JPH08311020A - β−カロテンの製造方法 - Google Patents

β−カロテンの製造方法

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JPH08311020A
JPH08311020A JP11560495A JP11560495A JPH08311020A JP H08311020 A JPH08311020 A JP H08311020A JP 11560495 A JP11560495 A JP 11560495A JP 11560495 A JP11560495 A JP 11560495A JP H08311020 A JPH08311020 A JP H08311020A
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sulfone
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JP11560495A
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Noritaka Kuroda
典孝 黒田
Tatsuhiko Kaneko
龍彦 金兒
Kenichi Kashiwa
謙一 柏
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
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Takeda Chemical Industries Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C403/00Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone
    • C07C403/24Derivatives of cyclohexane or of a cyclohexene or of cyclohexadiene, having a side-chain containing an acyclic unsaturated part of at least four carbon atoms, this part being directly attached to the cyclohexane or cyclohexene or cyclohexadiene rings, e.g. vitamin A, beta-carotene, beta-ionone having side-chains substituted by six-membered non-aromatic rings, e.g. beta-carotene

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】スルホン系化合物を中間体とするβ−カロテン
合成において、安定な中間体を経由して、短工程で、か
つ容易に高収率にてβ−カロテンを製造する方法を提供
する。 【構成】 反応式1 【化1】 (式中、Rは炭化水素基を表す。)示されるβ−カロテ
ンの製造方法。 【効果】 スルホン系化合物から、安定な中間体を経
て、短工程で、かつ容易に高収率でβ−カロテンが製造
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、β−カロテンの製造方
法、さらに詳しくは、レチノール誘導体、通常、ビタミ
ンAアセテートからのβ−カロテンの製造方法に関し、
これによって提供されるβ−カロテンは食品添加物等に
利用される有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、β−カロテンを製造する方法は、
Helv.Chim.Acta., 3927),249(195
6)やドイツ特許第1068709号(1958)など
に代表される方法が知られているが、スルホン系の化合
物を中間として経由してβ−カロテンを製造する方法と
しては、つぎの各反応式(式中、Phはフェニルを意味
する)で示されるような方法がある。 (A)ビタミンAスルホンとビタミンAハライドからの
合成法
【0003】
【化4】
【0004】(B)C20−スルホンアルデヒド誘導体と
ビタミンAホスホニウム塩からの合成法
【0005】
【化5】 (C)Pd−π−アリル錯体法を利用した合成法
【0006】
【化6】
【0007】(D)ランベルク−ベックランド(Rambe
rg−Baeckland)反応を利用した方法
【0008】
【化7】
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のβ−カロテン合
成方法において、(A)の方法は熱に極めて不安定なビ
タミンAハライドを別途合成する必要がある。(B)の
方法はスルホンアルデヒドの合成が難しく、また多段階
の工程を要する。(C)の方法はパラジウムという高価
な金属を用い、回収の方法も難しいため工業的方法のた
めには不利である。(D)の方法はC40のスルホン化合
物からのβ−カロテン収率が大変低い。しかして、本発
明の目的は、スルホン系化合物を中間体とするβ−カロ
テン合成において、安定な中間体を経由して、短工程
で、かつ容易に高収率にてβ−カロテンを製造する方法
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、式(I
