JPH08290504A - 型枠兼用断熱パネル - Google Patents
型枠兼用断熱パネルInfo
- Publication number
- JPH08290504A JPH08290504A JP9888095A JP9888095A JPH08290504A JP H08290504 A JPH08290504 A JP H08290504A JP 9888095 A JP9888095 A JP 9888095A JP 9888095 A JP9888095 A JP 9888095A JP H08290504 A JPH08290504 A JP H08290504A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- synthetic resin
- concrete
- heat insulating
- foamed synthetic
- insulating material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 型枠兼用断熱パネル(1)とコンクリートと
の間の剥離を生じにくくすること。 【構成】 発泡合成樹脂断熱材(2)の両面に軟質シー
ト(3)を貼合わせてなる型枠兼用断熱パネル(1)に
おいて、発泡合成樹脂断熱材(2)のコンクリートと接
する面側に貼り合わせる軟質シート(3)の幅を発泡合
成樹脂断熱材(2)の幅よりも狭くすることによって、
発泡合成樹脂断熱材(2)のコンクリートと接する面側
のセルの切断凹凸面の一部分を露出するようにしたこ
と。
の間の剥離を生じにくくすること。 【構成】 発泡合成樹脂断熱材(2)の両面に軟質シー
ト(3)を貼合わせてなる型枠兼用断熱パネル(1)に
おいて、発泡合成樹脂断熱材(2)のコンクリートと接
する面側に貼り合わせる軟質シート(3)の幅を発泡合
成樹脂断熱材(2)の幅よりも狭くすることによって、
発泡合成樹脂断熱材(2)のコンクリートと接する面側
のセルの切断凹凸面の一部分を露出するようにしたこ
と。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄骨鉄筋コンクリー
ト造あるいは鉄筋コンクリート造等のコンクリート打ち
込みにおいて、断熱パネルをコンクリート型枠として兼
用して施工することができる、主としてコンクリート建
造物に使用する型枠兼用断熱パネル(以下、単にパネル
と表現する場合がある。)に関する。
ト造あるいは鉄筋コンクリート造等のコンクリート打ち
込みにおいて、断熱パネルをコンクリート型枠として兼
用して施工することができる、主としてコンクリート建
造物に使用する型枠兼用断熱パネル(以下、単にパネル
と表現する場合がある。)に関する。
【0002】
【従来の技術】この種パネルの従来技術としては、特開
昭63−161241号、特公平5 −47696 号公報等に開示され
るものがある。これら従来技術は、発泡合成樹脂からな
る断熱材の少なくとも片面に種々の軟質シートを貼り合
わせて、主としてパネルの曲げ強度やコンクリートの接
着性を高める構造のものである。軟質シートとしては、
補強材、防湿材、接着表面材などがあり、発泡合成樹脂
断熱材の種類や厚みによってこれらを単独で使用した
り、これらを積層して使用している。補強材としては、
ライナー紙、クラフト紙、アルミニウム箔、鉄箔、ポリ
エステルフィルム、不織布、炭酸カルシウム紙などがあ
り、防湿材としてはポリエチレンフィルム、ポリプロピ
レンフィルムなどがあり、コンクリートの接着表面材と
しては、アスベスト紙、ガラス繊維不織布、炭酸カルシ
ウム紙などがある。
昭63−161241号、特公平5 −47696 号公報等に開示され
るものがある。これら従来技術は、発泡合成樹脂からな
る断熱材の少なくとも片面に種々の軟質シートを貼り合
わせて、主としてパネルの曲げ強度やコンクリートの接
着性を高める構造のものである。軟質シートとしては、
補強材、防湿材、接着表面材などがあり、発泡合成樹脂
断熱材の種類や厚みによってこれらを単独で使用した
り、これらを積層して使用している。補強材としては、
ライナー紙、クラフト紙、アルミニウム箔、鉄箔、ポリ
エステルフィルム、不織布、炭酸カルシウム紙などがあ
り、防湿材としてはポリエチレンフィルム、ポリプロピ
