JPH082813B2 - ペンタシクロペンタデカンジメチロールの製造方法 - Google Patents

ペンタシクロペンタデカンジメチロールの製造方法

Info

Publication number
JPH082813B2
JPH082813B2 JP32921488A JP32921488A JPH082813B2 JP H082813 B2 JPH082813 B2 JP H082813B2 JP 32921488 A JP32921488 A JP 32921488A JP 32921488 A JP32921488 A JP 32921488A JP H082813 B2 JPH082813 B2 JP H082813B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
phase
alcohol
pentacyclopentadecane
compound
solvent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP32921488A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02178242A (ja
Inventor
仁志 岡
祐二 早川
Original Assignee
日本合成ゴム株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 日本合成ゴム株式会社 filed Critical 日本合成ゴム株式会社
Priority to JP32921488A priority Critical patent/JPH082813B2/ja
Publication of JPH02178242A publication Critical patent/JPH02178242A/ja
Publication of JPH082813B2 publication Critical patent/JPH082813B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ペンタシクロペンタデカンジメチロールの
製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ペンタシクロペンタデカンジメチロールはジオール化
合物の一種であり、優れた耐熱性や耐吸湿性を有するポ
リウレタンやエポキシ樹脂のための硬化剤として、ある
いは光ディスク、プラスチックレンズなどの光学材料の
原料として有用である。
一般にオレフィン化合物からヒドロホルミル化反応に
よってアルコール化合物を合成する方法の一つとして、
コバルト化合物およびホスフィン化合物を触媒として用
い、オレフィン化合物に一酸化炭素ガスおよび水素ガス
を反応させることにより、当該オレフィン化合物に対応
するアルコール化合物を生成させる方法が知られてい
る。
そして、従来、このヒドロホルミル化反応を利用し
て、トリシクロペンタジエンからペンタシクロペンタデ
カンジメチロールを製造する方法が、特開昭56−140940
号広報によって知られている。
この方法においては、触媒であるコバルト化合物およ
びホスフィン化合物の存在下においてトリシクロペンタ
ジエンのヒドロホルミル化反応が飽和炭化水素および/
または芳香族炭化水素よりなる溶媒を用いて行われ、得
られた反応混合物を冷却することにより、触媒を含む溶
媒相と、反応生成物であるペンタシクロペンタデカンジ
メチロールを含有するジオール化合物含有相とが分離さ
れ、更にこのジオール化合物含有相に含まれる若干量の
触媒は、炭化水素溶媒による抽出によって除去される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、トリシクロペンタジエンのヒドロホル
ミル化反応においては、目的物であるペンタシクロペン
タデカンジメチロールが生成される過程において中間生
成物としてアルデヒドが生成されるところ、このアルデ
ヒドの縮合反応が生ずるのみでなく、ペンタシクロペン
タデカンジメチロール自体も縮合性を有するため、重合
物が不可避的に副生される。そして、有用なペンタシク
ロペンタデカンジメチロールを得るためには、この種の
重合物が最終的には除去される必要があるにもかかわら
ず、この重合物の除去を行うことは実際には非常に困難
である、という問題点がある。
すなわち、オレフィンのヒドロホルミル化反応におい
て生ずる重合物は、目的物であるアルコール化合物と挙
動を共にするために当該アルコール化合物との混合物と
して、同じ相を形成することとなる、そして、一般的に
は、当該アルコール化合物と重合物との間に減圧下にお
ける沸点の差があることを利用して、当該混合物を減圧
蒸留に付してアルコール化合物を留出させることによ
り、結果として当該重合物を缶残成分として分離させる
方法が実行されている。
しかしながら、ペンタシクロペンタデカンジメチロー
ルの沸点は、0.1mmHgという減圧化においても約200℃と
高く、このため、トリシクロペンタジエンのヒドロホル
ミル化反応による反応混合物から得られるジオール化合
物含有相における触媒の含有割合が低いからといって、
このジオール化合物含有相をそのまま減圧蒸留に付して
も、実際には相当量の重合物が含有されているために、
蒸留系に沸点上昇が生じて蒸留に要する温度が高くな
り、同時にペンタシクロペンタデカンジメチロールの蒸
発速度が遅くなるために蒸留の効率がきわめて低く、実
際上、減圧蒸留によってペンタシクロペンタデカンジメ
