JPH0645575B2 - 3―メチレン―2,6,7―三置換ビシクロ[3.3.0オクタン類 - Google Patents

3―メチレン―2,6,7―三置換ビシクロ[3.3.0オクタン類

Info

Publication number
JPH0645575B2
JPH0645575B2 JP62138954A JP13895487A JPH0645575B2 JP H0645575 B2 JPH0645575 B2 JP H0645575B2 JP 62138954 A JP62138954 A JP 62138954A JP 13895487 A JP13895487 A JP 13895487A JP H0645575 B2 JPH0645575 B2 JP H0645575B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
methylene
bicyclo
butyldimethylsilyloxy
methyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP62138954A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63303956A (ja
Inventor
篤夫 羽里
利男 田中
精二 黒住
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP62138954A priority Critical patent/JPH0645575B2/ja
Publication of JPS63303956A publication Critical patent/JPS63303956A/ja
Publication of JPH0645575B2 publication Critical patent/JPH0645575B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pyrane Compounds (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は新規なアリルカーボネート誘導体およびその製
造法に関する。
更に詳細にはプロスタグランジンIの6,9位の酸素原
子がメチン基(-HC=)で置換された9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI(イソカルバサイ
クリン)の重要合成中間体である新規なアリルカーボネ
ート誘導体およびその製造法に関する。
<従来の技術> プロスタグランジンは生体において主として動脈の血管
内壁で産生される局所ホルモンであり、その強力な生理
活性例えば血小板凝集抑制活性,血管拡張活性等により
生体の細胞機能を調節する重要な因子であり、このもの
を直接医薬品として供する試みが行なわれている〔クリ
ニカル・フアーマコロジイー・オブ・プロスタサイクリ
ン(Clinical Pharmacology of Prostacyclin).Raven P
ress.N.Y.,1981〕。
しかし天然プロスタサイクリンは分子内に非常に加水分
解されやすいエノールエーテル結合を有するため、中性
又は酸性条件では容易に失活し、医薬品としてはその化
学的不安定性のため好ましい化合物とはいえない。この
ため天然プロスタサイクリンと同様の生理活性を有する
化学的に安定な合成プロスタサイクリン誘導体が内外で
鋭意検討されている。
中でもプロスタサイクリンの6,9位の酸素原子をメチレ
ン基で置換した誘導体、すなわち9(O)−メタノプロス
タサイクリン(カルバサイクリン)は化学的安定性を十
分に満足するプロスタサイクリン類として知られており
〔プロスタサイクリン(Prostacyclin),J.R.Vane and S.
Bergstrom,Eds.Raven Press.N.Y.,pp31-41参照〕医薬品
として期待されている。しかしこの6,9(O)−メタノプロ
スタサイクリンはその生物活性が天然のプロスタサイク
リンよりも弱く、しかもその作用選択性は特異的とは言
えず、必ずしも好ましい化合物とは言えない。
近年、カルバサイクリンの二重結合異性体の一種である
イソカルバサイクリン、すなわち、9(O)−メタノ−Δ
6(9α)−プロスタグランジンI類がこの同族体の
中でも最も強い血小板凝集抑制作用を示すことが発見さ
れ、医薬品としての応用が期待されるようになつた〔池
上らテトラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Lett.),2
4,3493(1983),特開昭59−137445号公報〕。
従来かかる9(O)−メタノ−Δ6(9α)−プロスタグ
ランジンI(イソカルバサイクリン)の製造に関して
は以下のものが知られている。
(1)池上ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedrom Le
tters),24,3493(1983)およびケミストリー・レターズ(C
hemistry Letters),1984,1069: (2)池上ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedrom Le
tters),24,3497(1983): (3)池上ら、ジヤーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサイ
エテイー,ケミカル・コミユニケーシヨン(J.Chem.So
c.,Chemical Communications),1984,1602: (4)柴崎ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedrom Le
tters),25,5087(1984): (5)柴崎ら、テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedrom Le
tters),25,1067(1984): (6)小島ら、ケミカル・アンド・フアーマシユーテイカ
ル・ブレテイン(Chem.Pharm.Bull),32,2866(1984): (7)小島ら特開昭60−28943号公報:これら7種
類の方法のうち、方法(1)と方法(5)はPGE2を出発原料と
し、数工程を経て鍵中間体に導き、さらに数工程を経て
目的物のイソカルバサイクリンを得るもので工業的な製
法とはいいがたい。
また、方法(2)と方法(3)は、いずれも、対応する出発原
料および鍵中間体を得るために高価なコーリーラクトン
から多段階の工程を要し、通算収率も高くなく、必ずし
も工業的に有利な方法とはいえないという難点がある。
なお方法(6)および方法(7)は最終生成物がdl体でしか得
られず医薬品化を意図する製法としては好ましくない方
法である。
最後に、方法(4)はその出発原料が本発明者ら方法によ
り光学活性な(R)−4−ヒドロキシ−2−シクロペンテ
ノンから容易に得られるばかりでなく(特開昭57-15511
6号公報)、その出発原料から鍵中間体への誘導も工業
的に何ら問題もなく製造できる方法である。しかし、鍵
中間体から最終のイソカルバサイクリン類へ至る工程に
おいて、有機水銀化合物の使用や、位置特異性の喪失、
さらには分離不可能の副生成物の混入等の数々の難点の
ために全収率が低くなり実用的、工業的製造法とはなり
えないという大きな難点がある。
<発明の目的> 本発明者らは上述した諸点に着目し、9(O)−メタノ−
Δ6(9α)−プロスタグランジンI類(イソカルバ
サイクリン類)あよびその製造法を見出すべく鋭意研究
した結果、本発明に到達したものである。
<発明の構成及び効果> すなわち、本発明は下記式〔I〕 で表わされる化合物である3−メチレン−2,6,7−三置
換ビシクロ〔3.3.0〕オクタン類及びその製造法ほ提供
するものである。かかる本発明は、式[I]で表わされ
る3−メチレン−2,6,7−三置換ビシクロ[3.3.0]オクタ
ンの類の鏡像体あるいはそれと式[I]の化合物との任
意の割合の混合物をも提供するものである。尚参考とし
て、下記式〔II〕 で表わされる化合物,その鏡像体、あるいはそれらの任
意の割合の混合物である新規な3,6,7−三置換ピシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン類及びその製造法を提供する
ものである。
上記式〔I〕および〔II〕においてRはC〜C
アルキル基を表わす。RのC〜Cのアルキル基と
してはメチル基,エチル基,プロピル基,イソプロピル
基,ブチル基,イソブチル基などが挙げられ、これらの
中ではメチル基が好ましい。
上記式〔I〕および〔II〕においてRおよびRは同
一もしくは異なり、水素原子,トリ(C〜C)炭化
水素シリル基または水酸基の酸素原子とともにアセター
ル結合を形成する基を表わす。
トリ(C〜C)炭化水素シリル基としては、例え
ば、トリメチルシリル基,トリエチルシリル基,トリイ
ソプロピルシリル基,t−ブチルジメチルシリル基のよ
うなトリ(C〜C)アルキルシリル基;t−ブチル
ジフエニシリル基のようなジフエニル(C〜C)ア
ルキルシリル基;ジメチルフエニル基のようなジ(C
〜C)アルキルフエニ基;またはトリベンジルシリル
基などを好ましいものとして挙げることができる。これ
らの中でもトリ(C〜C)アルキルシリル基,ジフ
エニル(C〜C)アルキルシリル基,フエニルジ
(C〜C)アルキルシリル基が好ましく、なかでも
t−ブチルジメチルシリル基,トリメチルシリル基が特
に好ましい。
また水酸基の酸素原子と共にアセタール結合を形成する
基としては、例えば、メトキシメチル基,1−エトキシ
エチル基,2−メトキシ−2−プロピル基,2−エトキ
シ−2−プロピル基,(2−メトキシエトキシ)メチル
基,ベンジルオキシメチル基,2−テトラヒドロピラニ
ル基,2−テトラヒドロフラニル基、または6,6−ジメ
チル−3−オキサ−2−オキソビシクロ〔3.1.0〕ヘキ
ス−4−イル基を挙げることができる。2−テトラヒド
ロピラニル基,2−テトラヒドロフラニル基,1−エト
キシエチル基,2−エトキシ−2−プロピル基,(2−
メトキシエトキシ)メチル基,6,6−ジメチル−3−オ
キサ−2−オキソビシクロ〔3.1.0〕ヘキス−4−イル
基が特に好ましい。なかでも2−テトラヒドロピラニル
基が特に好ましい。
これらのシリル基およびアセタール結合を形成する基は
水酸基の保護基であると理解されるべきである。これら
の保護基は最終生成物の段階で弱酸性から中性の条件で
容易に除去されて薬剤として有用な遊離の水酸基とする
ことができる。
上記式〔I〕および〔II〕においてRは水素原子,メ
チル基,またはビニル基を表わす。
上記式〔I〕および〔II〕においてRは酸素原子を含
んでいてもよい直鎖もしくは分枝鎖のC〜Cのアル
