバイポーラ集積回路と
をワンチップ上に設けることが可能である。第6の実施
の形態では、フォトダイオード部25に設けられるN+
引き出し層24(図14参照)は、光導波路の側面反射
層として用いられる関係上、本実施の形態での下部電極
引き出し用のN+引き出し層27やコレクタ引き出し用
のN+引き出し層よりも深く形成されているが、バイポ
ーラトランジスタを形成する際にこのような深いN+
き出し層を用いたり深い位置にコレクタ用のN+埋込層
を設けたりしても構わない。
【0053】《第9の実施の形態》次に、本発明の第9
の実施の形態について説明する。図19は第9の形態の
半導体装置の構成を示す平面図であり、図20は図19
のE−E´線での断面図である。なお、図19は、シリ
コン酸化膜12、シリコン窒化膜13及びアルミ電極1
4の記載を省略した状態での平面図である。
【0054】この半導体装置は、上述の第3の実施の形
態の半導体装置と同様の構成であるが、分離領域5によ
ってフォトダイオード部25と光導波路領域32とが一
体的に素子分離されており、そのため、フォトダイオー
ド部25と光導波路領域32との接続部に分離領域5が
介在しない点で第3の実施の形態の半導体装置を相違し
ている。この半導体装置は、第3の実施の形態の場合と
同様に、SOI基板上にロコス酸化膜4と分離領域5と
形成し、その後、第1の実施の形態と全く同じ工程を実
施することによって製造される(分離領域5の材質は異
なる)。光導波路領域32にまで分離領域5が延長し、
これが光導波路での側面側の反射層として作用する点は
第3の実施の形態の場合と同じである。ただし、素子分
離を行うために、分離領域5が光ファイバ固定溝15に
まで完全に達して光ファイバ固定溝15の壁面に露出す
るようにする。また、光ファイバ固定溝15の壁面での
分離領域5の露出部位でのリーク電流の発生を避けるた
め、光ファイバ固定溝15の加工方法として、結晶欠陥
を誘発しやすいダイシングなどの機械的加工法でなく、
化学的なエッチングを用いることが望ましい。
【0055】分離領域5は、例えば、パターニング後に
シリコン基板1をエッチングしてトレンチ(溝)を形成
し、この溝の側面にシリコン窒化膜を堆積し、高濃度ボ
ロン・リンドープ酸化膜(BPSG膜:リンホウケイ酸
ガラス)によってこの溝を埋設することによって形成す
る。なお、分離領域5を構成するシリコン窒化膜の膜厚
とBPSG膜の膜厚は、分離領域5による光の閉じ込め
効果をより向上させるために、光導波路部分からみて外
側に向って屈折率が低くなるように最適化する。
【0056】上述の第3の実施の形態では、フォトダイ
オード部25が分離領域5によって素子分離されてお
り、そのため、フォトダイオード部25と光導波路領域
32との間に分離領域5が介在している。すなわち、光
の通過方向に分離領域5が存在するために、光ファイバ
16からの入射光を効率よくフォトダイオード部15に
導入するために、光の透過率を最適とするように分離領
域5の材質や厚みを設定するする必要があり、分離領域
5の厚みの自由度が少なくなる。これに伴い、光の閉じ
込め効果に対する膜厚の最適化を行うことが難しくな
る。これに対しこの第9の実施の形態では、フォトダイ
オード部25と光導波路領域32との接続部に分離領域
5が介在しないため、フォトダイオード部25への光の
導入効率がより向上するとともに、光導波路の側面での
光閉じ込め効果を最適にする膜構成、膜厚で分離領域5
を設定することが可能になる。
【0057】《第10の実施の形態》次に、本発明の第
10の実施の形態について説明する。図21は第10の
形態の半導体装置の構成を示す平面図であり、図22は
図21のF−F´線での断面図、図23は図21のG−
G´線での矢視図である。なお、図21は、シリコン酸
化膜12、シリコン窒化膜13及びアルミ電極14の記
載を省略した状態での平面図である。
【0058】この半導体装置は、第9の実施の形態のも
のとほぼ同様の構成であるが、光導波路領域32の側方
に向うように分離領域5が枝分かれし、分離領域5の枝
分かれ部分が光ファイバ固定溝15の周辺に沿ってシリ
コンチップ18の端部に達するように延びている点であ
る。分離領域5の枝分かれ部の先端がシリコンチップ1
8の側面に露出し、この露出部分を挟むシリコン半導体
層が相互に絶縁されている。この半導体装置は、第9の
実施の形態に示すものと同様の工程で製造される。
【0059】上述の第9の実施の形態では、フォトダイ
オード部25を電気的に絶縁分離するために、分離領域
