JPH0830558B2 - 管継手 - Google Patents
管継手Info
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- JPH0830558B2 JPH0830558B2 JP2304713A JP30471390A JPH0830558B2 JP H0830558 B2 JPH0830558 B2 JP H0830558B2 JP 2304713 A JP2304713 A JP 2304713A JP 30471390 A JP30471390 A JP 30471390A JP H0830558 B2 JPH0830558 B2 JP H0830558B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pipe
- joint
- sealing body
- jetty
- anticorrosion
- Prior art date
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- Non-Disconnectible Joints And Screw-Threaded Joints (AREA)
- Joints With Pressure Members (AREA)
- Flanged Joints, Insulating Joints, And Other Joints (AREA)
- Protection Of Pipes Against Damage, Friction, And Corrosion (AREA)
Description
本発明は、給水、給湯、冷暖房用等の配管に使用され
る管継手、特に一定の管の端部同士を対向させて接続す
る場合に使用される管継手に関する。
る管継手、特に一定の管の端部同士を対向させて接続す
る場合に使用される管継手に関する。
例えば給水管や給湯管の配管に金属製の管を使用した
場合、その内面の金属部分が腐食して赤水が発生するこ
とがある。 このような赤水の発生を未然に防止するため、金属管
の内面に耐食性の樹脂をライニング又はコーティングし
てなる内面樹脂被覆管(以下、防食管という)が用いら
れるが、その場合、管継手に接続される管端部分が露出
すると、その部分が腐食することになる。 そこで、このような問題に対処するものとして、従来
においては、例えば実開平1−87390号公報に示されて
いるようなユニオン管継手がある。これは、第5図に示
すように、互いに連結される一対のねじ込み式継手部材
a、bの内部の対向面部側にポリブテン製の密封体c、
dを設けると共に、該密封体c、dに、防食管e、fの
接続時にその管端部内面の樹脂層e1、f1に密接する筒状
部c1、d1を形成したものである。これによれば、ユニオ
ンナットgを用いて上記一対の継手部材a、bを連結し
た時に、密封体c、dの対向面部c2、d2同士が互いに密
接し合うことにより連結部分の液密性が確保されると共
に、防食管e、fの接続時にその管端部内面が継手部材
a、bにおける筒状部c1、d1の外面に接触して、管内を
流れる液体が防食管e、fの管端金属部e2、f2に接触し
なくなるから、該管端金属部e2、f2を防食することがで
きる。
場合、その内面の金属部分が腐食して赤水が発生するこ
とがある。 このような赤水の発生を未然に防止するため、金属管
の内面に耐食性の樹脂をライニング又はコーティングし
てなる内面樹脂被覆管(以下、防食管という)が用いら
れるが、その場合、管継手に接続される管端部分が露出
すると、その部分が腐食することになる。 そこで、このような問題に対処するものとして、従来
においては、例えば実開平1−87390号公報に示されて
いるようなユニオン管継手がある。これは、第5図に示
すように、互いに連結される一対のねじ込み式継手部材
a、bの内部の対向面部側にポリブテン製の密封体c、
dを設けると共に、該密封体c、dに、防食管e、fの
接続時にその管端部内面の樹脂層e1、f1に密接する筒状
部c1、d1を形成したものである。これによれば、ユニオ
ンナットgを用いて上記一対の継手部材a、bを連結し
た時に、密封体c、dの対向面部c2、d2同士が互いに密
接し合うことにより連結部分の液密性が確保されると共
