JPH08301851A - 光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法 - Google Patents
光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法Info
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- JPH08301851A JPH08301851A JP7107476A JP10747695A JPH08301851A JP H08301851 A JPH08301851 A JP H08301851A JP 7107476 A JP7107476 A JP 7107476A JP 10747695 A JP10747695 A JP 10747695A JP H08301851 A JPH08301851 A JP H08301851A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Other In-Based Heterocyclic Compounds (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルツハイマー病の治療薬としての用途が期
待される光学活性(−)−フパチンAの重要合成中間体
である、光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピ
リジン誘導体の工業的に実施可能で簡便な製造法を提供
する。 【構成】 一般式で表される6−ヒドロキシ−7,8−
ジヒドロキノリン誘導体に、光学活性ホスフィン、パラ
ジウム触媒、及び塩基の存在下、一般式[II]で表さ
れる1,3−二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反
応させることを特徴とする、一般式[III]で表され
る光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
誘導体の製造法。 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なり、置換基を有し
てもよいアルキル基、またはシリル基を表す。また、X
及びYは同一または異なり、アシルオキシ基、またはハ
ロゲン原子を表す。)
待される光学活性(−)−フパチンAの重要合成中間体
である、光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピ
リジン誘導体の工業的に実施可能で簡便な製造法を提供
する。 【構成】 一般式で表される6−ヒドロキシ−7,8−
ジヒドロキノリン誘導体に、光学活性ホスフィン、パラ
ジウム触媒、及び塩基の存在下、一般式[II]で表さ
れる1,3−二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反
応させることを特徴とする、一般式[III]で表され
る光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
誘導体の製造法。 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なり、置換基を有し
てもよいアルキル基、またはシリル基を表す。また、X
及びYは同一または異なり、アシルオキシ基、またはハ
ロゲン原子を表す。)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は強力なアセチルコリンエ
ステラーゼ阻害活性を有し、アルツハイマー病の治療薬
としての用途が期待される光学活性(−)−フパチンA
の重要合成中間体である、一般式[III]
ステラーゼ阻害活性を有し、アルツハイマー病の治療薬
としての用途が期待される光学活性(−)−フパチンA
の重要合成中間体である、一般式[III]
【0002】
【化4】
【0003】(式中、R1及びR2は同一または異なり、
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体の新規製造法に関する。
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体の新規製造法に関する。
【0004】
【従来の技術】近年大きな社会問題となりつつある老人
性痴呆症の原因の一つであるアルツハイマー病において
は、脳内で情報伝達の働きをしている神経伝達物質の合
成に異常を来たして痴呆症状が進行すると言われてい
る。この観点から神経伝達物質、特に、アセチルコリン
を標的として、アセチルコリンエステラーゼを阻害する
物質、アセチルコリン合成酵素の働きを高める物質など
をアルツハイマー病の治療薬として開発する試みが盛ん
に行われている(窪田実、ファルマシア、28、354
(1992) および 朝長正徳、化学と生物、27、
14(1989))。光学活性(−)−フパチンAは、
強力なアセチルコリンエステラーゼ阻害活性を示すこと
から、アルツハイマー病治療薬として非常に注目を集め
ている化合物である(D. Rai, Pure & Appl. Chem., 65,
1103 (1993).)。この化合物は、従来、6−ヒドロキシ
−2−メトキシ−5−[(1R,2S,5R)−2−
(1´−メチル−1´−フェニル)エチル−5−メチル
シクロヘキサン−1−イル]オキシカルボニル−7,8
−ジヒドロキノリンのメタクロレインへの不斉マイケル
付加反応を鍵反応として合成されていた (A. P. Koziko
wskiet al., J. Am. Chem. Soc., 113, 4695 (199
1).)。しかしながら、この製造法は、(1R,2S,5
R)−2−(1´−メチル−1´−フェニル)エチル−
5−メチルシクロヘキサン−1−イルエステルの合成
や、そのカルボン酸への変換に長い合成工程を要し、し
かも高価な(1R,2S,5R)−2−(1´−メチル
−1´−フェニル)エチル−5−メチルシクロヘキサン
−1−オールを当量必要とするものであり、この製造法
で光学活性(−)−フパチンAを安価に大量合成するこ
とは困難であった。
性痴呆症の原因の一つであるアルツハイマー病において
は、脳内で情報伝達の働きをしている神経伝達物質の合
成に異常を来たして痴呆症状が進行すると言われてい
る。この観点から神経伝達物質、特に、アセチルコリン
を標的として、アセチルコリンエステラーゼを阻害する
物質、アセチルコリン合成酵素の働きを高める物質など
をアルツハイマー病の治療薬として開発する試みが盛ん
に行われている(窪田実、ファルマシア、28、354
(1992) および 朝長正徳、化学と生物、27、
14(1989))。光学活性(−)−フパチンAは、
強力なアセチルコリンエステラーゼ阻害活性を示すこと
から、アルツハイマー病治療薬として非常に注目を集め
ている化合物である(D. Rai, Pure & Appl. Chem., 65,
1103 (1993).)。この化合物は、従来、6−ヒドロキシ
−2−メトキシ−5−[(1R,2S,5R)−2−
(1´−メチル−1´−フェニル)エチル−5−メチル
シクロヘキサン−1−イル]オキシカルボニル−7,8
−ジヒドロキノリンのメタクロレインへの不斉マイケル
付加反応を鍵反応として合成されていた (A. P. Koziko
wskiet al., J. Am. Chem. Soc., 113, 4695 (199
1).)。しかしながら、この製造法は、(1R,2S,5
R)−2−(1´−メチル−1´−フェニル)エチル−
5−メチルシクロヘキサン−1−イルエステルの合成
や、そのカルボン酸への変換に長い合成工程を要し、し
かも高価な(1R,2S,5R)−2−(1´−メチル
−1´−フェニル)エチル−5−メチルシクロヘキサン
−1−オールを当量必要とするものであり、この製造法
で光学活性(−)−フパチンAを安価に大量合成するこ
とは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、アル
ツハイマー病の治療薬としての用途が期待される光学活
性(−)−フパチンAの重要合成中間体である、光学活
性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の
工業的に実施可能で簡便な製造法を提供することであ
る。
ツハイマー病の治療薬としての用途が期待される光学活
性(−)−フパチンAの重要合成中間体である、光学活
性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の
工業的に実施可能で簡便な製造法を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、光学活性
(−)−フパチンAの重要合成中間体である光学活性
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の簡
便な製造法について鋭意検討した結果、6−ヒドロキシ
−7,8−ジヒドロキノリン誘導体に、光学活性ホスフ
ィン、パラジウム触媒、及び塩基の存在下、1,3−二
置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応させることに
より、目的化合物を短工程で簡便に製造し得ることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
(−)−フパチンAの重要合成中間体である光学活性
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の簡
便な製造法について鋭意検討した結果、6−ヒドロキシ
−7,8−ジヒドロキノリン誘導体に、光学活性ホスフ
ィン、パラジウム触媒、及び塩基の存在下、1,3−二
置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応させることに
より、目的化合物を短工程で簡便に製造し得ることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、一般式[I]
【0008】
【化5】
【0009】(式中、R1及びR2は同一または異なり、
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される6−ヒドロキシ−7,8−ジヒドロキ
ノリン誘導体に、光学活性ホスフィン、パラジウム触
媒、及び塩基の存在下、一般式[II]
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される6−ヒドロキシ−7,8−ジヒドロキ
ノリン誘導体に、光学活性ホスフィン、パラジウム触
