JPH08282348A - 車両用シートのセーフティロック機構 - Google Patents
車両用シートのセーフティロック機構Info
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- JPH08282348A JPH08282348A JP8700595A JP8700595A JPH08282348A JP H08282348 A JPH08282348 A JP H08282348A JP 8700595 A JP8700595 A JP 8700595A JP 8700595 A JP8700595 A JP 8700595A JP H08282348 A JPH08282348 A JP H08282348A
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- seat
- lock
- slide
- brake
- brake drum
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ロックオフ状態で、シートに大きな減加速度
が加わった場合でも、シートを確実にロックできるセー
フティロック機構を提供すること。 【構成】 手動ロック装置10と緊急ロック装置30と
を並設し、通常は手動ロック装置10でシートをロック
する一方、手動ロック装置10をロックオフした状態で
は、緊急ロック装置30でシートをロックするようにし
た。緊急ロック装置30を、ねじのリードが摩擦角より
も大きい互いに螺合するスライドスクリュー36及びス
ライドナット38と、スライドスクリュー36に固定さ
れたブレーキドラム46と、ブレーキドラム46の両側
に配設されたブレーキシュー54と、ブレーキシュー5
4を摺動せしめるカム58a,58bを備えた慣性部材
56とで構成し、慣性部材56の揺動により、カム58
a,58bがブレーキシュー54をブレーキドラム46
に当接せしめ、シートを緊急ロックするようにした。
が加わった場合でも、シートを確実にロックできるセー
フティロック機構を提供すること。 【構成】 手動ロック装置10と緊急ロック装置30と
を並設し、通常は手動ロック装置10でシートをロック
する一方、手動ロック装置10をロックオフした状態で
は、緊急ロック装置30でシートをロックするようにし
た。緊急ロック装置30を、ねじのリードが摩擦角より
も大きい互いに螺合するスライドスクリュー36及びス
ライドナット38と、スライドスクリュー36に固定さ
れたブレーキドラム46と、ブレーキドラム46の両側
に配設されたブレーキシュー54と、ブレーキシュー5
4を摺動せしめるカム58a,58bを備えた慣性部材
56とで構成し、慣性部材56の揺動により、カム58
a,58bがブレーキシュー54をブレーキドラム46
に当接せしめ、シートを緊急ロックするようにした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用シートに設けら
れたシートスライド装置のセーフティロック機構に関
し、更に詳しくは、シートの前後位置を調整中、車両の
衝突等によりシートに大きな減加速度が加わった場合
に、シートを確実にロックせしめるセーフティロック機
構に関する。
れたシートスライド装置のセーフティロック機構に関
し、更に詳しくは、シートの前後位置を調整中、車両の
衝突等によりシートに大きな減加速度が加わった場合
に、シートを確実にロックせしめるセーフティロック機
構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシートスライド装置として、例え
ば特公昭62−61462号公報は一段送りシートスラ
イドアジャスタを開示している。このアジャスタは、ラ
ッチプレートに形成された複数のラッチに2個のロック
プレートを交互に嵌合させながら、シートをスライド移
動させるもので、シートのスライド中、常に1個のロッ
クプレートがいずれかのラッチと嵌合している。
ば特公昭62−61462号公報は一段送りシートスラ
イドアジャスタを開示している。このアジャスタは、ラ
ッチプレートに形成された複数のラッチに2個のロック
プレートを交互に嵌合させながら、シートをスライド移
動させるもので、シートのスライド中、常に1個のロッ
クプレートがいずれかのラッチと嵌合している。
