JP2848937B2 - 置換メチレンシクロペンタン類の製造法 - Google Patents

置換メチレンシクロペンタン類の製造法

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【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は置換シクロペンテン類を出発原料とする置換
メチレンシクロペンタン類の製造法に関する。更に詳細
には1−(3−トリメチルシリル−2−プロピニルオキ
シメチル)−1−シクロペンテン類を有機溶媒中でn−
ブチルリチウムと反応させることを特徴とする1−ヒド
ロキシ−3−トリメチルシリル−2−プロピニル置換メ
チレンシクロペンタン類の立体選択的な製造法に関す
る。
<従来技術> アニオン中間体を経由する[2,3]−シグマトロピッ
ク転位反応は[2,3]−ウィッティヒ(Wittig)転位反
応と呼ばれ、鎖状立体制御法として、近年、広く研究さ
れ、利用されている(例えば、T.Nakai,K.Mikami,ケミ
カル・レビュー(Chem.Rev.),1986,86,885−902など
が参考としてあげられる)。これに対して環状系の[2,
3]−Wittig転位による環状立体制御法はほとんど知ら
れていない。環状系の[2,3]−Wittig転位、なかでも
アリル部が環状である反応としては下記スキームに示す
ような{3・5}−[2,3]−Wittig転位と{4・5}
−[2,3]−Wittig転位があげられる。
現在までに報告されている環状系における立体選択的
な{3・5}−[2,3]−Wittig転位反応の例としては (1)友岡,中井ら、日本科学会第58春季年会,2III J4
9(1989), の一例が知られているのみである。この反応はジヒドロ
フラン環上での{3・5}−[2,3]−Wittig転位反応
の例であるが、このような{3・5}−[2,3]−Witti
g転位反応の場合は、シクロペンテニルエーテル系では
約20%の[1,2]転位反応が併発することが記載されて
おり、本発明記載のような反応選択性の高いシクロペン
テン系のWittig転位反応とはいい難い。また、{4・
5}−[2,3]−Wittig転位反応の例としては (2)K.H.Schulte−Elteら、ヘルベチカ・ケミカ・ア
クタ(Helv.Chem.Acta),54(193−194),1805(197
1), の反応例が報告されている。この反応はシクロヘキセン
系での例であり、しかもメチル置換アセチレンの例であ
り、その反応生成物はジアステレオマー生成比約3:5と
報告されており、本発明記載のような高立体選択的なWi
ttig転位反応とはいい難い。
<発明の開示> 本発明者らは、上述した従来技術を鑑み、またプロス
タグランジン合成法の開発をも指向して、シクロペンテ
ン系での位置および立体選択性の高い{4・5}−[2,
3]−Wittig転位反応の開発を見出すべく鋭意研究した
結果、本発明に到達したものである。
すなわち、本発明では、下記式(1) で表わされる置換シクロペンテン類を有機溶媒中でn−
ブチルリチウムと反応させることを特徴とする下記式
(2) で表わされる置換メチレンシクロペンタン類の製造法が
提供される。
また、本発明方法の出発原料である置換シクロペンテ
ン類はそのシクロペンテン環上に不斉炭素を有している
が、本発明方法ではいずれのエナンチオマーまたはジア
ステレオマーをも含みうるものであり、それらの任意の
割合の混合物をも含みうるものである。
本発明方法において出発原料として用いられる上記式
(1)で表わされる置換シクロペンテン類はそれぞれの
化合物群によって別々の合成ルートにより容易に得られ
る。化合物群ごとの原料合成ルートを図示すると下記の
各スキームのようになる。
(I)置換シクロペンテン類(1−1)の合成; a) Br2,Et3N(100%) b) NaBH4,CeCl3・7H2O(78%) c) ジアステレオマー分離(61%) d) EtOCH=CH2,ピリジニウムパラトルエンスルホン
