JPH08315243A - 自動販売機の商品搬出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 低コスト化が図れるとともに、商品を取り出
しやすくした自動販売機の商品搬出装置を提供する。 【構成】 本体１内の後部上下側と前部中央側に設けら
れた３軸で支持されて三角形形状に配置され、ギヤモー
タ７により正逆回動されるエンドレスチェーン３と、こ
のチェーン３上に直角かつ等間隔に設けられ、販売商品
４が載置される商品棚５と、上記チェーン３の前部中央
側の軸に対向する位置に設けられ、チェーン３を正転す
る販売商品４の取り出し時に開放される販売口扉６と、
本体１の前部上側に設けられ、チェーン３を逆転してそ
の商品棚５に販売商品４を収容するローディング時に開
放されるローディング扉１３と、販売口扉６とローディ
ング扉１３間に位置する商品棚５上の商品の有無を感知
するセンサ８とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動販売機の商品搬出
装置に係り、特に、各商品毎に設けられた棚付きのエン
ドレスチェーンを駆動モータで回転させ、各棚に商品を
収容するようにしたゴンドラ方式の商品搬出装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の自動販売機の商品搬出装
置としては、実公昭６２−４５２５７号公報に示されて
いるように、自動販売機本体内の上下に設けられた２軸
に支持されて回動するゴンドラコラムからの商品搬出を
自重落下により販売しているものが多く、商品を取出口
に搬出する商品搬出位置と商品を棚に収容するローディ
ング位置とは離れている。また、自重落下によるため、
商品取出口は装置の下部側に設けられている。

【０００３】また、自重落下ではアイスクリーム等の氷
結するものの販売は難しく、強制的に搬出するようにし
たものとしては、実開昭５４−６８６９３号公報や特公
昭５７−５０３１３号公報に示されたものがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記実公昭
６２−４５３５７号公報に示された自重落下によるもの
においては、商品搬出位置とローディング位置とが離れ
ているため、搬出制御用とローディング制御用の２セッ
トのセンサが必要となり、制御も複雑になるとともにコ
スト高になる。また、商品取出口が装置の下部側に設け
られているため、商品を取り出すために利用者は前屈み
にならなければならず、取り出しにくかった。なお、商
品載置棚が面する装置前面に商品取出口を設けて、商品
載置棚に載置された商品を直接手で取り出すようにする
ことも考えられるが、商品載置棚間の間隔は収容個数を
多くするため狭くしてあるので、やはり取り出しにくい
という問題が生じる。

【０００５】また、実開昭５４−６８６９３号公報や特
公昭５７−５０３１３号公報に示されたものでは、強制
的に搬出させる機構が必要であり、コスト高となる。特
にアイスクリーム等の氷結する商品を扱う場合は、強制
搬出機構を有していても、載置棚と商品間の氷結の程度
や搬出機構自体の氷結により、搬出不可となる等のトラ
ブルも多い。

【０００６】そこで、本発明はこのような問題点を解決
するためになされたものであり、低コスト化が図れると
ともに、商品を取り出しやすくした自動販売機の商品搬
出装置を提供することを目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の発明
は、自動販売機本体内の後部上側と後部下側と前部中央
側に設けられた３軸で支持されて三角形形状に配置さ
れ、駆動モータにより回動されるエンドレスチェーン
と、このエンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設け
られ、販売対象商品が載置される商品棚と、エンドレス
チェーンの前部中央側の軸に対向する位置に設けられ、
販売商品の取り出し時に開放される商品取出部とを備え
たものである。

【０００８】請求項２に記載の発明は、自動販売機本体
内の後部上側と後部下側と前部中央側に設けられた３軸
で支持されて三角形形状に配置され、駆動モータにより
正逆両方向に回動されるエンドレスチェーンと、このエ
ンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設けられ、販売
対象商品が載置される商品棚と、エンドレスチェーンの
前部中央側の軸に対向する位置に設けられ、エンドレス
チェーンを正転して行う販売商品の取り出し時に開放さ
れる商品取出部と、自動販売機本体の前部上側に設けら
れ、エンドレスチェーンを逆転してその商品棚に販売対
象商品を収容するローディング時に開放されるローディ
ング部と、商品取出部とローディング部間に位置する商
品棚上の商品の有無を感知するセンサとを備えたもので
ある。

