JP5298999B2 - 積層型圧電素子 - Google Patents

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Description

本発明は、積層型圧電素子に関する。
積層型圧電素子として、2分割された上部電極が形成された第1圧電素子層、第1圧電素子層の下部に積層され内部接地電極が形成された第2圧電素子層、および、第2圧電素子層の下部に積層され積層面に対して第1圧電素子層に形成された上部電極と互いに対称なパターンの内部電極が形成され内部電極が形成された面の反対面に下部電極が形成された第3圧電素子層を有する圧電体と、圧電体の第1圧電素子層と第3圧電素子層に形成された電極パターンのうち互いに対角線方向にある電極パターン同士でそれぞれ電気的に接続するための第1及び第2側面電極と、圧電体の第2圧電素子層の内部接地電極と第3圧電素子層の下部電極とを電気的に接続するための第3側面電極とで構成された側面電極と、圧電体から発生した振動を外部に伝達する動力伝達部材とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−275885号公報
しかしながら、上述の積層型圧電素子は、圧電素子層の上部や下部に設けられた電極同士を電気的に接続するための側面電極を備えているため、外部装置に組み込む際に他部品との接触を考慮して設計する必要があると共に、部品が大きくなることによって、素子の実装面積が大きくなってしまうという問題がある。また、電極同士を接続する側面電極は素子の外側に露出しているため、周囲の環境の影響を受けることによって信頼性に問題を生じる可能性があった。更に、これらの側面電極は圧電素子の外面に密着しているため、圧電素子の変形が阻害されてしまうことによって性能が低下してしまう場合があった。特に、側面電極が印刷焼付け電極であった場合は、接着剤にガラスが含まれているため、圧電素子の変形に大きな影響を及ぼしていた。
本発明は、素子の小型化を図ると共に信頼性及び性能を向上させることのできる積層型圧電素子を提供することを目的とする。
本発明に係る積層型圧電素子は、複数の圧電体層を積層することによって形成され、第一及び第二主面を有する直方体状の素体と、第一及び第二主面に対向するように素体内に配置され、素体の長手方向の中央位置よりも一端側に配置される電極部を含む第一電極、及び中央位置よりも他端側に配置される電極部を含むと共に第一電極と電気的に絶縁された第二電極を有する第一内部電極層と、第二主面側で圧電体層を挟んで第一内部電極層の第一電極の電極部及び第二電極の電極部と対向するように素体内に配置されるグランド電極を有するグランド電極層と、第二主面側で圧電体層を挟んでグランド電極層と対向するように素体内に配置され、中央位置よりも一端側に配置される電極部を含む第三電極、及び中央位置よりも他端側に配置される電極部を含むと共に第三電極部と電気的に絶縁された第四電極を有する第二内部電極層と、第一主面に形成され、それぞれが電気的に絶縁された第一外部電極、第二外部電極、及びグランド外部電極を有する外部電極層と、素体内を圧電体層が積層される方向である厚み方向に延びて第一外部電極、第一電極及び第四電極同士を電気的に接続する第一スルーホール導体と、素体内を厚み方向に延びて第二外部電極、第二電極及び第三電極同士を電気的に接続する第二スルーホール導体と、素体内を厚み方向に延びてグランド外部電極及びグランド電極同士を電気的に接続するグランドスルーホール導体と、を備え、第一スルーホール導体、第二スルーホール導体及びグランドスルーホール導体は、中央位置に配置されると共に、それぞれ素体の幅方向に配列されており、長手方向に縦振動を生じると共に厚み方向に曲げ振動を生じることを特徴とする。
本発明に係る積層型圧電素子では、第一外部電極、第一電極及び第四電極同士を電気的に接続する素体内の第一スルーホール導体と、第二外部電極、第二電極及び第三電極同士を電気的に接続する素体内の第二スルーホール導体と、グランド外部電極及びグランド電極同士を電気的に接続する素体内のグランドスルーホール導体とが、素体の長手方向の中央位置に配置されると共に、それぞれ素体の幅方向に配列されている。このように、電極同士の電気的な接続が素体内に形成された各スルーホール導体によってなされているため、他部品との接触を考慮することなく設計することが可能となると共に側面電極を設けた場合に比して部品の小型化を図ることが可能となる。また、電極同士を接続するスルーホール導体は素体内部に設けられているため、周囲の環境の影響を受けることを防止することができ、信頼性を向上させることができる。ここで、グランド電極を挟んで素体の長手方向の中央位置を基準として対角の位置関係をなす第一電極と第四電極が電気的に接続されると共に同様の位置関係をなす第二電極と第三電極が電気的に接続されているため、積層型圧電素子は素体の中央位置を節(振動において振幅を生じない位置)として長手方向に縦振動と厚み方向に曲げ振動を発生させるが、本発明に係る積層型圧電素子では節となる中央位置に各スルーホール導体が形成されているため、各スルーホール導体に作用する応力を緩和することができ、信頼性を向上させることができる。更に、スルーホール導体を設けた素体部分周辺の構造は柔らかくなるが、素体の長手方向の中央位置に複数のスルーホール導体を設けることによって素体中央位置付近の構造が柔らかくなることによって変形し易くなる。これによって、素体に作用する内部応力を増加させることなく、駆動時の変位を大きくすることが可能となり、性能を向上させることが可能となる。以上によって、素子の小型化を図ると共に信頼性及び性能を向上させることができる。
