JPH09205782A - 振動アクチュエータ駆動装置 - Google Patents

振動アクチュエータ駆動装置

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JPH09205782A
JPH09205782A JP8009719A JP971996A JPH09205782A JP H09205782 A JPH09205782 A JP H09205782A JP 8009719 A JP8009719 A JP 8009719A JP 971996 A JP971996 A JP 971996A JP H09205782 A JPH09205782 A JP H09205782A
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JP
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vibration
elastic body
vibration actuator
driving force
spherical object
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JP8009719A
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Yoshiko Shibata
美子 柴田
Tadao Takagi
忠雄 高木
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次元方向に駆動可能な振動アクチュエータ
においても、相対運動部材との間の効率のよい駆動力の
伝達を可能にする。 【解決手段】 弾性体101を励振することにより、そ
の弾性体101の所定位置に存在する駆動力取出部から
駆動力を取り出す振動アクチュエータ101と、振動ア
クチュエータの駆動力取出部に設けられた摺動部材10
3a〜103dに接触し、回転自在に支持された球状物
体72a〜72dを有し、その球状物体の回転力を相対
運動部材90に伝達する回転伝達装置70とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動アクチュエー
タによって相対運動部材との間で相対運動を行なう振動
アクチュエータ駆動装置に関し、特に、2次元駆動が可
能な振動アクチュエータに好適な振動アクチュエータ駆
動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の振動アクチュエータは、駆動力取
出部と被駆動体(相対運動部材)とを加圧接触させて駆
動力を得ていたので、被駆動体が樹脂などの軟物質であ
る場合には、駆動力取出部から発生した駆動力を、十分
に被駆動体に伝達することができず、伝達効率が低下す
る、という問題があった。このような問題を解決するた
めに、特開平7−222467号では、振動アクチュエ
ータの駆動力を、ローラを介して、被駆動体に伝達する
構造が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した特開
平7−222467号の振動アクチュエータは、1次元
方向の移動をする場合しか想定しておらず、被駆動体を
2次元方向に駆動したい場合には、適用することができ
なかった。そこで、本発明は、2次元方向に駆動可能な
振動アクチュエータにおいても、相対運動部材との間の
効率のよい駆動力の伝達を可能にする振動アクチュエー
タ駆動装置を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、弾性体を励振することにより、
その弾性体の所定位置に存在する駆動力取出部から駆動
力を取り出す振動アクチュエータと、前記振動アクチュ
エータの駆動力取出部に接触し、回転自在に支持された
球状物体を有し、その球状物体の回転力を相対運動部材
に伝達する回転伝達部と、を含むようにしてある。請求
項2の発明は、請求項1に記載の振動アクチュエータ駆
動装置において、前記振動アクチュエータと前記回転伝
達部とを支持し、前記駆動力取出部と前記球状物体とを
加圧接触させる支持構造を備えたことを特徴とする。請
求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の振動ア
クチュエータ駆動装置において、前記振動アクチュエー
タは、異なる方向への駆動力を取り出し可能であること
を特徴とする。請求項4の発明は、請求項3に記載の振
動アクチュエータ駆動装置において、前記振動アクチュ
エータは、矩形平板状を呈し、所定位置に前記駆動力取
出部を有する弾性体と、この弾性体の前記矩形平板のい
ずれかの面に接合されて駆動電圧の印加により励振され
る電気機械変換素子とを備え、前記電気機械変換素子に
印加される第1の駆動電圧に応答して、前記弾性体に前
記駆動力取出部と前記球状物体との接触部を含む略平面
にほぼ平行な方向への縦振動と、前記略平面と交差する
方向への屈曲振動とを発生させて、前記駆動力取出部と
前記球状物体との間に第1の方向への相対運動を行わせ
る振動を生じさせ、前記電気機械変換素子に印加される
第2の駆動電圧に応答して、前記弾性体に前記駆動力取
出部と前記球状物体との接触部を含む略平面とほぼ平行
な方向への縦振動と、前記略平面と交差する方向への屈
曲振動とを発生させて、前記駆動力取出部と前記球状物
体との間に前記第1の方向と異なる第2の方向への相対
運動を行わせる振動を生じさせることを特徴とする。請
求項5の発明は、請求項3に記載の振動アクチュエータ
駆動装置において、前記振動アクチュエータは、円環状
に形成され、所定位置に前記駆動力取出部を有する弾性
体と、この弾性体のいずれかの面に接合された電気機械
変換素子とを備え、前記電気機械変換素子の励振によ
り、前記弾性体に、前記駆動力取出部と前記球状物体と
の接触部を含む略平面にほぼ平行な方向であって前記弾
性体を拡径方向及び縮径方向へ変位させる伸縮振動と、
前記略平面と交差する方向へ振幅する節円数m個,節直
径数n個の屈曲振動とを発生させて、前記駆動力取出部
と前記球状物体との間に相対運動を行わせる振動を生じ
させることを特徴としている。請求項6の発明は、請求
項3に記載の振動アクチュエータ駆動装置において、前
記振動アクチュエータは、円環状に形成され、所定位置
に前記駆動力取出部を有する弾性体と、この弾性体のい
ずれかの面に接合された電気機械変換素子とを備え、前
記電気機械変換素子の励振により、前記弾性体に、前記
駆動力取出部と前記球状物体との接触部を含む略平面に
ほぼ平行な方向であって前記弾性体を非軸対称方向へ変
位させる非軸対称振動と、前記略平面と交差する方向へ
振幅する節円数m個,節直径数n個の屈曲振動とを発生
させて、前記駆動力取出部と前記球状物体との間に相対
運動を行わせる振動を生じさせるを特徴としている。請
求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項
に記載の振動アクチュエータ駆動装置において、前記回
転伝達部は、小球を介在させることによって、前記球状
物体を回転自在に支持することを特徴とする。請求項8
の発明は、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載
の振動アクチュエータ駆動装置において、前記回転伝達
部は、前記オイルレスメタルを用いて、前記球状物体を
回転自在に支持することを特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)以下、図面などを参照して、実施形態
をあげて、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明に
よる振動アクチュエータ駆動装置の第1実施形態を示す
展開斜視図である。振動アクチュエータ100は、四隅
に存在する駆動力取出部に、励振による楕円運動を生す
ることにより、その駆動力取出部に接触する部材(球状
物体72)に対して、2次元方向に相対運動を生じさせ