媒、及び塩基の存在下、一般式[II]
【0010】
【化6】
【0011】(式中、X及びYは同一または異なり、ア
シルオキシ基、またはハロゲン原子を表す。)で表され
る1,3−二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応
させることを特徴とする、一般式[III]
シルオキシ基、またはハロゲン原子を表す。)で表され
る1,3−二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応
させることを特徴とする、一般式[III]
【0012】
【化7】
【0013】(式中、R1及びR2は同一または異なり、
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体の製造法に関する。
置換基を有してもよいアルキル基、またはシリル基を表
す。)で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体の製造法に関する。
【0014】前記一般式[I]及び[III]中の置換
基を有してもよいアルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、t−ブチル基などの炭素数1〜6の直鎖状または
分岐鎖状の低級アルキル基;メトキシメチル基、メチル
チオメチル基、ベンジルオキシメチル基、2−メトキシ
エトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメ
チル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、
テトラヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基、1−
メチル−1−メトキシエチル基、シクロヘキシルメチル
基、アリル基などの置換アルキル基;ベンジル基、p−
メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、p−ブロ
モベンジル基、トリチル基、2,4−ジメトキシフェニ
ルメチル基、2,4,6−トリメチルフェニルメチル
基、ペンタフロロフェニルメチル基、2−フラニルメチ
ル基、2−チオフェニルメチル基、1−ナフチルメチル
基、2−ナフチルメチル基、2−フェニルエチル基など
のアリールアルキル基などが例示され、シリル基として
はトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチ
ルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基な
どが例示される。
基を有してもよいアルキル基としては、メチル基、エチ
ル基、t−ブチル基などの炭素数1〜6の直鎖状または
分岐鎖状の低級アルキル基;メトキシメチル基、メチル
チオメチル基、ベンジルオキシメチル基、2−メトキシ
エトキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメ
チル基、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル基、
テトラヒドロピラニル基、1−エトキシエチル基、1−
メチル−1−メトキシエチル基、シクロヘキシルメチル
基、アリル基などの置換アルキル基;ベンジル基、p−
メトキシベンジル基、p−ニトロベンジル基、p−ブロ
モベンジル基、トリチル基、2,4−ジメトキシフェニ
ルメチル基、2,4,6−トリメチルフェニルメチル
基、ペンタフロロフェニルメチル基、2−フラニルメチ
ル基、2−チオフェニルメチル基、1−ナフチルメチル
基、2−ナフチルメチル基、2−フェニルエチル基など
のアリールアルキル基などが例示され、シリル基として
はトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチ
ルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基な
どが例示される。
【0015】上記のように、一般式[I]及び[II
I]に含まれるR1、R2としては多くの官能基が例示さ
れるが、好適にはR1、R2は、ともにメチル基が用いら
れる。
I]に含まれるR1、R2としては多くの官能基が例示さ
れるが、好適にはR1、R2は、ともにメチル基が用いら
れる。
【0016】一般式[I]で表される6−ヒドロキシ−
7,8−ジヒドロキノリン誘導体のうちR1、R2がとも
にメチル基である6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−
メトキシカルボニル−7,8−ジヒドロキノリンは、文
献記載の化合物であり (A. P. Kozikowski et al., J.
Am. Chem. Soc., 111, 4116 (1989), A. P. Kozikowski
et al., J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 195 (199
0).)、また、R1、R2がメチル基以外の化合物も同文献
を参考に同様の方法で製造できるものである。
7,8−ジヒドロキノリン誘導体のうちR1、R2がとも
にメチル基である6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−
メトキシカルボニル−7,8−ジヒドロキノリンは、文
献記載の化合物であり (A. P. Kozikowski et al., J.
Am. Chem. Soc., 111, 4116 (1989), A. P. Kozikowski
et al., J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 195 (199
0).)、また、R1、R2がメチル基以外の化合物も同文献
を参考に同様の方法で製造できるものである。
【0017】一般式[II]中のアシルオキシ基として
は、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオ
キシ基、2−メチルプロピオニルオキシ基、2,2−ジ
メチルプロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基、ペ
ンタノイルオキシ基、3−メチルブチロイルオキシ基、
オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、クロロア
セトキシ基、アクリロイルオキシ基、クロトノイルオキ
シ基、シンナモイルオキシ基、2−メチルアセチレン−
1−カルボニルオキシ基、2−フェニルアセチレン−1
−カルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−フロ
ロベンゾイルオキシ基、p−クロロベンゾイルオキシ
基、p−ブロモベンゾイルオキシ基、p−ヨードベンゾ
イルオキシ基、p−アニソイルオキシ基、2,4−ジク
ロロベンゾイルオキシ基、トルオイルオキシ基、2,
4,6−トリメチルベンゾイルオキシ基、2,4−ジメ
トキシベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、
2−ナフトイルオキシ基、ピリジン−2−カルボニルオ
キシ基、ピリジン−4−カルボニルオキシ基、チオフェ
ン−2−カルボニルオキシ基、フラン−2−カルボニル
オキシ基、フェニルアセトキシ基、1−フェニルプロピ
オニルオキシ基、2−フェニルプロピオニルオキシ基、
チオフェン−2−アセトキシ基、メトキシカルボニルオ
キシ基、エトキシカルボニルオキシ基、ベンジルオキシ
カルボニルオキシ基、p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルオキシ基、アリルオキシカルボニルオキシ基などが
例示される。
は、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオ
キシ基、2−メチルプロピオニルオキシ基、2,2−ジ
メチルプロピオニルオキシ基、ブチロイルオキシ基、ペ
ンタノイルオキシ基、3−メチルブチロイルオキシ基、
オクタノイルオキシ基、ノナノイルオキシ基、クロロア
セトキシ基、アクリロイルオキシ基、クロトノイルオキ
シ基、シンナモイルオキシ基、2−メチルアセチレン−
1−カルボニルオキシ基、2−フェニルアセチレン−1
−カルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、p−フロ
ロベンゾイルオキシ基、p−クロロベンゾイルオキシ
基、p−ブロモベンゾイルオキシ基、p−ヨードベンゾ
イルオキシ基、p−アニソイルオキシ基、2,4−ジク
ロロベンゾイルオキシ基、トルオイルオキシ基、2,
4,6−トリメチルベンゾイルオキシ基、2,4−ジメ
トキシベンゾイルオキシ基、1−ナフトイルオキシ基、
2−ナフトイルオキシ基、ピリジン−2−カルボニルオ
キシ基、ピリジン−4−カルボニルオキシ基、チオフェ
ン−2−カルボニルオキシ基、フラン−2−カルボニル
オキシ基、フェニルアセトキシ基、1−フェニルプロピ
オニルオキシ基、2−フェニルプロピオニルオキシ基、
チオフェン−2−アセトキシ基、メトキシカルボニルオ
キシ基、エトキシカルボニルオキシ基、ベンジルオキシ
カルボニルオキシ基、p−ニトロベンジルオキシカルボ
ニルオキシ基、アリルオキシカルボニルオキシ基などが
例示される。
【0018】また、ハロゲン原子としては、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子が例示される。
臭素原子、ヨウ素原子が例示される。
【0019】上記のように、一般式[II]のX及びY
は多くの官能基が例示されるが、好適にはX及びYは、
ともにアセトキシ基が用いられる。
は多くの官能基が例示されるが、好適にはX及びYは、
ともにアセトキシ基が用いられる。
【0020】一般式[II]で表される1,3−二置換
−2−メチレンプロパン誘導体のうち、X及びYがとも
にアセトキシ基である1,3−ビス(アセトキシ)−2
−メチレンプロパンは、文献記載の化合物であり(J. D.
Wuest et al., Organometallics, 208 (1984).)、ま
た、市販の2−メチレン−1,3−プロパンジオールの
アシル化により製造することもできる。その他のアシル
オキシ基を有する化合物も同様の方法で製造することが
できる。ハロゲン原子を有する化合物のうち、X及びY
がともに塩素原子のものは市販されている。
−2−メチレンプロパン誘導体のうち、X及びYがとも
にアセトキシ基である1,3−ビス(アセトキシ)−2
−メチレンプロパンは、文献記載の化合物であり(J. D.
