JPH08311390A - 水性塗料組成物 - Google Patents
水性塗料組成物Info
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- JPH08311390A JPH08311390A JP12349195A JP12349195A JPH08311390A JP H08311390 A JPH08311390 A JP H08311390A JP 12349195 A JP12349195 A JP 12349195A JP 12349195 A JP12349195 A JP 12349195A JP H08311390 A JPH08311390 A JP H08311390A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 金属缶用塗料として、フレーバ性、密着性、
耐沸騰水性、加工性等に優れた水性塗料組成物を提供す
る。 【構成】 (A)一分子中に2個の末端1,2−エポキ
シ基を有するエポキシ当量400〜5,000のエポキ
シ樹脂1当量あたり、1当量から1.1当量の範囲の量
の第3級アミンを、水の存在下で、溶媒中で反応させる
ことによって得られる、一分子中に2個の末端第4級ア
ンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変
性物;および、(B)平均分子量1,000〜200,
000、酸価50〜400mg/gの一分子中に少なく
とも1個のカルボキシル基を有するカルボキシル基含有
重合体;を含有する組成物が、第1級または第2級アミ
ンまたは無機アルカリの水溶液中において水分散体を形
成している水性塗料組成物。
耐沸騰水性、加工性等に優れた水性塗料組成物を提供す
る。 【構成】 (A)一分子中に2個の末端1,2−エポキ
シ基を有するエポキシ当量400〜5,000のエポキ
シ樹脂1当量あたり、1当量から1.1当量の範囲の量
の第3級アミンを、水の存在下で、溶媒中で反応させる
ことによって得られる、一分子中に2個の末端第4級ア
ンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変
性物;および、(B)平均分子量1,000〜200,
000、酸価50〜400mg/gの一分子中に少なく
とも1個のカルボキシル基を有するカルボキシル基含有
重合体;を含有する組成物が、第1級または第2級アミ
ンまたは無機アルカリの水溶液中において水分散体を形
成している水性塗料組成物。
Description
【0001】
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は金属基材に対する塗料組
成物に関するものである。さらに詳しくは、金属缶の内
部及び外部保護皮膜として有用な水性塗料組成物に関す
るものである。
成物に関するものである。さらに詳しくは、金属缶の内
部及び外部保護皮膜として有用な水性塗料組成物に関す
るものである。
【0003】
【従来の技術】缶詰用の金属缶の内面、外面、及び金属
缶に加工される金属基材には、缶の内容物による金属の
腐食、缶内容物への金属の溶出、缶の外面印刷の損傷な
どを防止するために、各種の塗料による塗装が施されて
いる。また、製缶工程中に生じた塗装傷の補修にも各種
塗料が使用されている。従来、エポキシ樹脂とその硬化
剤からなる塗料組成物やビニル系塗料組成物が、金属基
材への良好な密着性、耐腐食性、フレーバ特性等に優れ
るため、広く使用されてきた。これらエポキシ系塗料や
ビニル系塗料組成物は、種々の塗料成分を有機溶剤中に
溶解したものである。
缶に加工される金属基材には、缶の内容物による金属の
腐食、缶内容物への金属の溶出、缶の外面印刷の損傷な
どを防止するために、各種の塗料による塗装が施されて
いる。また、製缶工程中に生じた塗装傷の補修にも各種
塗料が使用されている。従来、エポキシ樹脂とその硬化
剤からなる塗料組成物やビニル系塗料組成物が、金属基
材への良好な密着性、耐腐食性、フレーバ特性等に優れ
るため、広く使用されてきた。これらエポキシ系塗料や
ビニル系塗料組成物は、種々の塗料成分を有機溶剤中に
溶解したものである。
【0004】近年、有機溶剤の大気中への揮散による環
境汚染、作業者の健康問題を鑑み、各種塗料組成物を、
有機溶剤溶液系のものから水系のものへと転換する動き
が活発である。缶用の塗料組成物においてもこの動きが
見られ、たとえば特公昭63−178691号公報およ
び特公昭59−37287号公報にみられるような、エ
ポキシ樹脂にカルボン酸を有するアクリルポリマーをグ
ラフトし、アルカリで中和して水に分散させた組成物、
特公昭63−41934号公報および特公昭59−37
026号公報にみられるような、エポキシ樹脂とカルボ
ン酸を有するポリマーの反応生成物をアルカリ中和して
水に分散させた塗料組成物、特開昭63−275675
号公報にみられるような、エポキシ樹脂とその硬化剤と
を、カルボン酸を有するアクリルポリマーを乳化剤とし
て用いて水に分散した組成物等が開発されている。
境汚染、作業者の健康問題を鑑み、各種塗料組成物を、
有機溶剤溶液系のものから水系のものへと転換する動き
が活発である。缶用の塗料組成物においてもこの動きが
見られ、たとえば特公昭63−178691号公報およ
び特公昭59−37287号公報にみられるような、エ
ポキシ樹脂にカルボン酸を有するアクリルポリマーをグ
ラフトし、アルカリで中和して水に分散させた組成物、
特公昭63−41934号公報および特公昭59−37
026号公報にみられるような、エポキシ樹脂とカルボ
ン酸を有するポリマーの反応生成物をアルカリ中和して
水に分散させた塗料組成物、特開昭63−275675
号公報にみられるような、エポキシ樹脂とその硬化剤と
を、カルボン酸を有するアクリルポリマーを乳化剤とし
て用いて水に分散した組成物等が開発されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、この
ようにして得られた水性塗料組成物は安定性に乏しく、
また、塗料成分を構成する樹脂を合成するのに、高温、
長時間の反応や、制御の困難な反応条件が必要である等
の問題点を有する。
ようにして得られた水性塗料組成物は安定性に乏しく、
また、塗料成分を構成する樹脂を合成するのに、高温、
長時間の反応や、制御の困難な反応条件が必要である等
の問題点を有する。
【0006】またこのために、使用することのできる塗
料成分や配合比が限定され、塗膜性能、塗装性に対する
多様な要求に迅速かつ容易に答えることが困難である。
料成分や配合比が限定され、塗膜性能、塗装性に対する
多様な要求に迅速かつ容易に答えることが困難である。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記のよう
な問題点を解決するためになされたもので、穏和な条件
下で容易に合成可能な樹脂を用い、貯蔵安定性が良好
で、また、塗料に求められる塗装性や塗膜性能に合わせ
て塗料組成物の配合を容易に変化することが可能であ
り、且つ、金属缶用塗料として、フレーバ性、密着性、
耐沸騰水性、加工性等に優れた水性塗料組成物を提供す
ることを目的とする。
な問題点を解決するためになされたもので、穏和な条件
下で容易に合成可能な樹脂を用い、貯蔵安定性が良好
で、また、塗料に求められる塗装性や塗膜性能に合わせ
て塗料組成物の配合を容易に変化することが可能であ
り、且つ、金属缶用塗料として、フレーバ性、密着性、
耐沸騰水性、加工性等に優れた水性塗料組成物を提供す
ることを目的とする。
【0008】すなわち、本発明は、(A)一分子中に2
個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ当量40
0〜5,000のエポキシ樹脂1当量あたり、1当量か
ら1.1当量の範囲の量の第3級アミンを、水の存在
下、溶媒中で反応させることによって得られる、一分子
中に2個の末端第4級アンモニウムハイドロキサイド基
を有するエポキシ樹脂変性物;および(B)平均分子量
1,000〜200,000、酸価50〜400mg/
gの、一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有
するカルボキシル基含有重合体;を含有し、該カルボキ
シル基含有重合体中のカルボキシル基と該エポキシ樹脂
変性物中の第4級アンモニウムハイドロキサイド基との
モル比が1.2〜6.0:1.0である組成物が、第1
級または第2級アミンまたは無機アルカリの水溶液中に
おいて水分散体を形成していることを特徴とする水性塗
料組成物およびその製造方法を提供するものである。
個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ当量40
0〜5,000のエポキシ樹脂1当量あたり、1当量か
ら1.1当量の範囲の量の第3級アミンを、水の存在
下、溶媒中で反応させることによって得られる、一分子
中に2個の末端第4級アンモニウムハイドロキサイド基
を有するエポキシ樹脂変性物;および(B)平均分子量
1,000〜200,000、酸価50〜400mg/
gの、一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有
するカルボキシル基含有重合体;を含有し、該カルボキ
シル基含有重合体中のカルボキシル基と該エポキシ樹脂
変性物中の第4級アンモニウムハイドロキサイド基との
モル比が1.2〜6.0:1.0である組成物が、第1
級または第2級アミンまたは無機アルカリの水溶液中に
おいて水分散体を形成していることを特徴とする水性塗
料組成物およびその製造方法を提供するものである。
【0009】本発明において(A)成分の調製のために
用いられる、一分子中に2個の末端1,2−エポキシ基
を有するエポキシ当量400〜5,000のエポキシ樹
脂としては、公知のいずれのエポキシ樹脂も使用可能で
あるが、エピクロロヒドリンとビスフェノールAの付加
物であるビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用するこ
とが、得られる塗膜の特性上特に望ましい。これらのビ
スフェノールA型エポキシ樹脂の例としては、油化シェ
ル社製のエピコート1004、1007、1009、1
010、東都化成社製のYD−017、019、020
等を挙げることができる。これらは、単独でまたは2種
類以上混合して用いてもよい。本発明においては、上記
のエポキシ樹脂市販品をそのまま使用することも可能で
あるが、これらのエポキシ樹脂を変性剤の存在下で加熱
することによって変性したものを使用することも可能で
ある。例えば、可撓性を付与するために、部分的にエポ
キシ基とミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等
の脂肪酸を反応させたものを用いることができる。
用いられる、一分子中に2個の末端1,2−エポキシ基
を有するエポキシ当量400〜5,000のエポキシ樹
脂としては、公知のいずれのエポキシ樹脂も使用可能で
あるが、エピクロロヒドリンとビスフェノールAの付加
物であるビスフェノールA型エポキシ樹脂を使用するこ
