JPH08300374A - インサート内蔵発泡成形品の製造方法および発泡成形型 - Google Patents
インサート内蔵発泡成形品の製造方法および発泡成形型Info
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- JPH08300374A JPH08300374A JP7129623A JP12962395A JPH08300374A JP H08300374 A JPH08300374 A JP H08300374A JP 7129623 A JP7129623 A JP 7129623A JP 12962395 A JP12962395 A JP 12962395A JP H08300374 A JPH08300374 A JP H08300374A
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60N—SEATS SPECIALLY ADAPTED FOR VEHICLES; VEHICLE PASSENGER ACCOMMODATION NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B60N2/00—Seats specially adapted for vehicles; Arrangement or mounting of seats in vehicles
- B60N2/75—Arm-rests
- B60N2/753—Arm-rests movable to an inoperative position
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Seats For Vehicles (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 対向する2つの側面から取り付け軸が突出す
るインサート内蔵発泡成形品を、前記取り付け軸にバリ
が付着するのを抑えながら、しかも製品の目立ち易い部
分の外観および触れやすい部分の感触を良好にして製造
する。 【構成】 インサート40の一対の両側面42a,42
bを下と上にして該側面から突出する取り付け軸41
a,41bを、下型型面12と上型型面22に形成した
軸挿入孔13,23に挿入するとともにし、前記取り付
け軸周囲のインサート側面を前記下型型面と上型型面に
密着させて当該取り付け軸周囲をシールし、前記下型型
面と上型型面間で発泡原料を発泡させる。
るインサート内蔵発泡成形品を、前記取り付け軸にバリ
が付着するのを抑えながら、しかも製品の目立ち易い部
分の外観および触れやすい部分の感触を良好にして製造
する。 【構成】 インサート40の一対の両側面42a,42
bを下と上にして該側面から突出する取り付け軸41
a,41bを、下型型面12と上型型面22に形成した
軸挿入孔13,23に挿入するとともにし、前記取り付
け軸周囲のインサート側面を前記下型型面と上型型面に
密着させて当該取り付け軸周囲をシールし、前記下型型
面と上型型面間で発泡原料を発泡させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、インサート内蔵発泡
成形品の製造方法とその発泡成形型に関する。
成形品の製造方法とその発泡成形型に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、自動車のリアシートには、乗
員の肘掛けとしてリアセンターアームレストが取り付け
られることがある。このリアセンターアームレストとし
ては、図7に示すように、一対の両側面42a,42b
から取り付け軸41a,41bが外方へ突出したインサ
ート40を、図8に示すような発泡体31内に埋設し
て、前記取り付け軸41a,41bを成形品の一対の両
側面30a,30bから突出させたインサート内蔵発泡
成形品30が用いられている。このインサート内蔵発泡
成形品30からなるリアセンターアームレストは、その
取り付け軸41a,41bを介してリアシートに回転自
在に取り付けられ、不要時には前記取り付け軸41a,
41bを中心とする回転によりリアシートの凹部に収納
され、使用時には前記リアシシートの凹部から引き出さ
れる。なお、前記インサート内蔵発泡成形品30は、通
常ファブリック等の表皮で覆われて使用される。
員の肘掛けとしてリアセンターアームレストが取り付け
られることがある。このリアセンターアームレストとし
