JP3738051B2 - 車両用シートのセーフティロック機構 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、車両用シートに設けられたシートスライド装置あるいはシートリクライニング装置のセーフティロック機構に関し、更に詳しくは、シートの前後位置あるいはシートバックの傾斜角を調整中、車両の衝突等によりシートに大きな減加速度が加わった場合に、シートあるいはシートバックを確実にロックすることができるセーフティロック機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のシートスライド装置として、例えば特公昭62−61462号公報は一段送りシートスライドアジャスタを開示している。このアジャスタは、ラッチプレートに形成された複数のラッチに2個のロックプレートを交互に嵌合させながら、シートをスライド移動させるもので、シートのスライド中、常に1個のロックプレートがいずれかのラッチと嵌合している。
【0003】
また、実公昭62−42834号公報は、慣性力を利用してシートをロックするシートスライド装置を開示している。このシートスライド装置は、左右2カ所のロック部分を独立させて、一方を手動ロック式として通常のシート移動時に使用し、他方を慣性ロック式として、車両衝突等に伴う急激な減加速度発生時にシートを自動ロックするようにしたものである。
【0004】
また、実公昭63−46258号公報は、ロック孔の前後に傾斜面を設けることによりロックプレートがロック孔に容易にさそい込まれるようにしたシートスライド装置のロック装置を開示している。
【0005】
一方、従来のシートリクライニング装置は、一般にシートバックフレームに固定されたセクタギヤに対しロックギヤの係合を手動解除することにより、あるいは、電動でセクタギヤを揺動させることにより、シートバックの傾斜角を適宜調節している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べたもののうち、特公昭62−61462号公報に開示されているシートスライドアジャスタは、1ピッチづつ操作レバーを操作しながらシートを前後方向に移動させる必要があり、操作レバーの操作が面倒であるとともに、シートの移動に時間がかかる。
【0007】
また、実公昭62−42834号公報に開示されているものでは、G(減加速度)センサの作動により、ロックプレートを直ちにロックする構造ではあるが、ロックレバーの操作中には、効果がない。
【0008】
さらに、実公昭63−46258号公報に開示されているロック装置においては、シートの前後位置を調整している時にシートに減加速度が加わった場合、ロックプレートが傾斜面に沿って確実にロック孔にさそい込まれるという保証はない。
【0009】
一方、シートリクライニング装置のうち、特に手動で操作するものは、操作レバーの操作中にシートに減加速度が加わった場合、シートバックが前方あるいは後方に急激に傾動していた。
【0010】
本発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、操作レバーを操作してシートをスライド移動、あるいは、シートバックを傾動させている時に、車両の衝突等によりシートに大きな減加速度が加わった場合でも、シートあるいはシートバックを確実にロックできるセーフティロック機構を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のセーフティロック機構は、必要時に第一部材と第二部材を互いに相対移動させる車両用シートのスライド装置あるいはリクライニング装置に適用されるものであって、上記第一部材に平行に回動自在に配設されたスクリューと、上記第二部材と連動するナットとを螺合させるとともに、上記スクリュー及びナットのねじが摩擦角以上のリードを有し、上記第一及び第二部材のいずれか一方に加えられた負荷により上記スクリューは回動して、上記第一及び第二部材を互いに相対移動可能とし、かつ、上記スクリューに一体的に取り付けられたディスクと、該ディスクと係脱する第1の方向及び上記スクリューに平行な第2の方向に移動可能な通常ロック部材と、該通常ロック部材と上記ディスクとの係合時、上記ディスクと所定距離離間した緊急ロック部材とを設け、上記ディスクと上記通常ロック部材との係合により上記スクリューを通常ロックする一方、上記ディスクと上記通常ロック部材との係合を解除した後シートに加えられた所定値以上の減加速度により、上記スクリュー及び上記通常ロック部材を上記第2の方向に移動せしめ、上記ディスクと上記緊急ロック部材との係合によりシートを緊急ロックするようにしたことを特徴とする。
【0012】
