JPH08312019A

JPH08312019A - 屋根・外壁の断熱装置

Info

Publication number: JPH08312019A
Application number: JP11853595A
Authority: JP
Inventors: Toshifumi Oki; 利文大木
Original assignee: Sekisui House Ltd
Current assignee: Sekisui House Ltd
Priority date: 1995-05-17
Filing date: 1995-05-17
Publication date: 1996-11-26

Abstract

(57)【要約】【目的】外断熱構造の利点を生かして、より結露発生
の可能性の少ない断熱構造を提供する。【構成】屋根若しくは外壁の断熱層(５)(21)の外側に
通気空間(13)又は(29)を設けて、面材(14)(30)を配置す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、主として木造軸組か
らなる建物の屋根・外壁の断熱構造に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】柱・梁(胴差)からなる木造軸組の外側に
構造材としての断熱層を張り付けて、剛性の高い外断熱
構造の外壁を構成することが考えられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】かかる外断熱構造によ
れば、コンセントや電気配線或いはガス配管などを内壁
部に納めることができ、それらのための空間や開口を断
熱層に設ける必要がないので気密性・断熱性に優れる利
点がある。また、この場合の断熱層としては、発泡ポリ
スチレンからなる芯材の表裏両面に構造用合板を張り付
けた、サンドイッチ構造のストレストスキン断熱パネル
を用いることが考えられ、かかるストレストスキン断熱
パネルは、気密性に優れるのみならず、繊維断熱材を充
填したものに比較して内部を湿気が通過する恐れが少な
く、結露の発生を防止できる利点がある。

【０００４】この発明は、このような外断熱構造の利点
を生かして、より結露発生の可能性の少ない屋根・外壁
構造を提供することを目的としてなされたものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明は、軸組の外側に断熱層を設けた外断熱構
造において、前記断熱層の外側に通気空間をおいて、屋
根・外壁の面材を配置したことを特徴とする。

【０００６】同じく、この発明の請求項２の発明では、
断熱層の外表面に透湿性防水材の層を設けてあることを
特徴とするものである。

【０００７】

【作用】上記の構成によれば、屋根若しくは外壁全体が
外断熱構造となっているため、気密・断熱性に優れ、結
露の発生が少ないといった外断熱構造の利点を全て発揮
できる。それに加えて、断熱層の外側に通気空間をおい
て、屋根・外壁の面材を張り付けているため、仮に断熱
層内に浸透した水分があったとしても、この通気空間を
通過する空気の流通によって水分の滞留を防止し、結露
発生の恐れが全く言って良いほど解消される。

【０００８】また、断熱層外側の透湿性防水材は、外側
から断熱層内へ水が浸透するのを防止するとともに、内
部の湿気を排出することを可能にする。

【０００９】

【実施例】図１において、(１)は、コンクリートの布基
礎であって、図３でも示すように、この布基礎(１)の天
端に防腐処理を施した木製の土台(２)が設置されてい
る。図２及び図３に示す(３)は、同じく木材製の通し柱
であり、前記土台(２)の上面にその下端部分を固着され
るものである。通し柱(３)には、図１に示す胴差(４)の
端部が取付けられて、これらによって、木造の骨組が構
成されるようになっている。

【００１０】(５)が外壁パネルであって、この外壁パネ
ル(５)は、発泡ポリスチレンの芯材(６)の表面に、構造
用合板からなる表面材(７)(７)と石膏ボード(10)を張り
付けたサンドイッチ構造のストレストスキンパネルであ
って、前記土台(２)、通し柱(３)及び胴差(４)からなる
骨組の外側に、この外壁パネル(５)の外側から、枠材
(８)を介するか又は直接にねじ込んだボルト(９)によっ
て固定するようにしている。この場合、骨組部分とこの
外壁パネル(５)との間には、気密シート(11)が介装され
ている。外壁パネル(５)へ直接ねじ込まれて外気に接す
る前記ボルト(９)の頭部は、図１のように、このボルト
(９)がヒートブリッジとなるのをできるだけ防止するた
め、断熱材(12)によって被覆されている。