とが、得られる塗膜の特性上特に望ましい。これらのビ
スフェノールA型エポキシ樹脂の例としては、油化シェ
ル社製のエピコート1004、1007、1009、1
010、東都化成社製のYD−017、019、020
等を挙げることができる。これらは、単独でまたは2種
類以上混合して用いてもよい。本発明においては、上記
のエポキシ樹脂市販品をそのまま使用することも可能で
あるが、これらのエポキシ樹脂を変性剤の存在下で加熱
することによって変性したものを使用することも可能で
ある。例えば、可撓性を付与するために、部分的にエポ
キシ基とミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等
の脂肪酸を反応させたものを用いることができる。
【0010】また、エポキシ当量が400以下の一分子
中に2個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹
脂を変性して上記に規定される範囲内の分子量に高分子
量化したものを用いることも可能である。このような目
的で用いることのできるエポキシ樹脂用変性剤として
は、ビスフェノールA、ビスフェノールFのようなビス
フェノール類、大豆油脂肪酸、脱水ヒマシ油、トール油
脂肪酸等の植物油脂肪酸、ダイマー酸、及びこれらの混
合物が挙げられる。必要に応じて、安息香酸、p−te
rt−ブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸を併用して
変性を行うことも可能である。
中に2個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹
脂を変性して上記に規定される範囲内の分子量に高分子
量化したものを用いることも可能である。このような目
的で用いることのできるエポキシ樹脂用変性剤として
は、ビスフェノールA、ビスフェノールFのようなビス
フェノール類、大豆油脂肪酸、脱水ヒマシ油、トール油
脂肪酸等の植物油脂肪酸、ダイマー酸、及びこれらの混
合物が挙げられる。必要に応じて、安息香酸、p−te
rt−ブチル安息香酸等の芳香族カルボン酸を併用して
変性を行うことも可能である。
【0011】本発明の水性塗料組成物の(A)成分の調
製においては、まず、上記に記載したようなエポキシ樹
脂を第3級アミンと反応させてエポキシ樹脂の末端エポ
キシ基を第4級アンモニウムハイドロキサイド基に転化
させることにより、エポキシ樹脂を、一分子中に2個の
末端第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエ
ポキシ樹脂変性物に転化させる。
製においては、まず、上記に記載したようなエポキシ樹
脂を第3級アミンと反応させてエポキシ樹脂の末端エポ
キシ基を第4級アンモニウムハイドロキサイド基に転化
させることにより、エポキシ樹脂を、一分子中に2個の
末端第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエ
ポキシ樹脂変性物に転化させる。
【0012】この反応を化学式で例示すると、下式のよ
うに表すことができる。
うに表すことができる。
【0013】
【化1】 このような目的で使用することのできる第3級アミンの
例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、
エチルメチルエタノールアミン、ジメチルエチルアミ
ン、ジメチルプロピルアミン、ジメチル−3−ヒドロキ
シ−1−プロピルアミン、ジメチルベンジルアミン、及
び上記アミン類の混合物等が挙げられる。
例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジ
メチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、
エチルメチルエタノールアミン、ジメチルエチルアミ
ン、ジメチルプロピルアミン、ジメチル−3−ヒドロキ
シ−1−プロピルアミン、ジメチルベンジルアミン、及
び上記アミン類の混合物等が挙げられる。
【0014】これらの第3級アミンとエポキシ樹脂との
反応比は、エポキシ樹脂中の1,2−エポキシ基:第3
級アミンのモル比が1.0:1.0〜1.1になるよう
な範囲が望ましい。第3級アミンの量がこの範囲以下で
あるときは、第3級アミンがエポキシ樹脂の重合触媒と
して作用して過剰のエポキシ基の重合反応が生じ、反応
中に反応物がゲル化しやすい。また、第3級アミンの量
がこの範囲を超える場合には、過剰のアミンが生成物中
に残存して、後に添加するカルボキシル基含有重合体が
この過剰アミンによって中和されてしまうために、第4
級アンモニウムハイドロキサイド基を第4級アンモニウ
ムカルボン塩基に変換する反応中に不都合を生じたり、
生成物に不快なアミン臭が残ったりする。
反応比は、エポキシ樹脂中の1,2−エポキシ基:第3
級アミンのモル比が1.0:1.0〜1.1になるよう
な範囲が望ましい。第3級アミンの量がこの範囲以下で
あるときは、第3級アミンがエポキシ樹脂の重合触媒と
して作用して過剰のエポキシ基の重合反応が生じ、反応
中に反応物がゲル化しやすい。また、第3級アミンの量
がこの範囲を超える場合には、過剰のアミンが生成物中
に残存して、後に添加するカルボキシル基含有重合体が
この過剰アミンによって中和されてしまうために、第4
級アンモニウムハイドロキサイド基を第4級アンモニウ
ムカルボン塩基に変換する反応中に不都合を生じたり、
生成物に不快なアミン臭が残ったりする。
【0015】エポキシ樹脂と第3級アミンとの第4級ア
ンモニウムハイドロキサイド基生成反応は、通常、エポ
キシ樹脂を適当な有機溶媒中に溶解した後、5℃〜10
0℃の温度範囲で行われる。温度が5℃以下の場合に
は、反応が進行しなかったり、反応時間に長時間を要す
る。また温度が100℃以上の場合には、望ましくない
副反応が生じ、反応物がゲル化しやすい。
ンモニウムハイドロキサイド基生成反応は、通常、エポ
キシ樹脂を適当な有機溶媒中に溶解した後、5℃〜10
0℃の温度範囲で行われる。温度が5℃以下の場合に
は、反応が進行しなかったり、反応時間に長時間を要す
る。また温度が100℃以上の場合には、望ましくない
副反応が生じ、反応物がゲル化しやすい。
【0016】エポキシ樹脂と第3級アミンとの反応に用
いられる溶媒としては、エポキシ樹脂を溶解する公知の
有機溶媒のいずれも使用可能であるが、原料であるエポ
キシ樹脂と生成物である第4級アンモニウムハイドロキ
サイド基を有するエポキシ樹脂変性物の双方を溶解する
アルコール系溶媒を用いることが望ましい。このような
アルコール系溶媒としては、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、
カルビトール、ブチルカルビトールのようなジエチレン
グリコール系溶媒、プロピレングリコールのモノエステ
ル化物等が挙げられる。
いられる溶媒としては、エポキシ樹脂を溶解する公知の
有機溶媒のいずれも使用可能であるが、原料であるエポ
キシ樹脂と生成物である第4級アンモニウムハイドロキ
サイド基を有するエポキシ樹脂変性物の双方を溶解する
アルコール系溶媒を用いることが望ましい。このような
アルコール系溶媒としては、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒、
カルビトール、ブチルカルビトールのようなジエチレン
グリコール系溶媒、プロピレングリコールのモノエステ
ル化物等が挙げられる。
【0017】第4級アンモニウムハイドロキサイド基の
生成に要する反応時間は、用いるエポキシ樹脂、第3級
アミン、有機溶媒の種類、反応物の有機溶媒中における
濃度、反応温度などにより変化するが、通常、5分から
12時間である。
生成に要する反応時間は、用いるエポキシ樹脂、第3級
アミン、有機溶媒の種類、反応物の有機溶媒中における
濃度、反応温度などにより変化するが、通常、5分から
12時間である。
【0018】本発明の塗料組成物の(A)成分の調製の
第1段階反応である第4級アンモニウムハイドロキサイ
ド基を有するエポキシ樹脂変性物の生成反応には水の存
在が不可欠である。第4級アンモニウムハイドロキサイ
ドの生成反応に必要な水の量は、系中に導入される水、
例えば空気中の水分が反応中に反応容器中に取り込まれ
ることによって系に取り込まれる水、又は、使用される
エポキシ樹脂、第3級アミン、溶媒中に含有される水分
でも十分であるが、通常、反応に使用される第3級アミ
ンの30重量倍以下の水を反応系に添加することが望ま
しい。なお、この範囲を超える量の水が反応系中に存在
すると、反応が速やかに進行しない。
第1段階反応である第4級アンモニウムハイドロキサイ
ド基を有するエポキシ樹脂変性物の生成反応には水の存
在が不可欠である。第4級アンモニウムハイドロキサイ
ドの生成反応に必要な水の量は、系中に導入される水、
例えば空気中の水分が反応中に反応容器中に取り込まれ
ることによって系に取り込まれる水、又は、使用される
エポキシ樹脂、第3級アミン、溶媒中に含有される水分
でも十分であるが、通常、反応に使用される第3級アミ
ンの30重量倍以下の水を反応系に添加することが望ま
しい。なお、この範囲を超える量の水が反応系中に存在
すると、反応が速やかに進行しない。
【0019】このようにして生成した、一分子中に2個
の末端第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有する
エポキシ樹脂変性物は、次いで、平均分子量1,000
〜200,000、酸価50〜400mg/gの一分子
中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキ
シル基含有重合体(B成分)と混合されることにより、
第4級アンモニウムハイドロキサイド基とカルボキシル
基とがイオン交換して、第4級アンモニウムカルボン酸
塩基を有するエポキシ樹脂変性物が生成する。
の末端第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有する
エポキシ樹脂変性物は、次いで、平均分子量1,000
〜200,000、酸価50〜400mg/gの一分子
中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキ
シル基含有重合体(B成分)と混合されることにより、
第4級アンモニウムハイドロキサイド基とカルボキシル
基とがイオン交換して、第4級アンモニウムカルボン酸
塩基を有するエポキシ樹脂変性物が生成する。
【0020】この第4級アンモニウムハイドロキサイド
基とカルボキシル基とのイオン交換反応を化学式で例示
すると、例えば以下の式で示すことができる。
基とカルボキシル基とのイオン交換反応を化学式で例示
すると、例えば以下の式で示すことができる。
【0021】
【化2】 本発明において使用されるB成分である平均分子量1,
000〜200,000、酸価50〜400mg/gの
一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカ
ルボキシル基含有重合体の代表例としては、カルボキシ
ル基を一分子中に少なくとも1個以上含有するアクリル
