JPH08300992A - 車両用シートのセーフティロック機構 - Google Patents

車両用シートのセーフティロック機構

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JPH08300992A
JPH08300992A JP11179995A JP11179995A JPH08300992A JP H08300992 A JPH08300992 A JP H08300992A JP 11179995 A JP11179995 A JP 11179995A JP 11179995 A JP11179995 A JP 11179995A JP H08300992 A JPH08300992 A JP H08300992A
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screw
seat
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disc
casing
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Yutaka Sakamoto
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロックオフ状態で、シートに大きな減加速度
が加わった場合でも、シートあるいはシートバックを確
実にロックできるセーフティロック機構を提供するこ
と。 【構成】 アッパーレール4に回動自在にスクリュー1
4を取り付け、ロワレール2あるいはシートバックフレ
ーム50と連動するナット16、66をスクリュー14
と螺合させるとともに、スクリュー14及びナット1
6、66のねじのリードを摩擦角以上としたので、シー
トあるいはシートバックに加えられた負荷によりスクリ
ューは回動して、シートの前後位置あるいはシートバッ
クの傾斜角を調節できるようにした。シートに所定値以
上の減加速度が加えられると、スクリュー14が緊急ロ
ックされ、シートの前後位置あるいはシートバックの傾
斜角が保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用シートに設けら
れたシートスライド装置あるいはシートリクライニング
装置のセーフティロック機構に関し、更に詳しくは、シ
ートの前後位置あるいはシートバックの傾斜角を調整
中、車両の衝突等によりシートに大きな減加速度が加わ
った場合に、シートあるいはシートバックを確実にロッ
クすることができるセーフティロック機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシートスライド装置として、例え
ば特公昭62−61462号公報は一段送りシートスラ
イドアジャスタを開示している。このアジャスタは、ラ
ッチプレートに形成された複数のラッチに2個のロック
プレートを交互に嵌合させながら、シートをスライド移
動させるもので、シートのスライド中、常に1個のロッ
クプレートがいずれかのラッチと嵌合している。
【0003】また、実公昭62−42834号公報は、
慣性力を利用してシートをロックするシートスライド装
置を開示している。このシートスライド装置は、左右2
カ所のロック部分を独立させて、一方を手動ロック式と
して通常のシート移動時に使用し、他方を慣性ロック式
として、車両衝突等に伴う急激な減加速度発生時にシー
トを自動ロックするようにしたものである。
【0004】また、実公昭63−46258号公報は、
ロック孔の前後に傾斜面を設けることによりロックプレ
ートがロック孔に容易にさそい込まれるようにしたシー
トスライド装置のロック装置を開示している。
【0005】一方、従来のシートリクライニング装置
は、一般にシートバックフレームに固定されたセクタギ
ヤに対しロックギヤの係合を手動解除することにより、
あるいは、電動でセクタギヤを揺動させることにより、
シートバックの傾斜角を適宜調節している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
ののうち、特公昭62−61462号公報に開示されて
いるシートスライドアジャスタは、1ピッチづつ操作レ
バーを操作しながらシートを前後方向に移動させる必要
があり、操作レバーの操作が面倒であるとともに、シー
トの移動に時間がかかる。
【0007】また、実公昭62−42834号公報に開
示されているものでは、G(減加速度)センサの作動に
より、ロックプレートを直ちにロックする構造ではある
