JP2782756B2 - テトラブロモシクロペンタ[b]ベンゾフラン誘導体およびその製造法 - Google Patents
テトラブロモシクロペンタ[b]ベンゾフラン誘導体およびその製造法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、式(I)で示される テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン誘導体お
よびその製造法に関する。
よびその製造法に関する。
[従来の技術] 式(I)テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラ
ン誘導体を脱ブロム化することにより容易に得られる式
(III)の 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−5,7−ジブロモシクロペン
タ〔b〕ベンゾフランは医薬品、特に抗血栓剤、抗潰瘍
剤、血圧降下剤として有用な5,6,7−トリノル−4,8−イ
ンタ−m−フェニレンPGl2誘導体(IV)(特開昭56−36
477号公報、特開昭58−124778号公報他)の鍵合成中間
体である(特開昭57−144277号公報他)。
ン誘導体を脱ブロム化することにより容易に得られる式
(III)の 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−5,7−ジブロモシクロペン
タ〔b〕ベンゾフランは医薬品、特に抗血栓剤、抗潰瘍
剤、血圧降下剤として有用な5,6,7−トリノル−4,8−イ
ンタ−m−フェニレンPGl2誘導体(IV)(特開昭56−36
477号公報、特開昭58−124778号公報他)の鍵合成中間
体である(特開昭57−144277号公報他)。
従来、(III)の製造法として、3,5−シス−ビス(2,
4,6−トリブロモフェノキシ)シクロペンテン(V)と
グリニャール試薬とを反応させて、ハロゲン金属交換を
行なった後、金属触媒を加えて環化反応を生起させてい
た(特開昭57−144277号公報)。
4,6−トリブロモフェノキシ)シクロペンテン(V)と
グリニャール試薬とを反応させて、ハロゲン金属交換を
行なった後、金属触媒を加えて環化反応を生起させてい
た(特開昭57−144277号公報)。
[発明が解決しようとする課題] かかる従来技術による場合、次のような問題点があ
る。
る。
(1) (III)は沸点が高いため蒸留精製ができな
い。また、環化反応の収率がよくないため再結晶精製が
困難であり、(III)の精製にカラムクロマトグラフィ
ーを用いている。従って、(III)の精製に多大の時間
を要し、(III)の製造コスト高の原因となる。
い。また、環化反応の収率がよくないため再結晶精製が
困難であり、(III)の精製にカラムクロマトグラフィ
ーを用いている。従って、(III)の精製に多大の時間
を要し、(III)の製造コスト高の原因となる。
(2) 環化反応の収率がハロゲン金属交換反応に用い
るグリニャール試薬の当量に大きく依存し、当量のわず
かな違いで収率の低下を招く。また、その最適当量は、
3,5−シス−ビス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)シク
ロペンテン(V)の純度によって異なり、収率の再現性
が得られないことがある。
るグリニャール試薬の当量に大きく依存し、当量のわず
かな違いで収率の低下を招く。また、その最適当量は、
3,5−シス−ビス(2,4,6−トリブロモフェノキシ)シク
ロペンテン(V)の純度によって異なり、収率の再現性
が得られないことがある。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、かかる従来技術の欠点を克服した(II
I)の工業的製法について鋭意検討した結果、式(II)
で示される 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベン
ゾフランから新規化合物である(I)を経由して、高収
率で容易に、しかも再現性よく得る方法を見い出し、本
発明に至った。
I)の工業的製法について鋭意検討した結果、式(II)
で示される 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベン
ゾフランから新規化合物である(I)を経由して、高収
率で容易に、しかも再現性よく得る方法を見い出し、本
発明に至った。
すなわち本発明は、式(I)で示されるテトラブロモ
シクロペンタ〔b〕ベンゾフラン誘導体およびその製造