チロールを有効に留出させることは殆ど不可能である。
本発明は、上記の問題を解決し、トリシクロペンタジ
エンのヒドロホルミル化反応によって得られるジオール
化合物含有相から、きわめて高い効率で、目的物である
ペンタシクロペンタデカンジメチロールを、重合物から
分離された状態で得ることのできる方法を提供するもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明によれば、下記の工程A、工程Bおよび工程C
を含むことを特徴とする方法により、ペンタシクロペン
タデカンジメチロールが製造される。
工程A:トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応
を行い、得られる反応混合物を溶媒相とジオール化合物
含有相とに分離する工程。
工程B:工程Aで得られたジオール化合物含有相に、アル
コールと、芳香族炭化水素と、水とを加えて混合し、そ
の後、アルコールを主体とする相と芳香族炭化水素を主
体とする相とに分離する工程。
工程C:工程Bで得られたアルコールを主体とする相から
蒸留によってペンタシクロペンタデカンジメチロールを
得る工程。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明方法においては、先ずトリシクロペンタジエンの
ヒドロホルミル化反応が行われ、その結果得られる反応
混合物からジオール化合物含有相が分離される(工程
A)。
本発明においては、トリシクロペンタジエンが原料と
して用いられる。このトリシクロペンタジエンは、工業
的にはジシクロペンタジエンのディールス・アルダー反
応によって有利に製造することができるが、この場合に
おける反応生成物は、下記構造式(I)および構造式
(II)で表わされる2種の化合物の混合物であり、構造
式(I)の化合物が主生成物である。
従って本発明方法において、原料として当該ディール
ス・アルダー反応の反応生成物であるトリシクロペンタ
ジエンをそのまま用いる場合には、得られるペンタシク
ロペンタデカンジメチロールは、下記構造式(III)お
よび構造式(IV)で表わされる2種の化合物の混合物と
なり、構造式(III)の化合物が主生成物となる。
勿論、本発明方法において使用される原料が、上記デ
ィールス・アルダー反応の反応生成物であるトリシクロ
ペンタジエンのみに限られるものではない。
このヒドロホルミル化反応においては、好ましくは下
記のような触媒および溶媒の存在下において、当該トリ
シクロペンタジエンに一酸化炭素ガスと水素ガスとが作
用される。これらのガスは、通常、混合ガスとして反応
系に供給される。この混合ガスにおける一酸化炭素ガス
と水素ガスとの割合は、通常、モル比で4:1〜1:4であ
る。
このヒドロホルミル化反応には、触媒としてコバルト
化合物が好ましく用いられる。このコバルト化合物の具
体例としては、ジコバルトオクタカルボニル、ヒドロコ
バルトカルボニルなどのコバルトカルボニル錯体;酢酸
コバルト、ナフテン酸コバルトなどを挙げることができ
る。このコバルト化合物の使用量は、通常、トリシクロ
ペンタジエン1モルに対して0.001〜0.1モルである。
また、上記ヒドロホルミル化反応においては、上記コ
バルト化合物と共に、いわゆる助触媒として、ホスフィ
ン化合物を用いることが好ましい。
このホスフィン化合物の具体例としては、トリ−n−ブ
チルホスフィン、トリ−n−オクチルホスフィン、トリ
シクロヘキシルホスフィンなどを挙げることができる。
このホスフィン化合物の使用量は、通常、上記コバルト
化合物1モルに対して0.1〜1モルである。
上記ヒドロホルミル化反応に用いる溶媒としては、例
えばn−ヘキサン、n−オクタン、シクロヘキサンなど
の飽和炭化水素およびベンゼン、トルエン、キシレンな
どの芳香族炭化水素を挙げることができる。これらの飽
和炭化水素および/または芳香族炭化水素は、その1種
または2種以上を使用することができる。
上記ヒドロホルミル化反応の反応条件について説明す
ると、反応温度は、通常100〜250℃であり、好ましくは
150〜200℃である。反応圧力は、通常、10〜300Kg/cm2
であり、好ましくは50〜230Kg/cm2である。反応時間
は、通常、1〜20時間であり、好ましくは5〜15時間で
ある。
ヒドロホルミル化反応によって得られる反応混合物は、
これを脱ガスした後に常温になるまで冷却することによ
り、溶媒相と、ジオール化合物含有相とに分離する。
以上の操作により分離されたジオール化合物含有相に
は、反応生成物であるペンタシクロペンタデカンジメチ
ロールと、重合物とが高い比率で含有されている。そし
て、触媒として用いたコバルト化合物およびホスフィン
化合物はこのジオール化合物含有相には殆ど含有され
ず、溶媒相に含有されあるいは単独相を形成する。斯く
して、触媒が系から分離除去される。
次に、以上の工程Aで得られたジオール化合物含有相
について、特定の分配溶媒を用いて、目的物であるペン
タシクロペンタデカンジメチロールを高い比率で含有す
る相と、重合物を高い比率で含有する相とを分離する
(工程B)。
この工程において用いられる分配溶媒は、アルコール
と、芳香族炭化水素と、水との三者よりなる。
ここに用いられるアルコールとしては、メタノール、
エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどの炭素
原子数が1〜10、好ましくは1〜4のアルコールを挙げ
ることができ、得にメタノールまたはエタノールを用い
ることが好ましい。このアルコールは、1種のみでな