ては、図7に示すように、一対の両側面42a,42b
から取り付け軸41a,41bが外方へ突出したインサ
ート40を、図8に示すような発泡体31内に埋設し
て、前記取り付け軸41a,41bを成形品の一対の両
側面30a,30bから突出させたインサート内蔵発泡
成形品30が用いられている。このインサート内蔵発泡
成形品30からなるリアセンターアームレストは、その
取り付け軸41a,41bを介してリアシートに回転自
在に取り付けられ、不要時には前記取り付け軸41a,
41bを中心とする回転によりリアシートの凹部に収納
され、使用時には前記リアシシートの凹部から引き出さ
れる。なお、前記インサート内蔵発泡成形品30は、通
常ファブリック等の表皮で覆われて使用される。
【0003】ところで、従来における前記インサート内
蔵発泡成形品30の製造は、図9および図10に示すよ
うに、下型51と上型52からなる発泡成形型50内に
前記インサート40を略水平状態に保持し、その下型型
面52と上型型面53間でポリウレタン原料等の発泡原
料Pを発泡させ、発泡体を形成することによりなされ
る。その際、前記インサート40は、側面の取り付け軸
41a,41bが下型51と上型52のパーティング面
54,55で挟持される。図中の符号56は、前記イン
サート40の先端部分を支持するため下型型面52に立
設された支持用突起である。
蔵発泡成形品30の製造は、図9および図10に示すよ
うに、下型51と上型52からなる発泡成形型50内に
前記インサート40を略水平状態に保持し、その下型型
面52と上型型面53間でポリウレタン原料等の発泡原
料Pを発泡させ、発泡体を形成することによりなされ
る。その際、前記インサート40は、側面の取り付け軸
41a,41bが下型51と上型52のパーティング面
54,55で挟持される。図中の符号56は、前記イン
サート40の先端部分を支持するため下型型面52に立
設された支持用突起である。
【0004】前記インサート内蔵発泡成形品の製造方法
にあっては、下型51と上型52のパーティング面5
4,55でインサートの取り付け軸41a,41bを挟
持しているが、このパーティング面54,55は、発泡
原料Pが漏出し易いため、その漏出発泡原料が前記取り
付け軸41a,41bに付着し、硬化してバリを形成す
ることが多い。前記取り付け軸41a,41bに付着し
たバリは、その後インサート内蔵発泡成形品を自動車の
リアシートに取り付ける際の邪魔になるのみならず、そ
のインサート内蔵発泡成形品の回転も阻害するため、そ
の発泡成形品の製造後に除去する必要があり、その除去
作業が面倒であった。しかもそのバリ除去作業に用いる
ナイフ等の工具により、前記取り付け軸41a,41b
を傷つけることもあり、その傷によって発泡成形品の取
り付けが困難になったり、回転阻害を生じることもあっ
た。
にあっては、下型51と上型52のパーティング面5
4,55でインサートの取り付け軸41a,41bを挟
持しているが、このパーティング面54,55は、発泡
原料Pが漏出し易いため、その漏出発泡原料が前記取り
付け軸41a,41bに付着し、硬化してバリを形成す
ることが多い。前記取り付け軸41a,41bに付着し
たバリは、その後インサート内蔵発泡成形品を自動車の
リアシートに取り付ける際の邪魔になるのみならず、そ
のインサート内蔵発泡成形品の回転も阻害するため、そ
の発泡成形品の製造後に除去する必要があり、その除去
作業が面倒であった。しかもそのバリ除去作業に用いる
ナイフ等の工具により、前記取り付け軸41a,41b
を傷つけることもあり、その傷によって発泡成形品の取
り付けが困難になったり、回転阻害を生じることもあっ
た。
【0005】なお、前記バリ除去を容易とするため、あ
らかじめ取り付け軸41a,41bに離型剤を塗布する
場合もあるが、その場合には離型剤が取り付け軸41
a,41b以外のインサート40表面にも付着して、発
泡体がインサートから剥離し易くなる問題がある。
らかじめ取り付け軸41a,41bに離型剤を塗布する
場合もあるが、その場合には離型剤が取り付け軸41
a,41b以外のインサート40表面にも付着して、発
泡体がインサートから剥離し易くなる問題がある。
【0006】また一般的に、発泡成形型を用いる発泡成
形品の製造方法においては、発泡原料の発泡時に発生す
る発泡ガス等が上型型面付近に集まるため、その上型型
面で成形される発泡成形品の表面にはエア溜まり(ボイ
ド)による窪みが発生し易く、発泡成形品の外観および
感触が損なわれることがある。特に、前記インサート内