【0003】また、実公昭62−42834号公報は、
慣性力を利用してシートをロックするシートスライド装
置を開示している。このシートスライド装置は、左右2
カ所のロック部分を独立させて、一方を手動ロック式と
して通常のシート移動時に使用し、他方を慣性ロック式
として、車両衝突等に伴う急激な減加速度発生時にシー
トを自動ロックするようにしたものである。
慣性力を利用してシートをロックするシートスライド装
置を開示している。このシートスライド装置は、左右2
カ所のロック部分を独立させて、一方を手動ロック式と
して通常のシート移動時に使用し、他方を慣性ロック式
として、車両衝突等に伴う急激な減加速度発生時にシー
トを自動ロックするようにしたものである。
【0004】また、実公昭63−46258号公報は、
ロック孔の前後に傾斜面を設けることによりロックプレ
ートがロック孔に容易にさそい込まれるようにしたシー
トスライド装置のロック装置を開示している。
ロック孔の前後に傾斜面を設けることによりロックプレ
ートがロック孔に容易にさそい込まれるようにしたシー
トスライド装置のロック装置を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術で述べたも
ののうち、特公昭62−61462号公報に開示されて
いるシートスライドアジャスタは、1ピッチづつ操作レ
バーを操作しながらシートを前後方向に移動させる必要
があり、操作レバーの操作が面倒であるとともに、シー
トの移動に時間がかかる。
ののうち、特公昭62−61462号公報に開示されて
いるシートスライドアジャスタは、1ピッチづつ操作レ
バーを操作しながらシートを前後方向に移動させる必要
があり、操作レバーの操作が面倒であるとともに、シー
トの移動に時間がかかる。
【0006】また、実公昭62−42834号公報に開
示されているものでは、G(減加速度)センサの作動に
より、ロックプレートを直ちにロックする構造ではある
が、ロックレバーの操作中には、効果がない。
示されているものでは、G(減加速度)センサの作動に
より、ロックプレートを直ちにロックする構造ではある
が、ロックレバーの操作中には、効果がない。
【0007】さらに、実公昭63−46258号公報に
開示されているロック装置においては、シートの前後位
置を調整している時にシートに減加速度が加わった場
合、ロックプレートが傾斜面に沿って確実にロック孔に
さそい込まれるという保証はない。
開示されているロック装置においては、シートの前後位
置を調整している時にシートに減加速度が加わった場
合、ロックプレートが傾斜面に沿って確実にロック孔に
さそい込まれるという保証はない。
【0008】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みてなされたものであり、操作レバーを操作し
てシートをスライド移動させている時に、車両の衝突等
によりシートに大きな減加速度が加わった場合でも、シ
ートを確実にロックできるセーフティロック機構を提供
することを目的としている。
題点に鑑みてなされたものであり、操作レバーを操作し
てシートをスライド移動させている時に、車両の衝突等
によりシートに大きな減加速度が加わった場合でも、シ
ートを確実にロックできるセーフティロック機構を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のセーフティロック機構は、車両フロアに固
定された一対のロワレールと、該ロワレールに摺動自在
に取り付けられたアッパーレールに固定された車両用シ
ートにおいて、手動ロック装置と緊急ロック装置とを並
設し、上記手動ロック装置を、操作レバーと、該操作レ
バーにより操作されるロック部材と、該ロック部材との
嵌合により上記シートをロックするラッチプレートとで
構成する一方、上記緊急ロック装置を、上記アッパーレ
ールに回動自在に取り付けられたスライドスクリュー
と、該スライドスクリューと螺合し上記ロワレールに固
定されたスライドナットと、上記スライドスクリューに
固定されたブレーキドラムと、該ブレーキドラムに対向
して摺動自在に配設されたブレーキシューと、該ブレー
キシューを摺動せしめるカムを備えた慣性部材と、上記
ブレーキシューを上記カムに向かって付勢する弾性手段
とで構成し、上記スライドスクリュー及びスライドナッ
トのねじが摩擦角以上のリードを有し、上記手動ロック