また、本発明に係る積層型圧電素子において、一の圧電体層に形成された第一スルーホール導体、第二スルーホール導体及びグランドスルーホール導体は、厚み方向に隣接する圧電体層に形成された第一スルーホール導体、第二スルーホール導体及びグランドスルーホール導体と厚み方向から見て重ならないことが好ましい。このように、各スルーホール導体を圧電体層ごとに位置をずらした千鳥配列とすることによって、厚み方向から見て同じ位置に設けた場合に比して応力集中及び接続不良を低減することができる。
本発明によれば、素子の小型化を図ると共に信頼性及び性能を向上させることができる。
本発明の第一実施形態に係る積層型圧電素子の斜視図である。 図1に示すII−II線に沿った断面図である。 図1に示す積層型圧電素子の展開図斜視図である。 積層型圧電素子の各振動モードを示した図である。 積層型圧電素子がローターを駆動させる様子を示した図である。 本実施形態に係る積層型圧電素子の製造方法を示すフローチャートである。 積層・プレス工程で得られる積層体を示す斜視図である。 本実施形態に係る積層型圧電素子と従来の積層型圧電素子の駆動時の変位の大きさを示す図である。 本発明の第二実施形態に係る積層型圧電素子の素体の展開斜視図であって、図3に対応する図である。 本発明の第三実施形態に係る積層型圧電素子の素体の展開斜視図であって、図3に対応する図である。 図10に示すXI−XI線に沿った断面図である。 本発明の第四実施形態に係る積層型圧電素子の素体の展開斜視図であって、図3に対応する図である。 本発明の変形例に係る積層型圧電素子の斜視図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
[第一実施形態]
図1〜図3を参照して、本発明の第一実施形態に係る積層型圧電素子の構成を説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る積層型圧電素子1の斜視図である。図2は、図1に示すII−II線に沿った断面図である。図3は、図1に示す積層型圧電素子1の展開図斜視図である。なお、図2及び図3では積層型圧電素子の長手方向の中央に一点鎖線CLが付されている。図3においてはスルーホールは微小であるため省略し、図中において上下方向に延びる一点鎖線が通過する位置にスルーホール導体が形成されるものとする。
図1に示すように、積層型圧電素子1は、交流電圧を印加されて駆動することによって、被駆動体であるローター3を移動させる機能を有している。積層型圧電素子1は、複数の圧電体層を積層して一体化することによって形成された直方体状の素体2と、ローター3と接触して移動させる摩擦チップ4A,4Bとを備えている。積層型圧電素子1の素体2は、図1における上面である長方形状の第一主面2a及び下面である長方形状の第二主面2bを備えている。以下の説明においては、第一及び第二主面2a,2bの長辺方向を素体2の「長手方向」、短辺方向を素体2の「幅方向」、第一及び第二主面2a,2bが対向する方向、すなわち圧電体層を積層する積層方向を素体2の「厚み方向」と称する。この素体2は、長手方向の大きさが1〜20mm、幅方向の大きさが1〜10mm、厚み方向の大きさが0.2〜5mm程度に設定されている。
素体2の第一主面2aの長手方向の中央位置には、他の外部装置を実装する際の外部電極となる外部電極層11が形成されている。この外部電極層11は、第一主面2aの長手方向の中央位置において幅方向に配列されると共に、それぞれが電気的に絶縁された第一外部電極12、グランド外部電極13、第二外部電極14から構成されている。この第一外部電極12は幅方向の一端側で矩形状に形成されると共に外部装置の電圧の出力端子に接続され、グランド外部電極13は幅方向の中央位置で矩形状に形成されると共に外部装置のグランド端子に接続され、第二外部電極14は幅方向の他端側で矩形状に形成されると共に外部装置の電圧の出力端子に接続される。第一外部電極12、グランド外部電極13、第二外部電極14は、素体2の第一主面2aにAg等を主成分とする電極ペーストを転写した後に所定温度(例えば、700℃程度)にて焼き付け、更に電気めっきを施すことにより形成される。電気めっきには、Ni/Au等を用いることができる。
素体2の第二主面2bには、ローター3を移動させるための摩擦チップ4A,4Bが取り付けられている。この摩擦チップ4A,4Bは、超硬、ジルコニアあるいはアルミナから構成されており、円柱部材を断面半円状に切断し、その切断面を第二主面2bの二箇所に接着することによって取り付けられている。素体2の長手方向の大きさをLとした場合、摩擦チップ4A,4Bは、それぞれ素体2の長手方向の一端2cから1/3Lの位置において素体2の幅方向へ向かって半円柱が延びるように取り付けられると共に、素体2の長手方向の他端2dから1/3Lの位置において素体2の幅方向へ向かって半円柱が延びるように取り付けられる(図2参照)。