キル基,アルケニル基もしくはアルキニル基;置換もし
くは非置換のフエニル基;置換もしくは非置換のフエノ
キシ基;置換もしくは非置換のC〜C10シクロアル
キル基;またはC〜Cアルコキシ基,置換されてい
てもよいフエニル基,置換されていてもよいフエノキシ
基もしくは置換されていてもよいC〜C10シクロア
ルキル基で置換されている直鎖もしくは分枝鎖C〜C
アルキル基を表わす。
直鎖もしくは分枝鎖C〜Cアルキル基としては、2
−メトキシエチル基,2−エトキシエチル基,プロピル
基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘブチル基,
2−ヘキシル基,2−メチル−2−ヘキシル基,2−メ
チルブチル基,2−メチルペンチル基,2−メチルヘキ
シル基,2,2−ジメチルヘキシル基が好ましい。
置換フエニル基,置換フエノキシ基,及びC〜C10
の置換シクロアルキル基の置換基としては、例えばハロ
ゲン原子,保護された水酸基(例えばシリルオキシ基,
〜Cアルコキシ基など),C〜Cアルキル基
などが挙げられる。C〜C10のシクロアルキル基と
しては,例えば、シクロプロピル基,シクロペンチル
基,シクロヘキシル基,シクロヘプチル基,シクロオク
チル基,シクロデシル基などを挙げることができる。こ
れらの中でもシクロペンチル基,シクロヘキシル基が好
ましい。
〜Cアルキル基,フェニル基,フェノキシ基もし
くはC〜C10シクロアルキル基で置換されている直
鎖もしくは分枝鎖C〜Cアルキル基において、C
〜Cアルコキシ基としては、例えばメトキシ基,エト
キシ基,プロピルオキシ基,イソプロピルオキシ基,ブ
トキシ基,t−ブトキシ基,ヘキシルオキシ基などが挙
げられる。C〜C10シクロアルキル基としては、前
記の例示と同じものが挙げられる。尚、その他の参考例
として、置換されているフェニル基,フェノキシ基およ
びC〜C10シクロアルキル基で置換されているC
〜Cアルキル基が挙げられ、その置換基としては前述
の例示と同じものを挙げることができる。直鎖もしくは
分枝鎖C〜Cアルキル基としては、例えば、メチル
基,エチル基,プロピル基,イソプロピル基,ブチル
基,イソブチル基,sec−ブチル基,t−ブチル基,ペ
ンチル基などを挙げることができる。かかるRとして
はブチル基,ペンチル基,ヘキシル基,ヘブチル基,2
−ヘキシル基,2−メチル−2−ヘキシル基,2−メチ
ルブチル基,2−メチルペンチル基,シクロペンチル
基,シクロヘキシル基,フエニル基,フエノキシ基,シ
クロペンチルメチル基,シクロヘキシルメチル基などを
好ましいものとして挙げることができる。なお、置換基
はその任意の位置に結合していてもよい。
上記式〔I〕および〔II〕においてnは0または1を表
わす。
また上記式〔I〕で表わされる化合物においてビシクロ
〔3.3.0〕オクタン環自身およびそのビシクロ〔3.3.0〕
オクタン環上に結合している置換基の結合している炭
素;ω鎖上の水酸基が置換した炭素が不斉な環境のため
に立体異性体が存在するが、本発明ではいずれの立体異
性体をも含むものであり、またこれらの任意の割合の立
体異性体混合物でもさしつかえない。これらの中でも式
であらわされた立体構造を有する化合物が最も好ましい
ものとしてあげられる。
一方上記式〔II〕で表わされる化合物においてビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン環自身およびそのビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン環上に結合している置換基の
結合している炭素;ω鎖上の水酸基が置換した炭素等に
その不斉な環境のために立体異性体が存在するが、本発
明ではいずれの立体異性体をも含むものであり、またこ
れらの任意の割合の立体異性体混合物でもさしつかえな
い。これらの中でも式であらわされた立体構造を有する
化合物が最も好ましいものとしてあげられる。
本発明において提供される上記式〔I〕で表わされる3
−メチレン−2,6,7−三置換ビシクロ[3.3.0]オクタン類
の好ましい具体例としては下記に示した化合物を挙げる
ことができる。
(1)(1S,5S,6S,7R)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−1−オクテニル〕−2−メト
キシカルボニルオキシ−3−メチレンビシクロ〔3.3.
0〕オクタン (2)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−1−ノネニル〕−2−メトキ
シカルボニルオキシ−3−メチレンビシクロ〔3.3.0〕
オクタン (3)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−4−メチル−1−オクテニ
ル〕−2−メトキシカルボニルオキシ−3−メチレンビ
シクロ〔3.3.0〕オクタン (4)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−4,4−ジメチル−1−オク
テニル〕−2−メトキシカルボニルオキシ−3−メチレ
ンビシクロ〔3.3.0〕オクタン (5)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−5−1−オクテニル〕−2−
メトキシカルボニルオキシ−3−メチレンビシクロ〔3.