る超音波アクチュエータである。この振動アクチュエー
タ100は、その構成及び駆動原理に関して、後述する
図2〜図4を参照しながら、詳しく説明する。
【0006】支持構造60は、固定板61と、その固定
板61の中心に略垂直に設けられた固定軸62とからな
り、振動アクチュエータ100と、回転伝達装置70を
支持している。回転伝達装置70は、四隅に取付孔71
a〜71dが形成された支持板71と、その取付孔71
a〜71dに回転自在に挿入され、駆動力の伝達手段と
なる球状物体72a〜72dとを備えている。球状物体
72a〜72dは、振動アクチュエータ100の駆動力
取出部に貼付された摺動部材103a〜103dに発生
する楕円運動を、2次元方向の直線運動に変換する。そ
して、上部にある被駆動体となる相対運動部材90に駆
動力を伝達することによって、その相対運動部材90を
2次元方向に移動させる。なお、この振動アクチュエー
タ駆動装置は、固定平面上などを相対運動部材90とす
れば、自走式にすることができる。
【0007】図2は、第1実施形態に係る振動アクチュ
エータを三角法で描いた平面図,側面図,正面図及び底
面図である。この実施形態の振動アクチュエータ100
は、弾性体101と、電気機械変換素子102a〜10
2dと、摺動部材103a〜103d等とから構成され
ている。弾性体101は、平板状の部材であって、その
材質には、ステンレス若しくはアルミニウム合金等の金
属又はプラスチック等が用いられる。この実施形態で
は、弾性体101は、厚さがH、長さがWx、幅がWy
であるものとする。この弾性体101には、表面に4枚
の電気機械変換素子102a〜102dが、裏面に4個
の摺動部材103a〜103dがそれぞれ貼り付けられ
ている。
【0008】電気機械変換素子102a〜102dは、
電気エネルギーを機械エネルギーに変換する素子であ
り、例えば、PZT等の圧電素子又はPMN等の電歪素
子等が用いられる。摺動部材103a〜103dは、球
状物体72a〜72dに接触する部分であって、弾性体
101から駆動力を取り出す部分に設けられている。こ
の摺動部材103a〜103dは、四ふっ化エチレン樹
脂(例えば、テフロン:デュポン社の商品名)や二硫化
モリブデン等を含有したプラスチック等が用いられる。
【0009】この振動アクチュエータ100は、電気機
械変換素子102a〜102dに周波電圧が印加される
と、弾性体101の摺動部材103a〜103dを貼り
付けた位置に楕円振動が発生し、摺動部材103a〜1
03dは、球状物体72に加圧接触しているために、そ
の球状物体72を回転駆動させる。
【0010】図3は、第1実施形態に係る振動アクチュ
エータ駆動装置の駆動回路を示すブロック図である。図
3において、111は入力周波数指示部、112は発振
器、113は移相指示部、114は移相器、115と1
16は増幅器、117はX−Y方向指示部、118〜1
21はアナログスイッチである。
【0011】この振動アクチュエータ100は、球状物
体72を(X)の(+)方向に回転させたいときには、
まず、X−Y方向指示部117によって(X)を設定し
て、アナログスイッチ118と120をONにし、アナ
ログスイッチ119と121をOFFにして、電気機械
変換素子102aと102cを一体的に、電気機械変換
素子102bと102dを一体的にそれぞれグループ化
する。
【0012】次に、移相指示部113によって(+)を
設定して、移相器114により+π/2の移相を行う。
この状態において、X−Y方向指示部117から(X)
方向の駆動を入力周波数指示部111に指示すると、入
力周波数指示部111は発振器112に第1の周波数を
指示する。発振器112から第1の周波数信号が出力さ
れると、一方は、増幅器116によって増幅されて、電
気機械変換素子102bと102dとに入力される。他
方は、移相器114により+π/2だけ移相された後
に、増幅器115によって増幅されて、電気機械変換素
子102aと102cとに入力される。これにより、弾
性体101には、1次の縦振動と6次の屈曲振動とが発
生し、これらの2種類の振動が縮退して、弾性体101
の摺動部材103a〜103dを貼り付けた位置に楕円
振動が発生し、球状物体72を(X)の(+)方向に回
転運動させることになる。
【0013】また、この振動アクチュエータ100は、
球状物体72を(X)の(−)方向に回転させたいとき
には、まず、X−Y方向指示部117によって(X)を
設定して、アナログスイッチ118と120をONに
し、アナログスイッチ119と121をOFFにして、
電気機械変換素子102aと102cを一体的に、電気
機械変換素子102bと102dを一体的にそれぞれグ
ループ化する。
【0014】次に、移相指示部113によって(−)を
設定して、移相器114によって−π/2の移相を行
う。この状態において、X−Y方向指示部117から
(X)方向の駆動を入力周波数指示部111に指示する
と、入力周波数指示部111は、発振器112に第1の
周波数を指示する。発振器112から第1の周波数信号
が出力されると、一方は、増幅器116によって増幅さ
れて、電気機械変換素子102bと102dとに入力さ
れる。他方は、移相器114により−π/2だけ移相さ
れた後に、増幅器115によって増幅されて、電気機械
変換素子102aと102cとに入力される。これによ
り、弾性体101には、1次の縦振動と6次の屈曲振動
とが発生し、これらの2種類の振動が縮退して、弾性体
101の摺動部材103a〜103dを貼り付けた位置
に楕円振動が発生し、球状物体72を(X)の(−)方
向に回転運動させることになる。
【0015】さらに、この振動アクチュエータ100
は、球状物体72を(Y)の(+)方向に回転させたい
ときには、まず、X−Y方向指示部117によって
(Y)を設定して、アナログスイッチ119と121を
ONにし、アナログスイッチ118と120をOFFに
して、電気機械変換素子102aと102bを一体的
に、電気機械変換素子102cと102dを一体的にそ
れぞれグループ化する。
【0016】次に、移相指示部113によって(+)を
設定して、移相器114によって+π/2の移相を行
う。この状態において、X−Y方向指示部117から
(Y)方向の駆動を入力周波数指示部111に指示する
と、入力周波数指示部111は発振器112に第2の周
波数を指示する。発振器112から第2の周波数信号が
出力されると、一方は、増幅器116によって増幅され
て、電気機械変換素子102cと102dとに入力され
る。他方は、移相器114により+π/2だけ移相され
た後に、増幅器115によって増幅されて、電気機械変
換素子102aと102bとに入力される。これによ
り、弾性体101には、1次の縦振動と4次の屈曲振動
とが発生し、これらの2種類の振動が縮退して、弾性体
101の摺動部材103a〜103dを貼り付けた位置
に楕円振動が発生し、球状物体72を(Y)の(+)方
向に回転運動させることになる。
【0017】最後に、この振動アクチュエータ100
は、球状物体72を(Y)の(−)方向に回転させたい
ときには、まず、X−Y方向指示部117によって
(Y)を設定して、アナログスイッチ119と121を
ONにし、アナログスイッチ118と120をOFFに
して、電気機械変換素子102aと102bを一体的
に、電気機械変換素子102cと102dを一体的にそ
れぞれグループ化する。
【0018】次に、移相指示部113によって(−)を
設定して、移相器114によって−π/2の移相を行
う。この状態において、X−Y方向指示部117から
(Y)方向の駆動を入力周波数指示部111に指示する
と、入力周波数指示部111は発振器112に第2の周
波数を指示する。発振器112から第2の周波数信号が
出力されると、一方は、増幅器116によって増幅され
て、電気機械変換素子102cと102dとに入力され
る。他方は、移相器114により−π/2だけ移相され
た後に、増幅器115によって増幅されて、電気機械変
換素子102aと102bとに入力される。これによ
り、弾性体101には、1次の縦振動と4次の屈曲振動