蔵発泡成形品の製造方法にあっては、前記インサート4
0を発泡成形型50内に略水平に保持して発泡成形を行
なうため、前記上型型面53で成形される発泡成形品の
表面(図8の33またはその反対側)は、その発泡成形
品がリアシートに取り付けられて使用される際に、最も
目立ち易く、かつ触れ易い部分となる。したがって、前
記エア溜まりによるインサート内蔵発泡成形品の外観お
よび感触低下は無視できない重要な問題であった。
形品の製造方法においては、発泡原料の発泡時に発生す
る発泡ガス等が上型型面付近に集まるため、その上型型
面で成形される発泡成形品の表面にはエア溜まり(ボイ
ド)による窪みが発生し易く、発泡成形品の外観および
感触が損なわれることがある。特に、前記インサート内
蔵発泡成形品の製造方法にあっては、前記インサート4
0を発泡成形型50内に略水平に保持して発泡成形を行
なうため、前記上型型面53で成形される発泡成形品の
表面(図8の33またはその反対側)は、その発泡成形
品がリアシートに取り付けられて使用される際に、最も
目立ち易く、かつ触れ易い部分となる。したがって、前
記エア溜まりによるインサート内蔵発泡成形品の外観お
よび感触低下は無視できない重要な問題であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記の点
に鑑みなされたもので、一対の両側面から取り付け軸が
突出するインサート内蔵発泡成形品を、前記取り付け軸
にバリが付着するのを抑えながら、しかも製品の目立ち
易い部分の外観および触れやすい部分の感触を良好にし
て製造できる方法と、その方法に用いる発泡成形型を提
供しようとするものである。
に鑑みなされたもので、一対の両側面から取り付け軸が
突出するインサート内蔵発泡成形品を、前記取り付け軸
にバリが付着するのを抑えながら、しかも製品の目立ち
易い部分の外観および触れやすい部分の感触を良好にし
て製造できる方法と、その方法に用いる発泡成形型を提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】ここで提案する発明は、
インサート内蔵発泡成形品の製造方法に関する第一の発
明と、その製造方法に用いる発泡成形型に関する第二の
発明とからなる。第一の発明は、一対の両側面から外方
へ突出する取り付け軸の形成されたインサートを、発泡
成形型の下型型面と上型型面間に保持し、該下型型面と
上型型面間で発泡原料を発泡させることにより、前記取
り付け軸を成形品の側面から突出させたインサート内蔵
発泡成形品を製造する方法において、前記両側面から突
出する取り付け軸を、前記下型型面と上型型面に形成し
た軸挿入孔に挿入するとともに、前記取り付け軸周囲の
インサート側面を前記下型型面と上型型面に密着させて
当該取り付け軸周囲をシールし、前記発泡原料の発泡を
行なうことを特徴とする。
インサート内蔵発泡成形品の製造方法に関する第一の発
明と、その製造方法に用いる発泡成形型に関する第二の
発明とからなる。第一の発明は、一対の両側面から外方
へ突出する取り付け軸の形成されたインサートを、発泡
成形型の下型型面と上型型面間に保持し、該下型型面と
上型型面間で発泡原料を発泡させることにより、前記取
り付け軸を成形品の側面から突出させたインサート内蔵
発泡成形品を製造する方法において、前記両側面から突
出する取り付け軸を、前記下型型面と上型型面に形成し
た軸挿入孔に挿入するとともに、前記取り付け軸周囲の
インサート側面を前記下型型面と上型型面に密着させて
当該取り付け軸周囲をシールし、前記発泡原料の発泡を
行なうことを特徴とする。
【0009】第二の発明は、一対の両側面から外方へ突
出する取り付け軸の形成されたインサートを下型型面と
上型型面間に保持して、前記取り付け軸を成形品の側面
から突出させたインサート内蔵発泡成形品を前記下型型
面と上型型面間で発泡成形する発泡成形型において、前
記インサートの取り付け軸を挿入するための軸挿入孔を
前記下型型面と上型型面に各々上下方向に設けるととも
に、前記下型と上型の閉型時に前記取り付け軸周囲のイ
ンサート側面と密着するシール面を、前記軸挿入孔周囲
の下型型面と上型型面に設けたことを特徴とする。
出する取り付け軸の形成されたインサートを下型型面と
上型型面間に保持して、前記取り付け軸を成形品の側面
から突出させたインサート内蔵発泡成形品を前記下型型
面と上型型面間で発泡成形する発泡成形型において、前
記インサートの取り付け軸を挿入するための軸挿入孔を
前記下型型面と上型型面に各々上下方向に設けるととも