法である。
シクロペンタ〔b〕ベンゾフラン誘導体およびその製造
法である。
本発明化合物(I)は、次式の(IA)および(IB)を
含む。
含む。
本発明は、具体的には通常以下の如き条件下に行な
う。
う。
まず本発明の原料である(II)は次の方法により容易
に得ることができる。すなわち、特開昭57−144233の反
応条件に従って合成できる(VI)を溶媒に溶かして、乾
燥した金属マグネシウムに加えることによりジグリシャ
ール試薬を発生させる。その後、触媒量の金属試薬を加
え、環化させて(II)を得る。環化反応は、高収率で再
現性よく進行し、しかも(II)は蒸留が可能であるため
単離精製が容易である。
に得ることができる。すなわち、特開昭57−144233の反
応条件に従って合成できる(VI)を溶媒に溶かして、乾
燥した金属マグネシウムに加えることによりジグリシャ
ール試薬を発生させる。その後、触媒量の金属試薬を加
え、環化させて(II)を得る。環化反応は、高収率で再
現性よく進行し、しかも(II)は蒸留が可能であるため
単離精製が容易である。
本発明化合物(I)は、(II)を溶媒に溶かして臭素
を加えることにより製造することができる。用いる溶媒
としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素
等の塩素系溶媒や二硫化炭素、酢酸、シクロヘキサンが
通常用いられるが、なかでもジクロロメタン、クロロホ
ルムが好ましい。臭素の当量はフリーデルクラフツ触媒
が用いるか否かによって異なる。すなわち、触媒を用い
ない場合には、臭素の当量としては3〜10当量が用いら
れるが、なかでも4〜6当量が好ましい。触媒を用いる
場合には、臭素の当量としては3〜6当量が用いられる
が、なかでも3〜3.2当量が好ましい。フリーデルクラ
フツ触媒としては、鉄、塩化第二鉄、臭化第二鉄、塩化
アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化アン
チモン(III)等が通常用いられるが、なかでも鉄、臭
化アルミニウムが好ましい。触媒の当量としては0.001
〜0.5当量が用いられるが、なかでも0.007〜0.015当量
が好ましい。
を加えることにより製造することができる。用いる溶媒
としては、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素
等の塩素系溶媒や二硫化炭素、酢酸、シクロヘキサンが
通常用いられるが、なかでもジクロロメタン、クロロホ
ルムが好ましい。臭素の当量はフリーデルクラフツ触媒
が用いるか否かによって異なる。すなわち、触媒を用い
ない場合には、臭素の当量としては3〜10当量が用いら
れるが、なかでも4〜6当量が好ましい。触媒を用いる
場合には、臭素の当量としては3〜6当量が用いられる
が、なかでも3〜3.2当量が好ましい。フリーデルクラ
フツ触媒としては、鉄、塩化第二鉄、臭化第二鉄、塩化
アルミニウム、臭化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化アン
チモン(III)等が通常用いられるが、なかでも鉄、臭
化アルミニウムが好ましい。触媒の当量としては0.001
〜0.5当量が用いられるが、なかでも0.007〜0.015当量
が好ましい。
反応温度としては、触媒を用いない場合には−20〜10
0℃が用いられ、なかでも20〜60℃が好ましい。触媒を
用いた場合には0〜30℃が用いられる。
0℃が用いられ、なかでも20〜60℃が好ましい。触媒を
用いた場合には0〜30℃が用いられる。
反応時間としては、触媒を用いずに行なった場合には
10分〜1週間が用いられ、なかでも臭素4当量では12時
間〜1日が好ましく、臭素5当量以上では10分〜3時間
が好ましい。触媒を用いた場合には1分〜1週間が用い
られるが、なかでも30分〜1日が好ましい。
10分〜1週間が用いられ、なかでも臭素4当量では12時
間〜1日が好ましく、臭素5当量以上では10分〜3時間
が好ましい。触媒を用いた場合には1分〜1週間が用い
られるが、なかでも30分〜1日が好ましい。
その他の反応条件としては、遮光下で反応を行なった
方が好ましいが、これに限るものではない。
方が好ましいが、これに限るものではない。
(I)の単離方法として、再結晶、シリカゲルカラム
クロマトグラフィーが用いられるが、反応は定量的に進
行するため、未精製のまま次の反応に供することも可能
である。
クロマトグラフィーが用いられるが、反応は定量的に進
行するため、未精製のまま次の反応に供することも可能
である。