に、防食管e、fの接続時にその管端部内面が継手部材
a、bにおける筒状部c1、d1の外面に接触して、管内を
流れる液体が防食管e、fの管端金属部e2、f2に接触し
なくなるから、該管端金属部e2、f2を防食することがで
きる。
然るに、上記のような従来の管継手においては、防食
管を必要以上にねじ込んだ際、その管端部によって管継
手内の密封体が直接押された場合は勿論のこと、直接押
されなくても過大なねじ込みトルクによって密封体に管
進行方向の力が作用するため、密封体が反対側に飛び出
したり該密封体の変形や位置ズレが生じたり(場合によ
っては密封体が破損される)し、その結果、水みちが形
成されて漏水が生じるおそれがある。 このような密封体の飛び出しや位置ズレ等を回避する
には、管継手に対して防食管を必要以上にねじ込まない
ようにすればよいが、そのためにはねじ込み量やねじ込
みトルクが過大にならないように注意しながら防食管を
ねじ込まなければならない。従って、その分だけ施工の
自由度がなくなり、接続に熟練を要することになる。 本発明は、防食管の接続に使用される管継手に関する
上記のような問題に対処するもので、防食管を接続する
際に該管のねじ込み量やねじ込みトルクが所定値よりも
多少オーバーしても継手内の密封体のズレや変形等を防
止し得る管継手を提供し、ひいてはこの種の管継手の信
頼性を向上させると共に、管接続作業の容易化つまり施
工の容易化を図ることを目的とする。
管を必要以上にねじ込んだ際、その管端部によって管継
手内の密封体が直接押された場合は勿論のこと、直接押
されなくても過大なねじ込みトルクによって密封体に管
進行方向の力が作用するため、密封体が反対側に飛び出
したり該密封体の変形や位置ズレが生じたり(場合によ
っては密封体が破損される)し、その結果、水みちが形
成されて漏水が生じるおそれがある。 このような密封体の飛び出しや位置ズレ等を回避する
には、管継手に対して防食管を必要以上にねじ込まない
ようにすればよいが、そのためにはねじ込み量やねじ込
みトルクが過大にならないように注意しながら防食管を
ねじ込まなければならない。従って、その分だけ施工の
自由度がなくなり、接続に熟練を要することになる。 本発明は、防食管の接続に使用される管継手に関する
上記のような問題に対処するもので、防食管を接続する
際に該管のねじ込み量やねじ込みトルクが所定値よりも
多少オーバーしても継手内の密封体のズレや変形等を防
止し得る管継手を提供し、ひいてはこの種の管継手の信
頼性を向上させると共に、管接続作業の容易化つまり施
工の容易化を図ることを目的とする。
上記目的達成のため、本発明は、金属管の内面に樹脂
が被覆されてなる防食管を接続した時にその管端部をシ
ールし得るように金属製継手本体内に樹脂製の密封体が
設けられたユニオン式もしくはフランジ式の管継手にお
いて、次のように構成したことを特徴とする。 即ち、継手本体の管挿入口の奥部に位置する内面に上
記防食管の金属管部分の内径と略同等か小さい内径を有
する突堤を形成して、この突堤に上記密封体をこの突堤
に上記密封体を密接させるとともにこの密封体の管挿入
口側と反対側面をガスケット座の一部のしたことによ
り、管挿入方向の力が密封体に作用した時に該密封体が
上記突堤によってバックアップされる構成とする。 密封体の材質としては、比較的伸びのある材質が最適
であり、例えば硬質塩化ビニル、耐熱性硬化質塩化ビニ
ル、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン等
が使用可能である。 また、継手本体内の密封体は例えば射出成形により形
成されるが、その場合、継手本体を構成する金属(たと
えば鋳物)の内面にホットメルトを塗布した後、その上
に射出される密封体成形用樹脂の樹脂熱でホットメルト
を溶融させて、該ホットメルトを介して密封体を継手本
内内面に密着させるのが好ましい。 また、後述する実施例のように密封体に筒状部が形成
されている場合には、その筒体部の外周面にシリコン系
のシーラントを塗布することも、管端防食性能を向上さ
せる上で有効である。この場合において、筒状部の形状
が実施例のものに限定されないことは勿論である。
が被覆されてなる防食管を接続した時にその管端部をシ
ールし得るように金属製継手本体内に樹脂製の密封体が