に、前記下型と上型の閉型時に前記取り付け軸周囲のイ
ンサート側面と密着するシール面を、前記軸挿入孔周囲
の下型型面と上型型面に設けたことを特徴とする。
【0010】
【実施例】以下添付の図面に従ってこの発明を詳細に説
明する。図1はこの発明の発泡成形型の一例を示す斜視
図、図2はその横断面図、図3はその縦断面図、図4は
その下型の軸挿入孔部分の断面図、図5はその発泡成形
型を用いるインサート内蔵発泡成形品の製造時を示す発
泡成形型の縦断面図、図6はその発泡時を示す発泡成形
型の縦断面図である。
明する。図1はこの発明の発泡成形型の一例を示す斜視
図、図2はその横断面図、図3はその縦断面図、図4は
その下型の軸挿入孔部分の断面図、図5はその発泡成形
型を用いるインサート内蔵発泡成形品の製造時を示す発
泡成形型の縦断面図、図6はその発泡時を示す発泡成形
型の縦断面図である。
【0011】図1ないし図3に示す発泡成形型10は、
下型11と上型21とよりなり、図8に示したインサー
ト内蔵発泡成形品30を成形するためのものである。前
記下型11は、前記インサート内蔵発泡成形品30を、
その側面30a,30bが下と上となるようにして成形
するための凹形状の型面12を有する。この下型11の
型面12の底部には、図7に示したインサート40の取
り付け軸の一方41aを下向きにして挿入するための軸
挿入孔13が、所定位置に上下方向に設けられている。
この軸挿入孔13の寸法は、インサートの取り付け軸4
1aの寸法と略等しくされるが、好ましくは図4に示す
ように、軸挿入孔13の孔径aを、取り付け軸41aの
直径bよりも0.2mm程度大、また軸挿入孔13の深
さcを、取り付け軸41aの長さdよりも1.0〜10
mm程度大とするのが、取り付け軸41aの挿入し易さ
およびその取り付け軸41a周囲のシール性の点で適す
る。
下型11と上型21とよりなり、図8に示したインサー
ト内蔵発泡成形品30を成形するためのものである。前
記下型11は、前記インサート内蔵発泡成形品30を、
その側面30a,30bが下と上となるようにして成形
するための凹形状の型面12を有する。この下型11の
型面12の底部には、図7に示したインサート40の取
り付け軸の一方41aを下向きにして挿入するための軸
挿入孔13が、所定位置に上下方向に設けられている。
この軸挿入孔13の寸法は、インサートの取り付け軸4
1aの寸法と略等しくされるが、好ましくは図4に示す
ように、軸挿入孔13の孔径aを、取り付け軸41aの
直径bよりも0.2mm程度大、また軸挿入孔13の深
さcを、取り付け軸41aの長さdよりも1.0〜10
mm程度大とするのが、取り付け軸41aの挿入し易さ
およびその取り付け軸41a周囲のシール性の点で適す
る。
【0012】また、前記下型11の軸挿入孔13周囲の
型面は、この下型11と上型21の閉型時に、前記イン
サート40の一方の取り付け軸41a周囲の側面42a
と密着するシール面14となっている。なお、この下型
11型面12の底部には、前記軸挿入孔13から所定距
離離れてインサート支持用突部15が形成されている。
型面は、この下型11と上型21の閉型時に、前記イン
サート40の一方の取り付け軸41a周囲の側面42a
と密着するシール面14となっている。なお、この下型
11型面12の底部には、前記軸挿入孔13から所定距
離離れてインサート支持用突部15が形成されている。
【0013】一方、前記上型21は、前記下型11の上
端にヒンジ25により回転可能に取り付けられ、位置ず
れなく容易に開閉できるようになっている。この上型2
1の型面22には、前記インサート40の他方の取り付
け軸41bを上向きに挿入するための軸挿入孔23が、
前記下型11の軸挿入孔13と対向する位置に上下方向
に形成されている。
端にヒンジ25により回転可能に取り付けられ、位置ず
れなく容易に開閉できるようになっている。この上型2
1の型面22には、前記インサート40の他方の取り付
け軸41bを上向きに挿入するための軸挿入孔23が、
前記下型11の軸挿入孔13と対向する位置に上下方向
に形成されている。
【0014】また、この実施例の上型21にあっては、
図2の鎖線で示すように、上型21の閉型時にインサー
トの取り付け軸41bが上型の軸挿入孔23周囲と衝突
しないよう、前記軸挿入孔23が、上型の回転軸(ヒン
ジ25の中心軸)に対して直交する方向に沿い長孔形状
とされている。その長孔形状の軸挿入孔23は、その短
径をインサートの取り付け軸41bの直径と略等しく、
