JPH07267968A - (z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法 - Google Patents
(z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法Info
- Publication number
- JPH07267968A JPH07267968A JP6082676A JP8267694A JPH07267968A JP H07267968 A JPH07267968 A JP H07267968A JP 6082676 A JP6082676 A JP 6082676A JP 8267694 A JP8267694 A JP 8267694A JP H07267968 A JPH07267968 A JP H07267968A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- methyl
- cyclopentadecene
- group
- formula
- cyclopentadecen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ジャ香の香気成分である(R)−(−)−ム
スコンの製造中間体として有用な(Z)−3−メチル−
2−シクロペンタデセン−1−オンの新規な製法。 【構成】 一般式(I) 【化1】 で表される新規な1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1
−シクロペンタデセンを溶剤及び2価パラジウムの存在
下に反応させて、一般式(II) で表される(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセ
ンを製造する。
スコンの製造中間体として有用な(Z)−3−メチル−
2−シクロペンタデセン−1−オンの新規な製法。 【構成】 一般式(I) 【化1】 で表される新規な1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1
−シクロペンタデセンを溶剤及び2価パラジウムの存在
下に反応させて、一般式(II) で表される(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセ
ンを製造する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は動物性香料として非常に
高価なジャ香の重要な香気成分である(R)−(−)−
ムスコンの製造中間体として重要な(Z)−3−メチル
−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法に関す
る。
高価なジャ香の重要な香気成分である(R)−(−)−
ムスコンの製造中間体として重要な(Z)−3−メチル
−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】3−メチル−2−シクロペンタデセン−
1−オンは、高価な香気成分であるムスコンの重要な香
料中間体であり、様々な製造方法が報告されている(He
lv.Chim.Acta. p.2019-2023 1947, Bull.Chem.Soc.Jpn.
53 巻 p.1417-1420 1980, 特開昭55-85536号公報、特
開昭59-157047 号公報、特開平3-81242 号公報)。
1−オンは、高価な香気成分であるムスコンの重要な香
料中間体であり、様々な製造方法が報告されている(He
lv.Chim.Acta. p.2019-2023 1947, Bull.Chem.Soc.Jpn.
53 巻 p.1417-1420 1980, 特開昭55-85536号公報、特
開昭59-157047 号公報、特開平3-81242 号公報)。
【0003】ところで、近年、ムスコンの光学活性体で
ある(R)−(−)−体が大変優れた香気成分であるこ
とが報告され(W.Piclcenhagenら、ACS シンポジウム S
ER.388 Fravor Chemistry, 1989 p.151 )、光学活性
(R)−(−)−ムスコンを高純度で効率良く得るべく
様々な合成法が報告されている(Helv.Chim.Acta. 60巻
1977 p.925-944, Tetrahedron Lett. 26 巻 1978 p.230
1-2304, J.Chem.Soc.,Chem.Commun., p.1638-1639 198
8, J.Chem.Soc.,Perkin Trans, p.1445-1452 1991, 同
P.1193-1194 1992 等)。しかしながら、これらの方法
は多行程を要したり反応条件が厳しく、工業化にあたっ
てはなお課題があった。
ある(R)−(−)−体が大変優れた香気成分であるこ
とが報告され(W.Piclcenhagenら、ACS シンポジウム S
ER.388 Fravor Chemistry, 1989 p.151 )、光学活性
(R)−(−)−ムスコンを高純度で効率良く得るべく
様々な合成法が報告されている(Helv.Chim.Acta. 60巻
1977 p.925-944, Tetrahedron Lett. 26 巻 1978 p.230
1-2304, J.Chem.Soc.,Chem.Commun., p.1638-1639 198
8, J.Chem.Soc.,Perkin Trans, p.1445-1452 1991, 同
P.1193-1194 1992 等)。しかしながら、これらの方法
は多行程を要したり反応条件が厳しく、工業化にあたっ
てはなお課題があった。
【0004】そこで本発明者らは、3−メチル−2−シ
クロペンタデセン−1−オンをルテニウム−光学活性ホ
スフィン錯体を触媒として不斉水素化することにより上
記課題を解決し、先に特許出願した(特願平4−357
960号)。この方法では、触媒として(R)−体のル
テニウム−光学活性ホスフィン錯体を用いる場合、
(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンを基質として反応を行えばよいが、光学純度の良い
(R)−(−)−ムスコンを得るためには高純度の
(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンを使用することが重要である。
クロペンタデセン−1−オンをルテニウム−光学活性ホ
スフィン錯体を触媒として不斉水素化することにより上
記課題を解決し、先に特許出願した(特願平4−357
960号)。この方法では、触媒として(R)−体のル
テニウム−光学活性ホスフィン錯体を用いる場合、
(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンを基質として反応を行えばよいが、光学純度の良い
(R)−(−)−ムスコンを得るためには高純度の
(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンを使用することが重要である。
【0005】従来の方法によって、(Z)−3−メチル
−2−シクロペンタデセン−1−オンを得るためには、
前述したような方法により得られる3−メチル−2−シ
クロペンタデセン−1−オン(シス/トランス=50/
50〜25/75)を精密蒸留器で蒸留を行って分離す
るか、あるいはカラムクロマトグラフィ−や液体クロマ
トグラフィ−で分離する操作が必要となり、収率低下及
び精製にともなうコストアップの問題があった。
−2−シクロペンタデセン−1−オンを得るためには、
前述したような方法により得られる3−メチル−2−シ
クロペンタデセン−1−オン(シス/トランス=50/
50〜25/75)を精密蒸留器で蒸留を行って分離す
るか、あるいはカラムクロマトグラフィ−や液体クロマ
トグラフィ−で分離する操作が必要となり、収率低下及