設けられたユニオン式もしくはフランジ式の管継手にお
いて、次のように構成したことを特徴とする。 即ち、継手本体の管挿入口の奥部に位置する内面に上
記防食管の金属管部分の内径と略同等か小さい内径を有
する突堤を形成して、この突堤に上記密封体をこの突堤
に上記密封体を密接させるとともにこの密封体の管挿入
口側と反対側面をガスケット座の一部のしたことによ
り、管挿入方向の力が密封体に作用した時に該密封体が
上記突堤によってバックアップされる構成とする。 密封体の材質としては、比較的伸びのある材質が最適
であり、例えば硬質塩化ビニル、耐熱性硬化質塩化ビニ
ル、ポリエチレン、架橋ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリブテン、ポリアミド、ポリフッ化ビニリデン等
が使用可能である。 また、継手本体内の密封体は例えば射出成形により形
成されるが、その場合、継手本体を構成する金属(たと
えば鋳物)の内面にホットメルトを塗布した後、その上
に射出される密封体成形用樹脂の樹脂熱でホットメルト
を溶融させて、該ホットメルトを介して密封体を継手本
内内面に密着させるのが好ましい。 また、後述する実施例のように密封体に筒状部が形成
されている場合には、その筒体部の外周面にシリコン系
のシーラントを塗布することも、管端防食性能を向上さ
せる上で有効である。この場合において、筒状部の形状
が実施例のものに限定されないことは勿論である。
上記の構成によれば、金属製継手本体の管挿入口の奥
部に位置する内面に防食管における金属管部分の内径と
略同等か小さい内径を有する突堤が形成されて、その突
堤に密封体が密接されているから、当該管継手に防食管
をねじ込んだ際に過大なねじ込みトルク等によって樹脂
製の密封体に比較的大きな管挿入方向の力が作用して
も、金属製継手本体内面に形成された突堤によって該密
封体がバックアップされる。これにより、防食管を必要
以上にねじ込んだ場合における密封体の位置ズレ、飛び
出し、破損等が確実に防止されることになる。 また、この密封体の管挿入口側と反対側面がガスケッ
ト座の一部とされているから、ガスケットは密封体の管
挿入口側と反対側面と密着して装着されることになり、
シール性が一段と向上する。
部に位置する内面に防食管における金属管部分の内径と
略同等か小さい内径を有する突堤が形成されて、その突
堤に密封体が密接されているから、当該管継手に防食管
をねじ込んだ際に過大なねじ込みトルク等によって樹脂
製の密封体に比較的大きな管挿入方向の力が作用して
も、金属製継手本体内面に形成された突堤によって該密
封体がバックアップされる。これにより、防食管を必要
以上にねじ込んだ場合における密封体の位置ズレ、飛び
出し、破損等が確実に防止されることになる。 また、この密封体の管挿入口側と反対側面がガスケッ
ト座の一部とされているから、ガスケットは密封体の管
挿入口側と反対側面と密着して装着されることになり、
シール性が一段と向上する。
以下、本発明の実施例を説明する。 この実施例は、ユニオン管継手に本発明を適用した場
合に関するもので、第1図に示すように、該管継手1
は、内面に雌ネジ2aが形成された金属製ユニオンナット
2と、このユニオンナット2によって連結される第1継
手部材3及び第2継手部材4とを有する。 このうち第1継手部材3は、上記ナット2の雌ネジ2a
に螺合される雄ネジ5aが外周面に設けられ且つ内周面に
防食管ねじ込み用の雌ネジ5bが形成された金属製継手本
体5と、この継手本体5内に射出成形により形成された
樹脂製の密封体6とからなる。この密封体6は、継手本
体5の一端側(図面上、右端側)から他端の管挿入口5c
に向かって延びる筒状部6aと、この筒状部6aの外周側に
形成されて継手本体5の内面凹部5dに密着する外筒部6b
と、該筒部6a及び外筒部6bとを連結する連結部6cとで構
成されている。 また、第2継手部材4は、ユニオンナット2に係合さ
れる鍔部7aが外周面に設けられ且つ内周面に防食管ねじ
込み用の雌ネジ7bが形成された金属製継手本体7と、こ
の継手本体7内に射出成形により形成された樹脂製の密
封体8とからなる。この密封体8は、上記第1継手部材
3の密封体6と略同様であり、継手本体7の一端側から
他端の管挿入口7cに向かって延びる筒状部8aと、この筒
