JPH07217016A - 型枠兼用断熱パネルおよびその製造方法、施工方法 - Google Patents

型枠兼用断熱パネルおよびその製造方法、施工方法

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JPH07217016A
JPH07217016A JP6008638A JP863894A JPH07217016A JP H07217016 A JPH07217016 A JP H07217016A JP 6008638 A JP6008638 A JP 6008638A JP 863894 A JP863894 A JP 863894A JP H07217016 A JPH07217016 A JP H07217016A
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JP
Japan
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heat insulating
paper
foam
insulating panel
formwork
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JP6008638A
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Ichiro Nakajima
一郎 仲嶋
Kumiko Osugi
久美子 大杉
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 合成樹脂発泡体からなるフォームと硬化し
たコンクリートとの接着が良好となり、かつ、局部圧縮
強度および曲げ強度のある型枠兼用断熱パネルを得るこ
と、及び、その製造方法と施工方法を提供すること。 【構成】 合成樹脂発泡体からなるフォーム2の一面
を凹凸のある切断面3とし、この一面と相対向する他面
に紙4を接着した型枠兼用断熱パネル1そのものと、更
には、紙4と前記他面の間にアルミニウム箔を介在させ
て強度などを向上させた型枠断熱パネル1そのもの。こ
の型枠兼用断熱パネル1を製造するに際し、フォーム2
の表面と紙4またはアルミニウム箔表面との間に熱溶融
性接着剤7を介在させてから、紙4側から熱を加えなが
ら押圧することによって行うこと、及び、この型枠兼用
断熱パネル1を用いてコンクリート壁等を施工するに際
し、凹凸のある切断面3にコンクリートを打設すること
によって、コンクリートの硬化後、当該型枠兼用断熱パ
ネル1をコンクリートに固着したままの状態とするこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、鉄骨鉄筋コンクリー
ト造りあるいは鉄筋コンクリート造りの断熱施工コンク
リート打ち込み等において、断熱パネルをコンクリート
型枠として兼用して施工することができ、主にコンクリ
ート建築物に使用する型枠兼用断熱パネルおよびその製
造方法、施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の第1の型枠兼用断熱パネ
ルとしては、発泡スチロールの表面にエキスパンドメタ
ルをセメントペーストで一体化した複合構造のものがあ
る。この従来技術においては、発泡スチロールが断熱材
としての役割を果たし、エキスパンドメタルが補強材と
なり、セメントペーストがエキスパンドメタルの防錆と
接着の役割を果たしている。
【0003】この種の従来の第2の型枠兼用断熱パネル
としては、特開平 3−208944号公報に開示されるものが
ある。この型枠兼用断熱パネルは、発泡ポリスチレン板
からなる断熱板の片面にプラスチックスフィルムを貼付
けて積層したものである。その使用態様としては、床下
空間を有する鉄筋コンクリート造構造物の1階床スラブ
の下面に断熱材を敷き詰める構成の施工において、床下
空間内に支保工を組み立てた後、この支保工上にプラス
チックスフィルムを下に向けて載置し、この型枠兼用断
熱パネル上に配筋し、コンクリートを打設して行なうも
のである。
【0004】この種の従来の第3の型枠兼用断熱パネル