Wuest et al., Organometallics, 208 (1984).)、ま
た、市販の2−メチレン−1,3−プロパンジオールの
アシル化により製造することもできる。その他のアシル
オキシ基を有する化合物も同様の方法で製造することが
できる。ハロゲン原子を有する化合物のうち、X及びY
がともに塩素原子のものは市販されている。
【0021】反応に用いられる光学活性ホスフィンとし
ては、(S)−N,N−ジメチル−1−[(R)−2−
(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミ
ン、(R)−1−[(S)−1´,2−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)フェロセニル]エチルアセテート、
(R)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−
1−[(S)−1´,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)フェロセニル]エチルアミン等のフェロセニルホス
フィン系光学活性ホスフィン、(R)−(+)−2,2
´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフ
チル等のBINAP系光学活性ホスフィン、(4S,5
S)−(+)−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノメ
チル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、
(4S,5S)−(−)−4,5−ビス[ビス(4´−
メトキシ−3´,5´−ジメチルフェニル)ホスフィノ
メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン等
のジオキソラン系光学活性ホスフィン、(2S,4S)
−1−t−ブトキシカルボニル−4−ジフェニルホスフ
ィノ−2−ジフェニルホスフィノメチルピロリジン等の
ピロリジン系光学活性ホスフィン、(1S,2S)−
(+)−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)
シクロヘキサン、(2S,3S)−2,3−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)ブタン等のアルキル系光学活性ホス
フィン、(R,R)−1,2−エタンジイルビス[(2
−メトキシフェニル)フェニルホスフィン]等のリン上
に不斉を持つ光学活性ホスフィンなどが例示されるが、
良好な不斉収率を与えるという点で、好適には(R)−
N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−1−
[(S)−1´,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フ
ェロセニル]エチルアミン、(R)−(+)−2,2´
−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチ
ル、(2S,4S)−1−t−ブトキシカルボニル−4
−ジフェニルホスフィノ−2−ジフェニルホスフィノメ
チルピロリジン、(R,R)−1,2−エタンジイルビ
ス[(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン]が
用いられ、さらに好適には(R)−N−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルア
ミンが用いられる。
ては、(S)−N,N−ジメチル−1−[(R)−2−
(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミ
ン、(R)−1−[(S)−1´,2−ビス(ジフェニ
ルホスフィノ)フェロセニル]エチルアセテート、
(R)−N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−
1−[(S)−1´,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)フェロセニル]エチルアミン等のフェロセニルホス
フィン系光学活性ホスフィン、(R)−(+)−2,2
´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフ
チル等のBINAP系光学活性ホスフィン、(4S,5
S)−(+)−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノメ
チル)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン、
(4S,5S)−(−)−4,5−ビス[ビス(4´−
メトキシ−3´,5´−ジメチルフェニル)ホスフィノ
メチル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン等
のジオキソラン系光学活性ホスフィン、(2S,4S)
−1−t−ブトキシカルボニル−4−ジフェニルホスフ
ィノ−2−ジフェニルホスフィノメチルピロリジン等の
ピロリジン系光学活性ホスフィン、(1S,2S)−
(+)−1,2−ビス(ジフェニルホスフィノメチル)
シクロヘキサン、(2S,3S)−2,3−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)ブタン等のアルキル系光学活性ホス
フィン、(R,R)−1,2−エタンジイルビス[(2
−メトキシフェニル)フェニルホスフィン]等のリン上
に不斉を持つ光学活性ホスフィンなどが例示されるが、
良好な不斉収率を与えるという点で、好適には(R)−
N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−1−
[(S)−1´,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フ
ェロセニル]エチルアミン、(R)−(+)−2,2´
−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´−ビナフチ
ル、(2S,4S)−1−t−ブトキシカルボニル−4
−ジフェニルホスフィノ−2−ジフェニルホスフィノメ
チルピロリジン、(R,R)−1,2−エタンジイルビ
ス[(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィン]が
用いられ、さらに好適には(R)−N−メチル−N−
(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2−
ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルア
ミンが用いられる。
【0022】反応に用いられるパラジウム触媒として
は、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムジベン
ジリデンアセトン錯体等が例示されるが、好適には酢酸
パラジウムが用いられる。
は、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラキス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム、パラジウムジベン
ジリデンアセトン錯体等が例示されるが、好適には酢酸
パラジウムが用いられる。
【0023】反応に用いられる塩基としては、水素化ナ
トリウム、水素化カリウム等の金属水素化物、トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4
−ジメチルアミノピリジン、N,N,N´,N´−テト
ラメチルエチレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノン−5−エン、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、1,1,3,3
−テトラメチルグアニジン等の有機塩基が例示される
が、好適には1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
が用いられる。
トリウム、水素化カリウム等の金属水素化物、トリエチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4
−ジメチルアミノピリジン、N,N,N´,N´−テト
ラメチルエチレンジアミン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシクロ
[4.3.0]ノン−5−エン、1,8−ジアザビシク
ロ[5.4.0]ウンデク−7−エン、1,1,3,3
−テトラメチルグアニジン等の有機塩基が例示される
が、好適には1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
が用いられる。
【0024】反応は溶媒中で行うことが望ましく、用い
られる溶媒としては反応に関与しないものであれば如何
なるものも使用できるが、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒が用
いられ、好適にはジエチルエーテル(エーテル)、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が用い
られる。
られる溶媒としては反応に関与しないものであれば如何
なるものも使用できるが、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、
クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒が用
いられ、好適にはジエチルエーテル(エーテル)、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒が用い
られる。
【0025】反応は−78℃から150℃で進行する
が、好適には−30℃から25℃で円滑に進行する。
が、好適には−30℃から25℃で円滑に進行する。
【0026】以上の如くして製造された一般式[II
I]で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体は、公知の方法に従って光学活性
(−)−フパチンAへと変換できる (A. P. Kozikowski
et al., J. Org. Chem., 58, 7660 (1993).)。
I]で表される光学活性5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン誘導体は、公知の方法に従って光学活性
(−)−フパチンAへと変換できる (A. P. Kozikowski
et al., J. Org. Chem., 58, 7660 (1993).)。
【0027】以下、実施例および参考例で本発明を詳細
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない
ことは言うまでもない。
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない
ことは言うまでもない。
【0028】
実施例1
【0029】
【化8】
【0030】アルゴン雰囲気下、酢酸パラジウム(4
8.0mg、214μmol)および(R)−N−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1
´,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]
エチルアミン(280mg、427μmol)をジオキ
サン(14ml)中、室温で30分攪拌後、エーテル
(28ml)を加え、その反応混液に文献記載の方法に
従って調製した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メ
トキシカルボニル−7,8−ジヒドロキノリン(1.0
0g、4.25mmol)、1,3−ビスアセトキシ−
2−メチレンプロパン(690μl、4.25mmo
l)、および1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
(590μl、4.70mmol)のジオキサン−エー
テル(1:2、42ml)溶液を−30℃にて加え、徐
々に−25℃まで昇温しながら30分間攪拌した。その
反応混液に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
(590μl、4.70mmol)を加え、攪拌しなが
ら4時間をかけ徐々に0℃まで昇温した後、減圧下溶媒
を留去し残渣を得た。その残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)を用
い精製し(+)−メチル 7,8,9,10−テトラヒ
ドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(1.19g、4.14mmo
l、97%、49.4%ee)を無色透明のオイルとし
て得た。光学純度は高速液体クロマトグラフィーで光学
活性カラム(ダイセル(株)、CHIRALCEL O
D−H、ヘキサン:2−プロパノール=20:1、0.
5ml/min)を用いて決定した。リテンションタイ
ムは(−)−体が15.5min、(+)−体が20.
3minである。
8.0mg、214μmol)および(R)−N−メチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1
´,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]
エチルアミン(280mg、427μmol)をジオキ
サン(14ml)中、室温で30分攪拌後、エーテル
(28ml)を加え、その反応混液に文献記載の方法に
従って調製した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メ
トキシカルボニル−7,8−ジヒドロキノリン(1.0
0g、4.25mmol)、1,3−ビスアセトキシ−
2−メチレンプロパン(690μl、4.25mmo
l)、および1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
(590μl、4.70mmol)のジオキサン−エー
テル(1:2、42ml)溶液を−30℃にて加え、徐
々に−25℃まで昇温しながら30分間攪拌した。その
反応混液に1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
(590μl、4.70mmol)を加え、攪拌しなが
ら4時間をかけ徐々に0℃まで昇温した後、減圧下溶媒
を留去し残渣を得た。その残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:1)を用
い精製し(+)−メチル 7,8,9,10−テトラヒ
ドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(1.19g、4.14mmo
l、97%、49.4%ee)を無色透明のオイルとし
て得た。光学純度は高速液体クロマトグラフィーで光学
活性カラム(ダイセル(株)、CHIRALCEL O
D−H、ヘキサン:2−プロパノール=20:1、0.