5が光ファイバ固定溝15に達するように設けられてい
るが、光ファイバ固定溝15の形成の際のエッチング状
態が悪い場合には、光ファイバ固定溝15の壁面で分離
領域5を挟む半導体層間の絶縁状態が悪くなり、リーク
電流が発生する可能性がある。これに対しこの実施の形
態では、光ファイバ固定溝15の周辺に沿って分離領域
を設ける分だけレイアウト面積は少し大きくなるが、光
ファイバ固定溝15の内壁面の全面が電気的に絶縁され
た状態となって、より確実に、フォトダイオード部25
に対する絶縁性を確保でき、リーク電流の発生を回避で
きるようになる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように請求項1乃至15に
記載された発明は、上部及び下部にそれぞれ配置された
第1の低屈折率領域及び第2の低屈折率領域によって挟
まれたシリコン導波路を半導体装置の表面内部に設け、
素子分離のための分離領域を介してこのシリコン光導波
路の一端側の延長部分をフォトダイオードの下部にまで
至るようにすることにより、外部から入射する光がエバ
ネセント波結合によって効率よくフォトダイオードの光
吸収層内に注入されるようになるという効果がある。す
なわち典型的には、フォトダイオードと光ファイバ固定
溝の間にシリコン酸化膜(ロコス酸化膜など)とN+
込層で挟まれた光導波路を形成することで完全プレーナ
型の光導波路付き光検出器となり、従来と比較して光フ
ァイバからの光の結合効率が向上する。また、シリコン
光導波路の側面に、例えば分離領域を延長するなどによ
って第3の低屈折率領域を設けることにより、光ファイ
バ等から入射する光の横方向の広がりを抑えられるよう
になる。これによって、フォトダイオード幅を広くする
必要がなくなって接合面積の増加が防がれ、光応答速度
の低下が防止される。その際、第3の低屈折率領域で画
定されるシリコン光導波路の横幅がフォトダイオード側
に向って狭まるようにすることにより、光ファイバ等か
ら入射した光が狭く絞られることになり、フォトダイオ
ード幅を狭くして光応答速度を向上することが可能とな
る。さらに、分離領域で区画された領域内でフォトダイ
オードの光吸収層の側面となる位置に絶縁物を介して第
2の高濃度不純物領域を設け、この第2の高濃度不純物
領域によってシリコン光導波路の延長部分の側面が画定
されるようにすることにより、フォトダイオード幅を狭
くしても光を横方向に閉じこめることが可能になって、
光吸収効率を高められるという効果がある。
【0061】請求項16乃至25に記載された発明で
は、フォトダイオードとシリコン導波路との接続部分に
は分離領域を介在させずに、分離領域によってフォトダ
イオードとシリコン光導波路とを一体的に素子分離する
ので、より効率よく光をフォトダイオードに入射させる
ことが可能であるとともに、分離領域がシリコン導波路
の側面の反射層として機能し、光の透過率などを気にせ
ずに分離領域の膜厚を素子分離や光閉じ込めの観点から
最適に設定できるようになるという効果がある。
【0062】本発明では、シリコン基板に平行な平面内
においてシリコン光導波路側から放射状に広がるよう
に、典型的には光の入射方向から光の横方向の広がり角
と同じ角度で放射状になるようにフォトダイオードの光
吸収層を形成することが可能であって、このように構成
することにより、吸収に寄与しない損失光や余計なフォ
トダイオード面積を発生させず、最適なダイオード面積
を得ることが可能となるという効果がある。
【0063】光ファイバ固定溝に接続するように溝部を
設けることで接着剤注入が容易に行なえるようになる。
この溝部を半導体装置の端部まで延ばすことにより、容
易に余計な接着剤を外部に逃がすことが可能となり、残
存した余分の接着剤によって大きな応力が加わることを
防止することができるという効果が生じる。
【0064】バイポーラトランジスタとフォトダイオー
ドとを共存させて集積回路とする場合においては、バイ
ポーラトランジスタ部においてのみエピタキシャル層の
途中に埋込層を設けることで、典型的にはN型エピタキ
シャル層の途中にN+埋込層を設けることにより、浅接
合を持つ高速バイポーラトランジスタと光導波路を持つ
フォトダイオードが同一チップ上に形成でき、光検出器
とバイポーラ集積回路をワンチップ上に実現することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の半導体装置の構成
を示す平面図である。
【図2】図1のA−A´線での断面図である。