モノマーとカルボキシル基を有しないアクリルモノマ
ー、ビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。
000〜200,000、酸価50〜400mg/gの
一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカ
ルボキシル基含有重合体の代表例としては、カルボキシ
ル基を一分子中に少なくとも1個以上含有するアクリル
モノマーとカルボキシル基を有しないアクリルモノマ
ー、ビニルモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0022】本発明の塗料組成物のB成分の調製のため
に使用することのできるカルボキシル基を一分子中に少
なくとも1個以上含有するアクリルモノマーとしては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
シトラコン酸、マレイン酸、ケイ皮酸等が挙げられる。
に使用することのできるカルボキシル基を一分子中に少
なくとも1個以上含有するアクリルモノマーとしては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
シトラコン酸、マレイン酸、ケイ皮酸等が挙げられる。
【0023】また、同様の目的で用いられるカルボキシ
ル基を有しないアクリルモノマー、ビニルモノマーとし
ては、上記カルボキシル基を有するアクリルモノマーと
共重合可能な公知のもののいずれもが使用可能である。
代表例としては、アクリル酸、メタクリル酸のアルキル
エステル化物、たとえば、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、メタクリル酸メチル、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
ル基を有しないアクリルモノマー、ビニルモノマーとし
ては、上記カルボキシル基を有するアクリルモノマーと
共重合可能な公知のもののいずれもが使用可能である。
代表例としては、アクリル酸、メタクリル酸のアルキル
エステル化物、たとえば、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、メタクリル酸メチル、スチレン、α−
メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
【0024】本発明の塗料組成物のB成分である一分子
中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキ
シル基含有重合体は、一般的なラジカル重合法によって
製造される。すなわち、適当な有機溶媒中で、上記アク
リルモノマー、ビニルモノマーをラジカル重合開始剤を
用いて重合させることによって製造することができる。
この目的で用いられる有機溶媒としては、アクリルモノ
マー、ビニルモノマー及び生成するカルボキシル基含有
重合体が可溶な溶媒のすべてが使用可能であるが、一分
子中に2個の1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹脂
から生成した一分子中に2個の第4級アンモニウムハイ
ドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変性物を調製する
際に用いた溶媒や、一分子中に2個の1,2−エポキシ
基を有するエポキシ樹脂から生成した一分子中に2個の
第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキ
シ樹脂変性物と相溶する溶媒であることが望ましい。こ
のような溶媒の一例としては、エチレングリコールのモ
ノエステル化物であるブチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ジエチレングリコール誘導体であるカルビトー
ル、ブチルカルビトール、n−ブチルアルコール、イソ
プロパノールの様なアルコール類、アセトン、及びこれ
らの混合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけ
ではない。これらの有機溶媒の使用量は、得られるカル
ボキシル基含有重合体の固形分濃度が30〜90重量%
となるようにすることが望ましい。この範囲以下である
と重合反応の制御が難しく、また所望の分子量を有する
カルボキシル基含有重合体を得ることが難しくなる。ま
た、この範囲以上の場合、最終的に得られる水性塗料組
成物中に含有される有機溶媒の量が増大し、有機溶媒使
用量の低減という目的が達せられない。
中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキ
シル基含有重合体は、一般的なラジカル重合法によって
製造される。すなわち、適当な有機溶媒中で、上記アク
リルモノマー、ビニルモノマーをラジカル重合開始剤を
用いて重合させることによって製造することができる。
この目的で用いられる有機溶媒としては、アクリルモノ
マー、ビニルモノマー及び生成するカルボキシル基含有
重合体が可溶な溶媒のすべてが使用可能であるが、一分
子中に2個の1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹脂
から生成した一分子中に2個の第4級アンモニウムハイ
ドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変性物を調製する
際に用いた溶媒や、一分子中に2個の1,2−エポキシ
基を有するエポキシ樹脂から生成した一分子中に2個の
第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキ
シ樹脂変性物と相溶する溶媒であることが望ましい。こ
のような溶媒の一例としては、エチレングリコールのモ
ノエステル化物であるブチルセロソルブ、エチルセロソ
ルブ、ジエチレングリコール誘導体であるカルビトー
ル、ブチルカルビトール、n−ブチルアルコール、イソ
プロパノールの様なアルコール類、アセトン、及びこれ
らの混合物等が挙げられるが、これらに限定されるわけ
ではない。これらの有機溶媒の使用量は、得られるカル
ボキシル基含有重合体の固形分濃度が30〜90重量%
となるようにすることが望ましい。この範囲以下である
と重合反応の制御が難しく、また所望の分子量を有する
カルボキシル基含有重合体を得ることが難しくなる。ま
た、この範囲以上の場合、最終的に得られる水性塗料組
成物中に含有される有機溶媒の量が増大し、有機溶媒使
用量の低減という目的が達せられない。
【0025】有機溶媒中におけるラジカル重合反応のほ
かに、本発明のB成分であるカルボキシル基含有重合体
の調製においては、一般に乳化重合と呼ばれる界面活性
剤を用いる水中での重合法も利用できる。
かに、本発明のB成分であるカルボキシル基含有重合体
の調製においては、一般に乳化重合と呼ばれる界面活性
剤を用いる水中での重合法も利用できる。
【0026】またこの他に、本発明においては、カルボ
キシル基を一分子中に少なくとも1個以上含有するカル
ボキシル重合体としては、市販のカルボキシル基を一分
子中に少なくとも1個以上含有するアクリルモノマーを
用いても良い。
キシル基を一分子中に少なくとも1個以上含有するカル
ボキシル重合体としては、市販のカルボキシル基を一分
子中に少なくとも1個以上含有するアクリルモノマーを
用いても良い。
【0027】一分子中に少なくとも1個のカルボキシル
基を有するカルボキシル基含有重合体の重合組成比及び
カルボキシル基の含有量は、最終的に得られる塗膜の使
用目的によって決定されるもので、特に限定されない
が、カルボキシル基の分子中の含有量、すなわち酸価は
固形分換算で50〜400mg/gであることが望まし
い。酸価が50mg/g以下の時は、得られる樹脂を良
好に水に分散させて水性塗料組成物とすることが困難で
あり、また酸価が400mg/g以上であると、得られ
る塗膜の特性、特に耐水性、耐煮沸性が低下する。
基を有するカルボキシル基含有重合体の重合組成比及び
カルボキシル基の含有量は、最終的に得られる塗膜の使
用目的によって決定されるもので、特に限定されない
が、カルボキシル基の分子中の含有量、すなわち酸価は
固形分換算で50〜400mg/gであることが望まし
い。酸価が50mg/g以下の時は、得られる樹脂を良
好に水に分散させて水性塗料組成物とすることが困難で
あり、また酸価が400mg/g以上であると、得られ
る塗膜の特性、特に耐水性、耐煮沸性が低下する。
【0028】また、本発明において使用される一分子中
に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキシ
ル基含有重合体の平均分子量は、1,000〜200,
000が望ましい。この範囲以下であると、水分散体、
すなわち水性塗料組成物としたときに粘度が低く、塗装
に不向きである。またこの範囲以下であると、高粘度と
なって塗装困難となる。
に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキシ
ル基含有重合体の平均分子量は、1,000〜200,
000が望ましい。この範囲以下であると、水分散体、
すなわち水性塗料組成物としたときに粘度が低く、塗装
に不向きである。またこの範囲以下であると、高粘度と
なって塗装困難となる。
【0029】本発明における一分子中に少なくとも1個
のカルボキシル基を有するカルボキシル基重合体の添加
量は、使用されるカルボキシル基の酸価ならびに分子
量、得られる水性塗料組成物の所望の粘度特性、塗膜特
性によって決定されるものであるが、一分子中に2個の
1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹脂から生成した
エポキシ樹脂変性物中の第4級アンモニウムハイドロキ
サイド基に対して、1.2〜6.0モル倍であることが
望ましい。この範囲以下であると、生成する第4級アン
モニウムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹脂変性物を
安定に水に分散することが難しく、またこの範囲以上で
あると得られる塗膜の耐水性、耐煮沸特性が低下する。
のカルボキシル基を有するカルボキシル基重合体の添加
量は、使用されるカルボキシル基の酸価ならびに分子
量、得られる水性塗料組成物の所望の粘度特性、塗膜特
性によって決定されるものであるが、一分子中に2個の
1,2−エポキシ基を有するエポキシ樹脂から生成した
エポキシ樹脂変性物中の第4級アンモニウムハイドロキ
サイド基に対して、1.2〜6.0モル倍であることが
望ましい。この範囲以下であると、生成する第4級アン
モニウムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹脂変性物を
安定に水に分散することが難しく、またこの範囲以上で
あると得られる塗膜の耐水性、耐煮沸特性が低下する。
【0030】本発明においてエポキシ樹脂より合成した
第4級アンモニウムハイドロキサイドを有するエポキシ