図2及び図3に示すように、圧電特性(すなわち、通電されることによって変形する)を有する長方形板状の圧電体層10,20,30,40,50,60,70と、中継電極層21、第一内部電極層31、第一グランド電極層(グランド電極層)41、第二内部電極層51、第二グランド電極層61とが積層された積層体として構成されている。中継電極層21、第一内部電極層31、第一グランド電極層(グランド電極層)41、第二内部電極層51、第二グランド電極層61は、素体2内において圧電体層10,20,30,40,50,60,70の積層方向(すなわち素体2の厚み方向)に沿ってそれぞれ一層ずつ配置されている。製造時においては、上述の外部電極層11は素体2の第一主面2aとなる圧電体層10の上面に形成され、中継電極層21は圧電体層20の上面に形成され、第一内部電極層31は圧電体層30の上面に形成され、第一グランド電極層41は圧電体層40の上面に形成され、第二内部電極層51は圧電体層50の上面に形成され、第二グランド電極層61は圧電体層60の上面に形成される。実際の積層型圧電素子1では、複数の圧電体層10,20,30,40,50,60,70は、互いの間の境界が視認できない程度に一体化されている。
圧電体層10,20,30,40,50,60,70は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)を主成分とする圧電セラミック材料からなる。また、圧電体層10,20,30,40,50,60,70の厚みは、例えば10〜100μm程度である。
中継電極層21は、圧電体層20の長手方向の中央位置において幅方向に配列されると共に、それぞれが電気的に絶縁された第一中継電極22、グランド中継電極23、第二中継電極24から構成されている。この第一中継電極22は幅方向の一端側で矩形状に形成され、グランド中継電極23は幅方向の中央位置で幅方向に延びる長方形状に形成され、第二中継電極24は幅方向の他端側で矩形状に形成される。
第一内部電極層31は、それぞれが電気的に絶縁された第一電極32、グランド中継電極33、第二電極34から構成されている。このグランド中継電極33は、長手方向の中央位置において厚み方向から見て上方のグランド中継電極23と重なるように長方形状に形成されている。第一電極32は、素体2の長手方向の中央位置よりも一端2c側(すなわち、圧電体層30の一端30c側)に配置される電極部32aと、長手方向中央位置に形成される中継電極部32bとを備えて構成されている。電極部32aは、グランド中継電極33よりも一端30c側の圧電体層30上面の略全領域を覆うように矩形状に形成されている。中継電極部32bは、電極部32aから長手方向の中央位置に突出すると共に、厚み方向からみて上方の第一中継電極22と重なるように矩形状に形成されている。また、第二電極34は、素体2の長手方向の中央位置よりも他端2d側(すなわち、圧電体層30の他端30d側)に配置される電極部34aと、長手方向中央位置に形成される中継電極部34bとを備えて構成されている。電極部34aは、グランド中継電極33よりも他端30d側の圧電体層30上面の略全領域を覆うように矩形状に形成されている。中継電極部34bは、電極部34aから長手方向の中央位置に突出すると共に、厚み方向からみて上方の第二中継電極24と重なるように矩形状に形成されている。
第一グランド電極層41は、それぞれが電気的に絶縁された第一中継電極42、グランド電極43、第二中継電極44から構成されている。グランド電極43は、圧電体層40上面の略全面を覆うように略矩形状に形成されている。具体的には、グランド電極43は、厚み方向から見て上方の電極部32a、電極部34a及びグランド中継電極23,33の全てと重なるように形成されていると共に、長手方向の中央位置において、圧電体層40の幅方向の両端側に矩形状の凹部が形成されている。当該凹部には、それぞれ第一中継電極42及び第二中継電極44が形成されており、厚み方向から見て、第一中継電極42は中継電極部32b及び第一中継電極22と重なるように形成され、第二中継電極44は中継電極部34b及び第二中継電極24と重なるように形成されている。
第二内部電極層51は、それぞれが電気的に絶縁された第三電極54、グランド中継電極53、第四電極52から構成されている。このグランド中継電極53は、長手方向の中央位置において厚み方向から見て上方のグランド中継電極23,33と重なるように長方形状に形成されている。第三電極54は、素体2の長手方向の中央位置よりも一端2c側(すなわち、圧電体層50の一端50c側)に配置される電極部54aと、長手方向中央位置に形成される中継電極部54bとを備えて構成されている。電極部54aは、グランド中継電極53よりも一端50c側の圧電体層50上面の略全領域を覆うように矩形状に形成されることによって、厚み方向から見て上方の電極部32a及びグランド電極43の一部と重なるように形成されている。