JPH08301851A - 光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法 - Google Patents

光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法

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JPH08301851A
JPH08301851A JP7107476A JP10747695A JPH08301851A JP H08301851 A JPH08301851 A JP H08301851A JP 7107476 A JP7107476 A JP 7107476A JP 10747695 A JP10747695 A JP 10747695A JP H08301851 A JPH08301851 A JP H08301851A
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JP
Japan
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methyl
methanocycloocta
pyridine
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JP7107476A
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Atsuro Terajima
孜郎 寺島
Toshiji Yoshino
利治 吉野
Noriyuki Nakajima
範行 中島
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Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルツハイマー病の治療薬としての用途が期
待される光学活性(−)−フパチンAの重要合成中間体
である、光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピ
リジン誘導体の工業的に実施可能で簡便な製造法を提供
する。 【構成】 一般式で表される6−ヒドロキシ−7,8−
ジヒドロキノリン誘導体に、光学活性ホスフィン、パラ
ジウム触媒、及び塩基の存在下、一般式[II]で表さ
れる1,3−二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反
応させることを特徴とする、一般式[III]で表され
る光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
誘導体の製造法。 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なり、置換基を有し
てもよいアルキル基、またはシリル基を表す。また、X
及びYは同一または異なり、アシルオキシ基、またはハ
ロゲン原子を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強力なアセチルコリンエ
ステラーゼ阻害活性を有し、アルツハイマー病の治療薬
としての用途が期待される光学活性(−)−フパチンA
の重要合成中間体である、一般式[III]
【0002】
【化4】
【0003】(式中、R1及びR2は同一または異なり、
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体の新規製造法に関する。
【0004】
【従来の技術】近年大きな社会問題となりつつある老人
性痴呆症の原因の一つであるアルツハイマー病において
は、脳内で情報伝達の働きをしている神経伝達物質の合
成に異常を来たして痴呆症状が進行すると言われてい
る。この観点から神経伝達物質、特に、アセチルコリン
を標的として、アセチルコリンエステラーゼを阻害する
物質、アセチルコリン合成酵素の働きを高める物質など
をアルツハイマー病の治療薬として開発する試みが盛ん
に行われている(窪田実、ファルマシア、28、354
(1992) および 朝長正徳、化学と生物、27、
14(1989))。光学活性(−)−フパチンAは、
強力なアセチルコリンエステラーゼ阻害活性を示すこと
から、アルツハイマー病治療薬として非常に注目を集め
ている化合物である(D. Rai, Pure & Appl. Chem., 65,
1103 (1993).)。この化合物は、従来、6−ヒドロキシ
−2−メトキシ−5−[(1R,2S,5R)−2−
(1´−メチル−1´−フェニル)エチル−5−メチル
シクロヘキサン−1−イル]オキシカルボニル−7,8
−ジヒドロキノリンのメタクロレインへの不斉マイケル
付加反応を鍵反応として合成されていた (A. P. Koziko
wskiet al., J. Am. Chem. Soc., 113, 4695 (199
1).)。しかしながら、この製造法は、(1R,2S,5
R)−2−(1´−メチル−1´−フェニル)エチル−
5−メチルシクロヘキサン−1−イルエステルの合成
や、そのカルボン酸への変換に長い合成工程を要し、し
かも高価な(1R,2S,5R)−2−(1´−メチル
−1´−フェニル)エチル−5−メチルシクロヘキサン
−1−オールを当量必要とするものであり、この製造法
で光学活性(−)−フパチンAを安価に大量合成するこ
とは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
ツハイマー病の治療薬としての用途が期待される光学活
性(−)−フパチンAの重要合成中間体である、光学活
性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の
工業的に実施可能で簡便な製造法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、光学活性
(−)−フパチンAの重要合成中間体である光学活性
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の簡
便な製造法について鋭意検討した結果、6−ヒドロキシ
−7,8−ジヒドロキノリン誘導体に、光学活性ホスフ
ィン、パラジウム触媒、及び塩基の存在下、1,3−二
置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応させることに