樹脂変性物と一分子中に少なくとも1個のカルボキシル
基を含有するカルボキシル基含有重合体との反応による
第4級アンモニウムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹
脂変性物の生成反応は、常温で両者を混合するだけで進
行するが、混合と反応をより確実なものとするために
は、室温〜100℃で15分から2時間、系を加熱、撹
拌することがより望ましい。
第4級アンモニウムハイドロキサイドを有するエポキシ
樹脂変性物と一分子中に少なくとも1個のカルボキシル
基を含有するカルボキシル基含有重合体との反応による
第4級アンモニウムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹
脂変性物の生成反応は、常温で両者を混合するだけで進
行するが、混合と反応をより確実なものとするために
は、室温〜100℃で15分から2時間、系を加熱、撹
拌することがより望ましい。
【0031】また、本発明においては、エポキシ樹脂よ
り合成した第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有
するエポキシ樹脂変性物と一分子中に少なくとも1個の
カルボキシル基を有するカルボキシル基含有重合体とを
キットの形式で別々に供給し、必要な塗装性、塗膜特性
に応じた比率で、水性塗料として使用する直前に、その
場で混合することも可能である。
り合成した第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有
するエポキシ樹脂変性物と一分子中に少なくとも1個の
カルボキシル基を有するカルボキシル基含有重合体とを
キットの形式で別々に供給し、必要な塗装性、塗膜特性
に応じた比率で、水性塗料として使用する直前に、その
場で混合することも可能である。
【0032】即ち、本発明の他の態様は、(A)一分子
中に2個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ当
量400〜5,000のエポキシ樹脂1当量あたり、1
当量から1.1当量の範囲の量の第3級アミンを、水の
存在下で、溶媒中で反応させることによって得られる、
一分子中に2個の末端第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物成分;及び(B)平
均分子量1,000〜200,000、酸価50〜40
0mg/gの、一分子中に少なくとも1個のカルボキシ
ル基を有するカルボキシル基含有重合体成分;を含むこ
とを特徴とする、水性塗料キットに関する。
中に2個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ当
量400〜5,000のエポキシ樹脂1当量あたり、1
当量から1.1当量の範囲の量の第3級アミンを、水の
存在下で、溶媒中で反応させることによって得られる、
一分子中に2個の末端第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物成分;及び(B)平
均分子量1,000〜200,000、酸価50〜40
0mg/gの、一分子中に少なくとも1個のカルボキシ
ル基を有するカルボキシル基含有重合体成分;を含むこ
とを特徴とする、水性塗料キットに関する。
【0033】本発明者らは、水の存在下におけるエポキ
シ樹脂と第3級アミンとの反応による第4級アンモニウ
ムハイドロキサイド基生成反応が、穏和な条件下で速や
かに進行し、また得られた第4級アンモニウムハイドロ
キサイド基は、カルボキシル基との反応により、ハイド
ロキサイドイオンとカルボキシルイオンが速やかに交換
して第4級アンモニウムカルボン酸塩基となることを見
いだし、本発明を完結するにいたった。
シ樹脂と第3級アミンとの反応による第4級アンモニウ
ムハイドロキサイド基生成反応が、穏和な条件下で速や
かに進行し、また得られた第4級アンモニウムハイドロ
キサイド基は、カルボキシル基との反応により、ハイド
ロキサイドイオンとカルボキシルイオンが速やかに交換
して第4級アンモニウムカルボン酸塩基となることを見
いだし、本発明を完結するにいたった。
【0034】すなわち、上記の第4級アンモニウムハイ
ドロキサイド基生成反応、及び、得られた第4級アンモ
ニウムハイドロキサイド基の第4級アンモニウムカルボ
ン酸塩基への変換反応の反応条件は、一般に知られてい
るエポキシ基、カルボン酸及び第3級アミンの直接反応
による第4級アンモニウム塩生成反応の条件に比べ、穏
和であり、短時間で進行するため、所望の水性塗料組成
物を短時間に、熱エネルギー等のコストを低下して製造
可能である。
ドロキサイド基生成反応、及び、得られた第4級アンモ
ニウムハイドロキサイド基の第4級アンモニウムカルボ
ン酸塩基への変換反応の反応条件は、一般に知られてい
るエポキシ基、カルボン酸及び第3級アミンの直接反応
による第4級アンモニウム塩生成反応の条件に比べ、穏
和であり、短時間で進行するため、所望の水性塗料組成
物を短時間に、熱エネルギー等のコストを低下して製造
可能である。
【0035】上記のようにしてエポキシ樹脂より生成し
た第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポ
キシ樹脂変性物(A成分)は、通常の貯蔵条件で非常に
安定であり、また、一分子中に少なくとも1個のカルボ
キシル基を有するカルボキシル基含有重合体(B成分)
も安定であるため、これらを別々の製剤として供給し、
塗料として使用する直前に所望の塗膜特性、塗装性が得
られるような割合で混合した後、水に分散して使用する
ことも可能である。
た第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポ
キシ樹脂変性物(A成分)は、通常の貯蔵条件で非常に
安定であり、また、一分子中に少なくとも1個のカルボ
キシル基を有するカルボキシル基含有重合体(B成分)
も安定であるため、これらを別々の製剤として供給し、
塗料として使用する直前に所望の塗膜特性、塗装性が得
られるような割合で混合した後、水に分散して使用する
ことも可能である。
【0036】上記のように調製された第4級アンモニウ
ムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹脂変性物の溶液
は、アンモニア、第1級、第2級アミン、無機アルカリ
を含有する水溶液を用いて中和され、水中に分散され
る。本発明において用いられる中和剤である第1級、第
2級アミン、無機アルカリとしては、モノメチルアミ
ン、モノエチルアミン、n−プロピルアミン、iso−
プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルア
ミン、tert−ブチルアミン、モルホリン、ジメチル
アミン、ジエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム等が挙げられ
る。
ムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹脂変性物の溶液
は、アンモニア、第1級、第2級アミン、無機アルカリ
を含有する水溶液を用いて中和され、水中に分散され
る。本発明において用いられる中和剤である第1級、第
2級アミン、無機アルカリとしては、モノメチルアミ
ン、モノエチルアミン、n−プロピルアミン、iso−
プロピルアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルア
ミン、tert−ブチルアミン、モルホリン、ジメチル
アミン、ジエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム等が挙げられ
る。
【0037】これらの中和剤の添加量としては、一分子
中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキ
シル基含有重合体中のカルボキシル基に対して0.2〜
1.2当量が好ましい。添加量が0.2当量未満の場合
には、得られた第4級アンモニウムカルボン酸塩基を有
するエポキシ樹脂変性物を安定に水に分散することが不
可能であり、また、1.2当量を超える場合には、得ら
れる水性塗料組成物が悪臭を有したり、得られる塗膜の
耐水性が低下する等の問題を生じる。また、本発明にお
いては、中和剤の添加量をカルボキシル基含有重合体中
のカルボキシル基に対して0.2〜1.2当量の範囲内
で変化させることによって、水性樹脂組成物の構成樹脂
成分の組成を大きく変化させることなく、得られた水性
塗料組成物の粘度、粒径、レオロジー等を、用いる塗布
方法に適した値に調節することが可能である。
中に少なくとも1個のカルボキシル基を有するカルボキ
シル基含有重合体中のカルボキシル基に対して0.2〜
1.2当量が好ましい。添加量が0.2当量未満の場合
には、得られた第4級アンモニウムカルボン酸塩基を有
するエポキシ樹脂変性物を安定に水に分散することが不
可能であり、また、1.2当量を超える場合には、得ら
れる水性塗料組成物が悪臭を有したり、得られる塗膜の
耐水性が低下する等の問題を生じる。また、本発明にお
いては、中和剤の添加量をカルボキシル基含有重合体中
のカルボキシル基に対して0.2〜1.2当量の範囲内
で変化させることによって、水性樹脂組成物の構成樹脂
成分の組成を大きく変化させることなく、得られた水性
塗料組成物の粘度、粒径、レオロジー等を、用いる塗布
方法に適した値に調節することが可能である。
【0038】本発明に係る水性塗料組成物は、上記のA
成分及びB成分に加えて、更に上記のアンモニア、第1
級、第2級アミン、無機アルカリを含有する水溶液をC
成分として別々に供給し、水性塗料として用いる直前
に、その場で混合することも可能である。
成分及びB成分に加えて、更に上記のアンモニア、第1
級、第2級アミン、無機アルカリを含有する水溶液をC
成分として別々に供給し、水性塗料として用いる直前
に、その場で混合することも可能である。
【0039】即ち、本発明の他の態様は、(A)一分子
中に2個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ当
量400〜5,000のエポキシ樹脂1当量あたり、1
当量から1.1当量の範囲の量の第3級アミンを、水の
存在下で、溶媒中で反応させることによって得られる、
一分子中に2個の末端第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物成分;(B)平均分
子量1,000〜200,000、酸価50〜400m
g/gの、一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基
を有するカルボキシル基含有重合体成分;及び、(C)
第1級または第2級アミンまたは無機アルカリの水溶
液;を含むことを特徴とする、水性塗料キットに関す
る。
中に2個の末端1,2−エポキシ基を有するエポキシ当
量400〜5,000のエポキシ樹脂1当量あたり、1
当量から1.1当量の範囲の量の第3級アミンを、水の
存在下で、溶媒中で反応させることによって得られる、