【０００９】請求項３に記載の発明は、前記請求項２同
様のエンドレスチェーン，商品棚，商品取出部，ローデ
ィング部及びセンサと、このセンサによって商品の有無
が感知される商品棚の一つ上の商品棚へのローディング
を阻止するガード部材とを備えたものである。

【００１０】請求項４に記載の発明は、前記請求項２同
様のエンドレスチェーン，商品棚，商品取出部及びロー
ディング部と、前記商品取出部とローディング部間を除
き、エンドレスチェーンの商品棚を覆うコラムカバーと
を備えるとともに、商品取出部に設けられる販売口扉の
裏面側をコラムカバーの端部に連続する凹面形状に形成
したものである。

【００１１】請求項５に記載の発明は、前記請求項２同
様のエンドレスチェーン，商品棚，商品取出部，ローデ
ィング部及びセンサとを備えるとともに、エンドレスチ
ェーンの商品棚に販売対象商品をローディングする際
に、ローディング部から一度にローディング可能な棚数
分ずつエンドレスチェーンを回動させる第１のスイッチ
と、エンドレスチェーンを連続的に回動させる第２のス
イッチとを設けたものである。

【００１２】

【作用】請求項１記載の構成によれば、エンドレスチェ
ーンの商品棚に載置された商品は、三角形形状の頂点位
置にきたときに商品取出部に面し、商品取出部が開放さ
れて、利用者によって取り出される。従って、商品棚の
商品を直接取り出すものであるから、搬出機構が不要で
あり、コストも安く、アイスクリームのような氷結する
ものでも問題なく取り出すことができる。また、三角形
形状の頂点位置で上下の商品棚はハの字状に商品取出部
側が広がるので、手が容易に入り、取り出しやすくな
る。さらに、商品取出部は自動販売機の中央部に設けら
れるので、利用者な前屈みになることなく、通常の直立
状態で手を伸ばすだけで商品を取り出せる。

【００１３】請求項２記載の構成によれば、上記請求項
1と同様の作用を有するとともに、商品有無センサは商
品取出部とローディング部間に位置する商品棚上の商品
の有無を感知するものであるから、正転時の販売制御用
と逆転時のローディング制御用に共用することができ、
センサが１つで済む。

【００１４】請求項３記載の構成によれば、上記請求項
２と同様の作用を有するとともに、逆転ローディング時
に商品有無センサによって商品が感知されてローディン
グが終了すると、その１つ上の商品棚はガード部材によ
って商品が収容されないことになる。従って、この空白
棚を販売待機時に商品取出部に位置させることにより、
商品取出部が各商品共通のものであっても、他の商品の
只取を防げる。

【００１５】請求項４記載の構成によれば、請求項２と
同様の作用を有するとともに、販売口扉の裏面側がコラ
ムカバーの端部に連続するような凹面形状であるから、
商品が販売口扉部分を通過するとき、商品棚から落下す
るのを防げる。

【００１６】請求項５記載の構成によれば、請求項２と
同様の作用を有するとともに、第１のスイッチによりロ
ーディング部から一度にローディング可能な棚数分ずつ
回動することにより、ローディングの抜けをなくすこと
ができ、また、第２のスイッチにより連続的に回動する
ことにより、ローディング時間を短縮することができ
る。

【００１７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は、本発明の一実施例に係る自動販売機の
商品搬出装置の側面断面図であり、販売待機時を示して
いる。図２はその正面図である。本実施例は、販売対称
商品として６種類のカップ形アイスクリームを販売可能
な自動販売機に本発明を適用したものである。

【００１８】図において、１は自動販売機本体であり、
この本体１内には、後部上側と後部下側及び前部中央側
の３軸にスプロケット２ａ，２ｂ，２ｃを介して回動自
在に支持された棚付きのエンドレスチェーン３が三角形
形状に配置されている。このエンドレスチェーン３は、
６種類の商品を販売するため、本体１内に横並びに６セ
ット設けられている。販売商品４を載置する各商品棚５
は、エンドレスチェーン３に対して常に直角方向になる
ように支持され、等間隔に組み付けられている。また、
三角形形状の各エンドレスチェーン３の頂点位置，すな
わち、前部中央側の軸となるスプロケット２ｃに対向す
る部位には、販売商品４を取り出すための商品取出口６
が形成されている。

