JPH08280271A - フィルム回収機 - Google Patents

フィルム回収機

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Publication number
JPH08280271A
JPH08280271A JP8687195A JP8687195A JPH08280271A JP H08280271 A JPH08280271 A JP H08280271A JP 8687195 A JP8687195 A JP 8687195A JP 8687195 A JP8687195 A JP 8687195A JP H08280271 A JPH08280271 A JP H08280271A
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JP
Japan
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film
soil
traveling
digging
winding device
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Application number
JP8687195A
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English (en)
Inventor
Osamu Matsui
修 松井
Kazue Ishimoto
和重 石本
Junichi Matsushita
淳一 松下
Hidenori Sakamoto
英範 坂本
Yuji Ueno
雄二 上野
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STAR NOKI KK
Original Assignee
STAR NOKI KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィルムの張力増加が生じないように搬送
し、フィルムの破断を防止する。 【構成】 走行車輪54により走行して畝に埋設された
フィルムFを回収するフィルム回収機において、フィル
ムFを覆土S1 とともに掘り起こす掘起装置6と、掘り
起こされたフィルムF及び覆土S1 を搬送面2b上に載
置して掘起速度と略等しい速度で後方に搬送する搬送装
置2と、搬送装置2により搬送されたフィルムFを巻き
取る巻取装置8と、巻取装置8及び搬送装置2に走行車
輪54の回転を適宜変速させて伝達する動力伝達装置5
5とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、畝に両端部もしくは片
端部が埋設されたフィルムを回収するフィルム回収機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】実開昭58−170952号公報には、
畝を被覆したフィルムを回収除去するためのフィルム回
収装置が開示されている。このフィルム回収装置は、ト
ラクタ等に牽引されて走行する機枠の前端下部にコルタ
ー及び掘起体を設けて、埋設されたフィルムを走行にし
たがって順次分断しつつ掘り起こすとともに、掘り起こ
されたフィルムを無端体の回行によって後方に移送し、
回収するようになっている。無端体には針状突起が取り
付けられ、フィルムに突き刺して無端体の下側搬送面に
沿って移送し、途中に設けられた回転体を経由させるこ
とでフィルムに付着した土を取り除くようになってい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところでフィルムは、
その両端部が土中に埋め込まれた状態で畝を被覆してい
るが、この覆土が粘土質の土、或いは降雨・日照の繰り
返しにより密度が高くなって硬化した土、などとなって
いる場合がある。このため上記従来のフィルム回収装置
においては、掘起体により掬い上げられた土が充分砕け
ずに、比較的大きな塊を含んだまま掘起体或いはフィル
ム上面に残る傾向がある。掘起体上の土は、掘起体の後
端部から順次地面に落下するが、フィルム上面の土は掘
起体を越えるとその重さがフィルムにかかって、弛みを
生じさせてしまう。この弛みは順次掬い上げられる土に
