JP2009212277A - 発振器および光検出回路 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のインバータINVが直列に接続され、最終段のインバータ出力が初段のインバータ入力に接続され、インバータのMOSトランジスタPTとMOSトランジスタNTの少なくとも一方が光導波路を含む受光素子として機能し、受光素子は、基板上に絶縁膜を介して形成された半導体層と、半導体層が所定の経路に沿って所定厚とされて形成された光導波路61と、光導波路61に接続されたチャネルボディおよびチャネルボディの表面側に形成されたチャネルを形成するためのゲートを持つ絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、を含む。
【選択図】図29
Description
現在のCMOSプロセスをそのまま適用して作製できるような受光素子の開発が望まれている。
図2は、光導波路、チャネルボディ部を含む図1の簡略断面図である。
また、図2において、1Bはボディ部を、3は光導波路を示している。
熱酸化工程により形成される局所酸化領域2は、図2に示すように、断面構造が垂直ではなく斜めとなっているので、光導波路2においては屈折率が大きくことなる部分が斜めに存在していることとなる。
このため、基板あるいはクラッド側への光の放射あるいは、光の反射が生じてしまい、結果的に光の利用効率が低められることに加えて、放射された光は迷光となり他のデバイスにおけるノイズ発生の原因となってしまう。
シリコン(Si)の屈折率を3.5として、絶縁膜であるSiO2の屈折率を1.5として垂直入射の場合のフレネル反射を計算すると約16%もの光が反射してしまう。
したがって、2つの界面を透過する場合には、0.84*0.84約70%程度の光しか透過することができないこととなる。
ところが、現状ではTPAによるキャリア発生量が少ないために、検出感度に多少問題がある。
このSOCデバイス100の光ポート108には外部との通信のために光ファイバ110が接続されている。
図4に示すように、シリコン基板301上に、シリコン酸化膜などの絶縁膜302を介してp型シリコン層303が形成された、SOI基板が用いられている。
各メモリセルMCは、それぞれ、素子分離されたフローティングのチャネルボディをもってマトリックス配列されてセルアレイが構成される。この場合、ドレイン拡散層307はビット線BLに、ゲート電極305はワード線WLに、ソース拡散層306は固定電位線、たとえば接地線に接続される。
すなわち、MISFETを5極管動作させることにより、ドレイン307から大きなチャネル電流を流し、ドレイン接合近傍でインパクトイオン化を起こす。
すなわち、図5に示すように、ホール蓄積によりチャネルボディ電位Vbodyの高いデータ“1”状態のしきい値Vth1は、チャネルボディ電位の低いデータ“0”状態のしきい値Vth0より低い。
すなわち、キャパシタの電荷保持を利用する1トランジスタ/1キャパシタのDRAMと異なり、非破壊読み出しが可能である。
ワード線電圧VWLとボディ電位Vbodyの関係が、上述の図5に示すようになるので、たとえばワード線WLにデータ“0”,“1”のしきい値Vth0,Vth1の中間の読み出し電圧を与えて、メモリセルの電流の有無を検出すれば、データ検出ができる。
あるいは、ワード線WLにしきい値Vth0,Vth1を越える電圧を与えて、メモリセルの電流の大小を検出すれば、データ検出ができる。
図6Aは、データ“1”の書き込み動作を示しており、ワード線(ゲート)WLに高い正電圧を印加した状態で、ビット線(ドレイン)BLに高い正電圧を印加し、上述したようにドレイン接合近傍でインパクトイオン化を起こし、チャネルボディにホールを蓄積する。
図6Bは、データ“0”の書き込み動作を示しており、ワード線(ゲート)WLに高い正電圧を印加した状態で、ビット線(ドレイン)BLに負電圧を印加し、チャネルボディ(p型シリコン層303)とドレイン307との間のpn接合を順方向バイアスし、チャネルボディ303からホールを排出する。