レンフィルムなどがあり、コンクリートの接着表面材と
しては、アスベスト紙、ガラス繊維不織布、炭酸カルシ
ウム紙などがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のパネルによ
ると、断熱材のコンクリートと接する面に貼合わせた補
強材や接着表面材が主として紙や不織布などからなり、
防湿材が合成樹脂フィルムなどからなっている。しかし
ながら、コンクリートが硬化して形成されたコンクリー
ト壁と断熱材との境界面には内部結露が生じやすく、そ
の結果、接着表面材が結露水により濡れて接着強度が低
下し、コンクリート壁とパネルとが剥離しやすくなると
いう問題点がある。
ると、断熱材のコンクリートと接する面に貼合わせた補
強材や接着表面材が主として紙や不織布などからなり、
防湿材が合成樹脂フィルムなどからなっている。しかし
ながら、コンクリートが硬化して形成されたコンクリー
ト壁と断熱材との境界面には内部結露が生じやすく、そ
の結果、接着表面材が結露水により濡れて接着強度が低
下し、コンクリート壁とパネルとが剥離しやすくなると
いう問題点がある。
【0004】また、軟質シートとして合成樹脂フィルム
を用いた場合には、コンクリートとの付着性がほとんど
ないと共に、紙などと比べて弾性率が低いことから、紙
を貼合わせたパネルと同じ曲げ強度を得るためには、合
成樹脂フィルムの厚さを増す必要があり、製造原価の高
騰になるという問題点がある。
を用いた場合には、コンクリートとの付着性がほとんど
ないと共に、紙などと比べて弾性率が低いことから、紙
を貼合わせたパネルと同じ曲げ強度を得るためには、合
成樹脂フィルムの厚さを増す必要があり、製造原価の高
騰になるという問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記事情に鑑
み、結露水によっても容易に接着強度が低下することの
ないパネルを提供することを目的とし、その手段とする
ところは、請求項1においては、発泡合成樹脂断熱材の
両面に軟質シートを貼合わせてなる型枠兼用断熱パネル
において、前記発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接
する面側に貼り合わせる軟質シートの幅を発泡合成樹脂
断熱材の幅よりも狭くすることによって、発泡合成樹脂
断熱材のコンクリートと接する面側のセルの切断凹凸面
の一部分を露出するようにしたことにある。
み、結露水によっても容易に接着強度が低下することの
ないパネルを提供することを目的とし、その手段とする
ところは、請求項1においては、発泡合成樹脂断熱材の
両面に軟質シートを貼合わせてなる型枠兼用断熱パネル
において、前記発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接
する面側に貼り合わせる軟質シートの幅を発泡合成樹脂
断熱材の幅よりも狭くすることによって、発泡合成樹脂
断熱材のコンクリートと接する面側のセルの切断凹凸面
の一部分を露出するようにしたことにある。
【0006】請求項2においては、発泡合成樹脂断熱材
のコンクリートと接する面の軟質シートの周囲全体が露
出することにある。
のコンクリートと接する面の軟質シートの周囲全体が露
出することにある。
【0007】請求項3においては、発泡合成樹脂断熱材
のコンクリートと接する面の軟質シートの両側が露出す
ることにある。
のコンクリートと接する面の軟質シートの両側が露出す
ることにある。
【0008】請求項4においては、発泡合成樹脂断熱材
のコンクリートと接する面の周縁から軟質シートの周縁
までの露出する面積の割合が4乃至45%の範囲内であ
ることにある。
のコンクリートと接する面の周縁から軟質シートの周縁
までの露出する面積の割合が4乃至45%の範囲内であ
ることにある。
【0009】
【作用】請求項1のパネルにおいては、発泡合成樹脂断
熱材のコンクリートと接する面側の幅よりも狭い幅の軟
質シートを貼り合わせていることから、コンクリートと
接する面側にはセルの切断凹凸面の一部分が露出するこ
ととなる。従って、このパネルを型枠として使用した場
合においては、打設されたコンクリートがこのセルの切
断凹凸に入り込むために、パネルと硬化したコンクリー
ト壁との接合が強固になる。又、発泡合成樹脂断熱材は
