JP2006014534A - 超音波振動子及びそれを用いた超音波モータ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成で超音波モータの小型化を図ることのできる超音波振動子及びそれを用いた超音波モータを提供する。
【解決手段】本発明の超音波振動子1は、縦振動モードと屈曲振動モードを同時に同一平面内にて励起して超音波楕円振動を発生させるもので、前記超音波振動子1に前記超音波楕円振動が発生してしている部位において前記縦振動モードと前記屈曲振動モードの振動面に対して直交する方向に突出する摩擦接触部4を設けている。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波振動子及びそれを用いた超音波モータに関する。
従来の超音波モータとしては、例えば本件出願人の提案による特開平7−163162号公報に開示された超音波モータが知られている。
前記特開平7−163162号公報の提案による超音波モータは、超音波振動子を有し、この超音波振動子は、前記特開平7−163162号公報明細書中の図21に示されるように、薄い矩形状の第1及び第2の圧電板11が複数枚積層されたもので、第1の圧電板11には一対の内部電極17aが印刷され、第2の圧電板11には一対の内部電極17bが印刷され、これら第1の圧電板11及び第2の圧電板11が交互に積層された構造を有している。
また、前記超音波振動子は、積層された圧電板11の積層の最初と最後には絶縁体としての内部電極を施してない圧電板12、14が積層されている。
前記内部電極17aは、超音波振動子の側面にまで延びて形成され、また、前記内部電極17bは、超音波振動子の上面にまで延びて形成されている。
前記圧電板11は、チタン酸ジルコン酸鉛(以下、PZTと称す)のグリーンシートに内部電極17a,17bを印刷した上で位置決めされ、積層された後、焼成されることにより、圧電体積層部として形成している。
前記圧電体積層部は、前記特開平7−163162号公報明細書中の図18に示されるように、その後、外部電極14が、圧電体積層部における超音波振動子の内部電極17a,17bが露出した位置(正極として超音波振動子上面2ヶ所及び負極として超音波振動子側面2ヶ所)に設けられている。その後、前記圧電体積層部は、上面左の外部電極と左側面の外部電極がA相を構成している。また、前記圧電体積層部は、上面右の外部電極と右側面の外部電極がB相を構成している。
そして、前記圧電体積層部は、外部電極A相、B相に各々DC電圧を印加し分極処理される。その後、前記圧電体積層部は、超音波振動子下面の屈曲振動の振幅が略極大値をとる位置に駆動子(以下、摩擦接触部と称す)16を接着することにより、超音波振動子80として形成している。
前記超音波振動子80において、A相と前記B相に位相がπ/2異なる交番電圧(周波数はその超音波振動子80の共振周波数)を印加すると、前記摩擦接触部16の位置において、1次縦振動と2次屈曲振動を励起させることにより、時計回り又は反時計回りの大きな楕円振動が励起できる。なお、この超音波振動子80の中央部には貫通穴が設けられ、この貫通穴には超音波振動子80を保持押圧するためのピン19が挿入接着されている。
前記構成の超音波振動子80を用いて超音波モータとして構成し且つ動作させるためには、ピン19と係合して摩擦接触部16を図18中の下方向に押圧する押圧手段と、超音波振動子80の摩擦接触部16に接触しこの摩擦接触部16に対し相対的に移動する被駆動体とを設けることで、超音波モータが構成される。なお、前記被駆動体はリニアガイドにより保持されており、摩擦接触部16と接触し且つ前記リニアガイドによりガイドされながら摺動が可能である。
前記構成の超音波モータにおいて、実際超音波振動子80のA相とB相に位相がπ/2異なる交番電圧(周波数はその超音波振動子80の共振周波数)を印加すると、前記特開平7−163162号公報明細書中の図6に示されるような1次縦振動と2次屈曲振動を同時に励起させ、前記摩擦接触部16の位置において、時計回り又は反時計回りの大きな楕円振動を発生させることで、前記被駆動体を左右に動作させることができる。
特開平7−163162号公報
しかしながら、前記特開平7−163162号公報に記載の従来技術では、前記摩擦接触部16は、前記超音波振動子80の1次縦振動モードもしくは2次屈曲振動モードの振動面内であって楕円振動が発生している底面あるいは上面に設けられているために、前記被駆動体はその摩擦接触部16に対し接触するように前記超音波振動子80と並んで配置されることになり、結果としてこれが超音波モータを小型化する際の問題点となっていた。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成で超音波モータの小型化を図ることのできる超音波振動子及びそれを用いた超音波モータを提供することを目的とする。