としては、特公平 5−47696 号公報に開示されるよう
に、フォームの両面に軟質面材を接着したものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の第1の
型枠兼用断熱パネルは、エキスパンドメタルによって断
熱材としての発泡スチロールを補強する役割を果たす
が、エキスパンドメタルは錆易いので、セメントペース
トで全表面を覆うようにし、しかも発泡スチロールの表
面に接着しなければならず、発泡スチロールの全表面を
覆う以上のセメントペーストが多量に必要であるという
問題点がある。また、この結果、重量が重くなり運搬や
取付作業の妨げとなった。
【0006】上記した従来の第2の型枠兼用断熱パネル
は、プラスチックスフィルムの張力によって配筋作業時
や発泡ポリスチレン板上へのコンクリートの打設時の積
載荷重による引張力が負担され、コンクリートの型枠パ
ネルとして作用すると共に断熱材としても作用するが、
プラスチックフィルムを貼付けてもプラスチックフィル
ムの引張り強度が小さく曲げ強度を効果的に高めること
ができなかった。このため、フォームの曲げ剛性を高め
るのにフォームの厚みや密度を増さなければならず、コ
スト高になるという問題がある。
【0007】また、プラスチックスフィルムの表面に
は、モルタル等の施工ができないという問題点があっ
た。
【0008】上記した従来の第3の型枠兼用断熱パネル
は、表裏両面に軟質面材を積層させなければならないの
で製造の手数がかかると共に製造コストも高価となる問
題点がある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の手段は、合成
樹脂発泡体からなるフォームの一面を凹凸のある切断面
とし、この一面と相対向する他面に紙を接着したことで
ある。
【0010】請求項2の手段は、合成樹脂発泡体からな
るフォームの一面を凹凸のある切断面とし、この一面と
相対向する他面にアルミニウム箔と紙を接着してなるシ
ートのアルミニウム箔側を接着したことである。
【0011】請求項3の手段は、前記請求項1又は2に
記載の型枠兼用断熱パネル紙の表面に合成樹脂フィルム
をラミネーションしたことである。
【0012】請求項4の手段は、前記請求項1又は2に
記載の型枠兼用断熱パネルの紙の表面に発水剤を塗布し
たものである。
【0013】請求項5の手段は、前記請求項1乃至4の
いずれかの型枠兼用断熱パネルにおいて、合成樹脂発泡
体をポリスチレンフォームとし、その曲げ強度をJIS
A9511「ポリスチレンフォーム保温材」に示す曲げ
試験方法で5kg/cm2 以上としたことである。
【0014】請求項6の手段は、合成樹脂発泡体からな
るフォームの表面と紙表面との間に熱溶融性接着剤を介
在させてから、紙側から熱を加えながら押圧することに
よってフォームと紙を接着する型枠兼用断熱パネルの製
造方法としたことである。
【0015】請求項7の手段は、合成樹脂発泡体からな
るフォームの表面と、アルミニウム箔と紙を接着してな
るシートのアルミニウム箔表面との間に、熱溶融性接着
剤を介在させてから、前記シートの紙側から熱を加えな
がら押圧することによってフォームとシートを接着する
型枠兼用断熱パネルの製造方法としたことである。
【0016】請求項8の手段は、前記請求項1又は2の
型枠兼用断熱パネルの凹凸のある切断面にコンクリート
を打設し、コンクリートの硬化後、当該型枠兼用断熱パ
ネルをコンクリートに固着したままの状態とする型枠兼
用断熱パネルとしたことである。
【0017】
【作用】請求項1の型枠兼用断熱パネルによると、フォ
ームの一面を凹凸のある切断面としたので、硬化したコ
ンクリートとの接着が良好となる。又、その他面には引
張り強度の強い紙を接着しているので、局部圧縮強度お
よび曲げ強度を向上することができる。又、紙によって
他面にもコンクリートを打設する場合には硬化したコン
クリートとの接着も良好となる。更に又、フォームは断
熱性能に優れているので、断熱材としての役割を果たせ
る。
【0018】請求項2の型枠兼用断熱パネルによると、
前記と同じ作用に加えて、フォームの他面にアルミニウ
ム箔と紙を接着したシートのアルミニウム箔側を接着し