3.0〕オクタン (6)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−5−メチル−1−ノネニル〕
−2−メトキシカルボニルオキシ−3−メチレンビシク
ロ〔3.3.0〕オクタン (7)(6)の6−〔(,3,5)……〕体 (8)(6)の6−〔(,3,5)……〕体 (9)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ〕−3−シクロペンチル−1−
プロペニル〕−2−メトキシカルボニルオキシ−3−メ
チレンビシクロ〔3.3.0〕オクタン (10)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−3−シクロヘキシル−1−プ
ロペニル〕−2−メトキシカルボニルオキシ−3−メチ
レンビシクロ〔3.3.0〕オクタン (11)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,4)−4−トリナチ
ルシリルオキシ−4−メチル−1−オクテニル〕−2−
メトキシカルボニルオキシ−3−メチレンビシクロ〔3.
3.0〕オクタン (12)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,4)−4−トリナチ
ルシリルオキシ−4−メチル−1−オクテニル〕−2−
メトキシカルボニルオキシ−3−メチレンビシクロ〔3.
3.0〕オクタン (13)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔()−4−トリメチルシリ
ルオキシ−4−ビニル−1−オクテニル〕−2−メトキ
シカルボニルオキシ−3−メチレンビシクロ〔3.3.0〕
オクタン (14)(1)〜(13)の2−エトキシカルボニルオキシ体 (15)(1)〜(13)の2−イソプロピルオキシカルボニルオ
キシ体 (16)(1)〜(13)の2−ブチルオキシカルボニルオキシ体 (17)(1)〜(16)の7位のt−ブチルジメチルシリルオキ
シ体及び6位の置換基上のt−ブチルジメチルシリルオ
キシ体またはトリメチルシリルオキシ体が水酸基である
化合物 (18)(1)〜(16)の7位のt−ブチルジメチルシリルオキ
シ体及び6位の置換基上のt−ブチルジメチルオキシ体
が2−テトラヒドロピラニルオキシ体である化合物。
(19)(1)〜(18)の鏡像体 などを挙げることができるが、これに限定されるもので
はない。
一方、本発明において提供される上記式〔II〕で表わさ
れる3,6,7−三置換ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン類
の好ましい具体例としては下記に示した化合物を挙げる
ことができる。
(20)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−1−オクテニル〕−3−メト
キシカルボニルオキシメチルビシクロ〔3.3.0〕オクテ
ン (21)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−1−ノネニル〕−3−メトキ
シカルボニルオキシメチルビシクロ〔3.3.0〕オクテン (22)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−4−メチル−1−オクテニ
ル〕−3−メトキシカルボニルオキシメチルビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン (23)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−4,4−ジメチル−1−オクテ
ニル〕−3−メトキシカルボニルオキシメチルビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン (24)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−5−メチル−1−オクテニ
ル〕−3−メトキシカルボニルオキシメチルビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン (25)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−5−メチル−1−ノネニル〕
メトキシカルボニルオキシメチルビシクロ〔3.3.0〕−
2−オクテン (26)(6)の6−〔(,3,5)……〕体 (27)(6)の6−〔(,3,5)……〕体 (28)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−3−シクロベンチル−3−メ
トキシカルボニルオキシメチルビシクロ〔3.3.0〕−2
−オクテン (29)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,3)−3−t−ブチ
ルジメチルシリルオキシ−3−シクロヘキシル−1−プ
ロペニル〕ビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (30)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルオキシ−6−〔(,4)−4−トリメチルオキ
シ−4−メチル−1−オクテニル〕−3−メトキシカル
ボニルオキシメチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オクテン (31)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔(,4)−4−トリメチ
ルシルオキシ−4−メチル−1−オクテニル〕−3−メ
トキシカルボニルオキシメチルビシクロ〔3.3.0〕−2