酸塩(97%) e) nBuLi,HCHO(75%) f) NaH,BrCH2C≡CH(66%) g) EtMgBr,Me3 SiCl(74%) (II)置換シクロペンテン類(1−2)および(1−
3)の合成; a) Br2,Et3N b) エチレングリコール,TsOH c) nBuLi,HCHO d) NaH,BrCH2C≡CH(82%) e) nBuLi,Me3 SiCl(82%) f) (COOH)(92%) g) iBu2 AlH(96%) h) iPr2 N Et,tBuMe2 SiO Tf(68%) (III)置換シクロペンテン類(1−4)の合成; また、上記原料合成の工程において得られた中間生成
物および本発明方法の出発原料となる最終生成物の1H−
NMRスペクトルデーターを参考データーとして巻末に付
記した。
本発明の製造法においては、上述した上記式(1)で
表わされる置換シクロペンテン類を、有機溶媒中でn−
ブチルリチウムと反応せしめることにより、目的とする
上記式(2)で表わされる置換メチレンシクロペンタン
類の製造を達成することができる。
本発明の製造法に用いられる有機溶媒としてはジエチ
ルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン,1,2−ジ
メトキシエタンなどのエーテル系溶媒が好ましくあげら
れるが、なかでもテトラヒドロフランが特に好ましく、
基本的にはテトラヒドロフランが用いられるが、ヘキサ
ンやベンゼンなどの炭化水素系溶媒などが混合溶媒とし
て混入していてもさしつかえなく実施できる。かかる有
機溶媒の使用量は目的とする反応が円滑に進行すれば特
に大きな制限はないが、通常、上記式(1)で表わされ
る置換シクロペンテン類に対して1〜10,000倍容量、好
ましくは10〜1000倍容量の範囲で実施される。
本発明の製造法における反応剤はn−ブチルリチウム
であり、通常、ヘキサン溶液として市販されており、そ
のまま上記式(1)で表わされる置換シクロペンテン類
の有機溶媒溶液に添加することにより実施される。n−
ブチルリチウムは上記式(1)で表わされる置換シクロ
ペンテン類と化学量論的には等モル反応を行うが、n−
ブチルリチウムが過剰となってもさしつかえなく、通
常、0.8〜5.0モル倍、好ましくは1.0〜3.0モル倍の範囲
で実施される。
反応温度は−100℃〜−50℃、好ましくは−80℃〜−6
0℃、特に好ましくは−78℃が採用される。反応温度は
用いるn−ブチルリチウムの使用量や、反応温度によっ
て異なり、通常、薄層クロマトグラフィーなどの分析手
段を用いて出発原料の消失を追跡しながら実施するが、
−78℃の反応温度では1時間以内で反応は終結する。
反応終結後、目的物である上記式(2)で表わされる
置換メチレンシクロペンタンの単離操作としては、通常
の後処理手段、例えば、反応停止,抽出,洗浄,乾燥,
濃縮後のグロマトグラフィー,蒸留などの精製方法によ
り単離される。
かくして、本発明によれば、下記式(2) で表わされる置換メチレンシクロペンタン類が製造され
る。上記式(2)で表わされる置換メチレンシクロペン
タン類の具体例としては、前記式(1)で表わされる置
換シクロペンテン類に対応する生成物がそのままあげら
れる。
なお、本発明の製造法における今一つの大きな特徴は
[1,2]−Wittig転位反応生成物を与えることなく[2,
3]−Wittig転位反応生成物が得られる反応の特異性の
ほかに、得られた[2,3]−Wittig転位反応生成物の高
い立体選択性にある。以下、説明のために、下記の本発
明の反応式を用いて紹介する。
上記式(1)で表わされる置換シクロペンテン類が
前記式(1−3)および(1−4)である場合の反応生
成物の立体規制; この場合、上記式(1)で表わされる置換シクロペン
テン類のシクロペンテン環の1および2の位置の炭素原
子は不斉炭素ではないので、上記式(2)で表わされる
反応生成物である置換メチレンシクロペンタン類の3の
