JPS594756B2 - 一括投入型預金機における投入紙弊の処理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は一括投入型預金機、すなわち預金者が預金すべ
き紙幣を複数枚一括して投入して自動預金する自動預金
機の投入紙幣を処理する装置に関する。

近年銀行業務における自動化、機械化の傾向は目覚しい
ものがあり従来のキャッシュディスペンサーとともに自
動預金機が広く用いられるようになつている。

この自動預金機は利用者すなわち預金者が紙幣を一枚づ
ゝ自動預金機に投入し該自動預金機は投入口において一
枚づゝ紙幣の厚みを検知して不良挿入紙幣を利用者に返
却するとともに良紙幣の枚数を自動預金機内にて真偽を
鑑別しカウンタにて数えてその金高を預金通張に記入す
るとともに紙幣を自動預金機内の金庫部に保管している
。しかしながらかゝる自動預金機においては預金者は紙
幣を一枚づゝ自動預金機に投入しなければならないため
に紙幣の数が多くなるとその投入に非常に時間を要する
ことになる。とくに紙幣の挿入の方法がわるかつたり紙
幣が折れ曲つたりしているときはその紙幣を一々挿入し
直さなければならないために例えば５０枚の紙幣を預金
するのに６０回以上の挿入を行なわなければならないこ
ともあり得るのである。この欠点を解消するために一括
投入型の自動預金機が用いられるようになつた。

しかしこの一括投入型預金機においては利用者が複数枚
の紙幣を束ねた状態で投入する。このために紙幣との間
に折れ曲つた紙幣が混入していても自動預金機側で判別
することは不可能なことである。従つて何らかの方法で
この紙幣を処理しなければならないがしかし折れ曲りを
修正して鑑別部に搬送すること、すなわち預金機として
この種の紙幣を受入れることはさらに預金機を複雑高価
なものにする。また預金機は投入された複数枚の束をｌ
枚づゝ真空装置を使用して剥離搬送し処理するために折
れ曲つた紙幣は吸引部から外れて投入されるかまたは正
規位置にセットされても吸引されない状態が発生する。
従来かくのごとき吸引不良の場合には預金機全体のシー
ケンスが進行しなかつたものと判断し数１０秒後に預金
機を停止する処置を行つていた。しかしこのことは預金
機の故障とみなされ自動預金機の使用者である銀行にと
つて意図する業務省略化に反する結果となり利用者にも
迷惑をかける。本発明の目的は折れ曲つた紙幣等が投入
された場合には取引を停止し投入された紙幣の残存分を
直ちに利用者に返却することにより前記の欠点を解消し
た投入紙幣の処理装置を提供するにある。

この目的を達成するため本発明にか＼る投入紙幣の処理
装置は複数枚重ねて投入された紙幣を１枚づ＼吸引剥離
せしめる吸引剥離手段を具備する一括投入型預金機にお
いて、前記吸引剥離手段の吸引剥離時の圧力変化を検出
して吸引ミスを検出する検出監視手段と、前記検出手段
からの吸引ミス検出出力に応じて動作し投入された紙幣
の残存分を利用者に返却する返却手段とを具備してなる
ことを特徴とするものである。以下本発明にか＼る投入
紙幣の処理装置の実施例について図面により詳細に説明
する。

第１図において自動預金機１はつぎの如く動作する。

まず利用者が預金すべき紙幣を投入する旨を押釦（図示
されない）等を押下して自動預金機１に人力すると、自
動預金機１は投入口２を開ける。ここで利用者が紙幣３
を数枚重ねて一括してゲート２ａに当接するまで挿入す
るとその紙幣はゲート２ａ近辺に設けられたフオトセン
サ等の検出手段で検出される。この検出によりゲート２
ａが開きベルト４ａ１ローラ４ｂによつて紙幣は集積部
５に集積される。この集積部５に集積された紙幣３は吸
入部６のポンプ７により動作される吸引筒６ａによつて
ｌ枚づ＼吸引されその吸引された紙幣は繰出部８を介し
てベルト９および９ａにはさまれて厚み検知部１０を通
過して上方に送られ、ゲート１１を径て鑑別部１２に送
られる。厚み検知部１０において不良と検知されたもの
はゲート１１を開いて下方に送られ寸法不良返却ルート
Ｃをへて返却部のベルト１３を介して返却口１４に返却
される。尚、集積部５は、図示しないセンサにより吸引
筒６ａの動作を検出し、このタイミング信号に基づいて
上下動され、常に集積された紙幣の上面が吸引筒６ａの
取引位置となるようにされている。一方において監別部
１２に送られた紙幣はその真偽が鑑定されてそれが真紙
幣である場合にはゲート１５のルートＡが開かれてスト
ア部１６にいたりこ＼に蓄積され偽紙幣である場合には
ゲート１５のルートＢが開かれ返却ベルト１３を介して
返却口１４に返却される。

