JPH08280185A - 超音波アクチュエータ - Google Patents

超音波アクチュエータ

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JPH08280185A
JPH08280185A JP7082543A JP8254395A JPH08280185A JP H08280185 A JPH08280185 A JP H08280185A JP 7082543 A JP7082543 A JP 7082543A JP 8254395 A JP8254395 A JP 8254395A JP H08280185 A JPH08280185 A JP H08280185A
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JP
Japan
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ultrasonic actuator
elastic body
frame side
side portion
driving force
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JP7082543A
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English (en)
Inventor
Yoshiro Tomikawa
義郎 富川
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Publication of JPH08280185A publication Critical patent/JPH08280185A/ja
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/0005Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing non-specific motion; Details common to machines covered by H02N2/02 - H02N2/16
    • H02N2/001Driving devices, e.g. vibrators
    • H02N2/003Driving devices, e.g. vibrators using longitudinal or radial modes combined with bending modes
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/02Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors
    • H02N2/026Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors by pressing one or more vibrators against the driven body
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
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    • H02N2/028Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing linear motion, e.g. actuators; Linear positioners ; Linear motors along multiple or arbitrary translation directions, e.g. XYZ stages
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    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/103Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors by pressing one or more vibrators against the rotor

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 平面内を1次元又は2次元に移動可能であっ
て、例えばカメラのレンズ鏡筒といった円筒形状の部分
にも組み込み易い超音波アクチュエータを提供する。 【構成】 正4角形により外形が構成された枠板状の弾
性体11と,弾性体11のうちの枠辺部11a〜11d
に接合されており、駆動信号によりこの枠辺部11a〜
11dに縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、そ
れらの合成運動により枠辺部11a〜11dの所定位置
に楕円運動を発生する電気機械変換素子12a〜12
d,13a〜13dとを含む超音波アクチュエータ10
である。電気機械変換素子12a〜12d,13a〜1