図7Aは、データ“1”およびデータ“0”の読み出し動作を示しており、ワード線(ゲート)WLに高い正電圧を印加した状態で、ビット線(ドレイン)BLにインパクトイオン化でデータが破壊されないように、低い正電圧を印加する。
図7Bは、読み出し時における、ドレイン電流Idsとゲート電圧Vgsの関係を示している。たとえば、ワード線WLにしきい値Vth0,Vth1を越える電圧VWLreadを与え、このしきい値Vth0,Vth1の差に対応するドレイン電流差ΔIds(=I1−I0)をセンスアンプで検知し、データ“0”,“1”を識別する。
この第1の値は、他の部分のデータの読み書きを行う動作時に、ビット線(ドレイン)BLの電圧変化があって
も、チャネルボディに蓄積されているホールが減少する現象(パス・ゲート・リーケージ現象)を生じにくくできる電圧値である。
そのため、ビット線(ドレイン)BLの電圧変化があっても、基板バイアス電圧が第2の値にある場合に比較して、パス・ゲート・リーケージ現象が生じにくくなる。
そのため、データの書き込みを行う際のビット線BLの電圧を低く設定でき、データの書き込みを行いたくないワード線WLに接続されている部分でのパス・ゲート・リーケージ現象はより生じにくくなる。
そして、光導波路61の導波方向の所定箇所に対応し、光導波路61を導波する光の電界が存在する半導体層位置に形成されたフローティングのチャネルボディ71およびチャネルボディの表面側にゲート絶縁膜72を介して形成されたチャネルを形成するためのゲート電極73を有している。
光導波路61の長さ方向にほぼ直交するようにMISFETのソース74とドレイン75が配置されており、チャネルボディ71は、光導波路61の長手方向の両側にソース74あるいはドレイン75の長さよりも長く配置されている。
本構成では、光導波路61は局所絶縁膜を一切介することなくMISFETのチャネルボディ71に接続されている。
すなわち、チャネルボディ71部分に光を照射するように光導波路61とチャネルボディ71が接続されているMISFETにおいて、他のトランジスタとの電気的な分離を行う局所絶縁物領域、たとえば酸化物領域(素子分離領域)78等が光導波路61部分には配置されていない。換言すれば、酸化物領域(素子分離領域)78等は光導波路61部分とは異なる領域に形成されている。
そして、光導波路61の両側に長く配置されたチャネルボディ71領域のさらに両側にはチャネルボディ部分よりもイントリンシック(intrinsic)な(ドーピング量の少ない)シリコン領域となっている。
そして、ゲート73のコンタクト領域73C1,73C2の絶縁膜76に形成されたコンタクトを通してゲート73と接続されてゲート電極73が形成されている。
光導波路部分に局所酸化領域が存在してしまうと、屈折率差による光の反射および光の放射が存在し、導波路の損失が増加してしまうが、本実施形態においては、光導波路部62部分に局所酸化領域が存在してしないので、反射による光の損失の発生および放射による光の損失は極めて少ない。
このような構成を有するMISFETでは、光導波路を光が導波する際に生じるTPA(Two Photon Absorption:2光子吸収)現象により発生するキャリアが検知される。MISFETは、通常のCMOSプロセスをそのまま適用して作製できるため、光導波路で導波される光の検出を低コストで達成できる。
なお、図10〜図22の各図においては、図9A〜Dと同様に、図10A〜図22Aは平面図、図10B〜図22Bは図10A〜図22AにおけるA−A線の断面図、図10C〜図22Cは図10A〜図22AにおけるB−B線における断面図、図10D〜図22Dは図10A〜図22AにおけるC−C線における断面図である。
図10A〜Dに示すように、SOI基板200を用意する。このSOI基板200は、シリコン基板201(11)に、絶縁膜202(12)、たとえばシリコン酸化膜を介して、シリコン層203が形成されている。このシリコン層203の厚さは、エピタキシャル成長工程などにより必要とする厚さとする。
そして、パターニングを行って、光導波路パターンに対応したマスク204を形成する。
図11A〜Dに示しように形成したマスクパターン204を用いて、リッジ型光導波路205を形成する。