中継電極部54bは、電極部54aから長手方向の中央位置に突出すると共に、厚み方向からみて上方の第二中継電極24,44及び中継電極部34bと重なるように矩形状に形成されている。また、第四電極52は、素体2の長手方向の中央位置よりも他端2d側(すなわち、圧電体層50の他端50d側)に配置される電極部52aと、長手方向中央位置に形成される中継電極部52bとを備えて構成されている。電極部52aは、グランド中継電極53よりも他端50d側の圧電体層50上面の略全領域を覆うように矩形状に形成されることによって、厚み方向から見て上方の電極部34a及びグランド電極43の一部と重なるように形成されている。中継電極部52bは、電極部52aから長手方向の中央位置に突出すると共に、厚み方向からみて上方の第一中継電極22,42及び中継電極部32bと重なるように矩形状に形成されている。
第二グランド電極層61は、それぞれが電気的に絶縁された第一中継電極62、グランド電極63、第二中継電極64から構成されている。グランド電極63は、圧電体層60上面の略全面を覆うように略矩形状に形成されている。具体的には、グランド電極63は、厚み方向から見て上方の電極部32a,52a、電極部34a,54a及びグランド中継電極23,33,53の全てと重なるように形成されていると共に、長手方向の中央位置において、圧電体層60の幅方向の両端側に矩形状の凹部が形成されている。当該凹部には、それぞれ第一中継電極62及び第二中継電極64が形成されており、厚み方向から見て、第一中継電極62は中継電極部32b,52b及び第一中継電極22,42と重なるように形成され、第二中継電極64は中継電極部34b,54b及び第二中継電極24,44と重なるように形成されている。
第一中継電極22,42,62、中継電極部32b,52b及び圧電体層10,20,30,40,50,60,70においてそれらに対応する位置には、厚み方向へ貫通するスルーホール(不図示)が形成されると共に、第一スルーホール導体6が形成される。これによって、第一外部電極12、第一中継電極22、第一電極32、第一中継電極42、第四電極52、第一中継電極62が互いに電気的に接続される。また、グランド中継電極23,33,53、グランド電極43,63の長手方向中央位置及び圧電体層10,20,30,40,50,60,70においてそれらに対応する位置には、厚み方向へ貫通するスルーホール(不図示)が形成されると共に、グランドスルーホール導体7が形成される。これによって、グランド外部電極13、グランド中継電極23、グランド中継電極33、グランド電極43、グランド中継電極53、グランド電極63が互いに電気的に接続される。また、第二中継電極24,44,64、中継電極部34b,54b及び圧電体層10,20,30,40,50,60,70においてそれらに対応する位置には、厚み方向へ貫通するスルーホール(不図示)が形成されると共に、第二スルーホール導体8が形成される。これによって、第二外部電極14、第二中継電極24、第二電極34、第二中継電極44、第三電極54、第二中継電極64が互いに電気的に接続される。これによって、第一スルーホール導体6とグランドスルーホール導体7と第二スルーホール導体8とは、素体2の長手方向の中央位置に配置されると共に、それぞれ素体2の幅方向に配列される構成となる。これらのスルーホール導体は、導電材を含んでいる。各スルーホール導体に含まれる導電材としては、Pd、Ag、Cu、W、Mo、Sn及びNiからなる群より選ばれる1種以上の金属、又は上記金属を1種以上含む合金からなることが好ましい。各スルーホール導体の直径は、例えば20〜100μm程度である。
各電極層及び圧電体層からなる素体2は、厚み調整層LY1,LY2及び素体2を振動させる駆動層LY3から構成されている。駆動層LY3は、第一内部電極層31、圧電体層30、第一グランド電極層41、圧電体層40、第二内部電極層51、圧電体層50、第二グランド電極層61から構成されている。厚み調整層LY1は、圧電体層10、中継電極層21、圧電体層20から構成されている。また、厚み調整層LY2は、圧電体層60、圧電体層70から構成されている。厚み調整層LY1,LY2は、製造時に圧電素子を研磨して厚みを調整することによって、振動の周波数調整を行うことができる。また、厚み調整層LY1及びLY2は略同一の厚みとされていることによって、厚み調整層LY1と駆動層LY3と厚み調整層LY2とは、厚み方向に対称な構成となっている。
駆動層LY3において、第一内部電極層31と第一グランド電極層41とに挟まれた圧電体層30と、第一グランド電極層41と第二内部電極層51とに挟まれた圧電体層40と、第二内部電極層51と第二グランド電極層61とに挟まれた圧電体層50は、それぞれ分極処理が施されている。分極処理においては、第一内部電極層31から第一グランド電極層41に向かって分極され、第二内部電極層51から第一グランド電極層41に向かって分極される。