5ml/min)を用いて決定した。リテンションタイ
ムは(−)−体が15.5min、(+)−体が20.
3minである。
【0031】[α]D 20 = +14.6゜ (c=1.41, CHCl3) (49.
4%ee) IR(neat, cm-1): 2940, 1740, 1720, 1650, 1600, 157
5, 1475, 1420, 1320, 1260, 1175, 1115, 1065, 1030,
1005, 1000, 950, 905, 875, 830, 775, 735, 700, 66
0, 5751 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 6.98 (d, J=8.60 Hz, 1H,
Ar-H), 6.59 (d, J=8.60 Hz, 1H, Ar-H), 4.82-4.87
(m, 1H, C=CH2), 4.48-4.53 (m, 1H, C=CH2), 3.90 (s,
3H, -OCH3), 3.82 (s, 3H, -CO2CH3), 3.45 (dd, J=1
8.2 , 6.90 Hz, 1H,C10-H), 3.13-3.21 (m, 1H, C6-H),
3.12 (d, J=18.2 Hz, 1H, C10-H), 2.94-3.01 (m, 1H,
C9-H), 2.76-2.85 (m, 1H, C8-H), 2.58-2.67 (m, 1H,
C6-H), 2.54-2.63 (m, 1H, C8-H) MS (m/z): 287 (M+), 255 (M-MeOH+) HRMS (m/z): M+ (C16H17NO4) 計算値 287.1156;測定
値 287.1146 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Org.Chem., 58, 7660 (1993))記載
の値とよく一致した。
4%ee) IR(neat, cm-1): 2940, 1740, 1720, 1650, 1600, 157
5, 1475, 1420, 1320, 1260, 1175, 1115, 1065, 1030,
1005, 1000, 950, 905, 875, 830, 775, 735, 700, 66
0, 5751 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 6.98 (d, J=8.60 Hz, 1H,
Ar-H), 6.59 (d, J=8.60 Hz, 1H, Ar-H), 4.82-4.87
(m, 1H, C=CH2), 4.48-4.53 (m, 1H, C=CH2), 3.90 (s,
3H, -OCH3), 3.82 (s, 3H, -CO2CH3), 3.45 (dd, J=1
8.2 , 6.90 Hz, 1H,C10-H), 3.13-3.21 (m, 1H, C6-H),
3.12 (d, J=18.2 Hz, 1H, C10-H), 2.94-3.01 (m, 1H,
C9-H), 2.76-2.85 (m, 1H, C8-H), 2.58-2.67 (m, 1H,
C6-H), 2.54-2.63 (m, 1H, C8-H) MS (m/z): 287 (M+), 255 (M-MeOH+) HRMS (m/z): M+ (C16H17NO4) 計算値 287.1156;測定
値 287.1146 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Org.Chem., 58, 7660 (1993))記載
の値とよく一致した。
【0032】実施例2
【0033】
【化9】
【0034】アルゴン雰囲気下、酢酸パラジウム(1
0.0mg、44.5μmol)および(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチル(BINAP)(55.5mg、89.1
μmol)をジオキサン(1.0ml)中、室温で30
分攪拌後、その反応混液に文献記載の方法に従って調製
した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メトキシカル
ボニル−7,8−ジヒドロキノリン(25.0mg、1
06μmol)、1,3−ビスアセトキシ−2−メチレ
ンプロパン(17.2μl、106μmol)、および
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(15.0μ
l、120μmol)のジオキサン(1.0ml)溶液
を室温にて加え20分間攪拌した。その反応混液にテト
ラメチルグアニジン(15.0μl、120μmol)
を加え20分攪拌後、5時間沸騰攪拌し、さらに室温に
て12時間攪拌した。反応混液を減圧下溶媒を留去し、
得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を用い精製し
(+)−メチル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2
−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−5,9−メ
タノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボ
キシレート(16.0mg、55.7μmol、53
%、12.0%ee)を無色透明のオイルとして得た。
0.0mg、44.5μmol)および(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチル(BINAP)(55.5mg、89.1
μmol)をジオキサン(1.0ml)中、室温で30
分攪拌後、その反応混液に文献記載の方法に従って調製
した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メトキシカル
ボニル−7,8−ジヒドロキノリン(25.0mg、1
06μmol)、1,3−ビスアセトキシ−2−メチレ
ンプロパン(17.2μl、106μmol)、および
1,1,3,3−テトラメチルグアニジン(15.0μ
l、120μmol)のジオキサン(1.0ml)溶液
を室温にて加え20分間攪拌した。その反応混液にテト
ラメチルグアニジン(15.0μl、120μmol)
を加え20分攪拌後、5時間沸騰攪拌し、さらに室温に
て12時間攪拌した。反応混液を減圧下溶媒を留去し、
得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を用い精製し
(+)−メチル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2
−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−5,9−メ
タノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボ
キシレート(16.0mg、55.7μmol、53
%、12.0%ee)を無色透明のオイルとして得た。
【0035】実施例3
【0036】
【化10】
【0037】実施例2と同様の方法で、(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(2S,4S)−1−t−ブト
キシカルボニル−4−ジフェニルホスフィノ−2−ジフ
ェニルホスフィノメチルピロリジン(BPPM)(5
0.0mg、90.3μmol)を用い、(−)−メチ
ル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキシ−
7−メチレン−11−オキソ−5,9−メタノシクロオ
クタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート
(20.7mg、72.0μmol、68%、23.7
%ee)を無色透明のオイルとして得た。
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(2S,4S)−1−t−ブト
キシカルボニル−4−ジフェニルホスフィノ−2−ジフ
ェニルホスフィノメチルピロリジン(BPPM)(5
0.0mg、90.3μmol)を用い、(−)−メチ
ル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキシ−
7−メチレン−11−オキソ−5,9−メタノシクロオ
クタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート
(20.7mg、72.0μmol、68%、23.7
%ee)を無色透明のオイルとして得た。
【0038】実施例4
【0039】
【化11】
【0040】実施例2と同様の方法で、(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(R,R)−1,2−エタンジ
イルビス[(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィ
ン](DiPAMP)(41.0mg、89.4μmo
l)を用い、(+)−メチル 7,8,9,10−テト
ラヒドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ
−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(19.4mg、67.5μm
ol、64%、11.5%ee)を無色透明のオイルと
して得た。
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(R,R)−1,2−エタンジ
イルビス[(2−メトキシフェニル)フェニルホスフィ
ン](DiPAMP)(41.0mg、89.4μmo
l)を用い、(+)−メチル 7,8,9,10−テト
ラヒドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ
−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(19.4mg、67.5μm
ol、64%、11.5%ee)を無色透明のオイルと
して得た。
【0041】実施例5
【0042】
【化12】
【0043】実施例2と同様の方法で、(R)−(+)
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(R)−N−メチル−N−(2
−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミン
(58.5mg、89.2μmol)を用い、(+)−
メチル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキ
シ−7−メチレン−11−オキソ−5,9−メタノシク
ロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレー
ト(20.1mg、70.0μmol、66%、39.
5%ee)を無色透明のオイルとして得た。
−2,2´−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1´
−ビナフチルの代わりに(R)−N−メチル−N−(2
−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2−ビス
(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチルアミン
(58.5mg、89.2μmol)を用い、(+)−
メチル 7,8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキ
シ−7−メチレン−11−オキソ−5,9−メタノシク
ロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレー
ト(20.1mg、70.0μmol、66%、39.
5%ee)を無色透明のオイルとして得た。
【0044】実施例6
【0045】
【化13】
【0046】アルゴン雰囲気下、文献記載の方法に従っ
て調製した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メトキ
シカルボニル−7,8−ジヒドロキノリン(25.0m
g、106μmol)および水素化ナトリウム(60%
in oil、5.1mg、128μmol)をテト
ラヒドロフラン(1.0ml)に懸濁させ、0℃にて3
0分攪拌した。その反応混液に酢酸パラジウム(10.