より、目的化合物を短工程で簡便に製造し得ることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、一般式[I]
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1及びR2は同一または異なり、
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される6−ヒドロキシ−7,8−ジヒドロキ
ノリン誘導体に、光学活性ホスフィン、パラジウム触
媒、及び塩基の存在下、一般式[II]
【0010】
【化6】
【0011】(式中、X及びYは同一または異なり、ア
シルオキシ基、またはハロゲン原子を表す。)で表され
る1,3−二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応
させることを特徴とする、一般式[III]
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1及びR2は同一または異なり、
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体の製造法に関する。
【0014】前記一般式[I]及び[III]中の置換
基を有してもよいアルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、t−ブチル基などの炭素数1〜6の直鎖状または
分岐鎖状の低級アルキル基;メトキシメチル基、メチル
チオメチル基、ベンジルオキシメチル基、2−メトキシ
エトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメ
チル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、
テトラヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基、1−
メチル−1−メトキシエチル基、シクロヘキシルメチル
基、アリル基などの置換アルキル基;ベンジル基、p−
メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、p−ブロ
モベンジル基、トリチル基、2,4−ジメトキシフェニ
ルメチル基、2,4,6−トリメチルフェニルメチル
基、ペンタフロロフェニルメチル基、2−フラニルメチ
ル基、2−チオフェニルメチル基、1−ナフチルメチル
基、2−ナフチルメチル基、2−フェニルエチル基など
のアリールアルキル基などが例示され、シリル基として
はトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチ
ルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基な
どが例示される。
【0015】上記のように、一般式[I]及び[II
I]に含まれるR1、R2としては多くの官能基が例示さ
れるが、好適にはR1、R2は、ともにメチル基が用いら
れる。
【0016】一般式[I]で表される6−ヒドロキシ−
7,8−ジヒドロキノリン誘導体のうちR1、R2がとも
にメチル基である6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−
メトキシカルボニル−7,8−ジヒドロキノリンは、文
献記載の化合物であり (A. P. Kozikowski et al., J.
Am. Chem. Soc., 111, 4116 (1989), A. P. Kozikowski
et al., J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 195 (199
0).)、また、R1、R2がメチル基以外の化合物も同文献
を参考に同様の方法で製造できるものである。
【0017】一般式[II]中のアシルオキシ基として
は、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオ
キシ基、2−メチルプロピオニルオキシ基、2,2−ジ
メチルプロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基、ペ
ンタノイルオキシ基、3−メチルブチロイルオキシ基、
オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、クロロア
セトキシ基、アクリロイルオキシ基、クロトノイルオキ
シ基、シンナモイルオキシ基、2−メチルアセチレン−
1−カルボニルオキシ基、2−フェニルアセチレン−1
−カルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−フロ
ロベンゾイルオキシ基、p−クロロベンゾイルオキシ
基、p−ブロモベンゾイルオキシ基、p−ヨードベンゾ
イルオキシ基、p−アニソイルオキシ基、2,4−ジク
ロロベンゾイルオキシ基、トルオイルオキシ基、2,
4,6−トリメチルベンゾイルオキシ基、2,4−ジメ
トキシベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、
2−ナフトイルオキシ基、ピリジン−2−カルボニルオ
キシ基、ピリジン−4−カルボニルオキシ基、チオフェ
ン−2−カルボニルオキシ基、フラン−2−カルボニル
オキシ基、フェニルアセトキシ基、1−フェニルプロピ
オニルオキシ基、2−フェニルプロピオニルオキシ基、
チオフェン−2−アセトキシ基、メトキシカルボニルオ
キシ基、エトキシカルボニルオキシ基、ベンジルオキシ
カルボニルオキシ基、p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルオキシ基、アリルオキシカルボニルオキシ基などが
例示される。
【0018】また、ハロゲン原子としては、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子が例示される。
【0019】上記のように、一般式[II]のX及びY
は多くの官能基が例示されるが、好適にはX及びYは、
ともにアセトキシ基が用いられる。
【0020】一般式[II]で表される1,3−二置換
−2−メチレンプロパン誘導体のうち、X及びYがとも
にアセトキシ基である1,3−ビス(アセトキシ)−2
−メチレンプロパンは、文献記載の化合物であり(J. D.
