JPH09230630A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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Publication number
JPH09230630A
JPH09230630A JP6532296A JP6532296A JPH09230630A JP H09230630 A JPH09230630 A JP H09230630A JP 6532296 A JP6532296 A JP 6532296A JP 6532296 A JP6532296 A JP 6532296A JP H09230630 A JPH09230630 A JP H09230630A
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JP
Japan
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molecular weight
core
polymer
average molecular
number average
Prior art date
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Pending
Application number
JP6532296A
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English (en)
Inventor
Takayuki Hamanaka
孝之 浜中
Masafumi Kamiyama
雅文 上山
Masahiro Maeda
昌宏 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Tomoegawa Paper Co Ltd filed Critical Tomoegawa Paper Co Ltd
Priority to JP6532296A priority Critical patent/JPH09230630A/ja
Publication of JPH09230630A publication Critical patent/JPH09230630A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 低温定着可能で、かつ、耐オフセット特性
において十分な特性を持ち、耐ブロッキング性の良好な
電子写真用トナーを提供する。 【構 成】 懸濁重合法により形成された粒子であっ
て、該粒子が数平均分子量0.5×104〜4.5×1
4である重合体を主成分とするコアと、該コアの表面
に形成されている数平均分子量50×104〜250×
104である重合体を主成分とするシェルとからなる電
子写真用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真法を用いた複写
機およびプリンター等に使用される電子写真用トナーに
関するもので、特に懸濁重合法により製造される電子写
真用トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真法を用いた複写機及びプ
リンターは、一般家庭を含めてその普及に伴い、消費電
力削減のためにより低温での定着が求められている。さ
らに、複写機の多機能化への市場の要求にともない、両
面コピー機能や原稿自動送り装置が広く普及してきたた
め、複写機やプリンターに使用される電子写真用トナ−
には、定着温度が低く、耐オフセット性が優れて、か
つ、両面コピー時の汚れや、原稿自動送り装置における
汚れの発生を防止するため、転写紙への定着強度が優れ
た電子写真用トナ−が要求されている。
【0003】この要求に対して従来技術では、結着樹脂
の分子量や分子量分布を改良することにより対応する提
案がなされている。具体的には、結着樹脂として分子量
の低い樹脂を用い、定着温度を低下させる試みがなされ
ている。しかしながら、樹脂の低分子量化により融点は
低下するが、同時に溶融粘度も低下するため、定着ロー
ルへのオフセット現象が発生するという問題が生ずる。
このオフセット現象を防ぐため、結着樹脂の分子量分布
の低分子量領域と高分子量領域を広くする方法や、架橋
樹脂を用いる等の手段がなされている。しかしながら、
この方法で満足しうる定着特性を得るためには樹脂のガ
ラス転移点を低くせざるを得ず、それゆえ、トナ−の耐
熱特性が悪化するといった問題が生ずる。すなわち、高
温下でのトナ−の保存によるブロッキング、さらに現像
機内でのキャリアとの摩擦によるキャリアへのトナ−の
融着、クリーニングプロセスでの回収トナ−の融着やブ
ロッキングという問題を生じていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のごと
き実状に鑑み、低温定着可能で、かつ、耐オフセット特
性において十分な特性を持ち、耐ブロッキング性の良好
な電子写真用トナ−を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真用トナ
−は、低温定着に寄与する低軟化点のコアと、耐ブロッ
キング性および耐オフセット性に寄与するシェルとより
形成されている粒子であり、いわゆる懸濁重合法による
重合トナーである。即ち、本発明は懸濁重合法により形
成された粒子であって、該粒子が数平均分子量0.5×
104〜4.5×104である重合体を主成分とするコア
と、該コアの表面に形成されている数平均分子量50×
104〜250×104である重合体を主成分とするシェ
ルとからなることを特徴とする電子写真用トナーであ
る。
【0006】本発明の電子写真用トナーは、懸濁重合法
により製造されるもので、少なくとも重合性単量体と重
合開始剤を含有する分散相を連続相中に分散させて液滴
を形成して重合を行いコアを形成し、次いで更に少なく
とも重合性単量体と重合開始剤を含有する混合相を添加
して再び重合を行うことにより前記コアの表面にシェル
を形成することにより得られる重合粒子である。
【0007】上記の如き重合法において、コアの主成分
である重合体の数平均分子量が0.5×104〜4.5
×104であり、シェルの主成分である重合体の数平均
分子量が50×104〜250×104に調製されること
により本発明は達成される。かかる重合体の数平均分子
量は、各々用いられる重合性単量体の組成、重合開始剤
の種類やその使用量、重合反応の温度や時間等を適宜コ
ントロールすることにより得ることができる。ここで、
シェルの重合体の数平均分子量が上記の範囲の下限より
も小さい場合、良好な耐ブロッキング性や耐オフセット
性が得られず、一方、上記の範囲の上限よりも大きい場
合は良好な低温定着性を得ることができない。また、コ
アの重合体においても、数平均分子量が上記の範囲の下
限よりも小さい場合、良好な耐ブロッキング性や耐オフ
セット性が得られず、一方、上記の範囲の上限よりも大
きい場合は良好な低温定着性を得ることができない。
【0008】本発明において、数平均分子量の値はゲル
・パーメーション・クロマトグラフィーによって測定し
た値から算出する。測定条件は、温度25℃で溶媒とし
てテトラヒドロフランを1ml/minの流速で流し、
試料を濃度8mg/mlのテトラヒドロフラン溶液とし
て0.5ml注入して測定する。なお、カラムとして
は、特に103〜2×106の分子量領域を適確に測定す
るために、市販のポリスチレンゲルカラム(昭和電工社
製、Shodex KF−806L)を3本組み合わせ
て行った。試料の分子量測定にあたっては、試料の分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出
した。検量線作製用の標準ポリスチレン試料としては、
分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.