び精製にともなうコストアップの問題があった。
【0006】一方、環状エノンを原料として3−メチル
−2−シクロアルケン−1−オンを合成した例として、
3−メチル−2−シクロヘキセン−1−オンを合成した
例(J.Org.Chem.,43,1978 p.1011-1013 )が報告されて
いる。即ち、2−シクロヘキセノンをジメチル銅リチウ
ムでメチル化した後、トリメチルシリルクロライドと反
応させ、1−トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シ
クロヘキセンを得、これを酢酸パラジウム及びp−ベン
ゾキノンの存在下、脱トリメチルシリル化することによ
り合成する方法である。
−2−シクロアルケン−1−オンを合成した例として、
3−メチル−2−シクロヘキセン−1−オンを合成した
例(J.Org.Chem.,43,1978 p.1011-1013 )が報告されて
いる。即ち、2−シクロヘキセノンをジメチル銅リチウ
ムでメチル化した後、トリメチルシリルクロライドと反
応させ、1−トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シ
クロヘキセンを得、これを酢酸パラジウム及びp−ベン
ゾキノンの存在下、脱トリメチルシリル化することによ
り合成する方法である。
【0007】しかしながら、この方法は6員環の反応で
あり、さらに大環状の化合物を反応させた場合には、環
状化合物の環の大きさの差異から生ずる反応性、選択性
の相違が想定されるし、また特に、比較的ひずみの少な
い15員環の場合でも、環に自由度があるため、2重結
合の選択性を保持することや、(Z)−体を優先させる
ための反応制御を行わなければならないという問題があ
った。さらに、メチル化剤であるジメチル銅リチウムの
原料メチルリチウムはコストが高く、又、発火し易い
等、安全性に問題があり、工業化に当たっては尚課題が
あった。
あり、さらに大環状の化合物を反応させた場合には、環
状化合物の環の大きさの差異から生ずる反応性、選択性
の相違が想定されるし、また特に、比較的ひずみの少な
い15員環の場合でも、環に自由度があるため、2重結
合の選択性を保持することや、(Z)−体を優先させる
ための反応制御を行わなければならないという問題があ
った。さらに、メチル化剤であるジメチル銅リチウムの
原料メチルリチウムはコストが高く、又、発火し易い
等、安全性に問題があり、工業化に当たっては尚課題が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、簡便な操作で純度の良い(Z)−3−メチル−2−
シクロペンタデセン−1−オンを選択的に製造すること
のできる工業的方法を開発することにある。
は、簡便な操作で純度の良い(Z)−3−メチル−2−
シクロペンタデセン−1−オンを選択的に製造すること
のできる工業的方法を開発することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような実状におい
て、本発明者らは、純度の良い(Z)−3−メチル−2
−シクロペンタデセン−1−オンを簡便に得るべく鋭意
研究を行った結果、出発化合物として新規物質である次
の一般式(I)
て、本発明者らは、純度の良い(Z)−3−メチル−2
−シクロペンタデセン−1−オンを簡便に得るべく鋭意
研究を行った結果、出発化合物として新規物質である次
の一般式(I)
【化4】 (式中、Rはトリメチルシリル基、トリエチルシリル
基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert−
ブチルジフェニルシリル基を示し、波線はシス位及び/
又はトランス位を示す)で表される1−保護ヒドロキシ
−3−メチル−1−シクロペンタデセンを採用し、溶剤
及び2価パラジウムの存在下、反応を行えば、上記課題
が解決できることを見出し、本発明を完成した。
基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert−
ブチルジフェニルシリル基を示し、波線はシス位及び/
又はトランス位を示す)で表される1−保護ヒドロキシ
−3−メチル−1−シクロペンタデセンを採用し、溶剤
及び2価パラジウムの存在下、反応を行えば、上記課題
が解決できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち、本発明は、1−保護ヒドロキシ
−3−メチル−1−シクロペンタデセン(I)を溶剤及
び2価パラジウムの存在下、反応させることを特徴とす
る(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−
オンの製造法を提供するものである。
−3−メチル−1−シクロペンタデセン(I)を溶剤及
び2価パラジウムの存在下、反応させることを特徴とす
る(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−
オンの製造法を提供するものである。
【0011】本発明で使用する1−保護ヒドロキシ−3
−メチル−1−シクロペンタデセン(I)のRは、トリ
メチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピ
ルシリル基、トリフェニルシリル基、tert−ブチル
ジメチルシリル基又はtert−ブチルジフェニルシリ
ル基を示すが、好ましくは、トリメチルシリル基、te
rt−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフ
ェニルシリル基が挙げられ、より好ましくは、トリメチ
ルシリル基が挙げられる。また、本発明で使用する1−
保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセン
(I)としては、シス体、トランス体又はシス体/トラ
ンス体の混合物のいずれも使用することができる。
−メチル−1−シクロペンタデセン(I)のRは、トリ
メチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピ
ルシリル基、トリフェニルシリル基、tert−ブチル
ジメチルシリル基又はtert−ブチルジフェニルシリ
ル基を示すが、好ましくは、トリメチルシリル基、te
rt−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフ
ェニルシリル基が挙げられ、より好ましくは、トリメチ
ルシリル基が挙げられる。また、本発明で使用する1−
保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセン
(I)としては、シス体、トランス体又はシス体/トラ
ンス体の混合物のいずれも使用することができる。
【0012】本発明の反応において、2価パラジウム
は、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、トリフルオロ酢
酸パラジウム、アセト酢酸パラジウム、硫酸パラジウ
ム、硝酸パラジウム等の2価パラジウム源から供給さ
れ、好ましくは、酢酸パラジウム、塩化パラジウムが挙
げられる。又、2価パラジウム源の使用量は、1−保護
ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセン
(I)に対して、0.2〜2倍モル、好ましくは0.5
〜1.2倍モル使用することができる。
は、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、トリフルオロ酢
酸パラジウム、アセト酢酸パラジウム、硫酸パラジウ
ム、硝酸パラジウム等の2価パラジウム源から供給さ
れ、好ましくは、酢酸パラジウム、塩化パラジウムが挙
げられる。又、2価パラジウム源の使用量は、1−保護
ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセン
(I)に対して、0.2〜2倍モル、好ましくは0.5
〜1.2倍モル使用することができる。
【0013】使用する溶剤としては、トルエン、キシレ
ン、テトラリン、ベンゼン等の芳香族炭化水素、アセト
ニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、テトラハイ
ドロフラン、ジエチルエ−テル、ジメトキシエタン、ジ
イソプロピルエ−テル、2−メトキシエチルエ−テル等
のエ−テル類、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等が挙げられる。好ましくは、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニト
リル、より好ましくは、ジメチルスルホキシドが挙げら
れる。
ン、テトラリン、ベンゼン等の芳香族炭化水素、アセト
ニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類、テトラハイ
ドロフラン、ジエチルエ−テル、ジメトキシエタン、ジ
イソプロピルエ−テル、2−メトキシエチルエ−テル等
のエ−テル類、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等が挙げられる。好ましくは、ジメ
チルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、アセトニト
リル、より好ましくは、ジメチルスルホキシドが挙げら
れる。
【0014】溶剤の使用量は上記2価パラジウム源を溶
解させる量であればよく、特に限定されないが、1−保
護ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセン
(I)に対して、1〜50倍(容量/重量)、好ましく
は4〜20倍(容量/重量)使用することができる。反
応温度は−20〜80℃、好ましくは0〜50℃で行う
ことができる。反応時間は1〜60時間、好ましくは4
〜50時間で行うことができる。又、本発明反応は、窒
素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ま
しい。
解させる量であればよく、特に限定されないが、1−保
護ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセン
(I)に対して、1〜50倍(容量/重量)、好ましく
は4〜20倍(容量/重量)使用することができる。反
応温度は−20〜80℃、好ましくは0〜50℃で行う
ことができる。反応時間は1〜60時間、好ましくは4
〜50時間で行うことができる。又、本発明反応は、窒
素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ま
しい。
【0015】ところで、本発明で使用する新規化合物で
ある、1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペ
ンタデセン(I)は次のようにして得ることができる。
即ち、次の一般式(III ) CuX (III ) (式中、Xはハロゲン原子を示す)で表されるハロゲン
化銅と、次の一般式(IV) MeMgX (IV) (式中、Meはメチル基を示し、Xはハロゲン原子を示
す)で表されるハロゲン化メチルマグネシウムとの反応
混合物と、2−シクロペンタデセン−1−オンを反応さ
せ、次いで、3級アミンの存在下、次の一般式(V) RX (V) (式中、Rはトリメチルシリル基、トリエチルシリル
基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert−
ブチルジフェニルシリル基を示し、Xはハロゲン原子を
示す)で表されるハロゲン化ケイ素化合物を反応させる
ことにより、1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シ
クロペンタデセン(I)を得ることができる。
ある、1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シクロペ
ンタデセン(I)は次のようにして得ることができる。
即ち、次の一般式(III ) CuX (III ) (式中、Xはハロゲン原子を示す)で表されるハロゲン
化銅と、次の一般式(IV) MeMgX (IV) (式中、Meはメチル基を示し、Xはハロゲン原子を示
す)で表されるハロゲン化メチルマグネシウムとの反応
混合物と、2−シクロペンタデセン−1−オンを反応さ
せ、次いで、3級アミンの存在下、次の一般式(V) RX (V) (式中、Rはトリメチルシリル基、トリエチルシリル
基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert−
ブチルジフェニルシリル基を示し、Xはハロゲン原子を
示す)で表されるハロゲン化ケイ素化合物を反応させる
ことにより、1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シ
クロペンタデセン(I)を得ることができる。
【0016】以下に、上記の各反応のうちのの反応に
つきさらに説明する。使用するハロゲン化銅(III)とし
ては、塩化第1銅、臭化第1銅、ヨウ化第1銅等が挙げ
られるが、塩化第1銅が好ましい。ハロゲン化銅(III)
の使用量は、2−シクロペンタデセン−1−オンに対し
て、0.3〜2.0倍モル、好ましくは0.5〜1.0
倍モル使用することができる。
つきさらに説明する。使用するハロゲン化銅(III)とし
ては、塩化第1銅、臭化第1銅、ヨウ化第1銅等が挙げ
られるが、塩化第1銅が好ましい。ハロゲン化銅(III)
の使用量は、2−シクロペンタデセン−1−オンに対し
て、0.3〜2.0倍モル、好ましくは0.5〜1.0
倍モル使用することができる。
【0017】ハロゲン化メチルマグネシウム(IV)の
Xはハロゲン原子を示し、例えば、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等が挙げられるが、塩素原子が好まし
い。ハロゲン化メチルマグネシウム(IV)の使用量
は、2−シクロペンタデセン−1−オンに対して、1〜
4倍モル、好ましくは1.2〜2.0倍モル使用するこ
とができる。
Xはハロゲン原子を示し、例えば、塩素原子、臭素原
子、ヨウ素原子等が挙げられるが、塩素原子が好まし
い。ハロゲン化メチルマグネシウム(IV)の使用量
は、2−シクロペンタデセン−1−オンに対して、1〜
4倍モル、好ましくは1.2〜2.0倍モル使用するこ
とができる。
【0018】反応溶剤としては、通常のグリニヤ反応に
おいて用いられる溶剤であれば使用でき、特に限定され
ないが、例えば、テトラハイドロフラン、ジエチルエ−
テル、ジイソプロピルエ−テル、ジメトキシエタン、2
−メトキシエチルエ−テル等が挙げられるが、特にテト
ラハイドロフラン、ジエチルエ−テルが好ましい。反応
溶剤の使用量は、2−シクロペンタデセン−1−オンに
対して、0.5〜50倍重量、好ましくは4〜20倍重
量使用することができる。反応温度は、−50〜30
℃、好ましくは−30〜10℃で行うことができ、反応
時間は0.5〜8時間、好ましくは1〜3時間で反応を
行うことができる。
おいて用いられる溶剤であれば使用でき、特に限定され
ないが、例えば、テトラハイドロフラン、ジエチルエ−
テル、ジイソプロピルエ−テル、ジメトキシエタン、2
−メトキシエチルエ−テル等が挙げられるが、特にテト
ラハイドロフラン、ジエチルエ−テルが好ましい。反応
溶剤の使用量は、2−シクロペンタデセン−1−オンに
対して、0.5〜50倍重量、好ましくは4〜20倍重
量使用することができる。反応温度は、−50〜30
℃、好ましくは−30〜10℃で行うことができ、反応
時間は0.5〜8時間、好ましくは1〜3時間で反応を
行うことができる。
【0019】つぎに、上記反応のうちのの反応につき