状部8aの外周側に形成されて継手本体7の内面凹部7dに
密着する外筒部8bと、該筒状部8a及び外筒部8bとを連結
する連結部8cとで構成されている。 そして、第2図に示すように、上記各継手部材3、4
とユニオンナット2と各防食管50、51とを所定の状態に
連結した時に、各防食管50、51を構成する金属管50a、5
1aの内面に形成された樹脂層50b、52bに筒状部6a、8aが
密接してシールされることにより、各防食管50、51の管
端部分が各密封体6、8における筒状部6a、8aと外筒部
6b、8bと連結部6c、8cとで取り囲まれて夫々液密状態に
保たれるようになっている。 尚、上記第1及び第2継手部材3、4の対向面部側に
は、対応する凹部5e及び凸部7eが夫々形成されており、
両継手部材3、4の連結時にはそれらの凹部5e及び凸部
7eがパッキン9を介して嵌合される。また、この実施例
では、上記各筒状部6a、8aのシール性を高めるため、そ
の外周面にラセン状のリップ6d、8dが夫々設けられてい
る。 そして、本発明の特徴部分として、この管継手1にお
いては、上記各継手本体3、4の管挿入口5c、7cの奥部
に位置する内面に当該継手の軸心方向に突出する突堤5
f、7fが夫々形成されている。これらの突堤5f、7fは、
各々、当該防食管50、51を構成する金属管50a、51aの内
径Aと略同等か小さい内径Bを有し、その管挿入口5c、
7c側の側面に上記密封体6、8の連結部6c、8cが密接さ
れている。そして、第1及び第2継手部材3、4に対す
る各防食管50、51の必要以上のねじ込みによって各密封
体6、8に管挿入方向に力が作用した時に、各密封体
6、8が上記突堤5f、7fによって夫々バックアップされ
るようになっている。 上記の構成によれば、管継手1を構成する第1及び第
2継手部材3、4における密封体6、8の飛び出し等が
次のように確実に防止される。尚、各密封体6、8に対
する作用は両継手部材3、4においても同様であるの
で、ここでは第1継手部材3を例にとって説明する。 第1継手部材3に防食管50を接続する場合、その管挿
入口5cに防食管50の管端部を挿入してねじ込んでいく。
その場合、防食管50のねじ込み量が適正であれば、その
管端部の内周面及び外周面が継手部材3内における密封
体6の外筒部6bと筒状部6aとに夫々密接し且つその前方
が密封体中間部6cによって閉塞されるから、防食管50を
構成する金属管50aの管端部分が確実に防食される。 一方、第1継手部材3に対して防食管50を必要以上に
ねじ込んでしまった場合、つまり該管50のねじ込み量が
多すぎた場合には、過大なねじ込みトルクが密封体6に
作用する。この時、密封体6は防食管50の過度のねじ込
みによってその進行方向(管挿入方向)の力を受けるた
め、管挿入方向に変位しようとする。しかし、この継手
部材3においては、その管挿入口5cの奥部に位置する継
手本体内面に防食管50を構成する金属管50aの内径Aと
略同等か小さい内径Bを有する突堤(金属製)5fが形成
されており、その金属製突堤5fに密封体6の中間部6cが
密接されている。従って、上記のような管挿入方向の力
を密封体6が受けた時は、その奥にある突堤5fによって
該密封体6がバックアップされることになる。これによ
り、防食管50を必要以上にねじ込んだ場合における密封
体6の変位つまり位置ズレや継手本体5からの飛び出し
等が確実に防止されることになる。 ここで、上述の突堤5fによるバックアップ効果を確認
するために、この種の突堤の内径Bの寸法のみを異なら
せて行った防食管のねじ込み試験について簡単に説明す
る。 先ず、突堤内径Bの寸法のみ異なる複数の継手部材
(試料I〜VI)を用意する。この場合に用いた継手本体
の材質は鋳鉄、その内部に射出成形により形成された密
封体の材質は架橋ポリエチレン、ねじ込まれる防食管は
呼び径が20mmで内面に耐熱硬質塩化ビニル樹脂がライニ
ングされた鋼管、いわゆる耐熱硬質塩化ビニル樹脂ライ
ニング鋼管である。次に、各試料の継手部材について防
食管をねじ込んでいって、ねじ込みトルクが所定値とな
った時に密封体に異常が生じているか否かを調べた。そ
の結果を第1表に示す。 施工現場における適正なねじ込みトルクとしては、呼
び径20mmの防食管の場合で600kgcmとされており、上記