75×104、5.1×104、1.1×105、3.9
×105、8.6×105、2×106、4.48×106
のものを用いた。また、検出器はUV検出器を用いた。
また、得られる分子量分布曲線の低分子量側のピークか
ら求めた数平均分子量をコアの数平均分子量、高分子量
側のピークから求めたものをシェルの数平均分子量とす
るものである。なお、従来の電子写真用トナーの中には
ゲル・パーメーション・クロマトグラフィーによって数
平均分子量を測定した場合に本発明の電子写真用トナー
のように分子量分布曲線が低分子量側と高分子量側にピ
ークがみられるものがある。このような電子写真用トナ
ーは低分子量重合物と高分子重合物を混合した結着樹脂
を用いた電子写真用トナーであって、本発明の電子写真
用トナーのようにコア/シェル構成からなる、いわゆる
カプセル構造とは異なるものである。したがって、本発
明の電子写真用トナーは、トナー粒子を電子顕微鏡で4
000倍程度に拡大し粒子の断面形状からコアとシェル
を確認することによって上記従来の電子写真用トナーと
の相違を確認することができる。
【0009】本発明におけるコアとなる分散相は、少な
くとも重合性単量体と重合開始剤を含有する油相であ
る。上記重合性単量体としてはスチレン、o−メチルス
チレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p
−メトキシスチレン、p−フェニルスチレン、3,4−
ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメ
チルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert
−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n
−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、及びp
−n−デシルスチレン等のスチレン及びその誘導体、エ
チレン、プロピレン、ブチレン及びイソブチレン等のエ
チレン不飽和モノオレフィン類、塩化ビニル、塩化ビニ
リデン、臭化ビニル、及びフッ化ビニル等のハロゲン化
ビニル類、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、及びベン
ゾエ酸ビニル等の有機酸ビニルエステル類、メタクリル
酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル
酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタク
リル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、
及びメタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル
酸及びその誘導体、アクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イ
ソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチ
ル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチ
ル、アクリル酸フェニル等のアクリル酸及びその誘導
体、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、及
びビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビ
ニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、及びビニル
イソプロペニルケトン等のビニルケトン類、N−ビニル
ピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインド
ール、及びN−ビニルピロリドン等のN−ビニル化合
物、ビニルナフタレン類、アクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、及びアクリルアミド等の重合性単量体を挙
げることができる。これらの単量体は、目的に応じて単
量体単独または共重合体成分として使用することができ
る。上記重合性単量体の中でも、トナーの現像濃度が高
い等の現像特性及び機械的ストレスに対する耐久性に優
れていることから、スチレン及びその誘導体のスチレン
系、メタクリル酸及びその誘導体のメタクリル系及びア
クリル酸及びその誘導体のアクリル系の重合性単量体か
ら得られる単独重合体もしくはこれらを共重合成分とす
る共重合体が好ましく、特にスチレン系の単独重合体も
しくは共重合体が好適である。
【0010】重合開始剤としては、上記重合性単量体に
可溶なものが好ましい。このような重合開始剤として
は、2,2’−アゾビスイソブチルバレロニトリル、
2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)及び2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−
ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘ
キサン−1−カルボニトリル等のアゾ系またはジアゾ系
重合開始剤、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチル
ケトンパーオキサイド及びイソプロピルパーオキシカー
ボネート等の過酸化物重合開始剤とが挙げられる。これ
らは単独で用いられる他、重合体の分子量及び分子量分
布を制御するため、または反応時間を制御するために、
二種以上の重合開始剤を種々の組成で組み合わせて用い
ることができる。また、上記重合開始剤の他に、過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウム等、アゾ系またはジアゾ
系の水溶性開始剤を併用してもよい。重合開始剤の使用
量は、重合性単量体100重量部に対して、通常0.0
5〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部であ
る。重合開始剤が0.05重量部より少ないと、重合時
間が長時間必要とされたり、重合生成物の分子量が高く
なりすぎるため好ましくない。逆に、重合開始剤が20
重量部より多いと、重合体の分子量が低いものしか得ら
れないため好ましくない。
【0011】分散相には上記成分の他に、トナーの耐ブ
ロッキング性、樹脂強度を改善して耐久性の向上のため
にジビニルベンゼン等の公知の架橋剤を添加することも
できる。また、架橋剤の他に、電荷制御剤、着色性顔
料、着色性染料、架橋剤、ワックス、着色性顔料分散
剤、磁性粉及び帯電性に寄与する極性モノマーまたは極
性ポリマー等を添加することもできる。以上の各成分を
混合させ攪拌させることにより分散相を得ることができ
る。なお、電荷制御剤としては、例えばカルボキシル基
を有する有機化合物の金属錯体、含窒素基を有する有機
化合物の金属錯体、含金属染料、主鎖あるいは側鎖にス
ルホン酸を有する化合物及びその塩、第4級アンモニウ
ム塩等の極性官能基を有する高分子化合物等を挙げるこ
とができる。また、着色性顔料としては、例えばカーボ
ンブラック、フタロシアニン系顔料、ローダミンレーキ
顔料、アゾレーキ顔料等の一般にトナーに使用されてい
るものを適宜使用することができる。
【0012】上記の如き組成よりなる分散相を分散させ
るのに使用される連続相としては、水、イオン交換水、
蒸留水等の水系溶媒を使用する。又、該連続相には懸濁
安定剤、界面活性剤等の懸濁助剤、公知の難水溶性無機
微粒子等の分散剤を添加することもできる。上記懸濁安
定剤としては、カルボキシメチルセルロース、ポリビニ
ルアルコールのような有機化合物、硫酸カルシウム及び
第三リン酸カルシウム等の難水溶性無機粒子、銅や鉄等
の金属微粉末等が使用可能である。懸濁安定剤の添加量
は、水系溶媒100重量部に対して0.01重量部〜1
0重量部の範囲にあることが好ましい。また、懸濁助剤
としてはドデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム等の公知の界面活性剤を挙げ
ることができる。懸濁助剤の添加量は、水系溶媒100
重量部に対して0.005重量部〜0.05重量部が好
ましい。
【0013】次に、シェルを形成するための混合相は、
少なくとも重合性単量体及び重合開始剤を含有するもの
である。重合性単量体としては、前記分散相に使用され
る単量体と同様のものが挙げられ、分散相の場合と同様
にスチレン系、アクリル系及びメタクリル系の重合性単
量体が好ましく用いられ、特にスチレン系の単独重合体
もしくは共重合体が好適である。なお、混合相における
重合性単量体の組成は、分散相と同一でも異なっていて
もよい。また、重合開始剤も分散相と同様のものが挙げ
られ、その使用量も同様の範囲内で適宜コントロールさ
れる。例えば、分散相と混合相の単量体組成が同一の場
合は、混合相のほうが大きい分子量の重合体を形成する
ために、重合開始剤の使用量を少なくする等のコントロ
ールにより所望の分子量を得ることができる。更に、分
散相と同様にトナーとして色相や帯電特性を調整するた
めに着色性顔料や電荷制御剤、その他添加剤を前記分散
相と同様のものを必要に応じて混合相に添加することが
できる。
【0014】本発明の電子写真用トナーは、上記の如き
分散相、連続相および混合相を用いて懸濁重合すること
により得ることができる。その製造方法は、まず連続相
と分散相を得た後、両者を混合させながら懸濁重合させ
てコアを形成する。この時、ホモミキサー、ホモジナイ
ザーの如き高剪断力混合装置を使用し、所望の粒子径が
得られるように攪拌速度、攪拌時間、攪拌温度を調整し
て懸濁重合させる。攪拌温度は重合開始剤の分解温度に
依存して設定されるが、50℃以上が一般的である。設
定温度が高すぎると、重合開始剤の急激な分解が生じ、
重合により得られる樹脂の分子量の制御が困難になるた
め好ましくない。分散相と連続相の割合は1:1〜1:
10重量比が好ましく、1:2〜1:10の割合がより