本発明化合物(I)は、例えばチオ硫酸ナトリウム、
硫化ナトリウムまたは亜鉛等の脱ブロム化剤により、還
元的に脱ブロム化することにより容易に(III)にする
ことができる。
硫化ナトリウムまたは亜鉛等の脱ブロム化剤により、還
元的に脱ブロム化することにより容易に(III)にする
ことができる。
式(III)の化合物から、例えば特開昭57−144277号
公報、特開昭58−124778号公報等に記載の方法により、
医薬品として有用な式(IV)の5,6,7−トリノル−4,8−
インタ−m−フェニレンPGI2誘導体を製造することがで
きる。
公報、特開昭58−124778号公報等に記載の方法により、
医薬品として有用な式(IV)の5,6,7−トリノル−4,8−
インタ−m−フェニレンPGI2誘導体を製造することがで
きる。
[実 施 例] 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベン
ゾフラン 乾燥したマグネシウム1.3g(53.5mmol)に乾燥THF10m
lを加えた後、3,5−シス−ビス(2−ブロモフェノキ
シ)シクロペンテン10g(24.4mmol)をTHF70mlに溶かし
たものの一部を加えた。これを加温してグリニャール反
応を生起させた後、残りのTHF溶液を加えて室温で撹拌
した。次に、乾燥したマグネシウム65.2g(2.68mol)に
上記の反応液を加え、更に乾燥THF0.5を加えた後、3,
5−ビス(2−ブロモフェノキシ)シクロペンテン500g
(1.22mol)をTHF3.5に溶解させたものを徐々に加え
た。加え終わった後、50℃で1時間加熱した後氷冷し
た。次にCuI11.6g(60.9mmol)を加え、40℃で1時間加
熱した後氷冷した。反応液に3NNaOH水溶液0.9を加
え、ハイフロスーパーセルを用いて過した。THF2.5
で過した固体を洗浄後、液を濃縮した。濃縮液をシ
クロヘキサン1で4回抽出し、有機層を2NNaOH水溶液
0.25で2回、飽和食塩水0.1で3回洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。抽出洗浄時に界面が不明確
な場合には、適宜ハイフロスーパーセルを用いて過し
た。そして、硫酸マグネシウムを別後、液の有機層
を濃縮した。更に3,5−シス−ビス(2−ブロモフェノ
キシ)シクロペンテン816g(1.99mol)を用いて同様の
操作を行ない、2つ合わせて蒸留した。
ゾフラン 乾燥したマグネシウム1.3g(53.5mmol)に乾燥THF10m
lを加えた後、3,5−シス−ビス(2−ブロモフェノキ
シ)シクロペンテン10g(24.4mmol)をTHF70mlに溶かし
たものの一部を加えた。これを加温してグリニャール反
応を生起させた後、残りのTHF溶液を加えて室温で撹拌
した。次に、乾燥したマグネシウム65.2g(2.68mol)に
上記の反応液を加え、更に乾燥THF0.5を加えた後、3,
5−ビス(2−ブロモフェノキシ)シクロペンテン500g
(1.22mol)をTHF3.5に溶解させたものを徐々に加え
た。加え終わった後、50℃で1時間加熱した後氷冷し
た。次にCuI11.6g(60.9mmol)を加え、40℃で1時間加
熱した後氷冷した。反応液に3NNaOH水溶液0.9を加
え、ハイフロスーパーセルを用いて過した。THF2.5
で過した固体を洗浄後、液を濃縮した。濃縮液をシ
クロヘキサン1で4回抽出し、有機層を2NNaOH水溶液
0.25で2回、飽和食塩水0.1で3回洗浄後、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した。抽出洗浄時に界面が不明確
な場合には、適宜ハイフロスーパーセルを用いて過し
た。そして、硫酸マグネシウムを別後、液の有機層
を濃縮した。更に3,5−シス−ビス(2−ブロモフェノ
キシ)シクロペンテン816g(1.99mol)を用いて同様の
操作を行ない、2つ合わせて蒸留した。
収量 377.0g 収率 73.7% b.p. 77.8〜78.8℃/0.1mmHg NMR(CDCl3)δ: 2.80(1H、dd、J=2.2、0.5Hz)、2.82(1H、dd、J
=5.2、0.5Hz)、4.35(1H、d、J=7.8Hz)、5.43(1
H、ddd、J=7.8、5.2、2.2Hz)、5.71(2H、s)、6.9
5(4H、m) IR(液膜法)νcm-1: 3060、1602、1582 Mass:158(M+) 実施例1 3a,8b−シス−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−1,2,5,7
−テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベ
ンゾフラン2.0156g(12.7mmol)をジクロロメタン20ml
に溶かし氷冷した後、臭素3.9m(76.2mmol)をゆっくり
加えた。室温で1時間撹拌した後、反応溶液を氷冷した
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlに加えた。撹拌し
ながら、チオ硫酸ナトリウム4.7gを水10mlに溶かしたも
のを徐々に加えた。臭素の色が消えたのを確認した後、
酢酸エチル50mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水50
mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナト
リウムを別後、濃縮乾固し、減圧乾燥すると褐色粘性
液体が得られた。
=5.2、0.5Hz)、4.35(1H、d、J=7.8Hz)、5.43(1
H、ddd、J=7.8、5.2、2.2Hz)、5.71(2H、s)、6.9
5(4H、m) IR(液膜法)νcm-1: 3060、1602、1582 Mass:158(M+) 実施例1 3a,8b−シス−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−1,2,5,7
−テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベ
ンゾフラン2.0156g(12.7mmol)をジクロロメタン20ml
に溶かし氷冷した後、臭素3.9m(76.2mmol)をゆっくり
加えた。室温で1時間撹拌した後、反応溶液を氷冷した
飽和炭酸水素ナトリウム水溶液100mlに加えた。撹拌し
ながら、チオ硫酸ナトリウム4.7gを水10mlに溶かしたも
のを徐々に加えた。臭素の色が消えたのを確認した後、
酢酸エチル50mlで2回抽出した。有機層を飽和食塩水50
mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナト
リウムを別後、濃縮乾固し、減圧乾燥すると褐色粘性
液体が得られた。
収量 6.2725g 収率 103.8% そのうち10.1mgをとり、薄層クロマトグラフィー分取
によりジアステレオマーを分離し、低極性留分として
(IA)6.4mg、高極性留分として(IB)3.9mgを得た。
によりジアステレオマーを分離し、低極性留分として
(IA)6.4mg、高極性留分として(IB)3.9mgを得た。
(IA)白色結晶 m.p. 117.0〜119.0℃ NMR(CDCl3)δ: 2.69〜2.78(1H、m)、3.11〜3.22(1H、m)、4.37
〜4.43(1H、m)、4.43〜4.51(1H、m)、4.55〜4.62
(1H、m)、5.52〜5.60(1H、m)、7.32〜7.41(1H、
m)、7.49(1H、d、J=1.95Hz) IR(KBr)νcm-1: 2970、1452、1258、1187、1135、1058、992、804、71
4 Mass(EI法、m/e):472(M+) 高分解能マススペクトル 計算値(C11H8OBr4、M+):471.7309 実測値(M+):471.7323 (IB)白色結晶 m.p. 110.0〜112.0℃ NMR(CDCl3)δ: 2.59〜2.70(1H、m)、2.97(1H、ddd、J=15.13、
5.37、3.42Hz)、4.35(1H、t、J=7.82Hz)、4.40
(1H、t、J=5.86Hz)、4.57〜4.64(1H、m)、5.46
〜5.53(1H、m)、7.34(1H、s)、7.50(1H、d、J
=1.95Hz) IR(KBr)νcm-1: 2970、1455、1263、1161、1013、867、812 Mass(EI法、m/e):472(M+) 高分解能マススペクトル 計算値(C11H8OBr4、M+):471.7309 実測値(M+):471.7349 実施例2 3a,8b−シス−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−1,2,5,7
−テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベ
ンゾフラン100g(0.632mol)をジクロロメタン1に溶
かし、鉄353mg(6.32mmol)を加えた後氷冷した。臭素1
00ml(1.96mol)をゆっくり加え、室温で21時間撹拌し
た後、反応溶液を氷冷し、炭酸水素ナトリウム160g(1.