【００１９】上記エンドレスチェーン３の駆動は、上部
に位置するスプロケット２ａの支軸をギヤモータ７によ
り正逆回転することにより行われ、支軸の１回転で棚１
ピッチ分を送るように設定され、図示しないカムスイッ
チにより商品販売時には支軸の１回転で停止し、ローデ
ィング時の連続回動の場合には、その回転数をカウント
するように構成されている。また、商品棚５の停止位置
は、棚間の中間位置が頂点支持のスプロケット２ｃ位置
に来るようにセットされている。

【００２０】商品取出口６の一つ上の棚位置を次販売商
品位置とし、ここに光センサからなる商品有無センサ８
を設けている。この１つの商品有無センサ８で、商品販
売時および商品ローディング時両方の商品の有無を感知
している。なお、本実施例では光センサを用いている
が、レバー式スイッチでもよい。また、この次販売商品
位置の一つ上の商品棚５と対向する位置には、当該商品
棚５に商品をローディングできないようにするためのガ
ード部材９が設けられている。

【００２１】また、商品取出口６には、扉軸１０ａに軸
支された各商品共通の販売口扉１０が設けられており、
この販売口扉１０は、図示しないスプリングにより商品
販売口６を閉じる方向に付勢されるとともに、ソレノイ
ドによって駆動される扉ロック機構１０ｂによりロック
されるように構成されている。上記扉ロック機構１０ｂ
の上部側には、２種類のローディングスイッチ１１ａ，
１１ｂが設けられおり、また、販売口扉１０の下部側は
固定断熱部１２により覆われている。

【００２２】一方、本体１の前部上側には、４個の商品
棚５にローディング可能なような大きさのローディング
扉１３が開閉自在に設けられている。このローディング
扉１３の外側にはメイン扉１４が開閉自在に設けられて
おり、このメイン扉１４の前面には、商品展示台１５が
形成され、６種類の商品見本１６が展示されている。ま
た、各商品見本１６の下方には、それぞれの商品見本１
６に対応する表示ランプ付選択ボタン１７が設けられて
おり、コイン投入口１８から投入された金額が対応する
販売商品の金額に達した場合に点灯するとともに、点灯
したボタンを押すことにより対応する商品が選択される
ようになっている。

【００２３】なお、エンドレスチェーン３の商品棚５の
外側には、前記商品取出口６からローディング扉１３間
を除き、販売商品４の脱落を防止するためのコラムカバ
ー１９が設けられている。また、これに対応して、販売
口扉１０の裏面側には、前記コラムカバー１９の端部に
連続する凹面形状の凹面ガイド部１０ｃが形成されてお
り、商品が販売口扉１０部分を通過する時に落下しない
ように構成されている。さらに、販売口扉１０の裏面に
は、扉軸１０ａを中心とする円弧状の庫内ガイド１０ｄ
が設けられており、商品取出時に商品が落下しないよう
に配慮されている。

【００２４】また、ローディングスイッチ１１ａ，１１
ｂは、各コラム毎に２個あり、第１のローディングスイ
ッチ１１ａは１回押すとローディングスペース分（本実
施例では４個分）回動させるものであり、第２のローデ
ィングスイッチ１１ｂは、１回押すと連続回動させ、回
動中に再度押すと停止させるものである。これらのロー
ディングスイッチ１１ａ，１１ｂによる逆転は、商品棚
５上の商品が回動してきて商品有無センサ８にて有を感
知されるまで繰り返すことができる。なお、ローディン
グは途中でやめても構わない。各コラムへのローディン
グが終了したら、メイン扉１４を閉めると、これを図示
しない扉開閉センサにより感知し、各コラムのギヤモー
タ７は正転して商品有無センサ８が有を感知すると、こ
の棚位置を待機位置として停止する。

【００２５】なお、２０は蒸発器、２０ａは蒸発器用フ
ァン、２０ｂは蒸発器用ファンモータ、２１は凝縮器、
２１ａは凝縮器用ファン、２１ｂは凝縮器用ファンモー
タ、２２はコンプレッサである。

【００２６】次に、このように構成された本実施例の動
作を、図３〜図７を参照しながら説明する。なお、図３
は販売商品４が１個残った状態、図４はローディングス
ペースへの初期ローディング、図５はローディング抜け
が有りながらのローディング終了、図６は図５からの販
売待機時、図７は販売時をそれぞれ示している。