一分子中に2個の末端第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物成分;(B)平均分
子量1,000〜200,000、酸価50〜400m
g/gの、一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基
を有するカルボキシル基含有重合体成分;及び、(C)
第1級または第2級アミンまたは無機アルカリの水溶
液;を含むことを特徴とする、水性塗料キットに関す
る。
【0040】本発明により得られる最終的な水性塗料組
成物中に含まれる水の量は、塗布方式に応じた必要な粘
度に依存するものであるが、全体の25〜80重量%で
あることが望ましい。
成物中に含まれる水の量は、塗布方式に応じた必要な粘
度に依存するものであるが、全体の25〜80重量%で
あることが望ましい。
【0041】以上のように、本発明によれば、エポキシ
樹脂より生成した第4級アンモニウムハイドロキサイド
基を有するエポキシ樹脂変性物とカルボキシル基含有重
合体との混合比、添加する水及びアンモニア、第1級、
第2級アミン、無機アルカリの量などを調節することに
より、塗布方式、所望の塗膜性能に応じた組成、粘度、
固形分などを任意に調節することが可能である。
樹脂より生成した第4級アンモニウムハイドロキサイド
基を有するエポキシ樹脂変性物とカルボキシル基含有重
合体との混合比、添加する水及びアンモニア、第1級、
第2級アミン、無機アルカリの量などを調節することに
より、塗布方式、所望の塗膜性能に応じた組成、粘度、
固形分などを任意に調節することが可能である。
【0042】本発明に係る水性塗料組成物は熱的に自己
硬化が可能であるが、最終的に得られる塗膜の諸特性を
良好なものとするためには、硬化剤を系中に添加するこ
とがより望ましい。このような目的に使用される硬化剤
としては、アミノ樹脂及びフェノール樹脂が挙げられ
る。アミノ樹脂としては、部分ブチル化、またメチル化
メラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエト
キシメチルメラミン、ベンゾグアナミン、ブチル化ベン
ゾグアナミン、アセトグアナミン、部分及び完全ブチル
化尿素、トリアジン誘導体及びそれらの混合物が挙げら
れる。
硬化が可能であるが、最終的に得られる塗膜の諸特性を
良好なものとするためには、硬化剤を系中に添加するこ
とがより望ましい。このような目的に使用される硬化剤
としては、アミノ樹脂及びフェノール樹脂が挙げられ
る。アミノ樹脂としては、部分ブチル化、またメチル化
メラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサエト
キシメチルメラミン、ベンゾグアナミン、ブチル化ベン
ゾグアナミン、アセトグアナミン、部分及び完全ブチル
化尿素、トリアジン誘導体及びそれらの混合物が挙げら
れる。
【0043】また、本発明において硬化剤として用いる
ことのできるフェノール樹脂としては、フェノールホル
ムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ノボラ
ック型フェノール樹脂、ビスフェノールA型レゾール樹
脂、部分ブチルエーテル化フェノール樹脂等が挙げられ
る。また、フェノールやp−クレゾールとホルムアルデ
ヒドとの反応生成物も、硬化剤として用いることができ
る。
ことのできるフェノール樹脂としては、フェノールホル
ムアルデヒド樹脂、レゾール型フェノール樹脂、ノボラ
ック型フェノール樹脂、ビスフェノールA型レゾール樹
脂、部分ブチルエーテル化フェノール樹脂等が挙げられ
る。また、フェノールやp−クレゾールとホルムアルデ
ヒドとの反応生成物も、硬化剤として用いることができ
る。
【0044】これらの硬化剤を用いる場合には、その添
加量は、水性塗料組成物の固形分に対して3〜50重量
%が好ましい。この範囲以下の量の場合には、得られる
塗膜の特性、特に耐熱水性が劣る場合がある。またこの
範囲以上では、安定な水分散体を得ることが困難であ
る。
加量は、水性塗料組成物の固形分に対して3〜50重量
%が好ましい。この範囲以下の量の場合には、得られる
塗膜の特性、特に耐熱水性が劣る場合がある。またこの
範囲以上では、安定な水分散体を得ることが困難であ
る。
【0045】本発明において、上記の硬化剤は、水性塗
料組成物調製段階中の任意の過程で系に添加することが
できるが、溶媒中でエポキシ樹脂から第4級アンモニウ
ムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変性物を生
成した後、または溶媒中でエポキシ樹脂から調製した第
4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ
樹脂変性物とカルボキシル重合体とを混合して第4級ア
ンモニウムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹脂変性物
を溶媒中で生成した後、アルカリ水中に分散する前に添
加することが望ましい。
料組成物調製段階中の任意の過程で系に添加することが
できるが、溶媒中でエポキシ樹脂から第4級アンモニウ
ムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変性物を生
成した後、または溶媒中でエポキシ樹脂から調製した第
4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ
樹脂変性物とカルボキシル重合体とを混合して第4級ア
ンモニウムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹脂変性物
を溶媒中で生成した後、アルカリ水中に分散する前に添
加することが望ましい。
【0046】本発明における水性塗料組成物は、金属基
材に直接、あるいは必要に応じて下塗りをした後、もし
くは、金属基材を成型後、公知の方法、たとえばロール
コーター、スプレーコーター、ディップコーター、塗装
用刷毛などを用いて塗布することができる。塗布膜厚
は、金属基材が一様にコーティングされていれば特に制
限はないが、コーティングを施された金属基材の使用目
的によって変化するもので、一般に1〜50μmであ
る。
材に直接、あるいは必要に応じて下塗りをした後、もし
くは、金属基材を成型後、公知の方法、たとえばロール
コーター、スプレーコーター、ディップコーター、塗装
用刷毛などを用いて塗布することができる。塗布膜厚
は、金属基材が一様にコーティングされていれば特に制
限はないが、コーティングを施された金属基材の使用目
的によって変化するもので、一般に1〜50μmであ
る。
【0047】本発明における水性塗料組成物は、金属基
材に塗布した後、80〜240℃の温度範囲で1〜30
分熱的に硬化させる。硬化温度がこの範囲以下であると
塗膜を完全に硬化することが不可能で、金属基材の保護
皮膜としての目的を達し得ない。また硬化温度がこの範
囲以上であると、最終的に得られた塗膜の性能が損なわ
れたり、金属基材の劣化が生じる。
材に塗布した後、80〜240℃の温度範囲で1〜30
分熱的に硬化させる。硬化温度がこの範囲以下であると
塗膜を完全に硬化することが不可能で、金属基材の保護
皮膜としての目的を達し得ない。また硬化温度がこの範
囲以上であると、最終的に得られた塗膜の性能が損なわ
れたり、金属基材の劣化が生じる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
穏和な条件下で容易に合成可能な樹脂を用い、貯蔵安定
性が良好で、また、塗料に求められる塗装性や塗膜性能
に合わせて塗料組成物の配合を容易に変化することが可
能であり、且つ、金属缶用塗料として、フレーバ性、密
着性、耐沸騰水性、加工性等に優れた水性塗料組成物を
提供することができる。
穏和な条件下で容易に合成可能な樹脂を用い、貯蔵安定
性が良好で、また、塗料に求められる塗装性や塗膜性能
に合わせて塗料組成物の配合を容易に変化することが可
能であり、且つ、金属缶用塗料として、フレーバ性、密
着性、耐沸騰水性、加工性等に優れた水性塗料組成物を
提供することができる。
【0049】以下の実施例により本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
説明するが、本発明はこれらによって限定されるもので
はない。
【0050】
(製造例1)スチレン/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体の
合成 冷却管、撹拌装置、ガス吹き込み管を備えた4つ口フラ
スコに、n−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)
48.3g、n−ブタノール17g、アセトン21gを
仕込んだ。次いで、スチレン49.6g、メタクリル酸
42.8g、アクリル酸エチル47.0gを添加し、窒
素気流下、85℃に昇温した。ブチルセロソルブ1.4
gに溶解したターシャリ−ブチルパーアセテート(日本
油脂社製、パーブチルA、純度50%)1.6gを添加
し、重合を開始した。1.5時間後、さらにブチルセロ
ソルブ1.4gに溶解したターシャリ−ブチルパーアセ
テート1.6gを加えた。更に85℃で1時間反応させ
た後、ブチルセロソルブ1.4gに溶解したターシャリ
ーブチルパーアセテート1.6gを追加した。反応開始
後、3.5時間経過したところで、フラスコの内温が9
0℃まで上昇した。この後、80℃で3時間反応後、ブ
チルセロソルブ26.0g、n−ブタノール41.6g
を添加した後、アセトンを留去した。固形分52%、固
形分換算の酸価200mg/gのスチレン/アクリル酸
エチル/メタクリル酸共重合体溶液を得た。
合成 冷却管、撹拌装置、ガス吹き込み管を備えた4つ口フラ
スコに、n−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)
48.3g、n−ブタノール17g、アセトン21gを
仕込んだ。次いで、スチレン49.6g、メタクリル酸
42.8g、アクリル酸エチル47.0gを添加し、窒
素気流下、85℃に昇温した。ブチルセロソルブ1.4
gに溶解したターシャリ−ブチルパーアセテート(日本
油脂社製、パーブチルA、純度50%)1.6gを添加
し、重合を開始した。1.5時間後、さらにブチルセロ
ソルブ1.4gに溶解したターシャリ−ブチルパーアセ
テート1.6gを加えた。更に85℃で1時間反応させ
た後、ブチルセロソルブ1.4gに溶解したターシャリ
ーブチルパーアセテート1.6gを追加した。反応開始
後、3.5時間経過したところで、フラスコの内温が9
0℃まで上昇した。この後、80℃で3時間反応後、ブ
チルセロソルブ26.0g、n−ブタノール41.6g
を添加した後、アセトンを留去した。固形分52%、固
形分換算の酸価200mg/gのスチレン/アクリル酸
エチル/メタクリル酸共重合体溶液を得た。
【0051】(製造例2)メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル酸
共重合体の合成 1 冷却管、撹拌装置、ガス吹き込み管を備えた4つ口フラ