90mol)と水1を加えた。撹拌しながら、チオ硫酸ナ
トリウム7.8g(0.0314mol)を加えた後、水層と有機層
を分液した。水層を酢酸エチル2で抽出し、有機層を
水1、飽和食塩水1で洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを別後、濃縮乾
固し、減圧乾燥した。
〜4.43(1H、m)、4.43〜4.51(1H、m)、4.55〜4.62
(1H、m)、5.52〜5.60(1H、m)、7.32〜7.41(1H、
m)、7.49(1H、d、J=1.95Hz) IR(KBr)νcm-1: 2970、1452、1258、1187、1135、1058、992、804、71
4 Mass(EI法、m/e):472(M+) 高分解能マススペクトル 計算値(C11H8OBr4、M+):471.7309 実測値(M+):471.7323 (IB)白色結晶 m.p. 110.0〜112.0℃ NMR(CDCl3)δ: 2.59〜2.70(1H、m)、2.97(1H、ddd、J=15.13、
5.37、3.42Hz)、4.35(1H、t、J=7.82Hz)、4.40
(1H、t、J=5.86Hz)、4.57〜4.64(1H、m)、5.46
〜5.53(1H、m)、7.34(1H、s)、7.50(1H、d、J
=1.95Hz) IR(KBr)νcm-1: 2970、1455、1263、1161、1013、867、812 Mass(EI法、m/e):472(M+) 高分解能マススペクトル 計算値(C11H8OBr4、M+):471.7309 実測値(M+):471.7349 実施例2 3a,8b−シス−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−1,2,5,7
−テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベ
ンゾフラン100g(0.632mol)をジクロロメタン1に溶
かし、鉄353mg(6.32mmol)を加えた後氷冷した。臭素1
00ml(1.96mol)をゆっくり加え、室温で21時間撹拌し
た後、反応溶液を氷冷し、炭酸水素ナトリウム160g(1.
90mol)と水1を加えた。撹拌しながら、チオ硫酸ナ
トリウム7.8g(0.0314mol)を加えた後、水層と有機層
を分液した。水層を酢酸エチル2で抽出し、有機層を
水1、飽和食塩水1で洗浄した後、無水硫酸マグネ
シウムで乾燥した。硫酸マグネシウムを別後、濃縮乾
固し、減圧乾燥した。
収量 298.7g 収率 99.7% GC純度 93% 参考例2 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−5,7−ジブロモシクロペン
タ〔b〕ベンゾフラン 3a,8b−シス−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−1,2,5,
7−テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン3.00g
(6.31mmol)をTHF10mlと酢酸10mlの混合溶媒に溶か
し、亜鉛0.8657g(13.2mmol)を加えて1時間室温で撹
拌した。反応液を過し、液の溶媒を留去した。残渣
に水20ml、酢酸エチル20mlを加えて抽出した。更に水層
を酢酸エチル20mlで2回抽出し、有機層を水20ml、飽和
食塩水20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。硫酸マグネシウムを別後、濃縮乾固した。
タ〔b〕ベンゾフラン 3a,8b−シス−2,3,3a,8b−テトラヒドロ−1H−1,2,5,
7−テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン3.00g
(6.31mmol)をTHF10mlと酢酸10mlの混合溶媒に溶か
し、亜鉛0.8657g(13.2mmol)を加えて1時間室温で撹
拌した。反応液を過し、液の溶媒を留去した。残渣
に水20ml、酢酸エチル20mlを加えて抽出した。更に水層
を酢酸エチル20mlで2回抽出し、有機層を水20ml、飽和
食塩水20mlで洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。硫酸マグネシウムを別後、濃縮乾固した。
収量 1.95g 収率 97.5% GC純度 96.6% m.p. 108.0〜109.0℃ NMR(CDCl3)δ: 2.90(2H、m)、4.48(1H、m)、5.60(1H、m)、
5.80(2H、m)、7.25(1H、d、J=2.0Hz)7.40(1
H、d、J=2.0Hz) IR(KBr)νcm-1: 3070、2980、2920、1595、1570、865、830、740、720 Mass: 314(M+)、316(M++2)、318(M++4) [発明の効果] 本発明によれば、3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−5,7−
ジブロモシクロペタン〔b〕ベンゾフラン(III)が、3
a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベンゾ
フラン(II)から本発明化合物のテトラブロモシクロペ
ンタ〔b〕ベンゾフラン誘導体(I)を経由することに
より、容易にかつ高収率で、再現性よく製造できる、従
って、(III)の再結晶による単離精製が可能となり、
工業スケールでの(III)の大量合成が非常に容易にな
った。
5.80(2H、m)、7.25(1H、d、J=2.0Hz)7.40(1
H、d、J=2.0Hz) IR(KBr)νcm-1: 3070、2980、2920、1595、1570、865、830、740、720 Mass: 314(M+)、316(M++2)、318(M++4) [発明の効果] 本発明によれば、3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−5,7−
ジブロモシクロペタン〔b〕ベンゾフラン(III)が、3
a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベンゾ
フラン(II)から本発明化合物のテトラブロモシクロペ
ンタ〔b〕ベンゾフラン誘導体(I)を経由することに
より、容易にかつ高収率で、再現性よく製造できる、従
って、(III)の再結晶による単離精製が可能となり、
工業スケールでの(III)の大量合成が非常に容易にな
った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−144277(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 307/93 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (2)
- 【請求項1】式(I)で示される テトラブロモシクロペンタ〔b〕ベンゾフラン誘導体。
- 【請求項2】式(II)で示される 3a,8b−シス−ジヒドロ−3H−シクロペンタ〔b〕ベン
ゾフランをブロモ化することを特徴とする、請求項
(1)記載の式(I)で示されるテトラブロモシクロペ
ンタ〔b〕ベンゾフラン誘導体の製造法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1898589A JP2782756B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | テトラブロモシクロペンタ[b]ベンゾフラン誘導体およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP1898589A JP2782756B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | テトラブロモシクロペンタ[b]ベンゾフラン誘導体およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH02200683A JPH02200683A (ja) | 1990-08-08 |
JP2782756B2 true JP2782756B2 (ja) | 1998-08-06 |
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ID=11986884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1898589A Expired - Lifetime JP2782756B2 (ja) | 1989-01-27 | 1989-01-27 | テトラブロモシクロペンタ[b]ベンゾフラン誘導体およびその製造法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2782756B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1694109A2 (en) | 2005-02-21 | 2006-08-23 | Omron Corporation | Printed circuit board inspecting method and apparatus inspection logic setting method and apparatus |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108774207B (zh) * | 2018-07-30 | 2021-12-17 | 苏州大学张家港工业技术研究院 | 环戊二烯并[c]色烯化合物及其制备方法 |
-
1989
- 1989-01-27 JP JP1898589A patent/JP2782756B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1694109A2 (en) | 2005-02-21 | 2006-08-23 | Omron Corporation | Printed circuit board inspecting method and apparatus inspection logic setting method and apparatus |
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