JPH0830843A

JPH0830843A - 紙葉類取扱装置

Info

Publication number: JPH0830843A
Application number: JP6165046A
Authority: JP
Inventors: Noriteru Nishino; 憲輝西野
Original assignee: Hitachi Ltd
Current assignee: Hitachi Ltd
Priority date: 1994-07-18
Filing date: 1994-07-18
Publication date: 1996-02-02

Abstract

(57)【要約】【目的】紙葉類取扱装置において、異物が混入してい
ない場合の無用な異物の排除処理を不要とし、トータル
な処理時間の短縮化を図る。【構成】紙葉束１８を、紙葉の面に垂直な方向に紙葉
面全体に均一に押し付ける紙葉押圧部（押板８、９、押
板機構部１２）と、この紙葉押圧部による押圧力を紙葉
面の複数の位置で検出する押圧検出部（圧力検知センサ
１０）とを設け、この押圧検出部で検出した結果、紙葉
束面の複数の位置での各押圧力の差が所定値外の場合
に、加振部（底部１３、復旧バネ１４、アクチュエータ
ー１５）による異物の排除を行う紙葉類取扱装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ＡＴＭ（Ａｕｔｏｍａ
ｔｉｃＴｅｌｌｅｒＭａｃｈｉｎｅ、金融自動取引
装置）など、紙葉類を取り扱う装置に係り、特に、紙葉
を束ねるのに用いられたクリップや紙幣内のコイン等の
異物の混入に効率良く対処するのに好適な紙葉類取引装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】ＡＴＭ等においては、例えば、特開昭６
１−２８９４８８号公報に記載されているように、入金
紙幣の真偽鑑別や正損判別、裏表判別、および、走行状
態検知等を行っている。しかし、この技術では、紙葉束
に混入したクリップやコイン等の異物の判別はできな
い。

【０００３】このようなクリップやコイン等の異物が混
入したままで処理をすると、異物が装置内に入り込み、
装置が一時停止したり、入り込んだ異物を除去できず
に、長時間にわたり装置が使用できなくなるという不具
合が発生する。このような問題に対処するために、入金
紙幣束に加振を与えて、混入した異物を排除する機構を
設ける従来技術がある。しかし、この技術では、全ての
入金紙幣に対して、異物混入の有無にかかわらず、排除
機構（加振）を動作させるため、処理時間が長くなり、
世の中のスピードに対するニーズである処理時間の短縮
の要求に合わない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、従来の技術では、取り込まれた全ての紙葉類に対
して、異物の排除処理を行っている点である。本発明の
目的は、これら従来技術の課題を解決し、異物が混入し
ていない場合の異物の排除処理を不要とし、トータルな
処理時間の短縮化を可能とする紙葉類取扱装置を提供す
ることである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の紙葉類取扱装置は、紙葉束１８を、紙葉の
面に垂直な方向に紙葉面全体に均一に押し付ける紙葉押
圧部（押板８、９、押板機構部１２）と、この紙葉押圧
部による押圧力を紙葉面の複数の位置で検出する押圧検
出部（圧力検知センサ１０）とを設け、この押圧検出部
で検出した結果、紙葉束面の複数の位置での各押圧力の
差が所定値外の場合に、加振部（底部１３、復旧バネ１
４、アクチュエーター１５）による異物の排除を行うこ
とを特徴とする。