請求項1の発明の超音波振動子は、縦振動モードと屈曲振動モードを同時に同一平面内にて励起して超音波楕円振動を発生させる超音波振動子において、前記超音波振動子に前記超音波楕円振動が発生してしている部位において前記縦振動モード及び前記屈曲振動モードの振動面に対して直交する方向に突出する摩擦接触部を設けてなることを特徴とするものである。
請求項2の発明の超音波振動子は、請求項1に記載の超音波振動子において、前記摩擦接触部は、前記超音波振動子の前記超音波楕円振動の回転の向きが互いに逆向きとなる位置に2個設けられたことを特徴とするものである。
請求項3の発明の超音波振動子は、請求項2に記載の超音波振動子において、前記超音波振動子は、縦振動と屈曲振動の共通の節部に穴部を有することを特徴とするものである。
請求項4の発明の超音波振動子は、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の超音波振動子において、前記摩擦接触部の断面形状が円形状、もしくは矩形状、もしくは切り欠きのある円形状であることを特徴とするものである。
請求項5の発明の超音波振動子は、請求項1に記載の超音波振動子において、前記摩擦接触部は、前記超音波振動子の前記超音波楕円振動の回転の向きが互いに同じ向きなる位置に4個設けられたことを特徴とするものである。
請求項6の発明の超音波振動子は、請求項5に記載の超音波振動子において、前記超音波振動子は、縦振動と屈曲振動の共通の節部に穴部を有することを特徴とするものである。
請求項7の発明の超音波振動子は、請求項1、請求項5及び請求項6のいずれか1つに記載の超音波振動子において、前記摩擦接触部の断面積が徐々に小さくなるように構成されたことを特徴とするものである。
請求項8の発明の超音波モータは、縦振動モードと屈曲振動モードを同時に同一平面内にて励起して超音波楕円振動を発生させる超音波振動子の前記超音波楕円振動が発生してしている部位において前記縦振動モード及び前記屈曲振動モードの振動面に対して直交する方向に突出する摩擦接触部を設けてなる超音波振動子と、前記超音波振動子の前記摩擦接触部に接触して相対的に移動する被駆動体と、前記摩擦接触部を前記被駆動体に対し押圧する押圧手段と、を具備したことを特徴とするものである。
請求項9の発明の超音波モータは、縦振動モードと屈曲振動モードを同時に同一平面内にて励起して超音波楕円振動を発生させる超音波振動子の前記超音波楕円振動が発生してしている部位において前記縦振動モード及び前記屈曲振動モードの振動面に対して直交する方向に突出する摩擦接触部を設けてなる超音波振動子であって、前記摩擦接触部は前記超音波振動子の前記超音波楕円振動の回転の向きが互いに逆向きとなる位置に2個設けられ、縦振動と屈曲振動の共通の節部に穴部を有して対向配置された第1、第2の超音波振動子と、前記第1、第2の超音波振動子の前記穴部に挿通されたシャフトと、前記第1の超音波振動子の前記2個の摩擦接触部間と、前記第2の超音波振動子の前記2個の摩擦接触部間に配され、これらの摩擦接触部と接触しながら移動自在な被駆動体と、前記被駆動体と前記第1の超音波振動子の前記摩擦接触部の間に押圧力が生じるように前記シャフトと前記第1の超音波振動子の間に設けられた第1のバネと、前記被駆動体と前記第2の超音波振動子の前記摩擦接触部の間に押圧力が生じるように前記シャフトと前記第2の超音波振動子の間に設けられた第2のバネと、を少なくとも具備し、前記超音波振動子に交番電圧を印加することにより前記摩擦接触部に超音波楕円振動を生じさせて前記被駆動体を相対的に移動させることを特徴とするものである。
請求項10の発明の超音波モータは、請求項9に記載の超音波モータにおいて、前記第1、第2のバネは、トーションバネであることを特徴とするものである。
請求項11の発明の超音波モータは、請求項7に記載の超音波振動子と、前記超音波振動子の前記摩擦接触部の表面が当接するように円錐形状に構成して配された被駆動体と、前記超音波振動子と前記被駆動体との間に押圧力を与えるためのバネと、を少なくとも具備し、前記超音波振動子に交番電圧を印加することにより前記摩擦接触部に超音波楕円振動を生じさせて前記被駆動体を相対的に回転させることを特徴とするものである。
本発明の超音波振動子及びそれを用いた超音波モータは、簡単な構成で超音波モータの小型化を図ることができるといった利点がある。