より成長し、やがてフィルムの破断につながるという問
題があった。
【0004】このような弛み現象を解消するには、例え
ばフィルムを大きな巻取力で巻き取るようにすること、
或いは回転体の係合面の幅方向角度を急にすること、な
どが考えられる。しかしながら巻取力は、フィルムの強
度以上にすることはできないため、土をのせた状態の弛
みをなくするには限界がある。また回転体の傾斜角度を
増加させると、フィルム中央側の張力が増加するので、
やはりフィルム破断の原因となってしまう。
【0005】そこで本発明は、フィルムの張力増加が生
じないように搬送することでフィルムの破断を防止でき
るフィルム回収機を提供すべく創案されたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、走行車輪によ
り走行して畝に埋設されたフィルムを回収するフィルム
回収機において、走行に従ってフィルムを覆土とともに
掘り起こす掘起装置と、掘り起こされたフィルム及び覆
土を搬送面上に載置して掘起速度と略等しい速度で後方
に搬送する搬送装置とを備えたものである。さらに、搬
送装置により搬送されたフィルムを巻き取る巻取装置と
を備えたものである。またさらに、巻取装置及び搬送装
置に走行車輪の回転を適宜変速させて伝達する動力伝達
装置とを備えたものである。動力伝達装置は、巻取装置
に対して設定値以上のトルク伝達を行わないクラッチを
備えたものであってよい。搬送装置は、その搬送体に適
宜振動を与える振動付与手段を有したものであることが
好ましい。巻取装置は、その上方を覆う覆板を有したも
のであることが好ましい。また搬送装置の搬送端の下方
かつ走行方向前方側に配置されたものであることが好ま
しい。
【0007】
【作用】上記構成によって、搬送装置は、掘起装置によ
って掘り起こされたフィルム及び覆土を搬送面上に載置
して、掘起速度と略等しい速度を以てフィルムに過度な
張力がかからないように搬送する。フィルムとともに搬
送された覆土は、搬送端においてフィルムから離脱す
る。巻取装置は、搬送されてきたフィルムを順次巻き取
って回収する。動力伝達装置は、巻取装置及び搬送装置
に走行車輪の回転を適宜変速させて伝達し、所定の速度
で駆動させる。クラッチは、巻取装置の巻取によってフ
ィルムにかけられる張力を制限する。振動付与手段は、
搬送過程においてフィルムに振動を与えることで、土の
付着力を低減させ、搬送端においてフィルムから剥がれ
やすい状態にする。覆板を備えた構成、或いは巻取装置
が前方に配置された構成では、搬送されてきた土が巻取
装置上に落ちるのを防止する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。
【0009】図1及び図2は、本発明であるフィルム回
収機の一実施例を示したものである。このフィルム回収
機は、走行車輪54を備えた機枠1と、機枠1の走行方
向A前端に設けられた掘起装置16と、掘起装置16の
後方に設けられた搬送装置2とにより主として構成さ
れ、搬送装置2の搬送端2aの下方には巻取装置8が設
けられている。
【0010】機枠1は、走行方向Aに延びた左右の側板
3,4で構成され、その長手方向に間隔を隔てて機幅方
向に設けられた二本の固定杆82にて互いに連結されて
いる。機枠1の上部にはトラクタ等に連結するための連
結フレーム6が設けられ、下部に走行車輪54を支持す
る車軸53が回転自在に設けられている。左右の側板
3,4は、所定の上下幅を有して上下縁が適宜折り返さ
れていると共に、前方が下降した傾斜状態で設けられて
いる。連結フレーム6は、側板3,4の前部上端からそ
れぞれ前方に延出された第一連結板5と、第一連結板5
間に掛け渡された主杆7と、主杆7に一端が取り付けら
れて前方に延出された一対の第二連結板12と、第二連
結板12の上部から互いに接近するように斜め上方に延
出された一対の連結アーム13と、連結アーム13の上
端側と側板3,4の中間部上端とを連結する連結杆1
4,15とで構成されている。連結杆14,15と側板
3,4とは、第三連結板67を介して軸支されている。
連結アーム13の上下部は、水平方向のピンを介してそ
れぞれ連結杆14,15及び第二連結板12に連結され
ている。第二連結板12の前方他端には、トラクタのロ
ワーリンク等に連結するためのロワーリンクピン11が
