JPH08314186A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH08314186A
JPH08314186A JP7138797A JP13879795A JPH08314186A JP H08314186 A JPH08314186 A JP H08314186A JP 7138797 A JP7138797 A JP 7138797A JP 13879795 A JP13879795 A JP 13879795A JP H08314186 A JPH08314186 A JP H08314186A
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JP
Japan
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toner
number average
polymer
molecular weight
core
Prior art date
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Pending
Application number
JP7138797A
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English (en)
Inventor
Takayuki Hamanaka
孝之 浜中
Masafumi Kamiyama
雅文 上山
Masahiro Maeda
昌宏 前田
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 低温定着可能で、かつ、耐オフセット特性
において十分な特性を持ち、耐ブロッキング性の良好な
電子写真用トナーを提供する。 【構 成】 懸濁重合法により形成された粒子であっ
て、該粒子が数平均分子量10,000〜45,000
である重合体を主成分とするコアと、該コアの表面に形
成されている数平均分子量60,000〜250,00
0である重合体を主成分とするシュルとからなることを
特徴とする電子写真用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法を用いた複写
機およびプリンター等に使用される電子写真用トナーに
関するもので、特に懸濁重合法により製造される電子写
真用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年,電子写真法を用いた複写機及びプ
リンターは、一般家庭を含めてその普及に伴い、消費電
力削減のためにより低温での定着が求められている.さ
らに、複写機の多機能化の進行にともない、両面コピー
機能や原稿自動送り装置が広く普及してきたため、複写
機やプリンターに使用される電子写真用トナ−には、定
着温度が低く、耐オフセット性が優れて、かつ、両面コ
ピー時の汚れや、原稿自動送り装置における汚れの発生
を防止するため、転写紙への定着強度が優れた電子写真
用トナ−が要求されている。
【0003】この要求に対して従来技術では、結着樹脂
の分子量や分子量分布を改良することにより対応する提
案がなされている。具体的には、結着樹脂として分子量
の低い樹脂を用い、定着温度を低下させる試みがなされ
ている。しかしながら、樹脂の低分子量化により融点は
低下するが、同時に溶融粘度も低下するため、定着ロー
ルへのオフセット現象が発生するという問題が生ずる。
このオフセット現象を防ぐため、結着樹脂の分子量分布
の低分子量領域と高分子量領域を広くする方法や、架橋
樹脂を用いる等の手段がなされている。しかしながら、
この方法で満足しうる定着特性を得るためには樹脂のガ
ラス転移点を低くせざるを得ず,それゆえ、トナ−の耐
熱特性が悪化するといった問題が生ずる。すなわち、高
温下でのトナ−の保存によるブロッキング、さらに現像
機内でのキャリアとの摩擦によるキャリアへのトナ−の
融着、クリーニングプロセスでの回収トナ−の融着やブ
ロッキングという問題を生じていた。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のご
とき実状に鑑み、低温定着可能で、かつ、耐オフセット
特性において十分な特性を持ち、耐ブロッキング性の良
好な電子写真用トナ−を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真用トナ
−は、低温定着に寄与する低軟化点のコアと、耐ブロッ
キング性および耐オフセット性に寄与するシェルとより
形成されている粒子であり、いわゆる懸濁重合法による
重合トナーである。即ち、本発明は懸濁重合法により形
成された粒子であって、該粒子が数平均分子量10,0
00〜45,000である重合体を主成分とするコア
と、該コアの表面に形成されている数平均分子量60,
000〜250,000である重合体を主成分とするシ
ェルとからなることを特徴とする電子写真用トナーであ
る。
【0006】本発明の電子写真用トナーは、懸濁重合法
により製造されるもので、少なくとも重合性単量体と重