−オクテン (32)(1,5,6,7)−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシ−6−〔()−4−トリメチルシル
オキシ−4−ビニル−1−オクテニル〕−3−メトキシ
カルボニルオキシメチルビシクロ〔3.3.0〕−2−オク
テン (33)(20)〜(32)の3−エトキシカルボニルオキシメチル
体 (34)(20)〜(32)の3−イソプロピルオキシカルボニルオ
キシメチル体 (35)(20)〜(32)の3−ブチルオキシカルボニルオキシメ
チル体 (36)(20)〜(35)の7位のt−ブチルジメチルシリルオキ
シ体及び6位の置換基上のt−ブチルジメチルシリルオ
キシ体またはトリメチルシリルオキシ体が水酸基である
化合物 (37)(20)〜(35)の7位のt−ブチルメチルシリルオキシ
体及び6位の置換基上のt−ブチルジメチルオキシ体が
2−テトラヒドロピラニルオキシ体である化合物 (38)(20)〜(37)の鏡像体 などを挙げることができるが、これに限定されるもので
はない。
上記式〔I〕で表わされる3−メチレン−2,6,7−三置換
ビシクロ〔3.3.0〕オクタン類は 下記式〔III〕 で表わされる化合物を塩基存在下、下記式〔IV〕 〔RはC〜Cのアルキル基を表わす。〕 で表わされるクロロ蟻酸誘導体と反応せしめ、必要に応
じて脱保護反応を行うことにより得られる。
同様に、上記式〔II〕で表わされる3,6,7−三置換ビシ
クロ〔3.3.0〕−2−オクテン類は下記式〔V〕 で表わされる化合物を塩基存在下、下記式〔IV〕 〔RはC〜Cのアルキル基を表わす。〕 で表わされるクロロ蟻酸誘導体と反応せしめ、必要に応
じて脱保護反応を行うことにより得られる。
本反応の原料である上記式〔IV〕で表わされるクロロ蟻
酸誘導体においてRはC〜Cのアルキル基を表わ
し、Rで前に例示したものが挙げられるが、特にメチ
ル基が好ましい。
本反応のもう一方の原料である上記式〔III〕または
〔V〕で表わされるアリルアルコール類において、R
21およびR31は同一もしくは異なり、トリ(C
)炭化水素シリル基または水酸基の酸素原子ととも
にアセタール結合を形成する基を表わす。かかるトリ
(C〜C)炭化水素シリル基または水酸基の酸素原
子とともにアセタール結合を形成する基としては、前記
式〔I〕または〔II〕のRあるいはRで例示したも
のと同じ基が好ましいものとしてあげることができる。
上記式〔III〕または〔V〕においてRは水素原子,メ
チル基、またはビニル基を表わし、Rは酸素原子を含
んでいてもよい直鎖もしくは分枝鎖のC〜Cアルキ
ル基;置換もしくは非置換のフエニル基;置換もしくは
非置換のフエノキシ基;置換もしくは非置換のC〜C
10シクロアルキル基;またはC〜Cアルコキル
基,置換されていてもよいフエニル基,置換されていて
もよいC〜C10シクロアルキル基で置換されている
直鎖もしくは分枝鎖CからCアルキル基を表わし、
いずれも前述の式〔I〕または〔II〕のRで例示した
ものと同様のものが好ましくあげられる。
式〔III〕または〔V〕においてnは0または1を表わ
す。
かかる式〔V〕で代表される3,6,7−三置換−ビシクロ
〔3.3.0〕−2−オクテン類は、例えば、柴崎ら;テト
ラヘドロン・レターズ(Tetrahedron Letters),2
5,5087(1984)記載の方法と同様にして製造
されるがその製造工程を簡単に紹介すると次の工程図の
ようになる。
すなわち、 の製造工程である。
一方式〔III〕で代表される3−メチレン−2,6,7−三置
換ビシクロ〔3.3.0〕−オクタン類は、本発明者らが別
途提案した2種類の方法により製造される。すなわち上
述の引用文献(テトラヘドロン・レターズ,25,5087
(1984))の方法およびそれに準じた方法により製造され
る6,7−二置換−3−ヒドロキシメチルビシクロ〔3.3.
0〕−2−オクテン類を出発物質とする合成経路(ルー
トA)、または光学活性な4−ヒドロキシ−2−シクロ
ペンテノンを出発物として得られるアセチレン誘導体の
環化反応(ルートB)によつて得られる、下記にその反
応経路を簡単に示す。
<ルートB> 上記式〔III〕または〔V〕で表わされるアリルアルコー
ルを前記式〔I〕または〔II〕で表わされるアリリツク
なカーボネートに導く反応は、前記式〔IV〕で表わされ
るクロロ蟻酸誘導体を塩基存在下上記式〔III〕または
〔V〕で表わされるアリルアルコールと反応せしめるこ
とにより行なわれる。
かかる前記式〔IV〕で表わされるクロロ蟻酸誘導体は、
上記式〔III〕または〔V〕で表わされるアリアルコール
類に対し、0.5〜30当量、好ましくは1〜5当量用
いられる。この場合、塩基存在下に反応が行なわれる
が、好ましくは有機塩基が良く、例えばビリジン,トリ
エチルアミン,ジイソプロピルシクロヘキシルアミン,
イソプロピルジメチルアミン,ジイソプロピルエチルア
ミン、ジメチルアミノピリジン,DBU等の含窒素有機塩
基等を用いるが、主にピリジンを用いる。塩基の使用量
は、上記式〔III〕または〔V〕で表わされるアリルアリ
コール類に対して1〜100当量、好ましくは1〜10
当量用いられるが、液体であるものは反応溶媒として用
いてもよい。
かかる反応の反応温度は−100℃〜100℃、好まし
くは−30℃〜10℃であり、反応時間は5分から50
時間であり、好ましくは10分〜5時間である。反応は
有機溶媒中で行なわれ、用いられる溶媒はエーテル,テ
トラヒドロフラン,ジオキサン等のエーテル系溶媒、n
−ヘキサン,ベンゼンなどの炭化水素系溶媒、塩化メチ
レン,クロロホルム,四炭化炭素等のハロゲン系溶媒そ
の他DMF,DMSOなどが用いられるが、好ましくは
エーテル,塩化メチレンを用いる。
かくして得られた反応液の処理は、通常行なわれる方法
に準じて後処理すればよい。例えばヘキサン,ペンタ