位置での新たな炭素−炭素結合生成に不斉誘起はおこら
ないが、3および4の位置の相対的な立体構造は{4・
5}−[2,3]−Wittig転位反応により制御され、比較
的高いジアステレオ選択性が発現する。
上記式(1)で表わされる置換シクロペンテン類が
前記式(1−1)および(1−2)である場合の反応生
成物の立体規制; この場合、上記式(1)で表わされる置換シクロペン
テン類のシクロペンテン環の1および/または2の位置
の炭素原子は保護された水酸基の置換により不斉炭素と
なっているため、上記式(2)で表わされる反応生成物
である置換メチレンシクロペンタン類の3の位置での新
たな炭素−炭素結合生成に影響を及ぼし、不斉誘起が高
選択的におこる。この影響は1の位置の置換基による影
響が強いと想像され、2の位置での炭素−炭素結合生成
は環上置換基の逆側からおこり、ほぼ単一の立体異性体
のみが生じる。
また、4の位置での水酸基の立体化学も、この規制に
準じて規制され、最終的には上記反応スキームに図示し
た立体構造をもつ一異性体のみが与えられる。
以上、本発明の製造法を詳細に説明したように、上記
式(1)で表わされる置換シクロペンテン類を有機溶媒
中でn−ブチルリチウムと反応せしめる上記式(2)で
表わされる置換メチレンシクロペンタン類の製造法は、
次のような特徴を有している。すなわち、 (1)従来、例のないシクロペンテン環を含む{4・
5}−[2,3]−Wittig転位反応が進行したこと。
(2)[1,2]−Wittig転位反応の併発が全くないこ
と。
(3)高いジアステレオ(シンプルジアステレオ)選択
性を発現すること。
(4)高いジアステレオ面選択性の結果、不斉誘起がお
こること。
(5)原料が入手容易で、反応操作が簡便なこと。
(6)得られる生成物が種々の光学活性化合物合成の出
発物質として有用なこと。
などであり、そのため、本発明の製造法は、高選択性,
高収率,短工程といった諸点から効率的な方法というこ
とができ、しかも、得られる上記式(1)で表わされる
置換メチレンシクロペンタン類は、プロスタグランジン
類をはじめ、各種の有用天然物,医薬品,香料,農薬な
どの合成原料として有用である。
以下に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明す
る。なお、実施例の式中、Zはt−ブチルジメチルシリ
ル基を表わし、EEは1−エトキシエチル基を表わす。
実施例1 (3R,5S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
5−(1−エトキシエトキシ)−1−(3−トリメチル
シリル−2−プロピニルオキシメチル)−1−シクロペ
ンテン(シス体95%以上;50.4mg,0.118mmol)のテトラ
ヒドロフラン(THF,5ml)溶液を−78℃に冷却し、その
中にn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液,0.111ml,
0.177mmol)を加え、−78℃にて10分間撹拌した。水を
加えて反応を停止させた後、反応混合物をエーテルで3
回抽出し、分液された有機層を食塩水で洗浄後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を別後、濃縮して49
mgの粗生成物を得、このものをシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(ヘキサン:エーテル=5:1)に付して(3
R,5S)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5−
(1−エトキシエトキシ)−2−(1−ヒドロキシ−3
−トリメチルシリル−2−プロピニル)−1−メチレン
シクロペンタン(45.1mg,0.105mmol,89%)を得た。