0mg、44.5μmol)、(R)−N−メチル−N
−(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチル
アミン(58.5mg、89.2μmol)および1,
3−ビスアセトキシ−2−メチレンプロパン(17.2
μl、106μmol)のテトラヒドロフラン(1.0
ml)溶液を−78℃にて加え、−30℃にて40時間
攪拌後、室温で96時間攪拌した。反応混液に飽和塩化
アンモニウム水溶液(10ml)およびエーテル(10
ml)を加え分液後、水層をエーテル(10ml)で抽
出した。有機層は合わせて飽和食塩水(10ml)で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去
し残渣を得た。得られた残渣を分取用シリカゲル薄層ク
ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を
用い精製し(+)−メチル 7,8,9,10−テトラ
ヒドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(19.5mg、67.9μm
ol、64%、45.2%ee)を無色透明のオイルと
して得た。
て調製した6−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−メトキ
シカルボニル−7,8−ジヒドロキノリン(25.0m
g、106μmol)および水素化ナトリウム(60%
in oil、5.1mg、128μmol)をテト
ラヒドロフラン(1.0ml)に懸濁させ、0℃にて3
0分攪拌した。その反応混液に酢酸パラジウム(10.
0mg、44.5μmol)、(R)−N−メチル−N
−(2−ヒドロキシエチル)−1−[(S)−1´,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセニル]エチル
アミン(58.5mg、89.2μmol)および1,
3−ビスアセトキシ−2−メチレンプロパン(17.2
μl、106μmol)のテトラヒドロフラン(1.0
ml)溶液を−78℃にて加え、−30℃にて40時間
攪拌後、室温で96時間攪拌した。反応混液に飽和塩化
アンモニウム水溶液(10ml)およびエーテル(10
ml)を加え分液後、水層をエーテル(10ml)で抽
出した。有機層は合わせて飽和食塩水(10ml)で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去
し残渣を得た。得られた残渣を分取用シリカゲル薄層ク
ロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=4:1)を
用い精製し(+)−メチル 7,8,9,10−テトラ
ヒドロ−2−メトキシ−7−メチレン−11−オキソ−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルボキシレート(19.5mg、67.9μm
ol、64%、45.2%ee)を無色透明のオイルと
して得た。
【0047】参考例1
【0048】
【化14】
【0049】アルゴン雰囲気下、(+)−メチル 7,
8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキシ−7−メチ
レン−11−オキソ−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート(1.
18g、4.11mmol、49.4%ee)のジオキ
サン(32ml)溶液に室温にてトリフルオロメタンス
ルホン酸(510μl、5.76mmol)を加え、9
3℃にて20時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し残渣
を得た。残渣に酢酸エチル(30ml)および飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(30ml)を加え分液し、水層
を酢酸エチル(30ml)で抽出した。有機層を合わせ
て飽和食塩水(30ml)で洗浄し無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧下で留去し残渣を得た。その残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=5:1)を用いて精製し(+)−メチル
9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−11
−オキソ−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレート(880mg、3.0
6mmol、75%)を白色固体として得た。得られた
固体をヘキサンから再結晶することにより、光学的に純
粋な(+)−メチル 9,10−ジヒドロ−2−メトキ
シ−7−メチル−11−オキソ−5,9−メタノシクロ
オクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート
を合わせて372mg得た。光学純度は高速液体クロマ
トグラフィーで光学活性カラム(ダイセル(株)、CH
IRALCEL OD−H、ヘキサン:2−プロパノー
ル=20:1、0.5ml/min)を用いて決定し
た。リテンションタイムは(−)−体が13.2mi
n、(+)−体が16.9minである。
8,9,10−テトラヒドロ−2−メトキシ−7−メチ
レン−11−オキソ−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート(1.
18g、4.11mmol、49.4%ee)のジオキ
サン(32ml)溶液に室温にてトリフルオロメタンス
ルホン酸(510μl、5.76mmol)を加え、9
3℃にて20時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し残渣
を得た。残渣に酢酸エチル(30ml)および飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液(30ml)を加え分液し、水層
を酢酸エチル(30ml)で抽出した。有機層を合わせ
て飽和食塩水(30ml)で洗浄し無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を減圧下で留去し残渣を得た。その残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢
酸エチル=5:1)を用いて精製し(+)−メチル
9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−11
−オキソ−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレート(880mg、3.0
6mmol、75%)を白色固体として得た。得られた
固体をヘキサンから再結晶することにより、光学的に純
粋な(+)−メチル 9,10−ジヒドロ−2−メトキ
シ−7−メチル−11−オキソ−5,9−メタノシクロ
オクタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート
を合わせて372mg得た。光学純度は高速液体クロマ
トグラフィーで光学活性カラム(ダイセル(株)、CH
IRALCEL OD−H、ヘキサン:2−プロパノー
ル=20:1、0.5ml/min)を用いて決定し
た。リテンションタイムは(−)−体が13.2mi
n、(+)−体が16.9minである。
【0050】無色透明針状結晶 mp 139.5-141.0 ℃ [α]D 20 = +69.9゜ (c=1.37, CHCl3) IR(neat, cm-1): 2960, 1740, 1730, 1605, 1570, 148
0, 1430, 1320, 1285, 1260, 1025, 8301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.11 (d, J=8.57 Hz, 1H,
Ar-H), 6.62 (br d, J=8.57 Hz, 1H, Ar-H), 5.40-5.4
6 (m, 1H, C8-H), 3.92 (s, 3H, -OCH3), 3.76 (s, 3H,
-CO2CH3), 3.37-3.66 (m, 1H, C6-H), 3.38 (dd, J=1
7.4, 5.10 Hz, 1H,C10-H), 3.18 (dd, J=17.4, 1.92 H
z, 1H, C10-H), 3.12-3.18 (m, 1H, C9-H),2.54 (d, J=
17.5 Hz, 1H, C6-H), 1.62 (d, J=0.54 Hz, 3H, C7-C
H3) MS (m/z): 287 (M+), 255 (M-MeOH+) HRMS (m/z): M+ (C16H17NO4) 計算値 287.1157;測定
値 287.1183 元素分析 (C16H17NO4, %)計算値 C, 66.89; H, 5.96;
N, 4.88;測定値 C, 66.85; H, 5.90; N, 4.75 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
0, 1430, 1320, 1285, 1260, 1025, 8301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.11 (d, J=8.57 Hz, 1H,
Ar-H), 6.62 (br d, J=8.57 Hz, 1H, Ar-H), 5.40-5.4
6 (m, 1H, C8-H), 3.92 (s, 3H, -OCH3), 3.76 (s, 3H,
-CO2CH3), 3.37-3.66 (m, 1H, C6-H), 3.38 (dd, J=1
7.4, 5.10 Hz, 1H,C10-H), 3.18 (dd, J=17.4, 1.92 H
z, 1H, C10-H), 3.12-3.18 (m, 1H, C9-H),2.54 (d, J=
17.5 Hz, 1H, C6-H), 1.62 (d, J=0.54 Hz, 3H, C7-C
H3) MS (m/z): 287 (M+), 255 (M-MeOH+) HRMS (m/z): M+ (C16H17NO4) 計算値 287.1157;測定
値 287.1183 元素分析 (C16H17NO4, %)計算値 C, 66.89; H, 5.96;
N, 4.88;測定値 C, 66.85; H, 5.90; N, 4.75 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
【0051】参考例2
【0052】
【化15】
【0053】アルゴン雰囲気下、エチルトリフェニルホ
スホニウムブロミド(2.00g、5.39mmol)
をテトラヒドロフラン(21ml)に懸濁させ、室温に
てn−ブチルリチウム(1.64N ヘキサン溶液、
2.90ml、4.54mmol)を滴下し70分攪拌
した。反応混液に(+)−メチル 9,10−ジヒドロ
−2−メトキシ−7−メチル−11−オキソ−5,9−
メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カル
ボキシレート(340mg、1.18mmol)のテト
ラヒドロフラン(7.0ml)溶液を0℃で加え、室温
に昇温し2時間攪拌後、水(21ml)を加え減圧下テ
トラヒドロフランを留去した。得られた水層をエーテル
(2×30ml)で抽出し、その有機層は飽和食塩水
(30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。その残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=10:1)を用いて精製し(+)−メチル 11−エ
チリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メ
チル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5
(6H)−カルボキシレート(11E:11Z=1:
4、327mg、1.09mmol、93%)を無色透
明のオイルとして得た。
スホニウムブロミド(2.00g、5.39mmol)
をテトラヒドロフラン(21ml)に懸濁させ、室温に
てn−ブチルリチウム(1.64N ヘキサン溶液、
2.90ml、4.54mmol)を滴下し70分攪拌
した。反応混液に(+)−メチル 9,10−ジヒドロ
−2−メトキシ−7−メチル−11−オキソ−5,9−
メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カル
ボキシレート(340mg、1.18mmol)のテト
ラヒドロフラン(7.0ml)溶液を0℃で加え、室温
に昇温し2時間攪拌後、水(21ml)を加え減圧下テ
トラヒドロフランを留去した。得られた水層をエーテル
(2×30ml)で抽出し、その有機層は飽和食塩水
(30ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。その残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル
=10:1)を用いて精製し(+)−メチル 11−エ
チリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メ
チル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5
(6H)−カルボキシレート(11E:11Z=1:
4、327mg、1.09mmol、93%)を無色透
明のオイルとして得た。
【0054】純粋な(+)−メチル (11Z)−11
−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7
−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレートのデータ [α]D 20 = +46.6゜ (c=1.83, CHCl3) IR(neat, cm-1): 2940, 2910, 1720, 1595, 1575, 147
0, 1420, 1320, 1300, 1260, 1200, 1030, 830, 6301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.09 (d, J=8.56 Hz, 1H,
Ar-H), 6.54 (d, J=8.56 Hz, 1H, Ar-H), 5.51 (q, J=
7.29 Hz, 1H, C11=CH-Me), 5.39-5.44 (m, 1H, C 8-H),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.71 (s, 3H, -CO2CH3), 3.15
(dd, J=16.9, 5.17Hz, 1H, C10-H), 3.04-3.10 (m, 1H,
C9-H), 3.02 (dd, J=17.0, 0.97 Hz, 1H,C6-H), 2.81
(dd, J=16.9, 1.35 Hz, 1H, C10-H), 2.21 (d, J=17.0
Hz, 1H, C 6-H), 1.54 (s, 3H, C7-CH3), 1.51 (d, J=7.