ン,エチルエーテル,酢酸エチルなどの水に難溶の有機
溶媒を加えて得た有機混合物を必要に応じて食塩水など
で洗浄し、無水硫酸マグネシウム,無水硫酸ナトリウム
などの乾燥剤にて乾燥後、有機溶媒を減圧下除去して粗
生成物が得られる。粗生成物は、所望によりカラムクロ
マトグラフイー,薄層クロマトグラフイー,液体クロマ
トグラフイーなどの精製手段により、精製することがで
きる。
かくして得られた上記式〔I〕または〔II〕で表わされ
るアリリツクなカーボネート誘導体は9(O)−メタノ−
Δ6(9α)−プロスタグランジンI類(イソカルバ
サイクリン類)の製造における重要中間体である。すな
わち、下記に示すように本発明者らが別途提案した方法
により、イソカルバサイクリンの前駆体である4,4′−
ビスフエニルスルホニルイソカルバサイクリン類に温和
で短時間にしかも位置特異的に導くことが可能である。
本発明における化合物がカーボネート体である利点は、 1) Pd(O)による脱炭酸反応を伴うので反応が不可逆的に
進行し、反応条件が温和である。
2)脱炭酸に伴つてアルキルオキシアニオン(例えばMeO
)が発生し、これがメチル−4,4′−ビスフエニルス
ルホニルブタノエートの水素を引きぬき下記式で表わさ
れる基 を発生せしめるので反応系にあらかじめ塩基(例えばNa
H)を加えなくても反応は進行す。
などの利点を有している。
しかして、本発明におけるアリリツクなカーボネート類
は医薬品として有望視されているイソカルバサイクリン
を合成する中間体として有用な化合物である。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本
発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例中-OZは-OSi・tBuMe2(t−ブチルジメチルシ
リルオキシ基)を表わし、-OZ′は-OSiMe3(トリメチル
シリルオキシ基)を表わす。
<実施例> 実施例1 (1,5,6,7)−2−ヒドロキシ−3−メ
チレン−6−〔(,3)−3−t−ブチルジメチル
シリルオキシ−1−オクテニル〕−7−t−ブチルジメ
チルシリルオキシビシクロ〔3.3.0〕オクタン(1)400
mg(0.79mmol)の塩化メチレン溶液(4ml)に窒素
気流下-20℃にてピリジン約250μl(約4当量)を
加え、次いでクロロ蟻酸メチル122μl(1.6mmo
l)を加え、そのまま1時間攪拌し、次いで0℃にて3
0分間攪拌した。水にて反応を終結させ、酢酸エチルで
抽出した。有機層を硫酸水素カリウム水溶液,飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液,飽和食塩水の順で洗浄し無水硫
酸マグネシウム上で乾燥した。減圧下溶媒を留去した
後、シリカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘキサン:
酢酸エチル=15:1)に供し2−メチルカルボニルジ
オキシ体(2)377mg(85%)を得た。
IR(cm-1,neat); 2950,2860,1750,1460,1440,1360,1260,1120 NMR(δppm,CDCl3); 0.85(s,9H),0.87(s,9H), 0.8〜2.6(m,18H),3.75(m,1H),3.8(s,3H), 4.07(m,1H),5.0(s,1H),5.15(s,1H), 5.3(s,1H),5.5(m,1H) 実施例2 実施例1に従い、式〔I〕の が異なる化合物を合成した。
実施例3 上記式(3)で表わされるアリルアルコール225mg
(0.44mmol)の2ml塩化メチレン溶液を0℃に冷却
し、ピリジン約160μl(2mmol)を加え、次いでク
ロロ蟻酸メチル78μl(1mmol)を加え、そのまま1
時間攪拌し、次いで室温で2時間攪拌した。
水にて反応を終結させ、エーテルで抽出した。有機層を
硫酸水素カリウム水溶液,飽和炭酸水素ナトリウム水溶
液,飽和食塩水の順で洗浄し、無水硫酸マグネシウム上
で乾燥した。減圧下溶媒を留出した後シリカゲルカラム
クロマトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチル=20:
1)に供し、メトキシカルボニルオキシ体(4)246mg
(98%)を得た。
IR(cm-1,nest): 2950,2860,1755,1450,1440,1360,1260,1120 NMR(δppm,CDCl3): 0.85(s,9H),0.9(s,9H),0.8〜1.0(m,3H), 1.0〜1.8(m,8H),1.8〜2.5(m,6H), 3.0(m,1H),3.8(s,3H),3.7〜4.2(m,2H), 4.7(dr.,s,2H),5.5(m,2H),5.7(dr.,s,1H). 次いで得られたメトキシカルボニルオキシ体(4)340m
g(0.6mmol)とメチル−4,4−ビス(フエニルスルホ
ニルブタノエートを298mg(0.78mmol)とビス
〔ビス(1,2−ジフエニルホスフイノ)エタン〕パラジ
ウム(O)45mg(0.05mmol)の混合物のTHF(4m
l)溶液を窒素気流下50℃で6時間攪拌した。反応後
飽和塩化アンモン水溶液で反応を終結させ、酢酸エチル
にて抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫
酸マグネシウム上で乾燥し、減圧下濃縮した。粗生成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフイー(ヘキサン:酢
酸エチル=20:1→10:1)に供し、4,4−ビス
(フエニルスルホニル)イソカルバサイクリン−11,15
−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エーテルメチルエ