【図3】図1のB−B´線での断面図である。
【図4】(a),(b)は図1に示す半導体装置の製造工程を
示す断面図である。
【図5】(a),(b)は図1に示す半導体装置の製造工程を
示す断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の半導体装置の構成
を示す断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の半導体装置の構成
を示す平面図である。
【図8】図7のC−C´線での断面図である。
【図9】第3の実施の形態での変形例の半導体装置の構
成を示す断面図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態の半導体装置の構
成を示す平面図である。
【図11】(a),(b)は本発明の第5の実施の形態を説明
するための平面図である。
【図12】第5の実施の形態の半導体装置の構成を示す
平面図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態の半導体装置の構
成を示す平面図である。
【図14】図13のD−D´線での断面図である。
【図15】本発明の第7の実施の形態の半導体装置の構
成を示す平面図である。
【図16】本発明の第8の実施の形態の半導体装置の構
成を示す断面図である。
【図17】(a)〜(d)は図16に示す半導体装置の製造工
程を示す断面図である。
【図18】(a)〜(c)は図16に示す半導体装置の製造工
程を示す断面図である。
【図19】本発明の第9の実施の形態の半導体装置の構
成を示す平面図である。
【図20】図19のE−E´線での断面図である。
【図21】本発明の第10の実施の形態の半導体装置の
構成を示す平面図である。
【図22】図21のF−F´線での断面図である。
【図23】図21のG−G´線での矢視図である。
【図24】従来の光検出器の一例の構成を示す断面図で
ある。
【図25】従来の光検出器の別の一例の構成を示す断面
図である。
【図26】従来の光検出器のさらに別の例の構成を示す
平面図である。
【図27】図26のX−X´線での断面図である。
【図28】図26のY−Y´線での断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2,28 N+埋込層 3 N型エピタキシャル層 4 ロコス酸化膜 5 分離領域 6 ダイオード形成用凹部 7,8,12,17,20 シリコン酸化膜 9 P型エピタキシャル層 10 Si/SiGe超格子層 11 P+エピタキシャル層 13 シリコン窒化膜 14 アルミ電極 15 光ファイバ固定溝 16 光ファイバ 18 シリコンチップ 19 コンタクト 21 光ファイバコア 22 損失光成分 23 非吸収ダイオード領域 24,27,29 N+引き出し層 25 フォトダイオード部 26 接着剤注入溝 30 ベース領域 31 エミッタ領域 32 光導波路領域 37 バイポーラトランジスタ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 31/0232 H01L 31/02 C 31/10 31/10 A

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板上にフォトダイオードが形
    成され光検出器として用いられる半導体装置において、 前記フォトダイオードを素子分離するための分離領域
    と、 前記半導体装置の表面内部に形成されるとともに、上部
    及び下部にそれぞれ配置された第1の低屈折率領域及び
    第2の低屈折率領域によって挟まれたシリコン導波路と
    を有し、 前記シリコン導波路の一端側の延長部分が前記分離領域
    を介して前記フォトダイオードの下部にまで至っている
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記フォトダイオードがプレーナ構造で
    ある請求項1に記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記フォトダイオードの光吸収層が、前
    記シリコン基板の表面に平行な層をなしているSi/S
    iGe超格子層を有する請求項1または2に記載の半導
    体装置。
  4. 【請求項4】 前記シリコン導波路の他端側に、光ファ
    イバの一端と係合し前記光ファイバの太さの半分よりも
    深い光ファイバ固定溝が形成されている請求項1乃至3
