JPS6030117Y2 - 安全ベルト巻取装置 - Google Patents

安全ベルト巻取装置

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JPS6030117Y2
JPS6030117Y2 JP18654280U JP18654280U JPS6030117Y2 JP S6030117 Y2 JPS6030117 Y2 JP S6030117Y2 JP 18654280 U JP18654280 U JP 18654280U JP 18654280 U JP18654280 U JP 18654280U JP S6030117 Y2 JPS6030117 Y2 JP S6030117Y2
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inertia wheel
shaft
cam
safety belt
inertia
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重一郎 高田
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タカタ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は安全ベルト巻取装置に関するものである。
車輌等の安全ベルトに使用され車輌の衝突や横転、急停
車等の緊急時に安全ベルトの引出しを阻止する緊急ロッ
ク式巻取装置において、緊急時に乗員の飛び出そうとす
る力によってベルトが急速に引出される回転慣性を利用
した巻取装置が一般に用いられているが、このような巻
取装置においては引出し感知性能を上昇させ、例えば0
.3G感知というような高性能にすると、乗員が安全ベ
ルトを装着しようとしてベルトを急激に引出したとき、
慣性機構が作動しベルトがロックして引出せなくなると
いう不都合があった。
又車輌の衝突等の加減速度を感知してベルトをロックす
る巻取装置においては、感知機構を巻取装置自体に設け
ると例えば0.3Gから1.0Gというように広範囲の
感知性能を与えたとき巻取装置の容積がか大きくなり巻
取装置の車内配備に問題があった。
又このような感知機構を巻取装置以外の場所に配備する
と車内に幾多の電気配線をなし巻取装置を電気的に作動
させることとなり、車種によっては巻取装置を使用でき
ない欠点があった。
更に前記従来装置においては、ベルト巻取用リールに固
着された鉄材からなるラチェットホイールに同じく鉄材
からなるパウルを係合させることによってロックを行う
方法のものが多く、このために部品点数あるいは重量が
増し、装置の小型化、軽量化に制約を与えるという欠点
もあった。
そこで、本考案者は先に、特願昭54−47237号明
細書により、上記のような欠点を排除し、例えば0.3
G−0,7Gの範囲の高性能帯における加速度を感知す
る感知機構と0.7G以上の加速度を感知する感知機構
とを兼備し、それぞれについてベルトの引出しをロック
するようにしたいわゆる二重安全方式のものでありなが
ら、構造が簡単で、かつ部品点数が少なく装置の小型化
、軽量化、さらには低価格化を図ることができる安全ベ
ルト巻取装置を提案した。
しかしながら、この種のものにあっては、フランジとラ
ッチ部材との間に介在した第1のスプリングと、慣性ホ
イールとカバーとの間に介在した第2のスプリングとに
おいて、第1のスプリングの弾性よりも第2のスプリン
グを弱く設定して設けているので、慣性ホイールの外方
への移動は急速引出し時のみ作用するようになっており
、通常引出し又はベルト装着時などの車体の振動などに
より慣性ホイールが揺動して場合によってはベルトが不
所望時にロックされてしまう恐れがあった。
また、カバーに慣性ホイールの第2のラチェツト歯に噛
合する第3の歯部を形成しているので、カバーの位置決
めが面倒であり、その製作が複雑であり、かつ製品が高
価になるなどの不都合があった。
この考案は上記の問題点の解消を図り、ベルトの引出し
時などにおいて慣性ホイールの揺動を完全に防止して、
ベルトの不所望時のロックを完全に防止することができ
、かっ構成が著しく簡単であって製作が容易であり、し
かも、信頼性が高い製品を安価に供給することができる
安全ベルト巻取装置を提供することを目的とするもので
