JPH08295670A - 2−クロロピリジン誘導体及びその製造方法 - Google Patents
2−クロロピリジン誘導体及びその製造方法Info
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- JPH08295670A JPH08295670A JP7181738A JP18173895A JPH08295670A JP H08295670 A JPH08295670 A JP H08295670A JP 7181738 A JP7181738 A JP 7181738A JP 18173895 A JP18173895 A JP 18173895A JP H08295670 A JPH08295670 A JP H08295670A
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Abstract
リジンを有利に製造することを可能にする、新規なN−
メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミンを
提供することを目的とする。 【解決手段】 本発明によれば、酸の存在下にN−メチ
リジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミンを加水
分解するに当たり、反応系内に低級アルコールを存在さ
せ、副生するホルムアルデヒドを低級アルコールとの反
応生成物であるジ低級アルコキシメタンとして反応系外
に除去しつつ加水分解反応を行うことにより2−クロロ
−5−アミノメチルピリジンが工業的に有利に製造され
る。
Description
2−クロロ−5−ピリジンメタンアミン、その製造方法
及びそれを出発物質とする2−クロロ−5−アミノメチ
ルピリジンの製造方法に関する。
ンメタンアミンは、医薬、農薬の中間体、特に殺虫剤の
中間体である2−クロロ−5−アミノメチルピリジンの
合成原料として有用な新規化合物である。
の製造方法としては従来より種々の方法が知られてい
る。例えば、ドイツ公開特許第3727126号明細書
には、2−クロロ−5−クロロメチルピリジンをフタル
イミドカリウムと反応させ、次いで得られるN−2−ク
ロロ−5−ピリジルメチル−フタルイミドをヒドラジン
と反応させて、2−クロロ−5−アミノメチルピリジン
を製造する方法が記載されている。また特開平3−27
1273号公報には、2−クロロ−5−ピリジルメチル
ヘキサメチレンテトラアンモニウムクロリドを低級アル
コールの存在下、水溶媒中鉱酸を用いて加水分解して、
2−クロロ−5−アミノメチルピリジンを製造する方法
が記載されている。
すような欠点を有している。
明細書に記載の方法は、原料化合物に比較的高価なフタ
ルイミドカリウムを用い、また無水のジメチルホルムア
ミドの回収にコストを要するため、経済的に不利であ
る。更に、上記の方法は、ヒドラジン分解の際の後処理
操作が煩雑であり、多量に副生するヒドラジドの廃棄も
工業的には問題となる。
載の方法は、上記ドイツ公開特許第3727126号明
細書に記載の方法の欠点を解消したものであるが、この
方法にも次のような欠点があり、工業的製造法として不
適当である。即ち、該公報記載の方法によれば、加水分
解時に2−クロロ−5−ピリジルメチルヘキサメチレン
テトラアンモニウムクロリドに対して6倍モルのホルム
アルデヒドが生成し、その生成するホルムアルデヒドを
2倍モル以上の低級アルコールと反応させてジ低級アル
コキシメタンに転化せしめ、更に転化されたジ低級アル
コキシメタンを反応系外へ留去している。上記方法で
は、生成するホルムアルデヒド量が2−クロロ−5−ピ
リジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウムクロリ
ドに対して6倍モルであるので、低級アルコールを2−
クロロ−5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアン
モニウムクロリドに対して実に12倍モル以上必要とし
(上記公報の実施例では18倍モル以上使用してい
る)、更にジ低級アルコキシメタンの生成量も2−クロ
ロ−5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニ
ウムクロリドに対して6倍モルとなる。このように上記
公報に記載の方法は、多量の低級アルコールを必要とす
るため、反応の容積効率が悪く、しかも反応系外に取り
出される多量のジ低級アルコキシメタンを廃棄処分する
必要があり、工業的に不利になるのは避けられない。
は、反応の容積効率を改善すると共に、廃棄物の生成量
を減少せしめて2−クロロ−5−アミノメチルピリジン
を工業的に有利に製造することを可能にする、新規な原
料化合物を提供することにある。
原料化合物の製造方法を提供することにある。
合物から2−クロロ−5−アミノメチルピリジンを工業
的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミンは、文献未記
載の新規化合物であって、下記式(1)で示される。
クロロ−5−ピリジンメタンアミンを出発原料とし、次
の方法に従うことにより、式
ピリジンが工業的に有利に製造され得る。即ち、酸の存
在下に式(1)のN−メチリジン−2−クロロ−5−ピ
リジンメタンアミンを加水分解するに当たり、反応系内
に低級アルコールを存在させ、副生するホルムアルデヒ
ドを低級アルコールとの反応生成物であるジ低級アルコ
キシメタンとして反応系外に除去しつつ加水分解反応を
行うことにより式(2)の2−クロロ−5−アミノメチ
ルピリジンが工業的に有利に製造される。
ンメタンアミンを低級アルコールの存在下で酸加水分解
を行うと、N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジン
メタンアミンと等モルのホルムアルデヒドが副生し低級
アルコールと反応してジ低級アルコキシメタンになるの
で、低級アルコールの使用量はN−メチリジン−2−ク
ロロ−5−ピリジンメタンアミンに対して最低2倍モル
