JPS5935259Y2 - 安全ベルト巻取装置 - Google Patents

安全ベルト巻取装置

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JPS5935259Y2
JPS5935259Y2 JP1935381U JP1935381U JPS5935259Y2 JP S5935259 Y2 JPS5935259 Y2 JP S5935259Y2 JP 1935381 U JP1935381 U JP 1935381U JP 1935381 U JP1935381 U JP 1935381U JP S5935259 Y2 JPS5935259 Y2 JP S5935259Y2
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inertia wheel
safety belt
shaft
plate
latch member
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JP1935381U
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JPS57134050U (ja
Inventor
重一郎 高田
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タカタ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 この考案は安全ベルト巻取装置に関するものである。
車輌等の安全ベルトに使用され車輌の衝突や横転、急停
車等の緊急時に安全ベルトの引出しを阻止する緊急ロッ
ク式巻取装置にかいて、緊急時に乗員の飛び出そうとす
る力によってベルトが急速に引出される回転慣性を利用
した巻取装置が一般に用いられている力東このような巻
取装置においては引出し感知性能を上昇させ、例えば0
.3G感知というような高性能にすると、乗員が安全ベ
ルトを装着しようとしてベルトを急激に引出したとき、
慣性機構が作動しベルトがロックして引出せなくなると
いう不都合があった。
又車輌の衝突等の加減速度を感知してベルトをロックす
る巻取装置においては、感知機構を巻取装置自体に設け
ると例えば0.3Gから1.0Gというように広範囲の
感知性能を与えたとき巻取装置の容積が大きくなり巻取
装置の車内配備に問題があった。
又このような感知機構を巻取装置以外の場所に配備する
と車内に幾多の電気配線をなし巻取装置を電気的に作動
させることとなり、車種によっては巻取装置を使用でき
ない欠点があった。
更に前記従来装置においては、ベルト巻取用リールに固
着された鉄材からなるラチェットホイールに同じく鉄材
からなるパウルを係合させることによってロックを行う
方式のものが多く、このために部品点数あるいは重量が
増し、装置の小型化、軽量化に制約を与えるという欠点
もあった。
そこで、本考案渚は先IIq 特願昭54−4723
7号明細書により、上記のような欠点を排除し、例えば
0.3G〜0.7Gの範囲の高性能帯における加速度を
感知する感知機構と0.7G以上の加速度を感知する感
知機構とを兼備し、それぞれについてベルトの引出しを
ロックするようにしたいわゆる二重安全方式のものであ
りながら、構造が簡単で、かつ部品点数が少なく装置の
小型化軽量化、さらには低価格化を図ることができる安
全ベルト巻取装置を提案した。
しかしながら、この種のものにあっては、安全ベルトに
取付けたトングを適宜の手段によりバックルから離脱さ
せ安全ベルトを急激に巻戻した場合において次のような
欠点を有することかも明した。
すなわち、安全ベルトが急激に巻戻されて安全ベルトの
たるみが完全に巻取られると、ベルト巻取用シャフトが
急激に停止する(この時安全ベルトは少し強く巻締めら
れる。
)しかし、慣性体である慣性ホイールはその11回転を
続け、ロック機構等によりロック準備状態に慣性ホイー
ルが停止し、完全なるロック準備状態になる。
この場合において、乗員が安全ベルトを装着しようと安