上記緊急ロック部材を、ディスクとスクリューの一端とを回動自在に収容する第一ケーシングで構成するとともに、該第一ケーシングとスクリューの他端を回動自在に収容する第二ケーシングとを第一部材に取り付ける一方、第一及び第二ケーシングにスクリューが軸方向に移動しうるスペースを設け、所定値以上の減加速度時に、ディスクと第一ケーシングの内部壁との摩擦接触により、スクリューを緊急ロックさせるようにすれば効果的である。
【0013】
上記スクリューが軸方向に移動しうるスペースに弾性手段を収容するとともに、該弾性手段の弾性力を外部より調整することにより、減加速度の上記所定値を変更できるようにしたほうがよい。
【0014】
また、上記第一部材に回動自在に取り付けられた操作レバーと、該操作レバーに一体的に取り付けられたカムと、上記操作レバーを所定の方向に付勢する付勢手段とを更に設け、付勢手段が操作レバーを上記所定の方向に付勢することで、通常ロック部材がカムにより押圧されて、ディスクの外周を圧接固定する一方、付勢手段の付勢力に抗して操作レバーを上記所定の方向の逆方向に操作することにより通常ロック部材のカムによる押圧を解除するようにしたほうがよい。
【0015】
車両用シートスライド装置においては、上記第一部材にシートが固定され、上記第二部材が車両フロアに固定される。
【0016】
車両用シートリクライニング装置においては、上記第一部材にシートクッションフレームが固定され、上記第二部材がシートバックフレームにより構成される。この場合、上記シートクッションフレームに揺動アームの略中央部を枢着し、該揺動アームの一端を上記シートバックフレームに固定する一方、上記揺動アームの他端を上記ナットに回動自在に取り付けるとよい。
【0017】
【作用】
互いに螺合するスクリューとナットのねじのリードを摩擦角以上としたので、第一及び第二部材のいずれか一方に負荷を加えると、スクリューは回動して第一及び第二部材を相対的に移動せしめる。また、ディスクと通常ロック部材との係合によりスクリューは通常ロックされる一方、ディスクと通常ロック部材との係合を解除した場合において、車両の衝突等によりシートに大きな減加速度が加わった場合には、ディスクと緊急ロック部材が係合することによりシートが緊急ロックされる。
【0018】
緊急ロック部材を、ディスクとスクリューの一端とを回動自在に収容する第一ケーシングで構成し、この第一ケーシングと、スクリューの他端を回動自在に収容する第二ケーシングにスクリューが軸方向に移動しうるスペースを設ければ、所定値以上の減加速度時に、ディスクと第一ケーシングの内部壁とが摩擦接触し、スクリューが緊急ロックされる。
【0019】
上記スペースに弾性手段を収容し、該弾性手段の弾性力を外部より調整できるようにすれば、スクリューがロックされる減加速度の大きさを外部より容易に変更できる。
【0020】
さらに、第一部材に操作レバーを回動自在に取り付けるとともに、該操作レバーにカムを一体的に取り付け、操作レバーを所定の方向に付勢する付勢手段を設ければ、付勢手段が操作レバーを上記所定の方向に付勢することで、通常ロック部材がカムにより押圧されて、ディスクの外周を圧接固定することとなり、スクリューが常時ロックされる。
【0021】
第一部材にシートを固定し、第二部材を車両フロアに固定すれば、本発明のセーフティロック機構はシートスライド装置に適用される。
【0022】
第一部材にシートクッションフレームを固定し、第二部材をシートバックフレームにより構成すれば、本発明のセーフティロック機構をシートリクライニング装置に適用することができる。
【0023】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1及び図2は、本発明にかかるセーフティロック機構を備えたシートスライド装置を示しており、このシートスライド装置は、左右一対のシートトラック及びその一方に設けられたセーフティロック機構から構成されている。
【0024】
各シートトラックは、車両フロアに固定されたロワレール2と、このロワレール2を上方から囲繞し、ロワレール2に摺動自在に取り付けられたアッパーレール4からなり、アッパーレール4の上にシート(図示せず)が固定される。
【0025】
アッパーレール4の前後端上面には、U字状断面を有する操作レバーブラケット6及び平板状の後部ケーシングブラケット8がそれぞれ螺着されている。操作レバーブラケット6と後部ケーシングブラケット8の車両幅方向に突出した部分の下面には、前部ケーシング10と後部ケーシング12が螺着されており、この両ケーシング10,12に、アッパーレール4と平行に延在するスクリュー14の前後端がそれぞれ回動自在に支承されている。スクリュー14はナット16と螺合しており、このナット16は、ナットブラケット18を介してロワレール2に固定されている。スクリュー14及びナット16のねじとしては、そのリードが摩擦角より大きいものが選択されており、シートからアッパーレール4を介してスクリュー14に前後方向の負荷が加えられると、スクリュー14は回転し、アッパーレール4及びシートはロワレール2に対し前後方向に移動する。
【0026】