さらに説明する。使用するハロゲン化ケイ素化合物
(V)のRとしてはトリメチルシリル基、トリエチルシ
リル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリ
ル基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert
−ブチルジフェニルシリル基を示すが、好ましくは、ト
リメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル
基、tert−ブチルジフェニルシリル基が挙げられ
る。又、Xはハロゲン原子を示し、具体的には塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を示すが、
塩素原子が好ましい。
さらに説明する。使用するハロゲン化ケイ素化合物
(V)のRとしてはトリメチルシリル基、トリエチルシ
リル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリ
ル基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert
−ブチルジフェニルシリル基を示すが、好ましくは、ト
リメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル
基、tert−ブチルジフェニルシリル基が挙げられ
る。又、Xはハロゲン原子を示し、具体的には塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子を示すが、
塩素原子が好ましい。
【0020】ハロゲン化ケイ素化合物(V)の具体的な
例としては、トリメチルシリルクロライド、トリエチル
シリルクロライド、トリイソプロピルシリルクロライ
ド、トリフェニルシリルクロライド、tert−ブチル
ジメチルシリルクロライド、tert−ブチルジフェニ
ルシリルクロライド等が挙げられ、好ましくは、トリメ
チルシリルクロライド、tert−ブチルジメチルシリ
ルクロライド、tert−ブチルジフェニルシリルクロ
ライドが挙げられる。ハロゲン化ケイ素化合物(V)の
使用量は、2−シクロペンタデセン−1−オンに対し
て、1.0〜4.0倍モル、好ましくは1.3〜2.5
倍モル使用することができる。
例としては、トリメチルシリルクロライド、トリエチル
シリルクロライド、トリイソプロピルシリルクロライ
ド、トリフェニルシリルクロライド、tert−ブチル
ジメチルシリルクロライド、tert−ブチルジフェニ
ルシリルクロライド等が挙げられ、好ましくは、トリメ
チルシリルクロライド、tert−ブチルジメチルシリ
ルクロライド、tert−ブチルジフェニルシリルクロ
ライドが挙げられる。ハロゲン化ケイ素化合物(V)の
使用量は、2−シクロペンタデセン−1−オンに対し
て、1.0〜4.0倍モル、好ましくは1.3〜2.5
倍モル使用することができる。
【0021】3級アミンとしては、トリエチルアミン、
トリブチルアミン、トリプロピルアミン等のトリアルキ
ルアミン、トリフェニルアミン等のトリアリ−ルアミ
ン、ピリジン、2,3−ジメチルピリジン等のピリジン
同族体が挙げられ、好ましくは、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンが挙げられる。3級アミンの使用量
は、ハロゲン化ケイ素化合物(V)に対して、1〜4倍
モル、好ましくは1.3〜2.0倍モル使用することが
できる。
トリブチルアミン、トリプロピルアミン等のトリアルキ
ルアミン、トリフェニルアミン等のトリアリ−ルアミ
ン、ピリジン、2,3−ジメチルピリジン等のピリジン
同族体が挙げられ、好ましくは、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミンが挙げられる。3級アミンの使用量
は、ハロゲン化ケイ素化合物(V)に対して、1〜4倍
モル、好ましくは1.3〜2.0倍モル使用することが
できる。
【0022】反応温度は、−50〜30℃、好ましくは
−30〜0℃で行うことができ、反応時間は0.5〜1
0時間、好ましくは1〜5時間で反応を行うことができ
る。このようにして得られる1−保護ヒドロキシ−3−
メチル−1−シクロペンタデセンはシス体/トランス体
の混合物であるが、必要によってはカラムで分離して、
そのシス体のみ、又はトランス体のみを得ることもでき
る。
−30〜0℃で行うことができ、反応時間は0.5〜1
0時間、好ましくは1〜5時間で反応を行うことができ
る。このようにして得られる1−保護ヒドロキシ−3−
メチル−1−シクロペンタデセンはシス体/トランス体
の混合物であるが、必要によってはカラムで分離して、
そのシス体のみ、又はトランス体のみを得ることもでき
る。
【0023】1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シ
クロペンタデセン(I)の具体例としては、シス−1−
トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデ
セン、トランス−1−トリメチルシロキシ−3−メチル
−1−シクロペンタデセン、(シス、トランス)−1−
トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデ
セン、シス−1−tert−ブチルジメチルシロキシ−3−
メチル−1−シクロペンタデセン、トランス−1−tert
−ブチルジメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペ
ンタデセン、(シス、トランス)−1−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセ
ン、シス−1−tert−ブチルジフェニルシロキシ−3−
メチル−1−シクロペンタデセン、トランス−1−tert
−ブチルジフェニルシロキシ−3−メチル−1−シクロ
ペンタデセン、(シス、トランス)−1−tert−ブチル
ジフェニルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデ
セン等が挙げられる。特にシス−1−トリメチルシロキ
シ−3−メチル−1−シクロペンタデセン、トランス−
1−トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペン
タデセン、(シス、トランス)−1−トリメチルシロキ
シ−3−メチル−1−シクロペンタデセンが好ましい。
クロペンタデセン(I)の具体例としては、シス−1−
トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデ
セン、トランス−1−トリメチルシロキシ−3−メチル
−1−シクロペンタデセン、(シス、トランス)−1−
トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデ
セン、シス−1−tert−ブチルジメチルシロキシ−3−
メチル−1−シクロペンタデセン、トランス−1−tert
−ブチルジメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペ
ンタデセン、(シス、トランス)−1−tert−ブチルジ
メチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデセ
ン、シス−1−tert−ブチルジフェニルシロキシ−3−
メチル−1−シクロペンタデセン、トランス−1−tert
−ブチルジフェニルシロキシ−3−メチル−1−シクロ
ペンタデセン、(シス、トランス)−1−tert−ブチル
ジフェニルシロキシ−3−メチル−1−シクロペンタデ
セン等が挙げられる。特にシス−1−トリメチルシロキ
シ−3−メチル−1−シクロペンタデセン、トランス−
1−トリメチルシロキシ−3−メチル−1−シクロペン
タデセン、(シス、トランス)−1−トリメチルシロキ