Wuest et al., Organometallics, 208 (1984).)、ま
た、市販の2−メチレン−1,3−プロパンジオールの
アシル化により製造することもできる。その他のアシル
オキシ基を有する化合物も同様の方法で製造することが
できる。ハロゲン原子を有する化合物のうち、X及びY
がともに塩素原子のものは市販されている。
【0021】反応に用いられる光学活性ホスフィンとし
ては、(S)−N,N−ジメチル−1−[(R)−2−
(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミ
ン、(R)−1−[(S)−1´,2−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)フェロセニル]エチルアセテート、
(R)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−
1−[(S)−1´,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)フェロセニル]エチルアミン等のフェロセニルホス
フィン系光学活性ホスフィン、(R)−(+)−2,2
´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフ
チル等のBINAP系光学活性ホスフィン、(4S,5
S)−(+)−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノメ
チル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、
(4S,5S)−(−)−4,5−ビス[ビス(4´−
メトキシ−3´,5´−ジメチルフェニル)ホスフィノ
メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン等
のジオキソラン系光学活性ホスフィン、(2S,4S)
−1−t−ブトキシカルボニル−4−ジフェニルホスフ
ィノ−2−ジフェニルホスフィノメチルピロリジン等の
ピロリジン系光学活性ホスフィン、(1S,2S)−
(+)−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)
シクロヘキサン、(2S,3S)−2,3−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)ブタン等のアルキル系光学活性ホス
フィン、(R,R)−1,2−エタンジイルビス[(2
−メトキシフェニル)フェニルホスフィン]等のリン上
に不斉を持つ光学活性ホスフィンなどが例示されるが、
良好な不斉収率を与えるという点で、好適には(R)−
N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−1−
[(S)−1´,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フ
ェロセニル]エチルアミン、(R)−(+)−2,2´
−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチ
ル、(2S,4S)−1−t−ブトキシカルボニル−4
−ジフェニルホスフィノ−2−ジフェニルホスフィノメ
チルピロリジン、(R,R)−1,2−エタンジイルビ
ス[(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン]が
用いられ、さらに好適には(R)−N−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルア
ミンが用いられる。
【0022】反応に用いられるパラジウム触媒として
は、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムジベン
ジリデンアセトン錯体等が例示されるが、好適には酢酸
パラジウムが用いられる。
【0023】反応に用いられる塩基としては、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム等の金属水素化物、トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4
−ジメチルアミノピリジン、N,N,N´,N´−テト
ラメチルエチレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノン−5−エン、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、1,1,3,3
−テトラメチルグアニジン等の有機塩基が例示される
が、好適には1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
が用いられる。
【0024】反応は溶媒中で行うことが望ましく、用い
られる溶媒としては反応に関与しないものであれば如何
なるものも使用できるが、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒が用
いられ、好適にはジエチルエーテル(エーテル)、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が用い
られる。
【0025】反応は−78℃から150℃で進行する
が、好適には−30℃から25℃で円滑に進行する。
【0026】以上の如くして製造された一般式[II
I]で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体は、公知の方法に従って光学活性
(−)−フパチンAへと変換できる (A. P. Kozikowski
et al., J. Org. Chem., 58, 7660 (1993).)。
【0027】以下、実施例および参考例で本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない
ことは言うまでもない。
【0028】
【実施例】
実施例1
【0029】
【化8】
【0030】アルゴン雰囲気下、酢酸パラジウム(4
8.0mg、214μmol)および(R)−N−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1
´,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]
エチルアミン(280mg、427μmol)をジオキ
サン(14ml)中、室温で30分攪拌後、エーテル
(28ml)を加え、その反応混液に文献記載の方法に
従って調製した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メ
トキシカルボニル−7,8−ジヒドロキノリン(1.0
0g、4.25mmol)、1,3−ビスアセトキシ−
2−メチレンプロパン(690μl、4.25mmo
l)、および1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
(590μl、4.70mmol)のジオキサン−エー
テル(1:2、42ml)溶液を−30℃にて加え、徐
々に−25℃まで昇温しながら30分間攪拌した。その
反応混液に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
(590μl、4.70mmol)を加え、攪拌しなが
ら4時間をかけ徐々に0℃まで昇温した後、減圧下溶媒
を留去し残渣を得た。その残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)を用
い精製し(+)−メチル 7,8,9,10−テトラヒ
ドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(1.19g、4.14mmo
l、97%、49.4%ee)を無色透明のオイルとし
て得た。光学純度は高速液体クロマトグラフィーで光学
活性カラム(ダイセル(株)、CHIRALCEL O
D−H、ヘキサン:2−プロパノール=20:1、0.