ーテル(5)を157mg(30%)得た。
IR(cm-1,neat); 2950,2860,1740,1580,1460,1440,1330,1310,1255,1140 NMR(δppm,CDCl3); 0.9(s+m,21H),1.2〜2.4(m,14H), 2.6〜3.1(m,7H),3.7(s,3H),3.75(m,1H), 4.05(m,1H),5.4(m,2H),5.55(m,1H), 7.1〜8.0(m,10H) 参考例1 メチルカルボニルジオキシ体(2)73mg(0.13mmol)及
びメチル−4,4−ビス(フエニルスルホニル)ブタノエ
ート57mg(0.15mmol)とビス〔ビス(1,2−ジフ
エニルフオスフイノ)−エタン〕パラジウム(O)5.8m
g(0.0065mmol)の1mlTHF溶液を窒素気流下
50℃で四時間攪拌した。反応後飽和塩化アンモン水溶
液で反応を終結させ、酢酸エチルにて抽出した。有機層
を水,飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウム上で乾
燥し、減圧下濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフイー(ヘキサン:酢酸エチル=20:1→
10:1)に供し、4,4−ビス(フエニルスルホニル)
イソカルバサイクリン−11,15−ビス(t−ブチルジメ
チルシリル)エーテルメチルエステル(5)を76mg(6
8%)得た。
IR(cm-1,neat); 2950,2860,1740,1580,1460,1440,1330,1310,1255,1140 NMR(δppm,CDCl3); 0.9(s+m,21H),1.2〜2.4(m,14H), 2.6〜3.1(m,7H),3.7(s,3H),3.75(m,1H), 4.05(m,1H),5.4(m,2H),5.55(m,1H), 7.1〜8.0(m,10H) 参考例2 4,4−ビス(フエニルスルホニル)イソカルバサイクリ
ンメチルエステル−11,15(t−ブチルジメチルシリ
ル)エーテル(5)65mg(0.071mmol)の無水メタ
ノール(1.5ml)溶液に窒素気流下無水リン酸2ナト
リウム41mg(0.29mmol)を加え、−30℃に冷却
した。ここにナトリウムアマルガム(6%inHg)600
mgを加え、2時間攪拌した。さらにナトリウムアマルガ
ム200mgを加えて参時間攪拌した。反応を塩化アンモ
ニウム水溶液で終結させ、エーテル抽出した。有機層を
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥
し、溶媒を減圧した留去した。粗生成物をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフイー(n−ヘキサン:酢酸エチル=
50:1→10:1)に供し、イソカルバサイクリンメ
チルエステル−11,15−ビス(t−ブチル,ジメチルシ
リル)エーテル36mg(86%)を得た。このものは別
途合成した標品をTLC,スペクトルデーターが一致し
た。
NMR(δppm,CDCl3): 0.9(s+m,21H),1.2〜2.5(m,22H), 3.0(m,1H),3.7(s,3H),3.7〜4.1(m,2H), 5.3(m,1H),5.55(m,2H), TLC:Rf=0.75 (n=ヘキサン:酢酸エチル=4:1) かくして得られたイソカルバサイクリンメチルエステル
−11,15−ビス(t−ブチルジメチルシリル)エーテル
35mg(0.06mmol)の乾燥THF(3ml)溶液に、
0℃にてテトラブチルアンモニウムフルオライト(1M
in THF)400μl(0.4mmol)を加え、3
0分後室温にして14時間攪拌した。水で反応を終結さ
せ、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄
後、無水硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶液を減圧下留
去した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフイ
ー(n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1→1:2)に供
し、イソカルバサイクリンメチルエステル(6)18mg
(85%)を得た。このものは別途合成した標品とHPL
C,TLC,スペクトルデーターが一致した。
NMR(δppm,CDCl3): 0.9(m,3H),1.2〜2.5(m,24H),3.0(m,1H),3.7(s,3H),
3.7〜4.1(m,2H),5.3(m,1H),5.55(m,2H), TLC:Rf=0.5 (n=ヘキサン:酢酸エチル=1:4) HPLC:(Zorbax−SIL2.5%エタノールヘキサ
ン1.3ml/分) 保持時間 24分

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式[I] で表わされる化合物である3−メチレン−2,6,7−三置
    換ビシクロ[3.3.0]オクタン類。
  2. 【請求項2】Rがメチル基である特許請求の範囲第1
    項記載の3−メチレン−2,6,7−三置換ビシクロ[3.3.0]
    オクタン類。
  3. 【請求項3】RとRが同一もしくは異なり、水素原
    子,トリメチルシリル基,ジメチル−t−ブチルシリル
    基,テトラヒドロピラニル基またはメトキシメチル基で
    ある特許請求の範囲第1項記載の3−メチレン−2,6,7
    −三置換ビシクロ[3.3.0]オクタン類。
  4. 【請求項4】Rが水素原子である特許請求の範囲第1
    項記載の3−メチレン−2,6,7−三置換ビシクロ[3.3.0]
    オクタン類。