シ−3−メチル−1−シクロペンタデセンが好ましい。
【0024】上述のようにして得られる(Z)−3−メ
チル−2−シクロペンタデセン−1−オンは、純度が高
いため次の反応にそのまま使用することができるが、必
要により、精密蒸留、カラムクロマトグラフィ−、液体
クロマトグラフィ−等で精製して次の反応に使用するこ
ともできる。
チル−2−シクロペンタデセン−1−オンは、純度が高
いため次の反応にそのまま使用することができるが、必
要により、精密蒸留、カラムクロマトグラフィ−、液体
クロマトグラフィ−等で精製して次の反応に使用するこ
ともできる。
【0025】
【実施例】以下、合成例および実施例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。尚、合成例及び実施例におけるデ−タの測
定には次の機器を用いた。 ガスクロマトグラフィ− 機器:HP5890(ヒュ−レットパッカ−ド社製) カラム:シリコンOV−1(0.25mm×25m) 温度:100℃より220℃まで10℃/分で昇温 質量スペクトル(MS) 機器:M−80B質分析計(株式会社日立製作所製) イオン化電圧:20eV 核磁気共鳴スペクトル( 1H−NMR) 機器:AM−400(ブルッカー社製) 内部標準物質:テトラメチルシラン
らに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるも
のではない。尚、合成例及び実施例におけるデ−タの測
定には次の機器を用いた。 ガスクロマトグラフィ− 機器:HP5890(ヒュ−レットパッカ−ド社製) カラム:シリコンOV−1(0.25mm×25m) 温度:100℃より220℃まで10℃/分で昇温 質量スペクトル(MS) 機器:M−80B質分析計(株式会社日立製作所製) イオン化電圧:20eV 核磁気共鳴スペクトル( 1H−NMR) 機器:AM−400(ブルッカー社製) 内部標準物質:テトラメチルシラン
【0026】合成例1 2−シクロペンタデセン−1−オンの合成 窒素気流下、5リットルの4つ口フラスコに、ジイソプ
ロピルアミン135gとテトラハイドロフラン2.5リ
ットルを加え、0℃で撹拌しながら、1.6モルのn−
ブチルリチウムのヘキサン溶液740mlを15分で滴
下した。さらに、0℃で30分撹拌した後、−78℃に
冷却し、ここへ、シクロペンタデカノン250gのテト
ラハイドロフラン溶液(250ml)を20分で滴下し
た。−78℃で1時間放置した後、トリメチルシリルク
ロライド206gを加え、30分後、室温に戻した。1
時間後、濃縮をして大半のテトラハイドロフランを除去
した後、ペンタンを加え、析出した結晶をろ過した。ろ
液を濃縮し、粗1−トリメチルシロキシ−1−シクロペ
ンタデセンを360g得た。ガスクロマトグラフィ−で
測定したところ純度は95%であった。
ロピルアミン135gとテトラハイドロフラン2.5リ
ットルを加え、0℃で撹拌しながら、1.6モルのn−
ブチルリチウムのヘキサン溶液740mlを15分で滴
下した。さらに、0℃で30分撹拌した後、−78℃に
冷却し、ここへ、シクロペンタデカノン250gのテト
ラハイドロフラン溶液(250ml)を20分で滴下し
た。−78℃で1時間放置した後、トリメチルシリルク
ロライド206gを加え、30分後、室温に戻した。1
時間後、濃縮をして大半のテトラハイドロフランを除去
した後、ペンタンを加え、析出した結晶をろ過した。ろ
液を濃縮し、粗1−トリメチルシロキシ−1−シクロペ
ンタデセンを360g得た。ガスクロマトグラフィ−で
測定したところ純度は95%であった。
【0027】次に、3リットルの4つ口フラスコに、窒
素気流下、室温で酢酸パラジウム11gとアセトニトリ
ル1.5リットルを加え、この溶液に炭酸ジアリル14
1gを加えた。ここへ、上述のようにして得た、粗1−
トリメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン148g
とアセトニトリル500mlを加え、5時間還流させ
た。その後、冷却し、反応溶液を濃縮した。析出した結
晶をろ過し、ろ液及びヘキサンを分液ロ−トに加えた。
飽和食塩水で洗浄(2回)し、有機層を濃縮して、濃縮
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:
トルエン)で精製し、2−シクロペンタデセン−1−オ
ンを60g得た(理論収率54%)。ガスクロマトグラ
フィ−の測定で、純度は95%であった。
素気流下、室温で酢酸パラジウム11gとアセトニトリ
ル1.5リットルを加え、この溶液に炭酸ジアリル14
1gを加えた。ここへ、上述のようにして得た、粗1−
トリメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン148g
とアセトニトリル500mlを加え、5時間還流させ
た。その後、冷却し、反応溶液を濃縮した。析出した結
晶をろ過し、ろ液及びヘキサンを分液ロ−トに加えた。
飽和食塩水で洗浄(2回)し、有機層を濃縮して、濃縮
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:
トルエン)で精製し、2−シクロペンタデセン−1−オ
ンを60g得た(理論収率54%)。ガスクロマトグラ
フィ−の測定で、純度は95%であった。
【0028】1H-NMR(CDCl3, δ,ppm) : 1.29(m,16H),1.
55(m,2H),1.68(m,2H),2.27(m,2H),2.50(t,J=6.7Hz,2H),
6.19(dt,J=15.7,1.4Hz,1H),6.82(dt,J=15.7,7.5Hz,1H) MS(m/e) : 222(88,M+ ),164(28),109(83),96(100),81(4
3),68(28),28(100)
55(m,2H),1.68(m,2H),2.27(m,2H),2.50(t,J=6.7Hz,2H),
6.19(dt,J=15.7,1.4Hz,1H),6.82(dt,J=15.7,7.5Hz,1H) MS(m/e) : 222(88,M+ ),164(28),109(83),96(100),81(4
3),68(28),28(100)
【0029】合成例2 3−メチル−1−トリメチルシロキシ−1−シクロペン
タデセンの合成 5リットルの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で、
塩化第1銅77gとテトラハイドロフラン1リットルを
加え、−30℃で撹拌し、その溶液中にメチルマグネシ
ウムブロマイド1.4モルのテトラハイドロフラン溶液
(1リットル)を30分かけて滴下し、さらに1時間撹
拌を行った。その後、合成例1で得た2−シクロペンタ
デセン−1−オン57.5gのテトラハイドロフラン溶
液(1リットル)を1時間かけて滴下した。
タデセンの合成 5リットルの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で、
塩化第1銅77gとテトラハイドロフラン1リットルを
加え、−30℃で撹拌し、その溶液中にメチルマグネシ
ウムブロマイド1.4モルのテトラハイドロフラン溶液
(1リットル)を30分かけて滴下し、さらに1時間撹
拌を行った。その後、合成例1で得た2−シクロペンタ
デセン−1−オン57.5gのテトラハイドロフラン溶
液(1リットル)を1時間かけて滴下した。
【0030】30分後、トリメチルシリルクロライド4
7.8gとトリエチルアミン78.6gを加え、1時間
撹拌後、室温にした。この反応溶液を、氷2Kgとヘキ
サン2リットルの混合物中に加えた。析出したマグネシ
ウム塩をろ過し、ろ液を分液ロ−トに移して水層を分離
し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン)で精製し、3−
メチル−1−トリメチルシロキシ−1−シクロペンタデ
センを61.8g(0.2モル)得た(理論収率76.