全ベルトを引出すと、ロック機構はロック状態となり、
以後の安全ベルトの引出しを行うことができず、使用不
可能になり、又、安全ベルトを完全に巻取っているので
、安全ベルトの巻取りも行うことができず、巻取装置と
しての機能を損ういわゆるロックアツプ現象が発生する
ことが判明した。
また、カバーに慣性ホイールのラチェツト歯に噛合する
歯部を形成しているので、カバーの位置決めが面倒であ
り、その製作が複雑であり、かつ製品が高価になるなど
の不都合があった。
この考案は前記事情に基いてなされたものであって、ロ
ックアツプ現象によりベルト巻取用り一ルがロック状態
になった場合にもベルト急激巻取完了時におけるベルト
巻取用シャフト及び慣性ホイールのベルト引出し方向へ
の反動回転を利用してロック状態を解除して安全ベルト
を引出すことができ、かつ構成が著しく簡単であって製
作が容易であり、しかも、信頼性が高い製品を安価に供
給することができる安全ベルト巻取装置を提供すること
を目的とするものである。
この考案を図面に示す一実施例を参照しながら説明する
第1図はこの考案の安全ベルト巻取装置の一実施例を示
す分解斜祝図、第2図はその組立断面図である。
各図に示すように1は断面形状がコ字状をなすフレーム
であり、適宜手段により車床又はシート等に取付けられ
ている。
このコ字状のフレーム1の両側板IA、IBのほぼ中央
部の相対向する位置には貫通孔1a、1bがそれぞれ設
けられており、この貫通孔1a、1b内にはカラ一部材
2A、2Bを介してシャフトホイール3を備えたシャフ
ト4が回転自在に支持されている。
前記フレーム1の一方の側板1Bの外側にはスプリング
パッド5を介してリターンスプリング6を収納したスプ
リングカバーIがタッピングスクリュー8などによりね
じ止めされている。
このリターンスプリング6の端部6A、6Bはシャフト
4の一端4Aとスプリングカバー1の係止部7Aとの間
にそれぞれ止着されており、このリターンスプリング6
によってベルト巻取用リール3及びシャフト4が図中実
線で示す矢印A方向(時計方向)に回転するように付勢
されて、このベルト巻取用リール3に一端を液止してい
る安全ベルト9を巻回するようになっている。
従って、安全ベルト9を引出した場合にはこのベルト巻
取用リール3及びシャフト4は図中破線で示す矢印B方
向(反時計方向)にリターンスプリング6の付勢力に抗
して回転することになる。
又、コ字状のフレーム1の他方の側板1Aの外面には貫
通孔1aの外周面上に一定間隔毎に配設された複数(図
では12個)の係止部10が形成されている。
この係止部10はほぼ扇状をなす溝又は孔(図では孔を
示す)からなり、各社の一方の内側部は必要に応じてm
針方向に沿って低くなるように傾斜するテーパ10Aが
形成されている。
また、前記側板1Aの下方には後述するストップ部材1
8と慣性感応装置20を取付ける取付孔1c、ldがそ
れぞれ形成されている。
前記シャフト4の先端は他方の側板1Aの貫通孔1aの
外方に突出しており、その突出部4Bの先端には溝又は
突部よりなる係合部4bと偏平部4b’ とが形成され
ている。
この突出部4Bの基端には周辺部に複数の切込部11A
を有する円板状をなす7ランジ11が嵌合孔11Bを介
して固着されている。
この切込部11Aは前記側板IAK設けられた係止部1
0の孔と対応する位置に複数(図では6個)設けられて
いる。
このフランジ11の外方には前記切込部11Aの円周に
略等しい径を有する円板状をなすカムプレート12が固
着され、このカムプレート12の中心部にはフランジ1
1の側部に突出した突出部基部4Bが貫通する嵌を孔1
2Aが形成されているとともに、フランジ11と反対側
の側部であって、かつ前記切込部11Aに対応しない位
置には周辺部に沿って複数(図では6個)の案内片12
Bが設けられている。
なお前記カムプレート12はフランジ11と別個に製作
して固着したものについて述べているが、これに限定す
るものではなく、フランジ11とカムプレート12とを
一体に構成してもよい。
さらにこのカムプレート12の外方には案内片12B内
に収納された第1のスプリングのラッチスプリング13