設けられている。また連結アーム13の上端にはトラク
タのトップリンク等に連結するための連結穴13aが形
成されている。本実施例にあっては、主杆7が後方から
見て右側に延出され、この延出端に一方の第二連結板1
2が取り付けられている。また連結杆14,15もこれ
に合わせて偏位され、互いの長さが異なるように形成さ
れている。すなわちトラクタ等の牽引車に対して、機枠
1が左側に偏った状態で連結されるようになっている。
【0011】掘起装置16は、両側板3,4の前端間に
掛け渡されてその傾斜と略同じ傾斜角度で固定された取
付板17と、取付板17の前端上面に適宜重ね合わされ
て締結された掘取刃18と、取付板17の後部に設けら
れた篩体19とにより構成されている。掘取刃18の先
端18aは、覆土S1 に覆われたフィルムFの両側端部
よりも適宜深く、土中に挿入されるように位置される。
篩体19は、取付板17の後端下面に取り付けられた受
部材70と、受部材70のU字状溝に支持されて機幅方
向に延びた横杆71と、横杆71に一端が固定されて掘
取刃18と同じ傾斜で多数並設された縦杆72とで構成
されている。すなわち掘取刃18にてフィルムFととも
に掘り起こされた下側の土S2 を、搬送装置2の前端と
の間において篩い落とすようになっている。
【0012】搬送装置2は、掘取刃18の傾斜に連続す
るようにその搬送面2bが傾斜されたロッドコンベヤ6
6にて構成されている。ロッドコンベヤ66は、搬送端
2aとなる機枠1の上端位置に設けられた駆動軸20
と、駆動軸20に取り付けられた一対の駆動輪21と、
駆動輪21に対向するように機枠1の下端に設けられた
一対の従動輪22と、搬送面2bを実質的に構成するロ
ッド24とにより構成されている。駆動軸20は、側板
3,4に軸受を介して回転自在に支持されている。駆動
輪21は、側板3,4の内側の適宜位置において駆動軸
20に固定されている。従動輪22は、側板3,4にブ
ラケット23を介して回転自在に支持されている。ブラ
ケット23は、側板3,4を挟むように取り付けられた
支持板68と、支持板68から突設された従動支持軸6
9とで形成されている。支持板68は、搬送方向Bに位
置調節自在となるように、長穴68aによってボルト等
で取り付けられている。
【0013】ロッド24は、図7にも示すように、両端
が略直角に折り曲げられていると共に、その先端が折り
返されてU字状のフック部24aが形成されている。そ
してこのフック部24aが他のロッド24の両端折曲部
24bに係止されることで、所定間隔24cで並設した
状態で、回行可能に互いに連結するようになっている。
また駆動輪21の外周には、ロッド24の両端近傍に係
合するU字状の溝21aが形成され、その回転力をロッ
ド24に確実に伝えて、ロッドコンベヤ66を回行させ
るようになっている。
【0014】また図1及び図2に示したように、上行す
る搬送面2b側の駆動輪21と従動輪22との間には、
側板3,4に中間軸26を介して支持されたガイドロー
ラ25が、搬送方向Bに適宜間隔を隔てて両側に二個づ
つ、合計四個設けられている。そして本実施例にあって
は、ガイドローラ25がロッドコンベヤ66の搬送面2
bに適宜な振動を与えるための振動付与手段として構成
されている。すなわちガイドローラ25は正面視で略矩
形状に形成され、外周にはロッド24と係合する突起部
25aが、ロッド24のピッチ(24c)に相応した間
隔で形成されている。従ってロッドコンベヤ66の回行
によりガイドローラ25に順次当接するロッド24が、
その偏平形状に従って上下に振動することになる。
【0015】次に巻取装置8は、側板3,4の上端から
下方に垂下された支持枠9,10によって支持され、ロ
ッドコンベヤ66によって搬送されてきたフィルムFを
順次巻き取るように構成されている。本実施例にあって
は、搬送装置2の搬送端2aの下方かつ走行方向A前方
側に位置するように支持されている。図3及び図4に示
すように、この巻取装置8は、円板状の左右一対のリー
ルプレート28,29と、リールプレート28,29間
に挟持される芯管30と、芯管30を適宜着脱させる芯
管取付機構38とで構成されている。右側のリールプレ
ート29は、その軸心位置に右支持軸33の一端が取り
付けられ、この一端の外周に、支持枠9,10の内方に