8%)。ガスクロマトグラフィ−での測定で純度96%
であった。得られた3−メチル−1−トリメチルシロキ
シ−1−シクロペンタデセンには、次の化学式に示すよ
うな、シス体、トランス体の2種類の幾何異性体が存在
し、ガスクロマトグラフィ−の保持時間において、1
4.6分(49%)、15.7分(51%)に確認され
た。
7.8gとトリエチルアミン78.6gを加え、1時間
撹拌後、室温にした。この反応溶液を、氷2Kgとヘキ
サン2リットルの混合物中に加えた。析出したマグネシ
ウム塩をろ過し、ろ液を分液ロ−トに移して水層を分離
し、有機層を濃縮した。濃縮物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン)で精製し、3−
メチル−1−トリメチルシロキシ−1−シクロペンタデ
センを61.8g(0.2モル)得た(理論収率76.
8%)。ガスクロマトグラフィ−での測定で純度96%
であった。得られた3−メチル−1−トリメチルシロキ
シ−1−シクロペンタデセンには、次の化学式に示すよ
うな、シス体、トランス体の2種類の幾何異性体が存在
し、ガスクロマトグラフィ−の保持時間において、1
4.6分(49%)、15.7分(51%)に確認され
た。
【0031】
【化5】 (式中、Meはメチル基を示し、波線はシス位又はトラ
ンス位を示す)それぞれのスペクトルデ−タを以下に示
す。
ンス位を示す)それぞれのスペクトルデ−タを以下に示
す。
【0032】14.6分のもの: MS(m/e) : 310(22,M+ ),295(30),281(4),267(11),253
(4),211(7),197(19),169(100),157(48),143(33),130(8
9),73(74) 15.7分のもの: MS(m/e) : 310(22,M+ ),295(30),267(11),211(7),197(2
1),169(100),157(50),143(31),130(92),73(81)
(4),211(7),197(19),169(100),157(48),143(33),130(8
9),73(74) 15.7分のもの: MS(m/e) : 310(22,M+ ),295(30),267(11),211(7),197(2
1),169(100),157(50),143(31),130(92),73(81)
【0033】実施例1 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルスルホキシド80ml
を加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−トリ
メチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0g(1
2.9ミリモル)を加え、25℃で20時間撹拌した。
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルスルホキシド80ml
を加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−トリ
メチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0g(1
2.9ミリモル)を加え、25℃で20時間撹拌した。
【0034】この反応溶液、トルエン及び水を分液ロ−
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.4
6g(10.4ミリモル)得た(理論収率80.6
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は98%であっ
た((E)−体は2%)。ガスクロマトグラフィ−での
保持時間において、(Z)−体が20.5分に、(E)
−体が21.4分にそれぞれ確認された。(Z)−体及
び(E)−体のスペクトルデ−タを以下に示す。
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.4
6g(10.4ミリモル)得た(理論収率80.6
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は98%であっ
た((E)−体は2%)。ガスクロマトグラフィ−での
保持時間において、(Z)−体が20.5分に、(E)
−体が21.4分にそれぞれ確認された。(Z)−体及
び(E)−体のスペクトルデ−タを以下に示す。
【0035】(Z)−体1 H-NMR(C6D6,δ,ppm) : 1.31(m,18H),1.54(s,3H),1.60
(m,2H),2.19(m,2H),2.82(t,J=6.6Hz,2H),5.83(s,1H) MS(m/e) : 236(24,M+ ),221(10),193(4),137(6),110(5
1),95(82),55(78),41(100)
(m,2H),2.19(m,2H),2.82(t,J=6.6Hz,2H),5.83(s,1H) MS(m/e) : 236(24,M+ ),221(10),193(4),137(6),110(5
1),95(82),55(78),41(100)
【0036】(E)−体1 H-NMR(C6D6,δ,ppm) : 1.20(m,18H),1.50(m,2H),1.88
(m,2H),2.17(s,3H),2.24(t,J=6.7Hz,2H),5.91(s,1H) MS(m/e) : 236(17,M+ ),221(10),193(4),179(4),137
(4),110(35),95(100),83(77),55(52),41(77)
(m,2H),2.17(s,3H),2.24(t,J=6.7Hz,2H),5.91(s,1H) MS(m/e) : 236(17,M+ ),221(10),193(4),179(4),137
(4),110(35),95(100),83(77),55(52),41(77)
【0037】実施例2〜6 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 溶剤として、ジメチルスルホキシドの代わりに、次の表
1に挙げる各溶剤を用いた他は、実施例1と同様にして
反応を行った。その結果を表1に示した。
ンの合成 溶剤として、ジメチルスルホキシドの代わりに、次の表
1に挙げる各溶剤を用いた他は、実施例1と同様にして
反応を行った。その結果を表1に示した。
【0038】
【表1】 表 1 ───────────────────────────────── 実施例 溶 剤 収率(%) (Z)−体の純度(%) ───────────────────────────────── 2 アセトニトリル 68.6 93.4 3 トルエン 31.1 80 4 テトラハイドロフラン 17.0 55 5 ジメチルホルムアミド 71.7 89 6 ジオキサン 10.0 100 ─────────────────────────────────
【0039】実施例7 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルスルホキシド80ml
を加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−トリ
メチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを加
え、50℃で6時間撹拌した。
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルスルホキシド80ml
を加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−トリ
メチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを加
え、50℃で6時間撹拌した。
【0040】この反応溶液、トルエン及び水を分液ロ−
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.2
3g(9.45ミリモル)得た(理論収率73.1
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は93%であっ
た((E)−体は7%)。
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.2
3g(9.45ミリモル)得た(理論収率73.1
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は93%であっ
た((E)−体は7%)。
【0041】実施例8 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム3.6gとジメチルスルホキシド120m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、0℃で48時間撹拌した。
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム3.6gとジメチルスルホキシド120m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、0℃で48時間撹拌した。