たことから、請求項1の手段よりも局部圧縮強度および
曲げ強度を一層向上させることができる。
【0019】請求項3の型枠兼用断熱パネルによると、
紙の表面に合成樹脂フィルムをラミネーションしたの
で、請求項1の型枠兼用断熱パネルよりも局部圧縮強度
および曲げ強度を一層向上させると共に防水性が向上
し、施工中あるいは施工後において雨水や工事用水等を
吸着することがないことから、パネルの強度の低下を防
止できる。
【0020】請求項4の型枠兼用断熱パネルによると、
紙の表面に発水剤を塗布したので、施工中あるいは施工
後において雨水や工事用水等を吸着することがないこと
から、パネルの強度の低下を防止できる。
【0021】請求項5の型枠兼用断熱パネルによると、
合成樹脂発泡体のフォームとして曲げ強度の強いポリス
チレンフォームを使用したので、コンクリートの打設時
の衝撃やコンクリート圧が強く作用する場所等に使用す
る場合に有効である。
【0022】請求項6の型枠兼用断熱パネルの製造方法
によると、フォームの表面と紙表面との間に熱溶融性接
着剤を介在させておいてから、紙側から熱を加えて熱溶
融性接着剤を溶かしながら押圧することによって、フォ
ームの表面と紙とを接着するため、フォーム又は紙の一
方又は双方の面に接着剤を塗布して接着する方法に較べ
て、ベトつかず作業能率が向上する。紙側から熱を加え
押圧するのは、フォームが断熱性に優れており厚み及び
弾力性もあるので適さないからである。
【0023】請求項7の型枠兼用断熱パネルの製造方法
によると、フォームの表面とアルミニウム箔と紙を接着
してなるシートのアルミニウム箔表面との間に熱溶融性
接着剤を介在させておいてから、シートの紙側から熱を
加えて熱溶融性接着剤を溶かしながら押圧することによ
って、フォームの表面とシートのアルミニウム箔とを接
着するため、フォーム又はアルミニウム箔の一方又は双
方の面に接着剤を塗布して接着する方法に較べて、ベト
つかず作業能率が向上する。又、アルミニウム箔は熱伝
導率に優れているので、熱溶融性接着剤を均一に溶かし
易く、従って全体に平均して容易に接着できる。紙側か
ら熱を加え押圧するのは、前記と同様の理由による。
【0024】請求項8の施工方法は、請求項1又は2に
記載の型枠兼用断熱パネルを用いて、壁や床などを形成
する場合の施工手段であって、切断面は凹凸があことか
らコンクリートとの接着が良好となるので、この切断面
にコンクリートを打設し、他面の紙またはシートは打設
した際に生じる衝撃や圧力に対して十分に耐え得る強度
を有したものである。そして、コンクリートが硬化した
後は、コンクリートに確実に固着した断熱パネルとして
有効に作用する。
【0025】
【実施例】図1に示すように、この発明の第1実施例の
型枠兼用断熱パネル1は、合成樹脂発泡体からなるフォ
ーム2の一面を切断面3とし、この一面と相対向する他
面に紙4を接着したものである。
【0026】フォーム2は、合成樹脂を発泡させて、例
えば、矩形の板状に成形加工したものである。フォーム
2を構成する合成樹脂材料としては、ポリスチレン,ポ
リエチレン,ポリプロピレンまたはポリウレタン等の発
泡体が挙げられる。これらのうち、発泡ポリスチレン系
樹脂からなるフォームは、気泡がそれぞれ独立している
ので、切断した表面においても吸水性を有しなく耐水性
に優れており、表面の凹凸の部分でコンクリートとの付
着性に優れ、しかも比較的強度が高いことから最適であ
る。発泡倍率は限定されるものではないが、一般的には
30〜50倍のものが使用される。しかし、局部圧縮強
度や曲げ強度を強くするため、JISA9511「ポリ
スチレンフォーム保温材」に示す曲げ強度5kg/cm2
上になる10〜30倍の範囲の使用が好ましい。フォー
ム2の板厚は、曲げ強度と断熱性能の2つの要素に影響
を与えるので、使用目的に応じて適宜選択されるが、通
常の使用状態では15〜 100mm程度、好ましくは25〜50mm
の範囲内で設定する場合が多い。
【0027】上述のようなフォーム2は成形加工時にお
いて表面が平らに形成されているが、その一面を、スラ
イサー,ノコあるいは熱線などの道具を用いて切断し
て、凹凸のある切断面3に形成する。このような凹凸