29 Hz, 3H, C11=C-CH3) MS (m/z): 299 (M+), 240 (M-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H21NO3) 計算値 299.1520;測定
値 299.1524 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7
−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレートのデータ [α]D 20 = +46.6゜ (c=1.83, CHCl3) IR(neat, cm-1): 2940, 2910, 1720, 1595, 1575, 147
0, 1420, 1320, 1300, 1260, 1200, 1030, 830, 6301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.09 (d, J=8.56 Hz, 1H,
Ar-H), 6.54 (d, J=8.56 Hz, 1H, Ar-H), 5.51 (q, J=
7.29 Hz, 1H, C11=CH-Me), 5.39-5.44 (m, 1H, C 8-H),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.71 (s, 3H, -CO2CH3), 3.15
(dd, J=16.9, 5.17Hz, 1H, C10-H), 3.04-3.10 (m, 1H,
C9-H), 3.02 (dd, J=17.0, 0.97 Hz, 1H,C6-H), 2.81
(dd, J=16.9, 1.35 Hz, 1H, C10-H), 2.21 (d, J=17.0
Hz, 1H, C 6-H), 1.54 (s, 3H, C7-CH3), 1.51 (d, J=7.
29 Hz, 3H, C11=C-CH3) MS (m/z): 299 (M+), 240 (M-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H21NO3) 計算値 299.1520;測定
値 299.1524 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
【0055】参考例3
【0056】
【化16】
【0057】アルゴン雰囲気下、(+)−メチル 11
−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7
−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレート(11E:11Z=
1:4、320mg、1.07mmol)のトルエン
(3.0ml)溶液に室温にてアゾビス(イソブチロニ
トリル)(125mg、761μmol)およびチオフ
ェノール(165μl、1.60mmol)を加え、8
5℃にて24時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し残渣
を得た。その残渣にエーテル(15ml)および飽和食
塩水(15ml)を加え分液し、水層をエーテル(15
ml)で抽出した。有機層は合わせて無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=20:1)を用いて精製し(+)−メ
チル 11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メ
トキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート(11
E:11Z=7:1、303mg、1.01mmol、
95%)を白色固体として得た。その白色固体の一部を
ヘキサンから再結晶することにより純粋な(+)−メチ
ル(11E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ
−2−メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオ
クタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレートを
無色透明の針状結晶として得た。
−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7
−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン
−5(6H)−カルボキシレート(11E:11Z=
1:4、320mg、1.07mmol)のトルエン
(3.0ml)溶液に室温にてアゾビス(イソブチロニ
トリル)(125mg、761μmol)およびチオフ
ェノール(165μl、1.60mmol)を加え、8
5℃にて24時間攪拌した後、減圧下溶媒を留去し残渣
を得た。その残渣にエーテル(15ml)および飽和食
塩水(15ml)を加え分液し、水層をエーテル(15
ml)で抽出した。有機層は合わせて無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残渣を得た。得られた
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:酢酸エチル=20:1)を用いて精製し(+)−メ
チル 11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メ
トキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレート(11
E:11Z=7:1、303mg、1.01mmol、
95%)を白色固体として得た。その白色固体の一部を
ヘキサンから再結晶することにより純粋な(+)−メチ
ル(11E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ
−2−メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオ
クタ[b]ピリジン−5(6H)−カルボキシレートを
無色透明の針状結晶として得た。
【0058】無色透明針状結晶 mp 145.5-147.0 ℃ [α]D 20 = +45.0゜ (c=0.80, CHCl3) IR(KBr, cm-1) 2895, 1730, 1600, 1580, 1475, 1430,
1320, 1270, 1240, 1075, 1020, 8251 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.08 (d, J=8.51 Hz, 1H,
Ar-H), 6.53 (d, J=8.51 Hz, 1H, Ar-H), 5.38-5.43
(m, 1H, C8-H), 5.05 (q, J=6.70 Hz, 1H, C11=CH-Me),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.74 (s, 3H, -CO2CH3), 3.56-
3.63 (m, 1H, C9-H), 3.02-3.12 (m, 2H, C6-H and C10
-H), 2.85 (dd, J=17.0, 1.72 Hz, 1H, C10-H), 2.15
(d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.70 (d, J=6.70 Hz, 3H,
C11=C-CH3),1.54 (s, 3H, C7-CH3) MS (m/z): 299 (M+), 240 (M-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H21NO3) 計算値 299.1520;測定
値 299.1528 元素分析 (C18H21NO3, %): 計算値 C, 72.22; H, 7.0
7; N, 4.68;測定値 C,72.43; H, 7.35; N, 4.59 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
1320, 1270, 1240, 1075, 1020, 8251 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.08 (d, J=8.51 Hz, 1H,
Ar-H), 6.53 (d, J=8.51 Hz, 1H, Ar-H), 5.38-5.43
(m, 1H, C8-H), 5.05 (q, J=6.70 Hz, 1H, C11=CH-Me),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.74 (s, 3H, -CO2CH3), 3.56-
3.63 (m, 1H, C9-H), 3.02-3.12 (m, 2H, C6-H and C10
-H), 2.85 (dd, J=17.0, 1.72 Hz, 1H, C10-H), 2.15
(d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.70 (d, J=6.70 Hz, 3H,
C11=C-CH3),1.54 (s, 3H, C7-CH3) MS (m/z): 299 (M+), 240 (M-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H21NO3) 計算値 299.1520;測定
値 299.1528 元素分析 (C18H21NO3, %): 計算値 C, 72.22; H, 7.0
7; N, 4.68;測定値 C,72.43; H, 7.35; N, 4.59 以上のIR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A. P. Kozi
kowski et al., J. Am.Chem. Soc,, 111, 4116 (1989))
記載の値とよく一致した。
【0059】参考例4
【0060】
【化17】
【0061】(+)−メチル 11−エチリデン−9,
10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−5,9−
メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カル
ボキシレート(11E:11Z=7:1、250mg、
835μmol)のTHF(1.0ml)溶液にメタノ
ール(2.0ml)および20%水酸化ナトリウム水溶
液(1.0ml)を加え36時間還流させた。反応混液
に1N−塩酸を加えpHを5〜6にした後、減圧下有機
溶媒を留去した。水層を酢酸エチル(3×20ml)で
抽出し、有機層は合わせて飽和食塩水(20ml)で洗
浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーを用いて精製し、ヘキサン:酢酸エチル=1:1の留
分より純粋なZ−体の(+)−メチル (11Z)−1
1−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−
7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジ
ン−5(6H)−カルボキシレート(29.1mg、9
7.2μmol、12%)を無色透明のオイルとして、
酢酸エチルの留分より純粋なE−体である(+)−(1
1E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−
メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボン酸(153m
g、536μmol、64%)を白色のアモルファス固
体として得た。
10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−5,9−
メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6H)−カル
ボキシレート(11E:11Z=7:1、250mg、
835μmol)のTHF(1.0ml)溶液にメタノ
ール(2.0ml)および20%水酸化ナトリウム水溶
液(1.0ml)を加え36時間還流させた。反応混液
に1N−塩酸を加えpHを5〜6にした後、減圧下有機
溶媒を留去した。水層を酢酸エチル(3×20ml)で
抽出し、有機層は合わせて飽和食塩水(20ml)で洗
浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し
た。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーを用いて精製し、ヘキサン:酢酸エチル=1:1の留
分より純粋なZ−体の(+)−メチル (11Z)−1
1−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−
7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジ
ン−5(6H)−カルボキシレート(29.1mg、9
7.2μmol、12%)を無色透明のオイルとして、
酢酸エチルの留分より純粋なE−体である(+)−(1
1E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−
メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルボン酸(153m
g、536μmol、64%)を白色のアモルファス固
体として得た。
【0062】[α]D 25 = +42.8゜ (c=1.01, CHCl3) (文
献値;[α]D 25 = +40.9゜ (c=4.4×10- 3, CHCl3) IR(KBr, cm-1): 3700-2200 (br), 2940, 1710, 1600, 1
580, 1480, 1430, 1325,1270, 1255, 1035, 820, 7601 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.25 (d, J=8.54 Hz, 1H,
Ar-H), 6.57 (d, J=8.54 Hz, 1H, Ar-H), 5.39-5.45
(m, 1H, C8-H), 5.31 (q, J=6.70 Hz, 1H, C11=CH-Me),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.60-3.66 (m, 1H, C9-H), 3.0
8 (dd, J=17.1, 5.13 Hz, 1H, C10-H), 3.03 (br d, J=
17.0 Hz, 1H, C6-H), 2.87 (dd, J=17.1, 1.53 Hz, 1H,
C10-H), 2.18 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.74 (d, J
=6.70 Hz, 3H, C11=C-CH3), 1.54 (s, 3H, C7-CH3) MS (m/z): 285 (M+), 240 (M-CO2H+) HRMS (m/z): M+ (C17H19NO3) 計算値 285.1363;測定
値 285.1345 以上の旋光度、IR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A.
P. Kozikowski et al.,J. Am. Chem. Soc., 113, 4695
(1991))記載の値とよく一致した。
献値;[α]D 25 = +40.9゜ (c=4.4×10- 3, CHCl3) IR(KBr, cm-1): 3700-2200 (br), 2940, 1710, 1600, 1
580, 1480, 1430, 1325,1270, 1255, 1035, 820, 7601 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.25 (d, J=8.54 Hz, 1H,
Ar-H), 6.57 (d, J=8.54 Hz, 1H, Ar-H), 5.39-5.45
(m, 1H, C8-H), 5.31 (q, J=6.70 Hz, 1H, C11=CH-Me),
3.89 (s, 3H, -OCH3), 3.60-3.66 (m, 1H, C9-H), 3.0
8 (dd, J=17.1, 5.13 Hz, 1H, C10-H), 3.03 (br d, J=
17.0 Hz, 1H, C6-H), 2.87 (dd, J=17.1, 1.53 Hz, 1H,
C10-H), 2.18 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.74 (d, J
=6.70 Hz, 3H, C11=C-CH3), 1.54 (s, 3H, C7-CH3) MS (m/z): 285 (M+), 240 (M-CO2H+) HRMS (m/z): M+ (C17H19NO3) 計算値 285.1363;測定
値 285.1345 以上の旋光度、IR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A.
P. Kozikowski et al.,J. Am. Chem. Soc., 113, 4695
(1991))記載の値とよく一致した。
【0063】参考例5
【0064】
【化18】
【0065】アルゴン雰囲気下、(+)−(11E)−
11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ
−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリ
ジン−5(6H)−カルボン酸(145mg、508μ
mol)のトルエン(2.0ml)溶液に、室温にてト
リエチルアミン(71.0μl、509μmol)およ
びジフェニルホスフォリルアジド(110μl、510
μmol)を加え、85℃で3時間攪拌した。反応混液
を減圧下濃縮し、メタノール(2.0ml)を加え、7
5℃にて27時間攪拌した。反応混液を減圧下で濃縮し
て得られる残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフ
ィー(塩化メチレン:エーテル=20:1)を用いて精
製し、(+)−メチル (11E)−11−エチリデン
−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルバメート(106mg、337μmol、6
6%)を無色透明のオイルとして得た。
11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ
−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリ
ジン−5(6H)−カルボン酸(145mg、508μ
mol)のトルエン(2.0ml)溶液に、室温にてト
リエチルアミン(71.0μl、509μmol)およ
びジフェニルホスフォリルアジド(110μl、510
μmol)を加え、85℃で3時間攪拌した。反応混液
を減圧下濃縮し、メタノール(2.0ml)を加え、7
5℃にて27時間攪拌した。反応混液を減圧下で濃縮し
て得られる残渣を分取用シリカゲル薄層クロマトグラフ
ィー(塩化メチレン:エーテル=20:1)を用いて精
製し、(+)−メチル (11E)−11−エチリデン
−9,10−ジヒドロ−2−メトキシ−7−メチル−
5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン−5(6
H)−カルバメート(106mg、337μmol、6
6%)を無色透明のオイルとして得た。
【0066】[α]D 25 = +20.5゜ (c=1.20, CHCl3) (文
献値;[α]D 25 = +20.6゜ (c=8.2×10- 3, CHCl3) IR(neat, cm-1): 3320, 2940, 1710, 1650, 1630, 159
5, 1525, 1470, 1420, 1320, 1300, 1255, 1030, 825 ,
7301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.56 (d, J=8.58 Hz, 1H,
Ar-H), 6.55 (d, J=8.58 Hz, 1H, Ar-H), 5.43-5.49
(m, 1H, C8-H), 5.36 (q, J=6.75 Hz, 1H, C11=CH-Me),
4.90-5.02 (m, 1H, >NH), 3.88 (s, 3H, -OCH3), 3.60
-3.70 (m, 1H, C9-H), 3.62 (br s, 3H, -CO2CH3), 3.0
7 (br dd, J=16.7, 1H, C10-H), 2.83 (dd,J=16.7, 1.8
7 Hz, 1H, C10-H), 2.58 (br d, J=16.9 Hz, 1H, C6-
H), 2.23 (d,J=16.9 Hz, 1H, C6-H), 1.72 (d, J=6.75
Hz, 3H, C11=C-CH3), 1.51 (s, 3H,C7-CH3) MS (m/z): 314 (M+), 224 (M-CH3O-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H22N2O3) 計算値 314.1628;測
定値 314.1608 以上の旋光度、IR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A.