以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1及び図2は本発明の超音波振動子の第1実施例の構成を示し、図1は第1実施例の超音波振動子を正面から見た斜視図、図2は図1の超音波振動子を背面から見た斜視図である。また、図3は摩擦接触部の変形例を示し、図4は圧電体積層部の要部分解斜視図、図5は本実施例の超音波振動子の動作状態を示す斜視図、図6乃至図8は超音波振動子を用いて構成された超音波モータの構成を説明するもので、図6は超音波モータの分解組み立て図、図7は超音波モータの上面図、図8は図7のバネの構成を示す構成図である。
図1及び図2に示すように、本実施例の超音波振動子1は、圧電素子により形成されたものであり、略角柱形状の圧電体積層部2と、この圧電体積層部2の左右両側面の4箇所、及び正面の4箇所に帯状に設けられた外部電極3と、前記圧電体積層部2の超音波楕円振動が発生してしている部位において1次縦振動モードと2次前記屈曲振動モードの両モードの振動面に対して直交する方向に突出するように設けられた2つの摩擦接触部4と、前記圧電体積層部2の略中央部に設けられ、超音波モータを構成する際にシャフト12を挿通するための穴部2aと、を有して構成されている。
前記圧電体積層部2は、詳細な構成については後述するが内部電極処理が施された薄い矩形状の圧電セラミックスシートとしての第1、第2の圧電シート6、7(図4参照)が交互に複数枚積層された構造となっている。
図1中右側側面の外部電極3は、後述するが圧電体積層部2の同図中右側面部の内部電極露出部8a、9a(図4参照)にそれぞれ焼き付け銀により取付けることによって形成される2つの電気端子(A+、A−の両端子)をA(A相)として構成している。また、図1中左側側面の外部電極3は、後述するが圧電体積層部2の同図中左側面部の内部電極露出部8a、9a(図4参照)にそれぞれ焼き付け銀により取付けることによって形成される2つの電気端子(B+,B−の両端子)をB(B相)として構成している。
また、図1中正面の外部電極3は、前記A(A相)の2つの電気端子(A+、A−の両端子)と前記B(B相)の2つの電気端子(B+,B−の両端子)にそれぞれ接続される外部電極3が帯状に延設されて形成している。この延設された外部電極3についても、前記同様に焼き付け銀によって形成されるようになっている。
前記圧電体積層部2のさらに詳細な構成を図4を参照しながら説明する。
図4に示すように、前記圧電体積層部2は、第1の内部電極8を有する第1の圧電シート6と、第2の内部電極9を有する第2の圧電シート7とを交互に複数枚に積層されることにより構成されている。
前記第1の圧電シート6は、圧電素子である圧電体層6Aを有し、この圧電体層6Aの表面には、後述するが前記第1の内部電極8が印刷されている。
前記第2の圧電シート7は、圧電素子である圧電体層7Aを有し、この圧電体層7Aの表面には、後述するが前記第2の内部電極9が印刷されている。
前記第1の圧電シート6及び前記第2の圧電シート7は、例えば厚さ80μmの形状を有しており、これら第1及び第2の圧電シート6、7を構成する材質として本実施例ではPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)材を用いて形成されている。また、前記PZT材は、機械的品質係数(Q値)の大きいハード系材料のものを用いており、本実施例では、例えば機械的品質係数(Q値)が2500であるものを用いている。
なお、前記圧電体積層部2は、図4に示すように、複数枚積層された第1及び第2の圧電シート6,7の積層の最初(最上層であり、図4中の第1の圧電シート6の手前側1枚目に該当)に、同じPZT材を用いて形成され且つ内部電極が施されていない圧電シート6Bが積層されている。
また、前記第1の内部電極8及び前記第2の内部電極9は、その電極材料としては銀パラジウム合金(Ag−Pd)もしくは銀(Ag)を用いて構成されている。
本実施例の超音波振動子1は、第1の圧電シート6、第2の圧電シート7の積層に伴い、第1の内部電極8と第2の内部電極9とが交互に積層されることになる。
つまり、本実施例の圧電体積層部2を構成する各種部材の積層順序においては、圧電シート6B,第1の内部電極8,圧電体層6A,第2の内部電極9,圧電体層7A,………,圧電体層7A,第1の内部電極8,圧電体層6A,第2の内部電極9,圧電体層7Aの順序で積層されることになる。
次に、前記第1及び第2の圧電シート6、7の内部電極形状について説明する。
第1の圧電シート6に設けられた第1の内部電極8は、例えば厚さ5〜10μmの形状を有している。
前記第1の内部電極8は、圧電体積層部2の断面形状に対し、詳しくは図4に示すように、圧電体層6Aの片側面全領域の上部に配置され、且つ左右に2分割されるように設けられている。また、第1の内部電極8の一部は、圧電体層6Aの両側面基端部にまで延設されており、内部電極露出部8aをそれぞれ形成している。
また、第2の圧電シートに設けられた第2の内部電極9は、例えば厚さ5〜10μmの形状を有している。