具体例としては、SOI厚1μmのSOI基板200を用いて、幅1μm〜2μm、リッジ深さ0.5μm程度の光導波路205(62)をエッチング工程により形成する。
局所的に酸化すべき領域以外の部分に酸化工程におけるマスク材(たとえばSiN)を形成した後、図12A〜Dに示すように、熱酸化工程を行いSiO2からなる酸化膜(絶縁膜)206を形成する。マスク材は酸化工程後に除去する。
図13A〜Dに示すように、イントリンシックとして残したい領域(光導波路など)をのぞき、MISFET(本例ではMOSトランジスタ)のチャネルボディとなる領域を含むMOSトランジスタが形成される領域(ソース、ドレインが形成される領域を含めると後の位置合わせ工程が容易となる)207に、p−となる元素を所定の加速電圧ドーズ量でイオン注入を行う。
イオン注入の具体例としては、Boron, 50keV, dose:1e11/cm2となる。
MOSトランジスタが動作するため、チャネルボディ部分のドーピング量がほぼ一定となるように、あるいはゲート酸化膜直下のドーピング量を調整するために、所定の条件にてアニール(拡散)工程を行う。具体例としては1100度60分程度となる(図14A〜D)。
ゲート酸化膜を形成するための酸化膜形成工程、およびゲート電極形成工程を行う。
具体的には、図15A〜Dに示すように、厚さ15nmの熱酸化膜208を熱酸化工程により形成した後、高度にドーピングされたポリシリコン209の形成工程(厚さ900nm)を行う。
図16A〜Dに示すように、所定のマスクを用いてゲート膜210(209)を形成する。
図17A〜Dに示すように、次のイオン注入工程においてダメージを防ぐなどの理由により、たとえば厚さ5nmの酸化膜211を生成する。
図18A〜Dに示すように、n+となる元素を所定の加速電圧ドーズ量でイオン注入を行いソース拡散層212、ドレイン拡散層213を形成する。
イオン注入の具体例としては、As, 50keV, dose 7e14/cm2 + 200keV, dose 9e14/cm2 + 450keV, dose 2e15/cm2 となる。
MOSトランジスタを動作させるための所定の熱処理を行う(図19A〜D)。
具体的には、温度900度、時間30分などの条件で熱処理を行う。
MOSトランジスタ上に導電粒子などが付着することによる誤動作防止、あるいは光導波路上にゴミが付着したことによる光導波路の導波損失増大防止などの理由により、図20A〜Dに示すように、透明で絶縁体である材料214を表面に形成する。
具体的には、SiO2膜を厚さ1μm程度形成する。
図21A〜Dに示すように、給電を行いたい部分のパッシべーション膜を除去し、ゲート膜211に達するコンタクトホール215−1,215−2を形成し、かつ、ソース拡散層212およびドレイン拡散層213に達するコンタクトホール216,217を形成する。
そして、図22A〜Dに示すように、各コンタクトホール215−1,215−2,216,217に電極材218−1,218−2,219,220を表面の所定領域にわたって形成されるように埋め込みMOSトランジスタの端子接続を行う。
そのため、受光素子70における光量のモニタは連続ではないが、その測定間隔はMOSトランジスタの2周期程度であるので、高速なMOSデバイスを作製することで、十分に速い応答速度の光量検知が可能である。
この場合、図示していないが、ソースは接地電位に接続され、ドレインには所定の電圧が印加されている。
そして、最初は電子とホールが同数存在しているが、電子とホールとは移動速度が数倍異なり、電子の方が移動が容易であることから、電子は容易にソース74に吸収され、図24に示すように、チャネルボディにはホールが残存することとなる。
受光素子70は、上述したようにPDSOIトランジスタのチャネルボディに残存するホールを検出するものであり、検出時点の直前にチャネルボディに存在しているかもしれないホールを除去する工程(以下、適宜、「クリア工程」と称する)が必要である。
光導波路61に光が導波している状態、すなわちTPA現象が生じている状態の場合、TPA現象によりチャネルボディに次々にキャリアが生成されることとなるが、電子はソース74に、ホールはドレイン75に、ほぼ吸い取られる。