突出した円錐台状の突起27が形成されている。すなわ
ちこの突起27の斜面に、芯管30の開口端が係合する
ようになっている。右支持軸33は、軸方向に間隔を隔
てて設けられた一対の軸受31及び円筒状の軸受ケース
32を介して支持枠10に取り付けられている。軸受ケ
ース32にはフランジ32aが形成され、このフランジ
32aと支持枠10の外側面とが重ね合わされて、ボル
ト34にて固定されている。一方左側のリールプレート
28は、その軸心位置に左支持軸37の一端が軸受31
を介して設けられ、その外周に右側のリールプレート2
9のものと同様の突起27が形成されている。左支持軸
37は、その略中間部が円筒状の軸受体35に挿通さ
れ、この軸受体35を介して機幅方向に摺動自在に支持
枠9に支持されている。軸受体35は、そのフランジ3
5aが支持枠9の外側面に重ね合わされて、ボルト34
にて固定されている。
【0016】そして左支持軸37の他端は機幅方向外方
に延出され、その延出端に、芯管取付機構38となる有
底筒体状の係合体40が、第一スプリング39を介して
軸方向に摺動自在に嵌め合わされている。係合体40の
開口側端部には軸方向に延びた長穴40aが形成され、
左支持軸37に固定された径方向のピン41に係合する
ことで、第一スプリング39の付勢力による係合体40
と左支持軸37との相対移動範囲を制限するようになっ
ている。係合体40の外端面40bには軸方向の押しボ
ルト42が螺合されており、座金43を介して第一スプ
リング39の一端を係止している。すなわち押しボルト
42の回動操作によって、第一スプリング39の付勢力
を調節できるようになっている。また係合体40の略中
央部外周面には円環状に溝40cが形成され、図5にも
示すように、側面視U字状を呈したレバー部材44の中
間部内側に突設された係合ピン45に遊嵌されるように
なっている。レバー部材44は、係合ピン45よりも下
方の下端が支持枠9にブラケット46を介して水平軸4
6a回りに回動自在に支持されている。そしてレバー部
材44には、その上端に握り47を有した操作桿48
が、第二スプリング49を介して上下方向に摺動自在に
設けられている。第二スプリング49は、レバー部材4
4の上端部と、操作桿48の径方向に貫通した係止ピン
51との間に張設されている。係止ピン51は、レバー
部材44に取り付けられた第一係止板52によって係止
されるようになっている。第一係止板52には、操作桿
48を上下方向に挿通させるための挿通穴が形成されて
いる。そして第一係止板52の下方には、係止穴50a
を有する第二係止板50が設けられている。第二係止板
50は、軸受体35のフランジ35aの上端折曲部にボ
ルト・ナット73を介して適宜高さに保持されている。
すなわち操作桿48の下端を係止穴50aに挿入させる
ことで、レバー部材44を立設させると共に、係合体4
0を介して左支持軸37を支持枠9,10内方に適宜突
出した状態に保持して、リールプレート28,29間に
芯管30を把持するようになっている。
【0017】次に搬送装置2及び巻取装置8を適宜駆動
させるための駆動機構を説明する。図1及び図2に示し
たように、本実施例の駆動機構は、走行車輪54の回転
を適宜伝達する動力伝動装置55として形成され、車軸
53と、搬送装置2の駆動軸20と、巻取装置8の右支
持軸33とを、チェーン伝動にて連結するようになって
いる。車軸53の右走行車輪54よりも内側の位置に
は、比較的大径の駆動スプロケット56が取り付けら
れ、駆動軸20の近傍に設けられたカウンター軸57の
第一スプロケット58に、第一チェーン59にて連結さ
れている。そして第一チェーン59の回行外側に、駆動
軸20の延出端に取り付けられた第二スプロケット60
が噛合されている。本実施例にあっては、この搬送装置
2の回行速度が、掘起装置16の掘起速度(走行車輪5
4の周速)よりも僅かに速くなるように形成されてい
る。そしてカウンター軸57には第三スプロケット61
が並設され、右支持軸33の先端に取り付けられた第四
スプロケット64に、第二チェーン65にて連結されて
いる。
【0018】図6に示すように、カウンター軸57には
第三スプロケット61に対して設定値以上のトルクを伝
達しないようにするための滑りクラッチ63を備えられ
ている。カウンター軸57は、軸方向に適宜間隔で設け