操作レバーブラケット6の対向する側壁の車両幅方向における先端部6bには、レバー挿入穴6cが形成されており、この穴6cに操作レバー26の後端が遊挿せしめられている。また、操作レバーブラケット6の側壁間の操作レバー26には、操作レバー26と一体的に回動するカム28が装着されている。操作レバー26の先端にはロックスプリング30が巻回されており、その一端は操作レバー26の先端部に形成された溝26aに係止されるとともに、その他端はアッパーレール4の上面に係止されており、操作レバー26を図1における時計方向に常時付勢している。
【0027】
カム28の下方には、上下及び前後に移動可能な略T字状のロックプレート20が配設されており、カム28でロックプレート20の押圧面20aを押圧することにより、前部ケーシング10に収容された後述するディスクを圧接ロックする。ロックプレート20は、ロックプレート20と操作レバーブラケット6との間に介装せしめられた一対の板ばね22,22により上方に付勢されている。
【0028】
図3に示されるように、ロックプレート20の下縁部20bはディスクと係合する断面V字状の係合部となっており、操作レバーブラケット6に穿設された開口6dを介して下方に延在している。
【0029】
図2及び図4に示されるように、前部ケーシング10は一対のケーシングハーフ10a,10bからなり、スクリュー14の前端にボルト34で固定されたディスク32が前部ケーシング10の内部に収容されている。ディスク32の中央部には略V字状断面を有する環状溝32aが形成されており、環状溝前後の円周面は傾斜面32b,32bとなっている。また、各ケーシングハーフ内部の円周壁はディスク32の傾斜面と同じ勾配を有する傾斜壁10c,10cとなっている。ボルト34の頭部にはロッド36が立設せしめられ、このロッド36がケーシングハーフ10aに形成された凹所11に遊挿せしめられることにより、スクリュー14を回動自在に支承している。また、ロッド36の端面に形成された円錐状の凹所36aにはボール38が嵌入せしめられるとともに、円形プレート40を介してスプリング等の弾性手段42により常時ロッド36に対して付勢されている。
【0030】
一方、スクリュー14の後端には、ロッド36が直接立設せしめられ、このロッド36に対し、図4同様、ボール38が円形プレート40を介して弾性手段42により付勢されている。
【0031】
上記構成を有する本発明にかかるセーフティロック機構の作用を説明する。
操作レバー26はロックスプリング30により図1における時計方向に常時付勢されており、シートの前後位置を調節する必要がない場合には、図3に示されているように、ロックプレート20がカム28により押圧されている。その結果、ロックプレート20の係合部20bがディスク32の環状溝32aと係合し、ディスク32の回動、従って、スクリュー14の回動は阻止され、シートは現在の位置にロックされる。
【0032】
シートの前後位置を調節する必要がある場合に、操作レバー26を図1における反時計方向に操作すると、カム28も一体的に回転する。ロックプレート20の押圧面20aは図3の右側に向かって下方に傾斜しているので、板ばね22,22の付勢力によりロックプレート20が上方に移動し、ロックプレート20の係合部20bとディスク32の環状溝32aとの係合が解除される。かかる状態では、ディスク32の傾斜面32b,32bとケーシング10の内部傾斜壁10c,10cとは所定距離離間しており、シートに前後方向の負荷を加えるとスクリュー14が回転し、シートの前後位置を適宜調節することが可能となる。
【0033】
操作レバー26を操作してシートの前後位置を調節する場合の所謂ロックオフ状態において、車両の衝突等によりロワレール2に大きな減加速度が加わると、ナット16に前後方向の力が加わり、スクリュー14を回転させるより前に、弾性手段42の弾性力に抗してスクリュー14が前後方向に移動する。その結果、スクリュー14に固定されたディスク32も同様に前後方向に移動することになり、環状溝32aの前後に形成された傾斜面32b,32bの一方が、前部ケーシング10の対応する内部傾斜壁10cと摩擦係合し、スクリュー14の回転が阻止されるとともに、シートが現在の位置でロックされる。即ち、ディスク32と前部ケーシング10で緊急ロック手段を構成している。
【0034】
また、前述したように、ロックプレート20は前後に移動可能な構成となっているので、シートの前後位置調節時、カム28を大きく回転してロックプレート20を上方に大きく移動させる必要はない。即ち、シートの前後位置調節時、操作レバー26を操作して、ロックプレート20の下縁部20bをディスク32の環状溝32aとわずかに離間せしめることによりロックオフすることができ、かかる状態で、車両の衝突等によりスクリュー14が前後方向に移動し、ロックプレート20の下縁部20bが環状溝32aに当接しても、スクリュー14の前後移動に伴いロックプレート20も前後方向に移動するので、ディスク32の傾斜面32b,32bと前部ケーシング10の内部傾斜壁10c,10cとの係合を妨げることはなく、確実にシートはロックされる。