I)
【化8】
【0011】(式中、Rは炭化水素基を表す。)で示さ
れるスルホン化合物2分子を分子間カップリング反応さ
せて式(I)
【化9】 (式中、Rは上記と同意義である。)で表されるスルホ
ン化合物を得、ついで、式(I)で示されるスルホン化
合物を脱スルホネート化反応に付すことを特徴とするβ
−カロテンの製造方法である。さらに具体的には、本発
明の方法は、以下の反応式1により例示される。
【化10】
【0012】すなわち、特開昭48−4453号に開示
されるような公知の方法によりビタミンAアセテートか
ら合成される式(II)のC20−スルホン(化合物I
I)を塩基によりアニオン化し、これにハロゲン化試
剤、好ましくは1/2当量のハロゲン化試剤を反応させ
ることによって炭素−炭素骨格を形成させ、式(I)の
40−ジスルホン体(化合物I)を合成する。しかるの
ち、2個のスルホン残基を適当な処理方法にて脱スルホ
ネート化することによって、β−カロテンの合成を完成
する方法である。
【0013】化合物IおよびII中、Rで表される炭化
水素基としては、炭素数1〜20の炭化水素基が挙げら
れる。このような炭化水素基としては、例えば、アルキ
ル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アルキニル
基、シクロアルケニル基、アリール基、アラルキル基等
が挙げられる。アルキル基としては、例えば、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチ
ル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプ
チル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル等の炭素
数1〜15のアルキル基が挙げられる。シクロアルキル
基としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、
シクロペンチル、シクロヘキシル等の炭素数3〜8のシ
クロアルキル基が挙げられる。アルケニル基としては、
例えば、ビニル、アリル、2−メチルアリル、2−ブテ
ニル、3−ブテニル、3−オクテニル等の炭素数2〜1
0のアルケニル基が挙げられる。アルキニル基として
は、例えば、エチニル、2−プロピニル、3−ヘキシニ
ル等の炭素数2〜10のアルキニル基が挙げられる。シ
クロアルケニル基としては、例えば、シクロプロペニ
ル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル等の炭素数3
〜10のシクロアルケニル基が挙げられる。アリール基
としては、例えば、フェニル、ナフチル等の炭素数6〜
14のアリール基が挙げられる。アラルキル基として
は、例えば、ベンジル、フェニルエチル等の炭素数7〜
16のアラルキル基が挙げられる。
【0014】上記したシクロアルキル基、シクロアルケ
ニル基、アリール基およびアラルキル基は、さらに、ア
ルキル基で置換されていてもよい。ここにおいて、アル
キル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、
イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブ
チル、ペンチル、ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキル
基が挙げられる。Rは、好ましくは、炭素数1〜15の
アルキル基、炭素数1〜6のアルキル基で置換されてい
てもよい炭素数6〜14のアリール基、炭素数1〜6の
アルキル基で置換されていてもよい炭素数7〜16のア
ラルキル基である。Rは、さらに好ましくは、炭素数1
〜6のアルキル基で置換されていてもよい炭素数6〜1
4のアリール基である。アリール基上の置換基であるア
ルキル基の数は、1〜3個が好ましい。Rは、特に好ま
しくは、炭素数1〜6のアルキル基で置換されていても
よいフェニル基であり、具体的には、例えば、フェニ
ル、o−トリル、m−トリル、p−トリル、クメニル、キ
シリル等が挙げられる。
【0015】化合物IIから化合物Iへの反応は、ラン
ベルク−ベックランド(Ramberg−Baeckland)反応と
呼ばれる反応で、上記の従来技術(D)におけるランベ
ルク−ベックランド反応が分子内反応であるのに対し
て、本発明のこの反応は分子間タイプのものであるが、
通常、本方法を用いる場合、反応条件としてかなり苛酷
な条件を要するとされる。しかしながら、本反応の場
合、以下の反応式2におけるレチニルハライド型の式
(III)で示される反応中間体が非常に不安定である
ため、速やかにX-が脱離しようとする力が、分子間カ
ップリング反応を容易に引き起こす推進力となり、驚く
べき低温、短時間にて収率良く本反応が達成される。
【0016】
【化11】
【0017】本カップリング反応に使用される塩基とし
ては、アルカリ金属の水酸化物、アルコラート、水素化
物、およびアミドなど、または、有機金属化合物、例え
ば、有機リチウム、有機マグネシウム、有機亜鉛化合物
が包含される。使用量としては化合物IIに対し、1.
0〜1.5当量程度、好ましくは1.0〜1.1当量使
用する。該ハロゲン化試剤としては、一般的にランベル
ク−ベックランド反応で用いられるような試剤に代表さ
れる。具体的には、塩素や臭素やヨウ素などのハロゲ
ン、N−ブロモスクシンイミドやN−クロロスクシンイ