5ml/min)を用いて決定した。リテンションタイ
ムは(−)−体が15.5min、(+)−体が20.
3minである。
【0031】[α]D 20 = +14.6゜ (c=1.41, CHCl3) (49.
4%ee) IR(neat, cm-1): 2940, 1740, 1720, 1650, 1600, 157
5, 1475, 1420, 1320, 1260, 1175, 1115, 1065, 1030,
1005, 1000, 950, 905, 875, 830, 775, 735, 700, 66
0, 5751 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 6.98 (d, J=8.60 Hz, 1H,
Ar-H), 6.59 (d, J=8.60 Hz, 1H, Ar-H), 4.82-4.87
(m, 1H, C=CH2), 4.48-4.53 (m, 1H, C=CH2), 3.90 (s,
3H, -OCH3), 3.82 (s, 3H, -CO2CH3), 3.45 (dd, J=1
8.2 , 6.90 Hz, 1H,C10-H), 3.13-3.21 (m, 1H, C6-H),
3.12 (d, J=18.2 Hz, 1H, C10-H), 2.94-3.01 (m, 1H,
C9-H), 2.76-2.85 (m, 1H, C8-H), 2.58-2.67 (m, 1H,
C6-H), 2.54-2.63 (m, 1H, C8-H) MS (m/z): 287 (M+), 255 (M-MeOH+) HRMS (m/z): M+ (C16H17NO4) 計算値 287.1156;測定
値 287.1146 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Org.Chem., 58, 7660 (1993))記載
の値とよく一致した。
【0032】実施例2
【0033】
【化9】
【0034】アルゴン雰囲気下、酢酸パラジウム(1
0.0mg、44.5μmol)および(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチル(BINAP)(55.5mg、89.1
μmol)をジオキサン(1.0ml)中、室温で30
分攪拌後、その反応混液に文献記載の方法に従って調製
した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メトキシカル
ボニル−7,8−ジヒドロキノリン(25.0mg、1
06μmol)、1,3−ビスアセトキシ−2−メチレ
ンプロパン(17.2μl、106μmol)、および
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(15.0μ
l、120μmol)のジオキサン(1.0ml)溶液
を室温にて加え20分間攪拌した。その反応混液にテト
ラメチルグアニジン(15.0μl、120μmol)
を加え20分攪拌後、5時間沸騰攪拌し、さらに室温に
て12時間攪拌した。反応混液を減圧下溶媒を留去し、
得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を用い精製し
(+)−メチル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2
−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−5,9−メ
タノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボ
キシレート(16.0mg、55.7μmol、53
%、12.0%ee)を無色透明のオイルとして得た。
【0035】実施例3
【0036】
【化10】
【0037】実施例2と同様の方法で、(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(2S,4S)−1−t−ブト
キシカルボニル−4−ジフェニルホスフィノ−2−ジフ
ェニルホスフィノメチルピロリジン(BPPM)(5
0.0mg、90.3μmol)を用い、(−)−メチ
ル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキシ−
7−メチレン−11−オキソ−5,9−メタノシクロオ
クタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート
(20.7mg、72.0μmol、68%、23.7
%ee)を無色透明のオイルとして得た。
【0038】実施例4
【0039】
【化11】
【0040】実施例2と同様の方法で、(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(R,R)−1,2−エタンジ
イルビス[(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィ
ン](DiPAMP)(41.0mg、89.4μmo
l)を用い、(+)−メチル 7,8,9,10−テト
ラヒドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ
−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(19.4mg、67.5μm
ol、64%、11.5%ee)を無色透明のオイルと
して得た。
【0041】実施例5
【0042】
【化12】
【0043】実施例2と同様の方法で、(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(R)−N−メチル−N−(2
−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミン
(58.5mg、89.2μmol)を用い、(+)−
メチル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキ
シ−7−メチレン−11−オキソ−5,9−メタノシク
ロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレー
ト(20.1mg、70.0μmol、66%、39.