【0035】
尚、弾性手段42の弾性力を適宜選択することにより、ディスク32の傾斜面32b,32bと前部ケーシング10の内部傾斜壁10c,10cとが摩擦係合する減加速度を所定の値に決定することができる。
【0036】
また、図4に示されているように、ケーシングハーフ10aに形成されている凹所11には、衝撃時のスクリュー移動ストロークLが設けられており(後部ケーシング12も同様)、スクリュー14の移動量がストロークLに達する前にディスク32の傾斜面32bと前部ケーシング10の内部傾斜壁10cは摩擦係合するように設定されている。
【0037】
図5はセーフティロック機構の別の変形例を示しており、緊急ロック手段が作動する慣性力の大きさを外部より容易に調整できるようにしたものである。
【0038】
図5に示されるように、ケーシングハーフ10aの前面には、内ねじを有する円筒状のスプリング収容部10hが突設せしめられ、ロッド36の端面に形成された円錐状凹所36a(図4参照)に嵌入したボール38、円形プレート41及びスプリング42が収容されるとともに、その開口端にすりわり付き止めねじ43が螺着されている。
【0039】
一方、スクリュー14の後端は後部ケーシング12に収容され、スクリュー14の後端に直接立設せしめられたロッド36に対し、前部ケーシング同様、ボール38が円形プレート41を介してスプリング42により付勢されるとともに、後部ケーシング12の後部開口端にすりわり付き止めねじ43が螺着されている。
【0040】
図5のセーフティロック機構の他の構成は、図1乃至図4の構成と同一であるのでその説明は省略する。
【0041】
尚、図1乃至図4の実施例においては、弾性手段42の弾性力を適宜選択することにより、緊急ロック手段が作動する慣性力の大きさを調整できるようにしたが、図5の構成では、スプリング42を変更することなく、すりわり付き止めねじ43のねじこみ量を適宜調整することにより、緊急ロック手段が作動する慣性力の大きさを外部から容易に調整することができる。
【0042】
図6は、本発明のセーフティロック機構の第二実施例を示しており、シートリクライニング装置に適用したものである。
【0043】
図6に示されているように、シートバックフレーム50に固着されたブラケット52に、ピン56を介してシートクッションフレーム58に傾動自在に取り付けられた傾動アーム54の一端が螺着されている。傾動アーム54の他端には大略平行な一対の脚部54a,54aが設けられており、各脚部54aはピン60を介してアームプレート62の一端に回動自在に取り付けられるとともに、このアームプレート62の他端はピン64を介してナット66に回動自在に取り付けられている。このナット66が図1に示されるスクリュー14に螺合せしめられているので、操作レバー26を操作しないかぎり、シートバックフレーム50の傾斜角は保持される。
【0044】
尚、ピン56の先端には溝56aが形成されており、この溝56aにコイルスプリング68の一端が係止せしめられるとともに、その他端が、シートクッションフレーム58に立設したスプリング係止片70に係止せしめられており、シートバックフレーム50は、スプリング68により前倒方向に常時付勢されている。
【0045】
図1のセーフティロック機構と図6のセーフティロック機構は、前者はナット16がナットブラケット18を介してロワフレーム2に固定されているのに対し、後者のナット66は前後方向に移動自在に取り付けられており、この点を除けば、他の構成は同一であるので、その説明は省略する。
【0046】
図6に示されるシートリクライニング装置の作用を説明する。
シートバックの傾斜角を調節する場合には、操作レバー26を操作してロックプレート20とディスク32との係合をまず解除した後、乗員の上体を前後に移動させることにより、シートバックを傾動させることができる。所望の位置で、操作レバー26から手を放せば、ロックスプリング30の付勢力によりロックプレート20の係合部20aがディスク32の環状溝32aと係合することにより、ディスク32がロックされ、シートバックがその位置で保持される。
【0047】
操作レバー26を操作してロックプレート20とディスク32との係合を解除した所謂ロックオフ状態において、例えば他の車両の後突によりロワレール2に大きな加速度が加わると、乗員の上体が後方に傾動し、シートバックに負荷がかかる。同時に、傾動アーム54の回動中心であるピン56回りにシートバックが回転し、ナット66に前方向の力が加わる。その結果、スクリュー14が前方向に押されることになり、ディスク32の環状溝32aより前方の傾斜面32bが前部ケーシング10の対応する傾斜壁10cと摩擦接触するので、ディスク32がロックされ、シートバックが現在の傾斜角で保持される。