    いずれか1項に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第1の低屈折率領域がシリコン酸化
    膜で形成されている請求項1乃至4いずれか1項に記載
    の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の低屈折率領域が、シリコン酸
    化膜からなる層、第1の高濃度不純物領域からなる層、
    あるいはシリコン酸化膜と第1の高濃度不純物領域との
    2層構成の層のいずれかの層によって形成されている請
    求項1乃至4いずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の低屈折率領域が、第1の高濃
    度不純物領域からなる層、あるいはシリコン酸化膜と第
    1の高濃度不純物領域との2層構成の層のいずれかの層
    によって形成され、前記第1の高濃度不純物領域が前記
    フォトダイオードの下部電極引き出し層の少なくとも一
    部を構成する請求項1乃至4いずれか1項に記載の半導
    体装置。
  8. 【請求項8】 前記シリコン光導波路の側面が、第3の
    低屈折率領域によって画定されている請求項1乃至4い
    ずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記第3の低屈折率領域が、前記半導体
    装置の表面部から前記第2の低屈折率領域にまで達する
    シリコン酸化膜によって構成されている請求項8に記載
    の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記第3の低屈折率領域で画定される
    前記シリコン光導波路の横幅が、前記他端側から前記一
    端側に向かって狭まっている請求項8に記載の半導体装
    置。
  11. 【請求項11】 前記フォトダイオードの光吸収層が、
    前記シリコン基板に平行な平面内において前記シリコン
    光導波路側から放射状に広がるように形成されている請
    求項1乃至4いずれか1項に記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記光ファイバ固定溝に接続する溝部
    を有する請求項4に記載の半導体装置。
  13. 【請求項13】 前記光ファイバ固定溝に係合される光
    ファイバの長手方向に対してほぼ直交する方向に前記溝
    部が延びて前記半導体装置の端部にまで至っている請求
    項12に記載の半導体装置。
  14. 【請求項14】 前記分離領域で区画された領域内であ
    って前記フォトダイオードの光吸収層の側面となる位置
    に、絶縁物を介して第2の高濃度不純物領域が設けら
    れ、前記第2の高濃度不純物領域が前記シリコン光導波
    路の延長部分の側面を画定している請求項1乃至4いず
    れか1項に半導体装置。
  15. 【請求項15】 前記第2の高濃度不純物領域が前記フ
    ォトダイオードの下部電極引き出し層の少なくとも一部
    を構成する請求項14に記載の半導体装置。
  16. 【請求項16】 シリコン基板上にフォトダイオードが
    形成され光検出器として用いられる半導体装置におい
    て、 前記シリコン基板の一辺に接続し、かつ光ファイバの太
    さの半分よりも深い溝部として形成され、前記光ファイ
    バの一端と係合し得る光ファイバ固定溝と、 前記半導体装置の表面内部に配置するとともに、上部及
    び下部にそれぞれ配置された第1の低屈折率領域及び第
    2の低屈折率領域によって挟まれて形成され、前記フォ
    トダイオードと前記光ファイバ固定溝とを光学的に接続
    するシリコン導波路と、 第3の低屈折率領域からなり前記フォトダイオードを素
    子分離するための分離領域とを有し、 前記フォトダイオードと前記シリコン導波路との接続部
    分には前記分離領域が存在せずに、前記シリコン導波路
    の一端側の延長部分が一体的に前記フォトダイオードの
    下部にまで至り、 前記分離領域が前記シリコン導波路の側面を画定して前
    記光ファイバ固定溝の端部の壁面にまで達していること
    を特徴とする半導体装置。
  17. 【請求項17】 前記フォトダイオードがプレーナ構造
    である請求項16に記載の半導体装置。