  5. 【請求項5】Rがブチル基,ペンチル基,ヘキシル
    基,ヘプチル基,2−ヘキシル基,2−メチル−2−ヘ
    キシル基,2−メチルブチル基,2−メチルペンチル
    基,シクロペンチル基,シクロヘキシル基,フェニル
    基,フェノキシ基,シクロペンチルメチル基,またはシ
    クロヘキシルメチル基である特許請求の範囲第1項記載
    の3−メチレン−2,6,7−三置換ビシクロ[3.3.0]オクタ
    ン類。
  6. 【請求項6】n=Oである特許請求の範囲第1項記載の
    3−メチレン−2,6,7−三置換ビシクロ[3.3.0]オクタン
    類。
JP62138954A 1987-06-04 1987-06-04 3―メチレン―2,6,7―三置換ビシクロ[3.3.0オクタン類 Expired - Lifetime JPH0645575B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62138954A JPH0645575B2 (ja) 1987-06-04 1987-06-04 3―メチレン―2,6,7―三置換ビシクロ[3.3.0オクタン類

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP62138954A JPH0645575B2 (ja) 1987-06-04 1987-06-04 3―メチレン―2,6,7―三置換ビシクロ[3.3.0オクタン類

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63303956A JPS63303956A (ja) 1988-12-12
JPH0645575B2 true JPH0645575B2 (ja) 1994-06-15

Family

ID=15234044

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP62138954A Expired - Lifetime JPH0645575B2 (ja) 1987-06-04 1987-06-04 3―メチレン―2,6,7―三置換ビシクロ[3.3.0オクタン類

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0645575B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0664281B1 (en) * 1992-10-05 1997-05-28 Teijin Limited ISOCARBACYCLIN WITH MODIFIED alpha(a)-CHAIN AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63303956A (ja) 1988-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0045118A2 (en) Intermediates for the synthesis of bicyclo (2,2,1) heptanes and bicyclo (2,2,1) hept-2Z-enes
JPS61129178A (ja) HMG‐CoA還元酵素阻害剤及びそれに使用する中間体化合物の製造方法
KR940003361B1 (ko) 이소카르바시클린류 및 그의 제조방법
EP0338796B1 (en) 2-substituted-2-cyclopentenones
JPH0141142B2 (ja)
JPH0645575B2 (ja) 3―メチレン―2,6,7―三置換ビシクロ[3.3.0オクタン類
US5283349A (en) 2,6,7-trisubstituted-3-methylenebicyclo(3.3.0)-octanes, and process for production thereof
US4958037A (en) Precursors and synthesis of methyl-9-oxo-11α, 16-dihydroxy-16-vinyl-5-cis-13-trans-prostadienoates
US5200530A (en) Keto reduction of carbacyclin intermediates
US4079055A (en) Chemical reduction process
JP2503073B2 (ja) 2―置換―2―シクロペンテノン類およびそれを含有する骨形成促進剤又は制ガン剤
JPS6377853A (ja) イソカルバサイクリン類およびその製造法
JPH0798796B2 (ja) イソカルバサイクリン類の製造方法
JP2713333B2 (ja) イソカルバサイクリン類及びその製造法
JP2703392B2 (ja) イソカルバサイクリン類の製造法
JP2774381B2 (ja) α鎖修飾イソカルバサイクリン類およびその製造法
JPH0220616B2 (ja)
JPH0680024B2 (ja) イソカルバサイクリン類の製造法
JPH0660154B2 (ja) イソカルバサイクリン類
JPH0660155B2 (ja) イソカルバサイクリン類
JP2664841B2 (ja) 6,7―二置換―2―ヒドロキシ―3―メチレンビシクロ[3.3.0]オクタン類の製造法
JPH0351694B2 (ja)
JPH0655715B2 (ja) 9―デオキソ―6,9―ジメチレンプロスタグランジンe1類
JPH0351695B2 (ja)
JPH053863B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
EXPY Cancellation because of completion of term