受光素子70は、たとえば検出時点で光導波路61が光を導波しているか否かを判断するものではなく、上述のクリア工程後から検出を行う時点までの時間において光が導波している時間が長かったのか、それとも導波している時間がそれほどなかったのかを判断する。
図25は、クリア工程後の取り込み期間(acquire)に光導波路61に光が導波しなかったことにより、チャネルボディにホールが存在しない場合のドレイン信号を示す例である。
図26は、クリア工程後の取り込み期間(acquire)に光導波路61に光が導波したことにより、チャネルボディにホールが存在する場合のドレイン信号を示す例である。
このように3工程という少ない工程数で構成されているので、PDSOIトランジスタ(MOSトランジスタ)の応答周波数の1桁落ち以上の(周波数劣化が少ないという意味)動作周波数を有する潜在能力がある。
したがって、PDSOIトランジスタが10GHz程度の動作周波数性能を有していれば、GHzオーダーの動作周波数が可能である。
この図27において、図9と対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は省略する。
のPDSOIトランジスタが形成され、これら複数個のPDSOIトランジスタが並列的に接続されて構成されている。
しかし、動作周波数の観点のみではさほどの制約を受けないことを示しているので、PDSOIトランジスタを現実的な数(たとえば100個以下)だけ光導波路61の導波方向に沿って形成し、電気的に並列に接続して受光素子を形成することは、データの取り込み時間の短縮に極めて有効な手段である。
要は、複数個のPDSOIトランジスタは、光導波路61を通る光のTPA現象によってキャリアが生成し、ホールが残存する、光導波路61の所定箇所に対応した場所に配列されていればよい。
CMOSインバータINVは、たとえば第1導電型であるpチャネルのMOS(PMOS)トランジスタPTと第2導電型であるnチャネルのMOS(NMOS)トランジスタNTのドレイン同士およびゲート同士を接続し、PMOSトランジスタPTのソースを電源電位VDDに接続し、NMOSトランジスタNTのソースを基準電位VSS(たとえば接地電位GND)に接続して構成される。
そして、両トランジスタのゲート同士の接続点が入力となり、ドレイン同士の接続点が出力となる。
このように、この共振器400の周波数は、個々のCMOSインバータを形成するトランジスタの出力を反映した結果であり、その周波数は個々のトランジスタの電流電圧(IV)特性および電源電圧などにより影響を受け変化する。
そして、光導波路を導波してきた光がMOSトランジスタのチャネルボディに照射されることによる、IV特性の変化をリング共振器により増幅し、検出した光を周波数の変化として出力するデバイスである。
そして、光導波路61に、図32に示すような時間変化の光が導波してきた場合には、トランジスタのチャネルボディ部分に光導波路61が配置されたMOSデバイスはTPAによりその信号特性が変化する。
すなわち、電源電圧を変化させたことと同様になり、周波数が変化することとなる。
具体的には、図33に示すように、光の照射時間に応じて、発振周波数が変化することとなる。
そして、結果的にこの周波数変化を観測することにより光導波路に光が導波してきたかどうかの判断を行うことができることとなる。
光検出装置410は、CMOSリング共振器400A,400Bの共振周波数をモニタすることにより、光導波路を導波してきた光の光量を検出する。
そして、光検出回路500は、NMOSトランジスタNT1、NT2に同一の波形を入力することにより、動作時間を差を差動アンプ(差動検出回路)DAMP1により検出することにより、光導波路に入射している光量に応じた出力信号を得る。
また、NMOSトランジスタNT2のソースは基準電位VSS(たとえば接地電位GND)に接続され、ドレインは抵抗素子R2を介して駆動信号DSGの入力端子T1に接続されている。
NMOSトランジスタNT1,NT2のゲートには、電源電圧VDDを抵抗素子R3、R4で分圧した電圧が共通に供給されている。