次に、積層型圧電素子1の動作について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、積層型圧電素子1の各振動モードを示した図である。図5は、積層型圧電素子1がローター3を駆動させる様子を示した図である。積層型圧電素子1は、駆動時においては2つの共振モードを有しており、具体的には、図4(a)に示すような素体2の長手方向に振動する縦振動モードと、図4(b)に示すような素体2の厚み方向への曲げ振動モードの重ね合わせによって振動する。縦振動モードの共振周波数と曲げ振動モードの共振周波数は、素体2の厚み調整層LY1及びLY2(図2参照)の研磨によってあわせられる。図5では、縦振動モードと曲げ振動モードが重ね合わされた様子が示されており、第一電極32とグランド電極43と圧電体層30とから構成される活性部A1、及び第四電極52とグランド電極43とグランド電極63と圧電体層40と圧電体層50とから構成される活性部A4を駆動させると、図5(a)に示すように摩擦チップ4Bがローター3を移動させる。一方、第二電極34とグランド電極43と圧電体層30とから構成される活性部A2、及び第三電極54とグランド電極43とグランド電極63と圧電体層40と圧電体層50とから構成される活性部A3を駆動させると、図5(b)に示すように摩擦チップ4Aがローター3を移動させる。また、第一外部電極12と第二外部電極14に位相を90度ずらした電圧を印加して駆動させると、摩擦チップ4A,4Bにそれぞれ位相が180度ずれた楕円運動が生じ、交互にローター3に摩擦力が作用して、ローター3を移動させることができる。
上述の振動は、図2及び図5を参照して、素体2の長手方向の中央位置と、一端2cから1/6Lの位置と、他端2dから1/6Lの位置とを節(振動において振幅を生じない位置)とすると共に、一端2cと、他端2dと、一端2cから1/3Lの位置(すなわち摩擦チップ4Aが取り付けられる位置)と、他端2dから1/3Lの位置(すなわち摩擦チップ4Bが取り付けられる位置)とを最大振幅を生じる位置とする。
次に、本実施形態に係る積層型圧電素子1の製造方法について、図6を参照して説明する。図6は、本実施形態に係る積層型圧電素子1の製造方法を示すフローチャートである。図6に示すように、積層型圧電素子1の製造工程は、塗料化工程S1から工程を開始する。この塗料化工程S1では圧電体層10〜70の材料となる圧電材料と溶剤とバインダーを混ぜて塗料化がなされる。次に、シート化工程S2が行われる。シート化工程S2では、ペットフィルム上にS1で塗料化された塗料を圧電体層1枚あたりの厚みにシート化する。
シート化工程S2が終了すると、スルーホール形成工程S3が行われる。このスルーホール形成工程S3では、後にスルーホール導体6,7,8が形成される所定の位置にスルーホールが形成される。シートにスルーホールが形成された後、内部電極印刷工程S4が行われる。この工程では、切断前の各圧電体層10〜70の上面に、それぞれの電極パターン及びスルーホール導体パターンが印刷される。このとき、各圧電体層10〜70に対して、外部電極層11、中継電極層21、第一内部電極層31、第一グランド電極層41、第二内部電極層51、第二グランド電極層61及びスルーホール導体6,7,8のパターンが形成される。電極パターンが形成されると、積層・プレス工程S5が行われる。この工程では、切断前の圧電体層10,20,30,40,50,60,70が上からこの順番で積層し、プレスを行う。これによって図7に示すような積層体80が得られる。プレス後、脱バインダ・焼成工程S6が行われる。この工程では、積層体80の脱バインダ処理が行われると共に、焼成処理が行われる。
積層体80の焼成後、研磨工程S7が行われる。研磨工程S7では、厚み調整層LY1,LY2の研磨を行うことによって、縦振動モードの共振周波数と曲げ振動モードの共振周波数とが合わせられる。具体的には、圧電体層10あるいは圧電体層70の研磨が行われる。研磨の後、表面電極印刷工程S8がおこなわれる。この工程では、圧電体層10に形成されて圧電体層10の上面に露出しているスルーホール導体6,7,8と外部回路とを電気的に接続するための第一外部電極12、グランド外部電極13、第二外部電極14のパターンを圧電体層10の上面に印刷し焼付けする。次に、分極工程S9が行われる。この分極工程S9では、圧電材料の極性を揃えるために、分極処理が行われる。その後、積層体80を、素体2ごとに切断する個品切断工程S10が行われる。
個別に切断された素体2はバレル研磨機に入れられ、バレル研磨工程S11が行われる。研磨後、素体2の第二主面2bに摩擦チップ4A,4Bが接着されるチップ接着工程S12が行われる。最後に、電気特性を検査する電気特性検査工程S13と外観検査工程S14が行われて、図6に示す製造工程が終了する。