前記第2の内部電極9は、圧電体積層部2の断面形状に対し、詳しくは図4に示すように、圧電体層7Aの略全領域に配置され、且つ左右に2分割されるように設けられている。また、第2の内部電極9の一部は、圧電体層7Aの両側面基端部にまで延設されており、内部電極露出部9aをそれぞれ形成している。
なお、第1の圧電シート6及び第2の圧電シート7のそれぞれの略中央部には、貫通した穴部2aが設けられている。この穴部2aは、前記圧電体積層部2の1次縦振動と2次屈曲振動の共通の節部に配されるようになっている。
図1に示すように、このような構成の圧電体積層部2を有して構成される超音波振動子1は、前記圧電体積層部2の第1の内部電極8及び第2の内部電極9の一部がそれぞれ超音波振動子1の両側側面基端部に延設させることにより形成された各内部電極露出部8a、9aに、焼き付け銀より形成される外部電極3がそれぞれ設けられている。
つまり、圧電体積層部2の側面の外部電極3は、図1に示すように、それぞれ内部電極8a、9a(図4参照)に電気的に接続して帯状に設けられ、また、これらの外部電極3は、圧電体積層部2のエッジ部を介して、前記圧電体積層部2の正面に帯状に設けられた他の外部電極3に導通している。なお、前記圧電体積層部2の逆側の側面の外部電極についても、同様の形状に設けられている。
これらの外部電極3には、図示はしないがそれぞれリード線が半田等で接続されるか、もしくは電極が設けられたフレシキブル基板が電気的に接合されており、このリード線又はフレキシブル基板を介して図示しない駆動回路からの駆動信号が供給されるようになっている。
本実施例の超音波振動子1は、後述するが1次縦振動と2次屈曲振動とを合成して超音波楕円振動を発生する。
そこで、本実施例の超音波振動子1は、図2に示すように、前記圧電体積層部2の超音波楕円振動が発生してしている部位において1次縦振動モードと2次屈曲振動モードの両モードの振動面に対して直交する方向に突出するように2個の摩擦接触部4を設けている。
これらの摩擦接触部4は、前記超音波振動子1の超音波楕円振動の回転の向きが互いに逆向きとなる位置に設けられている。
前記摩擦接触部4は、円柱形状に構成されたものでその断面形状が円形状になっている。なお、本実施例では、前記摩擦接触部4は、その断面形状が円形状に限定されるものではなく、例えば第1変形例の図3(A)に示すように断面形状が角形状(矩形状)であるものや、あるいは図3(B)に示すように断面形状が切り欠きのある円形状であるものを用いても良い。
また、前記摩擦接触部4の材質としては、鋼材の表面にダイヤモンドライクカーボンを化学気相成長法処理(Chemical Vapor Deposition:CVD処理)したものを用いている。
本実施例では、2個の摩擦接触部4を設けた構成について説明したが、これに限定されるものではなく1個、あるいは2個以上設けて構成しても良い。
図5には本実施例の超音波振動子1の振動モードが示されている。
図5(A)、図5(B)に示すように、本実施例の超音波振動子1は、1次縦振動モードと2次屈曲振動モードとを励起させる。なお、本実施例の超音波振動子1は、これら2種類の振動モードがほぼ同一の周波数で励起されるように、その寸法形状が決められている。そして、前記超音波振動子1では、それらの振動モードを重ね合わせて所定の位置に超音波楕円振動を発生させる。したがって、本実施例の超音波振動子1では、前記摩擦接触部4が、このように超音波楕円振動が発生している部位に設けられるようになっている。
次に、本実施例の超音波振動子の製造方法について図1乃至図4を参照しながら説明する。
本実施例の超音波振動子の製造方法では、PZTの仮焼結粉末とバインダーとを混合して泥しょうを作成し、ドクターブレード法を用いて所定の厚さでフィルム状にキャスティングしてグリーンシート(圧電体層6A、7Aに相当)を形成する。そして、グリーシートを乾燥した後、フィルムから剥離する。こうして、形成したグリーンシートを複数用意する。
次に、第1のグリーシートに、第1の内部電極8のパターン(図4参照)を有するマスクを用いて電極材料を印刷することにより、図4に示す第1の圧電シート6を形成する。この場合、第1の内部電極8は、銀パラジウム合金(Ag−Pd)を用いて形成される。
また、第2のグリーシートに、第2の内部電極9のパターン(図4参照)を有するマスクを用いて電極材料を印刷することにより、図4に示す第2の圧電シート7を形成する。この場合も同様に、第2の内部電極9は、銀パラジウム合金(Ag−Pd)を用いて形成される。
そして、これら第1の圧電シート6と第2の圧電シート7とを、第1及び第2の内部電極8、9同士がちょうど重なるように位置決めを正確に行い、交互に複数枚積層する。その後、積層の最上面には内部電極を印刷してない第3のグリーンシート(図示せず)を積層する。