そして、NMOSトランジスタNT1のドレインが差動アンプDAMP1の非反転入力端子(+)に接続され、NMOSトランジスタNT2のドレインが差動アンプDAMP1の反転入力端子(−)に接続されている。
MOSトランジスタは、基板浮遊効果(ヒストリー効果)が発生すると、トランジスタの電源がオンされる前に、基板のチャネルボディ部分がホールの存在により正の電荷を有していることと同様となり、トランジスタをオンした際に、ヒストリー効果がない場合に比較して、早く動作する(トランジスタがオンする、多くのドレイン電流が早く流れる)こととなる現象を有している。
図34に示した回路構成においては、それぞれのNMOSトランジスタNT1、NT2のゲート電圧には、同じ一定電圧の入力をしておき、その後ドレイン端子に立ち上がり波形を入力する場合の駆動時間の変化を比較することにより、光の照射によるヒストリー効果の有無があるかを比較する。
すなわち、この光検出回路500Aにおいては、2つのMOSトランジスタのドレイン端子に同一の電圧を印加した状態で、2つのMOSトランジスタのゲート端子に同一の駆動信号DSGを入力した場合の出力を比較することにより、光を検出する。
図37は、図34〜図36に示した光検出回路に、所定の周波数を有する繰り返し波形を入力端子に入力するために、図28に示すようなCMOSのリング発振器400を配置した回路を示す図である。
なお、図37の光検出回路としては図34の回路を採用している。ただし、図35および図36の回路も採用することは可能である。
この場合、MOSトランジスタNT1,NT2の出力信号を差動アンプ(差動検出回路)DAMP1により検出することにより、入力波形として用いた周波数に相当する時間に、光導波路に光が入射したかどうかを検出する。
このような回路構成とすることにより、光の検出を一定時間間隔に行うことができ、本デバイスを通信システムにもちいた場合の汎用性を高めることができる。
図38に、その検出精度を高める回路および方法を示す。
したがって、光導波路61に間欠的に微小なエネルギーの光が入力されている場合の検出精度を高めることができることとなる。
NMOSトランジスタNT1、NT2のドレインが分圧用の抵抗素子R4とR5の接続点に接続され、両トランジスタのゲートが抵抗素子R3とR4の接続点に接続されている。
光導波路61に光が導波していない状態においては、トランジスタのチャネルボディ71部分に光導波路61が配置されたMOSトランジスタNT1は、光導波路が配置されていないMOSトランジスタNT2と同様の動きをするので、CMOSリング共振器400の出力信号は、図39に示すように、時間変化することなく一定の周波数(ω0)で発振している。
そして、光導波路に図40に示すような時間変化の光が導波してきた場合には、トランジスタのbody部分に光導波路が配置されたMOSデバイスはTPAによりその信号特性が変化する。すなわち、電源電圧を変化させたことと同様になり、周波数が変化することとなる。
換言すれば、図40に示すように、光の照射時間に応じて、発振周波数が変化することとなる。そして結果的にこの周波数変化を観測することにより光導波路に光が導波してきたかどうかの判断を行うことができることとなる。
より具体的には、MOSトランジスタのソースとゲート端子が抵抗により正の電圧とされている状態に対して、ドレイン端子が0Vまで振れる回路構成となっているので、回路構成としては片側電圧回路であっても相対的にドレイン端子に負の電圧を入力することができることとなる。
そして、MOSトランジスタのチャネルボディ部分に光が照射されることにより、TPA現象が引き起こされ、キャリアが発生する。発生したキャリアのうちいくつかのホールは、電子に比較して移動度が低いために、チャネルボディ部分に取り残され、結果的にチャネルボディ部分の電圧を高める。
そして、このような状態において、トランジスタを動作される入力信号が与えられる場合には、光が照射されていない状態に比較して、チャネルボディ部分の電圧が高められている分だけトランジスタが早めにオンすることとなる。