5%ee)を無色透明のオイルとして得た。
【0044】実施例6
【0045】
【化13】
【0046】アルゴン雰囲気下、文献記載の方法に従っ
て調製した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メトキ
シカルボニル−7,8−ジヒドロキノリン(25.0m
g、106μmol)および水素化ナトリウム(60%
in oil、5.1mg、128μmol)をテト
ラヒドロフラン(1.0ml)に懸濁させ、0℃にて3
0分攪拌した。その反応混液に酢酸パラジウム(10.
0mg、44.5μmol)、(R)−N−メチル−N
−(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチル
アミン(58.5mg、89.2μmol)および1,
3−ビスアセトキシ−2−メチレンプロパン(17.2
μl、106μmol)のテトラヒドロフラン(1.0
ml)溶液を−78℃にて加え、−30℃にて40時間
攪拌後、室温で96時間攪拌した。反応混液に飽和塩化
アンモニウム水溶液(10ml)およびエーテル(10
ml)を加え分液後、水層をエーテル(10ml)で抽
出した。有機層は合わせて飽和食塩水(10ml)で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去
し残渣を得た。得られた残渣を分取用シリカゲル薄層ク
ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を
用い精製し(+)−メチル 7,8,9,10−テトラ
ヒドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(19.5mg、67.9μm
ol、64%、45.2%ee)を無色透明のオイルと
して得た。
【0047】参考例1
【0048】
【化14】
【0049】アルゴン雰囲気下、(+)−メチル 7,
8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキシ−7−メチ
レン−11−オキソ−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート(1.
18g、4.11mmol、49.4%ee)のジオキ
サン(32ml)溶液に室温にてトリフルオロメタンス
ルホン酸(510μl、5.76mmol)を加え、9
3℃にて20時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し残渣
を得た。残渣に酢酸エチル(30ml)および飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(30ml)を加え分液し、水層
を酢酸エチル(30ml)で抽出した。有機層を合わせ
て飽和食塩水(30ml)で洗浄し無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧下で留去し残渣を得た。その残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=5:1)を用いて精製し(+)−メチル
9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−11
−オキソ−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレート(880mg、3.0
6mmol、75%)を白色固体として得た。得られた
固体をヘキサンから再結晶することにより、光学的に純
粋な(+)−メチル 9,10−ジヒドロ−2−メトキ
シ−7−メチル−11−オキソ−5,9−メタノシクロ
オクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート
を合わせて372mg得た。光学純度は高速液体クロマ
トグラフィーで光学活性カラム(ダイセル(株)、CH
IRALCEL OD−H、ヘキサン:2−プロパノー
ル=20:1、0.5ml/min)を用いて決定し
た。リテンションタイムは(−)−体が13.2mi
n、(+)−体が16.9minである。
【0050】無色透明針状結晶 mp 139.5-141.0 ℃ [α]D 20 = +69.9゜ (c=1.37, CHCl3) IR(neat, cm-1): 2960, 1740, 1730, 1605, 1570, 148
0, 1430, 1320, 1285, 1260, 1025, 8301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.11 (d, J=8.57 Hz, 1H,
Ar-H), 6.62 (br d, J=8.57 Hz, 1H, Ar-H), 5.40-5.4
6 (m, 1H, C8-H), 3.92 (s, 3H, -OCH3), 3.76 (s, 3H,
-CO2CH3), 3.37-3.66 (m, 1H, C6-H), 3.38 (dd, J=1
7.4, 5.10 Hz, 1H,C10-H), 3.18 (dd, J=17.4, 1.92 H
z, 1H, C10-H), 3.12-3.18 (m, 1H, C9-H),2.54 (d, J=
17.5 Hz, 1H, C6-H), 1.62 (d, J=0.54 Hz, 3H, C7-C
H3) MS (m/z): 287 (M+), 255 (M-MeOH+) HRMS (m/z): M+ (C16H17NO4) 計算値 287.1157;測定
値 287.1183 元素分析 (C16H17NO4, %)計算値 C, 66.89; H, 5.96;
N, 4.88;測定値 C, 66.85; H, 5.90; N, 4.75 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
【0051】参考例2
【0052】
【化15】
【0053】アルゴン雰囲気下、エチルトリフェニルホ
スホニウムブロミド(2.00g、5.39mmol)
をテトラヒドロフラン(21ml)に懸濁させ、室温に
てn−ブチルリチウム(1.64N ヘキサン溶液、
2.90ml、4.54mmol)を滴下し70分攪拌
した。反応混液に(+)−メチル 9,10−ジヒドロ
−2−メトキシ−7−メチル−11−オキソ−5,9−
メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カル
ボキシレート(340mg、1.18mmol)のテト
ラヒドロフラン(7.0ml)溶液を0℃で加え、室温
に昇温し2時間攪拌後、水(21ml)を加え減圧下テ
トラヒドロフランを留去した。得られた水層をエーテル
(2×30ml)で抽出し、その有機層は飽和食塩水