NMR(CD Cl3,ppm)δ; 0.00−0.20(m,15H),0.85(s,9H), 1.10−1.35(m,6H),1.45−1.75(m,1H), 2.25−2.45(m,1H), 2.52(dd,J=6.3と5.2Hz,1H), 2.70−2.80(m,1H),3.35−3.70(m,2H), 3.95−4.10(m,1H),4.20−4.45(m,1H), 4.48(dd,J=6.9と5.2Hz,1H), 4.75−4.85(m,1H),5.20−5.25(m,2H). このもののジアステレマー比を決定するために上記で
得られた生成物を(3R,5S)−3,5−ビスアセトキシ−2
−(1−アセトキシ−2−プロピニル)−1−メチレン
シクロペンタンに誘導し、その1H−NMRよりほぼ単一の
ジアステレオマーとして掲題生成物の立体配置を有する
化合物が得られていることが判った。
NMR(CD Cl3,ppm)δ; 1.78(ddd,J=14,6と6Hz,1H), 2.0−2.10(m,9H),2.47(d,J=2Hz,1H), 2.64(ddd,J=14,7と7Hz,1H), 3.1−3.15(m,1H),5.21−5.26(m,1H), 5.34−5.36(m,1H),5.36−5.39(m,1H), 5.47−5.52(m,1H),5.53−5.57(m,1H), 実施例2 (3R,5SR)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−
5−(1−エトキシエトキシ)−1−(3−トリメチル
シリル−2−プロピニルオキシメチル)−1−シクロペ
ンテン(シス:トランス=5:1;15.9mg,0.0373mmol)の
テトラヒドロフラン(THF,3ml)溶液を−78℃に冷却
し、その中にn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液,3
5μ,0.056mmol)を加え、−78℃にて10分間撹拌し
た。水を加えて反応を停止させた後、反応混合物をエー
テルで3回抽出し、分液された有機層を食塩水で洗浄
後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥剤を別後、
濃縮して17.9mgの粗生成物を得、このものをシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン:エーテル=5:
1)に付して(3R,5SR)−3−t−ブチルジメチルシリ
ルオキシ−5−(1−エトキシエトキシ)−2−(1−
ヒドロキシ−3−トリメチルシリル−2−プロピニル)
−1−メチレンシクロペンタン(14.9mg,0.0351mmol,94
%)を得た。ものものは薄層クロマトグラフィー分析の
結果、4種のジアステレオマーの混合物であることが判
った(ヘキサン:エーテル=2:1)。NMR分析でも4種の
ジアステレオマーに起因するシグナルが観測され、主生
成物のシグナルは実施例1のそれと一致した。
実施例3 実施例2と同様の手法により、(3R,5SR)−3−t−
ブチルジメチルシリルオキシ−5−(1−エトキシエト
キシ)−1−(3−トリメチルシリル−2−プロピニル
オキシメチル)−1−シクロペンテン(55.3mg,0.130mm
ol)とn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液,122μ
,0.195mmol)をTHF,(6ml)中、−78℃にて40分間撹
拌した。反応終了後、実施例2と同様の後処理をして5
8.3mgの粗生成物を得、同様のカラム分離により、(3R,
5SR)−3−t−ブチルジメチルシリルオキシ−5−
(1−エトキシエトキシ)−2−(1−ヒドロキシ−3
−トリメチルシリル−2−プロピニル)−1−メチレン
シクロペンタン(48.7mg,0.114mmol,88%)を二種のジ
アステレオマーの混合物として得た。
実施例4 1−(3−トリメチルシリル−2−プロピニルオキシ
メチル)−5−t−ブチルジメチルシリルオキシ−1−
シクロペンテン(103mg,0.304mmol)のTHF(10ml)溶液
を−78℃に冷却し、その中に、n−ブチルリチウム(1.