く、2種以上を用いることもできる。
また、芳香族炭化水素としては、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼンなどの炭素原子数が6〜
10の芳香族炭化水素を挙げることができ、特にトルエン
またはキシレンを用いることが好ましい。この芳香族炭
化水素は、1種のみでなく、2種以上を用いることもで
きる。
なお、この分配溶媒には、n−ヘキサン、シクロヘキ
サンなどの飽和炭化水素を加えることができる。
上記分配溶媒として使用されるアルコールと芳香族炭
化水素と水との割合は、重量比で、水1に対してアルコ
ールが0.5〜10、好ましくは1〜5、芳香族炭化水素は
0.3〜5、好ましくは0.5〜3とされる。分配溶媒におけ
る三者の割合がこの範囲から外れるときには、高い効率
でペンタシクロペンタデカンジメチロールを得ることが
困難となる。
更に、用いられる分配溶媒の量は、重量比で、対象で
あるジオール化合物含有相1に対して、20〜1とされ
る。
上記分配溶媒は、アルコールと芳香族炭化水素と水とを
別々に単独で、また任意の順序でジオール化合物含有相
に添加すればよい。また上記の三者の添加においては、
それらの二者または全部を混合して得られる混合物とし
て添加することは必要ではないが、そのようにすること
が禁止されるものではない。
上記分配溶媒は、その全部を一度にジオール化合物含
有相に加えて混合し更に分離させてもよいが、むしろ当
該分配溶媒を複数の部分に分割し、その各部分の分配溶
媒を添加し混合し更に分離させる操作を繰り返して行う
ことが好ましく、これによって一層高い効率でペンタシ
クロペンタデカンジメチロールを得ることができる。こ
の場合においても、各操作において添加する分配溶媒の
部分は、そのアルコールと芳香族炭化水素と水との割合
が上述の範囲内のものであることが好ましく、かつすべ
ての操作において使用された分配溶媒の合計におけるア
ルコールと芳香族炭化水素と水の合計の割合が同様に上
述の範囲内のものであることが好ましい。
以上のようにして分配溶媒をジオール化合物含有相に
加えて混合し、その後、放置することにより、アルコー
ルを主体とする相と芳香族炭化水素を主体とする相とが
分離する。
このアルコールを主体とする相には目的物であるペン
タシクロペンタデカンジメチロールが高い比率で含有さ
れており、また、芳香族炭化水素を主体とする相には重
合物が高い比率で含有されている。従って、アルコール
を主体とする相は、重合物を殆ど含有しないものとなっ
ており、斯くして重合物が分離除去される。
上記の工程Bによって得られたアルコールを主体とす
る相を取り出して精製蒸留することによって、ペンタシ
クロペンタデカンジメチロールを得る(工程C)。
すなわち、上記アルコールを主体とする相の混合物か
ら、分配溶媒として用いられたアルコールおよび芳香族
炭化水素を除去する。これを行うためには、当該アルコ
ールを主体とする相の混合物を常圧または減圧下で蒸留
すればよい。そして、その結果得られる液体について、
液温を280℃以下、好ましくは250℃以下、真空度を5mmH
g以下、好ましくは1mmHg以下の条件下で蒸留を行うこと
により、ペンタシクロペンタデカンジメチロールを留分
として回収することができる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例について説明するが、これによっ
て本発明が限定されるものではない。
実施例1 容量100のステンレス鋼製オートクレーブにトリシ
クロペンタジエン12.0Kgと、触媒としてジコバルトオク
タカルボニル183gと、助触媒としてトリ−n−ブチルホ
スフィン185gと、溶媒としてシクロヘキサン36.0Kgとを
仕込み、一酸化炭素ガス:水素ガスの割合がモル比で1:
1である混合ガスを圧力140Kg/cm2、温度140〜190℃で供
給して、6時間ヒドロホルミル化反応を行った。反応終
了後、反応液を冷却し、脱ガスを行い、約80℃で反応混
合物である液体を取り出して室温まで冷却したところ、
溶媒相とジオール化合物含有相とに分離した。
得られたジオール化合物含有相の量は18.6Kgであり、
その組成は、 トリシクロペンタジエン ……1.2重量% ペンタシクロペンタデカンモノメチロールモノアルデヒ
ド ……8.1重量% ペンタシクロペンタデカンジアルデヒド ……6.7重量% ペンタシクロペンタデカンジメチロール……44.4重量% 重合物 ……32.6重量% 溶媒および触媒 7.0重量% であった。
このジオール化合物含有相の半分量9.3Kgに、メタノ
ール6Kgと、トルエン3Kgと、水3Kgとを加えて攪拌し、
一晩静置したところ、アルコールを主体とする相である
上相と、芳香族炭化水素を主体とする相である下相とに
分離し、更に容器の底にはピンク色の触媒残渣100gが沈
澱していた。
当該触媒残渣を除去した後、上相のアルコールを主体
とする相を分離して8Kgの液体を回収した。
これを「アルコール相1」という。
また、下相13.2Kgに、再びメタノール12Kgと、トルエ
ン6Kgと、水6Kgとを加えて攪拌し、2時間静置すること
により相分離させ、上相のアルコールを主体とする相14
Kgを回収した。これを「アルコール相2」という。な
お、このとき得られた下相の量は23.2Kgであった。
上記のアルコール相1とアルコール相2との合計22Kgを
容量50の蒸留釜に仕込み、主としてメタノールよりな
る溶媒の除去を行い、蒸留釜にいわゆる釜残分として5.
3Kgの混合物を得た。
この混合物の組成は、トリシクロペンタジエンとペンタ