(30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。その残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=10:1)を用いて精製し(+)−メチル 11−エ
チリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メ
チル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5
(6H)−カルボキシレート(11E:11Z=1:
4、327mg、1.09mmol、93%)を無色透
明のオイルとして得た。
【0054】純粋な(+)−メチル (11Z)−11
−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7
−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレートのデータ [α]D 20 = +46.6゜ (c=1.83, CHCl3) IR(neat, cm-1): 2940, 2910, 1720, 1595, 1575, 147
0, 1420, 1320, 1300, 1260, 1200, 1030, 830, 6301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.09 (d, J=8.56 Hz, 1H,
Ar-H), 6.54 (d, J=8.56 Hz, 1H, Ar-H), 5.51 (q, J=
7.29 Hz, 1H, C11=CH-Me), 5.39-5.44 (m, 1H, C 8-H),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.71 (s, 3H, -CO2CH3), 3.15
(dd, J=16.9, 5.17Hz, 1H, C10-H), 3.04-3.10 (m, 1H,
C9-H), 3.02 (dd, J=17.0, 0.97 Hz, 1H,C6-H), 2.81
(dd, J=16.9, 1.35 Hz, 1H, C10-H), 2.21 (d, J=17.0
Hz, 1H, C 6-H), 1.54 (s, 3H, C7-CH3), 1.51 (d, J=7.
29 Hz, 3H, C11=C-CH3) MS (m/z): 299 (M+), 240 (M-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H21NO3) 計算値 299.1520;測定
値 299.1524 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
【0055】参考例3
【0056】
【化16】
【0057】アルゴン雰囲気下、(+)−メチル 11
−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7
−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレート(11E:11Z=
1:4、320mg、1.07mmol)のトルエン
(3.0ml)溶液に室温にてアゾビス(イソブチロニ
トリル)(125mg、761μmol)およびチオフ
ェノール(165μl、1.60mmol)を加え、8
5℃にて24時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し残渣
を得た。その残渣にエーテル(15ml)および飽和食
塩水(15ml)を加え分液し、水層をエーテル(15
ml)で抽出した。有機層は合わせて無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=20:1)を用いて精製し(+)−メ
チル 11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メ
トキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート(11
E:11Z=7:1、303mg、1.01mmol、
95%)を白色固体として得た。その白色固体の一部を
ヘキサンから再結晶することにより純粋な(+)−メチ
ル(11E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ
−2−メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオ
クタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレートを
無色透明の針状結晶として得た。
【0058】無色透明針状結晶 mp 145.5-147.0 ℃ [α]D 20 = +45.0゜ (c=0.80, CHCl3) IR(KBr, cm-1) 2895, 1730, 1600, 1580, 1475, 1430,
1320, 1270, 1240, 1075, 1020, 8251 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.08 (d, J=8.51 Hz, 1H,
Ar-H), 6.53 (d, J=8.51 Hz, 1H, Ar-H), 5.38-5.43
(m, 1H, C8-H), 5.05 (q, J=6.70 Hz, 1H, C11=CH-Me),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.74 (s, 3H, -CO2CH3), 3.56-
3.63 (m, 1H, C9-H), 3.02-3.12 (m, 2H, C6-H and C10
-H), 2.85 (dd, J=17.0, 1.72 Hz, 1H, C10-H), 2.15
(d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.70 (d, J=6.70 Hz, 3H,
C11=C-CH3),1.54 (s, 3H, C7-CH3) MS (m/z): 299 (M+), 240 (M-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H21NO3) 計算値 299.1520;測定
値 299.1528 元素分析 (C18H21NO3, %): 計算値 C, 72.22; H, 7.0
7; N, 4.68;測定値 C,72.43; H, 7.35; N, 4.59 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
【0059】参考例4
【0060】
【化17】
【0061】(+)−メチル 11−エチリデン−9,