とが発生し、これらの2種類の振動が縮退して、弾性体
101の摺動部材103a〜103dを貼り付けた位置
に楕円振動が発生し、球状物体72を(Y)の(−)方
向に回転運動させることになる。
【0019】球状物体72が(X)の(+)方向,
(X)の(−)方向,(Y)の(+)方向及び(Y)の
(−)方向にそれぞれ回転した場合に、相対運動部材9
0は、図1に示した(A)の(+)方向,(A)の
(−)方向,(B)の(+)方向及び(B)の(−)方
向にそれぞれ移動する。
【0020】図4は、第1実施形態に係る駆動装置の振
動アクチュエータをX方向とY方向にそれぞれ駆動する
原理を説明する図である。弾性体101の長さWxを Wx=32・π・H/(12)1/2 にすると、1次の縦振動の共振周波数ΩL1X は、弾性体
101の縦弾性係数をE、密度をρとしたときに、 ΩL1X =〔π・(E/ρ)1/2 〕/(2・Wx) =〔(12・E/ρ)1/2 〕/(64・H) となる。
【0021】また、6次の屈曲振動の共振周波数ΩB6X
は、弾性体101の断面2次モーメントをI、断面積を
Aとしたときに、 ΩB6X =〔16・π・π・(E・I/ρ・A)1/2 〕/(Wx・Wx) =〔(12・E/ρ)1/2 〕/(64・H) となり、1次の縦振動と6次の屈曲振動とが一致して縮
退することがわかる。従って、〔(12・E/
ρ)1/2 〕/(64・H)の周波数を入力することによ
り、振動アクチュエータ100は、球状物体72をX方
向に回転させる。
【0022】次に、弾性体101の幅Wyを Wy=72・π・H/(12)1/2 にすると、1次の縦振動の共振周波数ΩL1Y は、弾性体
101の縦弾性係数をE、密度をρとしたときに、 ΩL1Y =〔π・(E/ρ)1/2 〕/(2・Wy) =〔(12・E/ρ)1/2 〕/(144・H) となる。
【0023】また、4次の屈曲振動の共振周波数ΩB4Y
は、弾性体101の断面2次モーメントをI、断面積を
Aとしたときに、 ΩB4Y =〔16・π・π・(E・I/ρ・A)1/2 〕/(Wy・Wy) =〔(12・E/ρ)1/2 〕/(144・H) となり、1次の縦振動と4次の屈曲振動とが一致して縮
退することがわかる。従って、〔(12・E/
ρ)1/2 〕/(144・H)の周波数を入力することに
より、振動アクチュエータ100は、球状物体72をY
方向に回転させる。
【0024】当然ながら、X方向に駆動するための入力
周波数〔(12・E/ρ)1/2 )〕/(64・H)と、
Y方向に駆動するための入力周波数〔(12・E/ρ)
1/2〕/(144・H)とは異なるので、X方向の駆動
とY方向の駆動とを選択することができる。
【0025】なお、精度を高めるには、電気機械変換素
子102a〜102dや、摺動部材103a〜103d
の取り付け位置等の影響も考慮して、共振周波数を求め
ればよい。
【0026】本実施形態では、図4に示すように、摺動
部材103a〜103dは、4次の屈曲振動B4の振動
の腹位置と、6次の屈曲振動B6の振動の腹位置との交
点の位置に、X方向の駆動力取出部とY方向の駆動力取
出部とを共用するように配置してある。
【0027】(第2実施形態)図5及び図6は、本発明
による振動アクチュエータ駆動装置の第2実施形態を示
す正面図及び展開斜視図である。なお、以下に説明する
各実施形態では、前述した第1実施形態と同様な機能を
果たす部分には、同一の符号を付して、重複する説明を
適宜省略する。第2実施形態は、振動アクチュエータ1
00の支持構造及び回転伝達装置をより具体的にしたも
のである。回転伝達装置70Bは、2枚のオイルレスメ
タルによって作製した支持板73−1,73−2と、4
個の球状物体72とから構成されている。支持板73−
1,73−2は、図5(B)に示すように、それぞれ内
側の面が球状物体72の直径よりもやや大きな直径であ
り、外側の面がその直径よりも小さな直径となるような
凹面をもつ孔が形成されており、球状物体72を挿入し
て、それらを重ね合わせることにより、その球状物体7
2が抜け落ちないように回転自在に支持している。
【0028】支持構造60Bは、図5(A)及び図6に
示すように、先端に鍔部63aを持ち、回転伝達装置7
0B及び振動アクチュエータ100が挿入される固定軸
63と、押さえ板64a,コイルばね64b及びワッシ
ャ64cとからなる加圧力調整機構64が設けられてい
る。固定軸63は、図6に示すように、他端が固定板6
1に取り付けられている。
【0029】送り台80は、支持板81に球状物体82
が回転自在に取り付けられており、相対運動部材90
を、回転伝達装置70Bの反対側から押さえている。
【0030】(第3〜第5実施形態)図7は、第3〜第
5実施形態に係る振動アクチュエータ駆動装置の回転伝
達装置を示す図である。図7(A)に示す第3実施形態
は、図5(B)の支持板73−1を省いた構造であり、
支持板74の孔と摺動材103とによって、球状物体7
3を押さえることができ、構造が簡単になる。
【0031】図7(B)に示す第4実施形態において
は、支持板75は、球状物体72の周り(水平方向)
に、さらに小さな玉75aを二段に敷き詰めて枠体75
bで保持するようにしたものであり、球状物体72と点
で転がり接触することにより、支持板75から生じる摩
擦を抑えている。また、球状物体72と支持板75との
摩擦によって生ずる磨耗粉の発生を防止することができ
る。
【0032】図7(C)に示す第5実施形態において
は、支持板76は、球状物体72を支える薄いドーナツ
状板76aと、上下を逆にした場合に球状物体72が転
がり落ちないように覆うカバー板76bと、それらを固
定する押さえ板76cを備えている。この構造は、球状
物体72と支持板76の接触面積を少なくすることによ
って、生じる摩擦を抑える利点がある。また、振動アク
チュエータ100の摺動材103と、球状物体72の接
触面の空間を密封することにより、摺動粉などが付着し
たり、外部へ飛散することを防止することができる。
【0033】(第6実施形態)図8〜図12は、第6実
施形態で用いる振動アクチュエータを示した図であっ
て、図8は振動アクチュエータの構成を示す模式図、図
9は弾性体と圧電素子とを示す斜視図、図10は弾性体
を説明する線図、図11は駆動力取出部材を説明する
図、図12は動作を説明する線図である。
【0034】本実施形態では、球状物体72との接触面
を含む方向への伸縮振動と、この接触面に交差する方向
へ振幅する節円数m個,節直径数n個の屈曲振動との合
成振動を生じる弾性体として、R1−B21モードを生じ
る弾性体を用いた。
【0035】すなわち、この振動アクチュエータ10
は、弾性体11と,弾性体11の上面に例えば接着によ
り接合された、電気機械変換素子である4枚の圧電素子
21a,21b,22a,22bと,弾性体11の下面
に突起状に形成された4個の駆動力取出部材31〜34
等から構成される。
【0036】弾性体11は、図9に示すように、円環状
の弾性部材であって、金属又はプラスチック等によって
作製される。この弾性体11は、図10に説明するよう
に、円環の寸法を設定することにより、伸縮運動(R1
モード:面方向への拡径及び縮径振動)と、2次の屈曲
振動(B21モード)とを一致させることができる。本実
施形態では、弾性体11の内側の孔の径bを調整するこ
とにより実現する。
【0037】図10の横軸は、図9に示す弾性体11の
外径2aと内径2bとの比y=b/aを示しており、0
の位置では孔が開いておらず、1に近づくにしたがって
孔が大きくなっていく。
【0038】また、縦軸は、B21モードの共振周波数ω
21に対するR1モードの共振周波数ω00の比、すなわち
ω21/ω00={α21/[2.05・(3)1/3 ]}・
(h/2a)を示す。
【0039】ここで、図10の曲線(A)はR1モード
を示し、曲線(B),曲線(C)及び曲線(D)はB21
モードを示し、h(円板の板厚)/2a(円環の外径)
の値を、3/40,2.5/40,及び2/40と異な
らせたものである。
【0040】図10から明らかなように、板厚h=2.