好ましくはインサートの取り付け軸41bの直径よりも
0.2mm程度大きくし、また、深さをインサートの取
り付け軸41bの長さよりも1.0〜10mm程度大に
するのが好ましい。
図2の鎖線で示すように、上型21の閉型時にインサー
トの取り付け軸41bが上型の軸挿入孔23周囲と衝突
しないよう、前記軸挿入孔23が、上型の回転軸(ヒン
ジ25の中心軸)に対して直交する方向に沿い長孔形状
とされている。その長孔形状の軸挿入孔23は、その短
径をインサートの取り付け軸41bの直径と略等しく、
好ましくはインサートの取り付け軸41bの直径よりも
0.2mm程度大きくし、また、深さをインサートの取
り付け軸41bの長さよりも1.0〜10mm程度大に
するのが好ましい。
【0015】前記上型21の軸挿入孔23周囲の型面
は、下型11の型面12と同様、閉型時にインサートの
取り付け軸41b周囲の側面42bと密着するシール面
24となっている。なお、閉型時における前記下型11
と上型21のシール面14,24間隔は、前記インサー
ト40の取り付け軸周囲の側面42a,42bにシール
面14,24が隙間なく密着するよう、インサート40
の側面42a,42b間隔と等しく、あるいはそれより
わずかに小とされる。
は、下型11の型面12と同様、閉型時にインサートの
取り付け軸41b周囲の側面42bと密着するシール面
24となっている。なお、閉型時における前記下型11
と上型21のシール面14,24間隔は、前記インサー
ト40の取り付け軸周囲の側面42a,42bにシール
面14,24が隙間なく密着するよう、インサート40
の側面42a,42b間隔と等しく、あるいはそれより
わずかに小とされる。
【0016】次に、前記発泡成形型10を用いて図8の
インサート内蔵発泡成形品30を製造する方法について
説明する。まず、図7に示した前記インサート40を、
上型11を開いた状態の発泡成形型10の下型11内に
配置する。その際、図1ないし図3に示すように前記イ
ンサート40の対向する側面42a,42bを下と上に
し、その下側の側面42aから突出する取り付け軸41
aを下型11型面12の軸挿入孔13に挿入する。イン
サート40先端43の下端は、前記下型型面12のイン
サート支持突部15に載置する。
インサート内蔵発泡成形品30を製造する方法について
説明する。まず、図7に示した前記インサート40を、
上型11を開いた状態の発泡成形型10の下型11内に
配置する。その際、図1ないし図3に示すように前記イ
ンサート40の対向する側面42a,42bを下と上に
し、その下側の側面42aから突出する取り付け軸41
aを下型11型面12の軸挿入孔13に挿入する。イン
サート40先端43の下端は、前記下型型面12のイン
サート支持突部15に載置する。
【0017】そして、前記下型11内にポリウレタン原
料等の発泡原料Pを注入し、図2の鎖線のように上型2
1を回転させて発泡成形型11を閉型する。それによ
り、図5に示すように、インサート40の上側の取り付
け軸41bが、上型21型面22の軸挿入孔23に挿入
されるとともに、その軸挿入孔23周囲の上型21のシ
ール面24と、前記下型11の軸挿入孔13周囲のシー
ル面14が、前記インサート40の取り付け軸周囲の側
面42b,42aと密着し、その取り付け軸41b,4
1a周囲をシールする。
料等の発泡原料Pを注入し、図2の鎖線のように上型2
1を回転させて発泡成形型11を閉型する。それによ
り、図5に示すように、インサート40の上側の取り付
け軸41bが、上型21型面22の軸挿入孔23に挿入
されるとともに、その軸挿入孔23周囲の上型21のシ
ール面24と、前記下型11の軸挿入孔13周囲のシー
ル面14が、前記インサート40の取り付け軸周囲の側
面42b,42aと密着し、その取り付け軸41b,4
1a周囲をシールする。
【0018】前記発泡成形型10内に注入された発泡原
料Pは、発泡反応の進行により、図6に示すように下型
11の型面12と上型21の型面22間に充満し、イン
サート40を埋設した発泡体31となり、図8に示すイ
ンサート内蔵発泡成形品30を形成する。その発泡時、
前記インサート40の取り付け軸41a,41bの周囲
がシールされているため、発泡原料Pは取り付け軸41
a,41bに付着することがない。
料Pは、発泡反応の進行により、図6に示すように下型
11の型面12と上型21の型面22間に充満し、イン
サート40を埋設した発泡体31となり、図8に示すイ
ンサート内蔵発泡成形品30を形成する。その発泡時、