装置のロックを解除した後上記シートに加えられた負荷
により上記スライドスクリューは回動して、上記アッパ
ーレール及びロワレールを互いに相対移動可能とする一
方、上記シートに加えられた所定値以上の減加速度によ
る上記慣性部材の揺動により、上記カムが上記ブレーキ
シューを上記弾性部材の付勢力に抗して上記ブレーキド
ラムに当接せしめ、上記スライドスクリューを緊急ロッ
クさせるようにしたことを特徴とする。
に、本発明のセーフティロック機構は、車両フロアに固
定された一対のロワレールと、該ロワレールに摺動自在
に取り付けられたアッパーレールに固定された車両用シ
ートにおいて、手動ロック装置と緊急ロック装置とを並
設し、上記手動ロック装置を、操作レバーと、該操作レ
バーにより操作されるロック部材と、該ロック部材との
嵌合により上記シートをロックするラッチプレートとで
構成する一方、上記緊急ロック装置を、上記アッパーレ
ールに回動自在に取り付けられたスライドスクリュー
と、該スライドスクリューと螺合し上記ロワレールに固
定されたスライドナットと、上記スライドスクリューに
固定されたブレーキドラムと、該ブレーキドラムに対向
して摺動自在に配設されたブレーキシューと、該ブレー
キシューを摺動せしめるカムを備えた慣性部材と、上記
ブレーキシューを上記カムに向かって付勢する弾性手段
とで構成し、上記スライドスクリュー及びスライドナッ
トのねじが摩擦角以上のリードを有し、上記手動ロック
装置のロックを解除した後上記シートに加えられた負荷
により上記スライドスクリューは回動して、上記アッパ
ーレール及びロワレールを互いに相対移動可能とする一
方、上記シートに加えられた所定値以上の減加速度によ
る上記慣性部材の揺動により、上記カムが上記ブレーキ
シューを上記弾性部材の付勢力に抗して上記ブレーキド
ラムに当接せしめ、上記スライドスクリューを緊急ロッ
クさせるようにしたことを特徴とする。
【0010】上記ブレーキドラムを、スライドスクリュ
ーの前端が回動自在に支承されたケーシングに収容する
とともに、車両幅方向におけるブレーキドラムの両側に
一対のブレーキシューを配設する一方、慣性部材にウェ
イトを取り付け、該ウェイトの前後移動に伴う慣性部材
の揺動によりカムを介してブレーキシューをブレーキド
ラムに当接することにより緊急ロックするのがよい。
ーの前端が回動自在に支承されたケーシングに収容する
とともに、車両幅方向におけるブレーキドラムの両側に
一対のブレーキシューを配設する一方、慣性部材にウェ
イトを取り付け、該ウェイトの前後移動に伴う慣性部材
の揺動によりカムを介してブレーキシューをブレーキド
ラムに当接することにより緊急ロックするのがよい。
【0011】
【作用】手動ロック装置と緊急ロック装置を並設したの
で、通常状態においては、シートは手動ロック装置でロ
ックされるとともに、操作レバーを操作して手動ロック
装置を解除することにより、シートの前後位置を調整す
ることができる。また、シートの前後位置を調整中、車
両の衝突等によりシートに大きな減加速度が加わった場
合には、緊急ロック装置が作動してシートを直ちにロッ
クする。
で、通常状態においては、シートは手動ロック装置でロ
ックされるとともに、操作レバーを操作して手動ロック
装置を解除することにより、シートの前後位置を調整す
ることができる。また、シートの前後位置を調整中、車
両の衝突等によりシートに大きな減加速度が加わった場
合には、緊急ロック装置が作動してシートを直ちにロッ
クする。
【0012】ブレーキドラムを、スライドスクリューの
前端が回動自在に支承されたケーシングに収容するとと
もに、車両幅方向におけるブレーキドラムの両側に一対
のブレーキシューを配設する一方、慣性部材にウェイト
を取り付けると、該ウェイトの前後移動によりカムが回
転し、ブレーキシューをブレーキドラムに当接させて緊
急ロックするように作用する。
前端が回動自在に支承されたケーシングに収容するとと
もに、車両幅方向におけるブレーキドラムの両側に一対
のブレーキシューを配設する一方、慣性部材にウェイト
を取り付けると、該ウェイトの前後移動によりカムが回
転し、ブレーキシューをブレーキドラムに当接させて緊
急ロックするように作用する。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図1及び図2は、本発明にかかるセ