5mm,外径2a=40mmの場合に、y=0.6付近
で縮退が可能である。本実施形態では、R1モードとB
21モードとを縮退させる例で説明し、R1−B21モード
のときの節円11a及び節直径11bが図8(A)又は
図11(A)に示されている。
【0041】圧電素子21a,21b,22a,22b
それぞれは、図9に示すように、四半円環状をしてお
り、PZT等により作製される。圧電素子21a,21
b,22a,22bは、図8(B)に示すように分極さ
れており、2相の入力電圧A,Bが印加される。
【0042】弾性体11のもう一方の平面に突起状に形
成された駆動力取出部材31〜34は、弾性体11の屈
曲振動と伸縮振動との合成振動により発生する楕円運動
を取り出す部分であり、球状物体72を回転させる。駆
動力取出部材31〜34は、図8(A)に示すように、
弾性体11の下面であってその外縁部の4箇所に90度
毎に設けられる。駆動力取出部材31〜34は、耐磨耗
性を向上させるために、先端部に窒化珪素等からなる球
体を取り付けている。
【0043】これらの駆動力取出部材31〜34は、駆
動力を効率よく取り出すために、縦振動の節となる位置
を避けて設けることがよく、図11(B),図11
(C)及び図11(D)に示す駆動力取出部材31,3
1−1又は31−2のように、移動平面に対して略垂直
方向の屈曲振動モードの腹の位置にあることが最も好ま
しい。
【0044】この振動アクチュエータ10は、図8
(B)に示すように、4つの圧電素子21a,21b,
22a,22bに高周波電圧A,Bを印加することによ
って、屈曲振動と伸縮運動との複合振動を起こし、これ
により駆動力取出部材31,32の先端に楕円運動を発
生させ、駆動力を発生させる。ここで、符号Gはグラン
ドである。また、4枚の圧電素子21a,21b,22
a,22bは、互いに極性が同一方向になるように分極
され、高周波電圧A,Bは、π/2の時間的位相差を有
する。なお、4つの圧電素子21a,21b,22a,
22bの分極は互いに逆方向であってもよい。
【0045】図8(A)において、発振器41は高周波
信号を発振するためのものであり、発振器41からの高
周波信号が分岐して、一方は、X方向用移相器42X,
Y方向用移相器42Yによって時間的にπ/2だけ移相
された後に、X方向用の増幅器43X,Y方向用の増幅
器43Yにそれぞれ接続され、他方は、X方向用の増幅
器44X,Y方向用の増幅器44Yにそれぞれ直接接続
される。
【0046】各増幅器43X,43Y,44X,44Y
は、切換スイッチ45を介して、圧電素子の各電極板2
1a,21b,22a,22bにそれぞれ接続される。
切換スイッチ45は、接点が全てX側(図8の破線の状
態)に切り換わっているときに、増幅器43Xの出力は
電極板21a,21bに接続され、増幅器44Xの出力
は電極板22a,22bに接続される。したがって、左
側の電極板21a,21bがグループ化されるととも
に、右側の電極板22a,22bがグループ化されるた
め、球状物体72をY軸と平行な軸回りに回転すること
が可能となる。
【0047】同様にして、切換スイッチ45は、接点が
全てY側(図8の実線で示す状態)に切り換わっている
ときに、増幅器43Yの出力は電極板21a,22aに
接続されるとともに、増幅器44Yの出力は電極板21
b,22bに接続される。したがって、上側の電極板2
1a,22aがグループ化されるとともに、下側の電極
板21b,22bがグループ化されるため、球状物体7
2をX軸と平行な軸回りに回転することが可能となる。
【0048】図12(A)は、この振動アクチュエータ
に入力される2相の高周波電圧A,Bの時間的変化を時
間t1 〜時間t9 で示す。図12(A)の横軸は、高周
波電圧の実効値を示す。図12(B)は、振動アクチュ
エータの断面の変形の様子を示し、振動アクチュエータ
に発生する屈曲振動の時間的変化(時間t1 〜時間
9 )を示す。図12(C)は、振動アクチュエータの
断面の変形の様子を示し、振動アクチュエータに発生す
る伸縮振動の時間的変化(時間t1 〜時間t9 )を示
す。図12(D)は、振動アクチュエータの駆動力取出
部材31,32に発生する楕円運動の時間的変化(時間
1 〜時間t9 )を示す。
【0049】次に、本実施形態の振動アクチュエータ1
0の動作を、時間t1 〜時間t9 について説明する。な
お、説明の便宜上、図12ではX方向への移動の際の状
況を例にとって説明するが、Y方向についても全く同様
である。
【0050】時間t1 において、図12(A)に示すよ
うに、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波
電圧Bは同一の正の電圧を発生する。図12(B)に示
すように、高周波電圧A,Bによる屈曲振動は互いに打
ち消し合い、質点Y1と質点Z1とがともに振幅零とな
る。また、図12(C)に示すように、高周波電圧A,
Bによる伸縮振動は伸張する方向に発生する。質点Y2
と質点Z2とは矢印で示されるように、節Xを中心にし
て最大の伸張を示す。その結果、図12(D)に示すよ
うに、上記両振幅が複合され、質点Y1と質点Y2との
運動の合成が質点Yの運動となり、また、質点Z1と質
点Z2との運動の合成が質点Zの運動となる。
【0051】時間t2 において、図12(A)に示すよ
うに、高周波電圧Bは零となり、高周波電圧Aは正の電
圧を発生する。図12(B)に示すように、高周波電圧
Aによる屈曲振動が発生し、質点Y1が負方向に振幅
し、質点Z1が正方向に振幅する。また、図12(C)
に示すように、高周波電圧Aによる伸縮運動が発生し、
質点Y2と質点Z2とが時間t1 のときよりも縮む。そ
の結果、図12(D)に示すように、上記両振動が複合
され、質点Yと質点Zとが時間t1 のときよりも左回り
に移動する。
【0052】時間t3 において、図12(A)に示すよ
うに、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波
電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図12(B)に示
すように、高周波電圧A及びBによる屈曲運動が合成さ
れて増幅され、質点Y1が時間t2 のときよりも負方向
に増幅され、最大の負の振幅値を示す。質点Z1が時間
2 のときよりも正方向に振幅され、最大の正の振幅値
を示す。また、図12(C)に示すように、高周波電圧
A及びBによる伸縮運動が互いに打ち消しあい、質点Y
2と質点Z2とが元の位置に戻る。その結果、図12
(D)に示すように、上記両振動が複合されることによ
り、質点Yと質点Zとが時間t2 のときよりも左回りに
移動する。
【0053】時間t4 において、図12(A)に示すよ
うに、高周波電圧Aは零となり、高周波電圧Bは負の電
圧を発生する。図12(B)に示すように、高周波電圧
Bによる屈曲運動が発生し、質点Y1は時間t3 のとき
よりも振幅が低下し、質点Z1が時間t3 のときよりも
振幅が低下する。また、図12(C)に示すように、高
周波電圧Bによる伸縮運動が発生し、質点Y2と質点Z
2とが収縮する。その結果、図12(D)に示すよう