られた軸受31と、この軸受31を収容して右側板4に
ボルト34にて取り付けられた軸受ケース62とによっ
て支持され、機幅方向外方に延出されている。第一スプ
ロケット58は、カウンター軸57に軸受ケース62の
外側位置で取り付けられ、さらにその外側に、スペーサ
81を介して滑りクラッチ63のボス75が固定されて
いる。ボス75の外周にはフランジ75aが形成され、
これに軸方向に重ね合わされて、第三スプロケット61
がボス75の外周に遊嵌されている。第三スプロケット
61の軸方向両側には摩擦板77が備えられている。そ
してその外側に保持体79が軸方向に接合した状態でボ
ス75に摺動自在に遊嵌され、この保持体79にサラバ
ネ78が設けられている。サラバネ78の付勢力は、ボ
ス75の軸端に螺合されたナット80によって調整され
る。すなわちカウンター軸57の回転が、適宜な付勢力
のサラバネ78及び摩擦板77を介して、第三スプロケ
ット61に伝達されるようになっている。
【0019】このほか本実施例にあっては、巻取装置8
の上方に、後方へ行くにしたがって下降するように傾斜
した覆板36が設けられている。覆板36は、搬送端2
aから芯管30へと移動するフィルムFの近傍に位置さ
れ、少なくとも芯管30を覆うような大きさで形成され
ている。また駆動スプロケット56及び第四スプロケッ
ト64の近傍には、チェーン59,65の回行外側に噛
合して適宜な張力にするためのアイドルスプロケット7
4,76が設けられている。
【0020】次に本実施例の作用を説明する。
【0021】両側部に覆土S1 が被せられて埋設された
畝上のフィルムFを回収するに際して、トラクタ等に連
結フレーム6にてフィルム回収機を連結させ、掘取刃1
8の先端18aがフィルムFの下方に位置するようにセ
ットする。そして畝の列端から畝の方向と並行に走行さ
せると、掘取刃18がフィルムFの下部に刺さり込み、
フィルムFと覆土S1 、及びフィルム下側の土S2 を掬
い上げる。掬い上げられたフィルムF及び覆土S1 は、
ロッドコンベヤ66の回行によって後方に搬送され、一
緒に掘り取られた下側の土S2 は、篩体19を経由して
掘取刃18と従動輪22との間から、或いはロッドコン
ベヤ66の間隙から落下する。フィルムFが搬送端2a
まで搬送されて垂れ下がった状態になった時点で、トラ
クタの走行を一旦停止し、フィルムFの先端部分を芯管
30或いはリールプレート28,29に固定する。そし
て再び走行を開始すると、搬送されてきたフィルムFは
走行車輪54の回転に同期して芯管30に順次巻き取ら
れる。またフィルムF上の覆土S1 は、搬送端2aにお
いて剥がされて落下するが、搬送途中においてロッドコ
ンベヤ66と係合するガイドローラ25によりロッド2
4が上下方向に振動することで、振動により割れを生じ
たり、フィルムFとの付着力が低下しているので、容易
に分離される。
【0022】フィルム回収作業が進行するに伴って、芯
管30に巻き取られるフィルムFの外径は徐々に増加
し、周速が増加する。すなわち搬送されるフィルムFの
速度よりも巻き取られるフィルムFの速度が大きくなる
ので、フィルムFの張力は次第に増加する。このとき滑
りクラッチ63のサラバネ78の付勢力を適宜設定して
おくことで、第三スプロケット61に設定トルク以上の
負荷が加わるとカウンター軸57との間でスリップし、
巻取張力が増加するのを抑える。すなわちフィルムFに
亀裂が生じない程度のトルクで、巻取装置8によるフィ
ルム巻取が継続される。
【0023】所定量のフィルムFを巻き終えた芯管30
を取り外すには、まず操作桿48の握り47を上方に引
き上げて、操作桿48と第二係止板50の係止穴50a
との係合を解除し、さらに操作桿48を機幅方向外方に
倒す。この傾動により、レバー部材44が回動し、レバ
ー部材44の内側に突設した係合ピン45により係合体
40が外側に移動する。この移動により係合体40の長
穴40aの端部と左支持軸37に固定されたピン41が
当接し、左側のリールプレート28を支持する左支持軸
37が外方向に移動する。これで右側のリールプレート
29と左側のリールプレート28との間隔が広がり、フ
ィルムFを巻き付けた芯管30を巻取装置8から取り外
すことができる。また回収を継続するときは、前記と逆
の手順で新たな芯管30をリールプレート28,29間