を介してほぼ円板状をなすラッチ部材14がシャフト4
の突出部4Bに対して嵌合孔14Cを介して遊動支持さ
れており、このラッチ部材14の周辺部には前記フラン
ジ11の切込部11AVc対応して配設され、それに常
時噛合するような突出部14Aが前記切込部11Aと同
数(例えば6個)設けられており、この各突出部14A
の先端部14aは時計方向に向かって傾斜するテーパに
形成されている。
このラッチ部材14は第1付勢部材例えばラッチスプリ
ング13によって通常は外方に向かつて付勢されている
が、後述する慣性ホイール15の作用によって押された
場合には、カムプレート12の案内片12B側面に案内
されて内方に向かってスラスト移動し、突出部14Aの
先端部がフランジ11の切込部11Aを貫通して前記側
板1人に設けた係止部10に係合するようになっている
この場合、係止部10と突出部14Aとにはそれぞれ相
対的な傾斜を有するテーパが形成されているから、確実
な係合が行われるとともに、ベルト巻取方向の回転を阻
止することはなへ 又、ラッチ部材14の板面の同心円上には一定間隔毎に
配設された複数(図では6個)の第1のカム部14Bが
設けられている。
この第1のカム部14Bは例えばほぼ扇状の孔であり、
前記各突出部の間に対応する位置に等間隔で形成され、
各社の反時計方向回りの内側面は外方に向かって広くな
るようなテーパを形成している。
ここで、このラッチ部材14は突出部14Aが常時フラ
ンジ11の切込部11Aに噛合していることから安全ベ
ルト9の引出し及び巻取多動作に応じて回転するシャフ
ト4とともに回転するようになっている。
そしてこのようなラッチ部材14の外方には、スラスト
方向に移動可能な如く、シャフト4の突出部4Bに嵌合
孔15Dを遊動支持された慣性ホイ一ル15が配設され
ている。
この慣性ホイール15は全体がほぼカップ状をなし、外
周面には後述する慣性感応装置の爪部20fと係合可能
な複数(図面では12枚)の第1のラチェツト歯15A
を有し、内側面にはラッチ部材14の第1のカム孔14
Bに係合する第2のカム部15Cとカムプレート12の
案内片12Bが係合する係合部15Fとを有する(第3
図、第5図参照)。
この係合部15FKは必要に応じてベルト引出し方向に
向うテーパが形成される。
この第2のカム部15Cld具体的には例えば第3図に
示すように、前記ラッチ部材14に設けられた第1のカ
ム孔14Bに対応するように配設された山形状の突起を
なし、こノ各突起の一側部15Cはベルト引出し時のラ
ッチ部材14の回転方向(破線矢印B)に対して反対方
向に下降傾斜するようなテーパに形成されている。
オた慣性ホイール15の外側面には後述するプレート2
3を所定位置に停止させるストッパ15B(図面では3
個)が設けられている。
そして、このような慣性ホイール15は、通常前記第2
のカム部たる突起15Cがラッチ部材14の第1のカム
部たる孔14B内に十分に挿通され、その基部がラッチ
部材14の板面に接する如く、第2の付勢部材例えばス
プリング16によって付勢されている。
この第2のスプリング16は慣性ホイール15とブツシ
ュ17との間に止着されている。
従って、この慣性ホイール15の回転がラッチ部材14
のそれよりも遅れると、先ず、ラッチ部材14は第1カ
ム部14Bの扇状孔で慣性ホイ−ル15のカム用突起1
5Cのテーパ面15C上を滑動することになり、いずれ
かが軸方向に沿って移動することになる。
なおラッチ部材14はカムプレート12の突片12Bに
よって案内され、かつ慣性ホイール15の内方向の移動
が前記突片12Bcよって規制されることとなるため、
ラッチ部材14を付勢している第1のスプリング13の
付勢力を、慣性ホイール15を付勢している第2のスプ
リング16のそれよりも強いものとする必要がなく、は
ぼ同等のものとすることができる。
従って慣性ホイール15が第3図に示す右方向(外方)
に移動することとなる(図示矢印Cの方向)。
さらに慣性ホイール15の内側面には、前記カムプレー
ト12の一側部に設けた案内片12Bの先端部を係合す
る係合部15Fが設けられている。
この係合部15Fd慣性ホイール15の回転方向の一側