第1表に示されているように、突堤内径Bの比較的大き
いもの(試料I、II)では密封体の異常が発生する。突
堤内径Bが防食管を構成する金属管の内径Aと略等しい
もの(試料III及びIV)か小さいもの(試料V及びVI)
においては、ねじ込みトルクが1000kgcmの場合にも密封
体に異常が起きず、それ以上のトルクでは防食管自身が
変形してしまう。施工現場におけるねじ込みトルクのバ
ラツキを考慮すると、この試験条件では、密封体が600k
gcm以上のトルクに耐えることが必要となる。 従って、施工現場でねじ込みトルクにバラツキがあっ
たとしても、上述したように継手部材内の突堤の内径B
を防食管における金属管の内径と略等しいか小さい寸法
に設定することによって、突堤が密封体を十分にバック
アップすることができるから、該密封体の位置ズレや変
形等の異常が確実に防止されることになる。 次に、第3図に示す本発明の第2実施例について説明
する。 この実施例の管継手11は、ユニオンナット12と第1及
び第2継手部材13、14とで構成されている点は第1実施
例の場合と同じであるが、各継手本体15、17内に夫々設
けられた密封体16、18の奥部つまり筒状部16a、18aの基
端側の部分16c、18cが当該継手本体15、17における突堤
15f、17fを被覆した状態で該突堤に密接されている点が
第1実施例と異なる。このようにして密封体16、18の一
部分16c、18cで突堤15f、17fを被覆すれば、その被覆し
た分だけ突堤15f、17f周辺の接水面(つまり各金属製継
手本体の対向面部側において水と接する可能性のある
面)が少なくなる。従って、パッキン19を介して両継手
部材13、14を連結した場合において、当該連結部におけ
るシール性と防食管(図示せず)の管端部に対する防食
性能を更に高めることができる。 上記第1及び第2実施例は何れもユニオン式管継手に
本発明を適用したものであるが、第4図はフランジ式管
継手に本発明を適用した例を示す。この第3実施例に係
る管継手21においても、上記第1及び第2実施例の場合
と同様、継手本体25の内面に突堤25fが形成されている
と共に、該継手本体25f内に樹脂製の密封体26が設けら
れている。そして、該密封体26には筒状部26aが形成さ
れて、その基端側の部分26cが突堤25fを被覆した状態で
該突堤25fに密接されている。 この第3実施例及び上記第2実施例においても、各突
堤25f、15f、17fが、接続される防食管を構成する金属
管部分の内径と略同等か小さい内径を有することは第1
実施例の場合と同じである。従って、防食管を必要以上
にねじ込んだ場合でも、第1実施例の場合と同様にし
て、各密封体16、18、26の変位ないし位置ズレや継手本
体15、17、25からの飛び出し等を確実に防止することが
できる。
合に関するもので、第1図に示すように、該管継手1
は、内面に雌ネジ2aが形成された金属製ユニオンナット
2と、このユニオンナット2によって連結される第1継
手部材3及び第2継手部材4とを有する。 このうち第1継手部材3は、上記ナット2の雌ネジ2a
に螺合される雄ネジ5aが外周面に設けられ且つ内周面に
防食管ねじ込み用の雌ネジ5bが形成された金属製継手本
体5と、この継手本体5内に射出成形により形成された
樹脂製の密封体6とからなる。この密封体6は、継手本
体5の一端側(図面上、右端側)から他端の管挿入口5c
に向かって延びる筒状部6aと、この筒状部6aの外周側に
形成されて継手本体5の内面凹部5dに密着する外筒部6b
と、該筒部6a及び外筒部6bとを連結する連結部6cとで構
成されている。 また、第2継手部材4は、ユニオンナット2に係合さ
れる鍔部7aが外周面に設けられ且つ内周面に防食管ねじ
込み用の雌ネジ7bが形成された金属製継手本体7と、こ
の継手本体7内に射出成形により形成された樹脂製の密
封体8とからなる。この密封体8は、上記第1継手部材
3の密封体6と略同様であり、継手本体7の一端側から
他端の管挿入口7cに向かって延びる筒状部8aと、この筒
状部8aの外周側に形成されて継手本体7の内面凹部7dに
密着する外筒部8bと、該筒状部8a及び外筒部8bとを連結
する連結部8cとで構成されている。 そして、第2図に示すように、上記各継手部材3、4