に、上記両振動が複合され、質点Yと質点Zとが時間t
3 のときよりも左回りに移動する。
【0054】時間t5 において、図12(A)に示すよ
うに、高周波電圧Aは負の電圧を発生し、同様に高周波
電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図12(B)に示
すように、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに打
ち消し合い、質点Y1と質点Z1とが振幅零となる。ま
た、図12(C)に示すように、高周波電圧A,Bによ
る伸縮運動は収縮する方向に発生する。質点Y2と質点
Z2とは矢印で示されるように、節Xを中心にして最大
の収縮を示す。その結果、図12(D)に示すように、
上記両振動が複合され、質点Yと質点Zとが時間t4
ときよりも左回りに移動する。
【0055】時間t6 〜時間t9 に変化するにしたがっ
て、上述の原理と同様に屈曲振動及び伸縮振動が発生
し、その結果、図12(D)に示すように、質点Y及び
質点Zが左回りに移動し、楕円運動をする。
【0056】以上の原理により、この振動アクチュエー
タ10は、駆動力取出部材31,32との先端に楕円運
動を発生させ、駆動力を発生させる。したがって、駆動
力取出部材31,32の先端を、球状物体72に加圧接
触させると、その球状物体72は回転する。
【0057】つぎに、本実施形態において、支持部材の
弾性体への接触位置について説明する。図13(A)
は、この振動アクチュエータ10をX方向に駆動(球状
物体をY軸と平行な軸回りに回転)する場合において、
弾性体11に生じる、節円数2個,節直径数1個の屈曲
振動モード(B21モード)の節円11a及び直径11
b,及び両節の交点51,53,55及び57の位置を
示す平面図である。
【0058】一方、図13(B)は、この振動アクチュ
エータ10をY方向に駆動(球状物体をX軸と平行な軸
回りに回転)する場合において、弾性体11に生じる節
円数2個,節直径数1個の屈曲振動モード(B21モー
ド)の節円11a及び節直径11b,及び両節の交点5
2,54,56及び58の位置を示す平面図である。
【0059】さらに、図13(C)は、これらの節円1
1a,節直径11b,及び両節の交点51〜58を全て
重ね合わせて表示した平面図である。なお、交点51〜
58は同時に存在するものではなく、X方向駆動時には
交点51,53,55及び57が、Y方向駆動時には交
点52,54,56及び58がそれぞれ現れる。
【0060】これらの節円11a,節直径11b,及び
両節の交点51〜58は、屈曲振動モードの振動の節と
なるため、これらの位置で支持を行うことにより、弾性
体11に生じる振動阻害をできるだけ抑制できる。
【0061】なお、図13(C)においては、X方向及
びY方向それぞれに対しての支持を均等にすることによ
り駆動方向による違いを解消する観点から、図中の丸印
の位置、つまりX方向駆動時の節円11a及び節直径1
1bの交点51,53,55及び57上と、Y方向駆動
時の節円11a及び節直径11bの交点52,54,5
6及び58上とから均等に支持位置を選択することが望
ましい。
【0062】例えば、交点51,52,53及び54,
もしくは節点51,52,53,54,55,56,5
7及び58を支持位置として選択することが望ましい。
図14は、本実施形態において、弾性体を支持する支持
棒の設置状況を示す縦断面図であり、図14(B)は、
図14(A)におけるI−I断面図である。
【0063】図14に示すように、弾性体11に接合さ
れた4枚の圧電素子21a,21b,22a及び22b
の接合面側には、4本の支持棒62が垂設される。各支
持棒62は、図14(A)に示すように、四半円状の圧
電素子21a〜22dそれぞれの間に配置される。各支
持棒62が導電性を有する場合の短絡防止の観点から圧
電素子21a〜22dには接触しないように配置され
る。各支持棒62の他端は、固定面61に対して垂設さ
れる。
【0064】回転伝達装置70は、その球状物体72が
駆動力取出部材31〜34に対応するように、振動アク
チュエータ20の上側に配置されている。また、相対運
動部材91は、例えば、光軸に対して略垂直方向に2次
元に移動可能なブレ補正レンズ鏡筒に適用され、回転伝
達装置70の上側に、ばね等の加圧部材によって加圧接
触させられている。
【0065】そして、図示しない駆動源から圧電素子2
1a〜22dに駆動電圧を印加されることにより、弾性
体11に伸縮運動(R1モード:面方向への拡径及び縮
径振動)と、2次の屈曲振動(B21モード)とが発生し
て縮退を生じ、駆動力取出部31〜34に楕円運動を生
じ、球状物体72を回転させる。このときに、弾性体1
1は、B21モードの節位置で支持棒62により支持され
ており、振動阻害を生じることができるだけ抑制され、
高い駆動効率が得られる。
【0066】なお、本実施形態では、節円数2個,節直
径数1個の2次元屈曲振動を利用したRS −Bmn型振動
アクチュエータを用いたが、本発明は、節円数2個,節
直径数1個の場合に限定されるものではなく、拡がり振
動と2次元屈曲振動とを利用したRS −Bmn型振動アク
チュエータについて等しく適用できる。
【0067】(第7実施形態)図15〜図18は、本発
明にかかる振動アクチュエータ駆動装置の第3実施形態
を示した図であって、図15(A)は全体の構成を示す
正面図,図15(B)及び図15(C)はともに全体の
構成を示す側面図であり、図16は弾性体と圧電素子と
を示す斜視図、図17は制御回路をあわせて示す正面
図,図18は動作を説明する線図である。
【0068】本実施形態の第6実施形態に対する相違点
は、主に、用いる振動アクチュエータ10−2が、RS
−Bmn型ではなく((N,M))−((N,M))’−
mn型である点である。そこで、本実施形態に用いる振
動アクチュエータについて詳しく説明し、共通する点に
ついては適宜説明を省略する。
【0069】本実施形態の振動アクチュエータ10−2
は、弾性体11−2と,弾性体11−2の上面に例えば
貼付されて接合される4枚の電気機械変換素子である圧
電素子21−1a,21−1b,22−1a,22−1
bと,弾性体11−2の下面に突起状に形成された4個
の駆動力取出部材31〜34等から構成される。
【0070】なお、本実施形態では圧電素子21−1
a,21−1b,22−1a,22−1bを全て同一面
に貼付したが、圧電素子21−1a,21−1bと圧電
素子22−1a,22−1bとを弾性体の両面に貼付す
るようにしてもよい。
【0071】弾性体11−2は、図16に示すように、
円環状の弾性部材であって、例えば金属又はプラスチッ
ク等の弾性材料により製作される。弾性体11−2は、
図16に示すように、円環の寸法(外径:2a,内径:
2b,板厚:t)を、例えば後述するような範囲に設定
することにより、非軸対称振動〔((1,1))−
((1,1))' モード:面内振動〕と,2次の屈曲振
動(B12モード)とを一致させることができる。
【0072】すなわち、本発明者らの確認結果によれ
ば、例えば、駆動周波数f=40〜60kHzの場合に
は、外径2a=40〜50mm,板厚t=1.5〜2.