は、合成樹脂材料を発泡させて形成される略球状の泡空
間(セル)を切断することによって形成されるものであ
るので、凹部の最大径及び最大深さは泡空間の直径で、
通常の10〜50倍の発泡の場合約0.1 〜3mmの範囲内
であり、凹部の個数は10〜1000個/cm2 の範囲内であ
る。
【0028】そして、前記切断面3と相対向する他面に
接着する紙4としては、段ボール原紙,白板紙,建材原
紙,炭酸カルシウム紙,ライナー紙,クラフト紙,厚
紙,再生紙などが挙げられる。
【0029】この発明の第2実施例の型枠兼用断熱パネ
ル1は、図2に示すように、第1実施例と同様のフォー
ム2の他面に、アルミニウム箔5と紙4を接着したシー
ト6のアルミニウム箔5側を接着してなるものである。
アルミニウム箔5の厚さは、とくに限定されるものでは
ないが、7〜50μの範囲内、好ましくは10〜30μ
の範囲内である。アルミニウム箔5は引張り強度及び曲
げ強度にも優れているので、コンクリートを打設した場
合に作用する種々の力に対して第1実施例の場合より有
効に作用する。
【0030】前記した第1実施例や第2実施例の紙4の
表面に合成樹脂フィルムをラミネーションした場合に
は、施工の前後を問わず、雨水や工事用水などが掛って
も紙に水が付着しなくなる。この場合の合成樹脂フィル
ムと紙との接着は、あらかじめ紙または合成樹脂フィル
ムに熱溶融性接着剤を塗布しておくことによって、熱ロ
ーラなどによって熱を加えつつ押圧すれば、熱溶融性接
着剤が融けて圧着されるので、作業能率が向上する。合
成樹脂フィルムの厚さは、使用目的に応じて適宜選択さ
れる。
【0031】また、前記した第1実施例や第2実施例の
紙4の表面に発水剤を塗布した場合には、施工の前後を
問わず、雨水や工事用水などが掛っても発水し、紙4の
強度が失われることがない。発水剤の具体例としては、
シリコン系やポリアミド系メジウム等が挙げられる。こ
れらは、あらかじめ紙4の表面に塗布してからフォーム
2に接着しても、フォーム2に接着後に塗布してもよ
い。塗布の方法は、ハケ塗り,スプレー塗りその他であ
っても、その手段は問われない。
【0032】上記した第1実施例の型枠兼用断熱パネル
1を製造するには、フォーム2の表面と、紙4の表面と
の間に、熱溶融性接着剤7をまず介在させる。この介在
の方法は、フォーム2の表面又は紙4の表面あるいは双
方の表面に塗布するなどして行なう。そして、これらの
2つの表面を重ね合わせてから、紙4側から、熱ロール
8などで加熱しつつ押圧する。このとき、熱ロール8の
熱が紙4を通じて伝導されて熱溶融性接着剤7が溶ける
と同時に押圧されるために、両者は容易に接着される。
紙4側から加熱,押圧するのは、フォーム2が断熱性が
高く、しかも厚みもあり弾力性に富んでいるので、加
熱,押圧に適していないからであるが、これに限定され
ることなく、紙4側から加熱し、フォーム2側から加圧
するようにしてもよい。
【0033】同様に、上記した第2実施例の型枠兼用断
熱パネル1を製造するには、フォーム2の表面と、アル
ミニウム箔5と紙4を接着してなるシート6のアルミニ
ウム箔5の表面との間に、熱溶融性接着剤7をまず介在
させる。この介在の方法は、フォーム2の表面又はアル
ミニウム箔5の表面あるいは双方の表面に塗布するなど
して行なう。そして、図3に示すように、これらの2つ
の表面を重ね合わせてから、紙4側から、熱ロール8な
どで加熱しつつ押圧する。このとき、熱ロール8の熱が
紙4を通じてアルミニウム箔5に伝導されて熱溶融性接
着剤7が溶けると同時に押圧されるために、両者は容易
に接着される。アルミニウム箔5は熱伝導率が優れてい
るために、均一に効率良く熱溶融性接着剤7を溶かし、
全面が接着される。紙4側から、加熱,押圧するのは、
前記と同様の理由によるが、これに限定されることな
く、紙4側から加熱し、フォーム2側から加圧するよう
にしてもよい。
【0034】熱溶融性接着剤7の具体例としては、エチ
レン酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレンアクリル
酸エチル共重合体(EEA)、エチレンメタアクリル酸