その後、この第3のグリーンシートを含む第1,第2の圧電シート6、7の積層体をプレスして、この積層体における各グリーンシート間を密着させ、その後、熱圧着する。 そして、熱圧着した前記積層体は、1200℃程度の温度で焼成され、その後、所定の形状に裁断されることにより、圧電体積層部2に相当する圧電素子が生成される。
前記内部電極露出部8a、9a(図4参照)には、銀を焼き付け法にて実施することにより、図1に示すような帯形状の外部電極3を形成し、また、圧電体積層部2の表面についても同様に銀を焼き付け法にて実施することにより、図1に示すような帯状の外部電極3を形成する。そして、これら外部電極3のA相(A+、A−間),B相(B+、B−間)に直流高電圧を印加することにより、分極を行い、圧電特性を持たせるようにする。
そして、図2に示すように、ドリル等の加工機により、前記積層体の圧電体積層部2に対応する中央部分に穴部2aをそれぞれ設ける。なお、この穴部2aに関しては前記工程中で、熱圧着後、焼成前に加工機により空けても良い。
その後、前記摩擦接触部4を、前記圧電素子の所定の位置にエポキシ接着剤を用いて接着する。なお、この摩擦接触部4は予め前記圧電素子の所定の位置に穴をあけおき、そこに挿入接着しても良い。この場合、前記穴部2aは超音波楕円振動に影響しない寸法で形成することが望ましい。
こうして、超音波振動子1が形成される。
以上、説明してきた超音波振動子1の動作について図5を参照しながら詳細に説明する。
いま、図1の超音波振動子1の前記A相,B相に、同位相で所定の周波数の交番電圧を印加するものとする。すると、この超音波振動子1は、1次の縦振動が励起された。また、前記A相,B相に逆位相で所定の周波数の交番電圧を印加すると、この超音波振動子1は、2次の屈曲振動が励起された。
これらの振動を有限要素法を用いてコンピュータ解析すると、図5(A)に示すような共振縦振動姿勢,及び図5(B)に示すような共振屈曲振動姿勢が予想され、且つ超音波振動測定の結果、それが実証された。なお、この図5では、摩擦接触部4は省略している。
本実施の形態では、共振周波数に関し、より詳細には屈曲2次振動の共振周波数を1次縦振動の共振周波数より数%程度(望ましくは3%程度)低くなるように設計している。このように構成することで、後で説明する超音波モータとしての出力特性が大幅に向上することになる。
次に、超音波振動子1のA相及びB相に位相がπ/2異なる所定周波数の交番電圧を印加するものとする、すると、該超音波振動子1の摩擦接触部4の位置で、楕円振動を観測することが出来た。
次に、前記超音波振動子1を用いた超音波モータ10の構成について図6乃至図8を参照しながら説明する。
図6及び図7に示すように、本実施例の超音波モータ10は、前記構成の2つの第1、第2の超音波振動子2A、2Bと、前記第1、第2の超音波振動子2A、2Bの穴部2aに挿通されるシャフト12と、前記第1の超音波振動子2Aの2個の摩擦接触部4間と、前記第2の超音波振動子2Bの2個の摩擦接触部4間に配され、これらの摩擦接触部4と接触しながら移動自在な被駆動体11と、前記被駆動体11と前記第1の超音波振動子2Aの前記摩擦接触部4の間に押圧力が生じるように前記シャフト12と前記第1の超音波振動子2Aの間に設けられた押圧手段である第1のバネ13Aと、前記被駆動体11と前記第2の超音波振動子2Bの前記摩擦接触部4aの間に押圧力が生じるように前記シャフト12と前記第2の超音波振動子2Aの間に設けられた押圧手段である第2のバネ13Bと、を有している。
前記第2の超音波振動子2Bは、図6に示すように、摩擦接触部4a及びA相及びB相の配置位置が前記第1の超音波振動子2Aの配置位置と相対するようになっている。
つまり、第2の超音波振動子2Bの裏面には、前記第1の超音波振動子2Aと略同様に前記圧電体積層部2の超音波楕円振動が発生してしている部位の1次縦振動モードと2次屈曲振動モードの両モードの振動面に対して直交する方向に突出するように2個の摩擦接触部4aが設けられている。
この場合、B相側の摩擦接触部4aは、前記第1の超音波振動子2Aの摩擦接触部4に対向配置するように圧電体積層部2の上部に配されている。また、A相側の摩擦接触部4aは、前記第1の超音波振動子2Aの摩擦接触部4に対向配置するように圧電体積層部2の穴部2a近傍の下部に配されている。なお、これらの摩擦接触部4aは、前記第1の超音波振動子2Aと同様に超音波楕円振動の回転の向きが互いに逆向きとなる位置に設けられている。
そして、図6に示すように、前記第1の超音波振動子2Aは摩擦接触部4側を図中向かって手前方向となるように奥に配置するとともに、前記第2の超音波振動子2Bは摩擦接触部4a側を図中奥行き方向となるように手前側に配置する。