ーフティロック機構を備えたシートスライド装置を示し
ている。このシートスライド装置は、左右一対のシート
トラック及びその一方に設けられたセーフティロック機
構から構成されており、セーフティロック機構は、公知
の手動ロック装置10と緊急ロック装置30とから成
る。
しながら説明する。図1及び図2は、本発明にかかるセ
ーフティロック機構を備えたシートスライド装置を示し
ている。このシートスライド装置は、左右一対のシート
トラック及びその一方に設けられたセーフティロック機
構から構成されており、セーフティロック機構は、公知
の手動ロック装置10と緊急ロック装置30とから成
る。
【0014】各シートトラックは、車両フロアに固定さ
れたロワレール2と、このロワレール2を上方から囲繞
し、ロワレール2に摺動自在に取り付けられたアッパー
レール4から成り、アッパーレール4の上にシート(図
示せず)が固定される。
れたロワレール2と、このロワレール2を上方から囲繞
し、ロワレール2に摺動自在に取り付けられたアッパー
レール4から成り、アッパーレール4の上にシート(図
示せず)が固定される。
【0015】手動ロック装置10は、L字状の前部ブラ
ケット14及びU字状の後部ブラケット16を介してア
ッパーレール4に回動自在に取り付けられた操作レバー
12により操作される。この操作レバー12は、その後
端に巻回されたコイルスプリング18により矢印A方向
に付勢されている。また、後部ブラケット16内の操作
レバー12には、爪片20aを有するロック部材20が
固定される一方、ロワレール2には、複数のラッチ22
aを有するラッチプレート22が固定されており、コイ
ルスプリング18の付勢力により、ロック部材20の爪
片20aがラッチプレート22に形成された複数のラッ
チ22aのいずれかと嵌合することによりシートをロッ
クしている。
ケット14及びU字状の後部ブラケット16を介してア
ッパーレール4に回動自在に取り付けられた操作レバー
12により操作される。この操作レバー12は、その後
端に巻回されたコイルスプリング18により矢印A方向
に付勢されている。また、後部ブラケット16内の操作
レバー12には、爪片20aを有するロック部材20が
固定される一方、ロワレール2には、複数のラッチ22
aを有するラッチプレート22が固定されており、コイ
ルスプリング18の付勢力により、ロック部材20の爪
片20aがラッチプレート22に形成された複数のラッ
チ22aのいずれかと嵌合することによりシートをロッ
クしている。
【0016】また、緊急ロック装置30は、前部ケーシ
ング32及び後部ケーシング34と、該前部及び後部ケ
ーシング32,34に両端が回動自在に取り付けられる
とともにアッパーレール4と平行に延在するスライドス
クリュー36と、該スライドスクリュー36と螺合する
スライドナット38とを備えている。尚、前部及び後部
ケーシング32,34は、アッパーレール4の前後端上
面に固着せしめられた前部ケーシングブラケット40及
び後部ケーシングブラケット42にそれぞれ螺着されて
おり、スライドナット38は、ロワレール2の下面に固
着せしめられたナットブラケット44に固定されてい
る。
ング32及び後部ケーシング34と、該前部及び後部ケ
ーシング32,34に両端が回動自在に取り付けられる
とともにアッパーレール4と平行に延在するスライドス
クリュー36と、該スライドスクリュー36と螺合する
スライドナット38とを備えている。尚、前部及び後部
ケーシング32,34は、アッパーレール4の前後端上
面に固着せしめられた前部ケーシングブラケット40及
び後部ケーシングブラケット42にそれぞれ螺着されて
おり、スライドナット38は、ロワレール2の下面に固
着せしめられたナットブラケット44に固定されてい
る。
【0017】スライドスクリュー36及びスライドナッ
ト38のねじとしては、そのリードが摩擦角より大きい
ものが選択されており、手動ロック装置10をロックオ
フした状態で、シートからアッパーレール4を介してス
ライドスクリュー36に前後方向の負荷が加えられる
と、スライドスクリュー36は回転し、アッパーレール
4及びシートはロワレール2に対し前後方向に移動す
る。
ト38のねじとしては、そのリードが摩擦角より大きい
ものが選択されており、手動ロック装置10をロックオ
フした状態で、シートからアッパーレール4を介してス
ライドスクリュー36に前後方向の負荷が加えられる