にセットし、第一スプリング39による適度な付勢力で
把持させる。
【0024】このように、フィルムFを覆土S1 ととも
に掘り起こす掘起装置16と、掘り起こされたフィルム
F及び覆土S1 を搬送面2b上に載置して後方に搬送す
る搬送装置2とを備えたので、搬送されるフィルムFに
覆土S1 の重量が掛かって弛むことはなく、搬送途中に
おいて過負荷により亀裂が生じたり破断に至るような張
力増加が防止される。またロッドコンベヤ66の回行速
度が走行車輪54の周速より僅かに速くなるようにした
ので、ロッドコンベヤ66は掘取刃18で掬い上げる速
度より若干速く回行し、搬送過程でフィルムFは多少張
りをもった状態を保ち、ロッドコンベヤ66の駆動部分
等に引っ掛かることなく搬送される。さらに、巻取装置
8へ動力を伝達する第三スプロケット61に滑りクラッ
チ63を設けたので、巻取張力によりフィルムFに亀裂
或いは破断に至る張力が生じることがなく、しかも芯管
30にだぶつくことなくフィルムFを巻き取ることがで
きる。またロッドコンベヤ66上の覆土S1 は、搬送過
程においてフィルムFとの付着力が低下しているので、
搬送端2aに達した時点でフィルムFと容易に分離して
落下する。またロッドコンベヤ66に矩形のガイドロー
ラ25を設けたので、ロッド24間からの土S2 の落下
を促進できると共に、覆土S1 とフィルムFの付着力を
より低減でき、搬送端2aにおいて覆土S1 とフィルム
Fとの分離がより円滑になる。そして巻取装置8は、搬
送端2aよりも前方に配置されているので、巻取装置8
の芯管30へ向かうフィルムFは、前方斜め下方に向け
て移動して巻き取られ、搬送端2aから落下する覆土S
1 を巻き込むことなくフィルムFのみが巻き取られる。
また覆板36を設けたことで、何等かの要因で芯管30
側に向けて土が飛散しても、フィルムFに土が巻き込ま
れることはない。
【0025】また図8に示すように、トラクタ(図中車
輪87のみ示す)の機幅方向中心83に対してフィルム
回収機の機幅方向中心84が左側方に偏位しているの
で、圃場外周部のフィルムFを回収する場合、フィルム
回収機の左走行車輪54を圃場外周側に位置させること
で、回収作業が容易に行える。なおトラクタの機幅方向
中心83に対し、フィルム回収機の機幅方向中心84を
偏位させても、圃場中央部のフィルム回収作業には何等
支障を来すことはない。さらに回転する車軸53に左右
の走行車輪54が固定されているので、仮に片側の走行
車輪54が側溝85の近くの凹部86上を通過して浮き
上がるような場合でも、もう一方の走行車輪54の回転
により回転力は伝達され、搬送装置2及び巻取装置8の
駆動力は確保できる。
【0026】なお搬送装置2としては、本実施例のロッ
ドコンベヤ66に限らず、フィルムF及び覆土S1 を適
宜搬送できるものであれば、どのような構成のものでも
構わない。また本実施例にあっては搬送装置2の搬送端
2aに巻取装置8を設けるものとしたが、この巻取装置
8を省略することも可能である。この場合、例えば掬い
上げたフィルムFの端部を適当な道具で圃場上に止めて
おき、以降は搬送装置2の回行によって後方に搬送する
ことで、フィルム回収機の後方に順次フィルムFを送り
出すようにすればよい。さらに動力伝達装置55によっ
て搬送装置2及び巻取装置8を駆動させるものとした
が、別個の駆動装置を備えて、それぞれ適宜速度で回転
駆動させるようにしてもよい。また牽引式のフィルム回
収機としたが、自走式としてもよい。
【0027】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、掬い上げ
られて搬送されるフィルムに過度な張力がかかることな
く、フィルムを破断のおそれなく回収できる。さらに振
動付与手段を備えた構成によって、土とフィルムとの付
着力を低減させることができ、搬送端におけるフィルム
からの分離を促進させることができる。またクラッチを
備えた構成においては、巻取装置による巻取張力の増加
を防止してフィルムへの過負荷なく巻き取って回収する
ことができる。そして覆板を設けた構成では、巻き取ら
れるフィルムへの土混入を最少限に止どめることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルム回収機の一実施例を示した部