3dの対向するグループ毎に駆動電圧を印加することに
より、平面内を1次元又は2次元に並進できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波アクチュエータ
に関し、特に、縦振動と屈曲振動との合成による楕円運
動を利用した超音波アクチュエータに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の超音波アクチュエータ
は、電気機械変換素子の励振により、円環状の弾性体に
進行性振動波を発生し、その弾性体に加圧接触している
相対運動部材(ロータ)を駆動するようにしていた。
【0003】一方、リニア型の超音波アクチュエータ
は、棒状弾性体の一方の端部に加振用の電気機械変換素
子を配置し、他方の端部に進行波の反射を吸収する吸振
用の電気機械変換素子を配置して、弾性体の一方から他
方に向かう進行波を発生させ、その弾性体に加圧接触し
ている相対運動部材を駆動するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者のアクチュエータ
は、レンズ鏡筒に組み込まれ、ロータの回転により、例
えばAFレンズを駆動する用途に用いられている。
【0005】一方、撮影光学系の一部を光軸と略直交す
る面内で移動して、像振れを補正する像振れ補正装置が
提案されているが、前者のアクチュエータでは、駆動方
向が異なるので適用できない。後者のアクチュエータで
は、円筒形のレンズ鏡筒には組み込み難いうえ、光軸に
垂直な面内のX方向(左右方向)及びY方向(上下方
向)の2方向に駆動する場合には、装置が大型化すると
いう問題があった。
【0006】また、従来の高速・低トルクを特徴とする
電磁モータを利用する場合には、出力トルクを稼ぐため
に、通常減速ギヤ列が必要となり、さらに、駆動対象物
を平面内で2方向に移動させるには、各々の方向に独立
して駆動対象物を移動させるために、最低でも2組の電
磁モータ及び駆動ギヤ列が必要となる。このために、装
置が大型化し、重量が増すうえ、駆動ギヤ列により応答
性が低下したり、騒音が発生するなどの問題があった。
【0007】本発明の目的は、平面内を1次元又は2次
元に移動可能であって、例えばカメラのレンズ鏡筒とい
った円筒形状の部分にも組み込み易い超音波アクチュエ
ータを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、少なくとも一対の対向する平行
又は略平行な辺を有する多角形により外形が構成され、
枠板状を呈する弾性体と,前記弾性体のうちの前記平行
な辺を含む枠辺部に接合されており、駆動信号によりこ
の枠辺部に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、
それらの合成運動により前記枠辺部の所定位置に楕円運
動を発生する電気機械変換素子とを含むことを特徴とす
る。
【0009】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記枠辺部に接合される前記電気機械変換素子は互
いに独立して制御されることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
の発明において、前記枠辺部の前記所定位置に駆動力取
出部材を備えることを特徴とする。
【0011】請求項4の発明は、請求項3の発明におい
て、前記駆動力取出部材は、相対移動部材との接触部が
曲面体であることを特徴とする。
【0012】請求項5の発明は、請求項1ないし請求項
4のいずれかの発明において、前記多角形は正4角形で
あるとともに、前記所定位置は正4角形の頂点の近傍で
あることを特徴とする。
【0013】請求項6の発明は、請求項1ないし請求項
4のいずれかの発明において、前記多角形は正6角形で
あるとともに、前記所定位置は正6角形の頂点の近傍で
あることを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1又は請求項2の発明によれば、超音波
アクチュエータは、少なくとも一対の対向する平行又は
略平行な辺を有する多角形により外形が構成され、枠板
状を呈する弾性体と,前記弾性体のうちの前記平行な辺
を含む枠辺部に接合される電気機械変換素子とを有する
ため、駆動信号により前記電気機械変換素子を励振して
前記弾性体の枠辺部に縦振動モードと屈曲振動モードと
を発生し、その縮退により、前記枠辺部の所定位置に楕
円運動を発生するため、前記弾性体と平行な平面内にお
いて、前記超音波アクチュエータは1次元又は2次元に
移動することができるようになる。
【0015】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明において、楕円運動が発生する前記所定位
置に駆動力取出部材が備えられるため、効率的に駆動力
が取り出されるようになる。
【0016】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
において、前記駆動力取出部材は、相対運動部材との接
触部が曲面体であるため、相対運動部材との接触による
駆動力の低下ができるだけ抑制され、効率的に駆動力が
取り出されるようになる。