とユニオンナット2と各防食管50、51とを所定の状態に
連結した時に、各防食管50、51を構成する金属管50a、5
1aの内面に形成された樹脂層50b、52bに筒状部6a、8aが
密接してシールされることにより、各防食管50、51の管
端部分が各密封体6、8における筒状部6a、8aと外筒部
6b、8bと連結部6c、8cとで取り囲まれて夫々液密状態に
保たれるようになっている。 尚、上記第1及び第2継手部材3、4の対向面部側に
は、対応する凹部5e及び凸部7eが夫々形成されており、
両継手部材3、4の連結時にはそれらの凹部5e及び凸部
7eがパッキン9を介して嵌合される。また、この実施例
では、上記各筒状部6a、8aのシール性を高めるため、そ
の外周面にラセン状のリップ6d、8dが夫々設けられてい
る。 そして、本発明の特徴部分として、この管継手1にお
いては、上記各継手本体3、4の管挿入口5c、7cの奥部
に位置する内面に当該継手の軸心方向に突出する突堤5
f、7fが夫々形成されている。これらの突堤5f、7fは、
各々、当該防食管50、51を構成する金属管50a、51aの内
径Aと略同等か小さい内径Bを有し、その管挿入口5c、
7c側の側面に上記密封体6、8の連結部6c、8cが密接さ
れている。そして、第1及び第2継手部材3、4に対す
る各防食管50、51の必要以上のねじ込みによって各密封
体6、8に管挿入方向に力が作用した時に、各密封体
6、8が上記突堤5f、7fによって夫々バックアップされ
るようになっている。 上記の構成によれば、管継手1を構成する第1及び第
2継手部材3、4における密封体6、8の飛び出し等が
次のように確実に防止される。尚、各密封体6、8に対
する作用は両継手部材3、4においても同様であるの
で、ここでは第1継手部材3を例にとって説明する。 第1継手部材3に防食管50を接続する場合、その管挿
入口5cに防食管50の管端部を挿入してねじ込んでいく。
その場合、防食管50のねじ込み量が適正であれば、その
管端部の内周面及び外周面が継手部材3内における密封
体6の外筒部6bと筒状部6aとに夫々密接し且つその前方
が密封体中間部6cによって閉塞されるから、防食管50を
構成する金属管50aの管端部分が確実に防食される。 一方、第1継手部材3に対して防食管50を必要以上に
ねじ込んでしまった場合、つまり該管50のねじ込み量が
多すぎた場合には、過大なねじ込みトルクが密封体6に
作用する。この時、密封体6は防食管50の過度のねじ込
みによってその進行方向(管挿入方向)の力を受けるた
め、管挿入方向に変位しようとする。しかし、この継手
部材3においては、その管挿入口5cの奥部に位置する継
手本体内面に防食管50を構成する金属管50aの内径Aと
略同等か小さい内径Bを有する突堤(金属製)5fが形成
されており、その金属製突堤5fに密封体6の中間部6cが
密接されている。従って、上記のような管挿入方向の力
を密封体6が受けた時は、その奥にある突堤5fによって
該密封体6がバックアップされることになる。これによ
り、防食管50を必要以上にねじ込んだ場合における密封
体6の変位つまり位置ズレや継手本体5からの飛び出し
等が確実に防止されることになる。 ここで、上述の突堤5fによるバックアップ効果を確認
するために、この種の突堤の内径Bの寸法のみを異なら
せて行った防食管のねじ込み試験について簡単に説明す
る。 先ず、突堤内径Bの寸法のみ異なる複数の継手部材
(試料I〜VI)を用意する。この場合に用いた継手本体
の材質は鋳鉄、その内部に射出成形により形成された密
封体の材質は架橋ポリエチレン、ねじ込まれる防食管は
呼び径が20mmで内面に耐熱硬質塩化ビニル樹脂がライニ
ングされた鋼管、いわゆる耐熱硬質塩化ビニル樹脂ライ
ニング鋼管である。次に、各試料の継手部材について防
食管をねじ込んでいって、ねじ込みトルクが所定値とな
った時に密封体に異常が生じているか否かを調べた。そ
の結果を第1表に示す。 施工現場における適正なねじ込みトルクとしては、呼
び径20mmの防食管の場合で600kgcmとされており、上記
第1表に示されているように、突堤内径Bの比較的大き
いもの(試料I、II)では密封体の異常が発生する。突
堤内径Bが防食管を構成する金属管の内径Aと略等しい
もの(試料III及びIV)か小さいもの(試料V及びVI)