好ましい。分散相に対して連続相の割合が1未満の場合
には、懸濁液が得られないため重合体が得られにくく、
分散相1に対して連続相の割合が10より多い場合は、
重合性単量体の量が少ないため単位時間当たりの生産性
に劣るため好ましくない。
【0015】次に、上記のコアを形成した懸濁重合終了
後の懸濁液に、混合相を添加して再び重合を行う。この
際混合相の添加は、混合相がコア粒子に均一に付着する
ように、例えば懸濁液を十分攪拌しながら滴下する等の
方法で行うことが好ましい。なお、混合相の添加量は、
分散相1重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、
特に0.5〜2重量部が好ましい。重合終了後、冷却
し、硝酸,塩酸等の酸で洗浄して懸濁安定剤を除去す
る。更に、蒸留水、イオン交換水等で洗浄した後、ろ
過、乾燥して本発明の電子写真用トナーを得る。
【0016】
【実施例】次に、本発明の電子写真用トナーを実施例な
らびに比較例によって具体的に説明する。 実施例1 <分散相の調製>重合性単量体としてスチレン42gと
アクリル酸n−ブチル18gからなる混合物に、カーボ
ンブラック(CABOT社製、商品名:BLACK P
EARL430)6.0gとラウリル酸パーオキサイド
(カヤクアクゾ社製、商品名:LPO)0.3gと重合
開始剤2,2’−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロ
ニトリル)3.0gを添加した後、超音波洗浄機を用い
て重合性単量体中にカーボンブラックを分散させて分散
相を調製した。 <連続相の調製>イオン交換水120gと第三リン酸カル
シウム(太平化学産業社製、商品名:TCP−10・
U)120gとからなる混合物にドデシルスルホン酸ナ
トリウム0.48g(得られる連続相100重量部に対
して0.02重量部に相当する)を添加した後、攪拌す
ることにより連続相を得た。
【0017】<混合相の調製>スチレン60gに重合開
始剤としてDi−t−ブチル過酸化イソフタレート(日
本油脂社製、商品名:パーブチルIF)0.06g(重
合性単量体100重量部に対して0.1重量部)を添加
した後、攪拌することにより混合相を得た。 <懸濁重合法によるトナーの製造>上記分散相と連続相
とを容量500mlのセパラブルフラスコに加え、室温
でTKホモミキサー(特殊機化工業社製)を用いて10
000rpmで1分間攪拌することによりコアの造粒を
行った。かかる懸濁液を80℃で4時間、更に90℃で
1時間加熱することにより分散相に含まれる重合性単量
体を重合させた。次に懸濁液を室温まで冷却した後、シ
ェル相となる混合相を懸濁液に滴下後、再び80℃で5
0時間加熱することにより重合を行った。重合後、室温
まで冷却して硝酸にて酸処理した後、重合粒子をろ別
し、乾燥して本発明の電子写真用トナーを得た。
【0018】実施例2 実施例1において混合相における重合開始剤とその添加
量をt−ブチル過酸化イソプロピルカルボナート(日本
油脂社製、商品名:パーブチルI)0.12gとした以
外は同様にして本発明の電子写真用トナーを得た。 実施例3 実施例1において分散相の重合開始剤2,2’−アゾビ
ス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)の添加量を
4.2gとし、コア形成のための重合時間を90℃で7
時間に代え、混合相における重合開始剤を有機過酸化物
(日本油脂社製、商品名:パーブチルI)0.06gに
代えた以外は同様にして本発明の電子写真用トナーを得
た。 実施例4 実施例1において分散相の重合開始剤を1,1’−アゾ
ビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル3.0gに代
え、混合相における重合開始剤を有機過酸化物(日本油
脂社製、商品名:パーブチルI)0.06gに代えた以
外は同様にして本発明の電子写真用トナーを得た。
【0019】比較例1 実施例1において混合相における重合開始剤の添加量を
0.03gとした以外は同様にして比較用の電子写真用
トナーを得た。 比較例2 実施例1において分散相の重合開始剤を1,1’−アゾ
ビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル0.06gに
代えた以外は同様にして比較用の電子写真用トナーを得
た。
【0020】比較例3 実施例1において分散相における重合開始剤2,2’−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)の添加
量を18gとし、コア形成のための重合時間を90℃で
7時間に代え、混合相における重合開始剤を有機過酸化
物(日本油脂社製、商品名:パーブチルI)0.06g
に代えた以外は同様にして比較用の電子写真用トナーを
得た。 比較例4 実施例1において分散相における重合開始剤2,2’−
アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)の添加
量を0.18gとし、混合相における重合開始剤を有機
過酸化物(日本油脂社製、商品名:パーブチルI)0.