次に、上述のように構成された積層型圧電素子1の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る積層型圧電素子1では、第一外部電極12、第一電極32及び第四電極52同士を電気的に接続する素体2内の第一スルーホール導体6と、第二外部電極14、第二電極34及び第三電極54同士を電気的に接続する素体2内の第二スルーホール導体8と、グランド外部電極13及びグランド電極43,63同士を電気的に接続する素体2内のグランドスルーホール導体7とが、素体2の長手方向の中央位置に配置されると共に、それぞれ素体2の幅方向に配列されている。このように、電極同士の電気的な接続が素体2内に形成された各スルーホール導体6,7,8によってなされているため、他部品との接触を考慮することなく設計することが可能となると共に、従来の積層型圧電素子のように側面電極を設けた場合に比して部品の小型化を図ることが可能となる。また、電極同士を接続するスルーホール導体6,7,8は素体2内部に設けられているため、周囲の環境の影響を受けることを防止することができるため、信頼性を向上させることができる。また、外部に側面電極があった場合は、製造時において、積層体80を形成して、素体ごとに切断した後、各々の素体について側面電極を形成する工程が追加されるが、素体2内にスルーホール導体6,7,8を設けることによって、積層体80切断後の側面電極形成工程を省略することが可能となる。
ここで、上述のように、グランド電極43を挟んで素体2の長手方向の中央位置を基準として対角の位置関係をなす第一電極32と第四電極52が電気的に接続されると共に同様の位置関係をなす第二電極34と第三電極54が電気的に接続されているため、積層型圧電素子1は素体2の中央位置(中央線CLの位置)を節として長手方向に縦振動と厚み方向の曲げ振動を発生させるが、本実施形態に係る積層型圧電素子1では節となる中央位置に各スルーホール導体6,7,8が形成されているため、各スルーホール導体6,7,8に作用する応力を緩和することができ、信頼性を向上させることができる。更に、スルーホール導体を設けた素体部分周辺の構造は柔らかくなるが、素体2の長手方向の中央位置に複数のスルーホール導体6,7,8を設けることによって素体2中央位置付近の構造が柔らかくなることによって変形し易くなる。具体的には、図8に示すように、スルーホール導体が長手方向の中央位置に形成されていない従来の積層型圧電素子Pの変位(図中で変位DP2で示される)に比して、本実施形態の積層型圧電素子1の変位(図中で変位DP1で示される)が大きくなる。これによって、素体2に作用する内部応力を増加させることなく、駆動時の変位を大きくすることが可能となり、性能を向上させることが可能となる。以上によって、積層型圧電素子1の小型化を図ると共に信頼性及び性能を向上させることができる。
[第二実施形態]
図9は、本発明の第二実施形態に係る積層型圧電素子の素体102の展開斜視図であって、図3に対応する図である。本発明の第二実施形態に係る積層型圧電素子が第一実施形態に係る積層型圧電素子1と異なる点は、素体2の圧電体層10上面に形成される外部電極層11とは異なるパターンの外部電極層111を形成した点である。
具体的には、図9に示すように、第二実施形態に係る積層型圧電素子の外部電極層111は、第一外部電極112、グランド外部電極113、及び第二外部電極114を備えて構成されている。グランド外部電極113は、素体102(すなわち圧電体層10)の長手方向の中央位置であって、幅方向の中央位置に矩形状に形成されている。また、第一外部電極112は、圧電体層10の一端10cから長手方向全長の1/6の位置に矩形状に形成された接続電極部112aと、接続電極部112aから略L字状に引き出された中継電極部112bとを備えて構成されている。中継電極部112bの端部は、グランド外部電極113と幅方向に隣接するように圧電体層10の長手方向の中央位置まで及んでいる。この中継電極部112bは第一スルーホール導体6と電気的に接続されると共に、接続電極部112aは外部装置の電圧の出力端子に接続される。また、第二外部電極114は、圧電体層10の他端10dから長手方向全長の1/6の位置に矩形状に形成された接続電極部114aと、接続電極部114aから略L字状に引き出された中継電極部114bとを備えて構成されている。中継電極部114bの端部は、グランド外部電極113と幅方向に隣接するように圧電体層10の長手方向の中央位置まで及んでいる。この中継電極部114bは第二スルーホール導体8と電気的に接続されると共に、接続電極部114aは外部装置の電圧の出力端子に接続される。
この第二実施形態に係る積層型圧電素子によれば、第一外部電極112及び第二外部電極114のうち、外部装置の端子が接続される接続電極部112a,114aが、振動時において振動の節となる素体102の端部から長手方向全長の1/6の位置にそれぞれ形成されている。従って、外部装置の端子から積層型電子素子が振動によって外れることを防止し、部品の信頼性を高めることができる。
[第三実施形態]
図10は、本発明の第三実施形態に係る積層型圧電素子の素体202の展開斜視図であって、図3に対応する図である。図11は、図10に示すXI−XI線に沿った断面図である。本発明の第三実施形態に係る積層型圧電素子が第一実施形態に係る積層型圧電素子1と異なる点は、素体2の圧電体層10上面に形成される外部電極層11とは異なるパターンの外部電極層211を形成した点、及び一つの電極に対して複数本のスルーホール導体を形成すると共に圧電体層ごとにスルーホール導体の形成位置をずらした点である。