【００２７】完全売切れからローディングする場合は問
題ないが、図３に示すように残り商品４ａがある場合
は、先入れ先出しローテーションをできるだけ守るた
め、まず回動を行わずにローディングスペースＬＳ内の
商品棚５へローディングする（図４）。次に、ローディ
ングスイッチ１１ａまたは１１ｂを押してエンドレスチ
ェーン３を逆転させながら商品４をローディングする。

【００２８】第１のローディングスイッチ１１ａは、１
回押す毎に商品棚４個分回動し、商品を４個ずつローデ
ィングすることになるが、ローディング抜けを起こしに
くい代りに、ややわずらわしい。第２のローディングス
イッチ１１ｂは連続回動になるので、熟練してローディ
ングスピードが合えばスムーズで速い。再度押すと停止
するので、間に合わない場合は、再度押してローディン
グすることになる。万一、ローディングできなかったと
ころは、販売時に商品有無センサ８で感知し、商品が有
るところまで回動して販売待機するので、問題はない。
ただし、収容数は少ないことになる。

【００２９】図５は、最先の商品４ｂが回動してきて、
商品有無センサ８で感知し、停止した状態を示し、商品
４をローディングでなかったところが数箇所あることを
示している。

【００３０】図６は、ローディング終了後にメイン扉１
４を閉めた後を示し、メイン扉１４の開閉センサ感知に
より正転し、商品有無センサ８が有感知するまで回動
し、商品有で停止し、販売待機となる。図は一段回動し
て停止し、ガード部材９で商品のローディングができな
かったところを商品取出口６に位置して停止している。
フルロードしなかった場合は、商品が有になるまで回動
する。販売口扉１０は扉ロック機構１０ｂでロックされ
ており、扉裏面の凹面ガイド部１０ｃで案内されている
ので、通過する商品は詰まることなく、スムーズに流れ
る。ローディングスイッチ１１ａ，１１ｂを使用しなか
ったコラムは、メイン扉１４を閉じても正転回動しない
で、そのまま販売待機となる。ここで、販売待機時に、
商品販売口に面した商品棚５を空白棚とするのは、本実
施例では、販売口扉１０が６種の全商品共通の販売口扉
であるからであり、空白棚としないと、１商品の販売時
に他の商品を只取りされてしまうからである。

【００３１】図７は販売時を示し、棚１ピッチ分正転回
動して停止し、次に扉ロック機構１０ｂが解除され、販
売口扉１０を手動で開く。そして、販売商品４を取り出
すことになる。そのとき、氷結しているような場合でも
手動にて取り出してもらうことができる。また、販売口
扉１０の裏面側には庫内ガイド１０ｄが設けてあるの
で、商品４を販売口扉１０の裏面側隙間に落すことはな
い。さらに、商品棚５が三角形形状の頂点にあるスプロ
ケット２ｃでハの字状に開いているので、取り出しスペ
ースが広く、取り出しやすくなっている。

【００３２】販売口扉１０から手を離すと、スプリング
により販売口扉１０は閉じる。タイマ設定時間後に、扉
ロック機構１０ｂが復帰し、販売口扉１０をロックす
る。その後に、ギヤモータ７が回転し、商品有無センサ
８により商品有になるまで商品棚５を回動し、販売待機
となる。全棚分回動しても商品有とならない場合は、売
切れとなる。このため、ローディング抜けがあっても問
題はない。

【００３３】図８，図９は、本自動販売機の制御装置を
構成するマイクロコンピュータにより実行される処理フ
ローチャートを示しており、図８はローディング時、図
９は販売時の概略動作フローをそれぞれ示している。

【００３４】すなわち、メイン扉１４，ローディング扉
１３を開くと、扉開閉センサによりローディング可とな
り、図８のフローチャートで示す処理が実行される。各
コラム毎のローディングスイッチ１１ａ，１１ｂを使用
して商品をローディングすることになるが、棚４個分の
第１のローディングスイッチ１１ａを一回押すと、棚４
個のローディングスペース分逆回動する（図８の判断１
０１，処理１０２）。当該コラム対応の商品有無センサ
８で商品有が感知されない間は、商品を４個入れる毎に
第１のローディングスイッチ１１ａを押す（判断１０３
→判断１０１）。商品有無センサ８で商品有が感知され
ると、処理１０４に移行して該当コラムの逆回動を停止
するので、第１のローディングスイッチ１１ａを再度押
しても逆回動しない。