が、ロックレバーの操作中には、効果がない。
【0008】さらに、実公昭63−46258号公報に
開示されているロック装置においては、シートの前後位
置を調整している時にシートに減加速度が加わった場
合、ロックプレートが傾斜面に沿って確実にロック孔に
さそい込まれるという保証はない。
【0009】一方、シートリクライニング装置のうち、
特に手動で操作するものは、操作レバーの操作中にシー
トに減加速度が加わった場合、シートバックが前方ある
いは後方に急激に傾動していた。
【0010】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、操作レバーを操作し
てシートをスライド移動、あるいは、シートバックを傾
動させている時に、車両の衝突等によりシートに大きな
減加速度が加わった場合でも、シートあるいはシートバ
ックを確実にロックできるセーフティロック機構を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のセーフティロック機構は、必要時に第一部
材と第二部材を互いに相対移動させる車両用シートのス
ライド装置あるいはリクライニング装置に適用されるも
のであって、上記第一部材に平行に回動自在に配設され
たスクリューと、上記第二部材と連動するナットとを螺
合させるとともに、上記スクリュー及びナットのねじが
摩擦角以上のリードを有し、上記第一及び第二部材のい
ずれか一方に加えられた負荷により上記スクリューは回
動して、上記第一及び第二部材を互いに相対移動可能と
し、かつ、上記スクリューに一体的に取り付けられたデ
ィスクと、該ディスクと係脱する第1の方向及び上記ス
クリューに平行な第2の方向に移動可能な通常ロック部
材と、該通常ロック部材と上記ディスクとの係合時、上
記ディスクと所定距離離間した緊急ロック部材とを設
け、上記ディスクと上記通常ロック部材との係合により
上記スクリューを通常ロックする一方、上記ディスクと
上記通常ロック部材との係合を解除した後シートに加え
られた所定値以上の減加速度により、上記スクリュー及
び上記通常ロック部材を上記第2の方向に移動せしめ、
上記ディスクと上記緊急ロック部材との係合によりシー
トを緊急ロックするようにしたことを特徴とする。
【0012】上記緊急ロック部材を、ディスクとスクリ
ューの一端とを回動自在に収容する第一ケーシングで構
成するとともに、該第一ケーシングとスクリューの他端
を回動自在に収容する第二ケーシングとを第一部材に取
り付ける一方、第一及び第二ケーシングにスクリューが
軸方向に移動しうるスペースを設け、所定値以上の減加
速度時に、ディスクと第一ケーシングの内部壁との摩擦
接触により、スクリューを緊急ロックさせるようにすれ
ば効果的である。
【0013】上記スクリューが軸方向に移動しうるスペ
ースに弾性手段を収容するとともに、該弾性手段の弾性
力を外部より調整することにより、減加速度の上記所定
値を変更できるようにしたほうがよい。
【0014】また、上記第一部材に回動自在に取り付け
られた操作レバーと、該操作レバーに一体的に取り付け
られたカムとを更に設け、操作レバーを操作することに
より、通常ロック部材がカムにより押圧されて、ディス
クの外周を圧接固定するようにしたほうがよい。
【0015】車両用シートスライド装置においては、上
記第一部材にシートが固定され、上記第二部材が車両フ
ロアに固定される。
【0016】車両用シートリクライニング装置において
は、上記第一部材にシートクッションフレームが固定さ
れ、上記第二部材がシートバックフレームにより構成さ
れる。この場合、上記シートクッションフレームに揺動
アームの略中央部を枢着し、該揺動アームの一端を上記
シートバックフレームに固定する一方、上記揺動アーム
の他端を上記ナットに回動自在に取り付けるとよい。
【0017】
【作用】互いに螺合するスクリューとナットのねじのリ
ードを摩擦角以上としたので、第一及び第二部材のいず
れか一方に負荷を加えると、スクリューは回動して第一
及び第二部材を相対的に移動せしめる。また、ディスク
と通常ロック部材との係合によりスクリューは通常ロッ
クされる一方、ディスクと通常ロック部材との係合を解
除した場合において、車両の衝突等によりシートに大き
な減加速度が加わった場合には、ディスクと緊急ロック
部材が係合することによりシートが緊急ロックされる。
【0018】緊急ロック部材を、ディスクとスクリュー
の一端とを回動自在に収容する第一ケーシングで構成
し、この第一ケーシングと、スクリューの他端を回動自
在に収容する第二ケーシングにスクリューが軸方向に移