図10に示すように、第三実施形態に係る積層型圧電素子の外部電極層211は、第一外部電極212、グランド外部電極213、及び第二外部電極214を備えて構成されている。この第一外部電極212は幅方向の一端側で矩形状に形成されると共に外部装置の電圧の出力端子に接続され、第二外部電極214は幅方向の他端側で矩形状に形成されると共に外部装置の電圧の出力端子に接続されている。グランド外部電極213は幅方向の中央位置において、第一外部電極212と第二外部電極214との間を通過するように長手方向に延びるように略I字状に形成されている。すなわちグランド外部電極213は、長手方向の両端部に矩形状の接点部213aと接点部213bと備えると共に、接点部213a,213b同士を接続する接続部213cを備えている。なお、圧電体層20に形成される中継電極層221の第一中継電極222とグランド中継電極223と第二中継電極224は、同形状に形成されるとともに素体202の幅方向に等間隔に配列されている。これに伴って、第一中継電極42,62、中継電極部32b,52b、第二中継電極44,64、中継電極部34b,54bの形状は第一実施形態に比して幅広となると共に、グランド中継電極33,53、グランド電極43,63の長手方向中央位置の形状は第一実施形態に比して幅狭となる。
この第三実施形態に係る積層型圧電素子によれば、グランド外部電極213が素体202の長手方向に延びた形状となっている。従って、製造時の分極工程において、接点部213aあるいは接点部213bをプローブの接触部として利用すれば、第一外部電極212あるいは第二外部電極214のプローブ接続点とグランド外部電極213のプローブ接続点との間の距離を大きくすることができる。これによって、分極時のプローブの接触の確実性を向上させることができると共に、素子の小型化を図ることができる。
また、第三実施形態に係る積層型圧電素子では、図11に示すように、第一外部電極212と第一中継電極222とが圧電体層10に設けられた4つの第一スルーホール導体206Aによって電気的に接続される。圧電体層20〜60にもそれぞれ4つの第一スルーホール導体206B〜206Fが形成される(206Cは不図示)。圧電体層10と厚み方向に隣接する圧電体層20に形成された第一スルーホール導体206Bは、厚み方向から見て第一スルーホール導体206Aと重ならないように、素体202の幅方向にずれて配置されている。このように、第一スルーホール導体206A〜Fは、圧電体層ごとに幅方向の位置がずらされた千鳥配列とされている。また、グランド外部電極213とグランド中継電極223とが圧電体層10に設けられた4つのグランドスルーホール導体207Aによって電気的に接続される。圧電体層20〜60にもそれぞれ4つのグランドスルーホール導体207B〜207Fが形成される(207Cは不図示)。圧電体層10と厚み方向に隣接する圧電体層20に形成されたグランドスルーホール導体207Bは、厚み方向から見てグランドスルーホール導体207Aと重ならないように、素体202の幅方向にずれて配置されている。このように、グランドスルーホール導体207A〜207Fは、圧電体層ごとに幅方向の位置がずらされた千鳥配列とされている。また、第二外部電極214と第二中継電極224とが圧電体層10に設けられた4つの第二スルーホール導体208Aによって電気的に接続される。圧電体層20〜60にもそれぞれ4つの第二スルーホール導体208B〜208Fが形成される(208Cは不図示)。圧電体層10と厚み方向に隣接する圧電体層20に形成された第二スルーホール導体208Bは、厚み方向から見て第二スルーホール導体208Aと重ならないように、素体202の幅方向にずれて配置されている。このように、第二スルーホール導体208A〜208Fは、圧電体層ごとに幅方向の位置がずらされた千鳥配列とされている。なお、本実施形態においては、各圧電体層のみにスルーホールが形成され、各電極にはスルーホールが形成されない。
以上のように、第三実施形態に係る積層型圧電素子においては、各スルーホール導体を圧電体層ごとに位置をずらした千鳥配列とすることによって、厚み方向から見て同じ位置に設けた場合に比して応力集中及び接続不良を低減することができる。
[第四実施形態]
図12は、本発明の第四実施形態に係る積層型圧電素子の素体302の展開斜視図であって、図3に対応する図である。本発明の第四実施形態に係る積層型圧電素子が第三実施形態に係る積層型圧電素子と異なる点は、素体2の圧電体層10上面に形成される外部電極層211とは異なるパターンの外部電極層311を形成した点である。
具体的には、図12に示すように、第四実施形態に係る積層型圧電素子の外部電極層311は、第一外部電極312、グランド外部電極313、及び第二外部電極314を備えて構成されている。この第一外部電極312は幅方向の一端側で内周へ向かって開口するコ字状に形成されると共に外部装置の電圧の出力端子に接続され、第二外部電極314は幅方向の他端側で内周へ向かって開口するコ字状に形成されると共に外部装置の電圧の出力端子に接続されている。グランド外部電極313は幅方向の中央位置において、矩形状に形成されている。第一外部電極312は、素体302の長手方向の中央位置において当該長手方向の両端へ向かって延在する接続部312cと、接続部312cの両端で圧電体層10の内周側へ突出する矩形状の接点部312a,312bとを備えて構成されている。また、第二外部電極314は、素体302の長手方向の中央位置において当該長手方向の両端へ向かって延在する接続部314cと、接続部314cの両端で圧電体層10の内周側へ突出する矩形状の接点部314a,314bとを備えて構成されている。