【００３５】一方、連続回動の第２のローディングスイ
ッチ１１ｂを押した場合は、１回押すだけで連続で逆回
動するので、手早くローディングする（判断１０１→判
断１０５→判断１０６→処理１０７）。ローディングが
間に合わなくて停止したい場合は、再度押すことにより
停止する（処理１０７→判断１０９→判断１１１→判断
１０１→判断１０５→判断１０６→処理１０８）。次に
再び押すと再スタートする（処理１０８→判断１０９→
判断１１１→判断１０１→判断１０５→判断１０６→処
理１０７）。この間に該当コラムの商品有無センサ８で
商品有と感知されると、当該コラムの連続逆回動が自動
的に停止する。なお、どちらのローディングスイッチ１
１ａ，１１ｂを使用した場合でも、フルロードにしなく
てもよく、また、ローディング抜けがあっても販売上の
問題はない（後述の販売動作フローで詳述する）。ま
た、どちらのローディングスイッチ１１ａ，１１ｂを使
用した場合でも、最先の商品が商品有無センサ８の位置
まで逆回動したら、停止する（処理１０４，処理１１
０）。上記のような操作が各コラム毎に順次行われる
が、ローディングしないコラムがあってもよい。

【００３６】ローディング終了後にメイン扉１４を閉じ
ると、その開閉センサにより、ローディングを行ったコ
ラムのみ正転回動し、商品有無センサ８が有感知から一
度無感知となり、次の有感知になるまで正転回動して停
止し、販売待機となる。なお、１回転回動しても有にな
らない場合は、コラム売切表示となる（判断１１１→処
理１１２）。

【００３７】上記ローディング処理が終了して販売待機
になると、図９に示す販売時のフローチャートが実行さ
れる。販売待機時、販売口扉１０は扉ロック機構１０ｂ
によりロックされている（処理２０１）。コイン投入口
１８よりコインが投入されると、販売金額に達した販売
可能コラムの表示ランプ付選択ボタン１７の表示ランプ
が点灯する（判断２０２，処理２０３）。表示ランプの
点灯した販売可能コラムの選択ボタン１７が押される
と、ギヤモータ７に通電して、棚１ピッチ分、正転回動
して停止する（判断２０４，２０５）。そして、扉ロッ
ク機構１０ｂのソレノイドが吸引し、販売口扉１０のロ
ック状態を開放する（処理２０６）。これにより、利用
者は販売口扉１０を手で開いて、商品取出口６に位置す
る商品棚５上から販売商品４を取り出す。販売口扉１０
は手を離すとスプリングによる自動的に閉鎖する。上記
ロック状態の開放からタイマ設定による時間が経過する
と、扉ロック機構１０ｂのソレノイドが復帰し、販売口
扉１０がロックされる（処理２０７）。販売コラムが商
品有無センサ８により有感知であれば、そのままで次販
売待機となる（判断２０８→処理２０１）。一方、無感
知の場合は、販売コラムを正転回動し、商品有無センサ
８が有感知となるまで、正転回動して停止し、次販売待
機となる。また、１回転分回動しても、有にならない場
合は当該コラムの売切表示を行って、次販売待機となる
（判断２０８→処理２０９）。

【００３８】なお、上記実施例では、販売対象商品とし
て、カップ形のアイスクリームを例にとったが、本発明
はこれに限定されえるものではなく、箱形のアイスクリ
ーム、さらには冷蔵収容商品や常温収容商品にも適用で
き、汎用性のあるものである。

【００３９】

【発明の効果】以上のように、請求項１記載の発明によ
れば、自動販売機本体内の後部上側と後部下側と前部中
央側に設けられた３軸で支持されて三角形形状に配置さ
れ、駆動モータにより回動されるエンドレスチェーン
と、このエンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設け
られ、販売対象商品が載置される商品棚と、エンドレス
チェーンの前部中央側の軸に対向する位置に設けられ、
販売商品の取り出し時に開放される商品取出部とを備え
たので、商品棚の商品を直接取り出すことにより、搬出
機構が不要となり、コストも安く、アイスクリームのよ
うな氷結するものでも問題なく取り出すことができる。
また、三角形形状の頂点位置で上下の商品棚はハの字状
に商品取出部側が広がるので、手が容易に入り、取り出
しやすくなる。さらに、商品取出部は自動販売機の中央
部に設けられるので、利用者な前屈みになることなく、
通常の直立状態で手を伸ばすだけで商品を取り出せる。
従って、低コスト化が図れるとともに、商品を取り出し
やすくした自動販売機の商品搬出装置が得られる効果が
ある。