前記インサート40の取り付け軸41a,41bの周囲
がシールされているため、発泡原料Pは取り付け軸41
a,41bに付着することがない。
【0019】また、前記発泡原料Pの発泡時に発生する
発泡ガスは、前記上型21の型面22へ向けて上昇する
ため、場合によってはその上型型面22付近に集まり、
その上型型面22で成形される発泡体31の表面32に
エア溜まり(ボイド)を生じることがある。しかし、上
型型面22で成形される発泡体31の表面32は、図8
に示すようにインサート内蔵発泡成形品30の側面30
b(または30a)を構成し、そのインサート内蔵発泡
成形品30をリアセンターアームレストとして使用する
際には、ほとんど使用者の目に付かず、しかも触れられ
ることのない部分である。そのため、前記側面30b
(30a)にエア溜まり(ボイド)が存在しても、イン
サート内蔵発泡成形品30の外観および感触が損なわれ
るおそれがない。
発泡ガスは、前記上型21の型面22へ向けて上昇する
ため、場合によってはその上型型面22付近に集まり、
その上型型面22で成形される発泡体31の表面32に
エア溜まり(ボイド)を生じることがある。しかし、上
型型面22で成形される発泡体31の表面32は、図8
に示すようにインサート内蔵発泡成形品30の側面30
b(または30a)を構成し、そのインサート内蔵発泡
成形品30をリアセンターアームレストとして使用する
際には、ほとんど使用者の目に付かず、しかも触れられ
ることのない部分である。そのため、前記側面30b
(30a)にエア溜まり(ボイド)が存在しても、イン
サート内蔵発泡成形品30の外観および感触が損なわれ
るおそれがない。
【0020】その後、前記上型21を開き、前記インサ
ート内蔵発泡成形品30を発泡成形型10から取り出
す。このようにして得られたインサート内蔵発泡成形品
30は、その側面30a,30bから突出する取り付け
軸41a,41bに、発泡原料の硬化したバリが付着し
てなく、そのバリ除去作業をする必要がない。このイン
サート内蔵発泡成形品30は、その後、図示しない表皮
が被せられて製品とされる。
ート内蔵発泡成形品30を発泡成形型10から取り出
す。このようにして得られたインサート内蔵発泡成形品
30は、その側面30a,30bから突出する取り付け
軸41a,41bに、発泡原料の硬化したバリが付着し
てなく、そのバリ除去作業をする必要がない。このイン
サート内蔵発泡成形品30は、その後、図示しない表皮
が被せられて製品とされる。
【0021】なお、前記実施例においては、上型21を
下型11に回転可能に連結した例を示したが、成形する
インサート内蔵発泡成形品の形状等によっては、上型2
1を下型11に回転可能に連結せず、下型11から分離
および合体可能にしてもよい。また、前記下型11およ
び上型21は、各々複数に分割可能な構造にしてインサ
ート内蔵発泡成形品の取り出しを、一層容易にすること
もある。さらに、前記実施例においては、上型11を開
けて発泡原料を注入し、その後上型21を閉じるオープ
ン注入の場合を示したが、この発明の製造方法および発
泡成形型は、上型と下型を閉じた状態で発泡原料を発泡
成形型内に注入するクローズド注入によってインサート
内蔵発泡成形品を製造する方法、およびそのクローズド
注入用の発泡成形型であってもよい。なお、クローズド
注入の場合には、上型の一部に注入用の開口部が形成さ
れる。また、この発明によって製造するインサート内蔵
発泡成形品は、リアセンターアームレスト用のものに限
られない。
下型11に回転可能に連結した例を示したが、成形する
インサート内蔵発泡成形品の形状等によっては、上型2
1を下型11に回転可能に連結せず、下型11から分離
および合体可能にしてもよい。また、前記下型11およ
び上型21は、各々複数に分割可能な構造にしてインサ
ート内蔵発泡成形品の取り出しを、一層容易にすること
もある。さらに、前記実施例においては、上型11を開
けて発泡原料を注入し、その後上型21を閉じるオープ
ン注入の場合を示したが、この発明の製造方法および発
泡成形型は、上型と下型を閉じた状態で発泡原料を発泡
成形型内に注入するクローズド注入によってインサート
内蔵発泡成形品を製造する方法、およびそのクローズド
注入用の発泡成形型であってもよい。なお、クローズド
注入の場合には、上型の一部に注入用の開口部が形成さ
れる。また、この発明によって製造するインサート内蔵
発泡成形品は、リアセンターアームレスト用のものに限
られない。
【0022】
【発明の効果】以上図示し説明したように、この発明の