0mm,内径2b/外径2a=0.4〜0.6の範囲
で、非軸対称振動〔((1,1))−((1,1))'
モード:面内振動〕と,2次の屈曲振動(B12モード)
とを一致させて、縮退が可能となる。
【0073】本実施形態では、((1,1))−
((1,1))' モードとB12モードとを縮退させる例
で説明し、このときのB12モードの屈曲振動の節円11
a及び節直径11bを図15(A)に破線で示す。
【0074】圧電素子21−1a,21−1b,22−
1a,22−1bは、図15に示すように、本実施形態
では四半円環状をしており、PZT等により製作され
る。圧電素子21−1a,21−1b,22−1a,2
2−1bは、分極されており、それぞれに2相の入力電
圧A,Bが印加される。
【0075】駆動力取出部材31〜34は、弾性体11
−2の非軸対称振動と屈曲振動との合成振動により発生
する楕円運動を取り出して、回転伝達装置70の球状物
体72が接触しながら回転運動する。駆動力取出部材3
1〜34は、図15(A)に示すように、弾性体11−
2の下面であって、その外縁部近傍の4箇所に90°毎
に等間隔で設けられる。駆動力取出部材31〜34は、
耐磨耗性を向上させるために、窒化珪素等の球体を先端
部に取り付けている。
【0076】特に、本実施形態では、駆動力取出部材3
1〜34は、X方向及びY方向の2方向に対して均等な
駆動力が得られるように、その接触部形状が球体や楕円
体等の曲面体の一部であることが望ましい。
【0077】なお、圧電素子21−1a,21−1b,
22−1a,22−1bは、駆動力取出部材31〜34
と同一平面側に設けてもよいが、この場合には、駆動力
取出部材31〜34が導電性を有するときにも短絡を防
止するため、圧電素子21−1a,21−1b,22−
1a,22−1bの表面に絶縁部材を介して接合してお
くことが望ましい。
【0078】これらの駆動力取出部材31〜34は、駆
動力を効率よく取り出すために、屈曲振動の節となる位
置を避けて設けることがよく、図15(A)に示す駆動
力取出部材31〜34のように、屈曲振動モードにより
生じる、移動平面に対して略垂直方向の上下振動の腹の
位置とすることが好ましい。
【0079】この振動アクチュエータ10−2は、4つ
の圧電素子21−1a,21−1b,22−1a,22
−1bに高周波電圧A,Bを印加することによって、非
軸対称振動と屈曲振動との複合振動を起こし、これによ
り駆動力取出部材31〜34の先端に楕円運動を発生さ
せ、駆動力を発生させる。また、4つの圧電素子21−
1a,21−1b,22−1a,22−1bは、互いに
極性が同一方向になるように分極され、高周波電圧A及
びBはπ/2の時間的位相差を有する。なお、4つの圧
電素子21−1a,21−1b,22−1a,22−1
bの分極は互いに逆方向であってもよい。
【0080】図17において、発振器41−2は高周波
信号を発振するためのものであり、また、駆動回路は、
発振器41−2からの高周波信号が分岐して、一方は、
X方向用移相器42−2X,Y方向用移相器42−2Y
によって時間的にπ/2だけ移相された後に、X方向用
増幅器43−2X,Y方向用増幅器43−2Yに接続さ
れ、他方は、X方向用増幅器44−2X,Y方向用増幅
器44−2Yに直接接続される。
【0081】各増幅器43−2X,Y方向用増幅器43
−2Y,X方向用増幅器44−2X,Y方向用増幅器4
4−2Yは、切換スイッチ45−2を介して、それぞれ
圧電素子21−1a,21−1b,22−1a,22−
1bに接続される。
【0082】切換スイッチ45−2は、接点が全てX側
に切り換わっているときに、増幅器43−2Xの出力は
圧電素子21−1aに接続されるとともに増幅器44−
2Xの出力は圧電素子22−1aに接続される。したが
って、X方向について対向する圧電素子21−1a及び
22−1aがグループ化されるため、振動アクチュエー
タ10−2は±X方向への一次元の移動が可能となる。
【0083】同様にして、切換スイッチ45−2は、接
点が全てY側に切り換わっているときに、増幅器43−
2Yの出力は圧電素子21−1bに接続されるとともに
増幅器44−2Yの出力は圧電素子22−1bに接続さ
れる。したがって、Y方向について対向する圧電素子2
1−1b及び22−1bがグループ化されるため、±Y
方向への一次元の移動が可能となる。
【0084】図18(A)は、この振動アクチュエータ
10−2に入力される2相の高周波電圧A,Bの時間的
変化を時間t1 〜時間t9 について示す。図18(A)
の横軸は、高周波電圧の実効値を示す。図18(B)
は、振動アクチュエータの側面の変形の様子を示し、振
動アクチュエータに発生する屈曲振動の時間的変化を時
間t1 〜時間t9 について示す。図18(C)は、振動
アクチュエータの側面の変形の様子を示し、振動アクチ
ュエータに発生する非軸対称振動の時間的変化を時間t
1 〜時間t9 について示す。さらに、図18(D)は、
振動アクチュエータの質点X,質点Y及び質点Zにおけ
る楕円運動の時間的変化を時間t1 〜時間t9 について
示す。
【0085】次に、本実施形態の振動アクチュエータ1
0−2の動作を、図18を参照しながら時間的変化(t
1 〜t9 )毎に説明する。時間t1 において、図18
(A)に示すように、高周波電圧Aは正の電圧を発生
し、同様に高周波電圧Bは同一の正の電圧を発生する。
図18(B)に示すように、高周波電圧A,Bによる屈
曲振動は互いに増幅し合い、質点X1及び質点Z1は最
大の負の振幅を示し、質点Y1は最大の正の振幅を示
す。図4(C)に示すように、高周波電圧A,Bによる
非軸対称振動の振幅は零であり、質点X2,質点Y2及
び質点Z2それぞれの振幅は零である。その結果、図1
8(D)に示すように、上記両振幅が複合され、質点X
1及び質点X2の運動の合成が質点Xの運動となり、質
点Y1及び質点Y2の運動の合成が質点Yの運動とな
り、さらに、質点Z1及び質点Z2の運動の合成が質点
Zの運動となる。
【0086】時間t2 において、図18(A)に示すよ
うに、高周波電圧Bは零となり、高周波電圧Aは正の最
大電圧を発生する。図18(B)に示すように、高周波
電圧Aによる屈曲振動の振幅は減少するとともに高周波
電圧Bによる屈曲振動の振幅は零となり、質点X1,質
点Y1及び質点Z1それぞれの変位は減少する。図18
(C)に示すように、高周波電圧Aによる非軸対称運動
の振幅が発生し、質点X2及び質点Z2が図面上右方に
変位するとともに質点Y2が図面上左方に変位する。そ
の結果、図18(D)に示すように、上記両振動が複合
され、質点X,質点Y及び質点Zはともに時間t1 より
も左回りに楕円運動する。
【0087】時間t3 において、図18(A)に示すよ
うに、高周波電圧Aは正の電圧を発生し、同様に高周波
電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図18(B)に示
すように、高周波電圧A及びBによる屈曲運動は互いに
打ち消し合って振幅零となり、質点X1,質点Y1及び
質点Z1それぞれの変位は零となる。図18(C)に示
すように、高周波電圧A及びBによる非軸対称運動によ