【００４０】請求項２記載の発明によれば、自動販売機
本体内の後部上側と後部下側と前部中央側に設けられた
３軸で支持されて三角形形状に配置され、駆動モータに
より正逆両方向に回動されるエンドレスチェーンと、こ
のエンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設けられ、
販売対象商品が載置される商品棚と、エンドレスチェー
ンの前部中央側の軸に対向する位置に設けられ、エンド
レスチェーンを正転して行う販売商品の取り出し時に開
放される商品取出部と、自動販売機本体の前部上側に設
けられ、エンドレスチェーンを逆転してその商品棚に販
売対象商品を収容するローディング時に開放されるロー
ディング部と、商品取出部とローディング部間に位置す
る商品棚上の商品の有無を感知するセンサとを備えたの
で、上記請求項1と同様の効果が得られるとともに、商
品有無センサは商品取出部とローディング部間に位置す
る商品棚上の商品の有無を感知するものであるから、正
転時の販売制御用と逆転時のローディング制御用に共用
することができ、センサが１つで済み、さらに低コスト
化が図れる効果がある。

【００４１】請求項３記載の発明によれば、請求項２同
様のエンドレスチェーン，商品棚，商品取出部，ローデ
ィング部及びセンサと、このセンサによって商品の有無
が感知される商品棚の一つ上の商品棚へのローディング
を阻止するガード部材とを備えたので、請求項２と同様
の効果が得られるとともに、逆転ローディング時に商品
有無センサによって商品が感知されてローディングが終
了すると、その１つ上の商品棚はガード部材によって商
品が収容されないことになる。従って、この空白棚を販
売待機時に商品取出部に位置させることにより、商品取
出部が各商品共通のものであっても、他の商品の只取り
を防げる効果がある。

【００４２】請求項４記載の発明によれば、請求項２同
様のエンドレスチェーン，商品棚，商品取出部及びロー
ディング部と、前記商品取出部とローディング部間を除
き、エンドレスチェーンの商品棚を覆うコラムカバーと
を備えるとともに、商品取出部に設けられる販売口扉の
裏面側をコラムカバーの端部に連続する凹面形状に形成
したので、請求項２と同様の効果が得られるとともに、
販売口扉の裏面側がコラムカバーの端部に連続するよう
な凹面形状であるから、商品が販売口扉部分を通過する
とき、商品棚から落下するのを防げる効果がある。

【００４３】請求項５記載の発明によれば、請求項２同
様のエンドレスチェーン，商品棚，商品取出部，ローデ
ィング部及びセンサとを備えるとともに、エンドレスチ
ェーンの商品棚に販売対象商品をローディングする際
に、ローディング部から一度にローディング可能な棚数
分ずつエンドレスチェーンを回動させる第１のスイッチ
と、エンドレスチェーンを連続的に回動させる第２のス
イッチとを設けたので、請求項２と同様の効果が得られ
るとともに、第１のスイッチによりローディング部から
一度にローディング可能な棚数分ずつ回動することによ
り、ローディングの抜けをなくすことができ、また、第
２のスイッチにより連続的に回動することにより、ロー
ディング時間を短縮することができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る自動販売機の商品搬出
装置の側面断面図。

【図２】上記図１の正面図。

【図３】上記実施例の動作説明図。

【図４】上記実施例の動作説明図。

【図５】上記実施例の動作説明図。

【図６】上記実施例の動作説明図。

【図７】上記実施例の動作説明図。

【図８】上記実施例のローディング動作を示すフローチ
ャート。

【図９】上記実施例の販売動作を示すフローチャート。

【符号の説明】

１ 自動販売機本体 ２ａ，２ｂ，２ｃ スプロケット ３ エンドレスチェーン ４ 販売商品 ５ 商品棚 ６ 商品取出口 ７ ギヤモータ ８ 商品有無センサ ９ ガード部材 １０ 販売口扉 １０ｃ 凹面ガイド部 １１ａ 第１のローディングスイッチ １１ｂ 第２のローディングスイッチ １３ ローディング扉 １９ コラムカバー