吸水性がほとんどないため、結露水等による接着性の低
下はほとんどなく、コンクリート壁とパネルとの剥離も
生じることがない。一方、発泡合成樹脂断熱材の中央部
分は軟質シートが存在するために、従来のパネルと同様
に、高い曲げ剛性を得ることができる。又、軟質シート
として、曲げ強度や防湿性だけを得るために単に合成樹
脂フィルムを貼り合わせたパネルの場合のようにコンク
リートとの付着性がほとんどない部材であっても、十分
なコンクリートとの接合を得ることができる。
熱材のコンクリートと接する面側の幅よりも狭い幅の軟
質シートを貼り合わせていることから、コンクリートと
接する面側にはセルの切断凹凸面の一部分が露出するこ
ととなる。従って、このパネルを型枠として使用した場
合においては、打設されたコンクリートがこのセルの切
断凹凸に入り込むために、パネルと硬化したコンクリー
ト壁との接合が強固になる。又、発泡合成樹脂断熱材は
吸水性がほとんどないため、結露水等による接着性の低
下はほとんどなく、コンクリート壁とパネルとの剥離も
生じることがない。一方、発泡合成樹脂断熱材の中央部
分は軟質シートが存在するために、従来のパネルと同様
に、高い曲げ剛性を得ることができる。又、軟質シート
として、曲げ強度や防湿性だけを得るために単に合成樹
脂フィルムを貼り合わせたパネルの場合のようにコンク
リートとの付着性がほとんどない部材であっても、十分
なコンクリートとの接合を得ることができる。
【0010】請求項2のパネルは、軟質シートの幅を発
泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接する面よりも縦及
び横の双方の幅を小さくした場合を示し、この場合は、
コンクリートと接する面側の周囲全体からセルの切断凹
凸面が露出することになり、パネルの周囲をコンクリー
ト壁と接合できることから接合強度も強くなる。
泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接する面よりも縦及
び横の双方の幅を小さくした場合を示し、この場合は、
コンクリートと接する面側の周囲全体からセルの切断凹
凸面が露出することになり、パネルの周囲をコンクリー
ト壁と接合できることから接合強度も強くなる。
【0011】請求項3のパネルは、縦又は横の一方の幅
を小さくした場合を示し、この場合は軟質シートの両側
のみの発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接する面側
が露出することになるが、これでも十分なる接合力を得
ることができる。
を小さくした場合を示し、この場合は軟質シートの両側
のみの発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接する面側
が露出することになるが、これでも十分なる接合力を得
ることができる。
【0012】請求項4のパネルは、前記請求項2又は3
のパネルにおける発泡合成樹脂断熱材のコンクリートに
接する面側に形成したセルの切断凹凸面の露出した面積
の割合を4乃至45%と限定したものである。面積割合
で4%以下になると、パネルの曲げ強度は十分に得られ
るもののコンクリート壁との接合力が弱くなり、又、4
5%以上になると接合力は十分ではあるものの軟質シー
トの幅が小さくなりすぎることからパネルの曲げ剛性が
劣るので好ましくないからである。
のパネルにおける発泡合成樹脂断熱材のコンクリートに
接する面側に形成したセルの切断凹凸面の露出した面積
の割合を4乃至45%と限定したものである。面積割合
で4%以下になると、パネルの曲げ強度は十分に得られ
るもののコンクリート壁との接合力が弱くなり、又、4
5%以上になると接合力は十分ではあるものの軟質シー
トの幅が小さくなりすぎることからパネルの曲げ剛性が
劣るので好ましくないからである。
【0013】
【実施例】この発明の実施例について以下説明する。図
1に示すように、この発明のパネル1は、直方体形状の
発泡合成樹脂断熱材2の相向い合う広幅な両面に軟質シ
ート3を貼合わせたものである。
1に示すように、この発明のパネル1は、直方体形状の
発泡合成樹脂断熱材2の相向い合う広幅な両面に軟質シ
ート3を貼合わせたものである。
【0014】発泡合成樹脂断熱材2は、合成樹脂を発泡