【０００６】

【作用】本発明においては、紙葉類に混入した異物を排
除するための振動を与える前に、紙葉類に異物が混入し
ているか否かの検出を行う。すなわち、例えば、受取口
にセットされた紙葉の束を、紙葉の面に垂直な方向に紙
葉面全体に均一に押し付け、この時の押圧力を紙葉面の
複数の位置で検出する。もし、各位置での各押圧力の差
が所定値内であれば、紙葉束に異物は混入していないも
のと判断し、押圧力を解除した後に、紙葉束の取り込み
処理を行う。しかし、各位置での各押圧力の差が所定値
外であれば、紙葉束に異物が混入しているものと判断
し、押圧力を解除した後に、異物を下方に排出させるた
めに紙葉束を上下方向に振動させる。このように、紙葉
の上下振動動作を、異物が混入していると判別される場
合に限ることにより、無用な振動動作による時間の無駄
を回避することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の実施例を、図面により詳細に
説明する。図１は、本発明の紙葉類取扱装置の本発明に
係る詳細構成の一実施例を示す側断面図であり、図２
は、図１における機構を設けた紙葉類取扱装置の全体構
成例を示すブロック図である。図２において、２０は紙
葉類取扱装置、１は紙葉の取り込みや搬送、鑑別、収納
等を行う紙葉類取扱機構部、２は紙葉を取り込むと共に
本発明に係る異物の検出と排除を行う取込部、３は取り
込んだ紙葉の真偽や破損等を鑑別する鑑別部、４は取り
込んだ紙葉を格納する収納部、５は本発明に係る異物の
検出と排除を含む装置の全体動作制御を行う制御部、６
は装置の利用者に本装置の操作ガイダンス等を表示する
ガイダンス表示部である。紙葉類は、紙葉類取扱機構部
１の取込部２にセットされ、鑑別部３を通り、収納部４
に収納される。本実施例の紙葉類取扱装置２０において
は、本発明に係る異物の検出と排除を行う機構を、図１
にその詳細を示す取込部２に設けている。

【０００８】図１において、７は紙葉束１８がセットさ
れたか否かを検知する紙葉類有無検知センサ、８、９は
セットされた紙葉束１８の紙葉面に垂直な方向に移動可
能な押板、１０は紙葉束１８に当接して紙葉束１８から
の圧力を紙葉束１８の紙葉面の複数の位置で検出する本
発明の押圧検出部を構成する圧力検知センサ、１１は押
板８、９に押圧力を付勢するバネ、１２は押板９を押板
８側に移動させる押板機構部、１３は開口のあるメッシ
ュ状の底部、１４、１５は底部１３を上下に振動させる
ための復旧バネとアクチュエーター、１６、１７は紙葉
束１８から紙葉類を１枚づつ分離しながら搬送するけり
出しローラー１６と繰り出しローラ１７である。

【０００９】押板８、９とバネ１１、および、押板機構
部１２により、本発明の紙葉押圧部を構成し、セットさ
れた紙葉束１８を紙葉面に垂直な方向に、かつ、紙葉面
全体に均一に押し付ける。そして、圧力検知センサ１０
は、この押し付け力を検出する。また、底部１３と復旧
バネ１４およびアクチュエーター１５により、紙葉束１
８を上下に振動させる加振部と、紙葉束１８に混入して
いた異物を排除する排除機構部を構成している。以下、
このような構成の取込部２の動作説明を行う。

【００１０】紙葉束１８が、押板８、９の間にセットさ
れると、紙葉類有無検知センサ７が働き、押板９を押板
機構部１２により矢印の方向に動作させ、押板８に取り
付けたバネ１１により加圧を行う。紙葉束１８の間にコ
インやクリップ等の異物が入っていなければ、複数の圧
力検知センサ１０の各出力値は、ほぼ同一レベルとな
る。しかし、紙葉束１８の間に異物が入っていれば、押
板８、９による加圧力はこの異物に集中するため、異物
に近い圧力検知センサ１０のみに圧力が集中して、この
圧力検知センサ１０が高いセンサ出力を示したり、他の
部位の圧力検知センサ１０の出力がほぼゼロの状態とな
ったりする。このように、押板８に取り付けた複数の圧
力検知センサ１０の各出力値に大きな差違を生じたり、
異常に低い出力値や高い出力値を示したりすることによ
り、紙葉束１８に異物が混入していることを検出する。