ミド、PX3(Xはハロゲン)、pTsClやSO2Cl2
四塩化炭素や塩化銅などである。また、使用量として
は、化合物IIに対し0.5〜0.6当量が好ましく、
過剰に使用すると副反応を誘発するので望ましくない。
【0018】本カップリング反応は、通常、溶媒中で行
われ、反応溶媒としては、例えば、ジエチルエーテル、
ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)などのエー
テル系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シドなどの極性の高い溶媒、ヘキサン、シクロヘキサン
などの飽和炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエンなどの芳
香族系の溶媒などが挙げられる。本反応の反応温度は−
78〜0℃、好ましくは−78〜−40℃程度である。
また、反応は試薬を添加すると、直ちにすぐ起こるので
反応時間は1〜2時間程度である。また、好ましくは不
活性気流中で反応は行われる。
【0019】カップリングによって得られたスルホン化
合物(化合物I)は再結晶、カラムクロマトグラフィー
などの方法にて精製することができる。あるいは、抽出
等の簡単な後処理操作ののち、単離操作をしないまま、
つぎの脱スルホネート化反応に付すこともできる。C40
−ジスルホン(化合物I)の脱スルホネート化反応は、
例えば、以下の反応式3に示すような方法にて行われ
る。
【化12】
【0020】反応式3中、(*1)は、2個あるスルホ
ン残基のうち1個を塩基を作用させることにより脱スル
ホン化して化合物(IV)に導き、もう1個のスルホン
残基を、ジチオナイトによって還元的に脱スルホン化
し、2段階にてβ−カロテンへ導く方法である(特開昭
48−4453号、特開昭64−29353号等参
照)。(*2)は、隣接する2炭素に結合するスルホン
残基を、1段階で一気にβ−カロテンへ導く方法である
(J.Org.Chem., 50, 1749〜1750(19
85)等参照)。(*1)法での1段階目の脱スルホン
化試薬としては、アルカリ金属の水酸化物の他に、アル
カリ金属のアルコラートなどを用いることもできる。ま
た、2段階目の還元的脱スルホン化試薬としては、ナト
リウム−アマルガム試薬、亜鉛−アマルガム試薬、有機
スズ化合物、有機マグネシウム試薬、水素化ホウ素アル
カリ金属類などが挙げられる。(*2)法での脱スルホ
ン化試薬としては、マグネシウムの他に、ナトリウム−
アマルガムなどが挙げられる。反応溶媒、反応温度など
反応条件は、各試薬によって異なり、用いる試薬に応じ
て上記した公知の条件から適宜選択できる。かくして得
られたβ−カロテンは、例えば転溶,濃縮,溶媒抽出,
分留,結晶化,再結晶,クロマトグラフィー等のような
自体公知の方法により反応混合物から単離、精製でき
る。
【0021】本発明の製造方法の原料となる化合物II
のC20−スルホンは、上記のごとく、特開昭48−44
53号に開示されるような公知の方法により合成され、
例えば、反応式1に示すごとく、レチノールやレチニル
アセテートなどと、一般式RSO2M(式中、Rは上記
と同意義、好ましくは、フェニルやp−トリル基などを
表し、Mはアルカリ金属を表す。)で表されるアルカリ
金属スルフィネートとを反応させて得られる。
【0022】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をされに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。 実施例1 (i)レチニルアセテートからレチニル・p−トリルスル
ホンの調製
【化13】 ビタミンAアセテート6.57g(20mmol)と、p−ト
ルエンスルフィン酸ナトリウム四水和物5.05g(2
0.2mmol)をエタノール200mlに溶解し、10時間
加熱還流(窒素気流中)を行った後、反応液を冷却後、
氷水200ml中に注ぎ、エーテル200mlにて3回抽出
し、抽出液を無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒
留去し、残渣を、酢酸エチル−ヘキサン(1:4)のシ
リカゲルカラムに付し、目的物の画分を濃縮晶出するこ
とにより、化合物IIの淡黄色結晶7.81g(収率9
2%)を得た。
【0023】(ii)C40−ジスルホン体(化合物I)の
合成
【化14】 窒素気流下、100mlの四径コルベンにt−BuOK
1.38g(11mmol)とTHF20mlを入れ、これを
ドライアイス−アセトン浴にて−60℃に保った。ここ
へ化合物II4.25g(10mmol)をTHF20mlに
溶解したものを10分間で滴下し、10分間撹拌した。
ついで、ここへヨウ素1.28g(5mmol)をTHF2
0mlに溶解したものを20分間で滴下し、さらに、20
分間撹拌した。反応液を氷食塩水100mlにあけ、エー
テル100ml×3回にて抽出した。抽出液を無水硫酸ナ
トリウム上で一夜乾燥し、エーテルを留去、粗オイルを
酢酸エチル−ヘキサン(1:9)のシリカゲルカラムに
付し、目的の化合物I1.36g(収率32.3%)を
淡黄色結晶として得た。1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.0〜2.1(m,42
H),2.4(s,6H),3.9〜4.5(q,2H),5.