また、前記第1の超音波振動子2Aと前記第2の超音波振動子2Bとの間には、前記被駆動体11が配置される。
前記被駆動体11は、例えばジルコニアセラミクスを用いて角柱形状に構成されており、図6に示すように、その中央部が矩形状にくりぬかれて形成されたガイド溝11aを有している。このガイド溝11aには、シャフト12が挿通されるようになっている。
なお、前記被駆動体11の前記摩擦接触部4、4aと接触する面は、Ra値(JIS規格B0601算術平均粗さ)で0.05μm以下となるように形成されている。
前記シャフト12は、前記第1、第2の超音波振動子2A、2Bの各穴部2aに挿通可能な径で円柱形状に形成された連結部材である。このシャフト12は、図6に示すように、前記第1の超音波振動子2Aの穴部2a、前記被駆動体11のガイド溝11a、前記第2の超音波振動子2Bの穴部2aを挿通して配置される。
この場合、前記被駆動体11は、図7に示すように、前記第1、第2の超音波振動子2A、2Bの各2個ずつの摩擦接触部4、4aの間に配置されることになり、この被駆動体11に対し前記第1、第2の超音波振動子2A、2Bの各摩擦接触部4、4aが押圧されるように第1、第2のバネ13A、13Bを用いている。
前記第1、第2のバネ13A、13Bは、例えばトーションバネである。詳しくは、図8に示すように、前記第1のバネ13Aは、中央部に形成されたバネ部13bと、一端側設けられた前記シャフト12と係止するためのフック部13aと、他端側に設けられた前記第1の超音波振動子2Aと係止するためのフック部13bとを有している。なお、前記第2のバネ13Bの構成についても、前記第1のバネ13Aと同様である。
したがって、図7に示すように前記第1、第2の超音波振動子2A、2B、被駆動体11及びシャフト12を組み合わせた状態にて、前記第1のバネ13Aのシャフト側のフック部13aを図示はしないがシャフト12の係止穴に差し込み、そして、前記第1のバネ13Aの超音波振動子2A側のフック部13bを図7に示すように前記超音波振動子2Aの上面に係止する。
そして、前記第2のバネ13Bについても前記第1のバネ13Aと同様にシャフト12及び第2の超音波振動子2Bに対して装着する。
このようにトーションバネである第1、第2のバネ13A、13Bを用いることにより、図7に示す第2の超音波振動子2Bは、摩擦接触部4a近傍で反時計廻り回転方向に力が働き、この摩擦接触部4aを介して前記被駆動体11に押圧力を与える。また、前記第1の超音波振動子2Aは、摩擦接触部4近傍で時計廻り回転方向に力が働き、この摩擦接触部4を介して前記被駆動体11に押圧力を与えるようになっている。
なお、本実施例では、前記第1、第2のバネ13A、13Bとしてトーションバネを用いたが、これに限定されるものではなく、他のバネ部材を用いても良い。
次に、前記超音波モータ10の動作について説明する。
前記A相(A+,A−)とB相(B+,B−)には、位相がπ/2異なる所定の周波数の交番電圧を印加すると、摩擦接触部4、4aの位置において、1次縦振動と2次屈曲振動を励起させることにより、時計廻り又は反時計廻りの超音波楕円振動が励起できた。
このように第1、第2の超音波振動子2A、2Bの各摩擦接触部4、4aの位置に超音波楕円振動を発生させたことにより、前記被駆動体11が右方向または左方向(図5中に示す矢印方向)に駆動することができ、すなわち、前記被駆動体11は、シャフト12が前記被駆動体11のガイド溝11aを介して前記第1、第2の超音波振動子2A、2Bの各穴部2aに固定されているため、この被駆動体11は騒音の発生を生じることなく、左右に動作した。
したがって、本実施例によれば、前記超音波モータ10は、前記第1、第2の超音波振動子2A、2Bの各圧電体積層部2の超音波楕円振動が発生してしている部位において、1次縦振動モードと2次屈曲振動モードの両モードの振動面に対して直交する方向に突出するように2個の摩擦接触部4、4aを設けたので、第1、第2の超音波振動子2A、2B、被駆動体11等を含む超音波モータ10全体の大きさを小型にすることが可能となる。
なお、本実施例では、前記第1、第2の超音波振動子2A、2Bは、積層構造の超音波振動子を用いたが、積層構造でない板状の超音波振動子を用いた場合でも、同様の構成の超音波振動子の作製が可能である。
また、本実施例では、内部電極構成については、負極側(A−、B−)に関しては二分割しないで全面電極としても良い。その場合には、負極側(A−、B−)は共通の負極となる。
図9及び図10は本発明の超音波振動子の第2実施例の構成を示し、図9は第2実施例の超音波振動子を用いた超音波モータの構成を示す分解斜視図、図10は組み立て後の超音波モータの構成を示す側面図である。なお、図9及び図10は、前記第1実施例の超音波振動子1及び超音波モータ10と同様に構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なる部分のみを説明する。