動しうるスペースを設ければ、所定値以上の減加速度時
に、ディスクと第一ケーシングの内部壁とが摩擦接触
し、スクリューが緊急ロックされる。
【0019】上記スペースに弾性手段を収容し、該弾性
手段の弾性力を外部より調整できるようにすれば、スク
リューがロックされる減加速度の大きさを外部より容易
に変更できる。
【0020】さらに、第一部材に操作レバーを回動自在
に取り付け、該操作レバーにカムを一体的に取り付けれ
ば、操作レバーを操作することにより、通常ロック部材
がカムにより押圧されて、ディスクの外周を圧接固定す
ることとなり、スクリューが常時ロックされる。
【0021】第一部材にシートを固定し、第二部材を車
両フロアに固定すれば、本発明のセーフティロック機構
はシートスライド装置に適用される。
【0022】第一部材にシートクッションフレームを固
定し、第二部材をシートバックフレームにより構成すれ
ば、本発明のセーフティロック機構をシートリクライニ
ング装置に適用することができる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1及び図2は、本発明にかかるセ
ーフティロック機構を備えたシートスライド装置を示し
ており、このシートスライド装置は、左右一対のシート
トラック及びその一方に設けられたセーフティロック機
構から構成されている。
【0024】各シートトラックは、車両フロアに固定さ
れたロワレール2と、このロワレール2を上方から囲繞
し、ロワレール2に摺動自在に取り付けられたアッパー
レール4からなり、アッパーレール4の上にシート(図
示せず)が固定される。
【0025】アッパーレール4の前後端上面には、U字
状断面を有する操作レバーブラケット6及び平板状の後
部ケーシングブラケット8がそれぞれ螺着されている。
操作レバーブラケット6と後部ケーシングブラケット8
の車両幅方向に突出した部分の下面には、前部ケーシン
グ10と後部ケーシング12が螺着されており、この両
ケーシング10,12に、アッパーレール4と平行に延
在するスクリュー14の前後端がそれぞれ回動自在に支
承されている。スクリュー14はナット16と螺合して
おり、このナット16は、ナットブラケット18を介し
てロワレール2に固定されている。スクリュー14及び
ナット16のねじとしては、そのリードが摩擦角より大
きいものが選択されており、シートからアッパーレール
4を介してスクリュー14に前後方向の負荷が加えられ
ると、スクリュー14は回転し、アッパーレール4及び
シートはロワレール2に対し前後方向に移動する。
【0026】操作レバーブラケット6の対向する側壁の
車両幅方向における先端部6bには、レバー挿入穴6c
が形成されており、この穴6cに操作レバー26の後端
が遊挿せしめられている。また、操作レバーブラケット
6の側壁間の操作レバー26には、操作レバー26と一
体的に回動するカム28が装着されている。操作レバー
26の先端にはロックスプリング30が巻回されてお
り、その一端は操作レバー26の先端部に形成された溝
26aに係止されるとともに、その他端はアッパーレー
ル4の上面に係止されており、操作レバー26を図1に
おける時計方向に常時付勢している。
【0027】カム28の下方には、上下及び前後に移動
可能な略T字状のロックプレート20が配設されてお
り、カム28でロックプレート20の押圧面20aを押
圧することにより、前部ケーシング10に収容された後
述するディスクを圧接ロックする。ロックプレート20
は、ロックプレート20と操作レバーブラケット6との
間に介装せしめられた一対の板ばね22,22により上
方に付勢されている。
【0028】図3に示されるように、ロックプレート2
0の下縁部20bはディスクと係合する断面V字状の係
合部となっており、操作レバーブラケット6に穿設され
た開口6dを介して下方に延在している。
【0029】図2及び図4に示されるように、前部ケー
シング10は一対のケーシングハーフ10a,10bか
らなり、スクリュー14の前端にボルト34で固定され
たディスク32が前部ケーシング10の内部に収容され
ている。ディスク32の中央部には略V字状断面を有す
る環状溝32aが形成されており、環状溝前後の円周面
は傾斜面32b,32bとなっている。また、各ケーシ
ングハーフ内部の円周壁はディスク32の傾斜面と同じ
勾配を有する傾斜壁10c,10cとなっている。ボル
ト34の頭部にはロッド36が立設せしめられ、このロ
ッド36がケーシングハーフ10aに形成された凹所1
1に遊挿せしめられることにより、スクリュー14を回
動自在に支承している。また、ロッド36の端面に形成