シクロペンタデカンモノメチロールモノアルデヒドとペ
ンタシクロペンタデカンジアルデヒドとが合計24.5重量
%、ペンタシクロペンタデカンジメチロールが70.8重量
%、重合物が4.7重量%であった。ここに、前記ジオー
ル化合物含有相から抽出されたペンタシクロペンタデカ
ンジメチロールの回収率は91%であり、また重合物の除
去率は92%であった。
次に、この釜残分である混合物5.3Kgを誘導攪拌機を
備えた容量10の蒸留釜に移し、当該蒸留釜の内温230
℃、真空度1mmHgで2時間蒸留を行って初留分1.8Kgを留
出させた後、更に真空度を1.3mmHgに上げて5時間蒸留
を行い、主留分2.9Kgを得た。この主留分の組成は、ペ
ンタシクロペンタデカンジメチロール98.0重量%と、そ
の他2.0重量%であった。ここに、この蒸留工程におけ
るペンタシクロペンタデカンジメチロールの回収率は主
留分だけでも76%となる。
参考例 上記実施例1において得られたジオール化合物含有相
の残りの半分量9.3Kgを、実施例1における蒸留精製に
用いたものと同じ容量10の蒸留釜に仕込み、蒸留釜の
内温を230℃、真空度を1mmHgとして蒸留を行ったとこ
ろ、留出速度が比常に遅く、6時間を費やして1.2Kgの
初留分を留出させた。そして、この時点では留出が殆ど
なくなったため、真空度を0.3mmHgに上げたが留出量は
きわめて僅かであった。そこで、蒸留釜の内温を270℃
に上げて蒸留を続けたところ、10時間を費やして0.5Kg
の留分が留出したが、その後は留出は停止した。
この留分0.5Kg中におけるペンタシクロペンタデカン
ジメチロールの含有率は75重量%であり、従ってジオー
ル化合物含有相からのペンタシクロペンタデカンジメチ
ロールの回収率は僅かに9%である。
また、留出が停止した時点における蒸留釜の残留分7.
6Kgの組成を分析したところ、50重量%近く残っている
と考えられたペンタシクロペンタデカンジメチロールの
含有率は、実際には5重量%以下であった。
以上のことより、この参考例においては、上記ジオー
ル化合物含有相の蒸留を重合物の除去を行わないままの
状態で行ったため、系の沸点が上昇し、しかも粘度が上
昇して留分の留出速度が極端に遅くなって蒸留に長時間
を要し、その結果として、ペンタシクロペンタデカンジ
メチロールの縮合が生じて重合物に変化したものと考察
される。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明の方法によれば、トリシクロペン
タジエンのヒドロホルミル化反応を利用して、きわめて
高い効率でペンタシクロペンタデカンジメチロールを重
合物から分離された状態で得ることができる。
このような効果が奏される理由は、トリシクロペンタジ
エンのヒドロホルミル化反応において、用いられた触媒
が十分に分離されたジオール化合物含有相が得られると
共に、このジオール化合物含有相について、アルコール
と、芳香族炭化水素と、水とよりなる特定の分配溶媒を
用いて分離処理を行うため、目的物であるペンタシクロ
ペンタデカンジメチロールが分配溶媒のアルコールに溶
解されるところ、このアルコールが芳香族炭化水素と水
とに対する分配特性に応じてアルコールを主体とする相
を形成し、一方、重合物は芳香族炭化水素を主体とする
相に含有されることとなり、その結果、重合物がペンタ
シクロペンタデカンジメチロールを含有するアルコール
を主体とする相から分離され、従ってペンタシクロペン
タデカンジメチロールについての蒸留による分離が高い
効率でなされるからであると考えられる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の工程A、工程Bおよび工程Cを含む
    ことを特徴とするペンタシクロペンタデカンジメチロー
    ルの製造方法。 工程A:トリシクロペンタジエンのヒドロホルミル化反応
    を行い、得られる反応混合物を溶媒相とジオール化合物
    含有相とに分離する工程。 工程B:工程Aで得られたジオール化合物含有相に、アル
    コールと、芳香族炭化水素と、水とを加えて混合し、そ
    の後、アルコールを主体とする相と芳香族炭化水素を主
    体とする相とに分離する工程。 工程C:工程Bで得られたアルコールを主体とする相から
    蒸留によってペンタシクロペンタデカンジメチロールを
    得る工程。
JP32921488A 1988-12-28 1988-12-28 ペンタシクロペンタデカンジメチロールの製造方法 Expired - Lifetime JPH082813B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32921488A JPH082813B2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28 ペンタシクロペンタデカンジメチロールの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32921488A JPH082813B2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28 ペンタシクロペンタデカンジメチロールの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02178242A JPH02178242A (ja) 1990-07-11
JPH082813B2 true JPH082813B2 (ja) 1996-01-17