させて直方体形状に成形したものであるが、使用する合
成樹脂の種類としては、ポリスチレン発泡体、硬質塩ビ
発泡体またはポリウレタン発泡体等が挙げられる。これ
らのうち、ポリスチレン系樹脂発泡体を使用すれば、気
泡がそれぞれ独立しているので、耐水性に優れ、表面の
セルの切断凹凸の部分でコンクリートとの付着性に優
れ、しかも比較的強度が高いことから最適である。しか
し他の合成樹脂を原料とした場合であってもコンクリー
トの付着性を有するので使用にはさしつかえがない。発
泡倍率は限定されるものではないが、好ましくは20乃
至50倍の範囲内である。発泡倍率を高めれば安価にな
るが、パネルの曲げ強度が小さくなる。セルの径が大き
くなり切断凹凸も大きくなってコンクリートとの付着性
は向上するものの、強度が弱くなる。発泡合成樹脂断熱
材2の縦と横と厚さは、図1、図2に示すこの実施例に
おいては、1820mm、910mm、35mmの直方
体形状である。
させて直方体形状に成形したものであるが、使用する合
成樹脂の種類としては、ポリスチレン発泡体、硬質塩ビ
発泡体またはポリウレタン発泡体等が挙げられる。これ
らのうち、ポリスチレン系樹脂発泡体を使用すれば、気
泡がそれぞれ独立しているので、耐水性に優れ、表面の
セルの切断凹凸の部分でコンクリートとの付着性に優
れ、しかも比較的強度が高いことから最適である。しか
し他の合成樹脂を原料とした場合であってもコンクリー
トの付着性を有するので使用にはさしつかえがない。発
泡倍率は限定されるものではないが、好ましくは20乃
至50倍の範囲内である。発泡倍率を高めれば安価にな
るが、パネルの曲げ強度が小さくなる。セルの径が大き
くなり切断凹凸も大きくなってコンクリートとの付着性
は向上するものの、強度が弱くなる。発泡合成樹脂断熱
材2の縦と横と厚さは、図1、図2に示すこの実施例に
おいては、1820mm、910mm、35mmの直方
体形状である。
【0015】発泡合成樹脂断熱材2のコンクリートに接
する面2a側はあらかじめノコなどで相対面と水平に切
断することによって、発泡合成樹脂のセルが切断され
て、小さな凹凸4を多数有する切断凹凸面を形成してい
る。この小さな凹凸4の開口直径及び深さは、最大がセ
ルの径となるが、通常0.3乃至1.0mm程度であ
る。尚、発泡合成樹脂断熱材2のコンクリートに接する
面2a全体を切断凹凸面とする必要はなく、軟質シート
3を貼合わせていない部分だけであってもよいが、切断
加工上の能率性から通常は全面が切断凹凸面とされる。
発泡合成樹脂断熱材2のコンクリートと接する反対側面
2bは、型内発泡あるいは押出発泡された際のそのまま
のフラットな状態であってもよい。
する面2a側はあらかじめノコなどで相対面と水平に切
断することによって、発泡合成樹脂のセルが切断され
て、小さな凹凸4を多数有する切断凹凸面を形成してい
る。この小さな凹凸4の開口直径及び深さは、最大がセ
ルの径となるが、通常0.3乃至1.0mm程度であ
る。尚、発泡合成樹脂断熱材2のコンクリートに接する
面2a全体を切断凹凸面とする必要はなく、軟質シート
3を貼合わせていない部分だけであってもよいが、切断
加工上の能率性から通常は全面が切断凹凸面とされる。
発泡合成樹脂断熱材2のコンクリートと接する反対側面
2bは、型内発泡あるいは押出発泡された際のそのまま
のフラットな状態であってもよい。
【0016】この発泡合成樹脂断熱材2のコンクリート
に接する面2a側に貼合わせる軟質シート3aは、コン
クリートに接する面2aよりも縦及び/又は横が狭い幅
となっているので、これを貼合わせた際には、図1に示
すように軟質シート2の周囲全体にセルの切断凹凸面が
露出するか、図2に示すように軟質シート2の両側が露
出するように貼合わされる。この切断凹凸面の露出の度
合は、コンクリートとの接合力に関与するものである
が、通常は4乃至45%位の範囲、より好ましくは15
乃至30%の範囲内である。この範囲内に限定を加える
理由は先に述べた通りであるが、これを前記図1及び図
2の実施例に当てはめた場合、図1の実施例では周囲全
体の露出部分の幅は約10乃至120mmで、図2の実
施例では両側の幅が約20乃至200mmの範囲とな
る。
に接する面2a側に貼合わせる軟質シート3aは、コン
クリートに接する面2aよりも縦及び/又は横が狭い幅