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動販売機本体内の後部上側と後部下側
   と前部中央側に設けられた３軸で支持されて三角形形状
   に配置され、駆動モータにより回動されるエンドレスチ
   ェーンと、 前記エンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設けら
   れ、販売対象商品が載置される商品棚と、 前記エンドレスチェーンの前部中央側の軸に対向する位
   置に設けられ、販売商品の取り出し時に開放される商品
   取出部とを備えたことを特徴とする自動販売機の商品搬
   出装置。
2. 【請求項２】 自動販売機本体内の後部上側と後部下側
   と前部中央側に設けられた３軸で支持されて三角形形状
   に配置され、駆動モータにより正逆両方向に回動される
   エンドレスチェーンと、 前記エンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設けら
   れ、販売対象商品が載置される商品棚と、 前記エンドレスチェーンの前部中央側の軸に対向する位
   置に設けられ、エンドレスチェーンを正転して行う販売
   商品の取り出し時に開放される商品取出部と、 自動販売機本体の前部上側に設けられ、前記エンドレス
   チェーンを逆転してその商品棚に販売対象商品を収容す
   るローディング時に開放されるローディング部と、 前記商品取出部とローディング部間に位置する商品棚上
   の商品の有無を感知するセンサとを備えたことを特徴と
   する自動販売機の商品搬出装置。
3. 【請求項３】 自動販売機本体内の後部上側と後部下側
   と前部中央側に設けられた３軸で支持されて三角形形状
   に配置され、駆動モータにより正逆両方向に回動される
   エンドレスチェーンと、 前記エンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設けら
   れ、販売対象商品が載置される商品棚と、 前記エンドレスチェーンの前部中央側の軸に対向する位
   置に設けられ、エンドレスチェーンを正転して行う販売
   商品の取り出し時に開放される商品取出部と、 自動販売機本体の前部上側に設けられ、前記エンドレス
   チェーンを逆転してその商品棚に販売対象商品を収容す
   るローディング時に開放されるローディング部と、 前記商品取出部とローディング部間に位置する商品棚上
   の商品の有無を感知するセンサと、 前記センサによって商品の有無が感知される商品棚の一
   つ上の商品棚へのローディングを阻止するガード部材と
   を備えたことを特徴とする自動販売機の商品搬出装置。
4. 【請求項４】 自動販売機本体内の後部上側と後部下側
   と前部中央側に設けられた３軸で支持されて三角形形状
   に配置され、駆動モータにより正逆両方向に回動される
   エンドレスチェーンと、 前記エンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設けら
   れ、販売対象商品が載置される商品棚と、 前記エンドレスチェーンの前部中央側の軸に対向する位
   置に設けられ、エンドレスチェーンを正転して行う販売
   商品の取り出し時に開放される商品取出部と、 自動販売機本体の前部上側に設けられ、前記エンドレス
   チェーンを逆転してその商品棚に販売対象商品を収容す
   るローディング時に開放されるローディング部と、 前記商品取出部とローディング部間を除き、前記エンド
   レスチェーンの商品棚を覆うコラムカバーとを備えると
   ともに、 前記商品取出部に設けられる販売口扉の裏面側を前記コ
   ラムカバーの端部に連続する凹面形状に形成したことを
   特徴とする自動販売機の商品搬出装置。
5. 【請求項５】 自動販売機本体内の後部上側と後部下側
   と前部中央側に設けられた３軸で支持されて三角形形状
   に配置され、駆動モータにより正逆両方向に回動される
   エンドレスチェーンと、 前記エンドレスチェーン上に直角かつ等間隔に設けら
   れ、販売対象商品が載置される商品棚と、 前記エンドレスチェーンの前部中央側の軸に対向する位
   置に設けられ、エンドレスチェーンを正転して行う販売
   商品の取り出し時に開放される商品取出部と、 自動販売機本体の前部上側に設けられ、前記エンドレス
   チェーンを逆転してその商品棚に販売対象商品を収容す
   るローディング時に開放されるローディング部と、 前記商品取出部とローディング部間に位置する商品棚上
   の商品の有無を感知するセンサとを備えるとともに、 前記エンドレスチェーンの商品棚に販売対象商品をロー
   ディングする際に、ローディング部から一度にローディ
   ング可能な棚数分ずつエンドレスチェーンを回動させる
   第１のスイッチと、エンドレスチェーンを連続的に回動
   させる第２のスイッチとを設けたことを特徴とする自動
   販売機の商品搬出装置。