された円錐状の凹所36aにはボール38が嵌入せしめ
られるとともに、円形プレート40を介してスプリング
等の弾性手段42により常時ロッド36に対して付勢さ
れている。
【0030】一方、スクリュー14の後端には、ロッド
36が直接立設せしめられ、このロッド36に対し、図
4同様、ボール38が円形プレート40を介して弾性手
段42により付勢されている。
【0031】上記構成を有する本発明にかかるセーフテ
ィロック機構の作用を説明する。操作レバー26はロッ
クスプリング30により図1における時計方向に常時付
勢されており、シートの前後位置を調節する必要がない
場合には、図3に示されているように、ロックプレート
20がカム28により押圧されている。その結果、ロッ
クプレート20の係合部20bがディスク32の環状溝
32aと係合し、ディスク32の回動、従って、スクリ
ュー14の回動は阻止され、シートは現在の位置にロッ
クされる。
【0032】シートの前後位置を調節する必要がある場
合に、操作レバー26を図1における反時計方向に操作
すると、カム28も一体的に回転する。ロックプレート
20の押圧面20aは図3の右側に向かって下方に傾斜
しているので、板ばね22,22の付勢力によりロック
プレート20が上方に移動し、ロックプレート20の係
合部20bとディスク32の環状溝32aとの係合が解
除される。かかる状態では、ディスク32の傾斜面32
b,32bとケーシング10の内部傾斜壁10c,10
cとは所定距離離間しており、シートに前後方向の負荷
を加えるとスクリュー14が回転し、シートの前後位置
を適宜調節することが可能となる。
【0033】操作レバー26を操作してシートの前後位
置を調節する場合の所謂ロックオフ状態において、車両
の衝突等によりロワレール2に大きな減加速度が加わる
と、ナット16に前後方向の力が加わり、スクリュー1
4を回転させるより前に、弾性手段42の弾性力に抗し
てスクリュー14が前後方向に移動する。その結果、ス
クリュー14に固定されたディスク32も同様に前後方
向に移動することになり、環状溝32aの前後に形成さ
れた傾斜面32b,32bの一方が、前部ケーシング1
0の対応する内部傾斜壁10cと摩擦係合し、スクリュ
ー14の回転が阻止されるとともに、シートが現在の位
置でロックされる。即ち、ディスク32と前部ケーシン
グ10で緊急ロック手段を構成している。
【0034】また、前述したように、ロックプレート2
0は前後に移動可能な構成となっているので、シートの
前後位置調節時、カム28を大きく回転してロックプレ
ート20を上方に大きく移動させる必要はない。即ち、
シートの前後位置調節時、操作レバー26を操作して、
ロックプレート20の下縁部20bをディスク32の環
状溝32aとわずかに離間せしめることによりロックオ
フすることができ、かかる状態で、車両の衝突等により
スクリュー14が前後方向に移動し、ロックプレート2
0の下縁部20bが環状溝32aに当接しても、スクリ
ュー14の前後移動に伴いロックプレート20も前後方
向に移動するので、ディスク32の傾斜面32b,32
bと前部ケーシング10の内部傾斜壁10c,10cと
の係合を妨げることはなく、確実にシートはロックされ
る。
【0035】尚、弾性手段42の弾性力を適宜選択する
ことにより、ディスク32の傾斜面32b,32bと前
部ケーシング10の内部傾斜壁10c,10cとが摩擦
係合する減加速度を所定の値に決定することができる。
【0036】また、図4に示されているように、ケーシ
ングハーフ10aに形成されている凹所11には、衝撃
時のスクリュー移動ストロークLが設けられており(後
部ケーシング12も同様)、スクリュー14の移動量が
ストロークLに達する前にディスク32の傾斜面32b
と前部ケーシング10の内部傾斜壁10cは摩擦係合す
るように設定されている。
【0037】図5はセーフティロック機構の別の変形例
を示しており、緊急ロック手段が作動する慣性力の大き
さを外部より容易に調整できるようにしたものである。
【0038】図5に示されるように、ケーシングハーフ
10aの前面には、内ねじを有する円筒状のスプリング
収容部10hが突設せしめられ、ロッド36の端面に形
成された円錐状凹所36a(図4参照)に嵌入したボー
ル38、円形プレート41及びスプリング42が収容さ
れるとともに、その開口端にすりわり付き止めねじ43
が螺着されている。
【0039】一方、スクリュー14の後端は後部ケーシ
ング12に収容され、スクリュー14の後端に直接立設
せしめられたロッド36に対し、前部ケーシング同様、