トランジスタがオンすると、ドレイン電流が流れることとなるので、MOSトランジスタの出力は、抵抗に流れた電流に応じて電圧が早めに低下することとなる。つまり本実施形態の回路からは図40に示すような出力信号が得られることとなる。
本デバイスを光通信回路に用いる場合においては、通信システムに用いている周波数の信号検出を目的とするので、このように周波数を調整することにより所定の周波数の信号検出が行えることはとても利便性が高いシステムとなる。
Claims (10)
- 第1の導電型の絶縁ゲート型電界トランジスタと第2の導電型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのドレイン同士およびゲート同士が接続された複数のインバータが直列に接続され、最終段のインバータ出力が初段のインバータ入力に接続され、
上記インバータの第1の導電型の絶縁ゲート型電界トランジスタと第2の導電型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタの少なくとも一方が光導波路を含む受光素子として機能し、
上記受光素子は、
基板上に絶縁膜を介して形成された半導体層と、
上記半導体層が所定の経路に沿って所定厚とされて形成された光導波路と、
上記光導波路に接続されたチャネルボディおよび当該チャネルボディの表面側に形成されたチャネルを形成するためのゲートを持つ絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、を含む
発振器。 - 上記複数のインバータの全ての上記第1の導電型の絶縁ゲート型電界トランジスタと第2の導電型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタが光導波路を含む受光素子として機能する
請求項1記載の発振器。 - 上記複数のインバータの上記第1の導電型の絶縁ゲート型電界トランジスタが光導波路を含む受光素子として機能する
請求項1記載の発振器。 - 上記複数のインバータの上記第2の導電型の絶縁ゲート型電界トランジスタが光導波路を含む受光素子として機能する
請求項1記載の発振器。 - 上記受光素子は、
他のトランジスタとの電気的な分離を行う絶縁部領域が上記光導波路部分とは異なる領域に配置されている
請求項1記載の発振器。 - 上記光導波路の長さ方向にほぼ直交するように上記絶縁ゲート型電界効果トランジスタのソースとドレインが配置されており、
上記チャネルボディ部分は、上記光導波路の長手方向の両側にソースあるいはドレインの長さよりも長く配置されている
請求項5記載の発振器。 - 上記光導波路の両側に長く配置された上記チャネルボディ領域のさらに両側には当該チャネルボディ部分よりもイントリンシックな半導体領域として形成されている
請求項5記載の発振器。 - 上記絶縁ゲート型電界効果トランジスタのゲートのコンタクト領域が、上記ソースおよびドレイン領域を挟んで対称となるように形成されている
請求項6記載の発振器。 - 上記ゲートのコンタクト領域は、上記光導波路の長さ方向にほぼ直交する方向に、上記ソースおよびドレインと対向する領域まで延設されている
請求項8記載の発振器。 - 第1の導電型の絶縁ゲート型電界トランジスタと第2の導電型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタのドレイン同士およびゲート同士が接続された複数のインバータが直列に接続され、最終段のインバータ出力が初段のインバータ入力に接続され、
上記インバータの第1の導電型の絶縁ゲート型電界トランジスタと第2の導電型の絶縁ゲート型電界効果トランジスタの少なくとも一方が光導波路を含む受光素子として機能し、
上記受光素子は、
基板上に絶縁膜を介して形成された半導体層と、
上記半導体層が所定の経路に沿って所定厚とされて形成された光導波路と、
上記光導波路に接続されたチャネルボディおよび当該チャネルボディの表面側に形成されたチャネルを形成するためのゲートを持つ絶縁ゲート型電界効果トランジスタと、を含む
発振器の共振周波数をモニタして上記光導波路を導波した光の光量を検出する
光検出回路。
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