面にテーバ15fが形成されていて、このテーパ15f
は慣性ホイール15が慣性により後述するストップ部材
18側に移動する際にそのカムプレート12の案内片1
2Bと慣性ホイール15の係合部15Fとの離脱を容易
に行なうように構成されている。
前記慣性ホイール15の嵌合孔15Dと後述するプレー
ト23の摺動向との間には扇形状をなす係合部15E(
図面では3個)が形成されていて、ブツシュ17の突片
17Aが係合するように構成されている。
寸た前記慣性ホイール15の外側面には環状をなすプレ
ート23が所定の角度回転自在に配置されており、この
プレート23の外側面に前記慣性ホイール15の第1の
ラチェツト歯15Aと同数であって、かつ中心に向って
放射状となるように配設された第2のラチェツト歯23
Aを有する。
昔たこのプレート23の内周面には切欠部23C(図面
では3個)が設けられていて、この切欠部23CKは前
記慣性ホイール15のストッパ15Bがそれぞれ係合し
ている。
その結果、プレート23は切欠部23Cとストッパ15
Bとにより所定角度回動するように構成されていて、ロ
ックアツプ状態を解除するように構成されている。
さらにプレート23には一罎部24Aを前記慣性ホイー
ル15に止着された第3の付勢部材例えば復帰ばね24
の他端部24Bが止着されていて、プレート23を慣性
ホイール15に対して相対的に移動可能なるよう安全ベ
ルト9の巻取方向に付勢している。
前記第3の復帰ばね24は第2のスプリング16の付勢
力より弱く形成されている。
前記ブツシュ17は例えば第8図に示すように前記突片
17A側に円筒状をなす嵌合部17Bが設けられていて
、との嵌合部17Bは慣性ホイール15の嵌合孔15D
およびラッチ部材14の嵌合孔14C内にそれぞれ嵌合
されている。
また前記ブツシュ17の嵌合部17Bには切目17Dを
介してフランジ部17C側を自由端部にした一対の係合
片17Eが形成されていて、この係合片17Eの相対向
する位置には係合部例えば係合突部17eがそれぞれ形
成されており、この係合片17Eの係合突部17eはシ
ャフト4の突出部4BK設けた係合部(例えば突部又は
係合凹部)4b[係合し、シャフト4の軸方向の移動を
規制するように構成されている。
また回転方向の規制はブツシュ17の嵌合部17Bの突
部17bとシャフト4の突出部4Bの扁平部4b’
とにより規制するようになっている。
前記フレーム1の側板1人の下部に設けた嵌合孔1cを
挾んだ位置には位置決め用孔1c’ がそれぞれ穿設さ
れている。
この位置決め用孔1c′にはストップ部材18の突起1
8Aがそれぞれ嵌合し、ストップ部材18はねじ等の固
定具19を介してフレーム1の側板IAK保持すること
となる。
このストップ部材18の自由端部には前記プV−)23
に設けられた第2のラチェッ123Aに噛合し得る第3
のラチェツト歯18Bが[されている。
この第3のラチェツト歯18Bは前述のように第1と第
2のカム部の作用で慣性ホイール15が外方に移動した
際に、これに伴って移動するプレート23の第2のラチ
ェツト歯23Aと噛合し、プレート23および慣性ホイ
ール15の回転を停止させるようになっている。
従って、この第2と第3のラチェット歯23A、18B
の噛合によって慣性ホイール15の回転が(’F+hし
た場合には、今度は第3図に示すように慣性ホイール1
5が図示左方向(内方)に移動することとなる(矢印り
方向)。
ここで第3のラチェツト歯18Bの数は少なくとも1個
所以上形成されていれば足りるものである。
又、この第4のラチェツト歯18Bは前記側板1人に設
けられた係止部10のいずれか1個の延長線上に配置す
れば、動作時の同期を取る上で好都合である。
さらに、その取付は位置も任意に行なうことができると
ともに取付が簡単である。
なお、このストップ部材18は後述するカバー21の内
壁面に第3のラチェツト歯を設ければ、この部材を省略
することができるものである。
尚、前記フレーム1の側板1人の下部に設けた嵌合孔1
d内には慣性感知装置20(以下単にセンサーと称する
)が収納保持されている。
