JP3745473B2 - 出隅用型枠パネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物を構築する際に用いられる型枠パネル、さらに詳しくは、壁,柱,梁等の出隅部の型枠パネルとして用いられる出隅用型枠パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物を構築する際の型枠工事には、南洋材資源保護及び現場省力化を目的に、発泡プラスチックからなる断熱層に様々な補強面材を積層した型枠兼用断熱パネルが多く使用される様になってきている。
【0003】
しかし、発泡プラスチックを芯材としたこれらの型枠兼用断熱パネルは、発泡プラスチック自体が釘の保持力を有しておらず、補強面材としては、クラフト紙やプラスチックシート等の軟質面材を使用したものがほとんどであるため、パネル全体として釘の保持力に乏しい。このため、従来の型枠用合板のような釘打ち接合することができず、特に柱や梁等の出隅・入隅部の型枠の建て込み作業は極めて煩雑なものとなっていた。
【0004】
そこで、出隅・入隅部の型枠の建て込み作業を効率よく行うため、図9(a)に示すように、発泡プラスチックからなる断熱層101に面材102a,102bを積層した型枠兼用断熱パネルに、出隅・入隅部の角部にしたがって、溝部非形成面の面材102bまでは切断することなくV字型の溝部103を形成し、溝部形成面側が内側となるように折り曲げ、各隅部にしたがって位置決め固定する型枠パネルの施工方法が提案されている(特公平3−78901号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図9(a)に示したような型枠パネルを例えば出隅用型枠パネルとして用いる場合には、V字型の溝部103が形成された部分で局部的に折り曲げられるため、図9(b)に示されるように、コンクリート非接着面側の面材(すなわち、面材102b)が当該部分で極めて小さな曲率半径で曲げられることになる。
【0006】
上記の面材として、例えばクラフト紙や厚みの薄いプラスチックシート等の軟質面材を用いる場合には、図9(b)のように小さな曲率半径で曲げることもできるが、例えば硬質プラスチック板,金属板,板紙等一般に面材として使用される硬質面材を用いる場合には、折り曲げられた硬質面材の折り曲げ部には大きな応力が発生し、面材自体が破損したり、面材が断熱層から剥離するという問題があった。特に硬質プラスチック板を用いる場合には、硬質プラスチック板の折り曲げ部を加熱して軟化させた状態で折り曲げる必要があり、加工が煩雑であるという問題もあった。
【0007】
本発明は、上記問題を解決し、断熱層に特に硬質の面材を積層した型枠パネルであっても、容易に且つ確実に出隅部の型枠施工を行うことができる出隅用型枠パネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく成された本発明の構成は以下の通りである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明第一は、発泡プラスチックからなる断熱層の片面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、該複数本のスリットには、深さの異なるスリットが含まれていることを特徴とする出隅用型枠パネルと、発泡プラスチックからなる断熱層の両面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記片側の面材及び断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、該複数本のスリットには、深さの異なるスリットが含まれていることを特徴とする出隅用型枠パネルにある。
【0010】
また、本発明第二は、発泡プラスチックからなる断熱層の片面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、前記断熱層のスリット形成面に、スリット形成部を保護する保護シートが接着されていることを特徴とする出隅用型枠パネルと、発泡プラスチックからなる断熱層の両面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記片側の面材及び断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、前記断熱層のスリット形成面に、スリット形成部を保護する保護シートが接着されていることを特徴とする出隅用型枠パネルにある。