【0017】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
請求項4のいずれかの発明において、前記多角形は正4
角形であるとともに、前記所定位置は正4角形の頂点の
近傍であるため、例えばレンズ鏡筒に組み込み易く、か
つレンズ鏡筒に組み込んで光軸に垂直な面の1方向又は
2方向に駆動する場合に、装置を小型化できるようにな
る。
【0018】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
請求項4のいずれかの発明において、前記多角形は正6
角形であるとともに、前記所定位置は正6角形の頂点の
近傍であるため、例えばレンズ鏡筒に組み込み易く、か
つレンズ鏡筒に組み込んで光軸に垂直な面の1方向又は
2方向に駆動する場合に、装置を小型化できるようにな
る。
【0019】
【実施例】
(第1実施例)以下、添付図面を参照して、実施例につ
いて、さらに詳しく説明する。図1ないし図4は、本発
明にかかる超音波アクチュエータの第1実施例を示す図
であって、図1は、本実施例の超音波アクチュエータ全
体の構成を示す斜視図であり、図2は、図1の超音波ア
クチュエータの三面図であり、図3は、本実施例の超音
波アクチュエータの動作を説明する線図であり、さら
に、図4は、各電気機械変換素子への制御を示すブロッ
ク図である。
【0020】図1及び図2に示すように、本実施例の超
音波アクチュエータ10は、正4角形により外径が構成
された枠板状を呈する弾性体11と,この弾性体11の
4つの枠辺部11a,11b,11c及び11dそれぞ
れの上面に接合される電気機械変換素子である圧電素子
12a及び13a,12b及び13b,12c及び13
c,12d及び13dと,弾性体11の下面の頂点近傍
に設置される駆動力取出部材14a,14b,14c及
び14dとにより構成される。
【0021】本実施例の弾性体11は、外形が正4角形
の枠板状を呈する弾性部材であって、金属又はプラスチ
ック等の弾性材料を用いて製作される。弾性体11が枠
体状であるために、例えばレンズ鏡筒に組み込み易く、
かつレンズ鏡筒を内部に収容するように組み込んだ場合
に装置の大型化をできるだけ抑制できる。なお、図2
(a)には、レンズ鏡筒を組み込んだ場合の位置を一点
鎖線で示す。
【0022】この弾性体11には、電気機械変換素子で
ある圧電素子12a及び13a,12b及び13b,1
2c及び13c,12d及び13dへ駆動電圧を印加す
ることにより、縦振動モードと屈曲振動モードとを発生
させ、これらの合成運動による楕円運動を生じさせるた
め、縦振動モードと屈曲振動モードとをできるだけ一致
させることが重要となる。
【0023】そのため、弾性体11の枠辺部11a〜1
1dに生じる振動モードと共振周波数とを解析して、弾
性体11の寸法を設定することが重要である。
【0024】弾性体11の4つの枠辺部11a,11
b,11c及び11dには、それぞれ、圧電素子12a
及び13a,12b及び13b,12c及び13c,1
2d及び13dが、本実施例では接着により、装着され
る。これらの圧電素子はいずれもPZT等により薄板状
に形成される。
【0025】各枠辺部11a〜11dそれぞれにおいて
隣接する圧電素子12a及び13a,12b及び13
b,12c及び13c,12d及び13dは、互いに一
定距離だけ離間して設置され、各枠辺部11a〜11d
それぞれにおいて隣接する圧電素子12a及び13a,
12b及び13b,12c及び13c,12d及び13
dは分極されており、隣接するそれぞれの圧電素子に位
相がπ/2異なる2相の入力電圧A,Bが印加される。
【0026】隣接する2つの圧電素子12a及び13
a,12b及び13b,12c及び13c,12d及び
13d、互いに極性が同一方向になるように分極され、
高周波電圧A,Bは、π/2の時間的位相差を有してい
る。なお、2つの圧電素子12a及び13a,12b及
び13b,12c及び13c,12d及び13dの分極
は互いに逆方向であってもよい。
【0027】駆動力取出部材14a,14b,14c及
び14dは、弾性体11の縦振動及び屈曲振動の合成振
動により発生する楕円運動を取り出す部分であり、これ
らの駆動力取出部材11a〜11dが加圧接触する固定
部材(相対運動部材)と接触しながら相対運動する。駆
動力取出部材14aないし14dは、弾性体11の下面
であって正4角形の頂点近傍に設置する。この頂点近傍
の位置は、駆動力を効率的に取り出すために弾性体11
に生じる縦振動の節となる位置を避けた位置であり、本
実施例では、屈曲振動モードにより生ずる、移動平面に
対して略垂直方向の上下振動の腹となる位置とした。
【0028】本実施例では、駆動力取出部材14aない
し14dは、耐摩耗性を向上させるために窒化硅素製と
するとともに、楕円運動をできるだけ阻害しないために
接触部である先端を曲面体としている。
【0029】図3(A)は、この超音波アクチュエータ
10に入力される2相の高周波電圧A,Bの時間的変化
をt1 〜t9 で示す。図3(A)の横軸は、高周波電圧
A,Bの実効値を示している。図3(B)は、超音波ア
クチュエータ10の断面の変形の様子を示し、超音波ア
クチュエータ10に発生する屈曲振動の時間的変化(t