メチル共重合体(EMMA)等が挙げられる。この熱溶
融性接着剤7の塗布の方法は、それぞれの接着剤の特性
によってハケ塗り,スプレー塗りなど種々の方法が採用
される。
【0035】以上のような型枠兼用断熱パネル1を利用
して施工する具体例について説明する。まず、壁面を形
成する場合には、図4に示すように、型枠兼用断熱パネ
ル1と別途のコンクリート型枠9の間に形成した壁厚の
空間内部にコンクリート10を打設する。そして、これ
が硬化してあらかじめ配筋してある鉄筋11及び型枠兼
用断熱パネル1の切断面3に固着してからコンクリート
型枠9を取り外す。これによって、図5に示すように、
型枠兼用断熱パネル1が硬化したコンクリート壁の一面
に固着される。そして、必要に応じて型枠兼用断熱パネ
ル1のもう一方の面にある紙4にモルタルを塗ったり、
装飾板などを貼るなどして壁を形成する。なお、前記し
た別途のコンクリート型枠9として、この実施例の型枠
兼用断熱パネル1を使用してもよく、この場合には、形
成した壁の両面に紙が現れることになる。
【0036】又、床スラブを形成する場合には、支保工
を組立ててその上に型枠兼用断熱パネル1の切断面3を
上向きになるように設置してから、その上方にコンクリ
ートを打設する。更に又、天井を形成する場合には、切
断面3を下向きになるように設置してから、モルタルを
塗り付けてゆくなどの施工によって行う。
【0037】このような施工によると、切断面3に形成
される凹部にコンクリートが入って付着し、硬化した際
にはコンクリートと型枠兼用断熱パネル1が確固に固着
される。
【0038】
【発明の効果】請求項1の型枠兼用断熱パネルは、合成
樹脂発泡体からなるフォームを用いているので断熱性が
よく、しかも、フォームの一面に凹凸のある切断面を形
成したので、コンクリートやモルタルとの付着が良くな
る。又、他面に紙を接着しているので、圧縮強度や曲げ
強度も強くなって、コンクリートの打設時の衝撃や荷重
等にも十分に耐え得る。更に又、フォームと紙とからな
るので軽量である。加えて、フォームの片面のみに紙を
接着しているので、製造コストは低価である。
【0039】請求項2の型枠兼用断熱パネルは、請求項
1の紙に代えて、アルミニウム箔と紙を接着したシート
を用いたので、請求項1の効果に加えて、アルミニウム
箔の強度分だけより強度が向上する。また、アルミニウ
ム箔も軽量であるので、全体の重量も軽量である。
【0040】請求項3の型枠兼用断熱パネルは、紙の表
面に合成樹脂フィルムをラミネーションしたので、施工
前後において雨水や工事用水などが掛った場合でも紙に
水が付着することがなく、その強度が保たれる。また、
合成樹脂フィルムの強度が加わるので、その分だけ更に
型枠兼用断熱パネルの局部圧縮強度及び曲げ強度が向上
する。
【0041】請求項4の型枠兼用断熱パネルは、紙の表
面に発水剤を塗布したので、施工前後において雨水や工
事用水などが掛った場合でも、それを吸水することがな
いので、紙の強度の低下が生ずることもなくなる。
【0042】請求項5の型枠兼用断熱パネルは、合成樹
脂発泡体からなるフォームをポリエチレンフォームと
し、その強度を、前記JIS規定の試験方法で5kg/cm
2 以上としたので、コンクリート打打設時の衝撃や圧力
に対しても十分に耐えることができる。また、断熱材と
してもその性質上極めて有効である。
【0043】請求項6の型枠兼用断熱パネルの製造方法
は、紙の表面とフォーム表面との間に予め熱溶融性接着
剤を介在させおき、熱を加えつつ押圧することによって
接着するから、他の接着剤のように常温ではベタ付きが
生じなく、取扱いが容易であり作業能率をより向上する
ことができる。
【0044】請求項7の型枠兼用断熱パネルの製造方法
は、アルミニウム箔の熱伝導率が良いことから、アルミ
ニウム箔とフォーム表面とに介在している熱溶融性接着
剤をよく溶かすことができるので、圧力を加えた時に平
均して広がり全面に亘って接着することができる。その
ため接着力がより向上する。又、他の接着剤のように常
温ではベタ付きが生じないので、取扱いが容易であり作
業能率をより向上することができる。
【0045】請求項8の型枠兼用断熱パネルの施工法に