ストア部１６に蓄積された紙幣は預金処理が済み次第プ
ツシヤ部１７によつて金庫部１８に収納される。

また同図においてリジエクトボツクス１９は自動預金機
に故障があつたときに自動預金機内の取引途中にて中止
になつた場合の紙幣を収納するために設けられている。
以上の如く構成された自動預金機において本発明の特徴
とするところはその吸引部６と真空ポンプ７ならびに吸
引筒６ａに関する部分であつて、つぎにこれらについて
第２図および第３図についてさらに詳細に説明する。

第２図ＡおよびＢは第１図の集槓部５に集積された紙幣
の吸引剥離される状態を示す図であつて、吸引筒６ａは
紙幣を１枚づ＼吸引剥離しつ＼反時計方向に回転して繰
出部８へと送り出されるので紙幣の後部を吸引筒２１に
よつて絶えず上方に吸引している。

そして吸引筒６ａの吸引力は後部吸引筒２１の吸引力よ
りは充分に大きいことは勿論である。つまり吸引筒２１
の吸引力は紙幣が剥離される際の動摩擦に充分打勝つだ
けの力があれば充分である。第２図においてＡは吸引筒
６ａが最上部の紙幣を吸引した瞬間を示し、第２図Ｂは
同紙幣を剥離している状態を示す。ところで折曲つた紙
幣３′が例えば第３図Ａのごとく存在すると吸引筒６ａ
はつぎの紙幣３を完全に吸引することができず吸引圧力
に異常を来たす。

この吸引圧力の異常を検知することが本発明の特徴的事
項であつて、これを実現するための手段を第４図に示す
。第４図に示すごとく吸引筒６ａはモータ１駆動回路３
４の出力によりモータ２５によつて回転するとともに、
吸引筒の吸引のタイミングはバルブ駆動回路３３の出力
によつて制呻される。こ＼において本発明によれば吸引
部６と同軸に連結されて回転するスリツト板２７を有し
、そのスリツト２７ａを介してフオトセンサ２８は吸引
筒６ａの位置を監視しつ＼カウンタ３１を介して制御３
２に動作信号パルスを送つている。一方において吸引筒
６ａの吸引位置におけるホン７゜７による吸引圧力の変
化の情報はポンプヘツド２９を介して接点３０に出力さ
れる。そして吸引位置におけるポンプの吸引力が十分に
大きい場合には接点３０が閉路して紙幣が吸引された信
号を制御部３２にあたえる。そして吸引力が充分でない
ときには接点３０が閉路するからフオトセンサ２８の出
力はカウンタで計数される。カウンタが所定値を計数す
ると吸引ミスとしての信号を制御部に送る。したがつて
制御部３２はモータ２５およびバルブの駆動を中止し、
さらに吸入ベルト４ａおよびローラ４ｂを逆転して残存
する紙幣を利用者に返却して再投入をうながすようにす
る。この場合返却の理由を何らかの手段によつて利用者
に表示することが希ましいことは勿論である。尚連続吸
引ミス設定回数続いたことによつて投入異状とみなし残
存紙幣を返却するものであるがの回数は自由に選択可能
である。以上詳細にのべたように、本発明は折れ曲つた
紙幣が投入されたときはこれを直ちに利用者に返却する
ことにより自動預金機において紙幣が異常に搬送される
ことによる障害を防ぐことができるとともに自動預金機
の稼動率を上げることができるのでその効果は甚だ大で
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にか＼る一括投入型自動預金機、第２図
は第１図に示す自動預金機の吸引部における詳細図、第
３図は第２図の吸引部の異常吸引状態を示す図、第４図
は本発明にか＼る吸引部の１駆動回路を示す。 第４図において２７がスリツト板、２７ａがスリツト、
２８がフオトセンサ、３０が接点、３１がカウンタ、３
２が制御部である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数枚重ねて投入された紙幣を１枚づゝ吸引剥離せ
   しめる吸引剥離手段を具備する一括投入型預金機におい
   て、前記吸引剥離手段の吸引剥離時の圧力の変化を検出
   して吸引ミスを検出する検出手段と、前記検出手段から
   の吸引ミス検出出力に応じて動作し、投入された紙幣の
   残存分を利用者に返却する返却手段とを具備してなるこ
   とを特徴とする一括投入型預金機における投入紙幣の処
   理装置。 ２ 検出手段を該吸引剥離手段の吸引剥離動作の回数を
   計数し、該圧力変化が存在する場合にリセットされるカ
   ウンタにより構成し、該カウンタが所定値を計数した場
   合吸引ミスとして検知せしめた事を特徴とする特許請求
   の範囲第１項記載の一括投入型預金機における投入紙幣
   の処理装置。