1 〜t9 )を示している。図3(C)は、超音波アクチ
ュエータ10の断面の変形の様子を示し、超音波アクチ
ュエータ10に発生する伸縮振動の時間的変化(t1
9 )を示している。図3(D)は、超音波アクチュエ
ータの駆動力取出部材14b,14cに発生する楕円運
動の時間的変化(t1 〜t9 )を示している。
【0030】次に、本実施例の超音波アクチュエータ1
0の動作を、時間的変化(t1 〜t9 )毎に説明する。
なお、各枠辺部11a〜11dに配置された圧電素子1
2a及び13a,12b及び13b,12c及び13
c,12d及び13dに独立して駆動電圧を印加した場
合、各枠辺部11a〜11dは全く同様に変形するた
め、図3による説明では、枠辺部11cを例にとって行
う。
【0031】時間t1 において、図3(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電
圧Bは同一の正の電圧を発生する。図3(B)に示すよ
うに、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消
し合い、質点Y1とZ1とが振幅零となる。また、図3
(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる伸縮振動
は伸張する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で
示されるように、節Xを中心にして最大の伸長を示す。
その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が複合
され、質点Y1とY2との運動の合成が質点Yの運動と
なり、また、質点Z1とZ2との運動の合成が質点Zの
運動となる。
【0032】時間t2 において、図3(A)に示すよう
に、高周波電圧Bは零となり、高周波電圧Aは正の電圧
を発生する。図3(B)に示すように、高周波電圧Aに
よる屈曲運動が発生し、質点Y1が負方向に振幅し、質
点Z1が正方向に振幅する。また、図3(C)に示すよ
うに、高周波電圧Aによる伸縮振動が発生し、質点Y2
と質点Z2とが時間t1 のときよりも縮む。その結果、
図3(D)に示すように、上記両振動が複合され、質点
YとZとが時間t1 のときよりも左回りに移動する。
【0033】時間t3 において、図3(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波電
圧Bは同一の負の電圧を発生する。図3(B)に示すよ
うに、高周波電圧A及びBによる屈曲運動が合成されて
増幅され、質点Y1が時間t2 のときよりも負方向に増
幅され、最大の負の振幅値を示す。質点Z1が時間t2
のときよりも正方向に増幅され、最大の正の振幅値を示
す。また、図3(C)に示すように、高周波電圧A及び
Bによる伸縮振動が互いに打ち消しあい、質点Y2とZ
2とが元の位置に戻る。その結果、図3(D)に示すよ
うに、上記両振動が複合され、質点YとZとが時間t2
のときよりも左回りに移動する。
【0034】時間t4 において、図3(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは零となり、高周波電圧Bは負の電圧
を発生する。図3(B)に示すように、高周波電圧Bに
よる屈曲運動が発生し、質点Y1は時間t3 のときより
も振幅が低下し、質点Z1時間t3 のときよりも振幅が
低下する。また、図3(C)に示すように、高周波電圧
Bによる伸縮振動が発生し、質点Y2とZ2が収縮す
る。その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が
複合され、質点YとZとが時間t3 のときよりも左回り
に移動する。
【0035】時間t5 において、図3(A)に示すよう
に、高周波電圧Aは負の電圧を発生し、同様に高周波電
圧Bは同一の負の電圧を発生する。図3(B)に示すよ
うに、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打ち消
し合い、質点Y1とZ1とが振幅零となる。また、図3
(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる伸縮振動
は収縮する方向に発生する。質点Y2とZ2とは矢印で
示されるように、節Xを中心にして最大の収縮を示す。
その結果、図3(D)に示すように、上記両振動が複合
され、質点YとZとが時間t4 のときよりも左回りに移
動する。
【0036】時間t6 〜t9 に変化するにしたがって、
上述の原理と同様に屈曲振動及び伸縮振動が発生し、そ
の結果、図3(D)に示すように、質点Y及び質点Zが
左回りに移動し、楕円運動をする。
【0037】以上の原理により、この超音波アクチュエ
ータは、駆動力取出部材14b及び14cとの先端に楕
円運動を発生させ、駆動力を発生させる。したがって、
駆動力取出部材14b及び14cの先端を固定部に加圧
すると、弾性体11は、固定部に対して自走する。
【0038】本実施例の超音波アクチュエータ10は、
圧電素子12a及び13aと,圧電素子13c及び1
2cとにそれぞれ位相がπ/2異なる高周波電圧A,B