【0048】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0049】
互いに螺合するスクリューとナットのねじのリードを摩擦角以上としたので、ロックオフ状態でシートあるいはシートバックに負荷を加えると、スクリューは回動し、シートの前後位置あるいはシートバックの傾斜角を調節することができる。また、所定値以上の減加速度がシートに加わると、ディスク及びスクリューはロックされ、シートが摺動端に急激に移動したり、あるいは、シートバックが前後方向に急激に倒れることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例にかかるセーフティロック機構を備えたシートスライド装置の斜視図である。
【図2】 図1のシートスライド装置の分解斜視図である。
【図3】 緊急ロック手段要部の側断面図である。
【図4】 図3の緊急ロック手段の一部断面正面図である。
【図5】 緊急ロック手段の変形例を示す分解斜視図である。
【図6】 本発明の第二実施例にかかるセーフティロック機構を備えたシートリクライニング装置の斜視図である。
【符号の説明】
2 ロワレール
4 アッパーレール
10 前部ケーシング
10c 傾斜壁
12 後部ケーシング
14 スクリュー
16 ナット
20 ロックプレート
20a 押圧面
20b 下縁係合部
22 板ばね
26 操作レバー
28 カム
32 ディスク
32a 環状溝
32b 傾斜面
42 弾性手段
43 すりわり付き止めねじ
50 シートバックフレーム
54 傾動アーム
58 シートクッションフレーム
66 ナット
Claims (6)
- 必要時に第一部材と第二部材を互いに相対移動させる車両用シートのスライド装置あるいはリクライニング装置において、
上記第一部材に平行に回動自在に配設されたスクリューと、上記第二部材と連動するナットとを螺合させるとともに、上記スクリュー及びナットのねじが摩擦角以上のリードを有し、上記第一及び第二部材のいずれか一方に加えられた負荷により上記スクリューは回動して、上記第一及び第二部材を互いに相対移動可能とし、かつ、上記スクリューに一体的に取り付けられたディスクと、該ディスクと係脱する第1の方向及び上記スクリューに平行な第2の方向に移動可能な通常ロック部材と、該通常ロック部材と上記ディスクとの係合時、上記ディスクと所定距離離間した緊急ロック部材とを設け、上記ディスクと上記通常ロック部材との係合により上記スクリューを通常ロックする一方、上記ディスクと上記通常ロック部材との係合を解除した後シートに加えられた所定値以上の減加速度により、上記スクリュー及び上記通常ロック部材を上記第2の方向に移動せしめ、上記ディスクと上記緊急ロック部材との係合によりシートを緊急ロックするようにしたことを特徴とする車両用シートのセーフティロック機構。 - 上記緊急ロック部材を、上記ディスクと上記スクリューの一端とを回動自在に収容する第一ケーシングで構成するとともに、該第一ケーシングと上記スクリューの他端を回動自在に収容する第二ケーシングとを上記第一部材に取り付ける一方、上記第一及び第二ケーシングに上記スクリューが軸方向に移動しうるスペースを設け、所定値以上の減加速度時に、上記ディスクと上記第一ケーシングの内部壁との摩擦接触により、上記スクリューを緊急ロックさせるようにした請求項1記載のセーフティロック機構。
- 上記スクリューが軸方向に移動しうる上記スペースに弾性手段を収容するとともに、該弾性手段の弾性力を外部より調整することにより、減加速度の上記所定値を変更できるようにした請求項2に記載のセーフティロック機構。
- 上記第一部材に回動自在に取り付けられた操作レバーと、該操作レバーに一体的に取り付けられたカムと、上記操作レバーを所定の方向に付勢する付勢手段とを更に備え、該付勢手段が上記操作レバーを上記所定の方向に付勢することで、上記通常ロック部材が上記カムにより押圧されて、上記ディスクの外周を圧接固定する一方、上記付勢手段の付勢力に抗して上記操作レバーを上記所定の方向の逆方向に操作することにより上記通常ロック部材の上記カムによる押圧を解除するようにした請求項1乃至3のいずれか1項に記載のセーフティロック機構。
- 上記第一部材にシートを固定し、上記第二部材を車両フロアに固定した車両用シートスライド装置に適用される請求項4に記載のセーフティロック機構。
- 上記第一部材にシートクッションフレームを固定し、上記第二部材をシートバックフレームにより構成するとともに、上記シートクッションフレームに揺動アームの略中央部を枢着し、該揺動アームの一端を上記シートバックフレームに固定する一方、上記揺動アームの他端を上記ナットに回動自在に取り付けた車両用シートリクライニング装置に適用される請求項4に記載のセーフティロック機構。
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