よると、型枠と断熱パネルの施工が同時にできるので作
業能率が向上するのに加えて、コンクリートを打設する
切断面に凹凸があるのでコンクリートとの付着性が良く
なる。又、他面の表面には紙が現われているので、内壁
面としてモルタルを塗る場合には付着性がよく、装飾用
の布や紙を貼る場合にも施工し易い利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】型枠兼用断熱パネルの第1実施例の断面説明
図。
【図2】型枠兼用断熱パネルの第2実施例の断面説明
図。
【図3】型枠兼用断熱パネルの製造方法の説明図。
【図4】型枠兼用断熱パネルを用いた施工例の断面説明
図。
【図5】型枠兼用断熱パネルを用いた施工例の断面説明
図。
【符号の説明】
1 型枠兼用断熱パネル 2 フォーム 3 切断面 4 紙 5 アルミニウム箔 6 シート 7 熱溶融性接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/30 B 8115−4F 31/20 7148−4F E04B 2/86 D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂発泡体からなるフォームの一面
    を凹凸のある切断面とし、この一面と相対向する他面に
    紙を接着したことを特徴とする型枠兼用断熱パネル。
  2. 【請求項2】 合成樹脂発泡体からなるフォームの一面
    を凹凸のある切断面とし、この一面と相対向する他面に
    アルミニウム箔と紙を接着してなるシートのアルミニウ
    ム箔側を接着したことを特徴とする型枠兼用断熱パネ
    ル。
  3. 【請求項3】 紙の表面に合成樹脂フィルムをラミネー
    ションしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の型
    枠兼用断熱パネル。
  4. 【請求項4】 紙の表面に発水剤を塗布したことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の型枠兼用断熱パネル。
  5. 【請求項5】 合成樹脂発泡体をポリスチレンフォーム
    とし、その曲げ強度をJISA9511「ポリスチレン
    フォーム保温材」に示す曲げ試験方法で5kg/cm2 以上
    としたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの型
    枠兼用断熱パネル。
  6. 【請求項6】 合成樹脂発泡体からなるフォームの表面
    と紙表面との間に熱溶融性接着剤を介在させてから、該
    紙側から熱を加えながら押圧することによってフォーム
    と紙を接着することを特徴とする型枠兼用断熱パネルの
    製造方法。
  7. 【請求項7】 合成樹脂発泡体からなるフォームの表面
    と、アルミニウム箔と紙を接着してなるシートのアルミ
    ニウム箔表面との間に、熱溶融性接着剤を介在させてか
    ら、前記シートの紙側から熱を加えながら押圧すること
    によってフォームとシートを接着することを特徴とする
    型枠兼用断熱パネルの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記請求項1又は2の型枠兼用断熱パネ
    ルの凹凸のある切断面にコンクリートを打設し、コンク
    リートの硬化後、当該型枠兼用断熱パネルをコンクリー
    トに固着したままの状態とすることを特徴とする型枠兼
    用断熱パネルを用いた施工方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010042672A (ja) * 2008-07-18 2010-02-25 Kaneka Corp パネル芯材、パネル材、車両用扉、及びパネル材の製造方法。
KR101392906B1 (ko) * 2012-07-24 2014-05-14 송효철 금속박막이 부착된 차량용 천연소재 내장재 및 그 제조방법

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