【0011】
本発明の出隅用型枠パネルは、スリット形成面側を内側にして当該スリットが形成された部分で出隅角部に対応するように湾曲させて用いられる。その際、湾曲させる領域には複数本のスリットが形成されて、断面係数の小さな部分が分散して設けられているため、1カ所で集中的に曲げられることがなく、比較的大きな曲率半径で曲げることができるものである。
【0012】
したがって、湾曲部の面材自体に大きな応力が作用せず、硬質プラスチック板,金属板,板紙等の硬質面材を使用した場合にも、面材の破損及び断熱層との剥離を防止することができ、特に、硬質プラスチック板を使用した場合にも、特別に面材を加熱したりすることなく容易に曲げることができる。
【0013】
また、スリットの本数,幅,ピッチ,形状及び深さ等を適宜設計することにより、任意の角度・形状の出隅角部に対応させることができるとともに、断熱欠損部の発生を防止できるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の出隅用型枠パネルAの例を図1〜図5に示す。これらの図で(a)は全体斜視図、(b)は湾曲状態を示す模式図である。
【0015】
本発明の出隅用型枠パネルAは、基本的には発泡プラスチックからなる断熱層1に面材2が積層されて構成され、かかる面材2は、断熱層1の片面(図1〜図4参照)若しくは両面(図5参照)に積層される。
【0016】
本発明の出隅用型枠パネルの最大の特徴は、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリット3が形成されている点にある。かかるスリット3は、図1〜図4に例示したように断熱層1の片面のみに面材2が積層されたものにあっては、面材2までは達しない深さで断熱層1に形成され、図5に例示したように断熱層1の両面に面材2a,2bが積層されたものにあっては、片側の面材2bまでは達しない深さで面材2a及び断熱層1に形成される。
【0017】
断熱層1としては、ポリスチレン,ポリウレタン,ポリエチレン等、各種のプラスチックからなる発泡体を使用することができるが、特に好ましくは、断熱性,耐圧縮性能及び耐水性能に優れる押出発泡ポリスチレン板が用いられる。断熱層1の厚みは、積層される面材2の曲げ強度等によっても異なるが、通常は20mm〜100mm程度とすることができる。
【0018】
面材2(断熱材の両面に積層した場合には、特にスリット3を形成しない側の面材2b)は、主にコンクリート打込時にパネル表面に発生する引っ張り応力を負担する補強材となるものである。
【0019】
面材2の材質及び厚さは、建築物の用途やパネルに要求される曲げ強度等を考慮して、硬質プラスチック板,金属板,板紙等一般に使用される硬質面材の中から適宜選択される。例えば、蓄熱槽のコンクリート壁を形成する際の型枠パネルとして用いる場合には、防水層を兼用する補強材として例えば硬質塩化ビニル板等を用いるのが好ましい。また、梁等のように、コンクリート打込時に発生する側圧が比較的小さい部分の型枠パネルとして用いる場合には、従来用いられていたクラフト紙,ガラス繊維不織布,厚みの薄いプラスチックシート等の軟質面材を用いることもできる。
【0020】
本発明の出隅用型枠パネルは、少なくとも曲げの内側で各スリットの両側部が所定の圧力で当接するまで湾曲させて用いられるが、かかる当接圧は、通常、あまり大きなものではない。すなわち、上記の当接圧が高い状態でパネルを一定の湾曲形状に保持するためには、サポート材を多数設ける必要があり、保持作業が煩雑になるためである。
【0021】
上記のように、本発明の出隅用型枠パネルを曲げの内側で各スリットの両側部を当接させて湾曲状態を保持するとき、湾曲させる領域に形成する複数本の平行なスリット3の本数,幅,ピッチ,形状及び深さ等を適宜設定することにより、断熱欠損の発生を抑制しつつ、曲げ角度及び湾曲部の曲率半径を任意に設計することができる。
【0022】
上記のスリット3の本数,幅,ピッチ,深さに関しては、一般的に以下のことが言える。
▲1▼.スリットの本数を多くするほど、曲げ角度を大きくできる。