図9に示すように、本実施例の超音波振動子は2Cは、圧電体積層部2の構成については第1実施例と同様であるが、この圧電体積層部2の超音波楕円振動が発生してしている部位において縦振動モードと屈曲振動モードの両モードの振動面に対して直交する方向に突出する4個の摩擦接触部4Cを設けている。
これらの摩擦接触部4Cは、全て同じ向きの超音波楕円振動するように前記圧電体積層部2の穴部2a近傍に配設されている。
また、前記摩擦接触部4Cは、この摩擦接触部4Cの断面積が徐々に小さくなるような形状、例えば図9に示すように円錐形状となるように構成されている。
前記超音波振動子2Cを用いて超音波モータ10Aを構成する場合、前記4個の摩擦接触部4Cには、図9に示すように被駆動体14が配置されるようになっている。この場合、前記被駆動体14Aは、前記4個の摩擦接触部4Cの表面が当接するように外側表面14Aが円錐形状に構成されている。
また、前記被駆動体14は、その中心部に複数のベアリングを備えたベアリング部15を設けて構成されている。このベアリング部15は、シャフト12を挿通して回転可能に保持するための挿通口14aを有している。
次に、前記構成の超音波振動子2cを用いた超音波モータ10Aの構成について図9及び図10を参照しながら説明する。
図9及び10に示すように、前記超音波モータ10Aは、図9に示す超音波振動子2Cと、前記被駆動体14と、シャフト12と、バネ13Cとを有している。
そして、前記超音波モータ10Aを組み立てる場合には、前記シャフト12を、前記超音波振動子2Cの中央部に設けられた穴部2aと前記被駆動体14のベアリング部15の挿通口14aを挿通する。
そして、前記シャフト12は、前記ベアリング部15の挿通口14aの内周面に接着固定する。この場合、前記したように前記被駆動体14の外側表面14Aと前記4個の摩擦接触部4Cの外側表面とが当接するように配設されている。
また、図10に示すように、前記被駆動体14と前記摩擦接触部4Cとの間には、押圧力が生じるようにバネ13Cが設けられている。
このバネ13Cは、図10に示すように前記超音波振動子2C、被駆動体11及びシャフト12を組み合わせた状態にて、前記バネ13Aのシャフト側のフック部13aを図示はしないがシャフト12の係止穴に差し込み、そして、前記バネ13Cの超音波振動子2C側のフック部13bを図示はしないが前記超音波振動子2Cの面に設けられた係止穴に差し込み固定する。
こうして本実施例の超音波モータ10Aとなる。
その他の構成は、前記第1実施例と同様である。
次に、前記超音波モータ10Aの動作について説明する。
前記A相(A+,A−)とB相(B+,B−)には、位相がπ/2異なる所定の周波数の交番電圧を印加すると、前記4個の摩擦接触部4Cの位置において、1次縦振動と2次屈曲振動を励起させることにより、時計廻り又は反時計廻りの超音波楕円振動が励起できた。
このように超音波振動子2Cの摩擦接触部4の位置に超音波楕円振動を発生させたことにより、前記被駆動体14が右方向または左方向(図10中に示す矢印方向)に回転することができた。
したがって、本実施例によれば、前記超音波振動子2Cは、その振動面の同じ超音波楕円振動(超音波楕円回転)を行っている位置に摩擦接触部4Cを4個有しているので、被駆動体14Aが回転する小型の超音波モータ10Aが実現できた。その他の効果は、前記第1実施例と同様である。
本発明は、上述した第1及び第2実施例、変形例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
本発明の超音波振動子は、簡単な構成で超音波モータの小型化を図ることができるので、この超音波振動子を用いて超音波モータを構成することにより、コストの低減、超音波モータの小型化及び駆動効率の安定化が望まれる各種電子機器等の駆動源として有効である。
図1及び図2は本発明の超音波振動子の第1実施例の構成を示し、図1は第1実施例の超音波振動子を正面から見た斜視図。 図1の超音波振動子を背面から見た斜視図。 摩擦接触部の変形例を示す斜視図。 圧電体積層部の要部分解斜視図。 本実施例の超音波振動子の動作状態を示す斜視図。 図6乃至図8は超音波振動子を用いて構成された超音波モータの構成を説明するもので、図6は超音波モータの分解組み立て図。 超音波モータの上面図。 図7のバネの構成を示す構成図。 図9及び図10は本発明の超音波振動子の第2実施例の構成を示し、図9は第2実施例の超音波振動子を用いた超音波モータの構成を示す分解斜視図。 組み立て後の超音波モータの構成を示す側面図。
符号の説明
1…超音波振動子、