となっているので、これを貼合わせた際には、図1に示
すように軟質シート2の周囲全体にセルの切断凹凸面が
露出するか、図2に示すように軟質シート2の両側が露
出するように貼合わされる。この切断凹凸面の露出の度
合は、コンクリートとの接合力に関与するものである
が、通常は4乃至45%位の範囲、より好ましくは15
乃至30%の範囲内である。この範囲内に限定を加える
理由は先に述べた通りであるが、これを前記図1及び図
2の実施例に当てはめた場合、図1の実施例では周囲全
体の露出部分の幅は約10乃至120mmで、図2の実
施例では両側の幅が約20乃至200mmの範囲とな
る。
【0017】発泡合成樹脂断熱材2のコンクリートと接
する反対側面2bに貼合わせる軟質シート3bは、全面
に貼合わせても一部分であってもよい。又、軟質シート
3の部材も両面同じものであっても異なる種類のもので
あってもよい。軟質シート3としては、補強材、防湿材
に相当する部材が選択して用いられる。補強材はパネル
の曲げ強度を高めるもので、アルミニウム箔、鉄箔など
の金属箔、ガラス繊維、アスベストなどからなる不織
布、ライナー紙、クラフト紙、炭酸カルシウム紙などの
紙などが挙げられる。又、防湿材としては、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンなど
の合成樹脂フィルムが挙げられる。
する反対側面2bに貼合わせる軟質シート3bは、全面
に貼合わせても一部分であってもよい。又、軟質シート
3の部材も両面同じものであっても異なる種類のもので
あってもよい。軟質シート3としては、補強材、防湿材
に相当する部材が選択して用いられる。補強材はパネル
の曲げ強度を高めるもので、アルミニウム箔、鉄箔など
の金属箔、ガラス繊維、アスベストなどからなる不織
布、ライナー紙、クラフト紙、炭酸カルシウム紙などの
紙などが挙げられる。又、防湿材としては、ポリエステ
ル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンなど
の合成樹脂フィルムが挙げられる。
【0018】このような補強材、防湿材を構成する部材
を適宜選択抽出して積層して軟質シート3を得るもので
あるが、その一例を図4に示す。この例における軟質シ
ート3は、発泡合成樹脂断熱材2に近い方から、熱融解
性接着剤層31、クラフト紙32、ポリエチレン接着剤
33、クラフト紙32を順に積層したものである。各部
材はそれぞれ接着剤等の既知の手段によって接合されて
おり、これを発泡合成樹脂断熱材2と接合する際には、
加熱融解接着剤31を接合する面に重ね合わせてから、
軟質シート3の上方から熱ロールなどの手段によって熱
を加えて押圧することで、容易に接着することができ
る。この場合、発泡合成樹脂断熱材2の両面にそれぞれ
軟質シート3a、3bを重ねておいてから、その両面か
ら熱ロールによって接着するようにすれば1回の工程で
両面に軟質シート3a、3bを貼合わせることができ
る。
を適宜選択抽出して積層して軟質シート3を得るもので
あるが、その一例を図4に示す。この例における軟質シ
ート3は、発泡合成樹脂断熱材2に近い方から、熱融解
性接着剤層31、クラフト紙32、ポリエチレン接着剤
33、クラフト紙32を順に積層したものである。各部
材はそれぞれ接着剤等の既知の手段によって接合されて
おり、これを発泡合成樹脂断熱材2と接合する際には、
加熱融解接着剤31を接合する面に重ね合わせてから、
軟質シート3の上方から熱ロールなどの手段によって熱
を加えて押圧することで、容易に接着することができ
る。この場合、発泡合成樹脂断熱材2の両面にそれぞれ
軟質シート3a、3bを重ねておいてから、その両面か
ら熱ロールによって接着するようにすれば1回の工程で
両面に軟質シート3a、3bを貼合わせることができ
る。
【0019】このようなパネル1を使用する場合には、
セルの切断凹凸面を有するコンクリートと接する面2a
をコンクリート側に向けて配置し、このパネル1と相対
向している他の型枠等との間にコンクリートを打設する
だけでよい。打設されたコンクリートの一部が小さな凹
凸4内に入り込んでゆくので強固に固着されることとな
る。そして、補強材として紙を使用していた場合に、結
露水によって紙の強度が低下した場合であっても、コン