ボール38が円形プレート41を介してスプリング42
により付勢されるとともに、後部ケーシング12の後部
開口端にすりわり付き止めねじ43が螺着されている。
【0040】図5のセーフティロック機構の他の構成
は、図1乃至図4の構成と同一であるのでその説明は省
略する。
【0041】尚、図1乃至図4の実施例においては、弾
性手段42の弾性力を適宜選択することにより、緊急ロ
ック手段が作動する慣性力の大きさを調整できるように
したが、図5の構成では、スプリング42を変更するこ
となく、すりわり付き止めねじ43のねじこみ量を適宜
調整することにより、緊急ロック手段が作動する慣性力
の大きさを外部から容易に調整することができる。
【0042】図6は、本発明のセーフティロック機構の
第二実施例を示しており、シートリクライニング装置に
適用したものである。
【0043】図6に示されているように、シートバック
フレーム50に固着されたブラケット52に、ピン56
を介してシートクッションフレーム58に傾動自在に取
り付けられた傾動アーム54の一端が螺着されている。
傾動アーム54の他端には大略平行な一対の脚部54
a,54aが設けられており、各脚部54aはピン60
を介してアームプレート62の一端に回動自在に取り付
けられるとともに、このアームプレート62の他端はピ
ン64を介してナット66に回動自在に取り付けられて
いる。このナット66が図1に示されるスクリュー14
に螺合せしめられているので、操作レバー26を操作し
ないかぎり、シートバックフレーム50の傾斜角は保持
される。
【0044】尚、ピン56の先端には溝56aが形成さ
れており、この溝56aにコイルスプリング68の一端
が係止せしめられるとともに、その他端が、シートクッ
ションフレーム58に立設したスプリング係止片70に
係止せしめられており、シートバックフレーム50は、
スプリング68により前倒方向に常時付勢されている。
【0045】図1のセーフティロック機構と図6のセー
フティロック機構は、前者はナット16がナットブラケ
ット18を介してロワフレーム2に固定されているのに
対し、後者のナット66は前後方向に移動自在に取り付
けられており、この点を除けば、他の構成は同一である
ので、その説明は省略する。
【0046】図6に示されるシートリクライニング装置
の作用を説明する。シートバックの傾斜角を調節する場
合には、操作レバー26を操作してロックプレート20
とディスク32との係合をまず解除した後、乗員の上体
を前後に移動させることにより、シートバックを傾動さ
せることができる。所望の位置で、操作レバー26から
手を放せば、ロックスプリング30の付勢力によりロッ
クプレート20の係合部20aがディスク32の環状溝
32aと係合することにより、ディスク32がロックさ
れ、シートバックがその位置で保持される。
【0047】操作レバー26を操作してロックプレート
20とディスク32との係合を解除した所謂ロックオフ
状態において、例えば他の車両の後突によりロワレール
2に大きな加速度が加わると、乗員の上体が後方に傾動
し、シートバックに負荷がかかる。同時に、傾動アーム
54の回動中心であるピン56回りにシートバックが回
転し、ナット66に前方向の力が加わる。その結果、ス
クリュー14が前方向に押されることになり、ディスク
32の環状溝32aより前方の傾斜面32bが前部ケー
シング10の対応する傾斜壁10cと摩擦接触するの
で、ディスク32がロックされ、シートバックが現在の
傾斜角で保持される。
【0048】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0049】互いに螺合するスクリューとナットのねじ
のリードを摩擦角以上としたので、ロックオフ状態でシ
ートあるいはシートバックに負荷を加えると、スクリュ
ーは回動し、シートの前後位置あるいはシートバックの
傾斜角を調節することができる。また、所定値以上の減
加速度がシートに加わると、ディスク及びスクリューは
ロックされ、シートが摺動端に急激に移動したり、ある
いは、シートバックが前後方向に急激に倒れることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例にかかるセーフティロッ
ク機構を備えたシートスライド装置の斜視図である。
【図2】 図1のシートスライド装置の分解斜視図であ
る。
【図3】 緊急ロック手段要部の側断面図である。
【図4】 図3の緊急ロック手段の一部断面正面図であ
る。
【図5】 緊急ロック手段の変形例を示す分解斜視図で
ある。
【図6】 本発明の第二実施例にかかるセーフティロッ