を印加することにより、枠辺部11a及び11cそれぞ
れに屈曲振動と伸縮振動との複合振動を起こし、これに
より駆動力取出部材14a及び14dの先端,及び駆動
力取出部材14b及び14cの先端にX方向へ向けての
楕円運動を発生させ、一方、圧電素子12b及び13
bと,圧電素子13d及び12dとにそれぞれ位相がπ
/2異なる高周波電圧A,Bを印加することにより、枠
辺部11b及び11dそれぞれに縦振動と屈曲振動との
複合振動を起こし、これにより駆動力取出部材14aな
いし14dの先端,及び駆動力取出部材14b及び14
cの先端にY方向へ向けての楕円運動を発生させる。
【0039】これらとは、互いに独立して行うが、
同時には行ってもよい。独立して行えばX方向,Y方向
へ独立して移動するが、同時に行うことによりX方向及
びY方向の合成方向に移動する。
【0040】図4は、隣接する2つの圧電素子12a及
び13aへの駆動電圧の印加を示すブロック図である。
【0041】図4において、発振器20は、各圧電素子
12a〜12d,13a〜13dに高周波電圧A,Bを
印加するためのものであり、その出力は分岐して、一方
は、X方向用移相器21X,Y方向用移相器21Yによ
って時間的にπ/2だけ移相された後に、X方向用の増
幅器22X,Y方向用の増幅器22Yに接続され、他方
は、X方向用の増幅器23X,Y方向用の増幅器23Y
に直接接続される。
【0042】各増幅器22X,22Y,23X,23Y
は、切換スイッチ24,25と,切換スイッチ26a,
26b,26c,26dを介して、各圧電素子12a〜
12d,13a〜13dに接続される。なお、通常の場
合、切換スイッチ26a〜26dは全てONの状態であ
る。
【0043】スイッチ24が図4に示すように上にあ
る場合、圧電素子12a及び13cと,圧電素子13a
及び12cに高周波電圧A,Bが印加されるため、超音
波アクチュエータ10は±x方向に並進する。
【0044】スイッチ24が下にある場合、圧電素子
13a及び13cと,圧電素子12a及び12cに高周
波電圧A,Bが印加されるため、超音波アクチュエータ
10は弾性体11の中心部を回転中心にして回転する。
【0045】スイッチ25が図4に示すように上にあ
る場合、圧電素子13b及び12dと,圧電素子12b
及び13dに高周波電圧A,Bが印加されるため、超音
波アクチュエータ10は±y方向に並進する。
【0046】スイッチ25が下にある場合、圧電素子
13b及び13dと,圧電素子12b及び12dに高周
波電圧A,Bが印加されるため、超音波アクチュエータ
10は弾性体11の中心部を回転中心にして回転する。
【0047】なお、切換スイッチ26a〜26dをOF
Fすることにより、対向する枠辺部11a及び11c,
11b及び11dのいずれか一方だけに駆動電圧を印加
することも可能であり、この場合、前述の又はの場
合にも弾性体11には回転力が作用する。
【0048】このように、本実施例では、対向する圧電
素子が同方向へ移動するように駆動電圧を印加して、X
方向及びY方向の一方ないしは両方への並進を行うこと
を基本とするが、対向する圧電素子が互いに逆方向へ移
動するように駆動電圧を印加することにより、並進では
なく、回転させることも可能となる。
【0049】(第2実施例)図5は、本発明にかかる超
音波アクチュエータの第2実施例を示す斜視図である。
【0050】本実施例の超音波アクチュエータ10−1
は、正6角形により外径が構成された枠板状を呈する弾
性体11−1と,この弾性体11−1の6つの枠辺部1
1−1a,11−1b,11−1c,11−1d,11
−1e及び11−1fに接合される電気機械変換素子で
ある圧電素子12−1a及び13−1a,12−1b及
び13−1b,12−1c及び13−1c,12−1d
及び13−1d,12−1e及び13−1e,12−1
f及び13−1fと、弾性体11−1の6つの頂点近傍
に配置された駆動力取出部材14−1a,14−1b,
14−1c,14−1d,14−1e及び14−1fに
より構成される。
【0051】このように、弾性体の外形を多角化させる
ことにより、この弾性体の枠辺部に設けられた圧電素子
の設置方向が増加し、超音波アクチュエータの移動方向
を増加させることが可能となる。なお、これ以外の構成
は、前述の第1実施例と全く同様であるため、これ以上
の説明は省略する。
【0052】(変形例)本発明にかかる超音波アクチュ
エータは、以上詳細に説明した第1実施例及び第2実施
例に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能
であり、それらも本発明に含まれる。
【0053】例えば、枠板状の弾性体の外形は、第1実
施例の正4角形,第2実施例の正6角形に限定されるも
のではなく、少なくとも一対の対向する平行又は略平行
な辺を有する多角形であればよい。例えば、台形,長方
形,正8角形等であってもよい。
【0054】また、本実施例では電気機械変換素子とし
て、圧電素子を用いたが、電歪素子や磁歪素子等を用い
ることも可能である。
【0055】さらに、本発明の超音波アクチュエータ
は、振れ補正装置の駆動源以外に、顕微鏡用XYステー
ジの駆動装置やプロッタ用紙の送り装置の駆動装置等に
用いることも可能である。