と、スライドスクリュー36は回転し、アッパーレール
4及びシートはロワレール2に対し前後方向に移動す
る。
【0018】図2は前部ケーシング32及びその内部構
造を示しており、同図に示されるように、前部ケーシン
グ32は一対の前部ケーシングハーフ32a,32bか
ら成り、その内部にはドラム収容スペース32cが形成
されている。このドラム収容スペース32cには、スラ
イドスクリュー36の前端近傍に形成された係止部36
aに固定され、スライドスクリュー36とともに回動自
在のブレーキドラム46が収容されている。スライドス
クリュー36の係止部36aの前端側には、ねじ部36
bが形成されており、ワッシャー48を介してナット5
0をねじ部36bに螺合せしめることにより、ブレーキ
ドラム46はスライドスクリュー36に固定されてい
る。
造を示しており、同図に示されるように、前部ケーシン
グ32は一対の前部ケーシングハーフ32a,32bか
ら成り、その内部にはドラム収容スペース32cが形成
されている。このドラム収容スペース32cには、スラ
イドスクリュー36の前端近傍に形成された係止部36
aに固定され、スライドスクリュー36とともに回動自
在のブレーキドラム46が収容されている。スライドス
クリュー36の係止部36aの前端側には、ねじ部36
bが形成されており、ワッシャー48を介してナット5
0をねじ部36bに螺合せしめることにより、ブレーキ
ドラム46はスライドスクリュー36に固定されてい
る。
【0019】また、スライドスクリュー36の前端側端
面には凹部36cが形成される一方、前部ケーシングハ
ーフ32bの前端側には、スライドスクリュー36の前
端部収容部32dが形成されており、鋼球等のボール5
2の一部を凹部36cに収容するとともに、ボール52
を上記収容部32dの内面に当接させることにより、ス
ライドスクリュー36回動時の摩擦力を低減している。
同様に、スライドスクリュー36の後端側端面と後部ケ
ーシング34の後部壁の内面との間にもボール(図示せ
ず)は介装せしめられている。
面には凹部36cが形成される一方、前部ケーシングハ
ーフ32bの前端側には、スライドスクリュー36の前
端部収容部32dが形成されており、鋼球等のボール5
2の一部を凹部36cに収容するとともに、ボール52
を上記収容部32dの内面に当接させることにより、ス
ライドスクリュー36回動時の摩擦力を低減している。
同様に、スライドスクリュー36の後端側端面と後部ケ
ーシング34の後部壁の内面との間にもボール(図示せ
ず)は介装せしめられている。
【0020】前部ケーシングハーフ32a,32bのド
ラム収容スペース32cの両側には、ブレーキシュー摺
動溝32eが形成されている。このブレーキシュー摺動
溝32eには、ブレーキドラム46の両側に配設される
とともに、ブレーキドラム46と当接してスライドスク
リュー36の回転を阻止するテーパー面54aを有する
一対のブレーキシュー54,54が上下方向に摺動自在
に収容されている。
ラム収容スペース32cの両側には、ブレーキシュー摺
動溝32eが形成されている。このブレーキシュー摺動
溝32eには、ブレーキドラム46の両側に配設される
とともに、ブレーキドラム46と当接してスライドスク
リュー36の回転を阻止するテーパー面54aを有する
一対のブレーキシュー54,54が上下方向に摺動自在
に収容されている。
【0021】ブレーキドラム46及びブレーキシュー5
4,54の下方には、一対のカム58a,58b及び一
対のウェイト60,60を有する慣性部材56が配設さ
れており、カム58a,58bが両端に固定されたカム
軸62a、及び、ウェイト60,60が両端に固定され
たウェイト軸62bは、縦軸62cとともに一体的に形
成されている。
4,54の下方には、一対のカム58a,58b及び一
対のウェイト60,60を有する慣性部材56が配設さ
れており、カム58a,58bが両端に固定されたカム
軸62a、及び、ウェイト60,60が両端に固定され
たウェイト軸62bは、縦軸62cとともに一体的に形
成されている。
【0022】カム軸62a両端のカム58a,58b
は、前後逆方向に偏心しており、カム58aは対応する
ブレーキシュー54の下面と当接するカム面をその後部
に備える一方、カム58bは対応するブレーキシュー5
4の下面と当接するカム面をその前部に備えている。