においては、ねじ込みトルクが1000kgcmの場合にも密封
体に異常が起きず、それ以上のトルクでは防食管自身が
変形してしまう。施工現場におけるねじ込みトルクのバ
ラツキを考慮すると、この試験条件では、密封体が600k
gcm以上のトルクに耐えることが必要となる。 従って、施工現場でねじ込みトルクにバラツキがあっ
たとしても、上述したように継手部材内の突堤の内径B
を防食管における金属管の内径と略等しいか小さい寸法
に設定することによって、突堤が密封体を十分にバック
アップすることができるから、該密封体の位置ズレや変
形等の異常が確実に防止されることになる。 次に、第3図に示す本発明の第2実施例について説明
する。 この実施例の管継手11は、ユニオンナット12と第1及
び第2継手部材13、14とで構成されている点は第1実施
例の場合と同じであるが、各継手本体15、17内に夫々設
けられた密封体16、18の奥部つまり筒状部16a、18aの基
端側の部分16c、18cが当該継手本体15、17における突堤
15f、17fを被覆した状態で該突堤に密接されている点が
第1実施例と異なる。このようにして密封体16、18の一
部分16c、18cで突堤15f、17fを被覆すれば、その被覆し
た分だけ突堤15f、17f周辺の接水面(つまり各金属製継
手本体の対向面部側において水と接する可能性のある
面)が少なくなる。従って、パッキン19を介して両継手
部材13、14を連結した場合において、当該連結部におけ
るシール性と防食管(図示せず)の管端部に対する防食
性能を更に高めることができる。 上記第1及び第2実施例は何れもユニオン式管継手に
本発明を適用したものであるが、第4図はフランジ式管
継手に本発明を適用した例を示す。この第3実施例に係
る管継手21においても、上記第1及び第2実施例の場合
と同様、継手本体25の内面に突堤25fが形成されている
と共に、該継手本体25f内に樹脂製の密封体26が設けら
れている。そして、該密封体26には筒状部26aが形成さ
れて、その基端側の部分26cが突堤25fを被覆した状態で
該突堤25fに密接されている。 この第3実施例及び上記第2実施例においても、各突
堤25f、15f、17fが、接続される防食管を構成する金属
管部分の内径と略同等か小さい内径を有することは第1
実施例の場合と同じである。従って、防食管を必要以上
にねじ込んだ場合でも、第1実施例の場合と同様にし
て、各密封体16、18、26の変位ないし位置ズレや継手本
体15、17、25からの飛び出し等を確実に防止することが
できる。
以上のように本発明によれば、金属製継手本体内に防
食管の管端部をシールする樹脂製の密封体が設けられた
管継手において、上記継手本体の内面に所定径の突堤が
形成されて該突堤に密封体が密接されているから、防食
管が過度にねじ込まれた時は該突堤によって密封体がバ
ックアップされる。これにより、防食管を必要以上にね
じ込んだ場合における密封体の位置ズレ、飛び出し、破
損等が確実に防止され、この種の管継手の信頼性が向上
すると共に、管接続作業の容易化つまり施工の容易化が
図れることになる。 また、この密封体の管挿入口側と反対側面がガスケッ
ト座の一部とされているから、ガスケットは密封体の管
挿入口側と反対側面と密着して装着されていることにな
り、シール性が一段と向上する。
食管の管端部をシールする樹脂製の密封体が設けられた
管継手において、上記継手本体の内面に所定径の突堤が
形成されて該突堤に密封体が密接されているから、防食
管が過度にねじ込まれた時は該突堤によって密封体がバ
ックアップされる。これにより、防食管を必要以上にね
じ込んだ場合における密封体の位置ズレ、飛び出し、破
損等が確実に防止され、この種の管継手の信頼性が向上
すると共に、管接続作業の容易化つまり施工の容易化が
図れることになる。 また、この密封体の管挿入口側と反対側面がガスケッ
ト座の一部とされているから、ガスケットは密封体の管
挿入口側と反対側面と密着して装着されていることにな
り、シール性が一段と向上する。
第1〜4図は本発明の実施例を示すもので、第1図は第
1実施例に係る管継手を分解して示す一部切り欠き正面
図、第2図はその使用状態を示す一部切り欠き正面図、
第3図は第2実施例に係る管継手を分解して示す一部切