▲2▼.スリットの幅を広くするほど、曲げ角度を大きくできる反面、湾曲部の曲率半径が小さくなるとともに、断熱欠損部が発生し易くなる。。
▲3▼.スリット3のピッチを小さくするほど、滑らかに曲げることができる。
▲4▼.スリット3の深さを深くするほど、曲げ角度が小さくなる反面、曲げ易くなる。
【0023】
以上のことから、断熱欠損部を少なくし、且つ大きな曲率半径で滑らかに曲げることができるようにするためには、一般的に幅の狭いスリットを多数、狭いピッチで形成するのが好ましい。
【0024】
次に、図1〜図5に例示した本発明の出隅用型枠パネルについて、更に詳しく説明する。
【0025】
図1に示した例は、直角の出隅角部の型枠に用いられるパネルの例であり、所定の領域に同一の幅・深さを有するスリット3が同一ピッチで複数本(図示したのは15本)形成されている。
【0026】
本出隅用型枠パネルは、スリット3の形成面側を内側にして当該スリットが形成された部分で湾曲させることにより、図1(b)に示されるように90度の曲げ角度で曲げられる。このとき、本例のように全てのスリットを同一の幅・深さで形成すると、面材2の各スリットに対応する夫々の領域には同程度の曲げ応力が発生し、局部的に大きな曲げ応力が発生することがなく、面材の破損防止上、好ましいものである。
【0027】
本例のように断熱層1の厚みに近い一定の深さでスリットを形成した場合には、簡単に曲げることができる反面、断熱欠損部が発生し易い。すなわち、パネルを曲げた状態で各スリットの断面は図1(b)中の黒塗り部分のようになり、この部分が断熱欠損部となる。
【0028】
本発明の出隅用型枠パネルにおいては、パネルを曲げる角度に応じて各スリットの深さを適宜設定することにより、上記の断熱欠損部を小さくすることができる。具体的には、例えば図2の例のように中央部のスリットを最も深く形成し、両端部にいくに従って段階的に浅いスリットを形成することにより、断熱欠損部(図2(b)中の黒塗り部分)を小さくすることができる。尚、本例の場合には、面材2の中央部のスリットに対応する領域ほどより大きな曲げ応力が発生する。
【0029】
図3は、鈍角の出隅角部の型枠に用いられるパネルの例であり、各スリットの深さを異ならせるのは図2の例と同様であるが、スリットの本数を図2の例の約半分にしているものである。本例においても、全てのスリットを同一の幅・深さで形成する場合に比べ、断熱欠損部を小さくすることができる。このように、本発明においては、設けるスリットの本数を変えることによって、任意の曲げ角度が得られる。
【0030】
図4は、直角の出隅角部の型枠に用いられるパネルの別の例であり、図3と同様のスリット群を2群形成したものである。本例においても、図2及び図3と同様に断熱欠損部を小さくすることができる。
【0031】
図4の例では各スリット群を連続して形成しているが、出隅部の形状に応じて各スリット群を任意の間隔をもって形成することもできる。また、このように複数のスリット群を所定の間隔をもって一枚のパネルに形成することにより、パネルを連結することなく一枚のパネルで柱もしくは梁等の型枠を施工することもできる。
【0032】
上述した図1〜図4の例では断熱層1の片面にのみ面材2を設けたが、要求されるパネル強度や防水性等によっては、図5に示したように断熱層1の両面に面材2a,2bを設けることができる。このような場合には、片側の面材(コンクリート打設面側の面材2a)及び断熱層1にスリット3が形成される。尚、面材2aにも、前述したような軟質面材もしくは硬質面材を用いることができる。
【0033】
以上説明した例では、スリット3の断面形状をいずれも短冊状としているが、かかる断面形状はこれに限定されるものではなく、例えば楔状とすることもできる。スリット3の断面形状を楔状とした場合には、湾曲状態においてスリットの両側面を全体的に当接させることができ、断熱欠損部の発生を防止する上で好ましいものである。また、スリット3の幅及びピッチに関しても、異なる幅のスリットを組み合わせたり、各スリットのピッチを異ならせることもできる。
【0034】
また、本発明の出隅用型枠パネルには、スリット形成面に保護シートを接着しておくことが好ましい。これにより、パネル加工場から現場までの搬送中に、スリット形成部分の断熱材が破損するのを防止することができる。
【0035】
上記の保護シートとしては、例えばポリエステル,ポリプロピレン,ナイロン等の各種合成繊維からなる不織布、あるいはこれらの樹脂を使用したプラスチックフィルム、さらに、各種の粘着テープ等を使用することができる。