【0042】この反応溶液、トルエン及び水を分液ロ−
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを1.2
4g(5.25ミリモル)得た(理論収率40.7
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は98.2%で
あった((E)−体は1.8%)。
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを1.2
4g(5.25ミリモル)得た(理論収率40.7
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は98.2%で
あった((E)−体は1.8%)。
【0043】実施例9 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルスルホキシド100m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、−20℃で48時間撹拌した。
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルスルホキシド100m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、−20℃で48時間撹拌した。
【0044】この反応溶液、トルエン及び水を分液ロ−
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.4
3g(10.3ミリモル)得た(理論収率79.8
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は98.5%で
あった((E)−体は1.5%)。
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.4
3g(10.3ミリモル)得た(理論収率79.8
%)。ガスクロマトグラフィ−での純度は98.5%で
あった((E)−体は1.5%)。
【0045】実施例10 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で塩
化パラジウム2.3gとジメチルスルホキシド120m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、30℃で20時間撹拌した。
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で塩
化パラジウム2.3gとジメチルスルホキシド120m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、30℃で20時間撹拌した。
【0046】この反応溶液、トルエン及び水を分液ロ−
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.2
g(9.3ミリモル)得た(理論収率72.1%)。ガ
スクロマトグラフィ−での純度は94%であった
((E)−体は6%)。
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを2.2
g(9.3ミリモル)得た(理論収率72.1%)。ガ
スクロマトグラフィ−での純度は94%であった
((E)−体は6%)。
【0047】実施例11 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルホルムアミド150m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、20℃で16時間撹拌した。
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとジメチルホルムアミド150m
lを加え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−ト
リメチルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを
加え、20℃で16時間撹拌した。
【0048】この反応溶液、トルエン及び水を分液ロ−
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを1.8
9g(8.0ミリモル)得た(理論収率62%)。ガス
クロマトグラフィ−での純度は90%であった((E)
−体は10%)。
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを1.8
9g(8.0ミリモル)得た(理論収率62%)。ガス
クロマトグラフィ−での純度は90%であった((E)
−体は10%)。
【0049】実施例12 (Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オ
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとアセトニトリル120mlを加
え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−トリメチ
ルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを加え、
0℃で40時間撹拌した。
ンの合成 200mlの4つ口フラスコに、窒素気流下、室温で酢
酸パラジウム2.9gとアセトニトリル120mlを加
え、次いで、合成例2で得た3−メチル−1−トリメチ
ルシロキシ−1−シクロペンタデセン4.0gを加え、
0℃で40時間撹拌した。
【0050】この反応溶液、トルエン及び水を分液ロ−
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを1.9
8g(8.39ミリモル)得た(理論収率65%)。ガ
スクロマトグラフィ−での純度は94.8%であった
((E)−体は5.2%)。
トに加え、分液操作を行った。即ち、水層を分離し、さ
らに有機層を水洗した。この有機層を濃縮し、シリカゲ
ルカラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢
酸エチル=98/2(容量比))で精製し、(Z)−3
−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを1.9
8g(8.39ミリモル)得た(理論収率65%)。ガ
スクロマトグラフィ−での純度は94.8%であった
((E)−体は5.2%)。
【0051】合成例3 (R)−(−)−ムスコンの合成 オ−トクレ−ブ中に、次の一般式(VI) Ru2Cl4[(+)-T-BINAP]2NEt3 (VI) (式中、Etはエチル基を示し、T−BINAPは次の
一般式(VII)
一般式(VII)
【化6】 で表される3級ホスフィン化合物を示す)で表されるル
テニウム−光学活性ホスフィン錯体95mg、実施例1
で得た(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−
1−オン2.4g(10.2ミリモル)、及びメタノ−
ル70mlを加え、水素圧70atm、室温、撹拌下で
14時間反応させた。
テニウム−光学活性ホスフィン錯体95mg、実施例1
で得た(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−
1−オン2.4g(10.2ミリモル)、及びメタノ−
ル70mlを加え、水素圧70atm、室温、撹拌下で
14時間反応させた。
【0052】この反応溶液を濃縮した後、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エ
チル=98/2(容量比))で精製を行い、(R)−ム
スコンを2.25g(9.45ミリモル)得た(理論収
率92.6%)。 [α] D 20 −11.8(c=1.1,メタノ−ル) ユ−ロピウムシフト試薬を用いたNMRでの測定で、光
学純度は97.5%e.e.であった。
ラムクロマトグラフィ−(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エ
チル=98/2(容量比))で精製を行い、(R)−ム
スコンを2.25g(9.45ミリモル)得た(理論収
率92.6%)。 [α] D 20 −11.8(c=1.1,メタノ−ル) ユ−ロピウムシフト試薬を用いたNMRでの測定で、光
学純度は97.5%e.e.であった。
【0053】
【発明の効果】本発明方法により、(Z)−3−メチル
−2−シクロペンタデセン−1−オンを高純度で合成す
ることが可能となった。さらに、分離操作等煩雑な工程
を要さずに合成することができるものである。又、新規
化合物である1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シ
クロペンタデセン(I)を採用したことにより、(Z)
−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを高
純度で合成することが可能となった。従って、本発明方
法は、香料中間体として有用な(Z)−3−メチル−2
−シクロペンタデセン−1−オンを工業的に製造するこ