は、前後逆方向に偏心しており、カム58aは対応する
ブレーキシュー54の下面と当接するカム面をその後部
に備える一方、カム58bは対応するブレーキシュー5
4の下面と当接するカム面をその前部に備えている。
【0023】前部ケーシングハーフ32a,32bに
は、その本体より下方に延びるカム軸支承部32fが垂
下せしめられており、カム軸支承部32fに穿設された
支承孔32gにカム軸62aの両端が回動自在に支承さ
れている。
は、その本体より下方に延びるカム軸支承部32fが垂
下せしめられており、カム軸支承部32fに穿設された
支承孔32gにカム軸62aの両端が回動自在に支承さ
れている。
【0024】尚、前部ケーシングハーフ32aの上面に
は、車両幅方向に延びるとともに前部ケーシングブラケ
ット40に穿設された開口40aより露出した略矩形の
板ばね64が螺着せしめられており、板ばね64の両端
で対応するブレーキシュー54,54を下方に付勢して
いる。
は、車両幅方向に延びるとともに前部ケーシングブラケ
ット40に穿設された開口40aより露出した略矩形の
板ばね64が螺着せしめられており、板ばね64の両端
で対応するブレーキシュー54,54を下方に付勢して
いる。
【0025】上記構成を有する本発明にかかるセーフテ
ィロック機構の作用を説明する。操作レバー12はコイ
ルスプリング18により図1における矢印A方向に常時
付勢されており、シートの前後位置を調節する必要がな
い場合には、ロック部材20の爪片20aがラッチプレ
ート22の複数のラッチ22aのいずれかと嵌合するこ
とにより、スライドスクリュー36の回動は阻止され、
シートは現在の位置にロックされている。
ィロック機構の作用を説明する。操作レバー12はコイ
ルスプリング18により図1における矢印A方向に常時
付勢されており、シートの前後位置を調節する必要がな
い場合には、ロック部材20の爪片20aがラッチプレ
ート22の複数のラッチ22aのいずれかと嵌合するこ
とにより、スライドスクリュー36の回動は阻止され、
シートは現在の位置にロックされている。
【0026】シートの前後位置を調節する必要がある場
合には、操作レバー12を矢印Aの逆方向に操作する
と、ロック部材20とラッチプレート22との嵌合が解
除される。この時、緊急ロック装置30のスライドスク
リュー36とスライドナット38は互いに螺合している
が、ねじのリード角は摩擦角よりも大きく設定されてい
るので、シートに前後方向の負荷を加えるとスライドス
クリュー36が回転し、シートの前後位置を適宜調節す
ることが可能となる。
合には、操作レバー12を矢印Aの逆方向に操作する
と、ロック部材20とラッチプレート22との嵌合が解
除される。この時、緊急ロック装置30のスライドスク
リュー36とスライドナット38は互いに螺合している
が、ねじのリード角は摩擦角よりも大きく設定されてい
るので、シートに前後方向の負荷を加えるとスライドス
クリュー36が回転し、シートの前後位置を適宜調節す
ることが可能となる。
【0027】操作レバー12を操作してシートの前後位
置を調節する場合の所謂ロックオフ状態において、車両
の衝突等によりロワレール2に所定値を超える大きな減
加速度が加わると、スライドナット38に前後方向の力
が加わり、スライドスクリュー36が急激に回転し始め
ると同時に、慣性部材56のウェイト60,60がカム
軸62aを中心として前後に揺動し、カム58a,58
bが回転する。その結果、一対のブレーキシュー54,
54のいずれか一方が、対応するカムとの当接により板
ばね64の付勢力に抗してブレーキシュー摺動溝32e
に沿って上昇せしめられ、そのテーパー面54aが、ス
ライドスクリュー36とともに回転するブレーキドラム
46と当接し、ブレーキドラム46の回転を阻止するよ
うに作用する。従って、スライドスクリュー36の回転
が停止し、シートが現在の位置でロックされる。
置を調節する場合の所謂ロックオフ状態において、車両
の衝突等によりロワレール2に所定値を超える大きな減
加速度が加わると、スライドナット38に前後方向の力
が加わり、スライドスクリュー36が急激に回転し始め
ると同時に、慣性部材56のウェイト60,60がカム
軸62aを中心として前後に揺動し、カム58a,58
bが回転する。その結果、一対のブレーキシュー54,
54のいずれか一方が、対応するカムとの当接により板