合開始剤を含有する分散相を連続相中に分散させて液滴
を形成して重合を行いコアを形成し、次いで更に少なく
とも重合性単量体と重合開始剤を含有する混合相を添加
して再び重合を行うことにより前記コアの表面にシェル
を形成することにより得られる重合粒子である。
【0007】上記の如き重合法において、コアの主成分
である重合体の数平均分子量が10,000〜45,0
00であり、シェルの主成分である重合体の数平均分子
量が60,000〜250,000に調製されることに
より本発明は達成される。かかる重合体の数平均分子量
は、各々用いられる重合性単量体の組成、重合開始剤の
種類やその使用量、重合反応の温度や時間等を適宜コン
トロールすることにより得ることができる。ここで、シ
ェルの重合体の数平均分子量が上記の範囲の下限よりも
小さい場合、良好な耐ブロッキング性や耐オフセット性
が得られず、一方、上記の範囲の上限よりも大きい場合
は良好な低温定着性を得ることができない。また、コア
の重合体においても、数平均分子量が上記の範囲の下限
よりも小さい場合、良好な耐ブロッキング性や耐オフセ
ット性が得られず、一方、上記の範囲の上限よりも大き
い場合は良好な低温定着性を得ることができない。
【0008】本発明におけるコアとなる分散相は、少な
くとも重合性単量体と重合開始剤を含有する油相であ
る.上記重合性単量体としてはスチレン,o−メチルス
チレン,m−メチルスチレン,p−メチルスチレン,p
−メトキシスチレン,p−フェニルスチレン,3,4−
ジクロルスチレン,p−エチルスチレン,2,4−ジメ
チルスチレン,p−n−ブチルスチレン,p−tert
−ブチルスチレン,p−n−ヘキシルスチレン,p−n
−オクチルスチレン,p−n−ノニルスチレン,及びp
−n−デシルスチレン等のスチレン及びその誘導体,エ
チレン,プロピレン,ブチレン及びイソブチレン等のエ
チレン不飽和モノオレフィン類,塩化ビニル,塩化ビニ
リデン,臭化ビニル,及びフッ化ビニル等のハロゲン化
ビニル類,酢酸ビニル,プロピオン酸ビニル,及びベン
ゾエ酸ビニル等の有機酸ビニルエステル類,メタクリル
酸,メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタク
リル酸プロピル,メタクリル酸n−ブチル,メタクリル
酸n−オクチル,メタクリル酸ドデシル,メタクリル酸
2−エチルヘキシル,メタクリル酸ステアリル,メタク
リル酸フェニル,メタクリル酸ジメチルアミノエチル,
及びメタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル
酸及びその誘導体,アクリル酸,アクリル酸メチル,ア
クリル酸エチル,アクリル酸n−ブチル,アクリル酸イ
ソブチル,アクリル酸プロピル,アクリル酸n−オクチ
ル,アクリル酸ドデシル,アクリル酸2−エチルヘキシ
ル,アクリル酸ステアリル,アクリル酸2−クロルエチ
ル,アクリル酸フェニル等のアクリル酸及びその誘導
体,ビニルメチルエーテル,ビニルエチルエーテル,及
びビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類,ビ
ニルメチルケトン,ビニルヘキシルケトン,及びビニル
イソプロペニルケトン等のビニルケトン類,N−ビニル
ピロール,N−ビニルカルバゾール,N−ビニルインド
ール,及びN−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合
物,ビニルナフタレン類,アクリロニトリル,メタクリ
ロニトリル,及びアクリルアミド等の重合性単量体を挙
げることができる。これらの単量体は,目的に応じて単
量体単独または混合物として使用することができる.上
記重合性単量体の中でも、トナーの現像特性及び耐久性
に優れていることから、スチレン及びその誘導体のスチ
レン系、メタクリル酸及びその誘導体のメタクリル系及
びアクリル酸及びその誘導体のアクリル系の重合性単量
体から得られる単独重合体もしくはこれらを共重合成分
とする共重合体が好ましく、特にスチレン系の単独重合
体もしくは共重合体が好適である。
【0009】重合開始剤としては、上記重合性単量体に
可溶なものが好ましい。このような重合開始剤として
は、2,2’−アゾビスイソブチルバレロニトリル,
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)及び2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2.4−
ジメチルバレロニトリル,1,1’−アゾビスシクロヘ
キサン−1−カルボニトリル等のアゾ系またはジアゾ系
重合開始剤,ベンゾイルパーオキサイド,メチルエチル
ケトンパーオキサイド,及びイソプロピルパーオキシカ
ーボネート等の過酸化物重合開始剤とが挙げられる。こ
れらは単独で用いられる他、重合体の分子量及び分子量
分布を制御するため、または反応時間を制御するため
に、二種以上の重合開始剤を種々の組成で組み合わせて
用いることができる。また、上記重合開始剤の他に、過
硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等、アゾ系またはジ