6Mヘキサン溶液,0.38ml,0.608mmol)を加え、−78℃に
て30分間撹拌した。水を加えて反応を停止させた後、反
応混合物を同様に後処理して109mgの粗生成物を得、こ
のものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:エーテル=9:1)に供して1−t−ブチルジメチル
シリルオキシ−2−メチレン−3−(1−ヒドロキシ−
3−トリメチルシリル−2−プロピニル)シクロペンタ
ン(101mg,0.298mmol,98%)を得た。このものは1H−NM
Rおよび13C−NMRによって単一異性体のみであることが
判った。
NMR(CD Cl3,ppm)δ; 0.00−0.20(m,15H),0.88(s,9H), 1.30−1.70および1.80−2.05(m,5H), 2.75−2.95(m,1H),4.30−4.50(m,2H), 5.11(bs,1H),5.15−5.20(m,1H). 得られた単一異性体の立体構造を決定するために生成
物をオゾン分解し、得られた2−t−ブチルジメチルシ
リルオキシ−5−(1−ヒドロキシ−3−トリメチルシ
リル−2−プロピニル)シクロペンタノンの1H−NMR測
定により2位と5位の置換基はトランスで、5位と1位
の立体化学はエリトロの関係にあると決定した。
実施例5 5,5−エチレンジオキシ−1−(3−トリメチルシリ
ル−2−プロピニルオキシメチル)−1−シクロペンテ
ン(122mg,0.686mmol)のTHF(10ml)溶液を−78℃に冷
却し、その中に、n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶
液,0.424ml,0.686mmol)を加え、−78℃にて30分間撹拌
した。実施例1と同様の後処理をして131mgの粗生成物
を得、このものをシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:エーテル=3:1)に付して1,1−エチレンジ
オキシ−2−メチレン−3−(1−ヒドロキシ−3−ト
リメチルシリル−2−プロピニル)シクロペンタン(11
1mg,0.424mmol,91%)を得た。このもののNMRスペクト
ルから生成物のジアステレオマー比は2:1であった。
NMR(CD Cl3,ppm)δ; 0.15(s,9H),1.70−2.00(m,4H), 2.35(d,J=4.0Hz,0.3H), 2.48(d,J=6.8Hz,0.7H),2.80−2.90(m,1H), 3.90−4.10(m,4H), 4.29(dd,J=5.8と6.8Hz,0.7H), 4.44(dd,J=4.0と5.2Hz,0.3H), 5.23(d,J=2.0Hz,0.3H), 5.30−5.40(m,1.7H). 実施例6 1−(3−トリメチルシリル−2−プロピニルオキシ
メチル)−1−シクロペンテン(83.5mg,0.40mmol)のT
HF(5ml)溶液を−78℃に冷却し、その中に、n−ブチ
ルリチウム(1.6Mヘキサン溶液,0.3ml,0.48mmol)を加
え、−78℃にて10分間撹拌した。同様に後処理後、カラ
ム分離(ヘキサン:エーテル=10:1)して1−メチレン
−2−(1−ヒドロキシ−3−トリメチルシリル−2−
プロピニル)シクロペンタン(52.3mg,0.25mmol,63%)
を得た。このもののNMRスペクトルから生成物のジアス
テレオマー比は約9:1であった。
NMR(CD Cl3,ppm)δ; 0.0(s,9H),1.40−2.00(m,5H), 2.20−2.40(m,2H),2.60−2.80(m,1H), 4.31(dd,J=6.0と6.0Hz,0.12H), 4.45(dd,J=5.4と5.4Hz,0.88H), 5.02(d,J=2Hz,1H), 5.07(d,J=2Hz,1H).
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−13752(JP,A) 特開 昭59−122463(JP,A) 特開 平2−142742(JP,A) 特開 平3−151375(JP,A) Synthesis,[9 ](1986),716−727 Tetrahedron Lett, 28[7](1987),803−804 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/08 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1) [式中、(a)AおよびBは互いに結合してエチレンジ
    オキシ基を表わし、かつCは水素原子を表わすか、
    (b)Aはt−ブチルジメチルシリルオキシ基を表わ
    し、かつBおよびCは水素原子を表わすか、(c)Aは
    エトキシエトキシ基を表わし、かつBは水素原子を表わ
    し、かつCはt−ブチルジメチルシリルオキシ基を表わ
    すか、(d)A、B、およびCはいずれも水素原子を表
    わす。] で表わされる置換シクロペンテン類を有機溶媒中でn−
    ブチルリチウムと反応させることを特徴とする下記式
    (2) [式中、A、B、およびCは前記定義に同じである。] で表わされる置換メチレンシクロペンタン類の製造法。
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