クリートと発泡合成樹脂断熱材2とはセルの切断凹凸面
を介して強固に接合されているので剥離することがな
い。
セルの切断凹凸面を有するコンクリートと接する面2a
をコンクリート側に向けて配置し、このパネル1と相対
向している他の型枠等との間にコンクリートを打設する
だけでよい。打設されたコンクリートの一部が小さな凹
凸4内に入り込んでゆくので強固に固着されることとな
る。そして、補強材として紙を使用していた場合に、結
露水によって紙の強度が低下した場合であっても、コン
クリートと発泡合成樹脂断熱材2とはセルの切断凹凸面
を介して強固に接合されているので剥離することがな
い。
【0020】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、この
発明の型枠兼用断熱パネルは、コンクリートと接する面
側の発泡合成樹脂断熱材をセルの切断凹凸面に形成し、
且つ、この面に貼合わせる軟質シートの幅を小さくした
ので、切断凹凸面の一部が露出してコンクリートとの接
合面となることから、コンクリートと発泡合成樹脂断熱
材が軟質シートを介さずに直接に接合されることとな
る。このため、コンクリート壁との境界面に結露水が発
生して、軟質シートを構成する紙や不織布などの補強材
の強度が著しく低下した場合であっても、コンクリート
壁とパネルとの接合力には何ら影響を与えることなく、
安定した接合が得られる。又、軟質シートが防湿材とし
ての合成樹脂シート等のコンクリートとの非接合部材の
みからなる場合であっても、パネルとコンクリートとの
接合が可能となる。
発明の型枠兼用断熱パネルは、コンクリートと接する面
側の発泡合成樹脂断熱材をセルの切断凹凸面に形成し、
且つ、この面に貼合わせる軟質シートの幅を小さくした
ので、切断凹凸面の一部が露出してコンクリートとの接
合面となることから、コンクリートと発泡合成樹脂断熱
材が軟質シートを介さずに直接に接合されることとな
る。このため、コンクリート壁との境界面に結露水が発
生して、軟質シートを構成する紙や不織布などの補強材
の強度が著しく低下した場合であっても、コンクリート
壁とパネルとの接合力には何ら影響を与えることなく、
安定した接合が得られる。又、軟質シートが防湿材とし
ての合成樹脂シート等のコンクリートとの非接合部材の
みからなる場合であっても、パネルとコンクリートとの
接合が可能となる。
【0021】軟質シートの縦と横の幅のいずれもが発泡
合成樹脂断熱材の幅よりも小さい場合には、軟質シート
の周囲全体に小さな凹凸を有するセルの切断凹凸面が形
成されているので、より安定した接合が得られる。又、
軟質シートの縦又は横のいずれかのみの幅が発泡合成樹
脂断熱材の幅よりも小さい場合には、軟質シートの両側
にセルの切断凹凸面が形成されることになり、安定した
接合が得られる。
合成樹脂断熱材の幅よりも小さい場合には、軟質シート
の周囲全体に小さな凹凸を有するセルの切断凹凸面が形
成されているので、より安定した接合が得られる。又、
軟質シートの縦又は横のいずれかのみの幅が発泡合成樹
脂断熱材の幅よりも小さい場合には、軟質シートの両側
にセルの切断凹凸面が形成されることになり、安定した
接合が得られる。
【0022】前記セルの切断凹凸面の露出度合が、発泡
合成樹脂断熱材のコンクリートと接する面の4乃至45
%の範囲内であれば、コンクリート壁と、パネルとの良
好な接合力を維持することができる。
合成樹脂断熱材のコンクリートと接する面の4乃至45
%の範囲内であれば、コンクリート壁と、パネルとの良
好な接合力を維持することができる。
【図1】この発明の一実施例の斜視図。
【図2】この発明の他の実施例の斜視図。
【図3】図1、図2のA−A線断面図
【図4】この発明の実施例の要部拡大断面図。
1 型枠兼用断熱パネル 2 発泡合成樹脂断熱材 3 軟質シート 4 凹凸
Claims (4)
- 【請求項1】 発泡合成樹脂断熱材の両面に軟質シート
を貼合わせてなる型枠兼用断熱パネルにおいて、 前記発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接する面側に
貼り合わせる軟質シートの幅を発泡合成樹脂断熱材の幅
よりも狭くすることによって、発泡合成樹脂断熱材のコ
ンクリートと接する面側のセルの切断凹凸面の一部分を
露出するようにしたことを特徴とする型枠兼用断熱パネ