スコに、n−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)
40g、n−ブタノール30gを仕込んだ。次いで、メ
タクリル酸メチル25.1g、メタクリル酸30.7
g、アクリル酸エチル44.2gを添加し、窒素気流
下、80℃に昇温した。過酸化ベンゾイル0.5gを添
加し、重合を開始した。
共重合体の合成 1 冷却管、撹拌装置、ガス吹き込み管を備えた4つ口フラ
スコに、n−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)
40g、n−ブタノール30gを仕込んだ。次いで、メ
タクリル酸メチル25.1g、メタクリル酸30.7
g、アクリル酸エチル44.2gを添加し、窒素気流
下、80℃に昇温した。過酸化ベンゾイル0.5gを添
加し、重合を開始した。
【0052】1時間後、さらに過酸化ベンゾイル0.5
gを加えた。反応開始後1時間20分経過したところ
で、反応が始まりフラスコ内温が100℃以上になった
ため、加熱を止めて冷却した。さらに1時間、80℃で
反応後、過酸化ベンゾイル0.5gを追加した。この
後、80℃で3時間反応して、固形分60%、固形分換
算の酸価200mg/gのメタクリル酸メチル/アクリ
ル酸エチル/メタクリル酸共重合体溶液を得た。
gを加えた。反応開始後1時間20分経過したところ
で、反応が始まりフラスコ内温が100℃以上になった
ため、加熱を止めて冷却した。さらに1時間、80℃で
反応後、過酸化ベンゾイル0.5gを追加した。この
後、80℃で3時間反応して、固形分60%、固形分換
算の酸価200mg/gのメタクリル酸メチル/アクリ
ル酸エチル/メタクリル酸共重合体溶液を得た。
【0053】(製造例3)メタクリル酸メチル/アクリル酸エチル/メタクリル酸
共重合体の合成 2 冷却管、撹拌装置、ガス吹き込み管を備えた4つ口フラ
スコに、n−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)
50g、n−ブタノール20gを仕込んだ。次いで、メ
タクリル酸メチル45.7g、メタクリル酸15.3
g、アクリル酸エチル38.9gを添加し、窒素気流
下、80℃に上昇した。過酸化ベンゾイル0.5gを添
加し、重合を開始した。
共重合体の合成 2 冷却管、撹拌装置、ガス吹き込み管を備えた4つ口フラ
スコに、n−ブトキシエタノール(ブチルセロソルブ)
50g、n−ブタノール20gを仕込んだ。次いで、メ
タクリル酸メチル45.7g、メタクリル酸15.3
g、アクリル酸エチル38.9gを添加し、窒素気流
下、80℃に上昇した。過酸化ベンゾイル0.5gを添
加し、重合を開始した。
【0054】1時間後、さらに過酸化ベンゾイル0.5
gを加えたところで、発熱が始まりフラスコ内温が12
0℃以上になったため、加熱を止めて冷却した。約1時
間後、内温は80℃に戻った。さらに1時間、80℃で
反応後、過酸化ベンゾイル0.5gを追加した。この
後、80℃で3時間反応して、固形分68%、固形分換
算の酸価50mg/gのメタクリル酸メチル/アクリル
酸エチル/メタクリル酸共重合体溶液を得た。
gを加えたところで、発熱が始まりフラスコ内温が12
0℃以上になったため、加熱を止めて冷却した。約1時
間後、内温は80℃に戻った。さらに1時間、80℃で
反応後、過酸化ベンゾイル0.5gを追加した。この
後、80℃で3時間反応して、固形分68%、固形分換
算の酸価50mg/gのメタクリル酸メチル/アクリル
酸エチル/メタクリル酸共重合体溶液を得た。
【0055】(実施例1)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂エピコート−1007(油化シェル社製、エポキシ
当量1789)40gを、n−ブトキシエタノール10
gとジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビ
トール)10gの混合溶媒中に溶解した。次いで、ジメ
チルエタノールアミン2.0gを4.0gの水に溶解し
たものを添加した。室温で1.5時間撹拌したところ、
反応溶液の色が透明から黄褐色に変化した。この後、製
造例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチ
ル共重合体溶液31.6g(固形分16.4g)を添加
し、50℃で1時間混合後、28%アンモニア水0.9
gを溶解した水104gを添加し、撹拌した。反応生成
物は、次第にアンモニアを含有する水中に分散し、ミル
ク状の分散液となった。
樹脂エピコート−1007(油化シェル社製、エポキシ
当量1789)40gを、n−ブトキシエタノール10
gとジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビ
トール)10gの混合溶媒中に溶解した。次いで、ジメ
チルエタノールアミン2.0gを4.0gの水に溶解し
たものを添加した。室温で1.5時間撹拌したところ、
反応溶液の色が透明から黄褐色に変化した。この後、製
造例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチ
ル共重合体溶液31.6g(固形分16.4g)を添加
し、50℃で1時間混合後、28%アンモニア水0.9
gを溶解した水104gを添加し、撹拌した。反応生成
物は、次第にアンモニアを含有する水中に分散し、ミル
ク状の分散液となった。
【0056】得られた水性塗料組成物の固形分含有量は
約20%で、エポキシ基/第3級アミンの反応比は、1
/1.01、第4級アンモニウムハイドロキサイド基に
対するカルボキシル基の比は、2.4であった。
約20%で、エポキシ基/第3級アミンの反応比は、1
/1.01、第4級アンモニウムハイドロキサイド基に
対するカルボキシル基の比は、2.4であった。
【0057】(実施例2)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂YD−017(東都化成社製、エポキシ当量180
0)40gをブチルセロソルブ10gとブチルカルビト
ール10gの混合溶媒中に溶解した。次いでジメチルエ
タノールアミン2.0gと水1.0gを添加し、50℃
で1時間反応し、第4級アンモニウムハイドロキサイド
基を有するエポキシ樹脂変性物の溶液を得た。この溶液
に、製造例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル
酸エチル共重合体溶液33.0gを添加し、同じく50
℃で1時間撹拌した。この溶液中にフェノール樹脂Ph
enodure PR−612(ヘキスト社製、80重
量%固形分のn−ブタノール溶液)16.8gを混合し
た後、28%アンモニア水2.0gを含有する水18
8.0gを添加して、薄茶色の分散液を得た。
樹脂YD−017(東都化成社製、エポキシ当量180
0)40gをブチルセロソルブ10gとブチルカルビト
ール10gの混合溶媒中に溶解した。次いでジメチルエ
タノールアミン2.0gと水1.0gを添加し、50℃
で1時間反応し、第4級アンモニウムハイドロキサイド
基を有するエポキシ樹脂変性物の溶液を得た。この溶液
に、製造例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル
酸エチル共重合体溶液33.0gを添加し、同じく50
℃で1時間撹拌した。この溶液中にフェノール樹脂Ph
enodure PR−612(ヘキスト社製、80重
量%固形分のn−ブタノール溶液)16.8gを混合し
た後、28%アンモニア水2.0gを含有する水18
8.0gを添加して、薄茶色の分散液を得た。
【0058】得られた水性塗料組成物の固形分濃度は約
26重量%で、エポキシ基/第3級アミンの反応比は、
1.0/1.0、第4級アンモニウムハイドロキサイド
基に対するカルボキシル基の比は、2.4であった。
26重量%で、エポキシ基/第3級アミンの反応比は、
1.0/1.0、第4級アンモニウムハイドロキサイド
基に対するカルボキシル基の比は、2.4であった。
【0059】(実施例3)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂 エピコート−1007(油化シェル社製、エポキ
シ当量1789)40gをn−ブトキシエタノール12
gとジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビ
トール)12gの混合溶媒中に溶解した。次いで、ジメ
チルエタノールアミン2.0gと水4.0gを添加し、
室温で90分反応し、第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物を得た。次いで製造
例2で得たメタクリル酸メチル/メタクリル酸/アクリ
ル酸エチル共重合体溶液23.2gを添加し、50℃で
1時間混合した。この後、メラミン樹脂 サイメル30
3(三井サイアミナド社製、ヘキサメトキシメチロール
メラミン)11.4gを添加した。28%アンモニア水
2.0gと水96gを添加し、撹拌して、固形分濃度3
2%の分散液を得た。得られた水性塗料組成物のエポキ
シ/第3級アミンの反応比は、1.0/1.01、第4
級アンモニウムハイドロキサイド基/カルボキシル基の
モル比は、1.0/2.7であった。
樹脂 エピコート−1007(油化シェル社製、エポキ
シ当量1789)40gをn−ブトキシエタノール12
gとジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビ
トール)12gの混合溶媒中に溶解した。次いで、ジメ
チルエタノールアミン2.0gと水4.0gを添加し、
室温で90分反応し、第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物を得た。次いで製造
例2で得たメタクリル酸メチル/メタクリル酸/アクリ
ル酸エチル共重合体溶液23.2gを添加し、50℃で
1時間混合した。この後、メラミン樹脂 サイメル30
3(三井サイアミナド社製、ヘキサメトキシメチロール
メラミン)11.4gを添加した。28%アンモニア水
2.0gと水96gを添加し、撹拌して、固形分濃度3
2%の分散液を得た。得られた水性塗料組成物のエポキ
シ/第3級アミンの反応比は、1.0/1.01、第4
級アンモニウムハイドロキサイド基/カルボキシル基の
モル比は、1.0/2.7であった。
【0060】(実施例4)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂YD−019(東都化成社製、エポキシ当量247
7)20gをブチルセロソルブ5gとカルビトール5g
の混合溶媒中に溶解した。ジメチルエタノールアミン
0.73gを水1.5gを溶解したものを添加し、50
℃で90分反応して、第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物を得た。次いで製造
例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチル
共重合体溶液16.5gを混合し、50℃で50分間撹
拌した。フェノール樹脂 Phenodure PR−