【0056】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1又
は請求項2の発明によれば、超音波アクチュエータは、
少なくとも一対の対向する平行又は略平行な辺を有する
多角形により外形が構成され、枠板状を呈する弾性体
と,前記弾性体のうちの前記平行な辺を含む枠辺部に接
合される電気機械変換素子とを有するため、駆動信号に
より前記電気機械変換素子を励振して前記弾性体の枠辺
部に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、その縮
退により、前記枠辺部の所定位置に楕円運動を発生する
ため、前記弾性体と平行な平面内において、前記超音波
アクチュエータは1次元又は2次元に移動できる。
【0057】請求項3の発明によれば、請求項1又は請
求項2の発明において、前記枠辺部の前記所定位置に駆
動力取出部材が備えられるため、効率的に駆動力を取り
出すことができる。
【0058】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
において、前記駆動力取出部材は、相対運動部材との接
触部が曲面体であるため、相対運動部材との接触による
駆動力の低下ができるだけ抑制され、効率的に駆動力を
取り出すことができる。
【0059】請求項5の発明によれば、請求項1ないし
請求項4のいずれかの発明において、前記多角形は正4
角形であるとともに、前記所定位置は正4角形の頂点の
近傍であるため、例えばレンズ鏡筒に組み込み易く、か
つレンズ鏡筒に組み込んで光軸に垂直な面の1方向又は
2方向に駆動する場合に、装置を小型化できる。
【0060】請求項6の発明によれば、請求項1ないし
請求項4のいずれかの発明において、前記多角形は正6
角形であるとともに、前記所定位置は正6角形の頂点の
近傍であるため、例えばレンズ鏡筒に組み込み易く、か
つレンズ鏡筒に組み込んで光軸に垂直な面の1方向又は
2方向に駆動する場合に、装置を小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の超音波アクチュエータ全体の構成
を示す斜視図である。
【図2】図1の超音波アクチュエータの三面図である。
【図3】第1実施例の超音波アクチュエータの動作を説
明する線図である。
【図4】各電気機械変換素子への制御を示すブロック図
である。
【図5】第2実施例の超音波アクチュエータ全体の構成
を示す斜視図である。
【符号の説明】
10,10−1 超音波アクチュエータ 11,11−1 弾性体 11a〜11d,11−1a〜11−1f 枠辺部 12a〜12d,13a〜13d 12−1a〜12−
1f,13−1a〜13−1f 圧電素子 14a〜14d,14−1a〜14−1f 駆動力取出
部材 20 発振器 21X X方向用移相器 21Y Y方向用移相器 22X,23X,22Y,23Y 増幅器 24,25 切換スイッチ 26a〜26d 切換スイッチ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一対の対向する平行又は略平
    行な辺を有する多角形により外形が構成され、枠板状を
    呈する弾性体と,前記弾性体のうちの前記平行な辺を含
    む枠辺部に接合されており、駆動信号によりこの枠辺部
    に縦振動モードと屈曲振動モードとを発生し、それらの
    合成運動により前記枠辺部の所定位置に楕円運動を発生
    する電気機械変換素子とを含むことを特徴とする超音波
    アクチュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載された超音波アクチュエ
    ータにおいて、 前記枠辺部に接合される前記電気機械変換素子は互いに
    独立して制御されることを特徴とする超音波アクチュエ
    ータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載された超
    音波アクチュエータにおいて、 前記枠辺部の前記所定位置に駆動力取出部材を備えるこ
    とを特徴とする超音波アクチュエータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載された超音波アクチュエ
    ータにおいて、 前記駆動力取出部材は、相対運動部材との接触部が曲面
    体であることを特徴とする超音波アクチュエータ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載された超音波アクチュエータにおいて、 前記多角形は正4角形であるとともに、前記所定位置は
    正4角形の頂点の近傍であることを特徴とする超音波ア
    クチュエータ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項4のいずれか1項
    に記載された超音波アクチュエータにおいて、 前記多角形は正6角形であるとともに、前記所定位置は
    正6角形の頂点の近傍であることを特徴とする超音波ア
    クチュエータ。
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