2…圧電体積層部、
2A…第1の超音波振動子、
2B…第2の超音波振動子、
2a…穴部、
2c…超音波振動子、
3…外部電極、
4、4a…摩擦接触部、
6、7…圧電シート、
8、9…内部電極、
8a、9a…内部電極露出部、
10、10A…超音波モータ、
11…被駆動体、
11a…ガイド溝、
12…シャフト、
13A…第1のバネ、
13B…第2のバネ、
13a、13c…フック部、
13b…バネ部、
14…被駆動体、
14a…挿通口、
15…ベアリング部。
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (11)

  1. 縦振動モードと屈曲振動モードを同時に同一平面内にて励起して超音波楕円振動を発生させる超音波振動子において、
    前記超音波振動子に前記超音波楕円振動が発生してしている部位において前記縦振動モード及び前記屈曲振動モードの振動面に対して直交する方向に突出する摩擦接触部を設けてなることを特徴とする超音波振動子。
  2. 前記摩擦接触部は、前記超音波振動子の前記超音波楕円振動の回転の向きが互いに逆向きとなる位置に2個設けられたことを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子。
  3. 前記超音波振動子は、縦振動と屈曲振動の共通の節部に穴部を有することを特徴とする請求項2に記載の超音波振動子。
  4. 前記摩擦接触部の断面形状が円形状、もしくは矩形状、もしくは切り欠きのある円形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の超音波振動子。
  5. 前記摩擦接触部は、前記超音波振動子の前記超音波楕円振動の回転の向きが互いに同じ向きなる位置に4個設けられたことを特徴とする請求項1に記載の超音波振動子。
  6. 前記超音波振動子は、縦振動と屈曲振動の共通の節部に穴部を有することを特徴とする請求項5に記載の超音波振動子。
  7. 前記摩擦接触部の断面積が徐々に小さくなるように構成されたことを特徴とする請求項1、請求項5及び請求項6のいずれか1つに記載の超音波振動子。
  8. 縦振動モードと屈曲振動モードを同時に同一平面内にて励起して超音波楕円振動を発生させる超音波振動子の前記超音波楕円振動が発生してしている部位において前記縦振動モード及び前記屈曲振動モードの振動面に対して直交する方向に突出する摩擦接触部を設けてなる超音波振動子と、
    前記超音波振動子の前記摩擦接触部に接触して相対的に移動する被駆動体と、
    前記摩擦接触部を前記被駆動体に対し押圧する押圧手段と、
    を具備したことを特徴とする超音波モータ。
  9. 縦振動モードと屈曲振動モードを同時に同一平面内にて励起して超音波楕円振動を発生させる超音波振動子の前記超音波楕円振動が発生してしている部位において前記縦振動モード及び前記屈曲振動モードの振動面に対して直交する方向に突出する摩擦接触部を設けてなる超音波振動子であって、前記摩擦接触部は前記超音波振動子の前記超音波楕円振動の回転の向きが互いに逆向きとなる位置に2個設けられ、縦振動と屈曲振動の共通の節部に穴部を有して対向配置された第1、第2の超音波振動子と、
    前記第1、第2の超音波振動子の前記穴部に挿通されたシャフトと、
    前記第1の超音波振動子の前記2個の摩擦接触部間と、前記第2の超音波振動子の前記2個の摩擦接触部間に配され、これらの摩擦接触部と接触しながら移動自在な被駆動体と、
    前記被駆動体と前記第1の超音波振動子の前記摩擦接触部の間に押圧力が生じるように前記シャフトと前記第1の超音波振動子の間に設けられた第1のバネと、
    前記被駆動体と前記第2の超音波振動子の前記摩擦接触部の間に押圧力が生じるように前記シャフトと前記第2の超音波振動子の間に設けられた第2のバネと、
    を少なくとも具備し、
    前記超音波振動子に交番電圧を印加することにより前記摩擦接触部に超音波楕円振動を生じさせて前記被駆動体を相対的に移動させることを特徴とする超音波モータ。
  10. 前記第1、第2のバネは、トーションバネであることを特徴とする請求項9に記載の超音波モータ。
  11. 請求項7に記載の超音波振動子と、
    前記超音波振動子の前記摩擦接触部の表面が当接するように円錐形状に構成して配された被駆動体と、
    前記超音波振動子と前記被駆動体との間に押圧力を与えるためのバネと、
    を少なくとも具備し、
    前記超音波振動子に交番電圧を印加することにより前記摩擦接触部に超音波楕円振動を生じさせて前記被駆動体を相対的に回転させることを特徴とする超音波モータ。
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