  18. 【請求項18】 前記フォトダイオードの光吸収層が、
    前記シリコン基板の表面に平行な層をなしているSi/
    SiGe超格子層を有する請求項16または17に記載
    の半導体装置。
  19. 【請求項19】 前記光ファイバ固定溝がエッチングに
    よって形成されている請求項16または17に記載の半
    導体装置。
  20. 【請求項20】 前記分離領域が枝分かれ部を有し、前
    記枝分かれ部の先端が前記半導体装置の端部にまで達し
    ている請求項16に記載の半導体装置。
  21. 【請求項21】 一端が前記分離領域に接続し他端が前
    記半導体装置の端部に達するように、前記光ファイバ固
    定溝の周囲に沿って第2の分離領域が形成され、前記第
    2の分離領域によって前記光ファイバ固定溝の側壁が絶
    縁分離されている請求項16乃至18いずれか1項に記
    載の半導体装置。
  22. 【請求項22】 前記分離領域が、シリコン酸化膜、シ
    リコン窒化膜及び多結晶シリコン膜の中から選ばれた1
    種による単層膜によって、前記半導体装置の表面部から
    前記第2の低屈折率領域に達するように形成されている
    請求項21に記載の半導体装置。
  23. 【請求項23】 前記分離領域が、シリコン酸化膜、シ
    リコン窒化膜及び多結晶シリコン膜の中から選ばれた1
    種を少なくとも含む多層膜によって、前記半導体装置の
    表面部から前記第2の低屈折率領域に達するように形成
    されている請求項21に記載の半導体装置。
  24. 【請求項24】 前記第2の分離領域が、シリコン酸化
    膜、シリコン窒化膜及び多結晶シリコン膜の中から選ば
    れた1種による単層膜によって、前記半導体装置の表面
    部から前記第2の低屈折率領域に達するように形成され
    ている請求項21に記載の半導体装置。
  25. 【請求項25】 前記第2の分離領域が、シリコン酸化
    膜、シリコン窒化膜及び多結晶シリコン膜の中から選ば
    れた1種を少なくとも含む多層膜によって、前記半導体
    装置の表面部から前記第2の低屈折率領域に達するよう
    に形成されている請求項21に記載の半導体装置。
  26. 【請求項26】 バイポーラトランジスタ部とフォトダ
    イオード部とが同一のシリコン基板上に形成された半導
    体装置において、 第1の導電型のシリコン基板上に、前記第1の導電型と
    は異なる第2の導電型の第1の埋込層と、前記第2の導
    電型の第1のエピタキシャル層と、前記第2の導電型の
    第2のエピタキシャル層とが順次積層され、 前記バイポーラトランジスタ部では前記第1のエピタキ
    シャル層と前記第2のエピタキシャル層との間に前記第
    2の導電型の第2の埋込層が設けられ、 前記フォトダイオード部では前記第1のエピタキシャル
    層あるいは前記第2のエピタキシャル層に接するように
    第3のエピタキシャル層が設けられ、 前記バイポーラトランジスタ部と前記フォトダイオード
    部との間には相互を素子分離するための溝領域が設けら
    れていることを特徴とする半導体装置。
  27. 【請求項27】 第1の導電型のシリコン基板を用いる
    半導体装置の製造方法において、 前記シリコン基板上に、前記第1の導電型とは異なる第
    2の導電型の第1の埋込層と前記第2の導電型の第1の
    エピタキシャル層とを順次形成し、前記第1のエピタキ
    シャル層の一部に前記第2の導電型の第2のエピタキシ
    ャル層を形成し、そののち第2の導電型の第2のエピタ
    キシャル層を形成する工程と、 前記第2のエピタキシャル層の表面から前記シリコン基
    板に達するように素子分離のための分離領域を形成する
    工程と、 前記第2の埋込層上の前記第2のエピタキシャル層中に
    ベース領域とエミッタ領域とを設けてバイポーラトラン
    ジスタを形成する工程と、 前記第2のエピタキシャル層もしくは前記第1のエピタ
    キシャル層に達する凹部を形成し、前記凹部の側面にシ
    リコン酸化膜を形成し、その後、前記凹部内に選択的に
    第3のエピタキシャル層を形成する工程と、を含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
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