10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−5,9−
メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カル
ボキシレート(11E:11Z=7:1、250mg、
835μmol)のTHF(1.0ml)溶液にメタノ
ール(2.0ml)および20%水酸化ナトリウム水溶
液(1.0ml)を加え36時間還流させた。反応混液
に1N−塩酸を加えpHを5〜6にした後、減圧下有機
溶媒を留去した。水層を酢酸エチル(3×20ml)で
抽出し、有機層は合わせて飽和食塩水(20ml)で洗
浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーを用いて精製し、ヘキサン:酢酸エチル=1:1の留
分より純粋なZ−体の(+)−メチル (11Z)−1
1−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−
7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジ
ン−5(6H)−カルボキシレート(29.1mg、9
7.2μmol、12%)を無色透明のオイルとして、
酢酸エチルの留分より純粋なE−体である(+)−(1
1E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−
メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボン酸(153m
g、536μmol、64%)を白色のアモルファス固
体として得た。
【0062】[α]D 25 = +42.8゜ (c=1.01, CHCl3) (文
献値;[α]D 25 = +40.9゜ (c=4.4×10- 3, CHCl3) IR(KBr, cm-1): 3700-2200 (br), 2940, 1710, 1600, 1
580, 1480, 1430, 1325,1270, 1255, 1035, 820, 7601 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.25 (d, J=8.54 Hz, 1H,
Ar-H), 6.57 (d, J=8.54 Hz, 1H, Ar-H), 5.39-5.45
(m, 1H, C8-H), 5.31 (q, J=6.70 Hz, 1H, C11=CH-Me),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.60-3.66 (m, 1H, C9-H), 3.0
8 (dd, J=17.1, 5.13 Hz, 1H, C10-H), 3.03 (br d, J=
17.0 Hz, 1H, C6-H), 2.87 (dd, J=17.1, 1.53 Hz, 1H,
C10-H), 2.18 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.74 (d, J
=6.70 Hz, 3H, C11=C-CH3), 1.54 (s, 3H, C7-CH3) MS (m/z): 285 (M+), 240 (M-CO2H+) HRMS (m/z): M+ (C17H19NO3) 計算値 285.1363;測定
値 285.1345 以上の旋光度、IR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A.
P. Kozikowski et al.,J. Am. Chem. Soc., 113, 4695
(1991))記載の値とよく一致した。
【0063】参考例5
【0064】
【化18】
【0065】アルゴン雰囲気下、(+)−(11E)−
11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ
−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリ
ジン−5(6H)−カルボン酸(145mg、508μ
mol)のトルエン(2.0ml)溶液に、室温にてト
リエチルアミン(71.0μl、509μmol)およ
びジフェニルホスフォリルアジド(110μl、510
μmol)を加え、85℃で3時間攪拌した。反応混液
を減圧下濃縮し、メタノール(2.0ml)を加え、7
5℃にて27時間攪拌した。反応混液を減圧下で濃縮し
て得られる残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフ
ィー(塩化メチレン:エーテル=20:1)を用いて精
製し、(+)−メチル (11E)−11−エチリデン
−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルバメート(106mg、337μmol、6
6%)を無色透明のオイルとして得た。
【0066】[α]D 25 = +20.5゜ (c=1.20, CHCl3) (文
献値;[α]D 25 = +20.6゜ (c=8.2×10- 3, CHCl3) IR(neat, cm-1): 3320, 2940, 1710, 1650, 1630, 159
5, 1525, 1470, 1420, 1320, 1300, 1255, 1030, 825 ,
7301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.56 (d, J=8.58 Hz, 1H,
Ar-H), 6.55 (d, J=8.58 Hz, 1H, Ar-H), 5.43-5.49
(m, 1H, C8-H), 5.36 (q, J=6.75 Hz, 1H, C11=CH-Me),
4.90-5.02 (m, 1H, >NH), 3.88 (s, 3H, -OCH3), 3.60
-3.70 (m, 1H, C9-H), 3.62 (br s, 3H, -CO2CH3), 3.0
7 (br dd, J=16.7, 1H, C10-H), 2.83 (dd,J=16.7, 1.8
7 Hz, 1H, C10-H), 2.58 (br d, J=16.9 Hz, 1H, C6-
H), 2.23 (d,J=16.9 Hz, 1H, C6-H), 1.72 (d, J=6.75
Hz, 3H, C11=C-CH3), 1.51 (s, 3H,C7-CH3) MS (m/z): 314 (M+), 224 (M-CH3O-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H22N2O3) 計算値 314.1628;測
定値 314.1608 以上の旋光度、IR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A.