【0036】
【実施例】
次に、本発明の一実施例を具体的に説明する。
【0037】
まず、押出発泡ポリスチレンフォームからなる厚み50mmの断熱材(ダウ化工株式会社製、商品名:スタイロフォームEK、JISA9511押出法ポリスチレンフォーム保温板3種(XPS−B−3b))の片面に、厚み1mmの硬質塩化ビニル板を、エポキシ系接着剤を用いて積層して積層パネルを製作した。
【0038】
尚、本実施例の出隅用型枠パネルは、蓄熱槽を形成する際の型枠として用いるため、上記のように防水層を兼用する補強面材として、硬質塩化ビニル板を選択している。
【0039】
次に、上記積層パネルを所定の寸法にカットした後、出隅角部に沿って、断熱材に幅3mmのスリットを6mmピッチで25本形成した。かかるスリットの深さは、中央部のスリットを47mmとし、両端に向かって徐々に深さを浅くし、両端部のスリットの深さが22mmとなるようにした。尚、複数本のスリットの形成は、回転軸に複数枚の直径の異なる鋸刃を所定の間隔で設置した昇降盤を用いることによって容易に形成することができた。
【0040】
以上のようにして製作した出隅用型枠パネルのスリット形成面に、ポリエステル不織布からなる保護シートを熱ラミネーションにより接着した。
【0041】
建設現場において、コンクリート打設用型枠パネルを建て込むにあたっては、柱及び梁等の出隅部の型枠として、上述のようにして製作した出隅用型枠パネルを使用し、以下の手順で建て込みを行った。
【0042】
まず、柱型については、柱の配筋を組み立てた後、柱型用型枠パネルに所定の間隔でセパレータ設置用の穴をドリルを用いて開け、柱の出隅角度(90度)に合わせて曲げた後、パネルの木口に、図6(a)に示すような厚み1mmのステンレス製固定用金物11を嵌め込み、曲げ角度を固定した。この柱型用型枠パネルを、図7に示すようにセパレータ12に通しながら、柱型枠として所定の位置に設置した後、バタ材となる角鋼管及びフォームタイ等の仮設補強材を設置することによって柱型枠を建て込んだ。
【0043】
尚、上記型枠パネルを出隅のコーナー方向に互いに連結する際には、図6(b)に示すように、2つの固定用金物11を接合したものを用いることにより、容易に曲げ角度を固定して連結することができる。
【0044】
柱型枠建て込み後は、柱型用型枠パネルと同様、厚み50mmの押出法ポリスチレンフォームに、厚み1mmの硬質塩化ビニル板を積層した型枠パネルを、壁用型枠パネルとして建て込みを行った。
【0045】
梁型については、梁底にジョイント部を設ける形状に製作した梁型用型枠パネルに、所定の間隔でセパレータ設置用の穴をドリルを用いて開け、梁底の出隅角度(90度)に合わせて曲げた後、柱型同様、パネルの木口に固定用金物を嵌め込み、曲げ角度を固定した。この梁型用型枠パネルを、図8に示すようにジョイント部に形成した雇い実埋設用溝に実13を設置しながら連結し、梁型用型枠パネルの上部及び下部に設置されるべきセパレータ12a,12bのうち、下部に設置されるセパレータ12aに通しながら梁型用型枠パネルを組み立てた。その後、梁型用型枠パネルを支える角鋼管及びサポートを設置し、この上に、先に組み立てた梁型用型枠パネルを設置することによって梁型枠を建て込んだ。
【0046】
本実施例においては、2つの型枠パネルを接合して梁型枠を形成したが、梁幅及び梁せいが小さい場合には、梁の2カ所の出隅角部に対応する部分に2つのスリット群を形成した一枚の型枠パネルを用いて梁型枠を形成することもできる。
【0047】
梁型枠建て込み後は、スラブ型枠を建て込み、スラブ型枠上で組み立てた梁配筋を、梁型枠内に落とし込んだ後、梁型用型枠パネルの上部に設置されるべきセパレータ12b(図8参照)を設置し、梁型用型枠パネルをしっかりと固定した。
【0048】
尚、スラブ型枠としては、厚み50mmの押出法ポリスチレンフォームからなる断熱材の片面に、プラスチックシートを接着した、スラブ用型枠兼用断熱パネル(ダウ化工株式会社製、商品名:ピットワーク)を使用した。
【0049】
以上の方法により、柱,壁,梁及びスラブの各型枠パネルの建て込みを完了した後、まず、壁及び柱型枠内にコンクリートを打設、次に、梁及びスラブのコンクリートの打設を行った。
【0050】