06gに代えた以外は同様にして比較用の電子写真用ト
ナーを得た。
【0021】上記の実施例及び比較例で得られた電子写
真用トナーについて下記項目の評価を行い、その結果を
表1に示した。 (1)数平均分子量 前記記載の方法によってゲル・パーメーション・クロマ
トグラフィーにより測定した。 (2)耐オフセット温度領域及び温度幅 表層がテフロンで形成された熱定着ロールと、表層がシ
リコーンゴムで形成された圧力定着ロールが対になって
回転する定着機をロール圧力が1Kg/cm2及びロー
ルスピードが50mm/secになるように調節し、該
熱定着ロールの表面温度を5℃ごとに変化させて、各表
面温度において未定着トナー画像を有した転写紙を上記
ロールに通してトナーの定着を行った。この時余白部分
にトナー汚れが生じるか否かの観察を行い、汚れが生じ
ない温度領域を耐オフセット温度領域とした。また、耐
オフセット温度領域において定着温度の最高値と最低値
との差を耐オフセット温度幅とした。
【0022】(3)低温定着性 前記定着機の熱定着ロールの表面温度を130℃に設定
し、前記未定着トナー画像を有した転写紙のトナーの定
着をおこなった。そして、形成された定着画像を反射濃
度計(マクベス社製、商品名:RD−914)を使用し
て測定した後、該定着画像に対して綿パッドによる摺擦
を施し、ついで同様にして画像濃度を測定した。得られ
た測定値から下記式によって定着強度を算出し低温定着
性の指標とした。 定着強度(%)=(摺擦後の定着画像の画像濃度/摺擦
前の定着画像の画像濃度)×100 (4)耐ブロッキング性 各電子写真用トナー10gを50℃の環境下に16時間
放置した後、ブロッキング状況を観察した。全く変化の
ないものをA、手で軽く触って元に戻るものをB、手で
強く押さないと崩れないものをC、手で強く押しても固
まりが残るものをDとした。実用上問題がないものはA
及びBだけである。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示された結果から明らかのように本
実施例で得られた電子写真用トナーはコアの数平均分子
量が0.5×104〜4.5×104、シェルの数平均分
子量が50×104〜250×104の範囲にあり、11
0℃という低温でもオフセットの発生がなく耐オフセッ
ト温度幅も100℃という極めて広いものであって、耐
ブロッキング性にも優れていることが確認された。これ
に対して比較例1により得られた電子写真用トナーは、
シェルの数平均分子量が高い例示であり、150℃未満
の温度ではオフセットが発生し良好な低温定着性が得ら
れず、耐オフセット温度幅も実施例と比較し狭い。ま
た、比較例2により得られた電子写真用トナーは、シェ
ルの数平均分子量が低い例示であり、耐オフセット温度
幅が実施例と比較し極めて狭く、耐ブロッキング性が悪
くて電子写真用トナーとして実用上問題がある。また、
比較例3により得られた電子写真用トナーは、コアの数
平均分子量が低い例示であり、耐オフセット温度幅が実
施例と比較し極めて狭く、耐ブロッキング性が悪くて電
子写真用トナーとして実用上問題がある。また、比較例
4により得られた電子写真用トナーは、コアの数平均分
子量が高い例示であり、150℃未満の温度ではオフセ
ットが発生し良好な低温定着性が得られず、耐オフセッ
ト温度幅も実施例と比較し狭い。
【0025】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーは、コアとシ
ェルのそれぞれの主成分である重合体が特定の数平均分
子量を有する懸濁重合法により形成された粒子からなる
ので、良好な低温定着性を有し、かつ耐オフセット特性
及び耐ブロッキング性に優れた特性を有するものであ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】懸濁重合法により形成された粒子であっ
    て、該粒子が数平均分子量0.5×104〜4.5×1
    4である重合体を主成分とするコアと、該コアの表面
    に形成されている数平均分子量50×104〜250×
    104である重合体を主成分とするシェルとからなるこ
    とを特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】前記コアおよびシェルの主成分である重合
    体が、スチレン系、アクリル系およびメタクリル系より
    選ばれる重合性単量体の単独重合体もしくはこれらを共
    重合成分とする共重合体であることを特徴とする請求項
    1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】前記コアおよびシェルの主成分である重合
    体が、スチレン系の単独重合体又は共重合体であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の電子写真用トナー。
JP6532296A 1996-02-26 1996-02-26 電子写真用トナー Pending JPH09230630A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1999059032A1 (fr) * 1998-05-12 1999-11-18 Nippon Zeon Co., Ltd. Toner polymerisable et son procede de production
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