で充分であり、しかもジ低級アルコキシメタンの生成量
はN−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンア
ミンに対して等モルである。またN−メチリジン−2−
クロロ−5−ピリジンメタンアミンの酸加水分解によっ
て高収率で2−クロロ−5−アミノピリジンメタンアミ
ンを製造することができる。従ってN−メチリジン−2
−クロロ−5−ピリジンメタンアミンを原料化合物とし
て用いると、反応の容積効率を改善し且つ廃棄物量を減
少せしめて2−クロロ−5−アミノピリジンメタンアミ
ンを製造することができる。
クロロ−5−ピリジンメタンアミンは、(A)水及び水
素化触媒の存在下に、2−クロロ−5−トリクロロメチ
ルピリジン、ヘキサメチレンテトラミン及び水素を反応
させるか、又は(B)式
ルヘキサメチレンテトラアンモニウムクロリドと水とを
反応させることにより製造される。
る。
チリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミンは、
水及び水素化触媒の存在下に、2−クロロ−5−トリク
ロロメチルピリジン、ヘキサメチレンテトラミン及び水
素を反応させることにより製造される。
テトラミンの使用量は、特に限定されるものではない
が、通常2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン1
モルに対して0.5〜5モル、好ましくは1〜3モルと
するのがよい。ヘキサメチレンテトラミンの使用量を上
記範囲内で用いれば、目的化合物を経済的に収率よく製
造できる。
用することが必須である。これらを使用しないと、目的
化合物が製造され得ない。水素化触媒としては、従来公
知のものを広く使用でき、ラネーニッケル、ラネーコバ
ルト等のラネー触媒、ルテニウムカーボン、ロジウムカ
ーボン、プラチナカーボン等の貴金属触媒等を例示でき
る。これらの中でもラネーニッケルが特に好ましい。ラ
ネーニッケルを使用すると、水素還元雰囲気下でのピリ
ジン核の2位のクロロ基の脱クロロ化が生じ難く、実質
的に側鎖のトリクロロメチル基のみが脱クロロ化され
る。斯かる水素化触媒の使用量は、2−クロロ−5−ト
リクロロメチルピリジンに対して通常1〜50重量%、
好ましくは5〜20重量%である。また水の使用量とし
ては、2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン1モ
ルに対して通常5〜20モル、好ましくは8〜15モル
とするのがよい。
た塩素原子が水素と反応し、副生成物として塩化水素が
生じる。副生する塩化水素は、水素化触媒の失活の原因
となるため、塩化水素を中和して水素化触媒の失活を防
止する目的で、反応系内に第3級アミンを共存させるの
が好ましい。また第3級アミンの共存下で反応を行うこ
とにより、N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジン
メタンアミンの収率を向上させることができる。
し、中和による以外の変質が起こらないものである限
り、従来公知のものを広く使用できる。第3級アミンと
しては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、
トリブチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルブチ
ルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、メチルジオク
チルアミン等のトリアルキルアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルプロピレンジアミン等の第3級ポリ
メチレンポリアミン、ピリジン、2−メチルピリジン、
3−メチルピリジン、4−メチルピリジン、2−エチル
ピリジン、3−エチルピリジン、4−エチルピリジン、
2−イソプロピルピリジン、3−イソプロピルピリジ
ン、4−イソプロピルピリジン、2−フェニルピリジ
ン、3−フェニルピリジン、4−フェニルピリジン、4
−ジメチルアミノピリジン、4−ピペリジノピリジン等
のピリジン塩基類等が挙げられる。第3級アミンの使用
量としては、2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジ
ン1モルに対して通常1〜6モル、好ましくは2〜4モ
ルとするのがよい。
上、好ましくはpKaが8を越える、より好ましくはp
Kaが9〜11の第3級アミンの存在下で反応を行う
と、目的とするN−メチリジン−2−クロロ−5−ピリ
ジンメタンアミンの収率をより一層向上させることがで
きる。ここで第3級アミンのpKaは、水中、25℃に
おける値である。pKaが8を越える第3級アミンとし
ては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ト
リブチルアミン、トリオクチルアミン、ジメチルブチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、メチルジオクチ
ルアミン等のトリアルキルアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルプロピレンジアミン等の第3級ポリメチ
レンポリアミン、4−ジメチルアミノピリジン、4−ピ
ペリジノピリジン等の第2級アミンで置換されたピリジ
ン等が挙げられるが、これらに限定されるものではな
い。
常2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジンを溶媒に
溶解して行われる。使用される溶媒は、上記原料化合物
を溶解し、しかもこの反応で変質しないものである限り
従来公知のものを広く使用できる。斯かる溶媒として
は、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素類、メチルアルコール、エチルアルコール、イソ
プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソアミルア
ルコール、ヘキシルアルコール等のアルコール類、ジエ
チルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエー
テル、ジイソアミルエーテル、アニソール、エチルフェ
ニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサ
ン等のエーテル類等が挙げられる。これらの中でも、芳
香族炭化水素類が好適である。これら溶媒は、1種単独
で又は2種以上混合して使用される。
る2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジンの溶解度
に応じて決まり、一概に言えるものではないが、通常2
−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン1重量部当た
り、2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジンを溶解
する溶媒を0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜
3重量部使用するのがよい。
器に2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン、ヘキ
サメチレンテトラミン、水、第3級アミン、水素化触媒
及び溶媒を仕込み、導入管を通じて水素を導入しながら
加熱撹拌して反応を行えばよい。具体的には、反応圧が
常圧〜5×106Pa、好ましくは常圧〜5×105Pa
となるように水素を導入しながら、反応温度5〜100
℃、好ましくは25〜65℃で反応を行なうのがよい。
2−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン1モルに対
して水素が2〜3モル消費されると反応は完結する。
クロロ−5−ピリジンメタンアミンの単離、精製は、常
法に従い、反応終了後抽出、蒸留等を行うことにより容
易に行うことができる。例えば、反応終了後、触媒を濾
過し、水及び水と混合しない有機溶媒で抽出すると、有
機層にN−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタ
ンアミンが抽出される。次いで有機層から再結晶等によ
りN−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンア
ミンを単離することができる。
チリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミンは、
式(3)で示される2−クロロ−5−ピリジルメチルヘ
キサメチレンテトラアンモニウムクロリドと水とを反応
させることにより製造される。
ず2−クロロ−5−ピリジルメチルヘキサメチレンテト
ラアンモニウムクロリドを水に溶解し、好ましくはこの
溶液に塩基性物質及び/又は有機溶媒を添加する。
5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウム
クロリド1モルに対して通常5〜50モル、好ましくは
15〜30モルとするのがよい。
メチルヘキサメチレンテトラアンモニウムクロリドと水
との反応を促進せしめ、しかもN−メチリジン−2−ク
ロロ−5−ピリジンメタンアミンの収率を向上させるも
のである。塩基性物質としては、従来公知のものを広く
使用でき、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等
のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化
マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモ
ニア、アミン類を例示できる。アミン類としては、上述
した第3級アミン類をいずれも使用することができる。
斯かる塩基性物質の使用量としては、原料の2−クロロ
−5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウ
ムクロリド1モルに対して通常0.1〜5モル程度、好
ましくは0.5〜3モル程度とするのがよい。
−クロロ−5−ピリジンメタンアミンを溶解して2−ク
ロロ−5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモ
ニウムクロリドと水との反応を円滑にするものである。
有機溶媒としては、N−メチリジン−2−クロロ−5−
ピリジンメタンアミンを溶解し得るものである限り従来
公知のものを広く使用でき、例えばベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、n−ヘキサン等の
脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式化合物、
1,2−ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン化
炭化水素類等を挙げることができる。有機溶媒の使用量
としては、原料の2−クロロ−5−ピリジルメチルヘキ
サメチレンテトラアンモニウムクロリド1重量部当たり
通常0.1〜5重量部程度、好ましくは0.5〜2重量
部程度とするのがよい。
応温度は通常30〜100℃、好ましくは50〜80℃
であり、また反応時間は通常1〜10時間程度である。
クロロ−5−ピリジンメタンアミンの単離、精製は、常
法に従い、反応終了後抽出、蒸留等の処理を施すことに
より容易に行うことができる。
−5−ピリジンメタンアミンから2−クロロ−5−アミ
ノメチルピリジンを製造する方法(以下「(C)の方
法」という)につき説明する。
N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミ
ンを好ましくは溶媒に溶解し、この溶液に酸を含有する
水溶液を添加する。
ロ−5−ピリジンメタンアミンを溶解し得るものである