とのできるきわめて有利な方法である。
−2−シクロペンタデセン−1−オンを高純度で合成す
ることが可能となった。さらに、分離操作等煩雑な工程
を要さずに合成することができるものである。又、新規
化合物である1−保護ヒドロキシ−3−メチル−1−シ
クロペンタデセン(I)を採用したことにより、(Z)
−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンを高
純度で合成することが可能となった。従って、本発明方
法は、香料中間体として有用な(Z)−3−メチル−2
−シクロペンタデセン−1−オンを工業的に製造するこ
とのできるきわめて有利な方法である。
Claims (3)
- 【請求項1】 次の一般式(I) 【化1】 (式中、Rはトリメチルシリル基、トリエチルシリル
基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert−
ブチルジフェニルシリル基を示し、波線はシス位及び/
又はトランス位を示す)で表される1−保護ヒドロキシ
−3−メチル−1−シクロペンタデセンを溶剤及び2価
パラジウムの存在下、反応させることを特徴とする次の
一般式(II) 【化2】 で表される(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセ
ン−1−オンの製造法。 - 【請求項2】 溶剤がジメチルスルホキシドである請求
項1記載の(Z)−3−メチル−2−シクロペンタデセ
ン−1−オンの製造法。 - 【請求項3】 次の一般式(I) 【化3】 (式中、Rはトリメチルシリル基、トリエチルシリル
基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル
基、tert−ブチルジメチルシリル基又はtert−
ブチルジフェニルシリル基を示し、波線はシス位及び/
又はトランス位を示す)で表される1−保護ヒドロキシ
−3−メチル−1−シクロペンタデセン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6082676A JPH07267968A (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | (z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6082676A JPH07267968A (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | (z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07267968A true JPH07267968A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13781026
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6082676A Pending JPH07267968A (ja) | 1994-03-30 | 1994-03-30 | (z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07267968A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100369410B1 (ko) * | 1999-12-30 | 2003-01-24 | 조선무약합자회사 | 디엘-3-메칠-시클로펜타데칸-1-온의 제조방법 |
WO2006051595A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Takasago International Corporation | 大環状ケトン類の製造方法およびその中間体 |
WO2010109650A1 (ja) * | 2009-03-27 | 2010-09-30 | Doya Masaharu | 3-メチル-シクロペンタデセノン類の製造方法、r/s-ムスコンの製造方法および光学活性ムスコンの製造方法 |
-
1994
- 1994-03-30 JP JP6082676A patent/JPH07267968A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100369410B1 (ko) * | 1999-12-30 | 2003-01-24 | 조선무약합자회사 | 디엘-3-메칠-시클로펜타데칸-1-온의 제조방법 |
WO2006051595A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2006-05-18 | Takasago International Corporation | 大環状ケトン類の製造方法およびその中間体 |
JPWO2006051595A1 (ja) * | 2004-11-11 | 2008-05-29 | 高砂香料工業株式会社 | 大環状ケトン類の製造方法およびその中間体 |
US7479574B2 (en) | 2004-11-11 | 2009-01-20 | Takasago International Corporation | Method of producing macrocyclic ketone, and intermediate thereof |
JP4860481B2 (ja) * | 2004-11-11 | 2012-01-25 | 高砂香料工業株式会社 | 大環状ケトン類の製造方法およびその中間体 |
KR101109845B1 (ko) * | 2004-11-11 | 2012-03-13 | 다카사고 고료 고교 가부시키가이샤 | 대환상 케톤류의 제조 방법 및 그 중간체 |
WO2010109650A1 (ja) * | 2009-03-27 | 2010-09-30 | Doya Masaharu | 3-メチル-シクロペンタデセノン類の製造方法、r/s-ムスコンの製造方法および光学活性ムスコンの製造方法 |
JP4929402B2 (ja) * | 2009-03-27 | 2012-05-09 | 正晴 銅谷 | 3−メチル−シクロペンタデセノン類の製造方法、r/s−ムスコンの製造方法および光学活性ムスコンの製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Fleming et al. | Stereospecific syntheses and reactions of allyl-and allenyl-silanes | |
JPH0360808B2 (ja) | ||
US6822121B2 (en) | Production process of cyclohexenyl ketones | |
JPH07267968A (ja) | (z)−3−メチル−2−シクロペンタデセン−1−オンの製造法 | |
JP2003171335A (ja) | 大環状ケトン化合物の製造方法 | |
JP2502936B2 (ja) | 新規なアセチレン系誘導体 | |
JP3634874B2 (ja) | トリフルオロメチルアセチレン誘導体、その製造方法およびその中間体の製造方法 | |
JPH0267250A (ja) | 2,2‐ジフルオロ‐3‐ヒドロキシカルボン酸誘導体の製造法 | |
JPH07188160A (ja) | ビタミンaおよびカロテノイド類の製造のための新規な中間体並びにその製造方法 | |
EP0521449B1 (en) | Process for producing pyrethrolone and its intermediate compound | |
JP2848937B2 (ja) | 置換メチレンシクロペンタン類の製造法 | |
JP2820333B2 (ja) | トリデカジエニルアセタートの製造方法 | |
JP3266701B2 (ja) | 2,3−ジヒドロポリプレノールの製造法 | |
JP2765575B2 (ja) | 置換シクロペンテノン及び置換シクロヘキセノン誘導体の製造法 | |
JP4243397B2 (ja) | 新規な不飽和2級アルコールおよびその製造法 | |
JPH09124526A (ja) | 3,7,11,15,19,23,27−ヘプタメチル−6,10,14,18,22,26−オクタコサヘキサエン−1−オールの製造方法 | |
JPS6072838A (ja) | ホモアリルアルコ−ル類の不斉合成法 | |
JPH04305548A (ja) | ハロゲノアリルアルコール誘導体 | |
JPS6320212B2 (ja) | ||
JPS5914014B2 (ja) | ハイドロキノン誘導体の製法 | |
JPS60260537A (ja) | 不飽和カルボン酸エステルの製造方法 | |
JPH07304704A (ja) | 新規なc−アロマタキソール類縁体及びその合成中間体並びにそれらの製造方法 | |
JPH04368354A (ja) | トリデカトリエニルアセタートの製造方法 | |
JPS6252735B2 (ja) | ||
JPH0912502A (ja) | 新規なトランスヒドリンダン誘導体 |