ク機構を備えたシートリクライニング装置の斜視図であ
る。
【符号の説明】
2 ロワレール 4 アッパーレール 10 前部ケーシング 10c 傾斜壁 12 後部ケーシング 14 スクリュー 16 ナット 20 ロックプレート 20a 押圧面 20b 下縁係合部 22 板ばね 26 操作レバー 28 カム 32 ディスク 32a 環状溝 32b 傾斜面 42 弾性手段 43 すりわり付き止めねじ 50 シートバックフレーム 54 傾動アーム 58 シートクッションフレーム 66 ナット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必要時に第一部材と第二部材を互いに相
    対移動させる車両用シートのスライド装置あるいはリク
    ライニング装置において、 上記第一部材に平行に回動自在に配設されたスクリュー
    と、上記第二部材と連動するナットとを螺合させるとと
    もに、上記スクリュー及びナットのねじが摩擦角以上の
    リードを有し、上記第一及び第二部材のいずれか一方に
    加えられた負荷により上記スクリューは回動して、上記
    第一及び第二部材を互いに相対移動可能とし、かつ、上
    記スクリューに一体的に取り付けられたディスクと、該
    ディスクと係脱する第1の方向及び上記スクリューに平
    行な第2の方向に移動可能な通常ロック部材と、該通常
    ロック部材と上記ディスクとの係合時、上記ディスクと
    所定距離離間した緊急ロック部材とを設け、上記ディス
    クと上記通常ロック部材との係合により上記スクリュー
    を通常ロックする一方、上記ディスクと上記通常ロック
    部材との係合を解除した後シートに加えられた所定値以
    上の減加速度により、上記スクリュー及び上記通常ロッ
    ク部材を上記第2の方向に移動せしめ、上記ディスクと
    上記緊急ロック部材との係合によりシートを緊急ロック
    するようにしたことを特徴とする車両用シートのセーフ
    ティロック機構。
  2. 【請求項2】 上記緊急ロック部材を、上記ディスクと
    上記スクリューの一端とを回動自在に収容する第一ケー
    シングで構成するとともに、該第一ケーシングと上記ス
    クリューの他端を回動自在に収容する第二ケーシングと
    を上記第一部材に取り付ける一方、上記第一及び第二ケ
    ーシングに上記スクリューが軸方向に移動しうるスペー
    スを設け、所定値以上の減加速度時に、上記ディスクと
    上記第一ケーシングの内部壁との摩擦接触により、上記
    スクリューを緊急ロックさせるようにした請求項1記載
    のセーフティロック機構。
  3. 【請求項3】 上記スクリューが軸方向に移動しうる上
    記スペースに弾性手段を収容するとともに、該弾性手段
    の弾性力を外部より調整することにより、減加速度の上
    記所定値を変更できるようにした請求項2に記載のセー
    フティロック機構。
  4. 【請求項4】 上記第一部材に回動自在に取り付けられ
    た操作レバーと、該操作レバーに一体的に取り付けられ
    たカムとを更に備え、上記操作レバーを操作することに
    より、上記通常ロック部材が上記カムにより押圧され
    て、上記ディスクの外周を圧接固定するようにした請求
    項1乃至3のいずれか1項に記載のセーフティロック機
    構。
  5. 【請求項5】 上記第一部材にシートを固定し、上記第
    二部材を車両フロアに固定した車両用シートスライド装
    置に適用される請求項4に記載のセーフティロック機
    構。
  6. 【請求項6】 上記第一部材にシートクッションフレー
    ムを固定し、上記第二部材をシートバックフレームによ
    り構成するとともに、上記シートクッションフレームに
    揺動アームの略中央部を枢着し、該揺動アームの一端を
    上記シートバックフレームに固定する一方、上記揺動ア
    ームの他端を上記ナットに回動自在に取り付けた車両用
    シートリクライニング装置に適用される請求項4に記載
    のセーフティロック機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114604142A (zh) * 2022-03-10 2022-06-10 黄河水利职业技术学院 一种汽车驾驶安全保护的实时监测警示装置

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