Family

ID=18218928

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32921488A Expired - Lifetime JPH082813B2 (ja) 1988-12-28 1988-12-28 ペンタシクロペンタデカンジメチロールの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH082813B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002047225A (ja) * 2000-07-27 2002-02-12 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 多環式ジオール類の蒸留方法
JP4983879B2 (ja) * 2009-09-18 2012-07-25 三菱瓦斯化学株式会社 ジオールの製造方法
KR102627153B1 (ko) * 2021-05-31 2024-01-18 케이에이치 네오켐 가부시키가이샤 펜타시클로펜타데칸 디메탄올 제품

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02178242A (ja) 1990-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4032458A (en) Production of 1,4-butanediol
CA2556966A1 (en) Process for producing acetic acid
JPS6221771B2 (ja)
EP0158517A2 (en) Process for the production of ethylene glycol
JPS6331450B2 (ja)
US5648553A (en) Method for producing aldehydes
JPS6254781B2 (ja)
US4153809A (en) Extractive separation of glycolic acid from diglycolic acid
JPS6364418B2 (ja)
JPH082813B2 (ja) ペンタシクロペンタデカンジメチロールの製造方法
JP3999926B2 (ja) メタクリル酸エステルの精製方法
US2751337A (en) Process for separation of acetone and methanol from complex mixtures
JPS6383036A (ja) プロピレングリコールモノt―ブチルエーテルの製法
JP2002535321A (ja) ホルミルテトラヒドロフラン及びその水和物の混合物水溶液の製造
JP2857055B2 (ja) 1,9−ノナンジアールの製造方法
JP2841689B2 (ja) バレルアルデヒドの精製法
JPH01148713A (ja) ヒドロホルミル化反応生成物からのロジウム回収方法
JPH0729978B2 (ja) α−フエニルプロピオン酸誘導体の製造法
JPS6339834A (ja) 4−ヒドロキシアセトフエノンの精製方法
CA1057310A (en) Selective extraction of triphenylphosphine oxide from oxo-synthesis effluents
JPH0324460B2 (ja)
US4988652A (en) Process for recovering catalyst for use in preparing α-(4-isobutylphenyl)propionic acid
US6680405B1 (en) Process for the preparation of methyl methacrylate
US2537658A (en) Recovery of fatty acids from dilute aqueous solutions
JP2824113B2 (ja) 2―ヒドロキシテトラヒドロフランの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 13

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090117

EXPY Cancellation because of completion of term