限り、従来公知のものを広く使用でき、例えばベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、n−ヘ
キサン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環
式化合物、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の
ハロゲン化炭化水素類等を例示できる。斯かる溶媒の使
用量としては、原料のN−メチリジン−2−クロロ−5
−ピリジンメタンアミン1重量部に対して通常1〜5重
量部程度、好ましくは1〜2重量部程度とするのがよ
い。酸としては、従来公知のものを広く使用でき、例え
ば塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸、メタンスルホン酸、ベ
ンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸
等を挙げることができる。これら酸の使用量は、原料の
N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミ
ンに対して通常1〜5当量、好ましくは2〜3当量とす
るのがよい。また水の使用量は、原料のN−メチリジン
−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミン1モル当り、
通常1モル以上、好ましくは5〜11モルとするのがよ
い。
れた混合物に、更に低級アルコールを添加し、攪拌下に
加熱する。この際の加熱温度は、特に限定されるもので
はないが、室温〜還流温度の範囲内から適宜選択すれば
よい。好ましい加熱温度は、40℃〜還流温度付近であ
る。また加熱時間も特に制限されないが、通常1〜2時
間程度でよい。用いられる低級アルコールとしては、例
えばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イ
ソプロピルアルコール等が挙げられる。低級アルコール
の添加量としては、原料のN−メチリジン−2−クロロ
−5−ピリジンメタンアミン1モルに対して通常4〜1
2モル程度、好ましくは6〜10モル程度とするのがよ
い。
常、反応系内から未反応の低級アルコール及びジ低級ア
ルコキシメタンを留去させつつ行われる。低級アルコー
ル及びホルムアルデヒドからのジ低級アルコキシメタン
の生成反応は平衡反応であるので、ジ低級アルコキシメ
タンの留去が不十分であると、目的物の2−クロロ−5
−アミノメチルピリジンの収率が低下することになる。
そのため本発明では、特に反応系内からジ低級アルコキ
シメタンをできる限り留去させるのがよい。留去は、常
法に従って行えばよく、常圧下で行ってもよいし、減圧
下で行ってもよい。
状アルキル基を示す。〕 (C)の方法で回収された未反応の低級アルコールは、
再使用される。
級アルコールを添加してN−メチリジン−2−クロロ−
5−ピリジンメタンアミンの酸加水分解を行うと、副生
するホルムアルデヒドは低級アルコールと反応してジ低
級アルコキシメタンになる。このジ低級アルコキシメタ
ンを反応系外に除去すれば、結果として副生ホルムアル
デヒドを反応系外に除き得るので、ホルムアルデヒドと
2−クロロ−5−アミノメチルピリジンとの副反応を抑
制することができる。従って、(C)の方法によれば、
目的とする2−クロロ−5−アミノメチルピリジンを高
収率で製造し得る。
かにするが、本発明はこれらの実施例になんら限定され
るものではない。
ロ−5−トリクロロメチルピリジン46.2g(0.2
モル)、ヘキサメチレンテトラミン56.0g(0.4
モル)、トリエチルアミン(pKa=10.7)60.
6g(0.6モル)、ラネーニッケル4.6g、水8
4.5g及びトルエン46.2gを仕込んだ。ここに水
素を導入しながら反応圧を3×105Paに保ち、撹拌
下45℃で5時間反応を行った。反応終了後反応液を室
温まで冷却し、反応液にメタノールを加えて均一にした
後、高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、
N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミ
ンの収率は65.4%であった。尚、2−クロロ−5−
ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウムクロ
リドが収率12.0%で副生していた。
ールを留去して、水層と有機層とを得た。次に有機層を
濃縮して残渣を得た。残渣をトルエンで再結晶して白色
結晶のN−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタ
ンアミンを得た。
ンメタンアミンの融点及び1H−NMRデータを次に示
す。
8.3(d,1H),7.45−7.7(dd,1
H),7.1−7.3(d,1H),3.6(s,2
H),3.35(s,2H)。
−5−トリクロロメチルピリジン11.5g(0.05
モル)、ヘキサメチレンテトラミン14g(0.1モ
ル)、4−ジメチルアミノピリジン(pKa=9.6
5)18.3g(0.1.5モル)、ラネーニッケル
1.15g、水21g及びトルエン11.5gを仕込
み、反応を7時間行った以外は実施例1と同様に行っ
た。N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタン
アミンの収率は53.0%であった。また2−クロロ−
5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウム
クロリドの収率は8.6%であった。
−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミン
の収率は27.0%であった。また2−クロロ−5−ピ
リジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウムクロリ
ドの収率は44.5%であった。
2と同様に行った。2−クロロ−5−ピリジルメチルヘ
キサメチレンテトラアンモニウムクロリドの収率は7.
9%、N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタ
ンアミンの収率は4.2%であった。また水素化触媒の
ラネーニッケルからニッケルの溶出が認められた。
アンモニウムクロリド9.1g(30.1ミリモル)、
28%アンモニア水1.83g(30.1ミリモル)、
水11.5g(0.64モル)及びトルエン6.9gを
反応器に仕込み、60℃で2時間反応させた。反応液を
高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、N−
メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミンの
収率は99.4%であった。尚、2−クロロ−5−ピリ
ジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウムクロリド
の未反応率は0.6%であった。
に行った。N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジン
メタンアミンの収率は46.3%であった。尚、2−ク
ロロ−5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモ
ニウムクロリドの未反応率は36.8%であった。
g(60.3ミリモル)を使用し、反応温度を45℃、
反応時間を8時間とする以外は実施例5と同様に行っ
た。N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメタン
アミンの収率は88.0%であった。尚、2−クロロ−
5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニウム
クロリドの未反応率は12.0%であった。
2.5g(30.0ミリモル)を使用し、反応温度を5
0℃、反応時間を3時間とする以外は実施例5と同様に
行った。N−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメ
タンアミンの収率は88.0%であった。尚、2−クロ
ロ−5−ピリジルメチルヘキサメチレンテトラアンモニ
ウムクロリドの未反応率は12.0%であった。
ン7.7g(50ミリモル)をトルエン11.5gに懸
濁し、この懸濁液に攪拌しながら36%塩酸15.6g
(塩化水素として154ミリモル)を30℃、10分間
で滴下した。滴下終了後、メタノール12.8gを加え
て66℃で1時間攪拌し、更に反応液からメタノール
(400ミリモル)及びジメトキシメタンを常圧で反応
液の温度が100℃に達するまで留去しながら反応を行
った。残渣にクロロホルムを加え、水酸化ナトリウム水
溶液を加えて中和した後、抽出した。得られたクロロホ
ルム層からクロロホルムを留去して、純度98%の2−
クロロ−5−アミノメチルピリジン7.0g(収率96
%)を得た。
5g(278ミリモル)を使用し、メタノールの使用量
を9.6g(300ミリモル)とした以外は、実施例9
と同様に処理して、純度97%の2−クロロ−5−アミ
ノメチルピリジン6.9g(収率94%)を得た。
Claims (7)
- 【請求項1】 式 【化1】 で示されるN−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジン
メタンアミン。 - 【請求項2】 水及び水素化触媒の存在下に、2−クロ
ロ−5−トリクロロメチルピリジン、ヘキサメチレンテ
トラミン及び水素を反応させることを特徴とする請求項
1記載のN−メチリジン−2−クロロ−5−ピリジンメ
タンアミンの製造方法。 - 【請求項3】 反応系内に第3級アミン類を共存させる
請求項2記載の製造方法。 - 【請求項4】 第3級アミン類が、pKaが8以上の第
3級アミン類である請求項3記載の製造方法。 - 【請求項5】 式 【化2】 で示される2−クロロ−5−ピリジルメチルヘキサメチ
レンテトラアンモニウムクロリドと水とを反応させるこ
とを特徴とする請求項1記載のN−メチリジン−2−ク
ロロ−5−ピリジンメタンアミンの製造方法。 - 【請求項6】 塩基性物質及び/又は有機溶媒の存在下
で反応を行う請求項5記載の製造方法。 - 【請求項7】 酸の存在下に請求項1記載のN−メチリ
ジン−2−クロロ−5−ピリジンメタンアミンを加水分
解して式 【化3】 で示される2−クロロ−5−アミノメチルピリジンを製
造する方法であって、反応系内に低級アルコールを存在
させ、副生するホルムアルデヒドを低級アルコールとの
反応生成物であるジ低級アルコキシメタンとして反応系
外に除去しつつ加水分解反応を行うことを特徴とする2
−クロロ−5−アミノメチルピリジンの製造方法。
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