P. Kozikowski et al.,J. Am. Chem. Soc., 113, 4695
(1991))記載の値とよく一致した。
【0067】参考例6
【0068】
【化19】
【0069】アルゴン雰囲気下、(+)−メチル (1
1E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−
メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルバメート(100m
g、318μmol)のクロロホルム(12ml)溶液
に、室温にてヨウ化トリメチルシラン(453μl、
3.18mmol)を加え、12時間還流した。反応混
液にメタノール(12ml)を加え、さらに12時間還
流した。反応混液より減圧下溶媒を留去し、得られた残
渣に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10ml)を加
え、酢酸エチル(10ml)で洗浄した。水層に飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加えた後、塩化
メチレン(3×10ml)で抽出した。有機層は合わせ
て無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残
渣を得た。得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(酢酸エチル:メタノール=20:3)を
用いて精製し(−)−フパチンA(62.6mg、25
8μmol、81%)を白色固体として得た。
【0070】mp 228.5-230.0 ℃ (文献値;mp 230℃) [α]D 25 = -148.7゜ (c=1.78, CHCl3) (文献値;[α]D
25 = -150.0゜ (c=1.2×10-3, CHCl3) IR(KBr, cm-1)3430, 3380, 2930, 1655, 1615, 1555, 1
460, 1310, 1120, 930,835, 660, 5201H NMR (400MHz,
CDCl3) δ:12.89 (br s, 1H, >NH), 7.90 (d, J=9.44 H
z, 1H, Ar-H), 6.42 (d, J=9.44 Hz,1H, Ar-H), 5.49
(q, J=6.74 Hz, 1H, C11=CH-Me), 5.41 (br d, J=4.96
Hz, 1H, C8-H), 3.58-3.64 (m, 1H, C9-H), 2.89 (dd,
J=16.9, 5.15 Hz, 1H, C10-H), 2.73 (dd, J=16.9, 1.5
0 Hz, 1H,C10-H), 2.15 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 2.
11 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.68 (d, J=6.74 Hz, 3
H, C11=C-CH3), 1.55 (s, 3H, C7-CH3), 1.25-1.57 (b
r, 2H, -NH2) MS (m/z)242 (M+), 227, 213, 187 HRMS (m/z)M+ (C15H18N2O) 計算値 242.1419;測定値
242.1423
【0071】以上の融点、旋光度、IR、1H-NMR、マスス
ペクトルは文献 (Liu Jia-Sen et al., Acta Chimica S
inica, 44, 1035 (1986), W. A. Ayer et al., Can. J.
Chem., 67, 1538 (1989), A. P. Kozikowski et al.,
J. Am. Chem. Soc., 113, 4695 (1991))記載の値とよく
一致した。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なり、置換基を有し
    てもよいアルキル基、またはシリル基を表す。)で表さ
    れる6−ヒドロキシ−7,8−ジヒドロキノリン誘導体
    に、光学活性ホスフィン、パラジウム触媒、及び塩基の
    存在下、一般式[II] 【化2】 (式中、X及びYは同一または異なり、アシルオキシ
    基、またはハロゲン原子を表す。)で表される1,3−
    二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応させること
    を特徴とする、一般式[III] 【化3】 (式中、R1及びR2は同一または異なり、置換基を有し
    てもよいアルキル基、またはシリル基を表す。)で表さ
    れる光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジ
    ン誘導体の製造法。
JP7107476A 1995-05-01 1995-05-01 光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法 Pending JPH08301851A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001066524A3 (en) * 2000-03-08 2002-02-28 Univ Georgetown Intermediates useful for the synthesis of huperzine a
CN104262251A (zh) * 2014-09-19 2015-01-07 湖南华诚生物资源有限公司 一种从千层塔中提取石杉碱甲的方法

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