アゾ系の水溶性開始剤を併用してもよい。重合開始剤の
使用量は、重合性単量体100重量部に対して、通常
0.05〜20重量部、好ましくは1〜10重量部であ
る。重合開始剤が0.05重量部より少ないと、重合時
間が長時間必要とされたり、重合生成物の分子量が高く
なりすぎるため好ましくない。逆に、重合開始剤が20
重量部より多いと、重合体の分子量が低いものしか得ら
れないため好ましくない。
【0010】分散相には上記成分の他に、トナーの耐ブ
ロッキング性、樹脂強度を改善して耐久性の向上のため
にジビニルベンゼン等の公知の架橋剤を添加することも
できる。また、架橋剤の他に、帯電制御剤,着色性顔
料,架橋剤,ワックス,着色性顔料分散剤,磁性粉,及
び帯電性に寄与する極性モノマーまたは極性ポリマー等
を添加することもできる。以上の各成分を混合させ撹拌
させることにより分散相を得ることができる。なお、電
荷制御剤としては、例えばカルボキシル基を有する有機
化合物の金属錯体,含窒素基を有する有機化合物の金属
錯体,含金属染料,主鎖あるいは側鎖にスルホン酸を有
する化合物及びその塩,第4級アンモニウム塩等の極性
官能基を有する高分子化合物等を挙げることができる。
また、着色性顔料としては、例えばカーボンブラック,
フタロシアニン系顔料,ローダミンレーキ顔料,アゾレ
ーキ顔料等の一般にトナーに使用されているものを適宜
使用することができる。
【0011】上記の如き組成よりなる分散相を分散させ
るのに使用される連続相としては、水,イオン交換水,
蒸留水等の水系溶媒を使用する。又、該連続相には懸濁
安定剤,界面活性剤等の懸濁助剤、公知の難水溶性無機
微粒子等の分散剤を添加することもできる。上記懸濁安
定剤としては、カルボキシメチルセルロース,ポリビニ
ルアルコールのような有機化合物、硫酸カルシウム,及
び第三リン酸カルシウム等の難水溶性無機粒子,銅や鉄
等の金属微粉末等が使用可能である。懸濁安定剤の添加
量は、水系溶媒100重量部に対して、0.01重量部
〜10重量部の範囲にあることが好ましい。また、懸濁
助剤としてはドデシルスルホン酸ナトリウム,ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム等の公知の界面活性剤を
挙げることができる。懸濁助剤の添加量は、連続相10
0重量部に対して0.005重量部〜0.05重量部が
好ましい。
【0012】次に、シェルを形成するための混合相は、
少なくとも重合性単量体及び重合開始剤を含有するもの
である。重合性単量体としては、前記分散相に使用され
る単量体と同様のものが挙げられ、分散相の場合と同様
にスチレン系,アクリル系及びメタクリル系の重合性単
量体が好ましく用いられ、特にスチレン系の単独重合体
もしくは共重合体が好適である。なお、混合相における
重合性単量体の組成は、分散相と同一でも異なっていて
もよい。また、重合開始剤も分散相と同様のものが挙げ
られ、その使用量も同様の範囲内で適宜コントロールさ
れる。例えば、分散相と混合相の単量体組成が同一の場
合は、混合相のほうが大きい分子量の重合体を形成する
ために、重合開始剤の使用量を少なくする等のコントロ
ールにより所望の分子量を得ることができる。更に、分
散相と同様にトナーとして色相や帯電特性を調整するた
めに着色性顔料や電荷制御剤、その他添加剤を必要に応
じて混合相に添加することができる。
【0013】本発明の電子写真用トナーは、上記の如き
分散相、連続相および混合相を用いて懸濁重合すること
により得ることができる。その製造方法は、まず連続相
と分散相を得た後、両者を混合させながら懸濁重合させ
てコアを形成する。この時、ホモミキサー,ホモジナイ
ザーの如き高剪断力混合装置を使用し、所望の粒子径が
得られるように撹拌速度,撹拌時間,撹拌温度を調整し
て懸濁重合させる。撹拌温度は重合開始剤の分解温度に
依存して設定されるが、50℃以上が一般的である。設
定温度が高すぎると、重合開始剤の急激な分解が生じ、
重合により得られる樹脂の分子量の制御が困難になるた
め、好ましくない。分散相と連続相の割合は1:1〜
1:10重量比が好ましく、1:2〜1:10の割合が
より好ましい。分散相に対して連続相の割合が1未満の
場合には、懸濁液が得られないため重合体が得られにく
く、分散相1に対して連続相の割合が10より多い場合
は、重合性単量体の量が少ないため単位時間当たりの生
産性に劣るため好ましくない。
【0014】次に、上記のコアを形成した懸濁重合終了
後の懸濁液に、混合相を添加して再び重合を行う。この
際混合相の添加は、混合相がコア粒子に均一に付着する
ように、例えば懸濁液を十分撹拌しながら滴下する等の
方法で行うことが好ましい。なお、混合相の添加量は、
分散相1重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、
特に0.5〜2重量部が好ましい。重合終了後、冷却
し、硝酸,塩酸等の酸で洗浄して懸濁安定剤を除去す
る。更に、蒸留水,イオン交換水等で洗浄した後、ろ
過、乾燥して電子写真用トナーを得る。