このセンサー20は底板20Bのほぼ中央部に円筒状凹
部20Cが形成され、かつ中心部に貫通孔20bを有す
る箱状のケース20Aと、通常は前記円筒状凹部20C
内に下部の突起20dを貫通孔20bに遊嵌して配置さ
れており、作動状態で突起20dを支点として円筒状凹
部20C内に揺動自在に配置された揺動体20Dと、ピ
ン20Eを介して前記ケース20Aに揺動自在に取付け
られるとともに前記揺動体20Dの揺動によって先端爪
部20fが前記慣性ホイール15の第1のラチェツト歯
15Aと係合する位置と係合しない位置との間を動くよ
うに配設された保合片20Fとによって構成されている
なおケース20Aの底板2DBcは突部20b′が形成
されている。
このセンサー20ば、車輌の急停車や傾斜等の例えば0
.3 Gから0.7G程度の加速度が加わった際に作用
するように各部材の関係が設定されており、それ以外の
部材例えば、慣性ホイール15の重量やスプリング16
の関係等は、車輌の衝突等の例えば0.7 G以上の加
速度が急速に加わった際に慣性ホイール15を外方に押
してストップ部材18に衝突させるような値に設定され
ている。
21は前記各部材を覆う如くフレーム1の側板1A面に
ねじ22などの緊締具を介して取付けられたカップ状を
なすカバーである。
なお、前記各部材のうち、少なくトモ、フレーム1.リ
ール3.シャフト4.フランジ11およびラッチ部材1
4はその性質上強度の高い材料、例えば鉄材を使用した
方が好ましいが、その他の部材は軽量かつ安価な材料、
例えば合成樹脂を使用することができる。
次に上記のものの作用について説明する。
安全ベルト9が正常な状態でかつ平常の早さで引出され
る時はリール3.シャフト4.フランジ11、カムプレ
ート12.ラッチ部材14.慣性ホイール15およびプ
レート23はシャフト4と同時に回転し、この時ラッチ
部材14は慣性ホイール15のカム用突起15Cに押さ
れることはないから移動せず、従って、ラッチ部材14
の突出部14Aがフレーム1の側板1Aの係止部10に
係合されることはない。
かくして安全ベルト9は乗員の動作に合せて伸縮自在に
引出されたり巻戻されたりする。
次に第4図に示すように車輌の急停車や傾斜等によシ例
えば0.3Gから0.7G程度の加速度が加わったとき
は、センサー20の揺動体20Dの揺動で係合片20F
が矢印方向に移動し、慣性ホイール15の第1のラチェ
ツト歯15Aおよびプレート23の第3のラチェツト歯
23Bの1つに噛合する。
このとき乗員にも加速度が加わり安全ベルト9が引出さ
れようとしてシャフト4やシャフト4に固着されたフラ
ンジ11.カムプレート12及びラッチ部材14が回転
するようになるが、慣性ホイール15Vi回転しなへこ
のとき、ラッチ部材14の第1のカム孔14Bと慣性ホ
イール15の第2のカム部15Cの相互作用によって、
先ず慣性ホイール15が第2のスプリング16に抗して
外方に押され(第5図a )、プレート23の第2のラ
チェツト歯23Aがストップ部材18の第3のラチェツ
ト歯18Bに接触するため慣性ホイール15の外方移動
は阻止される(第5図b)。
そして慣性ホイール15のスラスト方向の移動が阻止さ
れた段階で今度は慣性ホイール15のカム部15Cでラ
ッチ部材14のカム部14Bが押されることとなり、こ
れによってラッチ部材14が第]のラッチスプリング1
3に抗し、かつカムプレート12の案内片128によっ
て案内されつつ図示左方向(内方向)に押される。
この結果ラッチ部材14の突出部14Aがフレーム1の
係止部10に係合し、安全ベルト9の引出しがロックさ
れる(第5図C)。
この場合、ラッチ部材14の突出部14Aとこれを受は
入れるフレーム1の係止部10とには対応するテーパが
設けられており、かつ各部材の配置は対応しているため
、その保合は円滑かつ確実に行われることになる。
次に、車端の衝突等によりfK−ば0.7G以上の加速
度が急速に加わった場合には慣性ホイール15がシャフ
ト4の回転よりも遅れることになる。
この場合にも前記のようにラッチ部材14のカム孔14
Bと慣性ホイール15のカム部15Cとの相互作用によ
り、先ず慣性ホイール15およびプレート23が外方へ