ある。
この考案を図面に示す実施例を参照しながら説明する。
第1図はこの考案の安全ベルト巻取装置の一実施例を示
す分解斜視図、第2図はその組立断面図である。
各図に示すように1は断面形状がコ字状をなすフレーム
であり、適宜手段により車床又はシート等に取付けられ
ている。
このコ字状のフレーム1の両側板IA、1Bのほぼ中央
部の相対向する位置には貫通孔1aibがそれぞれ設け
られており、この貫通孔1aib内にはカラ一部材2A
、2Bを介しててシャフトホイール3を備えたシャフト
4が回転自在に支持されている。
前記フレーム1の一方の側板IBの外側にはスプリング
パッド5を介してリターンスプリング6を収納したスプ
リングカバー7がタッピングスクリュー8などによりね
じ止めされている。
このリターンスプリング6の端部6A、6Bはシャフト
4の一端4Aとスプリングカバー7の係止部7Aとの間
にそれぞれ止着されており、このリターンスプリング6
によってベルト巻取用リール3及びシャフト4が図中実
線で示す矢印A方向(時計方向)に回転するように付勢
されて、このベルト巻取用リール3に一端を嵌止してい
る安全ベルト9を巻回するようになっている。
従って、安全ベルト9を引出した場合にはこのベルト巻
取用リール3及びシャフト4は図中破線で示す矢印B方
向(反時計方向)にリターンスプリング6の付勢力に抗
して回転することになる。
又、コ字状のフレーム1の他方の側板IAの外面には貫
通孔1aの外周面上に一定間隔毎に配設された複数(図
では12個)の係止部10が形成されている。
この係止部10はほぼ扇状をなす溝又は孔(図では孔を
示す)からなり、各社の一方の内側部は必要に応じて反
時計方向に沿って低くなるように傾斜するテーパIOA
が形成されている。
また、前記側板IAの下方には後述するストップ部材1
8と慣性感応装置20を取付ける取付孔1c、1dがそ
れぞれ形成されている。
前記シャフト4の先端は他方の側板IAの貫通孔1aの
外方に突出しており、その突出部4Bの先端には溝又は
突部よりなる係合部4bと偏平部4b’とが形成されて
いる。
この突出部4Bの基端には周辺部に複数の切込部11A
を有する円板状をなすフランジ11が嵌合孔11Bを介
して固着されている。
この切込部11Aは前記側板1Aに設けられた係止部1
0と対応する位置に複数(図では6個)設けられている
このフランジ11の外方には前記切込部11Aの円周に
略等しい径を有する円板状をなすプレート12が固着さ
れ、このカムプレート12の中心部にはフランジ11の
側部に突出した突出部基部4Bを受入れる孔12Aが形
成されているとともに、フランジ11と反対側の側部で
あつって、かつ前記切込部11Aに対応しない位置には
周辺部に沿って複数(図では6個)の案内片12Bが設
けられている。
なお前記カムプレート12はフランジ11と別個に製作
して固着したものについて述べているが、これに限定す
るものではなく、フランジ11とカムプレート12とを
一体に構成してもよい。
さらにこのカムプレート12の外方には案内片12B内
に収納された第1のスプリングのラッチスプリング13
を介してほぼ円板状をなすラッチ部材14がシャフト4
の突出部4Bに対して嵌合孔14Cを介して遊動支持さ
れており、このラッチ部材14の周辺部には前記フラン
ジ11の切込部11Aの対応して配設され、それに常時
噛合するような突出部14Aが前記切込部11Aと同数
(例えば6個)設けられており、この各突出部14Aの
先端部14aは時計方向に向かって傾斜するテーパに形
成されている。
このラッチ部材14はラッチスプリング13によって通
常は外方に向かつて付勢されているが、後述するカム部
材15の作用によって押された場合には、カムプレート
12の案内片12B側面に案内されて内方に向かってス
ラスト移動し、突出部14Aの先端部がフランジ11の
切込部11Aを貫通して前記側板IAに設けた係止部1
0に係合するようになっている。
この場合、係止部10と突出部14Aとにはそれぞれ相
対的な傾斜を有するテーパが形成されているから、確実
な係合が行われるとともに、ベルト巻取方向の回転を阻
止することはない。
又、ラッチ部材14の板面には嵌合孔14Cを中心とす
る円周上に一定間隔毎に配設された複数(図では6個)
の第1のカム部14Bが設けられている。
この第1のカム部14Bは例えばほぼ扇状の孔であり、