ばね64の付勢力に抗してブレーキシュー摺動溝32e
に沿って上昇せしめられ、そのテーパー面54aが、ス
ライドスクリュー36とともに回転するブレーキドラム
46と当接し、ブレーキドラム46の回転を阻止するよ
うに作用する。従って、スライドスクリュー36の回転
が停止し、シートが現在の位置でロックされる。
【0028】尚、上記実施例において、車両幅方向に離
間して配設された一対のカム58a,58bを前後逆方
向に偏心する形状としたが、両カム58a,58bを、
対応するブレーキシュー54,54と当接するカム面を
その前後に有する前後対称な同一の形状とすることによ
り、車両衝突等の緊急時、ブレーキドラム46の両側に
配設された一対のブレーキシュー54,54を同時にブ
レーキドラム46に当接せしめて緊急ロックするように
してもよい。
間して配設された一対のカム58a,58bを前後逆方
向に偏心する形状としたが、両カム58a,58bを、
対応するブレーキシュー54,54と当接するカム面を
その前後に有する前後対称な同一の形状とすることによ
り、車両衝突等の緊急時、ブレーキドラム46の両側に
配設された一対のブレーキシュー54,54を同時にブ
レーキドラム46に当接せしめて緊急ロックするように
してもよい。
【0029】また、上記実施例において、ドラム収容ス
ペース32c及びブレーキシュー摺動溝32eは前部ケ
ーシングハーフ32a,32bの両方に形成したが、前
部ケーシングハーフ32aのみに形成し、前部ケーシン
グハーフ32bをドラム収容スペース32c及びブレー
キシュー摺動溝32eを前方より覆う蓋体として構成す
ることもできる。
ペース32c及びブレーキシュー摺動溝32eは前部ケ
ーシングハーフ32a,32bの両方に形成したが、前
部ケーシングハーフ32aのみに形成し、前部ケーシン
グハーフ32bをドラム収容スペース32c及びブレー
キシュー摺動溝32eを前方より覆う蓋体として構成す
ることもできる。
【0030】更に、慣性部材56は所定距離離間した二
つのウェイト60を備える構成としたが、車両幅方向中
央に一個のウェイトを備えた構成とすることもできる。
つのウェイト60を備える構成としたが、車両幅方向中
央に一個のウェイトを備えた構成とすることもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0032】手動ロック装置と緊急ロック装置を並設し
たので、通常時のシートロックは手動ロック装置で行わ
れ、手動ロック装置を解除したロックオフ状態における
車両衝突等の緊急時においては、緊急ロック装置により
シートロックが行われるので、いかなる場合にもシート
は確実にロックされる。
たので、通常時のシートロックは手動ロック装置で行わ
れ、手動ロック装置を解除したロックオフ状態における
車両衝突等の緊急時においては、緊急ロック装置により
シートロックが行われるので、いかなる場合にもシート
は確実にロックされる。
【図1】 本発明にかかるセーフティロック機構を備え
た車両用シートスライド装置の斜視図である。
た車両用シートスライド装置の斜視図である。
【図2】 図1のセーフティロック機構に設けられた緊
急ロック装置の要部を示す分解斜視図である。
急ロック装置の要部を示す分解斜視図である。
2 ロワレール 4 アッパーレール 10 手動ロック装置 12 操作レバー 20 ロック部材 22 ラッチプレート 30 緊急ロック装置 32 前部ケーシング 36 スライドスクリュー 38 スライドナット 46 ブレーキドラム 54 ブレーキシュー 56 慣性部材 58 カム 60 ウェイト 64 板ばね
Claims (2)
- 【請求項1】 車両フロアに固定された一対のロワレー
ルと、該ロワレールに摺動自在に取り付けられたアッパ
ーレールに固定された車両用シートにおいて、 手動ロック装置と緊急ロック装置とを並設し、上記手動
ロック装置を、操作レバーと、該操作レバーにより操作
されるロック部材と、該ロック部材との嵌合により上記
シートをロックするラッチプレートとで構成する一方、
上記緊急ロック装置を、上記アッパーレールに回動自在
に取り付けられたスライドスクリューと、該スライドス
クリューと螺合し上記ロワレールに固定されたスライド
ナットと、上記スライドスクリューに固定されたブレー
キドラムと、該ブレーキドラムに対向して摺動自在に配
設されたブレーキシューと、該ブレーキシューを摺動せ