移動せしめられ、プレート23の第2ラチエツト歯23
Aがストップ部材18の第3のラチェツト歯18BVC
接触するため慣性ホイール15のスラスト方向への移動
が阻止される。
その後は前述の場合と全く同様の作用により最終的に安
全ベルト9の引出しがロックされる。
このようにして、鋭敏なセンサーの作動が不完全な場合
でもベルトの引出には確実にロックされる。
尚、いずれの場合にあっても、車輌や乗員の姿勢が元の
状態に戻れば、センサーが復帰し、ラッチ部材14及び
慣性ホイール15がスプリング13.16の弾性力によ
り元の位置に戻り、安全ベルトのロックが解除されるこ
とになる。
又、前記動作においてはいずれの場合にも、フレーム1
の側板1人!IC設けられた係止部の数と、慣性ホイー
ル15の側面に形成された第2のラチェツト歯23Aの
数とを同一とし、かつ対応配置されていることにより、
ラッチ部材14の突出部14Aと係止部10との係合は
同時的に行われ、従って迅速確実なベルト引出し動作の
ロックを行うことができるものである。
以上の動作の際のカムプレート12の作用について詳細
に述べることとする。
緊急ロック時以外はカムプレート12の案内片12Bの
先端が慣性ホイール15の係合部15Fに係合している
ためフランジ11と慣性ホイール15との相対位置が確
保され、従って、慣性ホイール15が不必要時に揺動し
てスラスト移動し誤ってラッチ部材14を移動させてし
1うようなことはない。
即ち、誤動作を確実に防止できると共に、第1のスプリ
ング13と第2のスプリング16との間に強弱の差を設
ける必要が全くない。
また、緊急ロック時にあっては、スラスト方向に移動す
るラッチ部材14の突出部14Aがカムプレート12の
案内片12Bの側面で案内されて移動することとなるた
め、動作の円滑化及び確実化に寄与することになる。
さらに、緊急ロック時以外はカムプレート12の案内片
12Bと慣性ホイール15とは摩擦係合する状態となっ
ているので、多少の衝撃があってもフランジ11(ある
いはシャフト4)と慣性ホイール15との間に回転ズレ
が生ずることがなく、種々の要因に基づく誤動作を防止
できる。
次に第1図a=fを参照しながらロックアンプ状態を解
除する動作を説明する。
なお、各図において下方向をベルト引出し方向とし、上
方向をベルト巻取方向とする。
筐ず、第1図aに示すように安全ベルト9の引出し又は
巻取り時には慣性ホイール15およびプレート23はス
トップ部材18とは離隔した状態にあり、安全ベルト9
の引出し又は巻取り時には自由に行われることとなる。
この状態において、例えば乗員が安全ベルト9に取付け
たトングを適宜の手段によりバックルから離脱させると
安全ベルト9は急激に巻取られてシャフト4と一体のフ
ランジ11に支持されているラッチ部材14もシャフト
4と同時に回転を停止する。
なおこの停止の際シャフト4は安全ベルト9の弾性変形
により該ベルトを少し伸長させオーバーランしたベルト
過巻き状態で停止する。
二方シャフト4に遊嵌されている慣性ホイール15の回
転は慣性によりシャフト4と同時に停止せず、ラッチ部
材14の第1カム部14Bと、該カム部に係合している
慣性ホイール15の第2カム部15Cとの作用で、シャ
フト4を安全ベルト巻込方向への回転力を付与しながら
、順次前記両カム部の相対位置づれを生じ、先づ慣性ホ
イール15が第7図aに示す状態から第7図bvC示す
矢印E方向にシャフト4上でスラスト移動して外側面プ
レート23がストップ部材18に当接、次いでラッチ部
材14を第1図すの矢印F方向にスラスト移動させ該ラ
ッチ部材14の先端部14aをフレーム側板1Aの係止
部10側へ押し出し慣性ホイールはベルト巻込み方向へ
の回転が停止する。
なお慣性ホイールの停止に引続き前記ベルト9の弾性変
形によるベルト過巻き状態から弾性変形前ノ状態への回
復力によりシャフト4はオーバーランした回転分ベルト
引出し方向に慣性ホイール15を伴って僅かに回転して
停止するが、慣性ホイール15は慣性力でシャツ140
回転後も第1図c、dに示す如くプレート23の第2の
ラチェツト歯23Aがストップ部材18の第3のラチェ
ツト歯18Bと係合する1でプレート23を伴って引続
き回転し、なお、第2のラチェツト歯23Aと第3のラ
チェツト歯18Bの係合後はプレート23は停止するが
、慣性ホイール15とプレート23とに接続された復帰
ばね24を圧縮しながら慣性ホイール15のみ引続き第
1図eに示す状態から第1図fに示す状態1で回転する
この第1図Cから第1図fに至る慣性ホイール15の回
転がラッチ部材14と慣性ホイール15との相対位置ず
れを生ぜしめ、第2スプリング16のばね力の作用でラ
ッチ部材14の第1カム部14Bと慣性ホイール15の
第2カム部との係合相対位置がベルト9の通常引出し時
における保合位置に順次復帰して第2のラチェツト歯2
3Aと第3のラチェツト歯18Bとの保合が解かれ、そ
の結果、慣性ホイール15とラッチ部材14と、ストッ
プ部材18との各相対位置は第7図aに示す原位置に復
帰し安全ベルト9の引出し又は巻取りが自由に行なわれ
るようになり、安全ベルト9を急激に巻取ってもロック
アツプ状態になることはない。
なお、以上の動作を円滑に行なわせるために、プレート
23の慣性モーメントを慣性ホイール15のそれよりも
十分小さくすること、慣性ホイール15とカムプレート
12との相対回転抵抗よりモ慣性ホイール15とプレー
ト23との相対回転抵抗を小さくすること等の条件に設
定することが好ましい。
第9図はこの考案の安全ベルト巻取装置の他の実症例を
示す要部の斜視図、第10図は要部の断面図であり、こ
れば前記慣性ホイール15の外側面に第3のラチェツト
歯15Gが第1のラチェツト歯15Aと対応する位置で
あって、かつ中心に向って放射状となるように配置され
ている。
またプレート23はカバー21の内壁部の凹部21Aに
所定の角度(ロックアツプ状態解除範囲)回動自在に配
置されていて、前記復帰ばね24の一端部24Aをプレ
ート23の取付孔(図示せず)に、また他端部24Bを
カバー21の取付孔21Bにそれぞれ取付けてなり、ス
トップ部材18を省略した点が前記実施例のものと相違
し、その他の部分は前記実症例とほぼ同様であるので、
その詳細な説明は省略することとする。
このように構成することにより部品点数を少なくして製
作が容易となる。
尚、上記実施例は単なる一例にすぎず、各部材につき同
一の機能をもつ他の部材に置換えることができることは
言う1でもない。
以上詳述したようにこの考案はトングをバックルより離
脱させて急激に安全ベルトを巻取ってロックアツプ状態
になっても、慣性ホイールとプレートとの摺動により慣
性ホイールを回転させることができ、ロックアツプ状態
を解除させて安全ベルトの引出しを自由に行うことがで
きる。
また、乗員が安全ベルトの装着をするときは相当急激に
ベルトを引出してもベルトがロックされることはなく、
緊急時には車体感知とベルト引出し感知の二重安全方式
によって安全に安全ベルトをロックさせることができる
しかもきわめて簡単な構成を有し、かつ多くの部材が合
成樹脂等を用いるものであることにより、装置の小型化
、軽量化に寄与することができるものである。
さらにベルトの引出し時などにおいて、慣性ホイールの
揺動を完全に防止して、ベルトの不所望時のロックを完
全に防止することができる。
それに加えるに、各部品の構成が簡単であり、組立作業
を容易に行なうことができるなどの優れた効果を有する
ものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の装置の一実症例を示す分解斜視図、
第2図はその組立状態を示す一部切欠した断面図、第3
図はそれに使用される慣性ホイールの構成の一例を示す
概略斜視図、第4図はこの考案装置に使用される慣性感
応装置の作用を説明するための断面図、第5図a、b、
cばそれぞれこの考案の装置の作用を説明するための要
部の断面図、第6図はこの考案装置の作用を説明するた
めの断面図、第1図a〜fばそれぞれこの考案の装置の
作用を説明するための要部の断面図、第8図はブツシュ
の一部切欠した斜視図、第9図はこの考案の装置の他の
実施例を示す要部の斜視図、第10図は要部の断面図で
ある。 1・・・・・・7L/−A、3・−・・・・ベルト巻取
用リール、4・・・・・・シャフト、9・・・・・・安
全ベルト、10・・・・・・係止部、11・・・・・・
フランジ、11A・・・・・・切込部、12・・・・・
・カムプレート、13・・・・・・スプリング、14・
・・・・・ラッチ部材、14A・−・・・・突出部、1
4B・・・・・・第1のカム部、15・・・・・・慣性
ホイール、15A・・・・・・第1のラチェツト歯、1
5C・・・・・・第2のカム部、16・・・・・・スプ
リング、18・・・・・・ストップ部材、18B・・・
・・・第3のラチェツト歯、20・・・・・・慣性感知
装置、20D・・・・・・揺動体、21・・・・・・カ
バー、23・・・・・・プレート、23A・・・・・・
第2のラチェツト歯、24・・・・・・復帰ばね。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 ■ ベルト巻回用リールを備え、コ字状フレームの両側
    板に回転可能に支持されたベルト巻込力蓄勢のシャフト
    4と、前記フレームの側板の外側面に設けた複数の係止
    部10と、該係止部に対応して形成した切込部11Aを
    有しかつ前記シャフト4に固定したフランジ11と、該
    フランジと一体回転し該フランジの切込部11Aと前記
    フレームの係止部10とを相互に係合する突出部14A
    および該突出部を係合方向に移動させる第1カム部14
    Bを備えかつシャフト4に軸方向可動に設けたラッチ部
    材14と、該ラッチ部材の突出部14Aを前記係合方向
    に動かすため前記第1カム部14Bと共働する第2カム
    部15Cを有し、かつシャフトのベルト引出し側への急
    回転時にシャフトの回転に遅れて回転し前記第1のカム
    部14と第2のカム部15Cの作用で、第3のラチェツ
    ト歯18Bに係合しCその回転を止める第2のラチェツ
    ト歯23Aを外側面に有しかつ該回転停止時に前記ラッ
    チ部材14を係止部10側に転移させるシャフト4に遊
    嵌の慣性ホイール15とよりなる安全ベルト巻取装置に
    おいて、前記慣性ホイール15から前記第2のラチェツ
    ト歯23Aを取除きその取除いた該慣性ホイールの外側
    面に沿って該慣性ホイールに対し所定の角度回転可能な
    プレート23を添設し、該プレート23の外側面に前記
    第2のラチェツト歯23Aを形成したことを特徴とする
    安全ベルト巻取装置。 2 前記プレー)23ti!Jング状に形成されそのリ
    ング内周面に切欠部23Cを有し、該切欠部23Cが前
    記第2のラチェツト歯を取り除いた前記慣性ホイール1
    5の外側面に設けたストッパー15Bと係合して前記慣
    性ホイール15に対する角度回転範囲が規制されている
    ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項に記載
    の安全ベルト巻取装置。 3 前記プレート23は、前記第2のラチェツト歯を取
    除いた前記慣性ホイール15に対しベルト引出し回転側
    に復帰ばね24で付勢された状態で慣性ホイール15に
    添設されていることを特徴とする実用新案登録請求の範
    囲第1項あるいは第2項に記載の安全ベルト巻取装置。
JP1935381U 1981-02-16 1981-02-16 安全ベルト巻取装置 Expired JPS5935259Y2 (ja)

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JPS59150461U (ja) * 1983-03-30 1984-10-08 富士機工株式会社 エマ−ジエンシイ・ロツキング・リトラクタ

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JPS57134050U (ja) 1982-08-20

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