前記各突出部の間に対応する位置に等間隔で形成され、
番孔の反時計方向回りの内側面は外方に向かって広くな
るようなテーパを形成している。
ここで、このラッチ部材14は突出部14Aが常時フラ
ンジ11の切込部11Aに噛合していることから安全ベ
ルト9の引出し及び巻取り動作に応じて回転するシャフ
ト4とともに回転するようになっている。
そしてこのようなラッチ部材14の外方には、スラスト
方向に移動可能な如く、シャフト4の突出部4Bに嵌合
孔15Gを遊動支持された慣性ホイール15が配設され
ている。
この慣性ホイール15は全体がほぼカップ状をなし、外
周面には複数(図面では1激)の第1のラチェツト歯1
5Aを有し、外側面にはこの第1のラチェツト歯15A
と同数であって、中心に向かって放射状となるように配
設された第2のラチェツト歯15Bを有し、更に内側面
にはラッチ部材14の第1のカム孔14Bに係合する第
2のカム部15Cとカムプレート12の案内片12Bが
係合する係合部15Fとを有する(第3図、第5図参照
)。
この係合部15Fには必要に応じてベルト引出し方向に
向うテーパが形成される。
ここで、第2のラチェツト歯15Bは前記フレーム1の
側板IAに設けられた係止部10に対応する位置に同数
(図では1激)設けられている。
この第2のカム部15Cは具体的には例えば第3図に示
すように、前記ラッチ部材14に設けられた第1のカム
孔14Bに対応するように配設されれた山形状の突起を
なし、この各突起の一側部15Cは安全ベルト引出し時
のラッチ部材14の回転方向(破線矢印B)に対して反
対方向に下降傾斜するようなテーパに形成されている。
そして、このような慣性ホイール15は、通常前記第2
のカム部たる突起15Cがラッチ部材14の第1のカム
部たる孔14B内に十分に挿通され、その基部がラッチ
部材14の板面に接する如く、第2のスプリング16に
よって付勢されている。
この第2のスプリング16は慣性ホイール15とブツシ
ュ17との間に止着されている。
従って、この慣性ホイール15の回転がラッチ部材14
のそれよりも遅れると、先ず、ラッチ部材14は扇状孔
14Bで慣性ホイール15のカム用突起15Cのテーパ
面15c上を滑動することになり、いずれかが軸方向に
沿って移動することになる。
なおラッチ部材14はカムプレート12の突片12Bに
よって案内され、かつ慣性ホイール15の内方向の移動
が前記突片12Bによって規制されることとなるため、
ラッチ部材14を付勢している第1のスプリング13の
付勢力を、慣性ホイール15を付勢してしる第2のスプ
リング16のそれよりも強いものとする必要がなく、は
ぼ同等のものとすることができる。
従って慣性ホイール15が第3図に示す右方向(外方)
に移動することとなる(図示矢印Cの方向)。
さらに慣性ホイール15の内側面には、前記カムプレー
ト12の一側部に設けた案内片12Bの先端部を係合す
る保合部15Fが設けられている。
この保合部15Fは慣性ホイール15の回転方向の一側
面にテーパ15fが形成されていて、このテーパ15f
は慣性ホイール15が慣性によりストップ部材18側に
移動する際にそのカムプレート12の案内片12Bと慣
性ホイール15の係合部15Fとの離脱を容易に行なう
ように構成されている。
前記慣性ホイール15の嵌合孔15Dと第2のラチェツ
ト歯15Bとの間には扇形状をなす係合部15E(図面
では3個)が形成されていて、ブツシュ17の突片17
Aがそれぞれ係合するように構成されている。
前記ブツシュ17は例えば第7図に示すように前記突片
17A側に円筒状をなす嵌合部17Bが設けられていて
、この嵌合部17Bは慣性ホイール15の嵌合孔15D
およびラッチ部材14の嵌合孔14C内にそれぞれ嵌合
されている。
また前記ブツシュ17の嵌合部17Bには切目17Dを
介してフランジ部17C側を自由端部にした一対の係合
片17Eが形成されていて、この保合片17Eの相対向
する位置には係合突部17eがそれぞれ形成されており
、この係合片17Eの係合突部17eはシャフト4の突
出部4Bに設けた係合部(例えば突部又は係合凹部)4
bに係合し、シャフト4の軸方向の移動を規制するよう
に構成されている。
また回転方向の規制はブツシュ17の嵌合部17Bの突
部17bとシャフト4の突出部4Bの扁平部4b’とに
より規制するようになっている。
前記フレーム1の側板1Aの下部に設けた嵌合孔1cを