インサート内蔵発泡成形品の製造方法および発泡成形型
によれば、インサートを、その取り付け軸が上下方向と
なるように下型型面と上型型面間に配置し、その下型型
面と上型型面に前記取り付け軸周囲のインサート側面を
密着して該取り付け軸周囲をシールするため、発泡原料
が前記取り付け軸に付着するのを防止することができ
る。しかも、前記取り付け軸は、発泡原料の漏出し易い
下型と上型のパーティング面には位置しないため、その
パーティング面から発泡原料が漏出することがあっても
取り付け軸に付着することがない。
インサート内蔵発泡成形品の製造方法および発泡成形型
によれば、インサートを、その取り付け軸が上下方向と
なるように下型型面と上型型面間に配置し、その下型型
面と上型型面に前記取り付け軸周囲のインサート側面を
密着して該取り付け軸周囲をシールするため、発泡原料
が前記取り付け軸に付着するのを防止することができ
る。しかも、前記取り付け軸は、発泡原料の漏出し易い
下型と上型のパーティング面には位置しないため、その
パーティング面から発泡原料が漏出することがあっても
取り付け軸に付着することがない。
【0023】したがって、この発明によれば、インサー
ト内蔵発泡成形品を発泡成形型から取り出した後、前記
取り付け軸周囲のバリ除去作業が不要となり、作業を簡
略化することができる。しかも、そのバリ除去作業中に
前記取り付け軸に傷を付けることもなくなり、その傷に
よるインサート内蔵発泡成形品の取り付け不良および回
転不良を生じることもなくなる。さらに、あらかじめイ
ンサートの取り付け軸に離型剤を塗布する必要が無くな
り、作業を簡略化できるとともに、前記取り付け軸以外
のインサート表面に離型剤が付着するのを防ぐことがで
き、その付着した離型剤によって発泡体がインサートか
ら剥離するのを防止することもできる。また、離型剤を
前記取り付け軸に塗布するにしても、その塗布量を少な
くできるため、前記取り付け軸以外のインサート表面に
離型剤が付着し難く、その付着離型剤による前記発泡体
の剥離を防止し易い。
ト内蔵発泡成形品を発泡成形型から取り出した後、前記
取り付け軸周囲のバリ除去作業が不要となり、作業を簡
略化することができる。しかも、そのバリ除去作業中に
前記取り付け軸に傷を付けることもなくなり、その傷に
よるインサート内蔵発泡成形品の取り付け不良および回
転不良を生じることもなくなる。さらに、あらかじめイ
ンサートの取り付け軸に離型剤を塗布する必要が無くな
り、作業を簡略化できるとともに、前記取り付け軸以外
のインサート表面に離型剤が付着するのを防ぐことがで
き、その付着した離型剤によって発泡体がインサートか
ら剥離するのを防止することもできる。また、離型剤を
前記取り付け軸に塗布するにしても、その塗布量を少な
くできるため、前記取り付け軸以外のインサート表面に
離型剤が付着し難く、その付着離型剤による前記発泡体
の剥離を防止し易い。
【0024】加えて、この発明によれば、インサート内
蔵発泡成形品は、その一対の両側面を下と上にして発泡
成形されるため、エア溜まり(ボイド)を生じる場合に
も、そのエア溜まりの位置はインサート内蔵発泡成形品
の使用時に目立たず、かつ触れないインサート内蔵発泡
成形品の側面となり、外観および感触が損なわれるおそ
れがない。
蔵発泡成形品は、その一対の両側面を下と上にして発泡
成形されるため、エア溜まり(ボイド)を生じる場合に
も、そのエア溜まりの位置はインサート内蔵発泡成形品
の使用時に目立たず、かつ触れないインサート内蔵発泡
成形品の側面となり、外観および感触が損なわれるおそ
れがない。
【図1】この発明の発泡成形型の一例を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】その横断面図である。
【図3】その縦断面図である。
【図4】その下型の軸挿入孔部分の断面図である。
【図5】その発泡成形型を用いるインサート内蔵発泡成
形品の製造時を示す発泡成形型の縦断面図である。
形品の製造時を示す発泡成形型の縦断面図である。
【図6】その発泡時を示す発泡成形型の縦断面図であ
る。
る。
【図7】インサートの一例の斜視図である。
【図8】インサート内蔵発泡成形品の一例の斜視図であ
る。
る。
【図9】従来方法によるインサート内蔵発泡成形品の製
造途中を示す発泡成形型の縦断面図である。
造途中を示す発泡成形型の縦断面図である。
【図10】その発泡成形型の横断面図である。