り欠き正面図、第4図は第3実施例に係る管継手を示す
一部切り欠き正面図である。また、第5図は従来の管継
手を示す一部切り欠き正面図である。 1,11,21……管継手、 5,7,15,17,25……継手本体、 6,8,16,18,26……密封体、 5c,7c……管挿入口、 5f,7f,15f,17f,27f……突堤、 50,51……内面樹脂被覆管(防食管)、 50a、51a……金属管、 A……金属管の内径、 B……突堤の内径。
1実施例に係る管継手を分解して示す一部切り欠き正面
図、第2図はその使用状態を示す一部切り欠き正面図、
第3図は第2実施例に係る管継手を分解して示す一部切
り欠き正面図、第4図は第3実施例に係る管継手を示す
一部切り欠き正面図である。また、第5図は従来の管継
手を示す一部切り欠き正面図である。 1,11,21……管継手、 5,7,15,17,25……継手本体、 6,8,16,18,26……密封体、 5c,7c……管挿入口、 5f,7f,15f,17f,27f……突堤、 50,51……内面樹脂被覆管(防食管)、 50a、51a……金属管、 A……金属管の内径、 B……突堤の内径。
Claims (1)
- 【請求項1】金属管の内面に樹脂が被覆されてなる内面
樹脂被覆管を接続した時にその管端部をシールし得るよ
うに金属製継手本体内に樹脂製の密封体が設けられたユ
ニオン式もしくはフランジ式の管継手において、上記密
封体に管挿入方向の力が作用した時に密封体がパックア
ップされるように、継手本体の管挿入口の奥部に位置す
る内面に上記内面樹脂被覆管の金属管部分の内径と略同
等か小さい内径を有する突堤を形成して、この突堤に上
記密封体を密接させるともにこの密封体の管挿入口側と
反対側面をガスケット座の一部のしたことを特徴とする
管継手。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2304713A JPH0830558B2 (ja) | 1990-11-09 | 1990-11-09 | 管継手 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2304713A JPH0830558B2 (ja) | 1990-11-09 | 1990-11-09 | 管継手 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04181098A JPH04181098A (ja) | 1992-06-29 |
JPH0830558B2 true JPH0830558B2 (ja) | 1996-03-27 |
Family
ID=17936318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2304713A Expired - Fee Related JPH0830558B2 (ja) | 1990-11-09 | 1990-11-09 | 管継手 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0830558B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5453516B1 (ja) * | 2012-12-28 | 2014-03-26 | 木本産業株式会社 | 漏れ止め用具 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH027355Y2 (ja) * | 1985-02-19 | 1990-02-21 | ||
JPH059580Y2 (ja) * | 1987-08-24 | 1993-03-09 | ||
JPH063260Y2 (ja) * | 1988-09-30 | 1994-01-26 | 株式会社クボタ | ライニング管用の管継手 |
-
1990
- 1990-11-09 JP JP2304713A patent/JPH0830558B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04181098A (ja) | 1992-06-29 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |