JPH08294673A - 複合振動変換用超音波ホーン - Google Patents
複合振動変換用超音波ホーンInfo
- Publication number
- JPH08294673A JPH08294673A JP12566495A JP12566495A JPH08294673A JP H08294673 A JPH08294673 A JP H08294673A JP 12566495 A JP12566495 A JP 12566495A JP 12566495 A JP12566495 A JP 12566495A JP H08294673 A JPH08294673 A JP H08294673A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 超音波加工装置において、縦振動を縦・捩り
複合振動に変換可能な超音波ホーンを提供すること。 【構成】 縦振動伝送部１、複合振動変換部２及び複合
振動工具３を一軸一体的に形成した超音波ホーン３４で
あって、複合振動変換部２には、縦方向超音波振動が印
加された際に縦振動と捩り振動の両振動モードを誘起す
る複数個の斜めスリット５を縦振動の節部に設置すると
ともに、複合振動工具３を速度変成可能な構造にしたも
の。
複合振動に変換可能な超音波ホーンを提供すること。 【構成】 縦振動伝送部１、複合振動変換部２及び複合
振動工具３を一軸一体的に形成した超音波ホーン３４で
あって、複合振動変換部２には、縦方向超音波振動が印
加された際に縦振動と捩り振動の両振動モードを誘起す
る複数個の斜めスリット５を縦振動の節部に設置すると
ともに、複合振動工具３を速度変成可能な構造にしたも
の。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、縦方向の超音波振動モ
ードを、縦・捩り両方向の複合振動モードに変換して、
プラスチックや金属を超音波加工（接合・切削等）処理
する超音波ホーンに関する。
ードを、縦・捩り両方向の複合振動モードに変換して、
プラスチックや金属を超音波加工（接合・切削等）処理
する超音波ホーンに関する。
【０００２】
【従来の技術】超音波ホーン先端に、縦・捩り両方向の
複合振動モードを誘起する従来技術の振動系としては、
特開昭62-238101 号公報に記載のものが知られている。
複合振動モードを誘起する従来技術の振動系としては、
特開昭62-238101 号公報に記載のものが知られている。
【０００３】その内容は、捩り振動用電歪素子、縦振動
用電歪素子、及び金属部材とを、同一軸線上に一体的に
締着して超音波振動子を形成し、捩り共振周波数と縦共
振周波数とが一致するように、前記金属部材の出力端部
形状を変形して、振動子全体が縦・捩り複合振動モード
となるように調整し、工具先端で超音波加工するもので
ある。
用電歪素子、及び金属部材とを、同一軸線上に一体的に
締着して超音波振動子を形成し、捩り共振周波数と縦共
振周波数とが一致するように、前記金属部材の出力端部
形状を変形して、振動子全体が縦・捩り複合振動モード
となるように調整し、工具先端で超音波加工するもので
ある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、縦振動及び捩り振動モード発生用のそれぞれに、
専有の電歪素子を必要とし、両振動モード共振周波数を
出力端部側の金属部材の形状の変形によって調整するた
め、価格が高く、調整工数も大となることは避けられな
かった。
では、縦振動及び捩り振動モード発生用のそれぞれに、
専有の電歪素子を必要とし、両振動モード共振周波数を
出力端部側の金属部材の形状の変形によって調整するた
め、価格が高く、調整工数も大となることは避けられな
かった。
【０００５】更に、従来技術では、超音波振動子（振動
系全体）が、複合振動モードで振動することが必要とな
るが、ユーザー側からは、従来の縦振動モードの振動子
に超音波ホーンを接続するだけで目的が達成可能な、複
合振動変換用超音波ホーンが切望されていた。
系全体）が、複合振動モードで振動することが必要とな
るが、ユーザー側からは、従来の縦振動モードの振動子
に超音波ホーンを接続するだけで目的が達成可能な、複
合振動変換用超音波ホーンが切望されていた。
【０００６】本発明は、縦振動モードの超音波振動で駆
動された超音波ホーンが、縦振動と捩り振動の両振動モ
ードを誘起する複合振動変換用超音波ホーンを提供する
ことを目的とする。
動された超音波ホーンが、縦振動と捩り振動の両振動モ
ードを誘起する複合振動変換用超音波ホーンを提供する
ことを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
は、縦振動伝送部、複合振動変換部及び複合振動工具を
一体的に形成した超音波ホーンであって、前記複合振動
変換部には、縦方向超音波振動が印加された際に縦振動
と捩り振動の両振動モードを誘起する複数個の斜めスリ
ットを縦振動の節部にて周上等間隔に設置するととも
に、前記縦振動伝送部、複合振動変換部及び速度変成器
を形成する複合振動工具を一軸構造で構成したものであ
る。
は、縦振動伝送部、複合振動変換部及び複合振動工具を
一体的に形成した超音波ホーンであって、前記複合振動
変換部には、縦方向超音波振動が印加された際に縦振動
と捩り振動の両振動モードを誘起する複数個の斜めスリ
ットを縦振動の節部にて周上等間隔に設置するととも
に、前記縦振動伝送部、複合振動変換部及び速度変成器
を形成する複合振動工具を一軸構造で構成したものであ
る。
【０００８】請求項２に記載の本発明は、請求項１に記
載の本発明において更に、複合振動変換部の斜めスリッ
トが、中心軸に対して45度の傾斜角をなすようにしたも
のである。
載の本発明において更に、複合振動変換部の斜めスリッ
トが、中心軸に対して45度の傾斜角をなすようにしたも
のである。
【０００９】請求項３に記載の本発明は、請求項１又は
２に記載の本発明において更に、複合振動変換部が、斜
めスリット付の円筒状であるようにしたものである。
２に記載の本発明において更に、複合振動変換部が、斜
めスリット付の円筒状であるようにしたものである。
【００１０】
【作用】複合振動変換用超音波ホーンに、縦振動モード
の超音波振動を印加することにより、縦振動伝送用の振
動の節部に設置された複合振動変換部によって、縦振動
と捩り振動の両振動モードが誘起され、この振動が複合
振動工具に伝送されて、加工対象に対して超音波加工を
実施する。
の超音波振動を印加することにより、縦振動伝送用の振
動の節部に設置された複合振動変換部によって、縦振動
と捩り振動の両振動モードが誘起され、この振動が複合
振動工具に伝送されて、加工対象に対して超音波加工を
実施する。
【００１１】尚、本発明において、斜めスリットは有底
溝状であっても良く、或いは透孔状であっても良い。
溝状であっても良く、或いは透孔状であっても良い。
【００１２】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本実施例の超音波加工装置を図３に示す。同図は
超音波金属溶接機のブロック図で、支持用フランジ３１
によって保持された超音波コーン３２に縦波用超音波振
動子３３と複合振動変換用超音波ホーン３４が接続ねじ
３５、３５によってそれぞれ縦続接続されている。
する。本実施例の超音波加工装置を図３に示す。同図は
超音波金属溶接機のブロック図で、支持用フランジ３１
によって保持された超音波コーン３２に縦波用超音波振
動子３３と複合振動変換用超音波ホーン３４が接続ねじ
３５、３５によってそれぞれ縦続接続されている。
【００１３】複合振動変換用超音波ホーン３４の先端に
は、溶接チップ４が設置されていて、被溶接金属材３６
は、同チップ４とアンビル３７及び加圧装置３８によっ
て、挟持・加圧される。超音波発振器３９が、縦波用超
音波振動子３３に電気信号を印加すると、同超音波振動
子は縦共振周波数で超音波振動し、超音波コーン３２を
励振する。
は、溶接チップ４が設置されていて、被溶接金属材３６
は、同チップ４とアンビル３７及び加圧装置３８によっ
て、挟持・加圧される。超音波発振器３９が、縦波用超
音波振動子３３に電気信号を印加すると、同超音波振動
子は縦共振周波数で超音波振動し、超音波コーン３２を
励振する。
【００１４】超音波コーン３２の縦振動は、複合振動変
換用超音波ホーン３４を駆動し、同ホーン３４は図１の
振動モードで示される。
換用超音波ホーン３４を駆動し、同ホーン３４は図１の
振動モードで示される。
【００１５】図１は複合振動変換用超音波ホーンの側面
図と複合振動モードである。同図で、縦振動伝送部１
は、超音波コーン３２からの縦振動を複合振動変換部２
に印加する。複合振動変換部２の斜めスリット５は縦振
動の節部６における該変換部２の周方向複数位置に等間
隔をなして設置されていて、同スリット５により縦振動
モード７はベクトル的に縦振動８と捩り振動９の複合振
動モードに変換される。
図と複合振動モードである。同図で、縦振動伝送部１
は、超音波コーン３２からの縦振動を複合振動変換部２
に印加する。複合振動変換部２の斜めスリット５は縦振
動の節部６における該変換部２の周方向複数位置に等間
隔をなして設置されていて、同スリット５により縦振動
モード７はベクトル的に縦振動８と捩り振動９の複合振
動モードに変換される。
【００１６】このため速度変成器を形成（図では円筒構
造にしてホーン先端を高速度にしている）する複合振動
工具３には複合振動が誘起され、溶接チップ４は複合振
動のリサージュ軌跡を画いて振動する。尚、スリットは
有底溝状、透孔状のいずれであっても良い。
造にしてホーン先端を高速度にしている）する複合振動
工具３には複合振動が誘起され、溶接チップ４は複合振
動のリサージュ軌跡を画いて振動する。尚、スリットは
有底溝状、透孔状のいずれであっても良い。
【００１７】図１で、複合振動変換用超音波ホーン３４
を、鉄鋼材丸棒（ＳＫ４）とし円柱（外径19mm）構造か
ら円筒（外径19mm、内径12mm）構造とすると速度変成比
は１以上となり振動系のフィギャーオブメリット（モー
ショナルアドミッタンス比）は約1.5 倍となる
を、鉄鋼材丸棒（ＳＫ４）とし円柱（外径19mm）構造か
ら円筒（外径19mm、内径12mm）構造とすると速度変成比
は１以上となり振動系のフィギャーオブメリット（モー
ショナルアドミッタンス比）は約1.5 倍となる
【００１８】複合振動変換部２のスリットと中心軸との
角度を65°から45°、同変換部２を円筒状にすると振動
系のフィギャーオブメリットはそれぞれほぼ2 倍とな
る。
角度を65°から45°、同変換部２を円筒状にすると振動
系のフィギャーオブメリットはそれぞれほぼ2 倍とな
る。
【００１９】図２に本発明の複合振動変換用超音波ホー
ンの駆動周波数・振動モード特性を示す。同図は、複合
振動変換用超音波ホーン３４の長さ（基本波振動モー
ド）を88mm、スリットの数を8 本、スリットと中心軸と
の角度を45°、スリットの幅、長さ及び深さをそれぞれ
0.5mm 、10mm、2mm とし、同筒内外径をそれぞれ12mm、
19mm、ホーン材質をＳＫ４とした場合の駆動周波数に対
する複合振動工具の振動軌跡である。
ンの駆動周波数・振動モード特性を示す。同図は、複合
振動変換用超音波ホーン３４の長さ（基本波振動モー
ド）を88mm、スリットの数を8 本、スリットと中心軸と
の角度を45°、スリットの幅、長さ及び深さをそれぞれ
0.5mm 、10mm、2mm とし、同筒内外径をそれぞれ12mm、
19mm、ホーン材質をＳＫ４とした場合の駆動周波数に対
する複合振動工具の振動軌跡である。
【００２０】図２で２１は駆動周波数に対する縦振動と
捩り振動モードの位相差、２２〜２６は複合振動工具先
端の溶接チップの振動軌跡を示し、２２は縦振動のみの
直線軌跡、２３、２５は楕円軌跡、２４は円軌跡、２６
は捩り振動に起因する直線軌跡である。
捩り振動モードの位相差、２２〜２６は複合振動工具先
端の溶接チップの振動軌跡を示し、２２は縦振動のみの
直線軌跡、２３、２５は楕円軌跡、２４は円軌跡、２６
は捩り振動に起因する直線軌跡である。
【００２１】図２より複合振動変換用超音波ホーンの駆
動周波数の動作点を変化することにより、目的に応じた
複合振動モードを選択することが可能となる。
動周波数の動作点を変化することにより、目的に応じた
複合振動モードを選択することが可能となる。
【００２２】特に溶接チップが円形軌跡の場合、接合方
向による接合強度変化がなくなり、無方向性接合が可能
となる。
向による接合強度変化がなくなり、無方向性接合が可能
となる。
【００２３】本発明を図３の金属溶接機に適用した場合
で、従来例との効果の比較データを図４に示す。同図は
被溶接金属材に板厚0.5mm 、板幅100mm のアルミニウム
を送り溶接チップ駆動位置10点で接合した場合の各点の
溶接強度である。
で、従来例との効果の比較データを図４に示す。同図は
被溶接金属材に板厚0.5mm 、板幅100mm のアルミニウム
を送り溶接チップ駆動位置10点で接合した場合の各点の
溶接強度である。
【００２４】図４から、従来の溶接法（直線軌跡４１）
に比較して本発明の溶接法（円形軌跡４２）は平均1.5
倍の溶接強度が得られた。
に比較して本発明の溶接法（円形軌跡４２）は平均1.5
倍の溶接強度が得られた。
【００２５】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
専用の縦及び捩り電歪素子を必要とせず、単一の金属棒
に加工を施すだけで工具先端に複合振動を誘起すること
が可能となる。
専用の縦及び捩り電歪素子を必要とせず、単一の金属棒
に加工を施すだけで工具先端に複合振動を誘起すること
が可能となる。
【００２６】更に本発明の複合振動変換用超音波ホーン
は、汎用の縦振動子（縦振動コーン）に対してねじ接続
が可能で、プラスチックや金属の接合及び切削加工用複
合振動変換用ホーンとして提供することができる。
は、汎用の縦振動子（縦振動コーン）に対してねじ接続
が可能で、プラスチックや金属の接合及び切削加工用複
合振動変換用ホーンとして提供することができる。
【図１】図１は本発明の複合振動変換用ホーンと複合振
動モードを示す模式図である。
動モードを示す模式図である。
【図２】図２は図１の複合振動工具先端の振動軌跡を示
す線図である。
す線図である。
【図３】図３は図１の超音波ホーンを装着した超音波金
属溶接機を示すブロック図である。
属溶接機を示すブロック図である。
【図４】図４は図３の溶接機を用いたときの溶接データ
を示す線図である。
を示す線図である。
１ 縦振動伝送部 ２ 複合振動変換部 ３ 複合振動工具 ４ 溶接チップ ５ 斜めスリット ８ 縦振動モード ９ 捩れ振動モード ２２〜２６ 複合振動工具先端の振動軌跡 ３２ 縦振動コーン ３４ 超音波ホーン ４１ 単一振動（直線軌跡）の溶接強度 ４２ 複合振動（円形軌跡）の溶接強度
Claims (3)
- 【請求項１】 縦振動伝送部、複合振動変換部及び複合
振動工具を一体的に形成した超音波ホーンであって、 前記複合振動変換部には、縦方向超音波振動が印加され
た際に縦振動と捩り振動の両振動モードを誘起する複数
個の斜めスリットを縦振動の節部にて周上等間隔に設置
するとともに、 前記縦振動伝送部、複合振動変換部及び速度変成器を形
成する複合振動工具を一軸構造で構成したことを特徴と
する複合振動変換用超音波ホーン。 - 【請求項２】 複合振動変換部の斜めスリットが、中心
軸に対して45度の傾斜角をなすことを特徴とする請求項
１記載の複合振動変換用超音波ホーン。 - 【請求項３】 複合振動変換部が、斜めスリット付の円
筒状であることを特徴とする請求項１又は２記載の複合
振動変換用超音波ホーン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12566495A JPH08294673A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 複合振動変換用超音波ホーン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP12566495A JPH08294673A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 複合振動変換用超音波ホーン |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08294673A true JPH08294673A (ja) | 1996-11-12 |
Family
ID=14915611
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP12566495A Pending JPH08294673A (ja) | 1995-04-27 | 1995-04-27 | 複合振動変換用超音波ホーン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08294673A (ja) |
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003033364A (ja) * | 2001-07-23 | 2003-02-04 | Miwatec:Kk | 超音波ハンドピ−ス |
| JP2003190180A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-07-08 | Miwatec:Kk | 複合振動超音波ハンドピ−ス |
| JP2005288351A (ja) * | 2004-03-31 | 2005-10-20 | Asahi Ems Co Ltd | 超音波複合振動体とその振動体の形成方法 |
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| JP2006224045A (ja) * | 2005-02-21 | 2006-08-31 | Seidensha Electronics Co Ltd | 振動姿態変換ホーン |
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| CN109079255A (zh) * | 2018-08-17 | 2018-12-25 | 中南大学 | 一种超声振动辅助高效滚齿加工的系统及使用方法 |
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| KR20230133359A (ko) | 2021-06-14 | 2023-09-19 | 가부시키가이샤 신가와 | 초음파 혼 및 반도체 장치 제조장치 |
-
1995
- 1995-04-27 JP JP12566495A patent/JPH08294673A/ja active Pending
Cited By (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030909 |