【0015】次に、本発明の電子写真用トナーを実施例
ならびに比較例によって具体的に説明する。 実施例1 <分散相の調製>重合性単量体としてスチレン42gと
アクリル酸n−ブチル18gからなる混合物に、カーボ
ンブラック(CABOT社製,商品名:BLACK P
EARL430)6.0gとラウリル酸パーオキサイド
(カヤクアクゾ社製,商品名:LPO)0.3gと重合
開始剤2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)3.0gを添加した後、超音波洗浄機を用い
て重合性単量体中にカーボンブラックを分散させて分散
相を調製した。. <連続相の調製>イオン交換水120gと第三リン酸カル
シウム(太平化学産業社製,商品名:TCP−10・
U)120gとからなる混合物にドデシルスルホン酸ナ
トリウム0.48g(得られる連続相100重量部に対
して0.02重量部に相当する)を添加した後、撹拌す
ることにより連続相を得た。
【0016】<混合相の調製>スチレン60gに重合開
始剤1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニ
トリル0.3g(重合性単量体100重量部に対して
0.5重量部)を添加した後,撹拌することにより混合
相を得た。 <懸濁重合法によるトナーの製造>上記分散相と連続相
とを容量500mlのセパラブルフラスコに加え、室温
でTKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて1
0,000rpmで1分間撹拌することによりコアの造
粒を行った。かかる懸濁液を60℃で4時間加熱後,8
0℃で2時間、更に90℃で1時間加熱することにより
分散相に含まれる重合性単量体を重合させた。次に懸濁
液を室温まで冷却した後、シェル相となる混合相を懸濁
液に滴下後、再び80℃で20時間加熱することにより
重合を行った。重合後、室温まで冷却して硝酸にて酸処
理した後、重合粒子をろ別し、乾燥して本発明のトナー
を得た。
【0017】実施例2 実施例1において混合相における重合開始剤1,1’−
アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリルの添加量
を1.2gとした以外は、実施例1と全く同様にして本
発明のトナーを得た。 実施例3 実施例1において混合相における重合開始剤を2,2’
−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)に代
えた以外は、実施例1と全く同様にして本発明のトナー
を得た。 実施例4 実施例1において混合相における重合開始剤とその添加
量を2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)1.2gとした以外は、実施例1と全く同様に
して本発明のトナーを得た。
【0018】比較例1 実施例1において混合相における重合開始剤とその添加
量を2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)12gに代えた以外は、実施例1と全く同様に
して比較用のトナーを得た。 比較例2 実施例1において混合相における重合開始剤1,1’−
アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリルの添加量
を0.06gとした以外は、実施例1と全く同様にして
比較用のトナーを得た。
【0019】比較例3 実施例1において分散相における重合開始剤2,2’−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)の添加
量を12gとした以外は、実施例1と全く同様にして比
較用のトナーを得た。 比較例4 実施例1において分散相における重合開始剤2,2’−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)の添加
量を0.06gとした以外は、実施例1と全く同様にし
て比較用のトナーを得た。
【0020】上記の実施例及び比較例で得られたトナー
について下記項目の評価を行った。 (1)数平均分子量 本発明において、数平均分子量の値はゲル・パーメーシ
ョン・クロマトグラフィーによって測定した値から算出
した。測定条件は、温度25℃で溶媒としてテトラヒド
ロフランを1ml/minの流速で流し、試料を濃度8
mg/mlのテトラヒドロフラン溶液として0.5ml
注入して測定する。なお、カラムとしては、特に103
〜2×106の分子量領域を適確に測定するために、市
販のポリスチレンゲルカラム(昭和電工社製,Shod
ex KF−806L)を3本組み合わせて行った。試
料の分子量測定にあたっては、試料の分子量分布を、数
種の単分散ポリスチレン標準試料により作製された検量
線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線
作製用の標準ポリスチレン試料としては、分子量が6×
102,2.1×103,4×103,1.75×104
5.1×104,1.1×105,3.9×105,8.