コンクリート硬化後、バタ材及びフォームタイ等の仮設補強材を解体したところ、柱及び梁の出隅部は、型枠パネルの面材の破損及び剥離等が発生しておらず、出隅角部も精度よく良好に仕上がっていた。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の出隅用型枠パネルは以下の効果を奏する。
(1)出隅角部として湾曲させる領域に複数本のスリットを形成し断面係数の小さな部分を分散させているため、1カ所で局部的に曲げられることがなく、比較的大きな曲率半径で曲げることができる。したがって、湾曲部の面材自体に大きな応力が作用せず、面材として硬質プラスチック板,金属板,板紙等の硬質面材を使用した場合でも、面材の破損及び断熱材との剥離を防止することができ、特に硬質プラスチック板を使用する場合にも、面材を加熱したりすることなく容易に曲げることができる。
(2)スリットの本数,幅,ピッチ,形状及び深さ等を適宜設計することにより、任意の角度・形状に対応させることができるとともに、前記のように面材として硬質面材を選択することもできるため、出隅部の角度・形状や建築物の用途に拘らず広く型枠として適用することができる。
(3)パネルを曲げる角度に応じて各スリットの深さを適宜異ならせることにより、断熱欠損の発生を抑えることができる。
(4)スリット形成面に保護シートを接着したものにあっては、搬送中にスリット形成部分の断熱材が破損するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の出隅用型枠パネルの一例を示す斜視図と、その湾曲状態を示す模式図である。
【図2】 本発明の出隅用型枠パネルの別の例を示す斜視図と、その湾曲状態を示す模式図である。
【図3】 本発明の出隅用型枠パネルの別の例を示す斜視図と、その湾曲状態を示す模式図である。
【図4】 本発明の出隅用型枠パネルの別の例を示す斜視図と、その湾曲状態を示す模式図である。
【図5】 本発明の出隅用型枠パネルの別の例を示す斜視図と、その湾曲状態を示す模式図である。
【図6】 本発明の出隅用型枠パネルを湾曲状態に保持するために用いられる固定用金物を示す図である。
【図7】 本発明の出隅用型枠パネルを用いて柱型枠を組んだ状態を説明するための図である。
【図8】 本発明の出隅用型枠パネルを用いて梁型枠を組んだ状態を説明するための図である。
【図9】 従来例の型枠兼用断熱パネルを示す図である。
【符号の説明】
A 出隅用型枠パネル
1 断熱層
2,2a,2b 面材
3 スリット
11 固定用金物
12,12a,12b セパレータ
13 雇い実
101 断熱層
102 面材
103 溝部

Claims (5)

  1. 発泡プラスチックからなる断熱層の片面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、該複数本のスリットには、深さの異なるスリットが含まれていることを特徴とする出隅用型枠パネル。
  2. 発泡プラスチックからなる断熱層の両面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記片側の面材及び断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、該複数本のスリットには、深さの異なるスリットが含まれていることを特徴とする出隅用型枠パネル。
  3. 前記断熱層のスリット形成面に、スリット形成部を保護する保護シートが接着されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の出隅用型枠パネル。
  4. 発泡プラスチックからなる断熱層の片面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、前記断熱層のスリット形成面に、スリット形成部を保護する保護シートが接着されていることを特徴とする出隅用型枠パネル。
  5. 発泡プラスチックからなる断熱層の両面に、面材が積層されている出隅用型枠パネルであって、前記片側の面材及び断熱層には、出隅角部として湾曲させる領域に複数本の平行なスリットが形成されており、前記断熱層のスリット形成面に、スリット形成部を保護する保護シートが接着されていることを特徴とする出隅用型枠パネル。
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