分破断側面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1の巻取装置の要部を示した背面断面図であ
る。
【図4】図1の巻取装置の他の要部を示した背面断面図
である。
【図5】図3の芯管取付機構を示した側面図である。
【図6】図1の滑りクラッチを示した断面図である。
【図7】図1の搬送装置の要部を示した斜視図である。
【図8】図1の背面図である。
【符号の説明】
2 搬送装置 2a 搬送端 2b 搬送面 8 巻取装置 16 掘起装置 24 ロッド(搬送体) 25 ガイドローラ(振動付与手段) 36 覆土板 54 走行車輪 55 動力伝達装置 63 滑りクラッチ 66 ロッドコンベヤ A 走行方向 B 搬送方向 F フィルム S1 覆土 S2 フィルムの下側の土
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坂本 英範 北海道千歳市上長都1061番地2 スター農 機株式会社内 (72)発明者 上野 雄二 北海道千歳市上長都1061番地2 スター農 機株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車輪により走行して畝に埋設された
    フィルムを回収するフィルム回収機において、走行に従
    って上記フィルムを覆土とともに掘り起こす掘起装置
    と、掘り起こされたフィルム及び覆土を搬送面上に載置
    して掘起速度と略等しい速度で後方に搬送する搬送装置
    とを備えたことを特徴とするフィルム回収機。
  2. 【請求項2】 走行車輪により走行して畝に埋設された
    フィルムを回収するフィルム回収機において、上記フィ
    ルムを覆土とともに掘り起こす掘起装置と、掘り起こさ
    れたフィルム及び覆土を搬送面上に載置して掘起速度と
    略等しい速度で後方に搬送する搬送装置と、該搬送装置
    により搬送されたフィルムを巻き取る巻取装置とを備え
    たことを特徴とするフィルム回収機。
  3. 【請求項3】 走行車輪により走行して畝に埋設された
    フィルムを回収するフィルム回収機において、上記フィ
    ルムを覆土とともに掘り起こす掘起装置と、掘り起こさ
    れたフィルム及び覆土を搬送面上に載置して掘起速度と
    略等しい速度で後方に搬送する搬送装置と、該搬送装置
    により搬送されたフィルムを巻き取る巻取装置と、該巻
    取装置及び上記搬送装置に走行車輪の回転を適宜変速さ
    せて伝達する動力伝達装置とを備えたことを特徴とする
    フィルム回収機。
  4. 【請求項4】 上記動力伝達装置が、上記巻取装置に対
    して設定値以上のトルク伝達を行わないクラッチを備え
    た請求項3記載のフィルム回収機。
  5. 【請求項5】 上記搬送装置が、その搬送体に適宜振動
    を与える振動付与手段を有した請求項1乃至4のいずれ
    かに記載のフィルム回収機。
  6. 【請求項6】 上記巻取装置が、その上方を覆う覆板を
    有した請求項2乃至5のいずれかに記載のフィルム回収
    機。
  7. 【請求項7】 上記巻取装置が、上記搬送装置の搬送端
    の下方かつ走行方向前方側に配置された請求項2乃至6
    のいずれかに記載のフィルム回収機。
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Cited By (6)

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JP2011129435A (ja) * 2009-12-18 2011-06-30 Toyota Motor Corp 乾燥装置
KR20160035380A (ko) 2014-09-23 2016-03-31 남병대 비닐수거기에서 멀칭 비닐 분리장치
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CN109089433A (zh) * 2018-10-18 2018-12-28 新疆农业大学 一种膜土逆向分离装置
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