6×105,2×106,4.48×106のものを用い
た。また、検出器はUV検出器を用いた。なお、得られ
る分子量分布曲線の低分子量側のピークから求めた数平
均分子量をコアの数平均分子量、高分子量側のピークか
ら求めたものをシェルの数平均分子量とした。 (2)耐オフセット温度幅 表層がテフロンで形成された熱定着ロールと、表層がシ
リコーンゴムで形成された圧力定着ロールが対になって
回転する定着機をロール圧力が1Kg/cm2及びロー
ルスピードが50mm/secになるように調節し、該
圧定着ロールの表面温度を5℃ごとに変化させて、各表
面温度において未定着トナーを有した転写紙を上記ロー
ルに通してトナーの定着を行った。この時余白部分にト
ナー汚れが生じるか否かの観察を行い、汚れが生じない
温度領域を耐オフセット温度幅とした。
【0022】(3)低温定着性 上記耐オフセット温度幅の最低定着温度にて評価した。 (4)耐ブロッキング性 各トナー10gを50℃の環境下に16時間放置した
後、ブロッキング状況を調べた。全く変化のないものを
A、手で軽く触って元に戻るものをB、手で強く押さな
いと崩れないものをC、手で強く押しても固まりが残る
ものをDとした。
【0023】評価結果は表1に示す通りである。
【表1】
【0024】表1に示された結果から明らかのように本
実施例で得られたトナーはコアの数平均分子量が10,
000〜45,000,シェルの数平均分子量が60,
000〜250,000の範囲にあり、良好な低温定着
性を有し、耐ブロッキング性に優れ、かつ耐オフセット
温度幅においても良好である。これに対して比較例1に
より得られたトナーは、シェルの数平均分子量が低く、
保存性がトナーとしての実用範囲ではなかった。比較例
2により得られたトナーは、シェルの数平均分子量が高
く、良好な低温定着性が得られず、耐オフセット温度幅
も高温度側へ移行した。比較例3により得られたトナー
は、コアの数平均分子量が低く、保存性がトナーとして
の実用範囲ではなかった。また、耐オフセット温度幅も
狭くなった。比較例4により得られたトナーは、コアの
数平均分子量が高く、良好な低温定着性が得られず、耐
オフセット温度幅も高温度側へ移行した。
【0025】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーは、コアとシ
ェルのそれぞれの主成分である重合体が特定の数平均分
子量を有する懸濁重合法により形成された粒子からなる
ので、良好な低温定着性を有し、かつ耐オフセット特性
及び耐ブロッキング性に優れた特性を有するものであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】懸濁重合法により形成された粒子であっ
    て、該粒子が数平均分子量10,000〜45,000
    である重合体を主成分とするコアと、該コアの表面に形
    成されている数平均分子量60,000〜250,00
    0である重合体を主成分とするシェルとからなることを
    特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】前記コアおよびシェルの主成分である重合
    体が、スチレン系、アクリル系およびメタクリル系より
    選ばれる重合性単量体の単独重合体もしくはこれらを共
    重合成分とする共重合体であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】前記コアおよびシェルの主成分である重合
    体が、スチレン系の単独重合体又は共重合体であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の電子写真用トナー。
JP7138797A 1995-05-12 1995-05-12 電子写真用トナー Pending JPH08314186A (ja)

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