612 3.5gを添加した後、28%アンモニア水
1.36gを含む水54gを添加し撹拌することによっ
て、分散液を得た。得られた水性塗料組成物の固形分濃
度は約30%、エポキシ基/第3級アミンの反応比は
1.0/1.01、第4級アンモニウムハイドロキサイ
ド基とカルボキシル基のモル比は、1.0/3.8であ
った。
樹脂YD−019(東都化成社製、エポキシ当量247
7)20gをブチルセロソルブ5gとカルビトール5g
の混合溶媒中に溶解した。ジメチルエタノールアミン
0.73gを水1.5gを溶解したものを添加し、50
℃で90分反応して、第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物を得た。次いで製造
例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチル
共重合体溶液16.5gを混合し、50℃で50分間撹
拌した。フェノール樹脂 Phenodure PR−
612 3.5gを添加した後、28%アンモニア水
1.36gを含む水54gを添加し撹拌することによっ
て、分散液を得た。得られた水性塗料組成物の固形分濃
度は約30%、エポキシ基/第3級アミンの反応比は
1.0/1.01、第4級アンモニウムハイドロキサイ
ド基とカルボキシル基のモル比は、1.0/3.8であ
った。
【0061】(実施例5)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂 エピコート−1007 20gをブチルセロソル
ブ10g中に溶解した。ジメチルエタノールアミン1.
0gと水2.0gを添加し、室温から50℃で90分間
反応し、第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有す
るエポキシ樹脂変性物の溶液を調製した。次いで製造例
1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチル共
重合体溶液22.2gを添加し、80℃で1時間撹拌し
た。次いでアンモニア水1.0gを含有する水60gを
加え、水分散液を得た。得られた水性塗料組成物の固形
分濃度は約30%、エポキシ基/第3級アミンの反応比
は1.0/1.01、第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基とカルボキシル基のモル比は、1.0/2.5で
あった。
樹脂 エピコート−1007 20gをブチルセロソル
ブ10g中に溶解した。ジメチルエタノールアミン1.
0gと水2.0gを添加し、室温から50℃で90分間
反応し、第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有す
るエポキシ樹脂変性物の溶液を調製した。次いで製造例
1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチル共
重合体溶液22.2gを添加し、80℃で1時間撹拌し
た。次いでアンモニア水1.0gを含有する水60gを
加え、水分散液を得た。得られた水性塗料組成物の固形
分濃度は約30%、エポキシ基/第3級アミンの反応比
は1.0/1.01、第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基とカルボキシル基のモル比は、1.0/2.5で
あった。
【0062】(実施例6) (1)第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有する
エポキシ樹脂変性物の溶液の調製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 YD−019 40
0gをブチルセロソルブ150gとカルビトール150
g中に溶解した。この中へ、ジメチルエタノールアミン
16gと水34gを添加し、40℃で1時間反応して、
固形分濃度は55.5%の第4級アンモニウムハイドロ
キサイド基を有するエポキシ樹脂変性物の溶液を得た。
エポキシ基/第3級アミンの反応比は1.0/1.1で
あった。
エポキシ樹脂変性物の溶液の調製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 YD−019 40
0gをブチルセロソルブ150gとカルビトール150
g中に溶解した。この中へ、ジメチルエタノールアミン
16gと水34gを添加し、40℃で1時間反応して、
固形分濃度は55.5%の第4級アンモニウムハイドロ
キサイド基を有するエポキシ樹脂変性物の溶液を得た。
エポキシ基/第3級アミンの反応比は1.0/1.1で
あった。
【0063】(2)スチレン/メタクリル酸/アクリル
酸エチル共重合体溶液の調製 撹拌装置、窒素吹き込み管、冷却装置を備えた4つ口フ
ラスコにスチレン25.2g、メタクリル酸30.7
g、アクリル酸エチル44.1gとブチルセロソルブ5
0g、n−ブタノール50gを仕込んだ。窒素気流下、
80℃に昇温後、過酸化ベンゾイル0.5gを添加し重
合を開始した。80℃で30分反応後、過酸化ベンゾイ
ル0.5gを追加した。さらに80℃で30分反応後、
85℃に昇温し、過酸化ベンゾイル0.5gを添加し、
さらに3時間反応して、固形分濃度63%、酸価200
mg/g(固形分換算)のスチレン/メタクリル酸/ア
クリル酸エチル共重合体溶液を得た。
酸エチル共重合体溶液の調製 撹拌装置、窒素吹き込み管、冷却装置を備えた4つ口フ
ラスコにスチレン25.2g、メタクリル酸30.7
g、アクリル酸エチル44.1gとブチルセロソルブ5
0g、n−ブタノール50gを仕込んだ。窒素気流下、
80℃に昇温後、過酸化ベンゾイル0.5gを添加し重
合を開始した。80℃で30分反応後、過酸化ベンゾイ
ル0.5gを追加した。さらに80℃で30分反応後、
85℃に昇温し、過酸化ベンゾイル0.5gを添加し、
さらに3時間反応して、固形分濃度63%、酸価200
mg/g(固形分換算)のスチレン/メタクリル酸/ア
クリル酸エチル共重合体溶液を得た。
【0064】(3)水性塗料組成物水分散液の調製 表1に示す組成で実施例6−(1)で得た第4級アンモ
ニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変性物
の溶液と実施例6−(2)で得たカルボキシル基含有重
合体溶液を、室温で混合した後、直ちにアンモニア水を
含む水で分散して水性塗料組成物を塗布直前に調製した
(実施例6−A〜D)。
ニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変性物
の溶液と実施例6−(2)で得たカルボキシル基含有重
合体溶液を、室温で混合した後、直ちにアンモニア水を
含む水で分散して水性塗料組成物を塗布直前に調製した
(実施例6−A〜D)。
【0065】それぞれの組成中の第4級アンモニウムハ
イドロキサイド基とカルボキシル基のモル比は、表1中
に示すとおりである。
イドロキサイド基とカルボキシル基のモル比は、表1中
に示すとおりである。
【0066】(比較例1)ビスフェノールA型エポキシ
樹脂 エピコート−1007(油化シェル社製、エポキ
シ当量1789)40gをn−ブトキシエタノール10
gとジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビ
トール)10gの混合溶媒中に溶解した。次いで、製造
例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチル
共重合体溶液31.6g(固形分16.4g)、ジメチ
ルエタノールアミン2.0gと水4.0gを添加した。
室温で24時間撹拌し、28%アンモニア水0.9gを
溶解した水104gを添加したが、反応生成物は、水に
分散しなかった。
樹脂 エピコート−1007(油化シェル社製、エポキ
シ当量1789)40gをn−ブトキシエタノール10
gとジエチレングリコールモノエチルエーテル(カルビ
トール)10gの混合溶媒中に溶解した。次いで、製造
例1で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エチル
共重合体溶液31.6g(固形分16.4g)、ジメチ
ルエタノールアミン2.0gと水4.0gを添加した。
室温で24時間撹拌し、28%アンモニア水0.9gを
溶解した水104gを添加したが、反応生成物は、水に
分散しなかった。
【0067】同じ反応を80℃で行ったところ、反応開
始15分後にゲル化した。これは、エポキシ基とカルボ
キシル基との反応が、第3級アミン触媒によって起こっ
たためであると考えられる。以上のように、エポキシ樹
脂、第3級アミン、カルボキシル基含有重合体を同時添
加して第4級アンモニウムカルボン酸塩基を有するエポ
キシ樹脂変性物を穏和な反応条件下で得ることができな
かった。
始15分後にゲル化した。これは、エポキシ基とカルボ
キシル基との反応が、第3級アミン触媒によって起こっ
たためであると考えられる。以上のように、エポキシ樹
脂、第3級アミン、カルボキシル基含有重合体を同時添
加して第4級アンモニウムカルボン酸塩基を有するエポ
キシ樹脂変性物を穏和な反応条件下で得ることができな
かった。
【0068】(比較例2)実施例6−(1)で得た第4
級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹
脂変性物の溶液159gと実施例6−(2)で得たスチ
レン/メタクリル酸/アクリル酸エチル共重合体溶液1
6gを混合し、水152gを添加した。
級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹
脂変性物の溶液159gと実施例6−(2)で得たスチ
レン/メタクリル酸/アクリル酸エチル共重合体溶液1
6gを混合し、水152gを添加した。
【0069】第4級アンモニウムハイドロキサイド基と
カルボキシル基のモル比は1.0/1.0であった。混
合物は水に分散しなかった。
カルボキシル基のモル比は1.0/1.0であった。混
合物は水に分散しなかった。
【0070】(比較例3)実施例6−(1)で得た第4
級アンモニウムハイドロキサイド溶液54gと実施例6
−(2)で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エ
チル共重合体溶液126gを混合し、水152gと28
%アンモニア水14gを添加して水分散液を得た。第4
級アンモニウムハイドロキサイド基/カルボキシル基の
モル比は1.0/20.6であった。
級アンモニウムハイドロキサイド溶液54gと実施例6
−(2)で得たスチレン/メタクリル酸/アクリル酸エ
チル共重合体溶液126gを混合し、水152gと28
%アンモニア水14gを添加して水分散液を得た。第4
級アンモニウムハイドロキサイド基/カルボキシル基の
モル比は1.0/20.6であった。
【0071】(実施例7)実施例1〜5、実施例6−
A、B、C、Dで得た水性塗料組成物を、厚さ0.22
mm、メッキ厚2.8g/m2のブリキ板にロールコー
ターを用いて塗布し、200℃で12分間硬化した。硬
化塗膜の硬化程度をメチルエチルケトンを浸した綿棒で