1〜5.5(d−d,2H),5.7〜6.7(m,10H),
7.1〜7.8(m,8H)
【0024】(iii)脱スルホン化反応による化合物I
Vの合成
【化15】 化合物I850mg(1mmol)と粉末の水酸化カリウム1
70mg(3mmol)をエタノール20ml中、窒素気流下、
80℃にて30分加熱した。反応液を氷冷したのち、エ
タノールを留去し、粗オイルをシリカゲルカラム(酢酸
エチル−ヘキサン(1:9))に付し、目的の化合物I
Vを分取した。赤色粉末。540mg(収率78.1
%)。1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.0〜2.3(m,42
H),2.4〜2.5(s,3H),6.0〜6.9(m,13
H),7.3〜7.9(m,4H)
【0025】(iv)β−カロテンの調製
【化16】 化合物IV346mg(0.5mmol)をTHF6.25ml
に溶解し、亜ニチオン酸ナトリウム470mg(2.14
mmol)の水溶液6.25mlと混合してジエチルアミン
0.65ml(6.25mmol)を加え、遮光、窒素気流
下、40℃にて24時間撹拌した。氷食塩水50mlへ反
応液を注ぎ、エーテル50ml×3回にて抽出し、5%リ
ン酸カリウム100mlにて1回、ついで、1%食塩水5
0mlにて1回、有機層を洗浄し、無水硫酸ナトリウムに
て乾燥した。エーテルを留去すると粗オイル250mgが
得られ、これを短いシリカゲルカラム(ヘキサン)を通
すことによって精製し、β−カロテンの精オイル210
mgを得た(収率78.2%)。これをジクロロメタン−
メタノールから結晶化し、β−カロテンの精結晶80mg
を採取した。1 H−NMR(CDCl3)δ: 1.0〜2.0(m,42
H),6.0〜7.0(m,14H) UV−VIS(ヘキサン, 室温)452nm、479nm
(文献値:453nm、481nm)。 m.p.176〜180℃(文献値:180℃)
【0026】実施例2 化合物II→化合物I→化合物IVの化合物Iを単離し
ない直接誘導化
【化17】 化合物II4.26g(10mmol)のTHF溶液20ml
にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液6.88ml(11m
mol)を注入(−60℃、窒素気流下、10分間)した
後、10分間撹拌した。ここへ、N−ブロモスクシンイ
ミド(NBS)0.89g(5mmol)のTHF溶液20m
lを20分間で滴下し、さらに20分間撹拌した。反応
液を氷食塩水100mlにあけ、エーテル100ml×3回
にて抽出した。抽出液を無水硫酸ナトリウムで一夜乾燥
し、エーテルを留去し、粗製の化合物Iを4.10g得
た。これをエタノール100mlに溶解し、水酸化カリウ
ム0.85g(15mmol)粉末を加え、窒素気流下、8
0℃にて30分加熱した。反応液を氷冷したのち、エタ
ノールを留去し、粗オイルをシリカゲルカラム(酢酸エ
チル−ヘキサン(1:9))により精製し、目的の化合
物IVを2.14g得た(一貫収率(化合物II→化合
物IV)62.0%)。
【0027】実施例3 化合物Iから1段階でのβ−カロテン合成
【化18】 マグネシウム硝150mg(6mmol)を無水メタノール4
0mlに加え、50℃で1時間反応した。この反応液を0
℃まで冷却し、化合物I420mg(0.5mmol)のメタ
ノール溶液20mlを10分で添加し、ついで室温まで戻
し、48時間撹拌した。反応液をエーテル100ml−水
50mlに注ぎ、0℃に冷却しながら1N塩酸をpHが5
〜7になる程度まで加えた後、エーテル層を分離、無水
硫酸ナトリウムにより乾燥した。エーテルを留去し、シ
リカゲルの短いカラム(ヘキサン)を通すことにより精
製し、β−カロテンの粗製物を110mg(収率41.0
%)得た。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、スルホン系化合物を中
間体とするβ−カロテン合成において、安定な中間体を
経由して、短工程で、かつ容易に高収率にてβ−カロテ
ンを製造する方法が提供できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(II) 【化1】 (式中、Rは炭化水素基を表す。)で示されるスルホン
    化合物2分子を分子間カップリング反応させて式(I) 【化2】 (式中、Rは上記と同意義である。)で表されるスルホ
    ン化合物を得、ついで、式(I)で示されるスルホン化
    合物を脱スルホネート化反応に付すことを特徴とするβ
    −カロテンの製造方法。
  2. 【請求項2】 1当量の塩基および1/2当量のハロゲ
    ン化剤を用いて式(II)で示されるスルホン化合物を
    カップリングさせる請求項1記載のβ−カロテンの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 脱スルホネート化反応が一段階脱スルホ
    ネート化反応である請求項1記載のβ−カロテンの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 脱スルホネート化反応が二段階脱スルホ
    ネート化反応である請求項1記載のβ−カロテンの製造
    方法。
  5. 【請求項5】式(I) 【化3】 (式中、Rは請求項1におけると同意義である。)で表
    されるスルホン化合物。
  6. 【請求項6】 Rが置換されていてもよいアリール基で
    ある請求項5記載のスルホン化合物。
  7. 【請求項7】 Rがフェニルまたはp−トリルである請
    求項6記載のスルホン化合物。
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Cited By (3)

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US6355841B1 (en) 1999-10-12 2002-03-12 Sumitomo Chemical Company, Limited Process for producing β-carotene
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