挾んだ位置には位置決め用孔lc’がそれぞれ穿設され
ている。
この位置決め用孔1c’にはストップ部材18の突起1
8Aがそれぞれ嵌合し、ストップ部材18はねじ等の固
定具19を介してフレーム1の側板IAに保持すること
となる。
このストップ部材18の自由端部には前記慣性ホイール
15に設けられた第2のラチェツト歯15Bに噛合し得
る第3のラチェツト歯18Bが形成されている。
この第3のラチェツト歯18Bは前述のように第1と第
2のカム部の作用で慣性ホイール15が外方に移動した
際に、その第2のラチェツト歯15Bと噛合し、慣性ホ
イール15の回転を停止させるようにになっている。
従って、この第2と第3のラチェット歯15B、18B
の噛合によって慣性ホイール15の回転が停止した場合
には、今度は第3図に示すようにラッチ部材14が図示
左方向(内方)に移動することとなる(矢印り方向)。
ここで第3のラチェツト歯18Bの数は少なくとも1個
所形成されていれば足りるものである。
又、この第3のラチェツト歯18Bは前記側板IAに設
けられた係止部10のいずれか1個の延長線上に配置す
れば、動作時の同期を取る上で好都合である。
さらに、その取付は位置も任意に行なうことができると
ともに取付が簡単である。
尚、前記フレーム1の側板1Aの下部に設けた嵌合孔1
d内には慣性感知装置20(以下センサーと称する)が
収納保持されている。
このセンサー20は底板20Bのほぼ中央部に円筒状凹
部20Cが形成され、かつ中心部に貫通孔20bを有す
る箱状のケース20Aと、通常は前記円筒状凹部20C
内に下部の突起20dを貫通孔20bに遊嵌して配置さ
れており、作動状態で突起20dを支点として円筒状凹
部20C内に揺動自在に配置された揺動体20Dとミピ
ン20Eを介して前記ケース20Aに揺動自在に取付け
られるとともに前記揺動体20Dの揺動によって先端爪
部20fが前記慣性ホイール15の第1のラチェツト歯
15Aと係合する位置と係合しない位置との間を動くよ
うに配設された係合片20Fとによって構成されている
なおケース20Aの底板20Bには突部20 b’が形
成されている。
このセンサー20は、車輌の急停車や傾斜等の例えば0
.3Gから0.7G程度の加速度が加わった際に作用す
るように各部材の関係が設定されており、それ以外の部
材例えば、慣性ホイール15の重量やスプリング16の
関係等は、車輌の衝突等の例えば0.7G以上の加速度
が急速に加わった際に慣性ホイール15を外方に押して
ストップ部材18に衝突させるような値に設定されてい
る。
21は前記各部材を覆う如くフレーム1の側板IA面に
ねじ22などの緊締具を介して取付けられたカップ状を
なすカバーである。
なお、前記各部材のうち、少なくとも、フレーム1、リ
ール3、シャフト4、フランジ11およびラッチ部材1
4はその性質上強度の高い材料、例えば鉄材を使用した
方が好ましいが、その他の部材は軽量かつ安価な材料、
例えば合成樹脂を使用することができる。
次に上記のものの作用について説明する。
安全ベルト9が正常な状態でかつ平常の早さで引出され
る時はリール3、シャフト4、フランジ11、カムプレ
ート12、ラッチ部材14および慣性ボ不一ル15はシ
ャフト4と同時に回転し、この時ラッチ部材14は慣性
ホイール15のカム用突起15Cに押されることはない
から移動せず、従って、ラッチ部材14に突出部14A
がフレーム1の側板IAの係止部10に係合されること
はない。
かくして安全ベルト9は乗員の動作に合せて伸縮自在に
引出されたり巻戻されたりする。
次に第4図に示すように車輌の急停車や傾斜等により例
えば0.3Gから0.7G程度の加速度が加わったとき
は、センサー20の揺動体20Dの揺動で係合片20F
が矢印方向に移動し、慣性ホイール15の第1のラチェ
ツト歯15Aの1つの噛合する。
このとき乗員にも加速度が加わり安全ベルト9が引出さ
れようとしてシャフト4がシャフト4に固着されたフラ
ンジ11、カムプレート12及びラッチ部材14が回転
するようになるが、慣性ホイール15は回転しない。
このとき、ラッチ部材14の第1のカム孔14Bと慣性
ホイール15の第2のカム部15Cの相互作用によって
、先ず慣性ホイール15が外方に第2スプリング16に
抗して外方に押され(第5図a)ストップ部材18の第
3のラチェツト歯18Bに接触するため第2のラチェツ