り、質点X2及び質点Z2が図面上さらに右方に最大に
変位するとともに質点Y2が図面上さらに左方に最大に
変位する。その結果、図18(D)に示すように、上記
両振動が複合されることにより、質点X,質点Y及び質
点Zはともに時間t2 よりもさらに左回りに移動する。
【0088】時間t4 において、図18(A)に示すよ
うに、高周波電圧Aは零となるとともに高周波電圧Bは
負の最大値となる。図18(B)に示すように、高周波
電圧Bによる屈曲振動の振幅は増加し、質点X1,質点
Y1及び質点Z1それぞれの変位は増加する。図18
(C)に示すように、高周波電圧A及びBによる非軸対
称運動により質点X2及び質点Z2の図面上右方への変
位量が減少するとともに質点Y2の図面上左方への変位
量も減少する。その結果、図18(D)に示すように、
上記両振動が複合され、質点X,質点Y及び質点Zはと
もに時間t3 よりもさらに左回りに移動する。
【0089】時間t5 において、図18(A)に示すよ
うに、高周波電圧Aは負の電圧を発生し、同様に高周波
電圧Bは同一の負の電圧を発生する。図18(B)に示
すように、高周波電圧A,Bによる屈曲運動は互いに増
幅し合い、質点X1,質点Y1及び質点Z1それぞれが
最大振幅となる。図18(C)に示すように、高周波電
圧A及びBによる非軸対称運動の振幅はさらに減少し、
質点X1,質点X2及び質点Z2の変位量がいずれも零
となる。その結果、図18(D)に示すように、上記両
振動が複合され、質点X,質点Y及び質点Zが時間t4
のときよりも左回りに移動する。
【0090】以下、時間t6 〜時間t9 に変化するにし
たがって、上述の原理と同様に屈曲振動及び非軸対称振
動が発生し、その結果、図18(D)に示すように、質
点X,質点Y及び質点Zが左回りに移動し、楕円運動を
する。
【0091】以上の原理により、この振動アクチュエー
タ10−2は、駆動力取出部材31〜34それぞれの先
端に図18(D)に示すような楕円運動を発生させ、駆
動力を発生させる。したがって、駆動力取出部材31〜
34それぞれの先端を、回転伝達装置70の球状物体7
2に加圧すると、弾性体11−2は、球状物体72を回
転させる。
【0092】すなわち、図18(D)に示すように、時
間t1 〜時間t3 においては、質点32及び質点34が
左回りに楕円運動を生じながら接触するため、球状物体
72は、図面右回りに回転する。
【0093】時間t3 〜時間t7 においては、質点32
及び質点34が左回りに楕円運動を生じながら接触する
ため、球状物体72は、図面上右回りに回転する。さら
に、時間t7 〜時間t9 においては、質点32及び質点
34が左回りに楕円運動を生じながら接触するため、球
状物体72は、図面上右回りに回転する。
【0094】以降、このような動作を繰り返すことによ
り、球状物体72は、図面上右回りに回転する。一方、
図19(A)は、この振動アクチュエータ10−2を駆
動するときに励振される弾性体11−2に発生する、節
円数1個,節直径2個の2次元屈曲振動の節円11a及
び節直径11b、及び両節の交点51−1,52−1,
53−1,54−1の位置を示す平面図である。
【0095】これらの節円11a及び節直径11b,及
び両節の交点51−1,52−1,53−1,54−1
は、屈曲振動モードの振動の節となるため、これらの位
置で後述する支持棒62を弾性体11−2に接触させて
支持を行うことにより、弾性体11−2に生じる振動阻
害をできるだけ少なくすることができる。
【0096】図19(B)は、第7実施形態における支
持棒の設置状況を示す縦断面図である。同図に示すよう
に、弾性体11−2に接合された4枚の四半円状の圧電
素子21−1a,21−1b,22−1a,22−1b
の接合面側には、支持棒62が設けられる。支持棒62
は、4枚の四半円状の圧電素子21−1a,21−1
b,22−1a,22−1bの間にそれぞれ配置されて
おり、圧電素子21−1a,21−1b,22−1a,
22−1bには接触しないように配置される。支持棒6
2それぞれの他端は、固定面61に固設される。支持棒
62と、固定面61の間には、ばね65bを有する加圧
部材65が設けられている。
【0097】さらに、支持棒62に支持された弾性体1
1−2の駆動力取出部31〜34が回転伝達装置70の
球状物体72に接触する。この球状物体72は、相対運
動部材90に接して、その相対運動部材90の反対側の
面には、支持板81に球状物体82が設けられた送り台
80が配置されている。そして、図示しない駆動源から
圧電素子21−1a,21−1b,22−1a,22−
1bに駆動電圧を印加されることにより、弾性体11−
2に非軸対称振動((1,1))−((1,1))'
ードと、2次の屈曲振動(B21モード)とが発生して縮
退を生じ、駆動力取出部31〜34に楕円運動を生じ、
球状物体72を介して、相対運動部材90との間で相対
運動を生じる。
【0098】この相対運動の際に、弾性体11はB21
ードの節位置で支持棒62により支持されており、振動
阻害を生じることができるだけ抑制され、高い駆動効率
が得られる。
【0099】このようにして、平面内を2次元に移動可
能であって、例えばレンズ鏡筒といった円筒形状の部分
にも容易に組み込むことができる振動アクチュエータ1
0−2を提供することができる。
【0100】なお、本実施形態では、節円数1個,節直
径数2個の2次元屈曲振動を利用した((N,M))-((
N,M))’−Bmn型振動アクチュエータを用いたが、本
発明は節円数1個,節直径数2個の場合に限定されるも
のではなく、非軸対称振動と2次元屈曲振動を利用した
((N,M))-(( N,M))’−Bmn型振動アクチュエータ
に等しく適用できる。
【0101】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の範囲内である。
【0102】例えば、電気−機械エネルギー変換素子と
して圧電素子を用いたが、電歪素子,磁歪素子等であっ
てもよい。本発明にかかる振動アクチュエータ装置は、
顕微鏡用XYステージ,プロッター用紙の送り装置等に
好適に利用できる。
【0103】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、2次元方向に相対運動する場合であっても、振動
アクチュエータの駆動力を相対運動部材に効率よく伝達
することができる。このときに、振動アクチュエータの
駆動力取出部に生じる楕円運動が、球状物体によって、
直線運動に変換されるために、相対運動部材への伝達効
率が向上する。また、振動アクチュエータの駆動力取出
部と球状物体が点で転がり接触するために、摺動面で生
じる摩擦を少なくすることができる。さらに、振動アク
チュエータの駆動力取出部と球状物体が点で転がり接触
するために、摩擦によって生じる摩耗粉が排出されにく
く、摩耗粉による効率の低下を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
1実施形態を示す展開斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る振動アクチュエータを三角