擦ることによって評価した(MEKテスト)。塗膜に欠
陥が生じたときの擦った回数を硬化程度の尺度とした。
A、B、C、Dで得た水性塗料組成物を、厚さ0.22
mm、メッキ厚2.8g/m2のブリキ板にロールコー
ターを用いて塗布し、200℃で12分間硬化した。硬
化塗膜の硬化程度をメチルエチルケトンを浸した綿棒で
擦ることによって評価した(MEKテスト)。塗膜に欠
陥が生じたときの擦った回数を硬化程度の尺度とした。
【0072】耐煮沸性は、130℃のオートクレーブ中
に30分間サンプルを封入し、目視で変化を観察するこ
とで評価した。
に30分間サンプルを封入し、目視で変化を観察するこ
とで評価した。
【0073】また比較例3で得た水性塗料組成物も同様
に硬化を行い、特性評価を行った。
に硬化を行い、特性評価を行った。
【0074】結果を表2にまとめる。
【0075】
【表1】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 161/20 PHK C09D 161/20 PHK 201/08 PDH 201/08 PDH
Claims (6)
- 【請求項1】 (A)一分子中に2個の末端1,2−エ
ポキシ基を有するエポキシ当量400〜5,000のエ
ポキシ樹脂1当量あたり、1当量から1.1当量の範囲
の量の第3級アミンを、水の存在下で、溶媒中で反応さ
せることによって得られる、一分子中に2個の末端第4
級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹
脂変性物;および、 (B)平均分子量1,000〜200,000、酸価5
0〜400mg/gの一分子中に少なくとも1個のカル
ボキシル基を有するカルボキシル基含有重合体;を含
み、該カルボキシル基含有重合体中のカルボキシル基と
該エポキシ樹脂変性物中の該第4級アンモニウムハイド
ロキサイド基とのモル比が1.2〜6.0:1.0であ
る組成物が、第1級または第2級アミンまたは無機アル
カリの水溶液中において水分散体を形成していることを
特徴とする水性塗料組成物。 - 【請求項2】 該カルボキシル基含有重合体(B)中の
カルボキシル基が、該カルボキシル基に対して0.2〜
1.2当量のアンモニア、第1級及び第2級アミン、ま
たは無機アルカリによって中和されていることを特徴と
する請求項1に記載の水性塗料組成物。 - 【請求項3】 更に、フェノール樹脂又はアミノ樹脂を
含む請求項1に記載の水性塗料組成物。 - 【請求項4】 (A)一分子中に2個の末端1,2−エ
ポキシ基を有するエポキシ当量400〜5,000のエ
ポキシ樹脂1当量に対して、1.0〜1.1当量の範囲
の量の第3級アミンを、水の存在下で、溶媒中、5〜1
00℃で5分〜12時間反応させて、一分子中に2個の
末端第4級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエ
ポキシ樹脂変性物を生成し;次に、該第4級アンモニウ
ムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹脂変性物に、 (B)平均分子量1,000〜200,000、酸価5
0〜400mg/gの、一分子中に少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有するカルボキシル基含有重合体を、該
カルボキシル基含有重合体中のカルボキシル基と該エポ
キシ樹脂変性物中の該第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基とのモル比が1.2〜6.0:1.0になるよう
な量比で混合して、該第4級アンモニウムハイドロキサ
イド基を有するエポキシ樹脂変性物を、第4級アンモニ
ウムカルボン酸塩基を有するエポキシ樹脂変性物に転化
させ;該第4級アンモニウムカルボン酸塩基を有するエ
ポキシ樹脂変性物を、第1級または第2級アミンまたは
無機アルカリの水溶液中に分散させて水分散体とする;
工程を含むことを特徴とする水性塗料組成物の製造方
法。 - 【請求項5】 (A)一分子中に2個の末端1,2−エ
ポキシ基を有するエポキシ当量400〜5,000のエ
ポキシ樹脂1当量あたり、1当量から1.1当量の範囲
の量の第3級アミンを、水の存在下で、溶媒中で反応さ
せることによって得られる、一分子中に2個の末端第4
級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹
脂変性物成分; (B)平均分子量1,000〜200,000、酸価5
0〜400mg/gの、一分子中に少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有するカルボキシル基含有重合体成分;
及び、 (C)第1級または第2級アミンまたは無機アルカリの
水溶液;を含むことを特徴とする、水性塗料キット。 - 【請求項6】 (A)一分子中に2個の末端1,2−エ
ポキシ基を有するエポキシ当量400〜5,000のエ
ポキシ樹脂1当量あたり、1当量から1.1当量の範囲
の量の第3級アミンを、水の存在下で、溶媒中で反応さ
せることによって得られる、一分子中に2個の末端第4
級アンモニウムハイドロキサイド基を有するエポキシ樹
脂変性物成分;及び (B)平均分子量1,000〜200,000、酸価5
0〜400mg/gの、一分子中に少なくとも1個のカ
ルボキシル基を有するカルボキシル基含有重合体成分;
を含むことを特徴とする、水性塗料キット。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12349195A JPH08311390A (ja) | 1995-05-23 | 1995-05-23 | 水性塗料組成物 |
PCT/JP1996/001276 WO1996037565A1 (fr) | 1995-05-23 | 1996-05-15 | Composition de revetement a base d'eau |
AU57020/96A AU5702096A (en) | 1995-05-23 | 1996-05-15 | Water-based coating composition |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12349195A JPH08311390A (ja) | 1995-05-23 | 1995-05-23 | 水性塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08311390A true JPH08311390A (ja) | 1996-11-26 |
Family
ID=14861951
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12349195A Pending JPH08311390A (ja) | 1995-05-23 | 1995-05-23 | 水性塗料組成物 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08311390A (ja) |
AU (1) | AU5702096A (ja) |
WO (1) | WO1996037565A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004101677A1 (en) * | 2004-04-21 | 2004-11-25 | Achilles Corporation | Heat-resistant soft resinous sheet articles and compositions therefor |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4247439A (en) * | 1973-11-06 | 1981-01-27 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Water-borne coating composition made from epoxy resin, polymeric acid and tertiary amine |
JPS5653155A (en) * | 1979-10-08 | 1981-05-12 | Toyo Ink Mfg Co Ltd | Water-based coating composition |
BR8100116A (pt) * | 1980-01-15 | 1981-07-21 | Ppg Industries Inc | Composicao de revestimento |
US4423165A (en) * | 1982-04-16 | 1983-12-27 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Water-borne coating composition made from epoxy resin, first polymeric acid, tertiary amine and second polymeric acid |
JPH0651770B2 (ja) * | 1986-03-26 | 1994-07-06 | 関西ペイント株式会社 | ビニル系重合体の水性分散液及びその製造方法 |
JP2598176B2 (ja) * | 1991-03-11 | 1997-04-09 | 日本ペイント株式会社 | 水性樹脂組成物 |
-
1995
- 1995-05-23 JP JP12349195A patent/JPH08311390A/ja active Pending
-
1996
- 1996-05-15 AU AU57020/96A patent/AU5702096A/en not_active Abandoned
- 1996-05-15 WO PCT/JP1996/001276 patent/WO1996037565A1/ja active Application Filing
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2004101677A1 (en) * | 2004-04-21 | 2004-11-25 | Achilles Corporation | Heat-resistant soft resinous sheet articles and compositions therefor |
US7759421B2 (en) | 2004-04-21 | 2010-07-20 | Achilles Corporation | Heat-stable soft resinous sheet articles and compositions therefor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO1996037565A1 (fr) | 1996-11-28 |
AU5702096A (en) | 1996-12-11 |
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