10 発泡成形型 11 下型 12 下型の型面 13 下型の軸挿入孔 14 シール面 21 上型 22 上型の型面 23 上型の軸挿入孔 24 シール面 30 インサート内蔵発泡成形品 30a,30b インサート内蔵発泡成形品の側面 40 インサート 41a,41b 取り付け軸 42a,42b インサートの側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 31:30
Claims (3)
- 【請求項1】 一対の両側面から外方へ突出する取り付
け軸の形成されたインサートを、発泡成形型の下型型面
と上型型面間に保持し、該下型型面と上型型面間で発泡
原料を発泡させることにより、前記取り付け軸を成形品
の側面から突出させたインサート内蔵発泡成形品を製造
する方法において、 前記両側面から突出する取り付け軸を、前記下型型面と
上型型面に形成した軸挿入孔に挿入するとともに、前記
取り付け軸周囲のインサート側面を前記下型型面と上型
型面に密着させて当該取り付け軸周囲をシールし、前記
発泡原料の発泡を行なうことを特徴とするインサート内
蔵発泡成形品の製造方法。 - 【請求項2】 一対の両側面から外方へ突出する取り付
け軸の形成されたインサートを下型型面と上型型面間に
保持して、前記取り付け軸を成形品の側面から突出させ
たインサート内蔵発泡成形品を前記下型型面と上型型面
間で発泡成形する発泡成形型において、 前記インサートの取り付け軸を挿入するための軸挿入孔
を前記下型型面と上型型面に各々上下方向に設けるとと
もに、前記下型と上型の閉型時に前記取り付け軸周囲の
インサート側面と密着するシール面を、前記軸挿入孔周
囲の下型型面と上型型面に設けたことを特徴とする発泡
成形型。 - 【請求項3】 請求項2において、上型を下型の縁に回
転可能に軸着して開閉自在とするとともに、前記上型型
面の軸挿入孔を、前記上型の回転軸と直交する方向に沿
う長孔形状としたことを特徴とする発泡成形型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7129623A JPH08300374A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | インサート内蔵発泡成形品の製造方法および発泡成形型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7129623A JPH08300374A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | インサート内蔵発泡成形品の製造方法および発泡成形型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08300374A true JPH08300374A (ja) | 1996-11-19 |
Family
ID=15014067
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7129623A Pending JPH08300374A (ja) | 1995-04-28 | 1995-04-28 | インサート内蔵発泡成形品の製造方法および発泡成形型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08300374A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002079525A (ja) * | 2000-09-05 | 2002-03-19 | Inoac Corp | 回転式アームレスト用インサート、回転式アームレスト及び回転式アームレストの製造方法 |
-
1995
- 1995-04-28 JP JP7129623A patent/JPH08300374A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002079525A (ja) * | 2000-09-05 | 2002-03-19 | Inoac Corp | 回転式アームレスト用インサート、回転式アームレスト及び回転式アームレストの製造方法 |
JP4485036B2 (ja) * | 2000-09-05 | 2010-06-16 | 株式会社イノアックコーポレーション | 回転式アームレスト用インサート、回転式アームレスト及び回転式アームレストの製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040518 |