ル。 - 【請求項2】 発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接
する面の軟質シートの周囲全体が露出することを特徴と
する請求項1の型枠兼用断熱パネル。 - 【請求項3】 発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接
する面の軟質シートの両側が露出することを特徴とする
請求項1の型枠兼用断熱パネル。 - 【請求項4】 発泡合成樹脂断熱材のコンクリートと接
する面の周縁から軟質シートの周縁までの露出する面積
の割合が4乃至45%の範囲内であることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれかの型枠兼用断熱パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9888095A JPH08290504A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 型枠兼用断熱パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9888095A JPH08290504A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 型枠兼用断熱パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08290504A true JPH08290504A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14231480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9888095A Pending JPH08290504A (ja) | 1995-04-24 | 1995-04-24 | 型枠兼用断熱パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08290504A (ja) |
-
1995
- 1995-04-24 JP JP9888095A patent/JPH08290504A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH08290504A (ja) | 型枠兼用断熱パネル | |
JP4025145B2 (ja) | 縁材 | |
JPH0533432A (ja) | 断熱防水屋根及び屋根材 | |
JPH0849317A (ja) | 断熱壁構造 | |
JP3339744B2 (ja) | 型枠兼用断熱パネル | |
JP3019595U (ja) | 断熱積層板 | |
JPH08209863A (ja) | 折版屋根上の断熱防水構造及び断熱防水施工方法 | |
JPH07217016A (ja) | 型枠兼用断熱パネルおよびその製造方法、施工方法 | |
JPH045631Y2 (ja) | ||
JP3790605B2 (ja) | 断熱胴縁 | |
JP2002309760A (ja) | 薄畳用芯材及びそれを用いた薄畳 | |
KR200166900Y1 (ko) | 흡.차음재 | |
JP3745473B2 (ja) | 出隅用型枠パネル | |
JPS6310010Y2 (ja) | ||
JPH0327139Y2 (ja) | ||
JPS6321621Y2 (ja) | ||
JPS63894Y2 (ja) | ||
JP2003001731A (ja) | パネル用芯材及びドアパネル | |
JPH11336306A (ja) | 畳床構成材及びそれを使用した畳 | |
JPS608995Y2 (ja) | 断熱材 | |
JPS609316Y2 (ja) | モルタル外壁構造 | |
JPH10235775A (ja) | 防水シートおよびその施工方法 | |
JPS6120913Y2 (ja) | ||
JP2001132219A (ja) | クッションフロア用下地材 | |
JPH0939128A (ja) | ハニカムコア及びその製造方法並びにハニカムコアを用いたサンドイッチパネル及びその製造方法 |