ト歯15Bと第3のラチェツト歯18Bとの噛合が行わ
れ、慣性ホイール15の外方移動は阻止される(第5図
b)。
そして慣性ホイール15のスラスト方向の移動が阻止さ
れた段階で今度は慣性ホイール15のカム部15Gでラ
ッチ部材14のカム部14Bが押されることとなり、こ
れによってラッチ部材14が第1のラッチスプリング1
3に抗し、かつカムプレート12の案内片12Bによっ
て案内されつつ図示左方向(内方向)に押される。
この結果ラッチ部材14の突出部14Aがフレーム1の
係止部10に係合し、安全ベルト9の引出しがロックさ
れる(第5図C)。
この場合、ラッチ部材14の突出部14Aとこれを受は
入れるフレーム1の係止部10とには対応するテーパが
設けられており、かつ各部材の配置は対応しているため
、その係合は円滑かつ確実に行われることになる。
次に、車輌の衝突等により例えば0.7G以上の加速度
が急速に加わった場合には慣性ホイール15がシャフト
4の回転よりも遅れることになる。
この場合にも前記のようにラッチ部材14のカム孔14
Bと慣性ホイール15のカム部15Gとの相互作用によ
り、先ず慣性ホイール15が外方へ移動せしめられ、ラ
チェツト歯15Bがストップ部材18の第3のラチェツ
ト歯18Bに噛合することにより回転を阻止される。
その後は前述の場合と全く同様の作用により最終的に安
全ベルト9の引出したロックされる。
このようにして、鋭敏なセンサーの作動が不完全な場合
でもベルトの引出しは確実にロックされる。
尚、いずれの場合にあっても、車輌や乗員の姿勢が元の
状態に戻れば、センサーが復帰し、ラッチ部材14及び
慣性ホイール15がスプリング13.16の弾性力によ
り元の位置に戻り、ベルトのロックが解除されることに
なる。
又、前記動作においてはいずれの場合にも、フレーム1
の側板IAに設けられた係止部の数と、慣性ホイール1
5の側面に形成された第2のラチェツト歯15Bの数と
を同一とし、かつ対応配置されていることにより、ラッ
チ部材14の突出部14Aと係止部10との係合は同時
的に行われ、従って迅速確実なベルト引出し動作ロック
を行うことができるものである。
以上の動作の際のカムプレート12の作用について詳細
に述べることとする。
緊急ロルク時以外はカムプレート12の案内片12Bの
先端が慣性ホイール15の係合部15Fに係合している
ためフランジ11と慣性ホイール15との相対位置が確
保され、従って、慣性ホイール15が不必要時に揺動し
てスラスト移動し誤ってラッチ部材14を移動させてし
まうようなことはない。
即ち、誤動作を確実に防止できると共に、第1のスプリ
ング13と第2のスプリング16との間に強弱の差を設
ける必要が全くない。
また、緊急ロック時にあっては、スラスト方向に移動す
るラッチ部材14の突出部14Aがカムプレート12の
案内片12Bの側面で案内されて移動することとなるた
め、動作の円滑化及び確実化に寄与することになる。
さらに、緊急ロック時以外はカムプレート12の案内片
12Bと慣性ホイール15とは摩擦係合する状態となっ
ているので、多少の衝撃があってもフランジ11 (あ
るいはシャフト4)と慣性ホイール15との間に回転ズ
レが生ずることがなく、種々の要因に基づく誤動作を防
止できる。
尚、上記実施例は単なる一例にすぎず、各部材につき同
一の能をもつ他の部材に置換えることができることは言
うまでもない。
以上詳述したように、本考案によればベルトを巻装する
シャフト4が所定の角速度を越えて回転した際には、慣
性ホイール15の回転を停止させてラッチ部材14をフ
レーム側に摺動し、フレームに設けられた係止部10に
ラッチ部材14の突起14Aを迅速かつ確実に係合させ
てベルトの引出しを阻止することができる。
しかも、上記動作を確実に行うための慣性ホイールの回
転停止位置の設定調整を、カバー21の取り付は前に行
うことができるため、巻取装置の組み立て作業能率が大
幅に向上すると共に、この種の装置に要求される製品品
質の定定性が高められ信頼性の向上を図ることができる
また、ラッチ部材14を摺動変位させるためのカム部材
を、カム孔からなる第1のカム部14Bとテーパ状に形
成された第2のカム部15Gとで構成することにより機
構が簡易となり装置の小型化に寄与できる。
さらに、慣性ホイール15の局面にラチェツト歯15A
を設けて、これを慣性感応装置20によって保合できる
ように構成すれば、緊急時にはベルト引出し感知の他に
、車体に作用する加速度感知を併わせた二重安全方式に
よって確実にベルトをロックすることができ、安全性が
さらに向上する。
【図面の簡単な説明】 第1図はこの考案の装置の一実施例を示す分解斜視図、
第2図はその組立状態を示す一部切欠した断面図、第3
図はそれに使用される慣性ホイールの構成の一例を示す
概略斜視図、第4図はこの考案装置に使用される慣性感
応装置の作用を説明するための断面図、第5図a、 b
、 cはそれぞれこの考案の装置の作用を説明するため
に要部の断面図、第6図はこの考案の作用を説明するた
めの断面図、第7図はブツシュの一部切欠した斜視図で
ある。 1・・・・・・フレーム、3・・・・・・ベルト巻取用
リール、4・・・・・・シャフト、9・・・・・・安全
ベルト、10・・・・・・係止部、11・・・・・・フ
ランジ、IIA・・・・・・切込部、12・・・・・・
カムプレート、13・・・・・・スプリング、14・・
・・・・ラッチ部材、14A・・・・・・突出部、14
B・・・・・・第1のカム部、15・・・・・・慣性ホ
イール、15A・・・・・・第1のラチェツト歯、15
B・・・・・・第2のラチェツト歯、15C・・・・・
・第2のカム部、16・・・・・・スプリング、18・
・・・・・ストップ部材、18B・・・・・・第3のラ
チェツト歯、20・・・・・・慣性感知装置、20D・
・・・・・揺動体、21・・・・・・カバー。

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. (1)ベルト巻込力が奇襲されコ字状フレームの両側板
    に回動可能に支持されたベルト巻取用リールのシャフト
    4と、前記側板に設けた複数の係止部10と、通常時前
    記シャフトと共に回転し前記シャフトが所定の角速度を
    超えて回転したとき慣性力で前記シャフトとづれて回転
    する慣性ホイール15と、該慣性ホイールの回転が遅れ
    たとき該慣性ホイールを前記シャフトの軸線に沿って外
    方に摺動さすカム手段14B、15Cと、前記慣性ホイ
    ールが外方へ摺動したとき、前記慣性ホイールの外側面
    に設けた前記フレーム側板の複数の係止部と同数の歯を
    有するラチェツト歯15Bと噛合して前記慣性ホイール
    の回転を停止させるストップ手段と、該慣性ホイールの
    回転停止を受は前記カム手段の作用で前記シャフトの軸
    線に沿って内方へ摺動しシャフトに固着のフランジ11
    に設けた切込11Aと前記フレーム側板の係止部10と
    を突起14Aにより相互に結合して前記シャフトの回転
    をロックするラッチ部材14とを備えた安全ベルト巻取
    装置において、前記ストップ手段が、前記慣性ホイール
    の外周面に隣接して前記フレーム側板に止着されかつ前
    記慣性ホイールの前記ラチェツト歯15Bの外側面に隣
    接して前記ラチェツト歯15Bに噛合可能な一枚のラチ
    ェツト歯18Bを自由端部に備えたストップ部材18よ
    りなり、該ストップ部材18は前記フーレームに止着さ
    れ前記の慣性ホイール、ラッチ部材、フランジ、係止部
    の各部材を覆うカバー21と分離した単一の部材として
    設けられていることを特徴とする安全ベルト巻取装置。
  2. (2)カム手段は、前記ラッチ部材に穿設されたカム孔
    としての第1のカム部14Bと、前記慣性ホイールに突
    出形成されて前記第1のカム部14Bに挿入される第2
    のカム部15Gとで構成され、この第2のカム部15C
    はベルト引出し時のラッチ板の回転方向とは反対方向に
    慣性ホイールを回転させて外方へ摺動すべくテーパ状に
    形成されたものである実用新案登録請求の範囲第1項記
    載の安全ベルト巻取装置。
  3. (3)慣性ホイールの周面にはラチェツト歯15Bが形
    成され、このラチェツト歯15Aは急激な加減速時に変
    位する係合片20fに係合されて慣性ホイールの回転を
    停止するものである実用新案登録請求の範囲第1項又は
    第2項のいずれか1項に記載の安全ベルト巻取装置。
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