P. Kozikowski et al.,J. Am. Chem. Soc., 113, 4695
(1991))記載の値とよく一致した。
献値;[α]D 25 = +20.6゜ (c=8.2×10- 3, CHCl3) IR(neat, cm-1): 3320, 2940, 1710, 1650, 1630, 159
5, 1525, 1470, 1420, 1320, 1300, 1255, 1030, 825 ,
7301 H NMR (400MHz, CDCl3) δ: 7.56 (d, J=8.58 Hz, 1H,
Ar-H), 6.55 (d, J=8.58 Hz, 1H, Ar-H), 5.43-5.49
(m, 1H, C8-H), 5.36 (q, J=6.75 Hz, 1H, C11=CH-Me),
4.90-5.02 (m, 1H, >NH), 3.88 (s, 3H, -OCH3), 3.60
-3.70 (m, 1H, C9-H), 3.62 (br s, 3H, -CO2CH3), 3.0
7 (br dd, J=16.7, 1H, C10-H), 2.83 (dd,J=16.7, 1.8
7 Hz, 1H, C10-H), 2.58 (br d, J=16.9 Hz, 1H, C6-
H), 2.23 (d,J=16.9 Hz, 1H, C6-H), 1.72 (d, J=6.75
Hz, 3H, C11=C-CH3), 1.51 (s, 3H,C7-CH3) MS (m/z): 314 (M+), 224 (M-CH3O-CO2CH3 +) HRMS (m/z): M+ (C18H22N2O3) 計算値 314.1628;測
定値 314.1608 以上の旋光度、IR、1H-NMR、マススペクトルは文献 (A.
P. Kozikowski et al.,J. Am. Chem. Soc., 113, 4695
(1991))記載の値とよく一致した。
【0067】参考例6
【0068】
【化19】
【0069】アルゴン雰囲気下、(+)−メチル (1
1E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−
メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルバメート(100m
g、318μmol)のクロロホルム(12ml)溶液
に、室温にてヨウ化トリメチルシラン(453μl、
3.18mmol)を加え、12時間還流した。反応混
液にメタノール(12ml)を加え、さらに12時間還
流した。反応混液より減圧下溶媒を留去し、得られた残
渣に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10ml)を加
え、酢酸エチル(10ml)で洗浄した。水層に飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加えた後、塩化
メチレン(3×10ml)で抽出した。有機層は合わせ
て無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残
渣を得た。得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(酢酸エチル:メタノール=20:3)を
用いて精製し(−)−フパチンA(62.6mg、25
8μmol、81%)を白色固体として得た。
1E)−11−エチリデン−9,10−ジヒドロ−2−
メトキシ−7−メチル−5,9−メタノシクロオクタ
[b]ピリジン−5(6H)−カルバメート(100m
g、318μmol)のクロロホルム(12ml)溶液
に、室温にてヨウ化トリメチルシラン(453μl、
3.18mmol)を加え、12時間還流した。反応混
液にメタノール(12ml)を加え、さらに12時間還
流した。反応混液より減圧下溶媒を留去し、得られた残
渣に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液(10ml)を加
え、酢酸エチル(10ml)で洗浄した。水層に飽和炭
酸水素ナトリウム水溶液(10ml)を加えた後、塩化
メチレン(3×10ml)で抽出した。有機層は合わせ
て無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し残
渣を得た。得られた残渣を分取用シリカゲル薄層クロマ
トグラフィー(酢酸エチル:メタノール=20:3)を
用いて精製し(−)−フパチンA(62.6mg、25
8μmol、81%)を白色固体として得た。
【0070】mp 228.5-230.0 ℃ (文献値;mp 230℃) [α]D 25 = -148.7゜ (c=1.78, CHCl3) (文献値;[α]D
25 = -150.0゜ (c=1.2×10-3, CHCl3) IR(KBr, cm-1)3430, 3380, 2930, 1655, 1615, 1555, 1
460, 1310, 1120, 930,835, 660, 5201H NMR (400MHz,
CDCl3) δ:12.89 (br s, 1H, >NH), 7.90 (d, J=9.44 H
z, 1H, Ar-H), 6.42 (d, J=9.44 Hz,1H, Ar-H), 5.49
(q, J=6.74 Hz, 1H, C11=CH-Me), 5.41 (br d, J=4.96
Hz, 1H, C8-H), 3.58-3.64 (m, 1H, C9-H), 2.89 (dd,
J=16.9, 5.15 Hz, 1H, C10-H), 2.73 (dd, J=16.9, 1.5
0 Hz, 1H,C10-H), 2.15 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 2.
11 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.68 (d, J=6.74 Hz, 3
H, C11=C-CH3), 1.55 (s, 3H, C7-CH3), 1.25-1.57 (b
r, 2H, -NH2) MS (m/z)242 (M+), 227, 213, 187 HRMS (m/z)M+ (C15H18N2O) 計算値 242.1419;測定値
242.1423
25 = -150.0゜ (c=1.2×10-3, CHCl3) IR(KBr, cm-1)3430, 3380, 2930, 1655, 1615, 1555, 1
460, 1310, 1120, 930,835, 660, 5201H NMR (400MHz,
CDCl3) δ:12.89 (br s, 1H, >NH), 7.90 (d, J=9.44 H
z, 1H, Ar-H), 6.42 (d, J=9.44 Hz,1H, Ar-H), 5.49
(q, J=6.74 Hz, 1H, C11=CH-Me), 5.41 (br d, J=4.96
Hz, 1H, C8-H), 3.58-3.64 (m, 1H, C9-H), 2.89 (dd,
J=16.9, 5.15 Hz, 1H, C10-H), 2.73 (dd, J=16.9, 1.5
0 Hz, 1H,C10-H), 2.15 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 2.
11 (d, J=17.0 Hz, 1H, C6-H), 1.68 (d, J=6.74 Hz, 3
H, C11=C-CH3), 1.55 (s, 3H, C7-CH3), 1.25-1.57 (b
r, 2H, -NH2) MS (m/z)242 (M+), 227, 213, 187 HRMS (m/z)M+ (C15H18N2O) 計算値 242.1419;測定値
242.1423
【0071】以上の融点、旋光度、IR、1H-NMR、マスス
ペクトルは文献 (Liu Jia-Sen et al., Acta Chimica S
inica, 44, 1035 (1986), W. A. Ayer et al., Can. J.
Chem., 67, 1538 (1989), A. P. Kozikowski et al.,
J. Am. Chem. Soc., 113, 4695 (1991))記載の値とよく
一致した。
ペクトルは文献 (Liu Jia-Sen et al., Acta Chimica S
inica, 44, 1035 (1986), W. A. Ayer et al., Can. J.
Chem., 67, 1538 (1989), A. P. Kozikowski et al.,
J. Am. Chem. Soc., 113, 4695 (1991))記載の値とよく
一致した。
Claims (1)
- 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 (式中、R1及びR2は同一または異なり、置換基を有し
てもよいアルキル基、またはシリル基を表す。)で表さ
れる6−ヒドロキシ−7,8−ジヒドロキノリン誘導体
に、光学活性ホスフィン、パラジウム触媒、及び塩基の
存在下、一般式[II] 【化2】 (式中、X及びYは同一または異なり、アシルオキシ
基、またはハロゲン原子を表す。)で表される1,3−
二置換−2−メチレンプロパン誘導体を反応させること
を特徴とする、一般式[III] 【化3】 (式中、R1及びR2は同一または異なり、置換基を有し
てもよいアルキル基、またはシリル基を表す。)で表さ
れる光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジ
ン誘導体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7107476A JPH08301851A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7107476A JPH08301851A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08301851A true JPH08301851A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=14460183
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7107476A Pending JPH08301851A (ja) | 1995-05-01 | 1995-05-01 | 光学活性5,9−メタノシクロオクタ[b]ピリジン誘導体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08301851A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001066524A3 (en) * | 2000-03-08 | 2002-02-28 | Univ Georgetown | Intermediates useful for the synthesis of huperzine a |
CN104262251A (zh) * | 2014-09-19 | 2015-01-07 | 湖南华诚生物资源有限公司 | 一种从千层塔中提取石杉碱甲的方法 |
-
1995
- 1995-05-01 JP JP7107476A patent/JPH08301851A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001066524A3 (en) * | 2000-03-08 | 2002-02-28 | Univ Georgetown | Intermediates useful for the synthesis of huperzine a |
CN104262251A (zh) * | 2014-09-19 | 2015-01-07 | 湖南华诚生物资源有限公司 | 一种从千层塔中提取石杉碱甲的方法 |
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