【００１１】このような複数の圧力検知センサ１０のセ
ンサ出力情報は、図１に示す紙葉類取扱機構部１より制
御部５に伝えられる。もし、異物の混入を検出した場合
には、図２の制御部５は、まず、押板機構部１２を逆方
向に作動させて押板９を、押板８から遠ざけるように移
動させ、その後に、アクチュエーター１５を作動させ
て、底部１３を上下させ、セットされた紙葉束１８を上
下方向に振動させる。この振動により、紙葉類の間に混
入した異物を下方の底部１３に落下させる。底部１３は
開口のあるメッシュ状であり、落下してきた異物は、底
部を通り抜けて排除される。このような異物の排除動作
後に、再び押板機構部１２を動作させ、押板９を押板８
側に移動させ、複数の圧力検知センサ１０により異物の
有無を再チェックする。

【００１２】もし、異物が排除されていれば、押板９を
元の位置へ戻し、けり出しローラー１６と繰り出しロー
ラ１７とにより、紙葉束１８を１枚づつ分離し取込部か
ら搬出する。また、再チェックにおいて、異物を再度検
出した場合には、図２の制御部５により、図２のガイダ
ンス表示部６に「異物が混入していますので、確認して
下さい」等のメッセージを表示し、利用者に対して、異
物の排除操作を誘導する。

【００１３】図３は、図１における圧力検知センサの構
成例を示す斜視実体図である。複数の圧力検知センサ１
０が、押板８に一体化されて実装されている。この圧力
検知センサ１０としては、力を電気的な特性値へ変換す
る素子である圧電素子や歪ゲージなどを用いることがで
きる。

【００１４】以上、図１〜図３を用いて説明したよう
に、本実施例の紙葉類取扱装置では、紙葉束１８の間に
異物が入っていることを複数の圧力検知センサ１０によ
り検出した場合にのみ、紙葉束１８を上下方向に振動さ
せる加振機構を動作させる。そして、異物のない場合に
は、加振機構や異物排除機構の動作を行わないので、ト
ータルな処理時間の短縮化を図ることができる。また、
振動を与えた後に、再度、異物の検出を繰り返し、も
し、この振動／検出の繰返しが所定の回数を超えた場合
には、紙葉束を取り除くように、利用者にガイダンス表
示で通知する。このようにガイダンス表示で操作の誘導
を行なうことにより、混入した異物が装置内に入り込む
ことを防止し、装置が稼働停止状態となることを回避で
きる。尚、本発明は、図１〜図３を用いて説明した実施
例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範
囲において種々変更可能である。例えば、本実施例で
は、紙葉類を取り込む取込部（２）における異物の検出
および排除動作を説明したが、取込部（２）以外の所で
異物の検出および排除動作を行う場合にも適用できる。

【００１５】

【発明の効果】本発明によれば、異物が混入していない
場合の異物の排除処理が不要であり、紙葉類取扱装置の
トータルな処理時間を短縮することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の紙葉類取扱装置の本発明に係る詳細構
成の一実施例を示す側断面図である。

【図２】図１における機構を設けた紙葉類取扱装置の全
体構成例を示すブロック図である。

【図３】図１における圧力検知センサの構成例を示す斜
視実体図である。

【符号の説明】

１：紙幣類取扱機構部，２：取込部，３：鑑別部，４：
収納部，５：制御部，６：ガイダンス部，７：紙葉類有
無検知センサ，８、９：押板，１０：圧力検知センサ，
１１：加圧バネ，１２：押板機構部，１３：底部，１
４：復旧バネ，１５：アクチュエーター，１６：けり出
しローラ，１７：繰り出しローラ，１８：紙葉束

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】処理対象の紙葉束に上下方向の振動を与
える加振手段を具備し、該紙葉束に混入した異物の排除
を行う紙葉類取扱装置において、上記紙葉束を、紙葉の
面に垂直な方向に紙葉面全体に均一に押し付ける紙葉押
圧手段と、該紙葉押圧手段による押圧力を上記紙葉面の
複数の位置で検出する押圧検出手段とを設け、該押圧検
出手段で検出した結果、上記紙葉束面の複数の位置での
各押圧力の差が所定値外の場合に、上記加振手段による
異物の排除を行うことを特徴とする紙葉類取扱装置。