法で描いた平面図,側面図,正面図及び底面図である。
【図3】第1実施形態に係る振動アクチュエータ駆動装
置の駆動回路を示すブロック図である。
【図4】第1実施形態に係る駆動装置の振動アクチュエ
ータをX方向とY方向にそれぞれ駆動する原理を説明す
る図である。
【図5】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
2実施形態を示した正面図である。
【図6】本発明による振動アクチュエータ駆動装置の第
2実施形態を示す展開斜視図である。
【図7】第3〜第5実施形態に係る振動アクチュエータ
駆動装置の回転伝達装置を示す図である。
【図8】第6実施形態で用いる振動アクチュエータの構
成を示す模式図である。
【図9】第6実施形態で用いる振動アクチュエータの弾
性体と圧電素子とを示す斜視図である。
【図10】第6実施形態で用いる振動アクチュエータの
弾性体を説明する線図である。
【図11】第6実施形態で用いる振動アクチュエータの
駆動力取出部材を説明する図である。
【図12】第6実施形態で用いる振動アクチュエータの
動作を説明する線図である。
【図13】第6実施形態に用いる振動アクチュエータを
X方向に駆動する場合の弾性体に生じる節円及び節直径
並びに両節の交点の位置を示す平面図である。
【図14】第6の実施形態において、弾性体を支持する
支持棒の設置状況を示す縦断面図であり、(B)は、
(A)におけるI−I断面図である。
【図15】第7実施形態にかかる振動アクチュエータ駆
動装置の全体の構成を示す正面図及び側面図である。
【図16】第7実施形態にかかる振動アクチュエータ駆
動装置の弾性体と圧電素子とを示す斜視図である。
【図17】第7実施形態にかかる振動アクチュエータ駆
動装置の制御回路をあわせて示す正面図である。
【図18】第7実施形態にかかる振動アクチュエータ駆
動装置の動作を説明する線図である。
【図19】第7実施形態にかかる振動アクチュエータ駆
動装置の弾性体に発生する、節円数及び節直径並びに両
節の交点の位置を示す平面図及び支持構造を示す側面図
である。
【符号の説明】
100 振動アクチュエータ 60 支持構造 70 回転伝達装置 72 球状物体 80 送り台 90 相対運動部材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性体を励振することにより、その弾性
    体の所定位置に存在する駆動力取出部から駆動力を取り
    出す振動アクチュエータと、 前記振動アクチュエータの駆動力取出部に接触し、回転
    自在に支持された球状物体を有し、その球状物体の回転
    力を相対運動部材に伝達する回転伝達部と、を含む振動
    アクチュエータ駆動装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記振動アクチュエータと前記回転伝達部とを支持し、
    前記駆動力取出部と前記球状物体とを加圧接触させる支
    持構造を備えたことを特徴とする振動アクチュエータ駆
    動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の振動アク
    チュエータ駆動装置において、 前記振動アクチュエータは、異なる方向への駆動力を取
    り出し可能であることを特徴とする振動アクチュエータ
    駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記振動アクチュエータは、矩形平板状を呈し、所定位
    置に前記駆動力取出部を有する弾性体と、この弾性体の
    前記矩形平板のいずれかの面に接合されて駆動電圧の印
    加により励振される電気機械変換素子とを備え、 前記電気機械変換素子に印加される第1の駆動電圧に応
    答して、前記弾性体に前記駆動力取出部と前記球状物体
    との接触部を含む略平面にほぼ平行な方向への縦振動
    と、前記略平面と交差する方向への屈曲振動とを発生さ
    せて、前記駆動力取出部と前記球状物体との間に第1の
    方向への相対運動を行わせる振動を生じさせ、前記電気
    機械変換素子に印加される第2の駆動電圧に応答して、
    前記弾性体に前記駆動力取出部と前記球状物体との接触
    部を含む略平面とほぼ平行な方向への縦振動と、前記略
    平面と交差する方向への屈曲振動とを発生させて、前記
    駆動力取出部と前記球状物体との間に前記第1の方向と
    異なる第2の方向への相対運動を行わせる振動を生じさ
    せることを特徴とする振動アクチュエータ駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記振動アクチュエータは、円環状に形成され、所定位
    置に前記駆動力取出部を有する弾性体と、この弾性体の
    いずれかの面に接合された電気機械変換素子とを備え、 前記電気機械変換素子の励振により、前記弾性体に、前
    記駆動力取出部と前記球状物体との接触部を含む略平面
    にほぼ平行な方向であって前記弾性体を拡径方向及び縮
    径方向へ変位させる伸縮振動と、前記略平面と交差する
    方向へ振幅する節円数m個,節直径数n個の屈曲振動と
    を発生させて、前記駆動力取出部と前記球状物体との間
    に相対運動を行わせる振動を生じさせることを特徴とす
    る振動アクチュエータ駆動装置。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載の振動アクチュエータ駆
    動装置において、 前記振動アクチュエータは、円環状に形成され、所定位
    置に前記駆動力取出部を有する弾性体と、この弾性体の
    いずれかの面に接合された電気機械変換素子とを備え、 前記電気機械変換素子の励振により、前記弾性体に、前
    記駆動力取出部と前記球状物体との接触部を含む略平面
    にほぼ平行な方向であって前記弾性体を非軸対称方向へ
    変位させる非軸対称振動と、前記略平面と交差する方向
    へ振幅する節円数m個,節直径数n個の屈曲振動とを発
    生させて、前記駆動力取出部と前記球状物体との間に相
    対運動を行わせる振動を生じさせるを特徴とする振動ア
    クチュエータ駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれか1項に
    記載の振動アクチュエータ駆動装置において、 前記回転伝達部は、小球を介在させることによって、前
    記球状物体を回転自在に支持することを特徴とする振動
    アクチュエータ駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項6のいずれか1項に
    記載の振動アクチュエータ駆動装置において、 前記回転伝達部は、前記オイルレスメタルを用いて、前
    記球状物体を回転自在に支持することを特徴とする振動
    アクチュエータ駆動装置。
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