この第四実施形態に係る積層型圧電素子によれば、第一外部電極312及び第二外部電極314が素体202の長手方向に延びた形状となっている。従って、製造時の分極工程において、接点部312a,314aあるいは接点部312b,314bをプローブの接触部として利用すれば、第一外部電極312あるいは第二外部電極314のプローブ接続点とグランド外部電極313のプローブ接続点との間の距離を大きくすることができる。これによって、分極時のプローブの接触の確実性を向上させることができると共に、素子の小型化を図ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は、必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、上述の実施形態では、素体の第二主面側に半円柱状の摩擦チップを取り付けたが、これに代えて、円柱状の摩擦チップを取り付けてもよい。あるいは、第二主面側に断面半円状の溝を形成して、そこに円柱状の摩擦チップを埋め込んで、摩擦チップの半円分のみが素体から突出する構成としてもよい。更に、図13(a)に示すように、長手方向の端面に摩擦チップ4Cを取り付けてもよく、あるいは、図13(b)に示すように円柱状の摩擦チップ4Dを取り付けてもよい。また、素体の長手方向の端面に断面半円状の溝を形成して円柱状の摩擦チップを埋めてもよい。
また、図11に示す例では、各電極間のスルーホール導体を千鳥配列としたが、第一実施形態に示す直線状のスルーホール導体を各電極に対して幅方向に複数本形成してもよい。
1…積層型圧電素子、2,102,202,302…素体、2a…第一主面、2b…第二主面、2c…一端、2d…他端、6,206A〜206F…第一スルーホール導体、7,207A〜207F…グランドスルーホール、8,208A〜208F…第二スルーホール導体、10,20,30,40,50,60,70…圧電体層、11,111,211,311…外部電極層、12,112,212,312…第一外部電極、13,113,213,313…グランド外部電極、14,114,214,314…第二外部電極、31…第一内部電極層、32…第一電極、32a…電極部、34…第二電極、34a…電極部、41…第一グランド電極層(グランド電極層)、43…グランド電極、51…第二内部電極層、52…第四電極、52a…電極部、54…第三電極、54a…電極部。

Claims (2)

  1. 複数の圧電体層を積層することによって形成され、第一及び第二主面を有する直方体状の素体と、
    前記第一及び第二主面に対向するように前記素体内に配置され、前記素体の長手方向の中央位置よりも一端側に配置される電極部を含む第一電極、及び前記中央位置よりも他端側に配置される電極部を含むと共に前記第一電極と電気的に絶縁された第二電極を有する第一内部電極層と、
    前記第二主面側で前記圧電体層を挟んで前記第一内部電極層の前記第一電極の前記電極部及び前記第二電極の前記電極部と対向するように前記素体内に配置されるグランド電極を有するグランド電極層と、
    前記第二主面側で前記圧電体層を挟んで前記グランド電極層と対向するように前記素体内に配置され、前記中央位置よりも前記一端側に配置される電極部を含む第三電極、及び前記中央位置よりも前記他端側に配置される電極部を含むと共に前記第三電極部と電気的に絶縁された第四電極を有する第二内部電極層と、
    前記第一主面に形成され、それぞれが電気的に絶縁された第一外部電極、第二外部電極、及びグランド外部電極を有する外部電極層と、
    前記素体内を前記圧電体層が積層される方向である厚み方向に延びて前記第一外部電極、前記第一電極及び前記第四電極同士を電気的に接続する第一スルーホール導体と、
    前記素体内を前記厚み方向に延びて前記第二外部電極、前記第二電極及び前記第三電極同士を電気的に接続する第二スルーホール導体と、
    前記素体内を前記厚み方向に延びて前記グランド外部電極及び前記グランド電極同士を電気的に接続するグランドスルーホール導体と、を備え、
    前記第一スルーホール導体、前記第二スルーホール導体及び前記グランドスルーホール導体は、前記中央位置に配置されると共に、それぞれ前記素体の幅方向に配列されており、
    前記長手方向に縦振動を生じると共に前記厚み方向に曲げ振動を生じることを特徴とする積層型圧電素子。
  2. 一の前記圧電体層に形成された前記第一スルーホール導体、前記第二スルーホール導体及び前記グランドスルーホール導体は、前記厚み方向に隣接する前記圧電体層に形成された前記第一スルーホール導体、前記第二スルーホール導体及び前記グランドスルーホール導体と前記厚み方向から見て重ならないことを特徴とする請求項1記載の積層型圧電素子。
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