しめるカムを備えた慣性部材と、上記ブレーキシューを
上記カムに向かって付勢する弾性手段とで構成し、上記
スライドスクリュー及びスライドナットのねじが摩擦角
以上のリードを有し、上記手動ロック装置のロックを解
除した後上記シートに加えられた負荷により上記スライ
ドスクリューは回動して、上記アッパーレール及びロワ
レールを互いに相対移動可能とする一方、上記シートに
加えられた所定値以上の減加速度による上記慣性部材の
揺動により、上記カムが上記ブレーキシューを上記弾性
部材の付勢力に抗して上記ブレーキドラムに当接せし
め、上記スライドスクリューを緊急ロックさせるように
したことを特徴とする車両用シートのセーフティロック
機構。 - 【請求項2】 上記ブレーキドラムを、上記スライドス
クリューの前端が回動自在に支承されたケーシングに収
容するとともに、車両幅方向における上記ブレーキドラ
ムの両側に一対の上記ブレーキシューを配設する一方、
上記慣性部材にウェイトを取り付け、該ウェイトの前後
移動に伴う上記慣性部材の揺動より上記カムを介して上
記ブレーキシューを上記ブレーキドラムに当接すること
により緊急ロックするようにした請求項1に記載の車両
用シートのセーフティロック機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8700595A JPH08282348A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 車両用シートのセーフティロック機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8700595A JPH08282348A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 車両用シートのセーフティロック機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08282348A true JPH08282348A (ja) | 1996-10-29 |
Family
ID=13902810
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8700595A Pending JPH08282348A (ja) | 1995-04-12 | 1995-04-12 | 車両用シートのセーフティロック機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08282348A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1059192A3 (en) * | 1999-06-07 | 2002-07-10 | Delta Tooling Co., Ltd. | Stepless slide adjuster having a safety lock for automotive vehicles |
JP2006327501A (ja) * | 2005-05-27 | 2006-12-07 | Johnson Controls Technol Co | 乗り物用シート |
-
1995
- 1995-04-12 JP JP8700595A patent/JPH08282348A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1059192A3 (en) * | 1999-06-07 | 2002-07-10 | Delta Tooling Co., Ltd. | Stepless slide adjuster having a safety lock for automotive vehicles |
JP2006327501A (ja) * | 2005-05-27 | 2006-12-07 | Johnson Controls Technol Co | 乗り物用シート |
JP4562588B2 (ja) * | 2005-05-27 | 2010-10-13 | ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー | 乗り物用シート |
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