【００１１】そして、この外壁パネル(５)の外側に、外
気が流通するための通気空間(13)をおいて、外壁面材(1
4)が、図２で示すように、外壁パネル(５)の外側面に打
ち付けた枠材(８)を介して取付けられている。この通気
空間(13)には、図１のように、布基礎(１)側の下端入口
(33)から外気が流入して空間(13)内を上昇した後、軒裏
の出口(34)から流出する。なお、外壁パネル(５)の外側
面には、その表面材(７)の外表面に透湿性の防水シート
(15)が張り付けてある。

【００１２】前記胴差(４)と土台(２)との間における外
壁パネル(５)の内側には、気密シート(11)の表面側に内
壁枠(16)(16)が、それら外壁パネル(５)、胴差(４)及び
土台(２)へ打ちつけられて取付けられるとともに、この
内壁枠(16)の室内側の面に石膏ボードからなる内壁下地
板(17)が張り付けられている。

【００１３】また、土台(２)の上面には、内壁下地板(1
7)の内側において、ストレストスキンパネルからなる床
パネル(18)が設置される。

【００１４】他方、(21)は、外壁パネル(５)と同一構造
のストレストスキン断熱パネルからなる屋根パネルであ
る。屋根の傾斜にあわせて斜めにカットされた外壁パネ
ル(５)の上端面に、気密材(22)を介して屋根パネル(24)
を設置している。また、前記胴差(４)の上面に、概略断
面コ字型の支持金具(25)が設置されて、ビス(26)等によ
ってこれら胴差(４)と外壁パネル(５)の内側面に固定さ
れている。

【００１５】そして、この支持金具(25)の傾斜した上部
片と屋根パネル(21)を貫通するようにして、上部側から
ボルト(27)を差し込んで締め付け固定している。なお、
この屋根パネル(21)の上面には、アスファルトルーフィ
ング(28)が敷かれているが、前記ボルト(27)は、このア
スファルトルーフィング(28)の外側から差し込まれてい
る。そして、その上部側に通気用の空間(29)を介して、
耐水性合板の野地板(30)が取付けられるとともに、その
上面にアスファルトルーフィング(31)及び屋根材(32)が
敷かれている。この屋根部の通気空間(29)においては、
軒先側から棟へ向かって外気が流通するものである。

【００１６】

【発明の効果】以上のように、この発明では、外壁若し
くは屋根全体が外断熱構造となっているため、気密・断
熱性に優れ、結露の発生が少ないといった外断熱構造の
利点を全て発揮できる。それに加えて、断熱層の外側に
通気空間をおいて面材を張り付けているため、仮に断熱
層内に浸透した水分があったとしても、この通気空間を
通過する空気の流通によって水分の滞留を防止し、結露
が発生する恐れが全く言って良いほど解消される効果が
ある。

【００１７】また、断熱層外側の透湿性防水材は、外側
から断熱層内へ水が浸透するのを防止するとともに、内
部の湿気を排出することを可能にし、より結露発生の解
消に寄与する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の実施例を示す建物の外壁の要部縦断
面図である。

【図２】同じく外壁の要部横断面図である。

【図３】同じく布基礎部分における外壁と床の取付け構
造を示す要部切欠斜視図である。

【符号の説明】

(５) 外壁パネル (13) 通気空間 (14) 外壁の面材 (21) 屋根パネル (29) 通気空間 (30) 野地板 (32) 屋根材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号庁内整理番号ＦＩ技術表示箇所Ｅ０４Ｂ 1/80 Ｅ０４Ｂ 1/80 ＳＶ 2/56 ６０３ 2/56 ６０３Ｊ６０４６０４Ｚ６０５６０５Ｚ６１１６１１Ｃ６３２６３２Ｂ６３２Ｈ６４４６４４Ｄ６４４Ｂ６４４Ｋ６４５６４５Ｂ６４５ＣＥ０４Ｄ 3/35 Ｅ０４Ｄ 3/35 Ｆ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】軸組の外側に断熱層を設けた外断熱構造
において、前記断熱層の外側に通気空間をおいて、屋根
若しくは外壁の面材を配置したことを特徴とする外壁の
断熱装置。
【請求項２】前記断熱層の外表面に透湿性防水材の層
を設けてあることを特徴とする請求項１の外壁の断熱装
置。